JP5783376B2 - フォーカステストマスク、フォーカス計測方法、露光装置、及び露光方法 - Google Patents

フォーカステストマスク、フォーカス計測方法、露光装置、及び露光方法 Download PDF

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Description

本発明は、投影光学系のフォーカス情報(像面情報)を計測するためのパターンが形成されたフォーカステストマスク、このフォーカステストマスクを用いて投影光学系のフォーカス情報を計測するフォーカス計測方法、そのフォーカステストマスクを備える露光装置、露光方法及び露光装置を用いるデバイス製造方法に関する。
例えば半導体デバイス等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィ工程中で使用される露光装置においては、投影光学系の像面(ベストフォーカス位置)の情報であるフォーカス情報を計測するために、投影光学系の物体面にテストマスクを配置するとともに投影光学系の像面に基板等を配置し、そして、テストマスクに設けられた所定の評価用パターンを投影光学系を介して基板等に投影し、その評価用パターンの像の位置ずれ量等を計測することが行われている。
従来の第1の計測方法として、2本の遮光膜よりなるラインパターン間の各ラインパターンの線幅よりも広いスペース部に照明光の位相を変化させる位相変更部を設けた評価用パターンを用い、この評価用パターンの投影光学系による像をフォトレジストが塗布された基板上に露光する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、現像後にその基板に形成される2本のライン状のレジストパターンの間隔からその基板の表面のデフォーカス量、ひいては像面の位置を求めることができる。
また、従来の第2の計測方法として、例えば4本以上の複数の遮光ラインを含み各遮光ラインの外側の位相分布が計測方向に非対称とされた回折格子状の評価用パターンの像と、その複数の遮光ラインの像のうち外側の不要な遮光ラインの像を消すためのトリムパターンの像とをウエハに重ねて露光する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合にも、残された中央の複数の遮光ラインの像のシフト量から、ウエハの表面のデフォーカス量を求めることができる。
また、従来の第3の計測方法として、複数のラインパターンの近傍にこれらのラインパターンの線幅よりも広い位相シフト部を設けた評価用パターンの空間像の横ずれ量を計測する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。この場合にも、各ラインパターンの像の横ずれ量から受光面のデフォーカス量を求めることができる。
特開平6−204305号公報 特許第3297423号明細書 国際公開第2005/004211号パンフレット
従来のフォーカス情報の計測方法のうち、第1及び第3の計測方法は、ラインパターンの線幅に比べてそれに接する(又はその近傍の)位相シフト部の幅が広く、計測感度(像の横ずれ量/デフォーカス量)を高めるためにはラインパターンの線幅を狭くすることが好ましい。しかしながら、ラインパターンの線幅を狭くすると、計測再現性が低下する恐れがあるとともに、現像後のレジストパターンの像を観察する場合には、レジストパターンの倒れ等が生じる恐れがある。さらに、そのようにラインパターンの線幅が狭いと、投影光学系の開口数が高い場合に、特にラインパターンの像の投影面がベストフォーカス位置に近い範囲で、計測感度が低下する恐れがある。
また、従来の第2の計測方法は、不要なパターンの像を消すために2回の露光を行う必要があるため、計測効率が低いという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑み、投影光学系のフォーカス情報を高い計測再現性で計測すること、又は高い計測効率で計測することを目的とする。
第1の態様によれば、投影光学系を介して物体上に投影されるテストパターンが設けられたフォーカステストマスクであって、そのテストパターンは、第1方向にライン状に延び、光を遮光する第1遮光部と、その第1方向と直交する第2方向に関してその第1遮光部の一方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第1遮光部の線幅より狭く形成され、透過するその光の位相を変化させる第1位相シフト部と、その第2方向に関してその第1遮光部の他方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第1遮光部の線幅より狭く形成され、その光を透過する第1透過部と、その第2方向に関してその第1透過部のその第1遮光部とは反対側に設けられ、その第2方向に関する線幅がその第1透過部より広く形成され、透過するその光の位相を変化させる第2位相シフト部と、を有するフォーカステストマスクが提供される。
また、第2の態様によれば、投影光学系を介して物体上に投影されるテストパターンが設けられたフォーカステストマスクであって、そのテストパターンは、第1方向にライン状に延び、光を遮光する第1遮光部と、その第1方向と直交する第2方向に関してその第1遮光部の一方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第1遮光部の線幅より狭く形成され、透過するその光の位相を変化させる第1位相シフト部と、その第2方向に関してその第1遮光部の他方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第1遮光部の線幅より狭く形成され、その光を透過する第1透過部と、その第2方向に関してその第1透過部のその第1遮光部とは反対側に設けられ、その第2方向に関する線幅がその第1透過部より広く形成され、透過するその光の位相を変化させる第2位相シフト部と、その第1方向にライン状に延び、光を遮光する第2遮光部と、その第2方向に関してその第2遮光部の一方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第2遮光部の線幅より狭く形成され、その光を透過する第3透過部と、その第2方向に関してその第2遮光部の他方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第2遮光部の線幅より狭く形成され、透過するその光の位相を変化させる第3位相シフト部と、その第2方向に関してその第3透過部のその第2遮光部とは反対側に設けられ、その第2方向に関する線幅がその第3透過部より広く形成され、透過するその光の位相を変化させる第4位相シフト部と、を有するフォーカステストマスクが提供される。
また、第の態様によれば、投影光学系の像面情報を計測するフォーカス計測方法において、本発明の態様のフォーカステストマスクをその投影光学系の物体面側に配置する工程と、そのフォーカステストマスクに設けられたそのテストパターンのその投影光学系による像を計測面に投影する工程と、そのテストパターンの像の計測方向の位置情報を計測する工程と、を含むフォーカス計測方法が提供される。
また、第4の態様によれば、投影光学系の像面情報を計測するフォーカス計測方法において、第1の態様によるフォーカステストマスクをその投影光学系の物体面側に配置する工程と、そのフォーカステストマスクに設けられ、第1方向にライン状に延び、光を遮光する第1遮光部を備えるテストパターンのその投影光学系による像を計測面に投影する工程と、そのテストパターンの像の計測方向の位置情報を計測する工程と、を含み、その投影する工程は、その第1方向と直交する第2方向に関してその第1遮光部の一方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第1遮光部の線幅より狭く形成され、透過するその光の位相を変化させる第1位相シフト部からの光と、その第2方向に関してその第1遮光部の他方側に設けられ、その第1方向にライン状に延びるとともに、その第2方向に関する線幅がその第1遮光部の線幅より狭く形成され、その光を透過する第1透過部からの光と、その第2方向に関してその第1透過部のその第1遮光部とは反対側に設けられ、その第2方向に関する線幅がその第1透過部より広く形成され、透過するその光の位相を変化させる第2位相シフト部からの光とを用いてその像をその計測面に投影するフォーカス計測方法が提供される。
また、第の態様によれば、露光光でマスクのパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、本発明の第1の態様によるフォーカステストマスクを保持するマスクステージと、そのフォーカステストマスクのそのテストパターンのその投影光学系による像を投影させるとともに、そのテストパターンの像の計測方向の位置情報に基づいて、その投影光学系の像面情報を求める制御装置と、を備える露光装置が提供される。
また、第の態様によれば、デバイス用マスクを投影光学系の物体面側に配置することと、デバイス用マスクのパターンの投影光学系による像のフォーカス位置を上記フォーカス計測方法を用いて計測されたテストパターンの像の位置情報に基づいて調整することと、フォーカス位置が調整されたデバイス用マスクのパターンの像を基板に投影することと、を含む露光方法が提供される。
また、第の態様によれば、本発明の態様による露光装置又は露光方法を用いて、基板にパターンを転写することと、そのパターンが転写された基板をそのパターンに基づいて加工することと、を含むデバイス製造方法が提供される。
上記フォーカステストマスク及びそれに関わる各態様によれば、第1遮光部に対して第2方向の一方に第1位相部が設けられ、その第2方向の他方に第1透過部及び第2位相部が設けられているため、その第2方向に対応する方向におけるその第1遮光部の像の横ずれ量から、投影光学系の像面に対するデフォーカス量、ひいてはフォーカス情報を高い計測効率で求めることができる。また、その第1遮光部の幅は第1位相部の幅よりも広いため、そのフォーカス情報を高い計測再現性で計測できる。
実施形態の露光装置の概略構成を示す斜視図である。 第1の実施形態のフォーカステストレチクルTRを示す平面図である。 (A)は図2中の一つの評価用パターン12を示す拡大平面図、(B)は図3(A)のBB線に沿う断面図である。 (A)はラインパターン13Aの像のデフォーカス量と横ずれ量との関係の一例を示す図、(B)はラインパターン14Aの像のデフォーカス量と横ずれ量との関係の一例を示す図である。 (A)、(B)、及び(C)は、それぞれ外側パターン14の像14Pと内側パターン13の像13Pとの位置ずれ量の変化を示す拡大図である。 (A)はフォーカステストレチクルTRのパターンの像が露光されたウエハWを示す平面図、(B)は図6(A)中の一つのショット領域SAkを示す拡大平面図、(C)は図6(B)中の一つの評価用パターン12の像12Pを示す拡大平面図である。 (A)はラインパターンの線幅と検出レートRt及び計測誤差ZErとの関係の一例を示す図、(B)は投影光学系の開口数及びコヒーレンスファクタと計測誤差との関係の一例を示す図である。 フォーカス情報の計測動作の一例を示すフローチャートである。 (A)は第1変形例の評価用パターン40を示す拡大平面図、(B)は第2変形例の評価用パターン44を示す拡大平面図である。 (A)及び(B)は、第1変形例の評価用パターンの像40Pのデフォーカス量による変化を示す図、(C)及び(D)は、第2変形例の評価用パターンの像44Pのデフォーカス量による変化を示す図である。 (A)は第2の実施形態の評価用パターン50を示す拡大平面図、(B)は評価用パターン50の像を示す拡大平面図である。 (A)は第2の実施形態の変形例の評価用パターン60を示す拡大平面図、(B)は評価用パターン60の像を示す拡大平面図である。 電子デバイスの製造工程の一例を示すフローチャートである。
[第1の実施形態]
以下、第1の実施形態につき図1〜図8を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る露光装置EXを示す。本実施形態の露光装置EXは、一例としてスキャニングステッパー(スキャナー)よりなる走査露光型の露光装置(投影露光装置)である。図1において、露光装置EXは、露光光源(不図示)と、この露光光源から射出される照明光(露光光)ILによりレチクルR(マスク)を照明する照明光学系ILSとを備えている。さらに、露光装置EXは、レチクルRを保持して移動するレチクルステージRSTと、レチクルRから射出された照明光ILをフォトレジスト(感光材料)が塗布されたウエハW(基板)上に投射する投影光学系PLと、ウエハWの位置決め及び移動を行うウエハステージWSTと、装置全体の動作を統括制御するコンピュータよりなる主制御系2と、その他の駆動系等とを備えている。
以下、投影光学系PLの光軸AXと平行にZ軸を取り、これに垂直な面(ほぼ水平面)内の直交する2方向にX軸及びY軸を取り、X軸、Y軸、及びZ軸に平行な軸の回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。本実施形態では、走査露光時のレチクルR及びウエハWの走査方向はY軸に平行な方向(Y方向)である。
露光光源としてはArFエキシマレーザ(波長193nm)が使用されている。露光光源として、それ以外にKrFエキシマレーザ(波長248nm)などの紫外パルスレーザ光源、YAGレーザの高調波発生光源、固体レーザ(半導体レーザなど)の高調波発生装置、又は水銀ランプ等の放電ランプ等も使用することができる。
照明光学系ILSは、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、回折光学素子等を含み瞳面の光量分布を円形、輪帯状、又は複数極の領域等に設定する光量分布設定光学系、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、ロッドインテグレータなど)等を含む照度均一化光学系、レチクルブラインド(可変視野絞り)、及びコンデンサ光学系等を含んでいる。
照明光学系ILSは、レチクルRのパターン面(レチクル面)において、パターン領域PA上のX方向(非走査方向)に細長い矩形の照明領域10Rを照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域10R内の回路パターンは、両側テレセントリック(又はウエハ側に片側テレセントリック)の投影光学系PLを介して所定の投影倍率(例えば1/4,1/5等の縮小倍率)で、ウエハW上の一つのショット領域SA上の露光領域10W(照明領域10Rと共役な領域)に投影される。ウエハWは、例えばシリコン半導体又はSOI(silicon on insulator)等からなる直径が200〜450mm程度の円板状の基材の表面にフォトレジスト(感光材料)を塗布したものである。投影光学系PLは例えば屈折系であるが、反射屈折系等も使用できる。
レチクルRはレチクルホルダ(不図示)を介してレチクルステージRST上に吸着保持されている。レチクルステージRSTはレチクルベースRBのXY平面に平行な上面にエアベアリングを介して載置され、その上面でY方向に一定速度で移動するとともに、X方向、Y方向の位置及びθz方向の回転角の微調整を行う。レチクルステージRSTの少なくともX方向、Y方向の位置、及びθz方向の回転角を含む2次元的な位置情報は、一例としてX軸のレーザ干渉計8Xと、Y軸の2軸のレーザ干渉計8YA,8YBとを含むレチクル側干渉計によって計測され、この計測値がステージ駆動系4及び主制御系2に供給される。ステージ駆動系4は、その位置情報及び主制御系2からの制御情報に基づいて、不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介してレチクルステージRSTの速度及び位置を制御する。
一方、ウエハWはウエハホルダWHを介してウエハステージWSTの上部に吸着保持されている。ウエハステージWSTは、XYステージ24と、この上に設置されウエハWを保持するZチルトステージ22とを含んでいる。XYステージ24は、ウエハベース26のXY平面に平行な上面にエアベアリングを介して載置され、その上面をX方向、Y方向に移動し、必要に応じてθz方向の回転角が補正される。Zチルトステージ22は、例えばZ方向に変位可能な3箇所のZ駆動部(不図示)を個別に駆動して、Zチルトステージ22の上面(ウエハW)の光軸AX方向の位置(Z位置)、及びθx方向、θy方向の傾斜角を制御する。
図1において、さらに投影光学系PLの側面に、例えば米国特許第5,448,332号明細書等に開示されるものと同様の構成で、照射系37a及び受光系37bを含み、ウエハWの表面の複数点でのフォーカス位置を計測する斜入射方式の多点のオートフォーカスセンサ37が設けられている。ステージ駆動系4は、オートフォーカスセンサ37の計測結果に基づいて、露光時には、ウエハWの表面が投影光学系PLの像面(それまでにテストプリント等によって求められている像面)に合致するように、オートフォーカス方式でZチルトステージ22を駆動する。
ウエハステージWST(Zチルトステージ22)の少なくともX方向、Y方向の位置、及びθz方向の回転角を含む2次元的な位置情報が、一例としてX軸の2軸のレーザ干渉計36XP,36XFと、Y軸の2軸のレーザ干渉計36YA,36YBとを含むウエハ側干渉計によって計測され、この計測値がステージ駆動系4及び主制御系2に供給される。その位置情報はアライメント制御系6にも供給される。ステージ駆動系4は、その位置情報及び主制御系2からの制御情報に基づいて、不図示の駆動機構(リニアモータなど)を介して、ウエハステージWSTのXYステージ24の2次元的な位置を制御する。
また、露光装置EXは液浸型であり、投影光学系PLの先端の光学部材とウエハWとの間の局所的な空間に照明光ILを透過する液体(純水等)を供給して回収する局所液浸機構(不図示)が備えられている。局所液浸機構としては、例えば米国特許出願公開第2007/242247号明細書、又は欧州特許出願公開第1420298号明細書等に開示されている機構を使用してもよい。
また、投影光学系PLの側面において、ウエハW上のアライメントマークの位置を計測するための、オフアクシス方式で例えば画像処理方式のウエハアライメント系38が不図示のフレームに支持されている。ウエハアライメント系38の検出結果はアライメント制御系6に供給され、その検出結果からウエハWのアライメントを行うことができる。さらに、Zチルトステージ22上のウエハホルダWHの近傍に基準部材28が固定され、基準部材28上にスリットパターン30A,30B及び基準マーク32が形成されている。Zチルトステージ22内の基準部材28の底面に、スリットパターン30A,30Bを通過した光束を受光する空間像計測系34が収納され、空間像計測系34の検出信号がアライメント制御系6に供給されている。空間像計測系34によって、レチクルRのアライメントマーク(不図示)の像の位置を計測でき、この計測結果に基づいてレチクルRのアライメントを行うことができる。さらに、空間像計測系34は、後述のフォーカステストレチクルTRの評価用パターンの像の位置を計測できる。この計測結果は、アライメント制御系6から主制御系2に供給される。さらに、基準部材28上の基準マーク32を介して、レチクルRのパターンの像の中心(露光中心)とウエハアライメント系38の検出中心との位置関係(ベースライン)を計測できる。
露光時には、投影光学系PLとウエハWとの間に液体を供給し、レチクルRの照明領域10R内のパターンの投影光学系PL及び液体を介して形成された像をウエハWの一つのショット領域上に露光しつつ、レチクルRとウエハWとをY方向に投影倍率を速度比として同期して移動することで、当該ショット領域にレチクルRのパターンの像が走査露光される。その後、ウエハステージWSTを駆動してウエハWをX方向、Y方向にステップ移動する動作と、その走査露光動作とを繰り返すことによって、液浸法を用いたステップ・アンド・スキャン方式でウエハWの各ショット領域にレチクルRのパターン像が露光される。
この露光に際して、ウエハWの各ショット領域中に投影光学系PLの像面から許容範囲を超えてデフォーカスしている部分があると、その部分に露光される像の結像特性が劣化し、最終的に製造される半導体デバイス等の歩留まりが低下する。そこで、本実施形態では、走査露光時のウエハの各ショット領域(投影光学系PLの露光フィールド)内の所定配列の複数の計測点の位置におけるデフォーカス量(ベストフォーカス位置からのZ位置のずれ量)である投影光学系PLのフォーカス情報を計測するために、レチクルステージRSTにレチクルRの代わりに複数の評価用パターンが形成されたフォーカステストレチクルTRをロードし、このフォーカステストレチクルTRのパターンの像を評価用のウエハに露光する。
図2は、図1のレチクルステージRST上に保持された状態のフォーカステストレチクルTRのパターン配置を示す。図2において、フォーカステストレチクルTRのパターン面(下面)の矩形のパターン領域PAには、一例として、X方向にI行で、Y方向にJ列で計測点P(i,j)が設定されている。なお、I,Jは2以上の整数で、i=1〜I、j=1〜Jである。そして、各計測点P(i,j)に外側パターン14及び内側パターン13よりなるいわゆるバー・イン・バー型の評価用パターン12が形成されている。本実施形態では、評価用パターン12は、X方向に7行でY方向に9列で配置されている(I=7,J=9)。また、パターン領域PAのX方向の両側に近接して、かつ照明領域10RのX方向の幅内に収まる位置にアライメントマークAM1,AM2が形成されている。
図3(A)は図2の一つの評価用パターン12を示す。図3(A)において、評価用パターン12の外側パターン14(テストパターン)は、X方向(計測方向)に所定間隔で形成されたY方向に細長い矩形の遮光膜(クロム等)からなる2本の同一形状のラインパターン14A(第1遮光部)及びラインパターン14Bを有する。さらに、外側パターン14は、一方のラインパターン14Aの+X方向のエッジ部側に、順に+X方向に配置された位相シフト部15C(第1位相シフト部)及び透過部15D(第2透過部)と、ラインパターン14Aの−X方向のエッジ部側に、順に−X方向に配置された透過部15B(第1透過部)及び位相シフト部15A(第2位相シフト部)とを含んでいる。位相シフト部15Cの長手方向(Y方向)の長さと、位相シフト部15Aの長手方向(Y方向)の長さは同じ長さで形成されている。なお、位相シフト部15Cの長手方向の長さと、位相シフト部15Aの長手方向の長さを異ならせることも可能である。ラインパターン14AのX方向の線幅aは、ラインパターン14Aに接している位相シフト部15C及び透過部15BのX方向の幅bよりも大きい。例えば、ラインパターン14Aの線幅aは、次のように位相シフト部15C及び透過部15Bの幅bの4倍以上にすることが可能である。
a≧4×b …(1)
また、以下では線幅a及び幅bの数値は、投影像の段階での数値を示している。例えば、この場合、線幅aは200nm以上であることが好ましい。一例として、位相シフト部15C及び透過部15BのX方向の幅bは50〜200nmの範囲である。本実施例において、幅bは50〜70nmの範囲内であることが好ましい。その範囲内で幅bは例えば60nmに設定することが可能である。この場合、ラインパターン14AのX方向の線幅aは2〜3μmであることが好ましい。ラインパターン14A、透過部15B、位相シフト部15CのY方向の長さは、一例としてラインパターン14Aの線幅aの10〜15倍である。ラインパターン14A,14BのX方向の間隔は、ラインパターン14Aの長さよりも長く設定されている。
また、位相シフト部15A及び透過部15DのX方向の幅aはラインパターン14Aの線幅と同じである。しかしながら、位相シフト部15A及び透過部15DのX方向の幅は、それらが接している透過部15B及び位相シフト部15Cの幅bよりも広く設定されていればよい。言い換えれば、透過部15B及び位相シフト部15CのX方向の幅は、それらが接している位相シフト部15A及び透過部15Dの幅bよりも狭く設定されていればよい。
図3(A)のBB線に沿う断面図である図3(B)に示すように、透過部15B,15DはフォーカステストレチクルTRのガラス基板の表面(光射出面)であり、位相シフト部15A,15Cは、その表面に例えばエッチングによって形成された深さdの凹部である。すなわち、位相シフト部15A,15Cは、光射出面に関して透過部15B,15Dよりも低く形成されている。ラインパターン14A及びラインパターン14Bは、光射出面に関して透過部15B,15Dよりも高く形成されている。この場合、透過部15B,15Dを透過する照明光ILの位相θBDに対して、位相シフト部15A,15Cを透過する照明光ILの位相θACは、例えば90°だけ進むように深さdが設定されている。即ち、位相θBDと位相θACとの位相差δθは90°であることが好ましい。なお、位相差δθの範囲を0°≦δθ<360°で表す場合、位相差δθは、0°及び180°以外の任意の値、例えば、位相差δθは0°〜30°,150°〜210°及び330°〜360°以外の任意の値にすることが好ましい。位相差δθを180°以外の値、例えば、位相差δθを上述した180°近傍以外の値にするのは、位相差δθが180°あるいは180°近傍の値になると、例えば位相シフト部15Aと透過部15Bとの境界線が暗線として転写されてしまうからである。また、位相差δθを0°及び360°近傍以外の値にするのは、デフォーカスに対するパターン13と14の間の間隔変化の感度が低いためである。
図3(A)において、外側パターン14の+X方向側のラインパターン14Bの両側にも、ラインパターン14Aの両側に設けられた位相シフト部15A、透過部15B、位相シフト部15C、及び透過部15Dとほぼ同じ構成の位相シフト部15K、透過部15L、位相シフト部15M、及び透過部15Nが設けられている。ただし、位相シフト部15Kは、X方向の幅aの部分とY方向の幅aの部分とを連結した形状(本実施形態では、L字形状)であり、透過部15NはX方向の幅がa以上の透過部である。
さらに、外側パターン14は、X方向に配列された位相シフト部15A,15K、透過部15B,15L、ラインパターン14A,14B、位相シフト部15C,15M、及び透過部15D,15Nを一体的に、評価用パターン12の中心を回転中心として90°回転した構成の、Y方向に配列された位相シフト部16A,15K、透過部16B,16L、ラインパターン14C,14D、位相シフト部16C,16M、及び透過部16D,16Nを有する。
また、評価用パターン12の内側パターン13(補助パターン)は、外側パターン14の2本のラインパターン14A,14Bの間に対称に配列され、ラインパターン14A,14Bと同じX方向の線幅aでY方向の長さが短い遮光膜からなる2本のラインパターン13A(第2遮光部)及びラインパターン13Bを有する。さらに、内側パターン13は、一方のラインパターン13Aの+X方向のエッジ部側に、順に+X方向に配置された幅bの透過部15F(第3透過部)及び直角三角形型の位相シフト部15G(第4位相シフト部)と、ラインパターン13Aの−X方向のエッジ部側に、順に−X方向に配置された幅bの位相シフト部15E(第3位相シフト部)及び幅aの透過部15D(第4透過部)とを含んでいる。位相シフト部15Gは、X方向の平均的な幅が幅aより広い。また、透過部15D(第2透過部及び第4透過部)は、内側パターン13と外側パターン14とで共用されている。幅a及び幅bの条件は、外側パターン14の場合と同じである。また、透過部15D,15Fを透過する照明光ILの位相と、位相シフト部15E,15Gを透過する照明光ILの位相との位相差は、上記の位相差δθと同じく、0°及び180°以外の任意の値が可能であるが、より好ましい角度は90°である。
また、内側パターン13の+X方向側のラインパターン13Bの両側にも、ラインパターン13Aの両側に設けられた透過部15D、位相シフト部15E、透過部15F、及び位相シフト部15Gとほぼ同じ構成の透過部15H、位相シフト部15I、透過部15J、及び位相シフト部15Kが設けられている。ただし、透過部15Hは、直角三角形型の領域であり、位相シフト部15K(第4位相シフト部)は、ラインパターン14Bの位相シフト部(第2位相シフト部)と兼用されている。
さらに、内側パターン13は、透過部15D,15H、位相シフト部15E,15I、ラインパターン13A,13B、透過部15F,15J、及び位相シフト部15G,15Kを一体的に、評価用パターン12の中心を回転中心として90°回転した構成の、Y方向に配列された透過部16D,15H、位相シフト部16E,16I、ラインパターン13C,13D、透過部16F,16J、及び位相シフト部15G,16Lを有する。ラインパターン14A及び13Aを含んで第1パターン群が構成され、ラインパターン14B及び13Bを含んで第2パターン群が構成され、ラインパターン14C及び13Cを含んで第3パターン群が構成され、ラインパターン14D及び13Dを含んで第4パターン群が構成されている。
即ち、第2パターン群は、透過部15H、及びそれぞれY方向に伸びた位相シフト部15I、ラインパターン13B、透過部15J、位相シフト部15K、透過部15L、ラインパターン14B、位相シフト部15M、透過部15NをX方向に配列したものである。また、第3パターン群は、それぞれX方向にライン状に延びた位相シフト部16A、透過部16B、ラインパターン14C、位相シフト部16C、透過部16D、位相シフト部16E、ラインパターン13C、及び透過部16Fと、位相シフト部15GとをY方向に配列したものである。また、第4パターン群は、透過部15H、及びそれぞれX方向に伸びた位相シフト部16I、ラインパターン13D、透過部16J、位相シフト部15K、透過部16L、ラインパターン14D、位相シフト部16M、透過部16NをY方向に配列したものである。
次に、評価用パターン12の内側パターン13のラインパターン13Aの像、及び外側パターン14のラインパターン14Aの像のデフォーカス量と横ずれ量との関係につき図4(A)及び図4(B)を参照して説明する。なお、説明の便宜上、投影光学系PLはX方向に倒立像を形成するものとする。
図4(A)に拡大して示すように、ラインパターン13Aの−X方向側の透過部15D及び位相シフト部15Eを透過する照明光ILの波面17Aは、フォーカステストレチクルTRへZ方向に入射する入射光に対してZX面内でほぼ時計回りに傾斜する。同様に、ラインパターン13Aの+X方向側の透過部15F及び位相シフト部15Gを透過する照明光ILの波面17BもフォーカステストレチクルTRへZ方向に入射する入射光に対してZX面内で時計回りに傾斜する。従って、ラインパターン13Aの両端部を通過する光束の中心の光線(以下、便宜的に主光線という)17C,17Dは、ほぼ平行に光軸AXに対して時計回りに傾斜するため、ラインパターン13Aの投影光学系PLによる像13APのX方向の両端部を通過する主光線17CP,17DPは光軸AXに対して反時計回りに傾斜する。従って、投影光学系PLの像面側に配置されたウエハWの表面がベストフォーカス位置に対して+Z方向にFZだけデフォーカスすると、像13APの位置は−X方向にΔXだけシフトする。
一方、図4(B)に拡大して示すように、ラインパターン14AのX方向の両側に配置された位相シフト部15A及び透過部15Bと位相シフト部15C及び透過部15Dとを透過する照明光ILの波面18A,18Bは、ほぼ反時計回りに傾斜する。従って、ラインパターン14Aの両端部を通過する主光線18C,18Dは、ほぼ平行に光軸AXに対して反時計回りに傾斜するため、ラインパターン14Aの投影光学系PLによる像14APのX方向の両端部を通過する主光線18CP,18DPは光軸AXに対して時計回りに傾斜する。従って、投影光学系PLの像面側でウエハWの表面がベストフォーカス位置に対して+Z方向にFZだけデフォーカスすると、像14APの位置は+X方向にΔXだけシフトする。
従って、投影光学系PLの像面側でウエハWの表面がデフォーカスすると、図3(A)の外側パターン14のX方向に配列されたラインパターン14Aの像と内側パターン13のラインパターン13Aの像とはX方向に沿って逆方向にシフトし、外側パターン14のラインパターン14Bの像と内側パターン13のラインパターン13Bの像とはX方向に沿って逆方向にシフトする。同様に、そのデフォーカスに対して、外側パターン14のY方向に配列されたラインパターン14Cの像と内側パターン13のラインパターン13Cの像とはY方向に沿って逆方向にシフトし、外側パターン14のラインパターン14Dの像と内側パターン13のラインパターン13Dの像とはY方向に沿って逆方向にシフトする。
その結果、評価用パターン12の投影光学系PLによる像をウエハの表面に投影すると、そのウエハの表面がベストフォーカス位置(像面)にあるときには、図5(A)に示すように、評価用パターン12の外側パターン14の像14P(ラインパターン14A〜14Dの像14AP〜14DP)の中心14Qと、内側パターン13の像13P(ラインパターン13A〜13Dの像13AP〜13DP)の中心13Qとは同じ位置にある。なお、説明の便宜上、図5(A)〜図5(C)及び後述の図6(B)、図6(C)等では、投影光学系PLの像がX方向、Y方向に正立像であるものとしている。
これに対してウエハの表面が+Z方向にデフォーカスすると、図5(B)に示すように、外側パターン14の像14Pの中心14Qに対して内側パターン13の像13Pの中心13Qは、−X方向にDX及び−Y方向にDYだけシフトする。また、ウエハの表面が−Z方向にデフォーカスすると、図5(C)に示すように、外側パターン14の像14Pの中心14Qに対して内側パターン13の像13Pの中心13Qは、+X方向にDX及び+Y方向にDYだけシフトする。従って、予め例えば実測又はシミュレーションによって、ウエハの表面のデフォーカス量FZに対する像14Pの中心14Qに対する像13Pの中心13QのX方向、Y方向のシフト量(間隔の変化量)DX,DYの割合である以下の検出レートRtを求めておけばよい。
Rt=DX/FZ …(2A) 又は Rt=DY/FZ …(2B)
なお、式(2A)及び(2B)の平均値を次のように検出レートRtとしてもよい。
Rt={(DX+DY)/2}/FZ …(3)
なお、検出レートRtは定数ではなく、デフォーカス量FZの1次若しくは2次以上の関数でもよく、又は指数関数等の関数であってもよい。仮に式(3)を用いる場合、評価用パターン12の像を投影し、像14Pに対する像13Pのシフト量DX,DYを計測し、このシフト量の平均値を検出レートRtで除算することによって、その像が投影された計測点におけるデフォーカス量FZ、ひいてはベストフォーカス位置を求めることができる。
次に、図7(A)は、図3(A)の評価用パターン12のラインパターン13A〜13D,14A〜14Dの線幅a(nm)と、式(3)の検出レートRt及び予測される最大のデフォーカス量の計測誤差ZEr(nm)との関係をシミュレーションした結果を示す。シミュレーションの条件は、投影光学系PLの開口数NAが1、照明光学系ILS(照明光IL)のコヒーレンスファクタ(σ値)が0.2、位相シフト部15C,15E等の幅bが60nmである。計測誤差ZErとは、評価用パターン12の像の位置の計測誤差に起因するデフォーカス量の誤差と、式(3)に対する近似誤差(非線形誤差)との和である。
図7(A)において、各線幅aの位置にある白色の棒ブラフB1は、デフォーカス量FZが±100nmの場合の検出レートRt、ハッチングされた棒グラフB2は、デフォーカス量FZが±200nmの場合の検出レートRtである。また、点線の折れ線C1は、デフォーカス量FZが±100nmの場合の計測誤差ZEr、実線の折れ線C2は、デフォーカス量FZが±200nmの場合の計測誤差ZErである。図7(A)から、線幅aが600nm以上では、検出レートRt(棒グラフB1,B2)及び計測誤差ZEr(折れ線C1,C2)の値が一定になるため、投影光学系PLのフォーカス情報を高精度に計測できる。
さらに、図7(B)は、デフォーカス量の計測誤差ZErを、投影光学系PLの開口数NA及び照明光ILのコヒーレンスファクタ(σ値)を種々に変えて評価した結果の一例を示す。この場合、ラインパターン13A〜13D等の線幅aを1000nm、位相シフト部15C等の幅bを60nm、評価用パターン12の像位置の計測誤差を0.5nm、デフォーカス量FZを±100nmとしている。図7(B)において、曲線で囲まれた領域D1の計測誤差ZErは1〜1.5nm、領域D2の計測誤差ZErは1.5〜2nm、領域D3、D4、D5、…の計測誤差ZErはそれぞれ2〜2.5nm、2.5〜3nm、3〜3.5nm、…と、0.5nmずつ多くなっている。図7(B)より、領域D1及びD2では計測誤差ZErがほぼ2nm以下となり、高精度にデフォーカス量を計測できることが分かる。また、領域D1,D2における開口数NAとσ値との組み合わせの範囲はかなり広いため、開口数NAが1.3に達するように大きい場合でも、さらに種々の照明条件及び開口数の条件のもとでも、高精度にデフォーカス量を計測できることが分かる。
次に、本実施形態の露光装置EXにおいて、投影光学系PLのフォーカス情報を計測する際の動作の一例につき図8のフローチャートを参照して説明する。この動作は、主制御系2の制御のもとで、例えば露光工程中で定期的に実行される。
まず、図8のステップ102において、図1のレチクルステージRSTにフォーカステストレチクルTRをロードし、そのアライメントを行う。次のステップ104において、ウエハステージWSTにフォトレジストが塗布された未露光の評価用のウエハ(ウエハWとする)をロードする。次のステップ106において、図6(A)に示すように、ウエハWの多数のショット領域SAk(k=1〜K;Kは2以上の整数)に、液浸法でかつ走査露光方式で、図2のフォーカステストレチクルTRの多数の評価用パターン12の投影光学系PLによる像を露光する。この際に、各ショット領域SAk毎に露光領域に対する走
査方向が+Y方向DPであるか、又は−Y方向DMであるかが記憶される。また、各ショット領域SAkには、図6(B)に拡大して示すように、X方向、Y方向に配列された各計測点Q(i,j)(i=1〜I;j=1〜J)の近傍にそれぞれ評価用パターン12の像12Pが露光される。この像12Pは、図5(A)に示すような外側パターン14の像14P及び内側パターン13の像13Pから構成されている。
次のステップ108において、露光済みのウエハWをウエハステージWSTからアンロードし、不図示のコータ・デベロッパにおいてウエハWを現像する。この結果、図6(B)のウエハWの各ショット領域SAk内の各計測点Q(i,j)の近傍に、図6(C)の拡大図で示すように、評価用パターン12の像12Pを構成する内側パターン13の像13P及び外側パターン14の像14Pが凹凸のレジストパターンとして形成される。
次のステップ110において、現像後のウエハWを重ね合わせ計測装置(不図示)に搬送し、この重ね合わせ計測装置を用いて、ウエハWの各ショット領域SAk(k=1〜K)の各計測点Q(i,j)の評価用パターン12の像12P(図6(C))において、外側パターン14の像14Pの中心14Qに対する内側パターン13の像13Pの中心13QのX方向、Y方向のシフト量(ΔXij,ΔYij)(像の位置関係)を計測する。このシフト量の計測結果は図1の主制御系2に供給される。
次のステップ112において、主制御系2内の演算部は、計測された評価用パターン12の像12Pのシフト量(ΔXij,ΔYij)の平均値を式(3)の既知の検出レートRtで除算して、当該計測点Q(i,j)でのデフォーカス量FZijを求める。さらに、ステップ114において、主制御系2内の演算部は、ウエハWのショット領域SAkを露光領域に対する走査方向DP,DM別に第1グループ及び第2グループに分け、第1グループのショット領域SAk内の各計測点Q(i,j)におけるデフォーカス量FZijの平均値<FZij>を補間した値を、走査方向DPの露光フィールド内の全面の像面の補正値として記憶する。同様に、第2グループのショット領域SAk内の各計測点Q(i,j)におけるデフォーカス量FZijの平均値<FZij>を補間した値が、走査方向DMの露光フィールド内の全面の像面の補正値として記憶される。
その後、ステップ116で図1のレチクルステージRSTにデバイス用のレチクルRがロードされ、ステップ118で、ウエハステージWSTにフォトレジストが塗布されたウエハがロードされる。そして、ステップ120において、ウエハに対してステップ114で記憶した走査方向別の像面の補正値を用いてオートフォーカスセンサ37で計測されるZ位置を補正しながら、ウエハの各ショット領域にレチクルRのパターンの像を走査露光する。この際に、フォーカステストレチクルTRの各評価用パターン12の像に基づいて計測されたデフォーカス量を補正するように、オートフォーカスセンサ37の計測値が補正されているため、ウエハの表面の投影光学系PLの像面に対する合焦精度が向上している。従って、レチクルRのパターンの像がウエハの各ショット領域に高精度に露光される。
その後、ステップ122で露光済みのウエハがアンロードされ、ステップ124で次の露光対象のウエハがあるかどうかを判定し、未露光のウエハがある場合にはステップ118〜122を繰り返す。そして、ステップ124で未露光のウエハが尽きたときに露光工程が終了する。
本実施形態の効果等は以下の通りである。
(1)本実施形態の露光装置EXは、投影光学系PLのフォーカス情報を計測するためのフォーカステストレチクルTRを備えている。フォーカステストレチクルTRに形成された評価用パターン12は外側パターン14(テストパターン)を有する。この外側パターン14は、それぞれY方向(第1方向)にライン状に延びたX方向(第2方向)の幅aの位相シフト部15A(第2位相シフト部)、幅aより狭い幅bの透過部15B(第1透過部)、線幅aのラインパターン14A(第1遮光部)、幅bの位相シフト部15C(第1位相シフト部)、及び幅aの透過部15D(第2透過部)をX方向に配列したものである。
このフォーカステストレチクルTRによれば、ラインパターン14Aの+X方向側の位相シフト部15C及び透過部15Dを通過する照明光ILの主光線と、ラインパターン14Aの−X方向側の位相シフト部15A及び透過部15Bを通過する照明光ILの主光線とは、同じ方向に傾斜する。従って、評価用パターン12の像を一度露光するのみで、ラインパターン14Aの像のX方向の横ずれ量から、その像面の形成面の投影光学系PLの像面に対するデフォーカス量、ひいてはフォーカス情報を高い計測効率で求めることができる。さらに、ラインパターン14Aの線幅aは位相シフト部15C及び透過部15Bの幅bよりも広いため、そのフォーカス情報を高い計測再現性で計測できる。
(2)また、本実施形態では、透過部15BのX方向の幅bは位相シフト部15CのX方向の幅bと同じであり、デフォーカスに対するラインパターン14Aの像の両端部の横ずれ量がほぼ同じで、その像の線幅はほぼ一定である。
なお、透過部15BのX方向の幅と位相シフト部15CのX方向の幅とは異なっていてもよい。
また、透過部15D(第2透過部)は必ずしも設ける必要はない。
(3)また、評価用パターン12は、外側パターン14の像の位置ずれを計測するための内側パターン13(補助パターン)を有する。従って、外側パターン14の像の位置ずれ量、ひいてはデフォーカス量を高精度に計測できる。
なお、内側パターン13をテストパターンとみなし、外側パターン14を補助パターンとみなすことも可能である。
(4)また、その内側パターン13は、それぞれY方向にライン状に延びたX方向の幅aの透過部15D(第4透過部)、幅bの位相シフト部15E(第3位相シフト部)、線幅aのラインパターン13A(第2遮光部)、幅bの透過部15F(第3透過部)、及び平均的な幅がa以上の位相シフト部15G(第4位相シフト部)をX方向に配列したものである。
この内側パターン13のラインパターン13AのX方向の両側の位相分布は、外側パターン14のラインパターン14AのX方向の両側の位相分布と対称であるため、デフォーカスした場合のラインパターン13Aの像の横ずれ量の方向と、ラインパターン14Aの像の横ずれ量の方向とはX方向に沿って逆方向である。従って、デフォーカス量を2倍の感度で、かつオフセットを相殺して高精度に計測できる。
(5)また、本実施形態の投影光学系PLのフォーカス情報の計測方法は、本実施形態のフォーカステストレチクルTRを投影光学系PLの物体面に配置するステップ102と、フォーカステストレチクルTRの評価用パターン12(外側パターン14及び内側パターン13)の投影光学系PLによる像をウエハWの表面(計測面)に投影するステップ106,108と、評価用パターン12の像の計測方向の位置情報である外側パターン14の像と内側パターン13の像との間隔を計測するステップ110とを含む。従って、その像の間隔(シフト量)から投影光学系PLの像面に対するデフォーカス量を計測できる。
(6)また、その像を投影するステップは、ウエハWのフォトレジストを現像するステップ108を含んでいる。従って、その像の間隔を例えば重ね合わせ計測装置を用いて高精度に計測できる。
(7)また、本実施形態の露光装置EXは、照明光ILでレチクルRのパターンを照明し、照明光ILでそのパターン及び投影光学系PLを介してウエハW(基板)を露光する露光装置において、フォーカステストレチクルTRを保持するレチクルステージRSTと、フォーカステストレチクルTRの評価用パターン12の投影光学系PLによる像を投影させるとともに、評価用パターン12の像の計測方向の位置情報に基づいて、投影光学系PLの像面の補正値(像面情報)を求める主制御系2(制御装置)とを備えている。
従って、レチクルステージRST上のレチクルをフォーカステストレチクルTRと交換して、フォーカステストレチクルTRの評価用パターン12の像を評価用のウエハに露光するのみで、投影光学系PLのフォーカス情報を効率的に高精度に計測できる。
なお、本実施形態において、外側パターン14が透過部15D及び16Dを備える構成について説明したが、この透過部15D及び16Dは、内側パターン13が備える構成であってもよい。同様に、外側パターン14が位相シフト部15Kを備える構成について説明したが、この位相シフト部15Kは、内側パターン13が備える構成であってもよい。
なお、本実施形態では次のような変形が可能である。
(1)本実施形態では、フォーカステストレチクルTRの評価用パターン12の像をウエハに露光し、現像後に形成されるレジストパターンの位置関係を重ね合わせ計測装置を用いて計測している。
しかしながら、露光装置EXは空間像計測系34を備えている。そこで、評価用パターン12の投影光学系PLによる像(空間像)を図1の空間像計測系34のスリットパターン30AでX方向、Y方向に走査して、空間像計測系34によってその空間像の光強度分布を計測してもよい。この計測結果から評価用パターン12の外側パターン14の像と内側パターン13の像との間隔を求め、この間隔からデフォーカス量を求めることによって、投影光学系PLのフォーカス情報を求めることができる。
(2)本実施形態では、フォーカステストレチクルTRをレチクルRと交換してレチクルステージRST上にロードしているが、フォーカステストレチクルTRに形成された複数の評価用パターン12を、レチクルステージRSTのレチクルRが保持される領域に近接した領域に固定されているレチクルマーク板(不図示)に形成しておいてもよい。この場合、必要に応じて、レチクルステージRSTを移動して、そのレチクルマーク板を照明光ILの照明領域に移動することで、投影光学系PLのフォーカス情報を計測できる。
(3)また、図3(A)の評価用パターン12の代わりに図9(A)の第1変形例の評価用パターン40、又は図9(B)の第2変形例の評価用パターン44を使用してもよい。
図9(A)において、評価用パターン40は、Y方向に細長くX方向の線幅aの遮光膜とX方向に細長くY方向の線幅aの遮光膜とを中心で交差させた十字型の遮光パターン41を有する。また、遮光パターン41の中心に対して+Y方向のライン部41A(テストパターンの第1遮光部)の+X方向側に順に幅bの透過部42C及び正方形の位相シフト部42Dが設けられ、ライン部41Aの−X方向側に順に幅bの位相シフト部42B及び透過部42Aが設けられている。また、遮光パターン41の中心に対して−Y方向のライン部41B(補助パターンの第2遮光部)の+X方向側に順に幅bの位相シフト部43C及び透過部43Dが設けられ、ライン部41Bの−X方向側に順に幅bの透過部43B及び正方形の位相シフト部43Aが設けられている。
さらに、遮光パターン41の中心に対して+X方向のライン部41Cの+Y方向側に順に幅bの透過部42C及び位相シフト部42Dが設けられ、ライン部41Cの−Y方向側に順に幅bの位相シフト部43C及び透過部43Dが設けられている。また、遮光パターン41の中心に対して−X方向のライン部41Dの+Y方向側に順に幅bの位相シフト部42B及び透過部42Aが設けられ、ライン部41Dの−Y方向側に順に幅bの透過部43B及び位相シフト部43Aが設けられている。線幅aと幅bとの関係は図3(A)の評価用パターン12の場合と同様であり、位相シフト部42B,42D,43A,43Cの位相の変化量は図3(A)の位相シフト部15Cと同様である。
この第1変形例の評価用パターン40の投影光学系PLによる像40Pは、ベストフォーカス位置では、図10(A)に示すように遮光パターン41に相似な像41Pとなる。これに対して、計測面がデフォーカスしている場合には、図10(B)に示すように、評価用パターン40の像40Pは、ライン部41Aの像41APとライン部41Bの像41BPとの間にX方向のシフト量DXが発生し、ライン部41Dの像41DPとライン部41Cの像41CPとの間にY方向のシフト量DYが発生する。従って、これらのシフト量DX,DYからその計測面におけるデフォーカス量を求めることができる。
また、図9(B)の第2変形例の評価用パターン44は、ライン部41A(図9(A)参照)と同じ線幅の正方形の枠状の遮光膜よりなる外側パターン46と、この内側に形成された遮光膜よりなる正方形の内側パターン45とを有する。また、内側パターン45(第1遮光部)の+X方向及び+Y方向に位相シフト部42B(図9(B)参照)と同じ幅の透過部47Dが設けられ、その外側に幅が広い位相シフト部47Eが設けられ、位相シフト部47Eと外側パターン46の+X方向及び+Y方向の内側のエッジ部との間に透過部47Dと同じ幅の透過部47Eが設けられている。さらに、内側パターン45の−X方向及び−Y方向に透過部47Dと同じ幅の位相シフト部47Cが設けられ、その外側に透過部47Bが設けられ、透過部47Bと外側パターン46の−X方向及び−Y方向の内側のエッジ部との間に位相シフト部47Cと同じ幅の位相シフト部47Aが設けられている。
この第2変形例の評価用パターン44の投影光学系PLによる像44Pは、ベストフォーカス位置では、図10(C)に示すように、外側パターン46の像の内側のエッジ部の中心46PCと内側パターン45の像45Pの中心45PCとは合致する。これに対して、計測面がデフォーカスしている場合には、図10(D)に示すように、評価用パターン44の像において、外側パターン46の像46Pの内側のエッジ部の中心46Cと、内側パターン45の像45Pの中心45PCとの間にX方向及びY方向にシフト量DX,DYが生じる。従って、これらのシフト量DX,DYからその計測面におけるデフォーカス量を求めることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態につき図11(A)及び図11(B)を参照して説明する。本実施形態でも図1の露光装置EXの投影光学系PLのフォーカス情報を計測するが、フォーカステストレチクルTRに形成されている評価用パターンの構成が異なっている。
図11(A)は本実施形態の評価用パターン50を示す拡大平面図である。図11(A)において、評価用パターン50は、X方向に沿って、第1のダミーパターン53A、第1の主パターン51A、副パターン52、第2の主パターン51B、及び第2のダミーパターン53Bを配列して構成されている。この場合、ダミーパターン53A,53Bは、それぞれY方向に細長い遮光膜よりなる2本のラインパターン58A,58BをX方向に配列したものである。
また、第1の主パターン51A(テストパターン)は、Y方向に伸びたX方向の線幅cの遮光膜よりなるラインパターン54A,54B,54CをX方向に線幅cの3倍程度の間隔dで配置し、ラインパターン54A〜54CのX方向の両端部にほぼ同一の位相変化部を設けたものである。代表的に、ラインパターン54A(第1遮光部)に設けられる位相変化部は、ラインパターン54Aの+X方向に順に配置される幅bの透過部55C(第1透過部)及び幅がほぼcの位相シフト部55D(第2位相シフト部)と、ラインパターン54Aの−X方向に順に配置される幅bの位相シフト部55B(第1位相シフト部)及び幅がbより広い透過部55A(第2透過部)とを有する。第2の主パターン51Bは第1の主パターン51Aと同様に、ラインパターン54A〜54C及びこれらに設けられた位相変化部とを有する。なお、+X方向の端部の位相シフト部55Gの幅は狭く形成されている。
また、副パターン52(補助パターン)は、ラインパターン54A〜54Cと同じ形状で同じ配列のラインパターン56A,56B,56Cと、ラインパターン56A〜56CのX方向の両端部に設けられたほぼ同一の位相変化部とを有する。代表的に、ラインパターン56A(第2遮光部)に設けられる位相変化部は、ラインパターン56Aの+X方向に順に配置される幅bの位相シフト部57B(第3位相シフト部)及び幅がほぼcの透過部57D(第4透過部)と、ラインパターン56Aの−X方向に順に配置される幅bの透過部57A(第3透過部)及び幅がbより広い位相シフト部55F(第4位相シフト部)とを有する。位相シフト部55Fは、主パターン51Aと副パターン52とで共用されている。
本実施形態では、ラインパターン54A〜54C,56A〜56CのX方向の線幅cは、透過部55C及び位相シフト部55BのX方向の幅bよりも広く設定されている。一例として、投影像の段階で線幅cは80〜200nmであり、幅bは50〜70nmである。さらに、一例として、線幅cは100nmであり、この場合の幅bは60nmである。さらに、位相シフト部55B,57Bを通過する照明光の位相と、透過部55A,57C等を通過する照明光の位相との位相差は、0°及び180°以外の値に設定され、その位相差は好ましくは90°である。
この評価用パターン50の投影光学系PLによる像50P(正立像とする)は、図11(B)に示すように、ダミーパターンの像53AP,53BP(ラインパターン58A,58Bの像58AP,58BP)の間に、第1の主パターン51Aの像51APと、副パターン52の像52Pと、第2の主パターン51Bの像51BPとを配列したものである。また、像51AP及び51BPはそれぞれラインパターン54A〜54Cの像54AP〜54CPよりなり、像52Pはラインパターン56A〜56Cの像56AP〜56CPよりなる。この場合、ラインパターン54A〜54CのX方向の両端部の位相分布と、ラインパターン56A〜56CのX方向の両端部の位相分布とはX方向に対称であるため、計測面のデフォーカスに対して、主パターンの像51AP,51BPが点線の像E1で示すように−X方向に移動すると、副パターンの像52Pは点線の像E2で示すように+X方向(逆方向に)に移動する。
従って、一例として、主パターンの像51AP,51BPの6本のラインパターンの像54AP〜54CPのX方向の中心位置(各中心の平均位置)と、副パターンの像52Pの3本のラインパターンの像56AP〜56CPのX方向の中心位置とのシフト量DXを計測することによって、計測面のデフォーカス量を求めることができる。また、本実施形態においては、ダミーパターン53A,53Bの像の位置は、例えば主パターン51A,51Bの像の位置ずれ量及び副パターン52の像の位置ずれ量を個別に評価する場合等に使用可能である。
なお、本実施形態において、主パターン51A,51Bを構成するラインパターン54A〜54Cの本数、及び副パターン52を構成するラインパターン56A〜56Cの本数は少なくとも1本あればよい。また、ダミーパターン53A,53Bは必ずしも設ける必要はない。また、例えば第2の主パターン51Bは省略することも可能である。
次に、図12(A)は第2の実施形態の変形例の評価用パターン60を示す。図11(A)に対応する部分に同一符号を付した図12(A)において、評価用パターン60は、X方向の両端部にダミーパターン53A,53Bが配置されている。そして、ダミーパターン53A,53Bの間に、X方向に沿って、同一形状のラインパターン54A,56A,54B,56B,54C,56C,54D,56Dがほぼ線幅の2倍〜3倍の間隔で配置されている。
また、ラインパターン54A〜54D(第1遮光部)の+X方向側に透過部55C(第1透過部)及び幅の広い位相シフト部61A(第2位相シフト部)が配置され、ラインパターン54A〜54Dの−X方向側に位相シフト部55B(第1位相シフト部)及び幅の広い透過部61B(第2透過部)が配置されている。そして、ラインパターン56A〜56D(第2遮光部)の+X方向側に位相シフト部57B(第3位相シフト部)及び幅の広い透過部61B(第4透過部)が配置され、ラインパターン56A〜56Dの−X方向側に透過部57A(第3透過部)及び位相シフト部61A(第4位相シフト部)が配置されている。位相シフト部61Aは、ラインパターン54A〜54Dを含むテストパターンとラインパターン56A〜56Dを含む補助パターンとで共用されている。
この評価用パターン60の投影光学系PLによる像60P(正立像とする)は、図12(B)に示すように、ダミーパターンの像53AP,53BPの間に、ラインパターン54A〜54Dの像54AP〜54DPと、ラインパターン56A〜56Dの像56AP〜56DPとがX方向に交互に形成されたものになる。この場合、ラインパターン54A〜54DのX方向の両端部の位相分布と、ラインパターン56A〜56DのX方向の両端部の位相分布とは対称であるため、計測面のデフォーカスに対して、像54AP〜54DPが点線の像E1で示すように−X方向に移動すると、像56AP〜56DPは点線の像E2で示すように+X方向(逆方向)に移動する。
従って、一例として、4本のラインパターンの像54AP〜54DPのX方向の中心位置(各中心の平均位置)と、4本のラインパターンの像56AP〜56DPのX方向の中心位置とのシフト量DXを計測することによって、計測面のデフォーカス量を求めることができる。
なお、本実施形態において、ラインパターン54A〜54D及び56A〜56Dの本数はそれぞれ少なくとも1本あればよい。また、ダミーパターン53A,53Bは必ずしも設ける必要はない。
また、上記の各実施形態の露光装置EX(又は露光装置EXによる露光方法)を用いて半導体デバイス等の電子デバイスを製造する場合、電子デバイスは、図13に示すように、電子デバイスの機能・性能設計を行うステップ221、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ222、デバイスの基材である基板(ウエハ)を製造してレジストを塗布するステップ223、前述した実施形態の露光装置又は露光方法によりマスクのパターンを基板(感応基板)に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱(キュア)及びエッチング工程などを含む基板処理ステップ224、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)225、並びに検査ステップ226等を経て製造される。
従って、このデバイス製造方法の基板処理ステップ224は、上記の実施形態の露光装置又は露光方法を用いて所定のパターンを基板に形成する露光工程と、そのパターンが形成された基板を処理する工程とを含んでいる。その露光装置又は露光方法によれば、投影光学系のフォーカス情報を高い計測再現性で効率的に計測できるため、その計測結果に基づいてオートフォーカス等の制御を行うことで、電子デバイスを効率的に高精度に製造できる。
なお、局所液浸機構を備えた局所液浸露光装置を例に挙げて説明したが、投影光学系と物体(物体の一部)との間の局所的空間だけに液体を介在させる局所液浸型のみならず、物体全体を液体に浸漬するタイプの液浸露光型の露光装置にも適用することができる。また、投影光学系と基板との間の液浸領域をその周囲のエアーカーテンで保持する液浸型の露光装置にも適用することができる。本発明は液浸型の露光装置で露光する場合のみならず、液体を介さないドライ露光型の露光装置の投影光学系のフォーカス情報を計測する場合にも適用できる。また、本発明は、走査露光型の露光装置の外に、ステッパー等の一括露光型の露光装置において投影光学系のフォーカス情報を計測する場合にも適用できる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、MEMS(Microelectromechanical Systems)、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をフォトリソグラフィ工程を用いて製造する際の露光工程にも適用することができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
また、本願に記載した上記公報、各国際公開パンフレット、米国特許、又は米国特許出願公開明細書における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。また、明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約を含む2009年11月5日付け提出の日本国特許出願第2009−253785号の優先権の利益を主張し、その全ての開示内容を援用して本文の記載の一部とする。
EX…露光装置、ILS…照明光学系、TR…フォーカステストレチクル、PL…投影光学系、W…ウエハ、WST…ウエハステージ、2…主制御系、12…評価用パターン、13…内側パターン、13A〜13D…ラインパターン、14…外側パターン、14A〜14D…ラインパターン、15A,15C,15E…位相シフト部、15B,15D,15F…透過部

Claims (28)

  1. 投影光学系を介して物体上に投影されるテストパターンが設けられたフォーカステストマスクであって、
    前記テストパターンは、
    第1方向にライン状に延び、光を遮光する第1遮光部と、
    前記第1方向と直交する第2方向に関して前記第1遮光部の一方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第1遮光部の線幅より狭く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第1位相シフト部と、
    前記第2方向に関して前記第1遮光部の他方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第1遮光部の線幅より狭く形成され、前記光を透過する第1透過部と、
    前記第2方向に関して前記第1透過部の前記第1遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第1透過部より広く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第2位相シフト部と、
    を有するフォーカステストマスク。
  2. 前記第1透過部の前記第2方向の線幅は、前記第1位相シフト部の前記第2方向の線幅と同じである請求項1に記載のフォーカステストマスク。
  3. 前記テストパターンは、
    前記第2方向に関して前記第1位相シフト部の前記第1遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第1位相シフト部より広く形成され、前記光を透過する第2透過部を有する請求項1又は請求項2に記載のフォーカステストマスク。
  4. 前記第2透過部の前記第2方向の線幅は、前記第2位相シフト部の前記第2方向の線幅と同じである請求項3に記載のフォーカステストマスク。
  5. 前記第1遮光部の前記第2方向の線幅は、前記第1位相シフト部の前記第2方向の線幅の少なくとも4である請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のフォーカステストマスク。
  6. 前記第1遮光部の前記第2方向の線幅は、前記第2透過部の前記第2方向の線幅及び前記第2位相シフト部の前記第2方向の線幅と同じである請求項3又は請求項4に記載のフォーカステストマスク。
  7. 前記第1遮光部の前記投影光学系による像の前記第2方向の線幅は少なくとも200nmである請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のフォーカステストマスク。
  8. 前記テストパターンの像の位置ずれを計測するための補助パターンを有する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のフォーカステストマスク。
  9. 前記補助パターンは、
    前記第1方向にライン状に延び、光を遮光する第2遮光部と、
    前記第2方向に関して前記第2遮光部の一方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第2遮光部の線幅より狭く形成され、前記光を透過する第3透過部と、
    前記第2方向に関して前記第2遮光部の他方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第2遮光部の線幅より狭く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第3位相シフト部と、
    前記第2方向に関して前記第3透過部の前記第2遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第3透過部より広く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第4位相シフト部と、
    を有する請求項8に記載のフォーカステストマスク。
  10. 前記テストパターンは、
    前記第2方向に関して前記第1位相シフト部の前記第1遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第1位相シフト部より広く形成され、前記光を透過する第2透過部を有し、
    前記補助パターンは、
    前記第2方向に関して前記第3位相シフト部の前記第2遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第3位相シフト部より広く形成され、前記光を透過する第4透過部を有する請求項9に記載のフォーカステストマスク。
  11. 前記テストパターン及び前記補助パターンで構成される複数のパターン群を有し、
    前記複数のパターン群のうち第1パターン群は、前記テストパターンと前記補助パターンとが、前記第2方向の一方側から、前記第2透過部、前記第1位相シフト部、前記第1遮光部、前記第1透過部、前記第2位相シフト部、前記第4位相シフト部、前記第3透過部、前記第2遮光部、前記第3位相シフト部、前記第4透過部の順に配列されて形成される請求項10に記載のフォーカステストマスク。
  12. 前記第2位相シフト部は、前記第4位相シフト部を兼用する請求項11に記載のフォーカステストマスク。
  13. 前記複数のパターン群のうち第2パターン群は、前記第2方向の他方側から、前記第2透過部、前記第1位相シフト部、前記第1遮光部、前記第1透過部、前記第2位相シフト部、前記第4位相シフト部、前記第3透過部、前記第2遮光部、前記第3位相シフト部、前記第4透過部の順に配列されて形成される請求項11又は請求項12に記載のフォーカステストマスク。
  14. 前記複数のパターン群のうち第3パターン群は、前記第1方向の一方側から、前記第2透過部、前記第1位相シフト部、前記第1遮光部、前記第1透過部、前記第2位相シフト部、前記第4位相シフト部、前記第3透過部、前記第2遮光部、前記第3位相シフト部、前記第4透過部の順に配列されて形成される請求項11から請求項13のいずれか一項に記載のフォーカステストマスク。
  15. 前記複数のパターン群のうち第4パターン群は、前記第1方向の他方側から、前記第2透過部、前記第1位相シフト部、前記第1遮光部、前記第1透過部、前記第2位相シフト部、前記第4位相シフト部、前記第3透過部、前記第2遮光部、前記第3位相シフト部、前記第4透過部の順に配列されて形成される請求項11から請求項14のいずれか一項に記載のフォーカステストマスク。
  16. 前記テストパターンが前記フォーカステストマスクの光射出面に形成されており、前記第1遮光部は、第1透過部より高く形成されており、前記第1及び第2位相シフト部は、第1透過部より低く形成されている請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のフォーカステストマスク。
  17. 投影光学系を介して物体上に投影されるテストパターンが設けられたフォーカステストマスクであって、
    前記テストパターンは、
    第1方向にライン状に延び、光を遮光する第1遮光部と、
    前記第1方向と直交する第2方向に関して前記第1遮光部の一方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第1遮光部の線幅より狭く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第1位相シフト部と、
    前記第2方向に関して前記第1遮光部の他方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第1遮光部の線幅より狭く形成され、前記光を透過する第1透過部と、
    前記第2方向に関して前記第1透過部の前記第1遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第1透過部より広く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第2位相シフト部と、
    前記第1方向にライン状に延び、光を遮光する第2遮光部と、
    前記第2方向に関して前記第2遮光部の一方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第2遮光部の線幅より狭く形成され、前記光を透過する第3透過部と、
    前記第2方向に関して前記第2遮光部の他方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第2遮光部の線幅より狭く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第3位相シフト部と、
    前記第2方向に関して前記第3透過部の前記第2遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第3透過部より広く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第4位相シフト部と、
    を有するフォーカステストマスク。
  18. 投影光学系の像面情報を計測するフォーカス計測方法において、
    請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のフォーカステストマスクを前記投影光学系の物体面側に配置する工程と、
    前記フォーカステストマスクに設けられた前記テストパターンの前記投影光学系による像を計測面に投影する工程と、
    前記テストパターンの像の計測方向の位置情報を計測する工程と、
    を含むフォーカス計測方法。
  19. 投影光学系の像面情報を計測するフォーカス計測方法において、
    フォーカステストマスクを前記投影光学系の物体面側に配置する工程と、
    前記フォーカステストマスクに設けられ、第1方向にライン状に延び、光を遮光する第1遮光部を備えるテストパターンの前記投影光学系による像を計測面に投影する工程と、
    前記テストパターンの像の計測方向の位置情報を計測する工程と、
    を含み、
    前記投影する工程は、
    前記第1方向と直交する第2方向に関して前記第1遮光部の一方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第1遮光部の線幅より狭く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第1位相シフト部からの光と、
    前記第2方向に関して前記第1遮光部の他方側に設けられ、前記第1方向にライン状に延びるとともに、前記第2方向に関する線幅が前記第1遮光部の線幅より狭く形成され、前記光を透過する第1透過部からの光と、
    前記第2方向に関して前記第1透過部の前記第1遮光部とは反対側に設けられ、前記第2方向に関する線幅が前記第1透過部より広く形成され、透過する前記光の位相を変化させる第2位相シフト部からの光とを用いて前記像を前記計測面に投影するフォーカス計測方法。
  20. 前記フォーカステストマスクは、前記テストパターンの像の位置ずれを計測するための補助パターンを有し、
    前記テストパターンの像の前記計測方向の位置情報は、前記テストパターンの像と前記補助パターンの像との前記計測方向の間隔を含む請求項18又は19に記載のフォーカス計測方法。
  21. 前記テストパターンの前記投影光学系による像を投影する工程は、
    前記像を感光基板に投影する工程と、前記感光基板を現像する工程とを含む請求項18から請求項20のいずれか一項に記載のフォーカス計測方法。
  22. 前記テストパターンの像の前記計測方向の位置情報を計測する工程は、前記像の前記計測方向の光強度分布を空間像計測系を用いて計測する工程を含む請求項20に記載のフォーカス計測方法。
  23. デバイス用マスクを投影光学系の物体面側に配置することと、
    デバイス用マスクのパターンの投影光学系による像のフォーカス位置を、請求項18から請求項22のいずれか一項に記載のフォーカス計測方法を用いて計測されたテストパターンの像の位置情報に基づいて調整することと、
    フォーカス位置が調整されたデバイス用マスクのパターンの像を基板に投影することと、を含む露光方法。
  24. 露光光でマスクのパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、
    請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のフォーカステストマスクを保持するマスクステージと、
    前記フォーカステストマスクの前記テストパターンの前記投影光学系による像を投影させるとともに、前記テストパターンの像の計測方向の位置情報に基づいて、前記投影光学系の像面情報を求める制御装置と、
    を備える露光装置。
  25. 前記フォーカステストマスクは、前記マスクステージの前記マスクが保持される領域に近接した領域に保持される請求項24に記載の露光装置。
  26. 前記テストパターンの前記投影光学系による像を検出する空間像計測系を備える請求項24又は請求項25に記載の露光装置。
  27. 請求項24から請求項26のいずれか一項に記載の露光装置を用いて、基板にパターンを転写することと、
    前記パターンが転写された前記基板を前記パターンに基づいて加工することと、
    を含むデバイス製造方法。
  28. 請求項23に記載の露光方法を用いて、基板にパターンを転写することと、
    前記パターンが転写された前記基板を前記パターンに基づいて加工することと、
    を含むデバイス製造方法。
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