JP6419458B2 - 苦味成分を配合したビールテイスト飲料 - Google Patents

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Description

本発明は麦・麦芽を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト飲料に関し、詳細には、起泡剤と苦味成分を配合してなる、麦・麦芽を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト飲料に関する。
近年の健康志向の高まりの中でアルコール摂取量を自己管理する消費者が増加している。また、飲酒運転に対する罰則の強化など道路交通法の改正により、自動車等の運転に従事する者のアルコール摂取に対する関心が高まっている。このような中でノンアルコールのビールテイスト飲料への需要が一段と高まっている。
一方で、ノンアルコールでありながら、ビール様の泡品質や外観品質を満たす飲料が求められている。例えば、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料ではビール様の泡品質や外観品質を確保することが困難であるため、麦・麦芽由来のエキス分の総量を一定量に特定する技術(特許文献1)が提案されている。この技術ではビールテイスト飲料の泡品質や外観品質はある程度確保されるが、未発酵の飲料であるが故に麦や麦芽由来の異味異臭が最終製品に残存してしまうという問題が依然として存在した。
再表2011−145670号公報
麦や麦芽などの穀物由来の異味異臭を解決するためにこれら穀物原料を使用しないという対応も考えられるが、穀物原料の配合量を低減すると泡の安定性や泡の外観品質が損なわれてしまい、別の問題が顕在化することになる(実施例1の試験結果参照)。
このような背景のもと本発明者らは、麦および麦芽を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト飲料において起泡剤と苦味成分を配合することにより、該飲料のビールテイスト飲料としての香味を確保しつつ、泡の安定化と優れた泡の外観を達成できることを見いだし本発明を完成させた。
すなわち本発明は、麦・麦芽に由来する穀物臭がなく、かつ、安定化された泡とビール様の泡の外観を有するノンアルコールのビールテイスト飲料を提供することをその目的とする。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)麦および麦芽を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト清涼発泡飲料であって、起泡剤および苦味成分が配合されてなる、清涼発泡飲料(以下単に「本発明のビールテイスト飲料」ということがある)。
(2)起泡剤がオクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコール、大豆食物繊維(大豆多糖類)、ラウリン酸デカグリセリン、大豆レシチンおよび大豆ペプチドからなる群から選択される、上記(1)に記載の清涼発泡飲料。
(3)起泡剤の飲料中の含有量が0.005〜0.3重量%である、上記(2)に記載の清涼発泡飲料。
(4)苦味成分がイソフムロン類である、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の清涼発泡飲料。
(5)イソフムロン類の飲料中の含有量が1〜30ppmである、上記(4)に記載の清涼発泡飲料。
本発明のビールテイスト飲料は麦・麦芽由来の異味異臭がなく、かつ、泡が安定化され、ビール様の泡の外観を有する飲料である。麦・麦芽を原料として使用せず、泡が安定化され、ビール様の泡の外観を有するビールテイスト飲料はこれまで提供されていなかったことから、本発明はこれまでにない新しいビールテイスト飲料を提供するものである。
発明の具体的な説明
本発明のビールテイスト飲料はノンアルコールの飲料である。本発明において「ノンアルコール」の飲料とは、エタノール濃度が1.0体積(v/v)%未満の飲料を意味する。本発明のノンアルコールのビールテイスト飲料にはアルコール含量が0.00体積%である飲料(完全無アルコール飲料)も含まれるが、完全無アルコール飲料は検出限界以下の極微量のアルコールを含有する飲料を排除する趣旨ではない。すなわち、検出限界以下の極微量のアルコールを含有する飲料は完全無アルコール飲料に包含される。
本発明のビールテイスト飲料の好ましい態様としては未発酵のノンアルコールビールテイスト飲料が挙げられる。未発酵の飲料は発酵工程を経ずに製造されるため典型的には完全無アルコール飲料として提供される。
本発明のビールテイスト飲料はビールテイスト清涼発泡飲料である。本発明において「ビールテイスト清涼発泡飲料」とは、通常にビールを製造した場合、すなわち、酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わい、香りに類似する特徴を有する飲料であって、炭酸ガスや炭酸水等により清涼感が付与された発泡性の飲料を意味する。
本発明のビールテイスト飲料は麦および麦芽を原料として使用しないものである。本発明において麦とは未発芽の大麦、小麦、ハトムギ、エン麦などを意味する。また本発明において「麦芽」とは、発芽させた麦の種子を乾燥させた後、芽と根を取り除いたものを意味する。
本発明のビールテイスト飲料は起泡剤と苦味成分を原料として使用するものである。原料として使用できる起泡剤としては、イソフムロン類などの苦味成分と併用することで安定した泡を形成し、かつ、優れた泡の外観品質を達成できるものであれば特に限定されないが、例えば、オクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコール、大豆食物繊維(大豆多糖類)、ラウリン酸デカグリセリン、大豆レシチンおよび大豆ペプチド(大豆タンパク分解物)が挙げられる。本発明では1種の起泡剤を用いても、2種またはそれ以上の起泡剤を組み合わせて使用してもよい。起泡剤の飲料中の含有量は0.005〜0.3重量%とすることができ、好ましくは0.01〜0.3重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%である。本発明において起泡剤としてオクテニルコハク酸デンプンを用いる場合には、起泡剤の飲料中の含有量は0.005〜0.3重量%とすることができ、好ましくは0.01〜0.3重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%である。
本発明のビールテイスト飲料のより好ましい態様では、オクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコールおよびラウリン酸デカグリセリン並びにこれらの一部または全部の組合せから選択される起泡剤を使用することができる。このような起泡剤の使用態様では大豆由来の香気が本発明のビールテイスト飲料に付与されないので穀物由来の香気が飲料に生じない点で香味設計上より好ましいといえる。すなわち本発明によれば、穀物を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト清涼発泡飲料であって、起泡剤および苦味成分が配合されてなり、起泡剤がオクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコールおよびラウリン酸デカグリセリン並びにこれらの一部または全部の組合せから選択される、清涼発泡飲料が提供される。ここで穀物とは麦、麦芽、大豆に加えて、豆類、米、トウモロコシ、こうりゃん、サツマイモ、ジャガイモなどが挙げられる。
本発明のビールテイスト飲料において原料として使用できる苦味成分としては、起泡剤により形成された泡を安定化させ、かつ、優れた泡の外観品質に貢献するものであれば特に限定されないが、食品添加物として利用されている苦味料が挙げられ、例えば、イソフムロン類(異性化ホップ抽出物)、ロイシン、カフェイン(カフェイン抽出物)、クアシン(クワッシャ抽出物)、ナリンジン、センブリ(センブリ抽出物)、カテキン、ナリンギン、ニガキ(ニガキ抽出物)が挙げられる。本発明では1種の苦味成分を用いても、2種以上の苦味成分を組み合わせて使用してもよく、また、苦味成分を精製形態で使用しても、抽出物の形態で使用してもよい。苦味成分としてイソフムロン類を使用した場合には、イソフムロン類の飲料中の含有量は1〜30ppmとすることができ、好ましくは、5〜30ppm、より好ましくは5〜15ppmとすることができる。苦味成分としてロイシンを使用した場合には、ロイシンの飲料中の含有量は0.1〜1.5重量%とすることができ、好ましくは、0.1〜1.0重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%とすることができる。苦味成分としてクワッシャ抽出物を使用した場合には、クワッシャ抽出物の飲料中の含有量は0.01〜0.3ppm(クアシンの濃度)とすることができ、好ましくは、0.01〜0.1ppm、より好ましくは0.01〜0.05ppmとすることができる。苦味成分としてカフェインを使用した場合には、カフェインの飲料中の含有量は1〜1000ppmとすることができ、好ましくは、10〜500ppm、より好ましくは20〜100ppmとすることができる。
本発明において「イソフムロン類」とは、イソフムロンおよびその同族体を含む意味で用いられるものとし、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、イソポストフムロン、イソプレフムロンが挙げられる。苦味成分としてイソフムロン類を使用するときには、イソフムロン、イソコフムロン、イソアドフムロン、イソポストフムロンおよびイソプレフムロンから選択される1種を使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明のビールテイスト飲料に苦味成分としてイソフムロン類を使用するときは、イソフムロン類を主成分として含む異性化ホップ抽出物(異性化ホップエキス)を使用することができる。
本発明のビールテイスト飲料には、本発明の効果を妨げない範囲でその他の原料を配合してもよい。すなわち、本発明のビールテイスト飲料では、起泡剤および苦味成分に加えて、着色料(例えば、カラメル色素)、甘味料(例えば、高甘味度甘味料)、調味成分(例えば、アミノ酸)、酸味料(例えば、リン酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、グルコン酸、フィチン酸、リンゴ酸)、香料(例えば、ビールの代表的な香気成分である酢酸エチル、酢酸イソアミル、イソアミルアルコールなどを含んだ市販のビールフレーバー)、食物繊維(例えば、難消化性デキストリン、難消化性オリゴ糖)、酵母エキス、液糖(例えば、グルコース、スクロース、フルクトース、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、ラクトース、パノースなどの単糖およびオリゴ糖並びにそれらの一部または全部を組み合わせて含んでなる糖類組成物)などを原料として使用することができる。本発明のビールテイスト飲料は好ましくは、起泡剤および苦味成分に加えて、酸味料、香料および着色料を含んでいてもよい。
本発明のビールテイスト飲料は麦および麦芽を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト清涼発泡飲料であることから、低カロリーのビールテイスト飲料および/または低糖質のビールテイスト飲料として提供することができる。本発明において低カロリーとは20kcal/100ml以下のカロリー数であることを意味し、好ましくは10kcal/100ml以下、より好ましくは5kcal/100ml以下である。本発明において低糖質とは2.5g/100ml以下の糖質の量であることを意味し、好ましくは1.0g/100ml以下、より好ましくは0.5g/100ml以下である。飲料のカロリー数および糖質量は食品に関する「栄養表示基準」(厚生労働省告示第176号、平成15年4月24日)に従って算出することができる。
本発明のビールテイスト飲料は、麦および麦芽を原料として使用せず、起泡剤と苦味成分を配合すること以外は、当業者に周知の方法にしたがって製造することができる。本発明のビールテイスト飲料の製造方法を例示すると以下のとおりである。
本発明のビールテイスト飲料の製造には、麦および麦芽以外の原料を配合した仕込液が用いられる。この仕込液の調製は、常法に従って行うことができ、例えば、水と、麦および麦芽以外の原料、すなわち、起泡剤および苦味成分のほか、必要に応じて他の添加成分を仕込釜あるいは仕込槽に投入して撹拌し、得られた混合液にホップを添加し、次いで煮沸し、静置する工程を行うことにより得ることができる。静置により固形分を取り除いた後、炭酸ガスの添加、濾過、容器詰め、殺菌などの工程を経て、本発明のビールテイスト飲料を得ることができる。
上記製造工程において添加されるホップとしては、例えば、毬花ホップ、ホップペレット、ホップエキスが挙げられる。また、ホップ添加後の煮沸は、例えば、100℃で、30〜90分行われ、さらに静置は、例えば、80〜100℃で、1〜60分行われる。ホップを仕込液に添加し、煮沸することでビール特有の味わい、香りを付与することができることから、ホップの添加・煮沸工程を実施することが好ましい。ただし、ビールフレーバーなどの香料や、異性化ホップエキスなどの苦味料を添加することによりビールテイストを飲料に付与することができることから、ホップの添加・煮沸工程は必須ではない。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、実施例中の割合(%)は特に断りがない限り重量%を表す。
実施例1:起泡剤と苦味成分による泡質改善効果確認試験
市販の起泡剤及び苦味成分であるイソフムロンを用いて調整した試験サンプルを用い、以下の(1)〜(7)の試験方法にしたがって、炭酸飲料の泡質改善効果を確認した。
試験方法
(1)市販の起泡剤8種(オクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ラウリン酸デカグリセリン、大豆食物繊維(大豆多糖類)、大豆レシチン、大豆ペプチド、大豆サポニン、キラヤサポニン)をそれぞれ溶かした溶液に、イソフムロン(イソフムロン類30%含有の異性化ホップエキス、Hopsteiner社 Iso-extract 30%)を0ppmまたは15ppm(イソフムロン類濃度)添加し、飲料溶液18種を調製した。起泡剤の添加濃度は後記(4)の泡量測定法において、泡量がほぼ一定になるように事前に調整した濃度とした。(1)の操作は20℃の室温で行った。
(2)各飲料溶液を炭酸ガス圧2.5kg/cmとなるよう調整した(炭酸入り飲料溶液)。このとき、ガス圧測定は京都電子工業(株)製GVA−500bを用いた。(2)の操作は20℃の室温で行った。
(3)液温を4℃に調整した。
(4)500mLメスシリンダー(高さ35cm、外径5.5cm・IWAKI製)の口部より上方5cmの位置から炭酸入り飲料溶液100mLを、2L/分の速度で、メスシリンダー中央部に液が落ちるよう注意して注ぎ、生じた泡の体積をメスシリンダーの目盛りから読み取った。また、溶液を注ぎ終わってから泡が消えるまでにかかる時間を測定した(最大で1800秒まで測定)。「泡が消えた」という判断は、メスシリンダー上部から見て、液面中央部に泡がなくなり、メスシリンダーの円の外周から1cmの範囲に泡が納まったことをもって判断した。なお、泡の消え方は通常次の通りである。すなわち、まず泡の高さがなくなり液面のみに泡がある状態となる。次に、液面中央部から円の外側に向かって泡が消えていく。
(5)得られた飲料の泡量と泡持ち時間を測定した。判定基準は表1に記載した通りである。
Figure 0006419458
(6)得られた飲料の外観品質と香味について、パネラー4名により評価した。評価基準は表2に記載した通りである。
Figure 0006419458
(7)泡量および泡持ち時間に加えて、外観品質および香味を踏まえた総合評価を実施した。評価基準は表3に記載した通りである。
Figure 0006419458
試験結果
試験結果は表4に示される通りであった。
Figure 0006419458
試験に供した起泡剤のうち、オクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコール、大豆食物繊維(大豆多糖類)、ラウリン酸デカグリセリン、大豆レシチンおよび大豆ペプチドを苦味成分(イソフムロン)と組み合わせると、泡量・泡持ち時間の改善、外観品質の改善(泡が細かくなる等)、および香味の改善(起泡剤の香味をマスキングし、シャープな風味とする等)といった改善効果が確認された。また特にオクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコール、大豆食物繊維(大豆多糖類)の改善効果が高かった。
実施例2:泡質改善効果を発揮する苦味成分の添加濃度評価
実施例1で苦味成分添加時に○以上の総合評価を獲得した起泡剤6種を用い、泡質改善効果を発揮する苦味成分添加濃度を評価した。泡質改善効果の確認は以下の試験方法にしたがって行った。
試験方法
(1)市販の起泡剤6種(オクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ラウリン酸デカグリセリン、大豆食物繊維(大豆多糖類)、大豆レシチン、大豆ペプチド)をそれぞれ溶かした溶液に、イソフムロン(イソフムロン類30%含有の異性化ホップエキス、Hopsteiner社 Iso-extract 30%)を0ppm、1ppm、5ppm、15ppm、30ppm、50ppm(イソフムロン類濃度)添加し、飲料溶液42種を調製した。起泡剤の添加濃度は実施例1と同濃度とした。(1)の操作は20℃の室温で行った。
以後の試験は実施例1の(2)〜(7)に記載された手順にしたがって行った。
試験結果
試験結果は表5に示される通りであった。
Figure 0006419458
イソフムロンを添加することで、泡量・泡持ち時間・外観品質は改善した。添加濃度が増えるほど、改善効果は発揮されやすくなった。
また、香味も苦味成分添加により改善効果を示したが、50ppm添加では苦味が強くなり評価がE判定となった。
苦味成分による泡質改善効果は表6にまとめた。記載の通り、起泡剤全般に対しては、イソフムロン類濃度が1〜30ppmで泡質改善効果が発揮されることが確認された。
Figure 0006419458
実施例3:複数の起泡剤を使用したときの苦味成分による泡質改善効果
2種類の起泡剤を組み合わせて使用したときに苦味成分による泡質改善効果が認められるかについて評価を行った。泡質改善効果の確認は以下の試験方法にしたがって行った。
試験方法
(1)市販の起泡剤2種(オクテニルコハク酸デンプン0.1%、アルギン酸プロピレングリコールエステル0.02%)を溶かした溶液に、イソフムロン(イソフムロン類30%含有の異性化ホップエキス、Hopsteiner社 Iso-extract 30%)を0ppm、15ppm(イソフムロン類濃度)添加し、飲料溶液4種を調製した。(1)の操作は20℃の室温で行った。
以後の試験は実施例1の(2)〜(7)に記載された手順にしたがって行った。
試験結果
試験結果は表7に示される通りであった。
Figure 0006419458
複数の起泡剤を併用した場合にも、イソフムロン添加による泡質改善効果が確認された。
実施例4:清涼飲料に使用した際の苦味成分による泡質改善効果
苦味成分による泡質改善効果が清涼飲料調製時にも認められるかについて評価を行った。泡質改善効果の確認は以下の試験方法にしたがって行った。
試験方法
(1)市販の起泡剤1種(アルギン酸プロピレングリコールエステル0.02%)、酸味料0.1%、香料0.1%、着色料0.02%を溶かし清涼飲料を模した溶液に、イソフムロン(イソフムロン類30%含有の異性化ホップエキス、Hopsteiner社 Iso-extract 30%)を0ppm、15ppm(イソフムロン類濃度)添加し、飲料溶液2種を調製した。(1)の操作は20℃の室温で行った。
以後の試験は実施例1の(2)〜(7)に記載された手順にしたがって行った。
試験結果
試験結果は表8に示される通りであった。
Figure 0006419458
清涼飲料を調製したときにも苦味成分添加による泡質改善効果が確認された。
実施例5:起泡剤の添加濃度と泡質改善効果
起泡剤の添加濃度と泡質改善効果との関係について検討を行った。泡質改善効果の確認は以下の試験方法にしたがって行った。
試験方法
(1)市販の起泡剤1種(オクテニルコハク酸デンプン)を0、0.01、0.1、0.3、0.5%添加した溶液に、イソフムロン(イソフムロン類30%含有の異性化ホップエキス、Hopsteiner社 Iso-extract 30%)を0ppm、15ppm(イソフムロン類濃度)添加し、飲料溶液10種を調製した。(1)の操作は20℃の室温で行った。
以後の試験は実施例1の(2)〜(7)に記載された手順にしたがって行った。
試験結果
試験結果は表9に示される通りであった。
Figure 0006419458
起泡剤の濃度が0.5%の場合は泡質改善効果が確認されなかったが、起泡剤の濃度が0.005〜0.3%の範囲で苦味成分添加による泡質改善効果が確認された。また起泡剤の濃度が0.01〜0.3%のときの改善効果が高く、起泡剤の濃度が0.01〜0.1%のときの改善効果が特に高かった。
実施例6:他の苦味剤による泡質改善効果の確認
イソフムロン以外の苦味成分を用いたときの泡質改善効果について検討を行った。泡質改善効果の確認は以下の試験方法にしたがって行った。
試験方法
(1)市販の起泡剤1種(アルギン酸プロピレングリコールエステル)を0%、0.02%添加した溶液に、苦味成分4種(イソフムロン15ppm(イソフムロン類濃度)、ロイシン0.3%、クワッシャ抽出物5ppm、カフェイン40ppm)を添加し、苦味成分無添加品を含め、飲料溶液10種を調製した。(1)の操作は20℃の室温で行った。
以後の試験は実施例1の(2)〜(7)に記載された手順にしたがって行った。
試験結果
試験結果は表10に示される通りであった。
Figure 0006419458
いずれの苦味成分を用いても泡質改善効果が発揮されることを確認した。特に、イソフムロンは外観品質評価と香味評価がともにB判定となり、総合的に優れた改善効果を発揮していることを確認した。

Claims (1)

  1. 麦および麦芽を原料として使用しないノンアルコールのビールテイスト清涼発泡飲料であって、
    起泡剤および苦味成分が配合されてなり、
    苦味成分がイソフムロン類であり、イソフムロン類の飲料中の含有量が1〜30ppmであり、
    起泡剤の飲料中の含有量が0.01〜0.1重量%であり、
    起泡剤がオクテニルコハク酸デンプン、アルギン酸プロピレングリコール、ラウリン酸デカグリセリン、大豆レシチンおよび大豆ペプチドからなる群から選択される、清涼発泡飲料。
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