JP6974102B2 - 混合キャップ - Google Patents
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Description
この特許文献1で公知の混合キャップは、円筒状に形成されたキャップ本体(第二の部材4)の半径方向中心から放射状に延びる開封用カッター(切断片42)を有し、内蓋(第二の部材4)の上部には開封面(閉塞片8)を下に向けたポーションカップ(第一の部材2)が係合しており、ポーションカップ(第一の部材2)を押し込むことで、開封用カッター(切断片42)によって開封面(閉塞片8)を切り裂き、ポーションカップ(第一の部材2)内に充填されている副剤を容器内へ落下させて主剤と混合するものである。
すなわち、ポーションカップ(第一の部材2)内の副剤を主剤と混合し終えた後、容器から液体を取り出すには、内蓋(第二の部材4)を容器口部から外す必要があり、例えば、シャンプーや調味料等の、片手で使用する頻度が高く、容器内に水や異物が入りやすい使用環境では、迅速な容器の開閉を行えない虞があった。
また、容器内の液体が高粘度原液の場合、内蓋(第二の部材4)を容器口部から外して液体を取り出す際、容器口部の外周面に液体が付着することで、内蓋(第二の部材4)を容器口部に装着しにくくなる虞があった。
また、開封前のポーションカップ(第一の部材2)の降下を制限する制限片がポーションカップ(第一の部材2)に設けられているが、制限片は円筒状の内蓋(第二の部材4)よりも半径方向外方へ突出しているため、搬送時における混合キャップの周方向の向きに注意する必要があるとともに、突出した制限片に不意に触れてしまい、開封時以外で制限片を破断してしまうおそれがあった。
また、保持空間は、筒状壁の内周側に前記ポーションカップを収容可能に構成されているため、複数の種類の副剤を使用して生産する場合でも、ポーションカップの形状が統一されていれば、生産ラインの型替えの必要なく混合キャップの生産が可能である。
さらに、既に副剤が充填されているポーションカップを保持空間内に配置するため、混合キャップの組立て作業時に副剤が他の部品に付着して汚染してしまうことを抑制できる。
また、副剤は、容器口部と連通可能な貫通孔を通るため、確実に容器内へ落下できる。
また、稼動部材と筒状壁の外周面とがネジ係合可能に構成されているため、予め開封用カッターと開封面とが触れることがない距離に互いを配置することで、振動等で使用時以外に稼動部材に設けられた開封用カッターが開封面に触れて開封することを防止できる。
また、振動等で使用時以外に開封用カッターが開封面に触れて開封することを確実に防止できる。
また、通過孔は、開封用カッターおよび混合孔が形成された領域よりも外方に設けられているため、ポーションカップの開封面と稼動部材の底面とが密着した状態であっても、通過孔はポーションカップに塞がれることなく、内容液を通過孔に通すことで、確実に注出孔側へ流入でき、内容液を容器外へ取り出すことができる。
請求項7に記載の構成によれば、頂板部の上面には、上方に延びる支持リブが設けられ、方向規制リブおよび支持リブは、上端に支持部を有し、支持部と筒状壁下端とは、ポーションカップのフランジを挟持可能に構成されているため、ポーションカップが方向規制リブおよび支持リブよりも下方に落下することを防ぐことで、振動等で使用時以外に開封用カッターが開封面に触れて開封することをより確実に防止できる。
混合キャップ100は、主剤が充填された容器の口部Bに装着され、副剤Sを取り出し容器内へ混合可能なものであり、図1に示すように、外蓋110と、内蓋130と、稼動部材140と、ポーションカップPとが設けられている。
外蓋天面111には、外蓋天面111を貫通した注出孔120と、注出孔120を開閉可能な密閉カバー121が設けられている。
筒状壁115の内周側には、副剤Sを充填したポーションカップPを収容する保持空間119が設けられており、筒状壁115の内周面には、上下方向に延びるリブ118が形成されている。
筒状壁115の外周面には、稼動部材係合ネジ117が設けられており、筒状壁115の注出孔120形成側の下端には、下方に開放した補助スリット116が設けられている。
頂板部131には、頂板部131の上下を貫通し、容器口部Bと連通可能な貫通孔132と、頂板部131から上方に延びる支持リブ135とが設けられている。
筒状突起139の内周面には、方向規制部137を有した方向規制リブ136が設けられており、支持リブ135と方向規制部137の上端には、支持部138が形成されている。
スカート壁133の上部外周面には、外周面ラチェット134が2つ形成されている。
底面141には、底面141から上方に延びる、押上げリブ142と、押上げリブ142を囲むように円弧状に形成された開封用カッター143とがさらに設けられ、開封用カッター143の円弧の開口側には、通過孔148が形成されている。
環状壁145には、下方に開放したスリット146が設けられ、環状壁145の内周面には、筒状壁係合ネジ147が設けられている。
また、ポーションカップPの下面の概形は、円弧の両端を直線で結んだD型の形状を有している。
このとき、稼動部材140のスリット146に方向規制リブ136の方向規制部137を進入させ、且つ、通過孔148に内蓋130の支持リブ135を進入させるように、稼動部材140を挿入することで、稼動部材140の底面141が内蓋130の頂板部131に接触する位置まで移動できる。
このとき、ポーションカップPは、ポーションカップPの下面の概形を象るように配置された支持リブ135および方向規制リブ137の支持部138上に、フランジPfを乗せた位置で安定するため、内蓋130に対するポーションカップPの周方向の向きが固定される。
このとき、外蓋壁部112の下方に設けられた係合突起113が、筒状突起139の下方に位置することで、内蓋130は外蓋110から抜け止めされる。
また、密着リング114の外側面が、筒状突起139の内周面に円周状に接触するため、内蓋130と外蓋110で囲まれた空間は、混合孔144以外を密閉状態にできる。
また、外蓋110を内蓋130に被せると、外蓋110の稼動部材係合ネジ117と稼動部材140の筒状壁係合ネジ147の互いの不完全ネジ部付近が係合する。
なお、説明のため、図の容器の向きはすべて正立状態のものを使用する。
外蓋110は内蓋130および稼動部材140に対して相対的に回転するため、外蓋110を回転させると、外蓋110の稼動部材係合ネジ117および稼動部材140の筒状壁係合ネジ147によって、稼動部材140が徐々に外蓋110側へ上昇し、開封用カッター143がポーションカップPの開封面Psに当接する。
このとき、稼動部材140のスリット146内に方向規制リブ136の方向規制部137が進入しているため、稼動部材140は内蓋130に対して相対的に回転することなく外蓋110側へ上昇し、開封用カッター143は開封面Psに確実に食い込むことができる。
さらに外蓋110を回転させると、図11に示すように、補助スリット116が通過孔148の直上に位置する状態で、内蓋130の外周面ラチェット134が外蓋110の係合突起113間の切欠き部122に係合し、外蓋110と内蓋130の周方向の位置が固定されるとともに、開封面Psは完全に開封され、副剤Sはすべて容器内へ入る。
容器を注出孔120側に傾けると、内容液Mは容器口部Bから貫通孔132を通り、混合キャップ100内へ流入する。
これによって、容器口部Bから混合キャップ100を外すことなく、内容液Mを取り出すことが可能となり、内容液Mの取り出し操作が片手で簡単に操作できるとともに、内容液Mの取り出し操作中における容器内への異物の混入を抑制できる。
また、外蓋110の密着リング114が筒状突起139の内周面に密着しているため、外蓋壁部112と筒状壁115の間から内容液Mが漏れ出ることはない。
また、上述した実施形態では、ポーションカップを支持する支持部を有した方向規制リブおよび支持リブが設けられているものとして説明したが、ポーションカップの支持方法はこれに限定されず、例えば、開封用カッターに直接ポーションカップを支持させてもよい。
また、上述した実施形態では、稼動部材のスリットに方向規制リブの方向規制部を進入させ、且つ、通過孔に内蓋の支持リブを進入させることで、稼動部材の内蓋との相対的な回転をさせないものとして説明したが、稼動部材と内蓋との関係はこれに限定されず、例えば、方向規制リブを設けずに、通過孔に支持リブを進入させて稼動部材の内蓋との相対的な回転を防止してもよく、方向規制リブや支持リブを設けずに、稼動部材の内蓋との相対的な回転を防止しなくてもよい。
また、上述した実施形態では、内容液を注出する際に容器を傾けるものとして説明したが、内容液の注出方法はこれに限定されず、例えば、スクイズボトルを容器として、容器を押して変形させることで内容液を注出孔から注出してもよい。
110 ・・・ 外蓋
111 ・・・ 外蓋天面
112 ・・・ 外蓋壁部
113 ・・・ 係合突起
114 ・・・ 密着リング
115 ・・・ 筒状壁
116 ・・・ 補助スリット
117 ・・・ 稼動部材係合ネジ
118 ・・・ リブ
119 ・・・ 保持空間
120 ・・・ 注出孔
121 ・・・ 密閉カバー
122 ・・・ 切欠き部
130 ・・・ 内蓋
131 ・・・ 頂板部
132 ・・・ 貫通孔
133 ・・・ スカート壁
134 ・・・ 外周面ラチェット
135 ・・・ 支持リブ
136 ・・・ 方向規制リブ
137 ・・・ 方向規制部
138 ・・・ 支持部
139 ・・・ 筒状突起
140 ・・・ 稼動部材
141 ・・・ 底面
142 ・・・ 押上げリブ
143 ・・・ 開封用カッター
144 ・・・ 混合孔
145 ・・・ 環状壁
146 ・・・ スリット
147 ・・・ 筒状壁係合ネジ
148 ・・・ 通過孔
P ・・・ ポーションカップ
Pf ・・・ フランジ
Ps ・・・ 開封面
B ・・・ 容器口部
S ・・・ 副剤
M ・・・ 内容液
Claims (8)
- 主剤が充填された容器の口部に装着され、副剤を容器内へ混合可能な混合キャップであって、
該混合キャップは、外蓋と、内蓋と、開封用カッターを有する稼動部材と、充填された副剤を保持したまま密封可能な開封面を有するポーションカップを保持可能な保持空間とを有し、
前記外蓋は、前記内蓋と係合可能且つ相対的に回転可能に構成され、外蓋天面と、前記外蓋天面から下方に延びる筒状壁と、前記外蓋天面から下方に延びる、前記筒状壁より外方に形成された外蓋壁部とを有し、
前記外蓋天面には、前記外蓋天面を貫通した注出孔と、前記注出孔を開閉可能な密閉カバーが設けられ、
前記保持空間は、筒状壁の内周側に前記ポーションカップを収容可能に構成され、
前記内蓋は、前記容器口部と係合可能に構成され、頂板部と、前記頂板部から上方に延び前記外蓋壁部の内側に係合可能な筒状突起とを有し、
前記頂板部には、前記頂板部の上下を貫通し、前記容器口部と連通可能な貫通孔が設けられ、
前記稼動部材は、前記外蓋と前記内蓋との間に、前記外蓋とネジ係合可能且つ前記内蓋に対して相対的に上昇可能に構成され、
前記開封用カッターは、前記稼動部材の、前記ポーションカップの前記開封面と対向する位置に設けられていることを特徴とする混合キャップ。 - 前記稼動部材は、底面と、前記底面の周縁から上方に延びる環状壁とから構成され、
前記底面には、上下方向に貫通する混合孔と、通過孔とが設けられ、
前記開封用カッターは、前記底面から上方に向かって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の混合キャップ。 - 前記通過孔の周方向の位置が、内容液を前記注出孔から取り出す際、少なくとも前記稼動部材の中心軸からみて前記注出孔側に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の混合キャップ。
- 前記稼動部材は、底面と、前記底面の周縁から上方に延びる環状壁とから構成され、
前記筒状壁の外周面には、稼動部材係合ネジが設けられ、
前記環状壁の内周面には、外蓋係合ネジが設けられ、
前記稼動部材係合ネジと前記外蓋係合ネジとは、互いに係合可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の混合キャップ。 - 前記開封用カッターは、前記混合孔の外周縁に沿って弧状に延在し、
前記通過孔は、前記開封用カッターおよび前記混合孔が形成された領域よりも外方に設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の混合キャップ。 - 前記環状壁には、下方に開放したスリットが形成され、前記筒状突起の内周面には、前記スリット内を摺動可能な方向規制部を有した方向規制リブが設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の混合キャップ。
- 前記頂板部の上面には、上方にのびる支持リブが設けられ、
前記方向規制リブおよび支持リブは、上端に支持部を有し、
前記支持部と前記筒状壁下端とは、前記ポーションカップのフランジを挟持可能に構成されていることを特徴とする請求項6に記載の混合キャップ。 - 前記外蓋壁部の内周面下端には、係合突起が設けられ、
前記内蓋は、前記頂板部の下面から垂下したスカート壁をさらに有し、前記スカート壁の外周面上端には、前記係合突起と係合可能なラチェットが設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の混合キャップ。
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