JP5203254B2 - プラスチックキャップ - Google Patents

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本発明は、プラスチックキャップに関するものであり、より詳細には、容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体に開閉可能にヒンジ連結部を介して設けられた上蓋とからなり、該キャップ本体には、容器内容液を注ぎ出すための開口或いは開口予定部が形成されているプラスチックキャップに関するものである。
容器内容液を注ぎ出すための開口予定部(或いは開口)を有するキャップ本体に上蓋がヒンジ連結された構造を有するプラスチックキャップは、調味料用容器のキャップとして広く使用されている。このようなプラスチックキャップにおいては、キャップ本体が容器口部に嵌合固定されるが、このキャップ本体は、頂板部と頂板部の周縁部から降下した筒状壁とから形成されており、この頂板部に開口或いは開口部予定部が形成されており、筒状壁の上端部に上蓋がヒンジ連結されている。
即ち、上記のプラスチックキャップは、上蓋が閉じられた状態で調味料等の内容液が充填された容器に嵌合固定され(打栓)、この状態で販売され、一般の需要者は、上蓋を旋回して開放し、頂板部に形成された開口予定部を引き裂いて開口を形成し、この開口を通して容器から内容液を注ぎ出し、内容液を注ぎ出した後は、再び上蓋を閉じて保存し、内容液の全量が注ぎ出された後は、該キャップを容器口部から取り外すこととなる。
ところで、上記のような構造のプラスチックキャップでは、一旦、内容液を注ぎ出した後、上蓋を閉じると、上蓋がキャップ本体の筒状壁の上端面にぴったりと密着するように形成されているため、筒状壁の上端面に付着している内容液が上蓋によって弾き飛ばされてしまい、周囲を汚してしまうという液飛びの問題がある。このような問題を防止するために、上蓋を閉じたときに、上蓋に液飛び防止用突起を設けることが行なわれている(例えば特許文献1参照)。
また、最近では、資源の再利用などの観点から、キャップを容器口部から分離可能な形態が要求されており、このため、キャップ本体の筒状壁を内側壁と外側壁との2重壁構造としたキャップが知られている(特許文献2参照)。このキャップでは、上蓋が外側壁の上端部分にヒンジ連結されており、内側壁と外側壁とは、その下端部で連結されており、格別の工具を用いずに、外側壁を内側壁から容易に引き剥がせるようになっており、これにより、容器口部に嵌合固定されているキャップ本体を、容易に容器口部から取り外すことができる、即ち、分別を容易に行うことができるというものである。
実開平4−91856号 特開2007−22567号
ところで、キャップ本体の筒状壁が内側壁と外側壁との二重壁構造となっているプラスチックキャップについて、前述した液飛び防止用突起を上蓋に形成した場合には、筒状壁の外側壁の上方部分がフリーの状態にあるために内方に変形し易く、このため、上蓋を閉じて容器口部に打栓する際に、外側壁の上端部分が内方に変形し、液飛び防止用突起の内方側空間に嵌まり込んでしまい、この結果、外側壁の一部が内方に凹んだ状態で固定されてしまい、キャップの外観が損なわれてしまうという問題がある。
従って、本発明の目的は、キャップ本体の筒状壁が内側壁と外側壁との二重壁構造となっており、且つ液飛び防止用突起が上蓋に形成されているプラスチックキャップにおいて、打栓時等に外側壁の上端部分が液飛び防止用突起の内面側空間に嵌まり込んでしまうという不都合が確実に防止され、キャップの外観が良好に保持されるプラスチックキャップを提供することにある。
本発明によれば、頂板部と頂板部の周縁部から降下した筒状壁とを有しており、容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体の筒状壁にヒンジ連結されて開閉可能に設けられている上蓋とからなり、該頂板部には、容器内容液を注ぎ出すための開口或いは開口予定部が形成されているプラスチックキャップにおいて、
前記筒状壁は、上端が前記頂板部に連なっている内側壁と、該内側壁に対面するように形成され且つ下端部の連結部により該内側壁に連結されている外側壁とからなっており、該外側壁の上方部分に前記上蓋がヒンジ連結部により連結されており、
前記上蓋は、天板部と天板部の周縁部から降下したスカート壁とからなり、
前記スカート壁の下端面には、前記上蓋を旋回して閉じたときに、前記筒状壁の外側壁の上端面に当接する液飛び防止用突起が、周方向に間隔をおいて且つ少なくとも前記ヒンジ連結部とは反対側の領域に複数形成されており、
前記液飛び防止用突起の少なくとも1つには、該突起の内周面から径方向内方に延びており且つ該突起の周方向幅よりも細幅の変形防止用リブが形成されていることを特徴とするプラスチックキャップが提供される。
本発明においては、
(1)前記外側壁と内側壁との連結部は、引き裂き不能に強固に連結している厚肉の強連結領域と引き裂き可能に弱く連結している薄肉の弱連結領域とを有しており、前記上蓋を閉じたとき、少なくとも該強連結領域の近傍に位置する前記液飛び防止用突起に、前記変形防止用リブが形成されていること、
(2)前記上蓋を閉じた状態において、前記変形防止用リブの径方向内方先端とキャップ本体中心との間隔が、前記内側壁外面の半径に前記外側壁の上端の厚みを加えた長さよりも小さくなるように設定されていること、
(3)前記外側壁には、前記上蓋とのヒンジ連結部の周方向の一方側端部の近傍部から下方に延びている軸方向スコアが形成されており、該軸方向スコアに対してヒンジ連結部とは反対側方向の近傍位置に、前記外側壁と内側壁との連結部の強連結領域が形成されていること、
が好適である。
本発明のプラスチックキャップにおいては、上蓋のスカート壁下端面に設けられている液飛び防止用突起の一部には、径方向内方に延びている変形防止用リブが形成されている点に顕著な特徴を有している。即ち、このような変形防止用リブが液飛び防止用突起に形成されているため、打栓時に外側壁が内方に変形した場合においても、内方に変形した外側壁の上端は、必ず液飛び防止突起の変形防止用リブに当接し、これにより、外側壁の上端部分が液飛び防止用突起の内側の空間に嵌まり込むという不都合は確実に防止される。
本発明のプラスチックキャップを、上蓋が開放された状態で示す平面図である。 図1のプラスチックキャップの側断面図(X−X断面図)である。 図1のプラスチックキャップの上蓋を閉じた状態での側断面を容器口部と共に示す図である。 図1のプラスチックキャップを、上蓋が開放された状態で示す底面図である。 図1のプラスチックキャップの上蓋を閉じた状態で、内側壁と外側壁との連結部の強連結領域を拡大して示す部分側断面図(P−P断面図)である。 図1のプラスチックキャップの上蓋を閉じた状態で、内側壁と外側壁との連結部の弱連結領域を拡大して示す部分側断面図(Q−Q断面図)である。 図1のプラスチックキャップにおける変形防止用リブが形成されている液飛び防止用突起の拡大平面図である。 変形防止用リブの機能を説明するための図であり、(a)は、液飛び防止用突起に変形防止用リブが形成されていない場合に打栓が行なわれたときの外側壁上端の状態を示し、(b)は、液飛び防止用突起に変形防止用リブが形成されている場合に打栓が行なわれたときの外側壁上端の状態を示す。
図1乃至図4を参照して、このキャップは、キャップ本体1と、キャップ本体1にヒンジ連結された上蓋2とからなっている。かかるキャップは、それ自体公知の合成樹脂、例えば、低−、中−または高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド等を用いての射出成形等により、上蓋2が開栓された状態(図2参照)で成形される。
キャップ本体1は、頂板部5と、頂板部5の周縁部から垂下している筒状壁6とを有しており、上蓋2は、筒状壁6の上端部分にヒンジ連結部により連結されている。このヒンジ連結部は7で示されており、筒状壁6の上端に連結された中央バンド7aと、この中央バンド7aの両側に位置し且つ筒状壁6の上端より若干下方に連結されている1対の補助バンド7b,7bとから形成されている。このようにして筒状壁6にヒンジ連結されている上蓋2を旋回することにより、キャップ本体1の頂板部5は、上蓋2によって閉じられる。尚、中央バンド7aの中心部上面側には矩形状の浅い溝7cが中央バンド7aの両端近傍まで延びている。この溝7cはヒンジの折れ曲がり易さを向上させるために設けられている。溝7cがヒンジの両端に至らないように形成されているのは、上蓋2の開閉を繰り返し行ってもヒンジが破断しないようにするためである。
キャップ本体1の筒状壁6の内面には、図2及び図3に示されているように、係止突起8が形成されており、また、頂板部5の内面の周縁部分には、筒状壁6とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング9が形成されている。即ち、このインナーリング9と筒状壁6との間の空間に容器口部60が嵌め込まれ、且つ係止突起8と容器口部60の外面との係合により、キャップ本体1は、容器口部60にしっかりと固定されるものである。
また、筒状壁6は、内側壁6aと外側壁6bとに区画された2重壁構造となっており、内側壁6aと外側壁6bとの間には空隙10が形成されており、内側壁6aと外側壁6bとは下端で連なっている。この連結部は、図2及び図3において11で示されている。
図1を参照して、上記の連結部10は、ヒンジ連結部7を除く領域にわたって形成されており、この連結部10には、引き裂き不能に強固に連結している厚肉の強連結領域Aと引き裂き可能に弱く連結している薄肉の弱連結領域Bとからなっており、ヒンジ連結部7が形成されている部分及びその近傍領域では、筒状壁6は、内側壁6aと外側壁6bとに完全に分断されており、空隙Zは、筒状壁6を上端から下端にわたって完全に貫通している。
即ち、上記連結部11の強連結領域Aでは、図5に示されているように、この連結部11は厚肉に形成されており、この連結部11は引き裂き不能になっている。また、図6に示されているように、弱連結領域Bでは、この連結部11は薄肉に形成されており、引き裂き可能になっている。尚、この弱連結領域Bにおいて、その連結部11は薄肉で連続しているものに限定されず、例えば、容易に引き裂くことが可能である限り、ミシン目のように、薄肉の連結部11が小間隔で断続的に連なるように形成されていてもよい。
上記のように筒状壁6を2重壁構造とすることにより、キャップの分別廃棄に際して、キャップを容器口部60から容易に取り除くことが可能となる。例えば、図1乃至図4の例では、ヒンジ連結部7(中央バンド7b)の近傍位置に、外側壁6bにスコア(図示せず)が軸方向に延びるように形成されており、上蓋2を引き降ろすことにより、そのスコアを引き裂いて外側壁6bを破断することによって、キャップ本体1を容器から容易に取り除くことができるような構造となっている。尚、このスコアの上端と下端には切り欠き(図1において、上端の切欠きは12aで示されている)が形成され、上蓋2を引き降ろしてスコアを引き裂くときには、上端の切り欠き12aからスムーズにスコアを破断することができる。
さらに、外側壁6bの外面には、上記切欠き12aの近傍部分(ヒンジ連結部7の近傍)に、軸方向に延びているリブ12bが形成されている。このリブ12bは、キャップ本体1を容器口部60に嵌合固定する際の容器との位置決め部材として使用されるものである。
キャップ本体1の頂板部5の上面には、内容液を注ぎ出す際に注ぎ出される液の案内となる注出突部13が形成されており、注出突部13の外側には、上蓋2との係合用の環状小突起14が形成されている。
この注出突部13は、ヒンジ連結部7側の上部に大きく切欠かれた切り欠き部が形成されており(図1参照)、また、注出突部13の内側領域には、注出用開口を形成するための無端状スコア15が形成されている。また、頂板部5の外面には、無端状スコア15の内側となる領域に形成された支柱17を介してスコア破断用タブリング19が設けられている。即ち、このタブリング19を引っ張り上げることにより、スコア15が破断して注出用開口が形成されるわけである。
従って、スコア15の破断によって形成された注出用開口から流れ出た内容液は、注出突部13によって案内され、その内面に沿って注ぎ出される。上記で述べたように、注出突部13は、ヒンジ連結部7側の上部が大きく切欠かれている。即ち、ヒンジ連結部7とは反対側の部分から内容液の注ぎ出しが行なわれるため、この部分には案内壁は必要ではなく、従って、この部分を大きく切り欠いておくことにより、上蓋2を閉じる際に、注出突部13が邪魔にならないようにしたものである。
また、注出突部13の内面の下端部分は、全域に渡ってフラットであり且つ略直立したシール面20となっており(特に図2参照)、ヒンジ連結部側の切り欠き部に位置する頂板部5には、注出用開口を形成するための無端状スコア15に向かって切り立った面が形成されている。この切り立った面の下部がテーパー面30となり、テーパー面30に続く上部が略直立した面を形成し、シール面20に繋がっている。即ち、上蓋2を閉じたとき、注出突部13に形成されたシール面20に上蓋2の一部が密着し、スコア15を破断して注出用開口が形成された後の密封性が確保されるようになっている。
図1及び図2から理解されるように、注出突部13のヒンジ連結部7側とは反対側部分には、上端部分の一部が外方に傾斜しており、三角形状に外方に突出したクチバシ形状部21が形成されている。クチバシ形状部21は、注ぎ口として機能するものであり、その先端(もっとも突出した上端中心部分21a)は、ヒンジ連結部7を通るキャップの中心線X上に位置しており、三角形の頂点となっている。かかるクチバシ形状部21の内面の下方部分は、前記シール面20の上端部分に位置しており、クチバシ形状部21の内面は、この部分から上方に向かって傾斜した傾斜面21bとなっており、この部分には、液がスムーズに流れるように溝21cが形成されている。このように注出突部13の付け根部分よりも外方に大きく突出しているクチバシ形状部21は注ぎ口となり、この部分から内容液を注ぎ出すことにより、内容液の注ぎ出しをスムーズに行うことができる。
また、図2に示されているように、クチバシ形状部21においては、その上端が薄肉となっており、ラッパ状に外方に湾曲している。即ち、クチバシ形状に加えて、このようにラッパ状に湾曲させることにより、この部分での液の付着が抑制されて液切れ性が向上し、内容液の注ぎ出し終了時の液垂れを有効に防止することができる。
上記のようなキャップ本体1において、注出用開口を形成する無端状スコア15は、図4に示されているように、クチバシ形状部(注ぎ口)21が形成されている側(ヒンジ連結部7に対して径方向反対側)及びクチバシ形状部21に対して径方向反対側(ヒンジ連結部7側)が幅狭の形状を有しており、それぞれ、幅狭部15a,15bが形成されており、その中央部分が最も幅の大きい幅広部15cとなっている。即ち、無端状スコア15を引き裂いて注出用開口を形成し、容器を傾けて、この注出用開口から内容液の注ぎ出しを行なう場合、ヒンジ連結部7とは反対側に形成されている幅狭部15aから注出突部13のクチバシ形状部21の内面に内容液が集中して速やかに流れ出し、また、注ぎ出し終了後には、ヒンジ連結部7側の壁面に付着残存した液が、幅狭部15a側から速やかに容器内に戻るような構造となっている。
一方、上蓋2は、天板部31と、天板部31の周縁部から延びているスカート壁33とから形成されており、天板部31の内面には、シール用リング35が形成されている。即ち、上蓋2を閉じたとき、このシール用リング35の外面が注出突部13の内面下方のシール面20に密着し、この密着により、スコア15の破断により注出用開口を形成した後のシール性が確保される。尚、注出突部13のヒンジ連結部7側の上部が切り欠かれているため、この上蓋2を閉じる際にシール用リング35はスムーズに注出突部13内に入り込み、シール面20と密着することとなる。
また、図2、図3に示されているように、上蓋2の天板部31の中央部分はドーム状に膨出した膨出部31aとなっている。このような膨出部31aを形成することにより、シール用リング35の内面からシール用リング35で囲まれた天板部31の内面を肉厚にすることなく角部のない球状面にすることができ、スコア15の破断後に天板部31の内面に付着した内容液を速やかに容器内に戻すことができるようになっている。
さらに、天板部31のヒンジ連結部7とは反対側部分(注出突部13のクチバシ形状部21が位置する側)には鍔31bが形成されており、これにより、上蓋2の開閉操作を容易に行うことができるようになっている。鍔31bをスカート壁33の下端部に設けるのではなくスカート壁33の上端部、即ち天板部31の周縁部に設けたことにより、上蓋2開蓋時に手の指が注出突部11のクチバシ形状部21先端21aに触れ難くしている。
上蓋2のスカート壁33の下端面の先端部側(ヒンジ連結部7とは反対側部分)には、液飛び防止用突起37が適当な間隔で複数形成されている。即ち、内容液の注出を行ったとき、キャップ本体1の頂板部5の上面の周縁部分、特にヒンジ連結部7とは反対側部分には、注ぎ出された液が付着する場合がある。このような場合、上蓋2を閉じた時に、スカート壁33の下端面が全体にわたって頂板部5の上面の周縁部分に密着してしまうと、付着している液がはじき飛ばされてしまい、周囲を汚してしまうなどの不都合を生じることがある。しかるに、上記のような液飛び防止用突起37を形成しておけば、付着した液のはじき飛ばしを有効に回避することができるわけである。
尚、スカート壁33の下端面のヒンジ連結部7側には、上記のような液飛び防止用突起37の形成による傾きを回避するための高さ調整用の弧状突起39が形成されている。
また、スカート壁33の下方部分の内面には、図2に示されているように、突部40が周状に形成されている。即ち、上蓋2を閉じたとき、この突部40が頂板部5の外面に形成されている小突起14と係合し、これにより上蓋2の閉栓状態が保持されることとなる。
さらに、上記のスカート壁33の内面には、ヒンジ連結部7とは反対側の部分、即ち、天板部31の鍔31bが形成されている部分には、肉抜きにより溝43が形成されている。このような溝43を形成しておくことにより、上蓋2を閉じたときに、注出突部13に形成されているクチバシ形状部21の先端21aが上蓋2のスカート壁33の内面に接触せず、スムーズに上蓋2が閉じられるようになっている。
尚、上述した構造のプラスチックキャップにおいて、キャップ本体1の頂板部5の注出突部13の内側の領域にテーパー面30が形成されているが、このテーパー面30は、ヒンジ連結部7側領域を除いて、注出突部13の付け根部分から無端状スコア15に向かって下方に傾斜しており、ヒンジ連結部7側領域においては、頂板部5の略直立した面から無端状スコア15に向かって下方に傾斜して形成されている。また、このテーパー面30の下端は、図2から理解されるように、クチバシ形状部(注ぎ口)21が形成されている側(ヒンジ連結部7に対して径方向反対側)が高く、ヒンジ連結部7側(クチバシ形状部21に対して径方向反対側)が低くなるように傾斜している。
即ち、上記のようなテーパー面30を形成しておくことにより、容器を傾倒して容器内容液の注ぎ出しを行なった後、容器を直立状態に復帰させると、容器内容液は、クチバシ形状部21から注出突部13の内壁面に沿って落下し、さらに、テーパー面30に沿って注出用開口に向かって流れ、しかも、クチバシ形状部21が形成されている側からヒンジ連結部7側に流れていく。このようにして注出用開口に向かって内容液が流れ込んで行くため、注出用開口の周縁部分の上面に内容液が付着残存するという不都合を有効に防止することができる。
また、図4に示されているように、頂板部5の下面に、無端状スコア15の全周にわたって且つその外側に沿って、下方に延びている液誘導用の小突起である柱状小突起45が小間隔で配列されている。即ち、注出用の開口を形成したとき、この開口の全周にわたって、その周縁部の下面に柱状小突起45が配列しているため、前述したテーパー面30によって案内されて注出用開口に流れ込んだ液は、その何れの部分から流れ込んだ場合にも、これらの柱状小突起45に沿って速やかに下方に流れ落ちることとなり、注出用開口の周縁部の上面側に付着残存するという不都合を有効に防止することが可能となる。
上記のような構造のプラスチックキャップにおいて、上蓋2のスカート壁33の下端面には、複数の液飛び防止用突起37が複数形成されているが、本発明では、この液飛び防止用突起37の少なくとも1個に、図7に示されているように、変形防止用リブ47が形成されている(変形防止用リブ47が形成されている液飛び防止用突起37は、37aで示されている)。この変形防止用リブ47は、図7から理解されるように、液飛び防止用突起37の周方向幅に比して細幅であり、液飛び防止用突起37の内周面側から径方向内方に向かって延びており、これによりキャップを容器口部に打栓する際に外側壁6bの変形を効果的に防止し得ることが可能となる。
即ち、打栓(生産ラインでのキャップの容器口部60への嵌め込み)は、上蓋2を閉じた状態でキャップ本体1を容器口部60に被せ、上方から圧力を加えることにより行なわれるが、この際、キャップ本体1の外側壁6b(特に上端部)が内方に変形し易い。特に、内側壁6aと外側壁6bとの強連結領域Aの部分は、打栓時に容器口部60の大径部を乗り越える際に大きく外側に広がるため、強連結領域Aの近傍に位置する外側壁6bの上端部分では、外側に広がった強連結領域Aの部分から引っ張られ、大きく内方に変形する。
しかるに、液飛び防止用突起37に変形防止用リブ47が形成されていない場合には、上記のような変形を固定してしまうおそれがある。即ち、液飛び防止用突起37は、上蓋2を閉じた状態では、外側壁6bの上端面に当接しているが、打栓が行なわれると、内側壁6aと外側壁6bとの間には空隙10が形成されているため、外側壁6bの上端が内方に変形してしまい、場合によっては内側壁6aの外面に密着してしまい、この状態で打栓圧が上方から加わるため、変形防止用リブ47が形成されていない液飛び防止用突起37では、図7(a)に示されているように、内方に変形した外側壁6bの上端部分が、液飛び防止用突起37の内側空間に嵌め込まれてしまい、外側壁6bの上端外周面が液飛び防止用突起37の内周面に係止されることとなる。従って、このような場合には、外側壁6bの一部分が凹んだ状態で販売に供されてしまい、その外観が損なわれ、キャップの商品価値が大きくて低下してしまうこととなる。
しかるに、本発明によれば、液飛び防止用突起37aの内周面から変形防止用リブ47が内方に延びているため、図7(b)に示されているように、打栓に際して、外側壁6bの上端が内方に変形した場合においても、この外側壁6bの上端は、変形防止用リブ47に当接することとなり、液飛び防止用突起37の内側空間に嵌め込まれることがない。従って、打栓終了後は、内方に変形した外側壁6bは、弾性力によって元の状態に復帰し、その内方への変形が固定されることがなく、外側壁6bの一部分が凹んだ状態で販売されるなどの不都合を有効に防止することができるのである。
上述した本発明において、変形防止用リブ47は、複数の液飛び防止用突起37の全てに設けることもできるが、打栓時に最も外側壁6bが内方に変形しやすい部分に位置している液飛び防止用突起37に設けることが、樹脂量を少なくし、コストを軽減する上で好適である。例えば、上述した例では、上蓋2を閉じた状態で強連結領域Aの近傍に位置している液飛び防止用突起37aに変形防止用突起37が形成されている。即ち、打栓に際して、強連結領域Aで外側壁6b(下端部)が最も大きく外側に変形する。このため、外側壁6bの強連結領域Aから若干離れた部分は、大きく変形した強連結領域Aに引っ張られ、その上端部分が大きく内側壁6a側に変形することとなる。このため、少なくともこのような部分に位置する液飛び防止用突起37aに変形防止用突起37を設けることにより、外側壁6bの内方への変形を効果的に防止することができるわけである。
また、変形防止用リブ47の長さLは、打栓に際して、外側壁6bが内方に変形した場合にも、この外側壁6bの上端が確実に変形防止用リブ47に接触し得るような長さに設定すればよく、例えば、図7(b)に示されているように、上蓋2を閉じた状態において、変形防止用リブ47の径方向内方先端47aとキャップ本体中心Oとの間隔rが、内側壁6a外面の半径Rに外側壁6bの上端の厚みtを加えた長さよりも小さくなるように変形防止用リブ47の長さLを設定するのがよい。このような長さに設定すれば、外側壁6bの上端が内側壁6aの外面に密着するように大きく変形した場合においても、外側壁6bの上端は確実に変形防止用リブ47に接触し、液飛び防止用突起37の内側空間への外側壁6bの嵌まり込みが確実に防止される。
尚、本発明においては、上記のような変形防止用リブ47を形成せず、液飛び防止用突起37の径方向幅を大きくすることによっても変形防止用リブ47と同等の機能を持たせることができる。しかしながら、この場合には、液飛び防止用突起37を不必要に大きくすることとなり、樹脂量が多くなり、コストが増大することと成ってしまう。従って、本発明のように、変形防止用リブ47を形成すべきであり、これにより、コストの増大を回避し、効果的に打栓時における外側壁6bの変形を防止することができ、外側壁6bの部分的な凹みを防止し、商品価値の低下を回避することができる。
1:キャップ本体
2:上蓋
6:筒状壁
6a:内側壁
6b:外側壁
11:連結部
37:液飛び防止用突起
47:変形防止用リブ
A:強連結領域
B:弱連結領域

Claims (4)

  1. 頂板部と頂板部の周縁部から降下した筒状壁とを有しており、容器口部に固定されるキャップ本体と、該キャップ本体の筒状壁にヒンジ連結されて開閉可能に設けられている上蓋とからなり、該頂板部には、容器内容液を注ぎ出すための開口或いは開口予定部が形成されているプラスチックキャップにおいて、
    前記筒状壁は、上端が前記頂板部に連なっている内側壁と、該内側壁に対面するように形成され且つ下端部の連結部により該内側壁に連結されている外側壁とからなっており、該外側壁の上方部分に前記上蓋がヒンジ連結部により連結されており、
    前記上蓋は、天板部と天板部の周縁部から降下したスカート壁とからなり、
    前記スカート壁の下端面には、前記上蓋を旋回して閉じたときに、前記筒状壁の外側壁の上端面に当接する液飛び防止用突起が、周方向に間隔をおいて且つ少なくとも前記ヒンジ連結部とは反対側の領域に複数形成されており、
    前記液飛び防止用突起の少なくとも1つには、該突起の内周面から径方向内方に延びており且つ該突起の周方向幅よりも細幅の変形防止用リブが形成されていることを特徴とするプラスチックキャップ。
  2. 前記外側壁と内側壁との連結部は、引き裂き不能に強固に連結している厚肉の強連結領域と引き裂き可能に弱く連結している薄肉の弱連結領域とを有しており、前記上蓋を閉じたとき、少なくとも該強連結領域の近傍に位置する前記液飛び防止用突起に、前記変形防止用リブが形成されている請求項1に記載のプラスチックキャップ。
  3. 前記上蓋を閉じた状態において、前記変形防止用リブの径方向内方先端とキャップ本体中心との間隔が、前記内側壁外面の半径に前記外側壁の上端の厚みを加えた長さよりも小さくなるように設定されている請求項1または2に記載のプラスチックキャップ。
  4. 前記外側壁には、前記上蓋とのヒンジ連結部の周方向の一方側端部の近傍部から下方に延びている軸方向スコアが形成されており、該軸方向スコアに対してヒンジ連結部とは反対側方向の近傍位置に、前記外側壁と内側壁との連結部の強連結領域が形成されている請求項1に記載のプラスチックキャップ。
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