JP5786391B2 - ヒンジキャップ、包装容器、及びパッケージ商品 - Google Patents

ヒンジキャップ、包装容器、及びパッケージ商品 Download PDF

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Description

本発明は、容器本体に装着されるキャップ、容器本体にキャップを装着した包装容器、及びペースト状または粘性を有する商品が充填された容器本体にキャップを装着したパッケージ商品に関する。
例えば、バター、マーガリン、練乳、チョコレートクリームのようなペースト状または粘性を有する商品(以下、「内容物」という)を収容する容器として、注出口を有するキャップをチューブやブローボトルに装着した包装容器がある。このような包装容器は特許文献1〜6に開示されている。例えば、図7に示すように、特許文献6には内容物が充填された容器本体920にヒンジキャップ930が装着されたヒンジキャップ付き容器901が開示されている。ヒンジキャップ930は、ヒンジキャップ本体931にヒンジを介して接続された蓋体932を図の矢印方向に開閉することで、注出口933を露出させることができる。
特許第3387035号公報 特許第4235096号公報 特開2005−22673号公報 特開2008−7170号公報 特開2008−155924号公報 特開2008−296935号公報
ヒンジキャップ付き容器901の使用に際しては、図8に示すように、蓋体932を開いたヒンジキャップ付き容器901を、内容物を注出する対象物902に対して、蓋体932が邪魔にならないように、開いた蓋体932がヒンジキャップ本体931の上方側に位置するようにヒンジキャップ付き容器901を斜めに倒立させた状態で用いる場合が多い。このとき、ヒンジキャップ付き容器901の傾きの角度によっては、図8の下方側に位置するヒンジキャップ本体931の端部(図8の破線で示す部分)が邪魔になるため、注出口933を対象物に十分に近づけることが難しく、使い勝手が悪いという問題がある。また、図8に示すように、注出口933から注出される内容物903の注出量などの注出状態を使用者が確認しようとするときに蓋体932が視界を遮ってしまうという問題がある。
それ故に、本発明では、容器本体にヒンジキャップが取り付けられた包装容器であって、斜めに傾けて倒立させても使い勝手が良く、かつ、注出時における注出される内容物の状態が確認可能な構造を有する包装容器、これに用いられるヒンジキャップ、及びパッケージ商品を提供することを目的とする。
本発明は、容器本体の開口部に装着されるヒンジキャップである。ヒンジキャップは、容器本体の中心軸に対して傾斜する斜面と、斜面に設けられる注出口とを有し、容器本体の開口部に装着されるベース部と、ヒンジ部を介して斜面の頭頂部に開閉自在に接続される可動蓋とを備え、注出口の開放端面が斜面と同方向に傾斜しており、可動蓋は、閉じた状態で注出口の円周面の内部に嵌合して注出口を密閉するボスを有し、可動蓋及びベース部の各々には、ヒンジ部を回転中心として可動蓋を開いた状態で可動蓋をベース部に固定するための係合部が設けられ、可動蓋が開いた状態で係合部を介してベース部に固定された状態では、可動蓋の全体が斜面を含む平面より容器本体側に位置する
また、本発明は、上記に記載のヒンジキャップと、容器本体とを備える、包装容器である。
更に、本発明は、上記に記載のヒンジキャップと、容器本体と、容器本体の内部に充填される流動性を有する商品とを備える、パッケージ商品である。
本発明によって、斜めに傾けて倒立させても使い勝手が良く、かつ、注出時における注出した内容物の状態が確認可能な包装容器、これに用いられるヒンジキャップ、及びパッケージ商品を得ることができる。
本発明の実施形態に係る包装容器の斜視図 図1に示す包装容器の上面図 図1に示す包装容器のX−X’断面において、矢印の方向に見た断面図 本発明の実施形態に係る商品パッケージの使用状態を示す図 ヒンジキャップのフィード時の状態を示す側面図 包装容器を載置した上面図 従来例に係る包装容器の側面図 従来例に係る商品パッケージの使用状態を示す側面図
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係る包装容器の斜視図である。
図1に示す包装容器100は、内部に内容物を保存し、かつ、必要に応じて内容物を注出するためのものであり、内容物が充填される容器本体200と、容器本体200に装着され、蓋の開閉機能を有するヒンジキャップ300とを備える。
容器本体200は、内容物を充填するチューブ状の容器であり、ヒンジキャップ300が装着される開口部を有する。
ヒンジキャップ300は、包装容器100において蓋を開閉する役割を果たし、容器本体200の開口部を上に向けた状態で当該開口部に装着される。ヒンジキャップ300は、ベース部310(図1の太線で示す部分)と、可動蓋320と、可動蓋320を開閉自在にベース部310に接続するヒンジ部330とを備える。尚、ヒンジキャップ300は、例えば樹脂を用いた射出成形によって一体成形される。
ベース部310は、容器本体200に充填される内容物の注出口として機能するものであり、容器本体200の開口部に装着される。ベース部310は、上端に位置する頭頂部311から傾斜し、かつ、内容物が注出される注出口314が略中央に設けられる斜面部312a(図の斜線で示す領域)を有する。頭頂部311にはヒンジ部330が設けられる。可動蓋320は、注出口314を塞ぐ蓋として機能するものであり、頭頂部311に設けられたヒンジ部330に接続される。
以上の構成によって、可動蓋320は、ヒンジ部330を回転軸として、閉じた状態(一点鎖線で示す)と、180度を超えて開いた状態(実線で示す)との間で、図の矢印方向に開閉自在となる。
次に図2及び3を用いて、容器本体200及びヒンジキャップ300の各構成について更に詳細に説明する。
図2は、図1に示す包装容器の上面図であり、図3は、図2に示す包装容器のX−X’断面において、矢印の方向に見た断面図である。より特定的には、図2(a)及び図3(a)は、可動蓋を閉じた状態を示し、図2(b)及び図3(b)は、可動蓋を開いた状態を示す。
容器本体200は、ヒンジキャップ300が装着される開口部210を有する。尚、本実施形態では、チューブ状の容器を用いているが、特にこれに限定されない。容器本体200は、ヒンジキャップが装着可能な開口部を有する容器であれば良く、例えば、ブローボトルを用いても良い。
ベース部310(図3の右下がり斜線部)は、上記した頭頂部311及び斜面部312aと、斜面部312bと、円筒状の外壁315と、円筒状の内壁316とを有する。
斜面部312a(図2(b)の斜線部)は、内容物を抽出する際に、対象物に面する部分であり、注出口314が設けられる面を容器本体200の中心軸に直交する平面に対して傾斜させたものである。斜面部312aは、頭頂部311を頂上として容器本体の中心軸方向(図3の左)に向かって傾斜する。斜面部312aの略中央には、一部が、斜面部312aから突出し、上底と下底とが開放した中空状の円錐台313(図3の点線で示す部分)が形成されている。円錐台313は、容器本体200の内容物を注出口314に導く役割を果たし、円錐台313の上底が、注出口314を構成する。ここで、円錐台313の下底の中心は、ほぼ容器本体200の中心軸(図3の1点鎖線)上に位置する。一方、円錐台321の上底の中心は、容器本体200の中心軸に対して、頭頂部311から離れる方向(図3の左側)にズレて位置する。これによって、注出口314が斜面312aの略中央に位置される。また、斜面部312aにおける頭頂部311と注出口314との間には、ヒンジキャップ300の肉厚が厚くなることを防ぐために、肉盗み317が形成されている。
斜面部312b(図2(a)の斜線部)は、可動蓋320の開き角度を大きくするために設けられる。斜面部312bは、頭頂部311を頂上として312aと逆の方向(図3の右)に向かって傾斜する。また、頭頂部311近傍の斜面部312bには、可動蓋320が180度を超えて開いた状態で、可動蓋320をベース部310に固定する為の係合部の片方である突起318が設けられている。尚、斜面部312bの傾斜角は、所望の可動蓋320の開き角度に応じて、適した値に設計することができる。
外壁315は、例えばヒンジキャップ300を容器本体200に取り付ける際に把持する部分である。外壁315の外側の側面には、外壁314の周方向の全周に渡って、凸条のガイドリング319が設けられている(ガイドリング319の機能については後述する)。
内壁316は、容器本体200の開口部210とヒンジキャップ300とを接続する役割を果たす。具体的には、内壁315の内側の側面及び容器本体200の外面に各々設けられるネジ山同士が螺合することによって、ヒンジキャップ300が容器本体200の開口部210に装着される。
可動蓋320(図3の右上がり斜線部)は、ヒンジ部330に接続される平板状の天板321と、抽出口314を塞ぐための、天板321の下端面に設けられるボス322とを有する。また、天板321の頭頂部311近傍に位置する部分には、可動蓋320が180度を超えて開いた状態で、可動蓋320をベース部310に固定する為の係合部の他の片方である孔323が形成されている。
可動蓋320は、図3(a)に示すように、可動蓋320が斜面部312a全体を覆い、かつ、ボス322が注出口314を塞いだ状態(以下、「閉の状態」という)と、図3(b)に示すように、ヒンジ部330を回転中心として180度を超えて開いた状態(以下、「開の状態」という)との間で開閉自在となる。
閉の状態では、斜面部312a全体が可動蓋320で覆われ、かつ、ボス322が注出口314から円錐台313の内部に嵌挿される。この状態では、注出口314が完全に塞がれるため、内容物が外部に流出することが無い。また、天板321の上端面全体が容器本体200の中心軸に直交する平面を構成するため、例えば、包装容器100を倒立した状態で載置することが容易となる。
可動蓋320を開いて開の状態にすると、注出口314が設けられた斜面部312a全体が露出され、注出口314から内容物を注出することが可能となる。このとき、図2(b)に示すように、可動蓋320の孔323にベース部310の突起318が嵌挿され、可動蓋320がベース部300に固定されるため、開の状態が保持される。また、図3(b)に示すように、開の状態では、可動蓋320が180度を超えて大きく開き、かつ、頭頂部311近傍の可動蓋320の体積が小さいため、可動蓋320の全体は、ヒンジ部330より低い位置にある。
図4は、本発明の実施形態に係る商品パッケージの使用状態を示す図である。尚、図4の商品パッケージに用いられる包装容器は図1〜3に示すものと同じである。
商品パッケージ101は、包装容器100に内容物2を充填したものである。商品パッケージ101を使用するには、開の状態となるように可動蓋320を開き、対象物1に対して、商品パッケージ101を倒立させる。上述したように、商品パッケージ101における注出口314は斜面部312aに形成されている。従って、図4に示すように、対象物1に対して商品パッケージ101を傾けて倒立させた場合でも、注出口31を対象物1に十分に近づけることができる。また、可動蓋320を180度を超えて開くことができ、かつ、頭頂部31近傍の可動蓋320の体積が小さい。これによって、図4に示すように、使用者が注出した内容物2の状態を確認することが可能かつ容易になるという利点を有する。
図5は、ヒンジキャップのフィード時の状態を示す側面図である。
ヒンジキャップ300は、製造工程において、コンベア上に隣接し合うように複数配置される。このとき、ヒンジキャップ300にはガイドリング319が設けられているため、ガイドリング319の上側かつ隣接するヒンジキャップ300の間には空間が存在する。コンベアで搬送されたヒンジキャップ300は取り出し機によって把持される。このとき、取り出し機のツメ3が、上記の空間に入り込むことができる。この結果、取り出し機を用いてヒンジキャップ300を掴むことが容易となる。
図6は、包装容器を水平方向(容器本体200とヒンジキャップ300が同一平面上)に寝かせた状態に載置した上面図である。尚、当該包装容器において、容器本体は、開口部と反対側に位置する端部(図6の下側)が未封止である。当該容器本体には201の符号を付して説明する。また、包装容器が載置される平面は紙面に平行である。
ヒンジキャップ300は容器本体201の開口部に装着される。このとき、図6の破線で示すように、容器本体201の径方向の外周寸法と、ヒンジキャップ300のガイドリング319の径方向の外周寸法とが略等しい。これによって、例えば、図6のように包装容器を水平方向に寝かせた状態で載置した場合は、矢印方向にのみ包装容器が転がるようになる。この結果、包装容器を一定の向きで整列することが容易となる。
尚、上記の実施形態において、ヒンジキャップ及び容器本体の中心軸に直交する横断面が円(楕円)状のものが用いられているが、特にこれらに限定されない。例えば、中心軸に直交する横断面が多角形となるヒンジキャップや容器本体を用いても良い。
また、上記の実施形態において、容器本体にはチューブが用いられているが、ヒンジキャップが装着できる開口部を有し、内容物を充填できるものであれば、特に限定されない。例えば、一方端に開口部を設けたブローボトルを用いても良い。
更に、ヒンジキャップは上記の実施形態に示すものに限定されない。容器本体の開口部に装着でき、頭頂部から傾斜する斜面に設けられた注出口から内容物を注出でき、かつ、ヒンジ部で接続された可動蓋で注出口を塞げるものであれば、ヒンジキャップの構成は任意である。
更に、上記の実施形態において、可動蓋とベース部とを係合する手段には、突起が孔に嵌挿する構成を採用しているが、可動蓋とベース部とを係合できるものであれば、特にこれに限定されない。例えば、突起にツメが引っ掛かる構成でも良い。
本発明は、例えばバターやマーガリンのようなペースト状または粘性を有する商品を収容する容器に用いることができる。
100 包装容器
101 商品パッケージ
200、201 容器本体
210 開口部
300 ヒンジキャップ
310 ベース部
311 頭頂部
312 斜面部
313 円錐台
314 注出口
315 外壁
316 内壁
317 肉盗み
318 突起
319 ガイドリング
320 可動蓋
321 天板
322 ボス
323 孔
330 ヒンジ部

Claims (8)

  1. 容器本体に装着されるヒンジキャップであって、
    前記容器本体の中心軸に対して傾斜する斜面と、前記斜面に設けられる注出口とを有し、前記容器本体の開口部に装着されるベース部と、
    ヒンジ部を介して前記斜面の頭頂部に開閉自在に接続される可動蓋とを備え、
    前記注出口の開放端面が前記斜面と同方向に傾斜しており、
    前記可動蓋は、閉じた状態で前記注出口の円周面の内部に嵌合して前記注出口を密閉するボスを有し、
    前記可動蓋及び前記ベース部の各々には、前記ヒンジ部を回転中心として前記可動蓋を開いた状態で前記可動蓋を前記ベース部に固定するための係合部が設けられ、前記可動蓋が開いた状態で前記係合部を介して前記ベース部に固定された状態では、前記可動蓋の全体が前記斜面を含む平面より前記容器本体側に位置する、ヒンジキャップ。
  2. 前記可動蓋を閉じた状態で、前記可動蓋の上端が平面で構成される、請求項1に記載のヒンジキャップ。
  3. 前記ベース部には、前記頭頂部と前記注出口との間に肉盗みが施されている、請求項1または2に記載のヒンジキャップ。
  4. 前記ベース部には、少なくとも一部が前記斜面から突出し、上底と下底とが開放した中空の円錐台が形成され、
    前記上底は、前記注出口を構成し、
    前記円錐台の下底における中心は、前記容器本体の中心軸上に位置し、かつ、前記円錐台の上底における中心は前記中心軸に対して、前記ヒンジ部から離れる方向にズレて位置する、請求項1〜のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  5. 前記容器本体と、前記ベース部とは、共に円筒状の側面を有し、
    前記ベース部の側面には、周方向の全周に渡って形成される凸条のリングガイドが形成され、
    前記リングガイドが形成された位置における前記ベース部の径方向の寸法は、前記リングガイドの上方の位置における前記ベース部の径方向の寸法より大きい、請求項1〜のいずれかに記載のヒンジキャップ。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載のヒンジキャップと、
    前記容器本体とを備える、包装容器。
  7. 請求項に記載のヒンジキャップと、
    前記容器本体とを備え、
    前記容器本体の径方向の外周寸法と、前記リングガイドの径方向の外周寸法とが略等しい、包装容器。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載のヒンジキャップと、
    前記容器本体と、
    前記容器本体の内部に充填される流動性を有する商品とを備える、パッケージ商品。
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