JP5783165B2 - 還元型ピロロキノリンキノンの製造方法 - Google Patents

還元型ピロロキノリンキノンの製造方法 Download PDF

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Description

関連出願の参照
本特許出願は、2010年2月16日に提出された日本出願である特願2010−31637の利益を享受する。これらの先の出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。
本発明は、還元型ピロロキノリンキノンの製造方法および該製造方法により得られる還元型ピロロキノリンキノンに関する。本発明は、また、還元型ピロロキノリンキノンの安定化方法に関する。
ピロロキノリンキノン(以下、「PQQ」と表すことがある)は新しいビタミンの可能性があることが提案されて注目を集めている(非特許文献1)。さらには、PQQは、細菌に限らず、真核生物のカビ、酵母に存在し、補酵素として重要な働きを行っている。また、PQQについては、近年までに、細胞の増殖促進作用、抗白内障作用、肝臓疾患予防治療作用、創傷治癒作用、抗アレルギ−作用、逆転写酵素阻害作用およびグリオキサラ−ゼI阻害作用−制癌作用など多くの生理活性が明らかにされている。このPQQ類は、有機化学的合成法(非特許文献2)および発酵法(特許文献1)などにより製造することが可能である。
還元型PQQは、従来のPQQよりも抗酸化活性が非常に高いことが報告されており(非特許文献3)、栄養機能食品、特定保健用食品、栄養補助剤、栄養剤、飲料、飼料、動物薬、化粧品、医薬品、治療薬、予防薬等として有用な化合物である。還元型PQQは、酸化型PQQを、水素化ホウ素ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム等の一般的な還元剤を使用して還元すること、白金触媒により水素還元すること、グルタチオンにより還元することで得られることが報告されている(非特許文献3、4、5)。しかし、一般的な還元剤は生体に毒性を示す可能性が高く、それを除去する工程が必要である。また、触媒を使用する場合も、漏えいしやすく、また、爆発しやすい水素を使用するために特別な施設が必要になってくる。グルタチオンによる還元は安全性も高く、使用しやすいがグルタチオンの価格が高い点が問題となる。よって安全性が高く、簡便であり、かつ、低コストである方法が求められている。
ところで、物質を還元する作用を有する物質としてアスコルビン酸はよく知られている。そのため、抗酸化活性を有する組成物としてPQQとアスコルビン酸の組み合わせが提案されることがあるが、非特許文献3に記載されているようにPQQの還元体はアスコルビン酸より抗酸化活性が高いため、アスコルビン酸による還元は困難であると考えられてきた。さらに還元型PQQは、分子酸素によって酸化型PQQに酸化されやすい。そのため、保存方法についても対策が必要である。
特開平1−218597号公報
nature,vol.422, 24, April,3003, p832 JACS、第103巻、第5599〜5600頁(1981) J. Agric. Food Chem. 2009, 57, 450-456 Bull. Chem. Soc. Jpn, 59, 1911-1914 (1986) Eur.J. Biochem.118, 395-399(1981)
本発明者らは、pH4以下のピロロキノリンキノン溶液と、アスコルビン酸溶液とを混合して得られたpH3.5以下の溶液から還元型ピロロキノリンキノンを高収率で得られることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
本発明は、安全性が高く、簡便で、低コストである還元型ピロロキノリンキノンの製造方法と、該製造方法により得られた還元型ピロロキノリンキノンの提供を目的とする。本発明は、また、還元型ピロロキノリンキノンの安定化方法の提供を目的とする。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)還元型ピロロキノリンキノンの製造方法であって、pH4以下に調整されたピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液とアスコルビン酸類似体とを混合させて、還元型ピロロキノリンキノンを含んでなるpH3.5以下の溶液を得る工程を含んでなる、製造方法。
(2)ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液が、水溶液である、(1)に記載の製造方法。
(3)ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液のpHが、2〜3.5である、(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)ピロロキノリンキノンまたはその塩とアスコルビン酸類似体のモル比が、1:0.5〜1000である、(1)に記載の製造方法。
(5)アスコルビン酸類似体が、アスコルビン酸、rhamno−アスコルビン酸、arabo−アスコルビン酸、gluco−アスコルビン酸、fuco−アスコルビン酸、glucohepto−アスコルビン酸、xylo−アスコルビン酸、galacto−アスコルビン酸、gulo−アスコルビン酸、allo−アスコルビン酸、erythro−アスコルビン酸、6−デスオキシアスコルビン酸、並びに、これらのエステル体および塩からなる群から選択される、(1)に記載の製造方法。
(6)溶液から還元型ピロロキノリンキノンを分離する工程をさらに含んでなる、(1)に記載の製造方法。
(7)(1)〜(6)に記載の製造方法により製造される還元型ピロロキノリンキノン。
(8)アスコルビン酸類似体を含んでなる溶液として提供される、(7)に記載の還元型ピロロキノリンキノン。
(9)還元型ピロロキノリンキノンの安定化方法であって、還元型ピロロキノリンキノンまたはその塩を、アスコルビン酸類似体とともに溶媒中に存在させることを含んでなる、方法。
本発明によれば、安全性が高く、簡便、かつ低コストで還元型ピロロキノリンキノンを製造することができ、また、還元型ピロロキノリンキノンの製造の際に高価な設備を必要としない点で有利である。本発明によれば、また、還元型ピロロキノリンキノンを安定して保存できる点で有利である。
本発明によれば、pH4以下のピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液と、アスコルビン酸類似体とを混合させて、pH3.5以下の溶液を得ることにより、還元型ピロロキノリンキノンを製造することができる。
本願明細書において、「還元型ピロロキノリンキノン」とは、下記式(1)で表される化合物を意味する。
Figure 0005783165
本発明において用いられるピロロキノリンキノン(フリー体)は、式(2)で表される化合物を意味する。
Figure 0005783165
本発明によれば、ピロロキノリンキノンをアスコルビン酸類似体で還元して還元型PQQを製造することが可能である。
本発明において用いられるピロロキノリンキノンは、ピロロキノリンキノン(フリー体)として使用することもできるし、ピロロキノリンキノンの塩として使用することもできる。
本発明において用いられる「ピロロキノリンキノンの塩」としてはピロロキノリンキノンのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩が挙げられるが、好ましくは、アルカリ金属塩である。
本発明において用いられるピロロキノリンキノンは、フリー体、アルカリ金属塩であればよく特に限定されない。特に入手しやすい、フリー体、ジナトリム体、ジカリウム体が使用しやすい。
本発明において用いられるピロロキノリンキノンのアルカリ金属塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム、ルビジュウムなどの塩が挙げられる。好ましくは、入手しやすい点で、ナトリウム塩およびカリウム塩がより好ましい。ピロロキノリンキノンのアルカリ金属塩における塩の置換数は、1〜3であり、モノアルカリ金属塩、ジアルカリ金属塩、トリアルカリ金属塩のどれでも良いが、好ましくは、ジアルカリ金属塩である。ピロロキノリンキノンのアルカリ金属塩として、特に好ましくは、ジナトリウム塩およびジカリウム塩である。
本発明において用いられるピロロキノリンキノンまたはその塩は、市販されているものを入手することができるし、公知の方法により製造することができる。
本発明において用いられるピロロキノリンキノンまたはその塩は、ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液として使用することができる。用いられる溶媒は、反応が進行すれば特に限定されず、ピロロキノリンキノンまたはその塩を、水、アルコール、ジメチルスルホキシド等の溶媒に溶解して使用することができるが、製品に残留しても大きな問題とならないという点から、水(水溶液)が好ましい。
ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液は、例えば、0.001〜30g/lとなるように調製することができるが、好ましくは、0.01〜15g/l、より好ましくは、0.1〜5g/lである。
ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液のpHは、還元型PQQを効率よく得るために4以下に調整することができる。また、ピロロキノリンキノンの溶解度を上げるために1以上とすることができる。ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液のpHは、好ましくは、1〜4であり、より好ましくは、1〜3.5であり、さらに好ましくは、2〜3.5であり、さらにより好ましくは、2〜2.5である。pHを調整するために、酸性物質(例えば、塩酸等)やアルカリ性物質(例えば、水酸化ナトリウム等)を使用することができる。
アスコルビン酸類似体としては、特に制限されず、例えば、アスコルビン酸、rhamno−アスコルビン酸、arabo−アスコルビン酸、gluco−アスコルビン酸、fuco−アスコルビン酸、glucohepto−アスコルビン酸、xylo−アスコルビン酸、galacto−アスコルビン酸、gulo−アスコルビン酸、allo−アスコルビン酸、erythro−アスコルビン酸、6−デスオキシアスコルビン酸等のアスコルビン酸に類するものが挙げられ、これらのエステル体や塩(例えば、パルミテート、ステアレート、ナトリウム塩、カルシウム塩等)であってもよい。さらに、これらは、L体(例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム等)、D体(例えば、D−arabo−アスコルビン酸、D−arabo−アスコルビン酸ナトリウム等)、あるいは、ラセミ体であってもよい。
より具体的には、例えば、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸パルミテート、L−アスコルビン酸ステアレート、D−arabo−アスコルビン酸等を挙げることができる。
還元型ピロロキノリンキノンの製造において、上記アスコルビン酸類似体は、いずれも好適に使用できるが、生成した還元型ピロロキノリンキノンとの分離のしやすさ等を考慮すると、上記のアスコルビン酸類似体のうち、特に水溶性のものが好適に用いられる。最も好ましくは、入手容易性、価格等の観点から、L−アスコルビン酸、D−arabo−アスコルビン酸等のフリー体である。
本発明において用いられるアスコルビン酸類似体は、市販されているものを入手することもできるし、公知の方法により製造することもできる。
本発明において用いられるアスコルビン酸類似体は、アスコルビン酸類似体として使用することもできるし、アスコルビン酸類似体の溶液として使用することもできる。アスコルビン酸類似体を溶液として使用する場合は、水、アルコール、ジメチルスルホキシド等の溶媒に溶解して使用することができるが、アスコルビン酸類似体の水溶液として使用することが好ましい。
アスコルビン酸類似体の溶液は、例えば、0.1〜500g/lとなるように調製することができるが、好ましくは、0.5〜100g/lである。
本発明による製造方法において、「ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液とアスコルビン酸類似体とを混合させて、還元型ピロロキノリンキノンを含んでなるpH3.5以下の溶液を得る」工程は、ピロロキノリンキノンまたはその塩とアスコルビン酸類似体とを溶媒中で反応させ、ピロロキノリンキノンを還元することにより、還元型ピロロキノリンキノン得ることができればよく、例えば、ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液とアスコルビン酸類似体の溶液とを混合して行うこともできるし、ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液にアスコルビン酸類似体を添加して行うこともできる。
上記工程には、また、ピロロキノリンキノンまたはその塩とアスコルビン酸類似体とを含んでなる溶液を哺乳類等に経口投与し、生体内(例えば、口腔、胃、腸)で反応させる態様も含まれる。
本願明細書において、「混合」については、一方の混合対象物を他方の混合対象物に添加して行うこともできるし、混合対象物を別の容器に添加して行うこともできる。
本願明細書において、「添加」については、添加物を添加対象に一時に添加することもできるし、徐々に添加することもできる。
反応においてピロロキノリンキノンまたはその塩に対しアスコルビン酸類似体のモル比は、ピロロキノリンキノンまたはその塩とアスコルビン酸類似体は等モルで反応すると考えられ、欲しい還元体の含有量に合わせて決めることができる。実際的にはPQQに対しアスコルビン酸類似体0.5から1000倍モル使用することが好ましい。還元型PQQを単離する場合は0.9から10倍が好ましい。この範囲より低い場合は還元体の含有量が低いため、期待した効果を出すことができない。過剰に加えても問題がないが、多すぎるとコストが高くなる。
本発明による製造方法において、ピロロキノリンキノンまたはその塩とアスコルビン酸類似体のモル比は、溶媒中で、1:0.5〜1000、好ましくは、1:1.5〜1000、より好ましくは、1:1.5〜100、さらにより好ましくは、1:1.5〜10とすることができる。
本発明による製造方法において、反応温度は、特に制限がないが、例えば、−10℃から180℃とすることができ、好ましくは0℃から100℃である。室温でも十分に反応は進行する。より反応速度を上げたい場合、温度を上げるのが好ましく、溶解度の面では高い温度が溶解しやすいため、生産性を高めるためには、50℃以上にするのが好ましい。
本発明による製造方法において、反応時間は、特に制限がないが、例えば、0.2から48時間とすることができ、好ましくは、0.5〜24時間とすることができる。
反応は進行すれば特にどの溶媒を使用してもかまわないが、製品に残留しても大きな問題とならない水溶液が好ましい。アルカリ条件では反応が進行しにくいため、特にpH5以下の水溶液で、より好ましくは4以下である。pHを調整するために酸やアルカリを入れて調整するのは特に問題がない。必要に応じて使用すればよい。
本発明による製造方法において、反応は、特に制限がないが、酸素の存在が少ない環境で行うのが好ましい。空気中の酸素により還元型PQQが酸化型に変わるのを防ぐために、上記の操作を、定法に従って、窒素、アルゴン等の不活性ガス中で行うことができる。不活性ガスによる置換、減圧、沸騰やこれらを組み合わせることにより酸化反応の低減を達成できる。少なくとも、不活性ガスによる置換、即ち、不活性ガス雰囲気を用いるのが好適である。上記不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス、水素ガス、炭酸ガス等を挙げることができ、好ましくは窒素ガスである。
本発明による製造方法において、ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液とアスコルビン酸類似体とを反応させて得られた溶液(反応液)のpHは、ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液のpHやアスコルビン酸類似体の量を調整してpH3.5以下とすることもできるし、酸性物質(例えば、塩酸等)やアルカリ性物質(例えば、水酸化ナトリウム等)を使用してpHを調整する工程を経てpH3.5以下とすることもできる。
得られた溶液のpHは、3.5以下とすることができるが、好ましくは、3以下であり、より好ましくは、2.8以下であり、さらにより好ましくは、2.6以下である。
本発明による製造方法は、より具体的には、下記のように実施することができる。
ピロロキノリンキノンは0.01g/Lから15g/Lの水溶液濃度で用意する。この濃度は溶解をする濃度として記載しているが、これより高い場合は縣濁状態での反応になりやすい。ここにアスコルビン酸類を粉末もしくは溶液を混合する単純な作業で反応は終了する。反応温度は通常0℃から100℃で、反応時間は温度に依存するが0.2から48時間程度が使用しやすい。
この時、pHを調整するのであれば酸や塩基を添加すればよい。
反応を経て、得られた溶液には、最終的には還元体が析出されている。得られた析出物を還元型ピロロキノリンキノンとすることができる。
本願明細書において「析出物」とは、液相(溶液)から表れた固相(固体)を意味する。
析出物は溶液から分離することができる。析出物(析出した還元体)は、ろ過、遠心分離、デカンテーションで得ることができる。さらにこれを水洗やアルコールで洗うことも可能である。そして減圧乾燥で乾燥して固体を得ることも可能である。もしくはこういった分離操作を行わず、そのままで提供することも可能である。
さらに純粋な物質が要求される場合には再結晶を行うことで純度を上げることができる。ジメチルスルホキシド等の良溶媒に溶解させ、溶解度を下げる操作、具体的には温度を下げる、貧溶媒を加える、濃縮を行う操作で再結晶を行えばよい。さらにカラムクロマトグラフィーで精製することも可能である。
本発明の還元型ピロロキノリンキノンの製造方法は反応が室温付近での十分に進行することから、ピロロキノリンキノンまたはその塩に対しアスコルビン酸類似体を0.5から1000倍モルを含む組成物として提供することで、食用の直前に、コップ等の容器内で発生させたり、生体の口腔、胃、腸で発生させたりすることが可能である。
室温でも反応が進行するためにピロロキノリンキノンまたはその塩に対しアスコルビン酸類似体を0.5から1000倍モルを含む組成物を作成し、上記の目的に使用するのは本発明の目的と合致する。この組成物は固体、溶液のどちらの形態であっても、経口投与した場合には、溶液状態となって反応する。
本発明の製造方法の好ましい態様によれば、還元型ピロロキノリンキノンの製造方法であって、pHが2〜3.5であるピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液と、アスコルビン酸類似体またはその溶液とを混合させて、還元型ピロロキノリンキノンを含んでなるpH3以下の溶液を得る工程を含んでなる製造方法である。
本発明の製造方法のより好ましい態様によれば、還元型ピロロキノリンキノンの製造方法であって、pHが2〜2.5であるピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液と、アスコルビン酸類似体またはその溶液とを混合させて、還元型ピロロキノリンキノンを含んでなるpH2.6以下の溶液を得る工程を含んでなる製造方法である。
本発明によれば、本発明による製造方法により製造される還元型ピロロキノリンキノンが提供される。
還元型ピロロキノリンキノンは酸化されやすいため、分離精製後の保存には酸化を防ぐために厳密な管理が必要とされる。酸化を抑制するには還元雰囲気に置けばよいが、通常の還元剤は有毒であることが多く使用できない。本発明では、還元型ピロロキノリンキノンに対しアスコルビン酸を0.5から1000倍モルを含む組成物とすることで、酸化を抑制することができ、精製しなくても安定に保存でき、そのまま提供することができる。本発明の製造方法のすぐれた点の一つである。
本発明によれば、還元型ピロロキノリンキノンを安定的に保存するために、還元型ピロロキノリンキノンを、アスコルビン酸類似体を含んでなる溶液として提供することができる。
分離操作を行ったのちにアスコルビン酸類似体を添加することで組成物を生成することも可能である。この組成物は固体、若しくは縣濁液、溶液の状態で提供することができ、反応条件から容易に提供できるのは水に縣濁状態の組成物である。
本発明によれば、還元型ピロロキノリンキノンの安定化方法が提供される。本発明による安定化方法は、還元型ピロロキノリンキノンを分子酸素による酸化から防護することを特徴とする。本発明による安定化方法は、還元型ピロロキノリンキノンまたはその塩を、アスコルビン酸類似体とともに溶媒中に存在させることにより、還元型ピロロキノリンキノンを安定化することができる。
本発明による安定化方法において、還元型ピロロキノリンキノンとアスコルビン酸類似体のモル比は、溶媒中で、1:0.5〜1000、好ましくは、1:1〜500とすることができる。
本発明で得られる還元型ピロロキノリンキノンの投与剤形は、特に制限されることなく、使用する用途により適宜選択することができる。本発明の経口摂取用組成物は、ヒト用または動物用として、食品、機能性食品、医薬品または医薬部外品として使用することができる。ここでいう機能性食品とは、健康食品、栄養補助食品、栄養機能食品、栄養保険食品等、健康の維持あるいは食事にかわり栄養補給の目的で摂取する食品を意味している。具体的な形態としてはカプセル剤、タブレット、チュアブル、錠剤、ドリンク剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
機能性食品として製品化する場合には、食品に用いられる添加剤、例えば甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防菌防黴剤、ガムベース、苦味料、酵素、光沢剤、酸味料、調味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、香料、香辛料抽出物等を用いることができる。一般的には通常の食品、例えば味噌、醤油、インスタントみそ汁、ラーメン、焼きそば、カレー、コーンスープ、マーボードーフ、マーボーなす、パスタソース、プリン、ケーキ、パン等に加えることも可能である。
本発明によれば、還元型PQQを製造するための組成物が提供される。
本発明によれば、酸化に強く、安定して保存できる還元型PQQを製造するための組成物が提供される。
本発明によれば、以下の発明も提供される。
(1) ピロロキノリンキノンとアスコルビン酸を溶媒中で混合することを特徴とする還元型ピロロキノリンキノンの製造方法。
(2)溶媒が水であることを特徴とする(1)に記載の製造方法。
(3)混合液のpHが5以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)ピロロキノリンキノンに対しアスコルビン酸を0.5から1000倍モル使用することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)ピロロキノリンキノンに対しアスコルビン酸を0.5から1000倍モルを含む組成物。
(6)ピロロキノリンキノンが還元型であることを特徴とする(5)記載の組成物。
実施例および比較例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの例にのみ限定されるものではない。また、特に断りのない限り本文中の%は重量%を示す。
本実施例および比較例において、NMR測定は、JEOL製500MHz NMR, JNM-ECA500 スペクトルメーターを使用し、13C−NMRを室温測定した。
本実施例および比較例において、UV測定は、HITACHI U−2000 Spectrophotometerを使用して測定した。
還元反応確認実験
実施例1
原料のピロロキノリンキノンジナトリウムは三菱瓦斯化学社製の試薬(商品名:バイオPQQ)を使用した。L-アスコルビン酸は和光純薬製を使用した。
ピロロキノリンキノンジナトリウム1.53gを水500gに溶かし、0.01mol/l濃度にした。L−アスコルビン酸は3.51gを水100gに溶かし、0.2mol/l濃度にした。
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)20gとL−アスコルビン酸溶液0.2mol/l濃度20gを混合した(pH2.5)。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は20倍のモル量である。この二つの溶液を室温で混合し、70℃、2時間反応させた(pH2.5)。反応後、固体が析出した。この溶液に、塩酸を加えてpHを1以下にした。これを1000rpmで10分間遠心分離し、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、脱気した塩酸水溶液で洗い、窒素気流によって乾燥した。ここに重ジメチルスルホキシドを加え、窒素気流下でNMR管につめ、13C−NMRを室温測定した。
その結果、105.7, 111.0, 119.4, 122.9, 123.6, 128.1, 131.3, 134.2, 137.8, 140.9, 142.6, 162.2, 165.5, 170.1 ppm (DMSO-d6: 39.5ppm基準)であった。
この値は非特許文献5(Eur.J. Biochem.118, 395-399(1981))に記載の還元体と一致しており、還元体の生成が確認できた。また、この測定データには、キノン構造に由来する173.3、178.0ppmのピークは存在しなかった。
比較例1
ピロロキノリンキノンジナトリウムの飽和水溶液に塩酸を加えpHを1以下にした。赤色個体が析出したのをフィルターでろ過し、ピロロキノリンキノンのフリー体を得た。これに重ジメチルスルホキシドを加え、NMR管につめて、13C−NMRを室温測定した。
その結果、113.5, 124.5, 126.4, 127.6, 129.2, 134.3. 136.3, 146.8, 148.7, 160.9, 164.9, 168.7, 173.3, 178.0ppm (DMSO-d6: 39.5ppm基準)であった。実施例1のピークとは異なり、還元されたPQQに存在するはずのピークは測定されなかった。
実施例2
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)20gとL−アスコルビン酸溶液0.2mol/l濃度10gを混合した(pH3)。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は10倍のモル量である。この二つの溶液を室温で混合し攪拌した。すぐに色が変わり、固体が析出した。一晩、室温で放置したのち、pHをpH試験紙で測ると3であった。固体を遠心分離(1000rpm、10分間)で取り出し、減圧乾燥して、0.073gの酸化体の存在しない還元体含水固体を得た。UVスペクトルの分析は還元状態であることを示していた。
実施例3
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)20gとL−アスコルビン酸溶液0.2mol/l濃度5gを混合した(pH3)。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は5倍のモル量である。この二つの溶液を室温で混合し攪拌した。すぐに色が変わり、固体が析出した。一晩、室温で放置したのち、pHをpH試験紙で測ると3であった。固体を遠心分離(1000rpm、10分間)で取り出し、減圧乾燥して、0.044gの還元体固体を得た。単離粗収率は66%であった。
実施例4
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.001mol/l濃度(pH3.5)20gとL−アスコルビン酸溶液0.2mol/l濃度10gを混合した(pH2)。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は100倍のモル量である。この二つの溶液を室温で混合し攪拌した。すぐに色が変わり、固体が析出した。一晩、室温で放置したのち、pHをpH試験紙で測ると2であった。固体を遠心分離(1000rpm、10分間)で取り出し、減圧乾燥して、0.006gの還元体固体を得た。
実施例5
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)0.5gとL−アスコルビン酸ナトリウム溶液0.5mol/l濃度0.5gを混合した。この時のpHは6−7であった。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は50倍のモル量である。この二つの溶液を室温で混合し、この混合溶液を人工胃液10mlに添加した(pH1.2)。一晩、室温で放置すると還元体の固体が析出した。酸性条件にすることで反応は進行しやすくなる。また、生体内でも還元されると考えられる。
実施例6
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)1gとL−アスコルビン酸溶液0.011mol/l濃度1gを混合した(pH2.5)。この時のモル比は1:1.1である。30℃で8日間反応することで(pH2.5)、82%のPQQが反応し、還元体含有物を得ることができた。
比較例2
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度0.5gとL−アスコルビン酸ナトリウム溶液0.5mol/l濃度0.5gを室温で混合した。この時のpHは6−7であった。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は50倍のモル量である。混合液を3日間室温で放置したところ、溶液に変化はなく(pH7)、還元体は得られなかった。
保存試験
実施例7
ピロロキノリンキノンジナトリウム1.53gを水500gに溶かし0.01mol/l濃度にした。L−アスコルビン酸は3.51gを水100gに溶かし0.2mol/l濃度にした。
上記のピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)20gとL−アスコルビン酸溶液0.2mol/l濃度20gとを室温で混合した。ピロロキノリンキノン1に対してL−アスコルビン酸は20倍のモル量である。pH試験紙で測定したところpHは2であった。この混合溶液を室温で一晩反応させた(pH2)。反応後、還元体固体が析出された。この状態では、L−アスコルビン酸は還元反応に使用された量と空気酸化された量を考慮しても15倍モルは存在していることになる。その後、室温で1週間保存したところ、還元状態を維持していた。
比較例3
実施例6で得られた還元体固体を遠心分離で取り出し、上澄みを捨て、水で洗浄した。この処理により、L−アスコルビン酸は除去された。ここにpH7になるように水酸化ナトリウム水溶液を加えた。30分後すべて酸化体に変化した。
実施例8
ピロロキノリンキノンジナトリウム溶液0.01mol/l濃度(pH3.5)1gとL−アスコルビン酸溶液0.014mol/l濃度1gを混合した。この混合液1gを15ml容器に入れ空気に接触させたところ、酸化型PQQが14%含まれていた(pH3)。この酸化型含有還元型PQQを30℃で1週間放置すると酸化型PQQが18%含まれていた。
pH条件確認試験
実施例9
ピロロキノリンキノンジナトリウムを水に溶かし、2g/lに調整した。水溶液のpHは、塩酸およびNaOHを用い、pH1以下となるように調整した。また、L−アスコルビン酸を水に溶かし、4g/lに調整した。
上記2種の水溶液を0.5mlずつ1.5m容器で混合し、室温で24時間反応させた。反応後のpHは1であった。その後、得られた混合液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行い、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、約9%の塩酸で洗い、ジメチルスルホキシドに溶解し、UV測定により還元体収率を算出したところ、68%であった。
実施例10
ピロロキノリンキノンジナトリウムを水に溶かし、2g/lに調整した。水溶液のpHは、塩酸およびNaOHを用い、pH2.2となるように調整した。また、L−アスコルビン酸を水に溶かし、4g/lに調整した。
上記2種の水溶液を0.5mlずつ1.5m容器で混合し、室温で24時間反応させた。反応後のpHは2.6であった。その後、得られた混合液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行い、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、約9%の塩酸で洗い、ジメチルスルホキシドに溶解し、UV測定により還元体収率を算出したところ、100%であった。
実施例11
ピロロキノリンキノンジナトリウムを水に溶かし、2g/lに調整した。水溶液のpHは、塩酸およびNaOHを用い、pH2.6となるように調整した。また、L−アスコルビン酸を水に溶かし、4g/lに調整した。
上記2種の水溶液を0.5mlずつ1.5m容器で混合し、室温で24時間反応させた。反応後のpHは3であった。その後、得られた混合液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行い、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、約9%の塩酸で洗い、ジメチルスルホキシドに溶解し、UV測定により還元体収率を算出したところ、66%であった。
実施例12
ピロロキノリンキノンジナトリウムを水に溶かし、2g/lに調整した。水溶液のpHは、塩酸およびNaOHを用い、pH3.5となるように調整した。また、L−アスコルビン酸を水に溶かし、4g/lに調整した。
上記2種の水溶液を0.5mlずつ1.5m容器で混合し、室温で24時間反応させた。反応後のpHは3.5であった。さらに濃塩酸を100μl加えてpHを1にした。その後、得られた混合液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行い、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、約9%の塩酸で洗い、ジメチルスルホキシドに溶解し、UV測定により還元体収率を算出したところ、54%であった。
比較例4
ピロロキノリンキノンジナトリウムを水に溶かし、2g/lに調整した。水溶液のpHは、塩酸およびNaOHを用い、pH4.3となるように調整した。また、L−アスコルビン酸を水に溶かし、4g/lに調整した。
上記2種の水溶液を0.5mlずつ1.5m容器で混合し、室温で24時間反応させた。反応後のpHは3.5であった。その後、得られた混合液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行い、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、約9%の塩酸で洗い、ジメチルスルホキシドに溶解し、UV測定により還元体収率を算出したところ、1%であった。
比較例5
ピロロキノリンキノンジナトリウムを水に溶かし、2g/lに調整した。水溶液のpHは、塩酸およびNaOHを用い、pH7.6となるように調整した。また、L−アスコルビン酸を水に溶かし、4g/lに調整した。
上記2種の水溶液を0.5mlずつ1.5m容器で混合し、室温で24時間反応させた。反応後のpHは3.5であった。その後、得られた混合液について遠心分離(1000rpm、10分間)を行い、上澄みを捨てて、固体を得た。得られた固体を、約9%の塩酸で洗い、ジメチルスルホキシドに溶解し、UV測定により還元体収率を算出したところ、9%であった。

Claims (6)

  1. 還元型ピロロキノリンキノンの製造方法であって、pH4以下に調整されたピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液とアスコルビン酸類似体とを混合させて、還元型ピロロキノリンキノンを含んでなるpH3.5以下の溶液を得る工程を含んでなり、
    アスコルビン酸類似体が、アスコルビン酸、rhamno−アスコルビン酸、arabo−アスコルビン酸、gluco−アスコルビン酸、fuco−アスコルビン酸、glucohepto−アスコルビン酸、xylo−アスコルビン酸、galacto−アスコルビン酸、gulo−アスコルビン酸、allo−アスコルビン酸、erythro−アスコルビン酸、6−デスオキシアスコルビン酸、並びに、これらのエステル体および塩からなる群から選択される、製造方法。
  2. ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液が、水溶液である、請求項1に記載の製造方法。
  3. ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液のpHが、2〜3.5である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. ピロロキノリンキノンまたはその塩の溶液のpHが、2〜2.5以下である、請求項1に記載の製造方法。
  5. ピロロキノリンキノンまたはその塩とアスコルビン酸類似体のモル比が、1:0.5〜1000である、請求項1に記載の製造方法。
  6. 溶液から還元型ピロロキノリンキノンを分離する工程をさらに含んでなる、請求項1に記載の製造方法。
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