JP2010215284A - 紙容器用注出具 - Google Patents

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Abstract

【課題】シール箔によりシールされている紙容器の注ぎ口に設けられる紙容器用注出具であって、金型構造を複雑とすることなく成形可能な紙容器用注出具を提供する。
【解決手段】シール箔によりシールされている紙容器の注ぎ口に設けられる紙容器用注出具において、下端部で紙容器の注ぎ口の周縁部分に熱溶着された筒状基部1と、筒状基部1の内部に固定されている注出筒3と、注出筒3の内部に設けられ、下端部にシール箔破断用カッター35aが形成されている筒状開封具35と、筒状基部1に開閉可能に設けられたキャップ5とからなり、筒状開封具は、その外面を囲むように水平面内で周方向に延びている複数本のストラップ37によって注出筒の内面に降下可能に連結されており、筒状開封具の降下によりカッターによりシール箔が破断され、注ぎ口が開放され、筒状開封具の外面には、筒状開封具の上昇を規制する上昇規制突起40が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、紙容器の注ぎ口に設けられる注出具に関するものであり、より詳細には、紙容器の注ぎ口に設けられているアルミ箔やポリエチレン箔などのシール箔を破断して紙容器内に挿入される筒状開封具を備えた注出具に関するものである。
紙容器は、各種の飲料用容器として広く使用されている。このような紙容器では、注ぎ口にアルミ箔やポリエチレン箔などのシール箔が設けられており、一般に使用者は、容器に別個取り外し可能に取り付けられているストローを使用し、これをシール箔に突き刺し、該ストローにより内容液を喫飲するようになっている。
ところで、最近では、シール箔の位置が判り難いなどの問題があるため、比較的内容積の大きな紙容器では、シール箔でシールされている注ぎ口部分に、シール箔を破断する筒状の開封具を備えた注出具が設けられるようになってきている。
一方、注出筒内に設けられた開封具によりシール箔を破断する構造は、各種の容器蓋において種々提案されている。
例えば、特許文献1及び2には、下部にカッターを備えた開封具が、支持部材によって注出筒の内部に保持された構造が開示されている。これらの開封具では、何れも注出筒内面から上方に延びている複数の支持部材によって注出筒の中心部分に開封具が保持されており、この開封具を下方に押圧することにより、開封具が押し下げられてシール箔を破断し、同時に、注出筒の内面から上方に延びている複数の支持部材が下向きに反転するため、押し下げられた開封具が下方位置に安定に保持されるというものであり、容器内容液は、シール箔の破断により開放された注ぎ口から、開封具に形成されている開口や支持部材の間に形成されている開口を通って注ぎ出されることとなる。
実開昭58−154151号 特許第2673160号
しかしながら、特許文献1や特許文献2で提案されている開封具では、注出筒の内面から支持部材が上方に傾斜して延びており、しかもその先端部分に開封具が形成されているため、このような構造に成形するための金型が複雑な構造となってしまい、この結果、生産コストが高いものとなってしまうという欠点がある。
また、開封具を下方に押圧することにより、上方に延びている支持部材が下向きに反転するような構造となっているため、生産工程や搬送工程で、偶発的に上方から圧力が加わったとき、支持部材が水平よりも下方に変形してしまうと、支持部材を下方に反転させるような張力が生じ、この結果、開封具が大きく降下し、シール箔が破断してしまうという不都合を生じることもある。
従って、本発明の目的は、シール箔によりシールされている紙容器の注ぎ口に設けられる紙容器用注出具であって、シール箔破断用の開封具が、水平方向に延びている支持部材によって注出筒の内面に保持されており、金型構造を複雑とすることなく成形可能な紙容器用注出具を提供することにある。
本発明の他の目的は、上部から偶発的に圧力が加わった場合においても、開封具の降下によるシール箔の破断を効果的に防止し得る紙容器用注出具を提供することにある。
本発明によれば、シール箔によりシールされている紙容器の注ぎ口に設けられる紙容器用注出具において、
前記注ぎ口よりも大きな内径を有しており、下端部で前記紙容器の注ぎ口の周縁部分に熱溶着された筒状基部と、該筒状基部の内部に固定されている注出筒と、該注出筒内部に設けられ、前記注ぎ口よりも小さな外径を有しており且つ下端部にシール箔破断用カッター部が形成されている筒状開封具と、該筒状基部に開閉可能に設けられたキャップとからなり、
前記筒状開封具は、その外面を囲むように水平面内で周方向に延びている複数本のストラップによって前記注出筒の内面に降下可能に連結されており、該筒状開封具を降下させることにより、その下端部に設けられている前記カッター部により前記シール箔が破断され、前記注ぎ口が開放されると共に、
前記筒状開封具の外面には、前記シール箔を破断したときに前記注ぎ口よりも下方に位置し且つ前記注ぎ口の周縁部の下面との係合により該筒状開封具の上昇を規制する上昇規制突起が形成されていることを特徴とする紙容器用注出具が提供される。
本発明の紙容器用注出具においては、
(1)前記ストラップの両端は、それぞれ、前記筒状開封具の外面及び前記注出筒の内面に破断不能に連結され、その中間部分は、破断可能なブリッジにより前記筒状開封具の外面及び/または前記注出筒の内面に接合されていること、
(2)前記筒状開封具の上端には、該筒状開封具を降下させたとき、前記注ぎ口の周縁部の上面との係合により該筒状開封具の下方への移動を規制する下降規制フランジが形成されていること、
(3)前記筒状開封具の上端には押圧面が形成されており、該筒状開封具の側面に、注ぎ出される内容液の通路となる切欠きが形成されていること、
が好ましい。
本発明によれば、注出筒の内部に設けられている筒状開封具が、水平面内で周方向(例えば渦巻き状)に延びているストラップによって注出筒内面に取り付けられている。即ち、このストラップは上方(或いは下方)を指向していないため、複雑な構造の金型を使用せずに成形することができ、生産コストが安価となり、高い生産性を確保することができる。
また、筒状開封具を支持しているストラップが、周方向に延びており、上部からの圧力によって下方に反転するような形態で筒状開封具を支持する構造となっていないため、生産ラインや搬送工程等、キャップが閉じられた状態で偶発的に上部から圧力が加わった場合においても、張力によって強制的に筒状開封具を降下させる応力を発生されることがないため、シール箔の偶発的な破断を効果的に防止することができる。特にストラップの中間部分が破断可能なブリッジにより筒状開封具の外面及び/または前記注出筒の内面に接合されている場合には、偶発的に上部から圧力が加わったときの筒状開封具の上下動を最小限に抑制することができるため、偶発的なシール箔の破断を一層効果的に防止することができる。
さらに、上記のようなストラップにより筒状開封具が注出筒内面に支持されているため、シール箔を破断するための筒状開封具の下げ代(降下距離)を十分に確保することができ、シール箔を確実に破断することができる。
本発明の紙容器用注出具の側断面をキャップが開放されている状態で示す図。 図1の紙容器用注出具の上面図。 図1の紙容器用注出具の底面図。 図1の紙容器用注出具の側断面をキャップが閉じられている状態で紙容器の注出口と共に示す図。 図1の紙容器用注出具を使用し、紙容器の注ぎ口に設けられているシール箔を破断するプロセスを説明するための図。 本発明の紙容器用注出具の他の例の側断面をキャップが開放されている状態で示す図。 図6の紙容器用注出具により、紙容器の注ぎ口に設けられているシール箔が破断されて内容液の注ぎ出しが行なわれている状態を示す図。
発明が実施しようとする形態
図1乃至図4を参照して、本発明の紙容器用注出具は、筒状基部1と、筒状基部1の内部に固定されている注出筒3とを有しており、筒状基部1の上端部分には、キャップ5がヒンジ連結されている。筒状基部1とキャップ5とのヒンジ連結部は7で示されている。即ち、このヒンジ連結部7では、筒状基部1の上端に連なる中央バンド7a及び中央バンド7aの周方向の両側に位置し、中央バンド7aよりも若干低い位置に連なる補助バンド7b、7bによって、キャップ5が筒状基部1に旋回可能に保持されている。
注出筒3は、その外面が周状の水平基板9により筒状基部1の上端に連結されており、これにより、筒状基部1の内部にしっかりと固定されている。この注出筒3は、後述する紙容器の注ぎ口61(図4参照)から注ぎ出される容器内容液の案内としての機能を有するものであり、その上端は、ラッパ状に外方に湾曲しており、容器内容液が垂れ落ちることなく、スムーズに注ぎ出されるようになっている。また、図1から理解されるように、注出筒3のヒンジ連結部7側の部分は切欠かれて背が低く形成されており(この背の低い部分は3aで示されている)、これにより、キャップ5を旋回して閉じるとき、注出筒3がキャップ5の旋回を妨害しないようになっている。
また、注出筒3を筒状基部1に支持している周状の水平基板9の上面には、注出筒3を取り囲むようにして、キャップ5を閉じられた状態に保持するための環状突起10が形成されている。この環状突起10の上部外面には、係止突起11が形成され、この係止突起11がキャップ5と係合することにより、キャップ5を閉じた状態で安定に保持することが可能となっている。
尚、筒状基部1のヒンジ連結部7とは反対側の部分は、部分的な厚肉部1aとなっており、この厚肉部1aには、上下に貫通したスリット13が形成され、さらに、水平基板9の上面のスリット13の外周側からは、タンパーエビデント性を持たせるためのタンパーエビデント片(TE片)規制突起15が立ち上がっており、その上端には、内方に突出した凸部15aが形成されている。
さらに、注出筒3の内部には、筒状開封具35が2本のストラップ37,37により保持されている(特に図2及び図3参照)。この筒状開封具35は、紙容器60の注ぎ口61に設けられているシール箔63を破断するための部材であり、その機能等については後述する。
一方、キャップ5は、天板20と天板20の周縁から降下して延びている裾拡がりのスカート21とからなっており、スカート21の下端部分が、前述したヒンジ連結部7により筒状基部1に旋回可能に連結されている。
天板20の外周縁のヒンジ連結部7とは反対側の部分には、鍔23が設けられており、この鍔23を持って、キャップ5の旋回を容易に行い得るようになっている。
また、天板20の内面には、シールリング25が設けられており、図4に示されているように、キャップ5を閉じたとき、このシールリング25が注出筒3の上部内面に密着し、これにより、紙容器60の注ぎ口61に設けられているシール箔63を破断したときのシール性が確保されるようになっている。
尚、先にも述べたように、注出筒3のヒンジ連結部7側は切欠かれて背の低い部分3aとなっているため、キャップ5を旋回して閉じたとき、シールリング25が注出筒3の上部にあたって旋回が妨害されることはない。
スカート21の下方部分(図1では上方部)の内面には環状凸部27が形成されており、この環状凸部27は、キャップ5を旋回して閉じたとき、図4に示されているように、筒状基部1と注出筒3とを連結している周状基板9の上面に形成されている環状突起10の係止突起11と係合し、これにより、キャップ5は、閉じられた状態で安定に保持されることとなる。
また、図1及び図2に示されているように、スカート21のヒンジ連結部7とは反対側の部分は肉厚部21aとなっており、この肉厚部21aの下端には、薄肉で容易に破断し得るスコア29を介して、TE片30が連結されている。このTE片30の外面には、係止突起30a,30bが形成されており、このTE片30により、タンパーエビデンド性が発揮されるようになっている。
即ち、キャップ5を旋回して閉じると、上記のTE片30は、基部1に形成されているスリット13内に押し込まれた状態に保持される。従って、このキャップ5を開栓方向に旋回すると、押し込まれたTE片30はキャップ5と一体に上昇するが、TE片30の下端に形成されている係止突起30aが、TE片規制突起15の上端の凸部15aと係合し、この結果、TE片30の上昇が制限される。従って、キャップ5の開栓方向への旋回を続行すると、TE片30とキャップ5のスカート21とを連結しているスコア29が破断し、TE片30はキャップ5(スカート21)から切り離され、基部1のスリット13内に残存することとなる。従って、一般の消費者は、TE片30がキャップ5から切り離され、スリット13内に収容された状態を見て、キャップ5が開放されたという事実を認識することができるのである。
尚、TE片30には、その上部に係止突起30bが形成されているため、係止片30bとTE片規制突起15の凸部15aと係止突起30bとの係合により、キャップ5から切り離されたTE片30の全体がスリット13内に入り込むことはなく、TE片30の上部はスリット13から突出した状態に保持され、この結果、スリット13内に残存するTE片30の存在をはっきりと確認することができるようになっている。
上述した構造の紙容器用注出具は、各種の熱可塑性樹脂を用いての射出成形により一体に成形されるが、このような熱可塑性樹脂としては、一般にオレフィン系樹脂、例えば、低−、中−、或いは高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、シンジオタクティックポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体などが使用され、好適には、各種ポリエチレンやポリプロピレンなどを用いて成形される。
また、図4に示されているように、この紙容器用注出具は、紙容器60に形成されている注ぎ口61を取り囲むようにして、筒状基部1の下端1bを紙容器60の上面に熱溶着(ヒートシール)することにより固定される。この場合、紙容器60の表面は、この注出具を形成している熱可塑性樹脂とヒートシール可能な樹脂(例えば注出具と同じポリオレフィン系樹脂)により表面コートされている。
また、紙容器60の注ぎ口61は、シール箔63によりシールされており、これにより、紙容器60内の内容液が外部に漏洩しないように、シール状態が確保されている。従って、内容液を注ぎだす場合には、このシール箔63を破断する必要があり、この破断を、上述した注出具に設けられている筒状開封具35によって行うわけである。
尚、シール箔63は、アルミ箔等の金属箔により形成されていてもよいし、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂フィルムにより形成されていてもよい。また、このシール箔は、上述した紙容器用注出具と同様、ヒートシールにより紙容器60に固定される。従って、金属箔によりシール箔63が形成されている場合には、シール箔63の表面はヒートシール可能な熱可塑性樹脂により表面コートされている。
本発明の注出具において、上記のシール箔63の破断に使用される筒状開封具35は、複数本(図の例では2本)のストラップ37によって注出筒3の内面に保持されているが、図1及び図4から理解されるように、その下端は、ヒンジ連結部7側が短く、且つヒンジ連結部7とは反対側が長く、ヒンジ連結部7側からヒンジ連結部7とは反対側に向かって降下している傾斜面となっており、特にヒンジ連結部7とは反対側の部分の周縁が鋭利に形成されたカッター35aとなっている。このカッター35aにより、前述したシール箔63を破断し、これにより紙容器60の注ぎ口61が開放され、注ぎ口61を介して内容液の注ぎ出しが行われることとなる。
本発明において、上記のような筒状開封具35を注出筒3の内部に保持している複数本のストラップ37は、筒状開封具35の上端から水平方向に延びて注出筒3の内面に接合されており(図1参照)、且つ図2及び図3から明らかなように、筒状開封具35の外面を回り込むように周方向に延びている。例えば、図2及び図3からは、2本のストラップ37が対称的に設けられており、それぞれ渦巻き状に延びていることが理解されよう。
即ち、上記のように周方向に回り込むようにしてストラップ37が延びているため、このストラップ37は水平方向に延びているにもかかわらず、筒状開封具35を降下させることが可能となっているわけであり、これにより、筒状開封具35の移動距離を、シール箔63を破断するに十分なものとすることができる。
尚、ストラップ37の数は、複数本であれば2本に限定されることは無く、例えば、3本或いは4本のストラップ37を設けて、筒状開封具35の移動距離を調整することも可能である。
上記のような筒状開封具35を用いてのシール箔63の破断は、図5に示されている操作にしたがって行われる。
先ず、図5(a)に示されているように、閉じられているキャップ5を旋回して開封する。この状態では、前述したTE片30は、キャップ5から切り離されてスリット13内に挿入された状態で保持されていると同時に、ストラップ37は水平状態に保持されており、筒状開封具35の下端のカッター35aは、紙容器60のシール箔63とは離れた状態に位置している。
この状態で筒状開封具35を指などで下方に押し込むと、図5(b)に示されているように、降下した筒状開封具35のカッター35aがシール箔63を突き破り、注ぎ口61が開放される。また、破断されたシール箔63は、注ぎ口61の周縁部のヒンジ連結部7側に位置する部分から垂れ落ちた状態となり、紙容器60の内部に落ち込むことはない。このようにしてシール箔63が破断され、これにより、開放された注ぎ口61から内容液の注ぎ出しが行われることとなる。
ところで、上記のような操作によりシール箔63を破断し、次いで内容液の注ぎ出しをスムーズに行うために、筒状開封具35の側壁外面には、シール箔63を破断した後の開封具35の上昇を規制するための上昇規制突起40が設けられている。この上昇規制突起40は、筒状開封具35がシール箔63を破断したとき、注ぎ口61よりも下方に位置しているものであり(図5b参照)、これにより、筒状開封具35の下方部分が開封された注ぎ口61内に挿入された状態に保持される。即ち、上昇規制突起40が注ぎ口61の周縁部の下面と係合するため、筒状開封具35の上昇規制されることとなる。
従って、本発明においては、容器内容液の注ぎ出しは、図5(b)に示されているように、筒状開封具35の下方部分が開封された注ぎ口61内に挿入された状態のまま行われることとなる。即ち、筒状開封具35が元の状態(図5(a)の状態)に戻ると、注ぎ出しを行う際に、破断されたシール箔63が注ぎ口61を塞ぎ、内容液の注ぎ出しを阻害することとなる。しかるに、本発明では、筒状開栓具35が図5(b)の状態で注ぎ出しが行われるため、破断されたシール箔63が内容液の注ぎ出しを阻害することはない。
また、図5(b)の状態で内容液の注ぎ出しを行うために、筒状開封具35の側壁のヒンジ連結部7とは反対側の部分には、切欠き41が形成されている。即ち、このような切欠き41は、内容液の流路となり、開放された注ぎ口61を介しての注ぎ出しをスムーズに行うことが可能となる。
尚、図に示す例では、上昇規制突起40は、ヒンジ連結部7側に1個(40a)、ヒンジ連結部7とは反対側に2個(40b,40b)形成されているが、このようなヒンジ連結部7側の領域と、その反対側の領域のそれぞれに上昇規制突起40を少なくとも1個設けることが好適である。即ち、ヒンジ連結部7側の上昇規制突起40(40a)は破断して垂れ落ちているシール箔63に当接し、従って、筒状開封具35はヒンジ連結部7とは反対側に押圧されることとなり、この結果、ヒンジ連結部7とは反対側の領域に上昇規制突起40(40b)を形成しておくと、この上昇規制突起40(40b)は確実に注ぎ口61の周縁部の下側に位置して、その下側部分とがっちりと係合し得るようになり、筒状開封具35の上昇を確実に防止することが可能となる。
また、筒状開封具35の上端には、外方に延びている下降規制フランジ(図において省略)を設けることが好ましい。即ち、このようなフランジを形成しておくことにより、筒状開封具35が必要以上に下方に押し込まれた場合にも、このフランジが紙容器60の注ぎ口61の周縁部と係合し、さらなる筒状開封具35の降下を防止することができ、例えばスラップ37が破断して紙容器60内に筒状開封具35が脱落してしまうことを有効に防止することができる。
さらに、図1から理解されるように、筒状開封具35の上端は閉じられており、この上端により押圧面43が形成されていることが好適である。このような押圧面43を形成することにより、開封具35を指で押し下げる作業をスムーズに行うことが可能となる。この場合、押圧面43には、切欠き或いは孔などを設けることも可能であり、これにより、押圧面43の部分にも内容液の流路を形成することができ、例えば、筒状開封具35の全体が注ぎ口61内に押し込まれ、筒状開封具35の上端に形成された下降規制フランジが注ぎ口61の周縁部の上面と密接した場合においても、押圧面43に形成された切欠き或いは孔が流路となって内容液の注ぎ出しを行うことが可能となる。
上述した本発明において、筒状開封具35を保持しているストラップ37は、その一端が筒状開封具35の上端に連結され、他端は、注出筒3の内面に接合されているが、図2及び図3に示されているように、ストラップ37の中間部分は、破断可能なブリッジ45により筒状開封具35の外面に連結されていることが好ましい。また、ストラップ37の中間部分から延びているブリッジ45は、筒状開封具35の外面に変えて注出筒3の内面に連結されていてもよいし、筒状開封具35の外面に連結されているものと、注出筒3の内面に連結されているものとの両方を含んでいてもよい。このようなブリッジ45を設けることにより、シール箔63の破断作業前の状態においては、ストラップ37は安定に水平状態に保持され、偶発的な力が上方から加わった場合においても、筒状開封具35の降下を防止し、シール箔63の破断を有効に防止することができる。また、シール箔63の破断を行う場合には、筒状開封具35を下方に押し込むことにより、ブリッジ45は速やかに破断し、シール箔63の破断を行うことができる。
また、本発明においては、複数のストラップ37の長さは、これが筒状開封具35の周方向に回り込みながら且つシール箔63を破断し得る程度に筒状開封具35が降下し得るように設定すればよく、例えば、筒状開封具35の下端のカッター35aとシール箔63との間隔によっても異なるが、筒状開封具35の押し込みによりシール箔63を破断するため、その押し込み量が十分に確保できるような長さであればよい。また、ストラップ37の数は、筒状開封具35が安定に保持され且つその中心がずれないで降下し得るように設定されるべきであり、一般的には、2〜4本程度のストラップ37を点対称的に設けることが好ましい。
さらに本発明においては、筒状開封具35を図1乃至図4に示されているものとは異なる形態とすることもできる。例えば図6の例では、この筒状開封具35は、上端及び下端の何れもが開放された筒状空間50を有しており、その上端には、前述した下降規制フランジ51が形成されている。即ち、この筒状開封具35には前述した押圧面43や切欠き41は形成されていないが、その他の構造は、図1等に示されている筒状開封具35と全く同じである。
即ち、図6に示されている注出具では、筒状開封具35を降下させてシール箔63を破断した場合、筒状空間50が流路となって内容液の注ぎ出しを行うことができ、例えば図7に示されているように、筒状開封具35が大きく降下し、下降規制フランジ51が紙容器60の注ぎ口61の周縁部上面と密着した場合においても、紙容器60を傾けることにより、筒状空間50が流路となって、内容液の注ぎ出しをスムーズに行うことが可能となる。
尚、図6の筒状開封具35においても、前述したものと同様の切欠き41を設けることができ、このような切欠き41により、内容液の全量を確実に排出することができる。
上述した本発明の注出具では、筒状開封具35を支持しているストラップ37が水平方向に延びており、傾斜していないため、成形金型の構造はシンプルなものとなり、複雑な構造の金型を用いて成形する必要がないため、製造コストは安価となり、生産性の点で極めて有利である。
また、水平方向に延びているストラップ37は周方向に回り込むようにして延びており、これにより筒状開封具35を降下させるための十分な長さを確保している。従って、筒状開封具35を押し込んで降下させてシール箔63を破断させた場合においても、ストラップ37を反転させて筒状開封具を強制的に降下させる応力を生じることがない。従って、この注出具の生産ラインや搬送ラインで振動等により偶発的に上部から押圧力が加わった場合においても、筒状開封具35を強制的に降下させる大きな応力は発生せず、従って偶発的なシール箔63の破断を有効に防止することができる。
1:筒状基部
3:注出筒
5:キャップ
7:ヒンジ連結部
35:筒状開封具
35a:シール箔破断用カッター
37:ストラップ
40:上昇規制突起
60:紙容器
61:注ぎ口
63:シール箔

Claims (4)

  1. シール箔によりシールされている紙容器の注ぎ口に設けられる紙容器用注出具において、
    前記注ぎ口よりも大きな内径を有しており、下端部で前記紙容器の注ぎ口の周縁部分に熱溶着された筒状基部と、該筒状基部の内部に固定されている注出筒と、該注出筒内部に設けられ、前記注ぎ口よりも小さな外径を有しており且つ下端部にシール箔破断用カッター部が形成されている筒状開封具と、該筒状基部に開閉可能に設けられたキャップとからなり、
    前記筒状開封具は、その外面を囲むように水平面内で周方向に延びている複数本のストラップによって前記注出筒の内面に降下可能に連結されており、該筒状開封具を降下させることにより、その下端部に設けられている前記カッター部により前記シール箔が破断され、前記注ぎ口が開放されると共に、
    前記筒状開封具の外面には、前記シール箔を破断したときに前記注ぎ口よりも下方に位置し且つ前記注ぎ口の周縁部の下面との係合により該筒状開封具の上昇を規制する上昇規制突起が形成されていることを特徴とする紙容器用注出具。
  2. 前記ストラップの両端は、それぞれ、前記筒状開封具の外面及び前記注出筒の内面に破断不能に連結され、その中間部分は、破断可能なブリッジにより前記筒状開封具の外面及び/または前記注出筒の内面に接合されている請求項1に記載の紙容器用注出具。
  3. 前記筒状開封具の上端には、該筒状開封具を降下させたとき、前記注ぎ口の周縁部の上面との係合により該筒状開封具の下方への移動を規制する下降規制フランジが形成されている請求項1または2に記載の紙容器用注出具。
  4. 前記筒状開封具の上端には押圧面が形成されており、該筒状開封具の側面に、注ぎ出される内容液の通路となる切欠きが形成されている請求項1乃至3の何れかに記載の紙容器用注出具。
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