JP5780620B2 - Ptcサーミスタ部材 - Google Patents

Ptcサーミスタ部材 Download PDF

Info

Publication number
JP5780620B2
JP5780620B2 JP2014548230A JP2014548230A JP5780620B2 JP 5780620 B2 JP5780620 B2 JP 5780620B2 JP 2014548230 A JP2014548230 A JP 2014548230A JP 2014548230 A JP2014548230 A JP 2014548230A JP 5780620 B2 JP5780620 B2 JP 5780620B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inorganic material
ptc thermistor
thermistor member
ptc
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014548230A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014181525A1 (ja
Inventor
順彦 石田
順彦 石田
金武 直幸
直幸 金武
眞 小橋
眞 小橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagoya University NUC
Tokai National Higher Education and Research System NUC
Original Assignee
Nagoya University NUC
Tokai National Higher Education and Research System NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagoya University NUC, Tokai National Higher Education and Research System NUC filed Critical Nagoya University NUC
Priority to JP2014548230A priority Critical patent/JP5780620B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5780620B2 publication Critical patent/JP5780620B2/ja
Publication of JPWO2014181525A1 publication Critical patent/JPWO2014181525A1/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
    • H01C7/021Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient formed as one or more layers or coatings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/02Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient
    • H01C7/022Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material having positive temperature coefficient mainly consisting of non-metallic substances
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01CRESISTORS
    • H01C7/00Non-adjustable resistors formed as one or more layers or coatings; Non-adjustable resistors made from powdered conducting material or powdered semi-conducting material with or without insulating material
    • H01C7/008Thermistors

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Thermistors And Varistors (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

本発明は、PTCヒーターや過電流保護素子等に好適に用いられるPTCサーミスタ部材に関する。
PTC(Positive Temperature Coefficient of resistance)材料は、特定の温度において急激に電気抵抗値が増加する性質を有する。そのため、例えばリチウムイオン二次電池の短絡電流を抑制する用途、モーターの過負荷電流を防止する用途の限流素子として利用されている。また、通電することで自発的に一定の温度を保持するヒーター材料として利用されている。
PTC材料としては、特許文献1に示すように、所定の温度で電気的特性が変化するチタン酸バリウム系セラミックスが最もよく知られている。しかし、室温におけるチタン酸バリウム系セラミックスの電気抵抗率は高い。そのため通電による損失が大きい。また、仕様により鉛を添加する必要がある。そのため、地球環境面で問題がある。さらには、製造コストが高い。そこで、他のPTC材料が探索されてきている。
その結果、ポリマーを母材とするとともに導電性物質を添加剤とする複合材料にPTC特性が見出された。ここで、PTC特性とは、特定の温度において急激に電気抵抗率が増加する定性的な特性のことである。例えば、特許文献2には、絶縁体であるポリエチレン等の結晶性ポリマーにカーボン等の導電粒子を混合した複合材料が開示されている。この複合材料では、特定の混合比においてポリマーマトリックス中に導電パスが形成される。そのため、導電粒子の増加にともなって、電気抵抗率が急激に減少する混合比が存在する。
このような混合比で製造された複合材料では、ポリマーの熱膨張は導電粒子の熱膨張よりもはるかに大きい。そのため、この複合材料の温度を上昇させていくと、結晶性ポリマーが溶解する際にこの結晶性ポリマーが急激に膨張する。この膨張する結晶性ポリマーが、ポリマー中で導電パスを形成している導電粒子同士を引き離す。そのため、導電パスは切断されて電気抵抗率は急激に上昇する。これにより、PTC特性が発現する。
一方、ポリマー等の有機材料を母材とする複合材料では、耐熱性が低い。そのため、150℃以上の高温に保持するヒーター用途では安定に動作しない。また、カーボンを導電粒子とするため比抵抗が1Ω・cm程度のものしか得られない。すなわち、用途が非常に限定される。
そこで、クリストバライトもしくはトリジマイトに導電粒子を混合した複合材料が開発されてきている。クリストバライトおよびトリジマイトは、熱膨張率の高い無機材料である。特許文献3−5には、ポリマー等を母材とする複合材料に比べて1桁から2桁程度低い室温抵抗率を備える無機複合PTCサーミスタ部材が開示されている。この無機複合PTCサーミスタ部材では、ポリマーを用いたPTCサーミスタ部材に比べて耐熱性が優れている。
WO/2010/038770号 特公昭62−50505号公報 特開平9−180906号公報 特開平10−261505号公報 特開平10−261506号公報
クリストバライトは、低温型の結晶構造と高温型の結晶構造とを有している。そのため、クリストバライトの温度を上昇させていくと、相転移温度で低温型の結晶構造から高温型の結晶構造へ相転移する。そして、その際に、クリストバライトは、比較的顕著に体積膨張する。また、クリストバライトは、脆性材料である。そのため、長時間継続する通電や通電の繰り返しにより、これらの無機複合材料にクラックが生じる。トリジマイトについても、クリストバライトと同様の問題が生じる。
そのため、PTCサーミスタ部材として使用を継続することにより、複合材料の室温における電気抵抗率が徐々に増加する。つまり、通電の繰り返しによる耐久性の低下がみられる。特に、室温における電気抵抗率に対する高温での相転移後の電気抵抗率の比(PTC効果)が大きい複合材料では、通電の繰り返しおよび長時間の通電による耐久性(通電耐久性)の低下が顕著である。
本発明者らは、この理由を次のように考えるに至った。この無機複合PTCサーミスタ部材は、相転移温度で大きく熱膨張する母相の中に比較的熱膨張の小さい導電粒子が分散した構造を有している。そのため、PTCサーミスタ素子に通電動作をさせる際に、繰り返し回数や通電時間の累積に伴いクラックの進展、あるいは新たなクラックの生成が生じ易い。
なお、導電粒子の平均粒子径が大きいほど、PTC効果は大きい。また、母相の熱膨張率が大きいほど、PTC効果は大きい。しかし、PTC効果の大きいPTCサーミスタ部材を作製すると、そのPTCサーミスタ部材の繰り返し通電や長時間通電に対する耐久性は低い傾向にある。つまり、導電粒子が大きいほど、もしくは母相の熱膨張が大きいほど、導電粒子の周辺に生じる応力が大きい。その結果、繰り返し通電や長時間通電に対する耐久性が低下する。このように、一般的には、電気的な「PTC効果」と機械的な「通電耐久性」とは、トレードオフの関係にある。
なお、本明細書において、「PTC効果」とは、室温における電気抵抗率に対する高温での相転移後の電気抵抗率の比のことをいうものとする。また、「通電耐久性」とは、通電に対するPTCサーミスタ部材の耐久性のことをいう。「通電耐久性」とは、「サイクル耐久性」と「長時間耐久性」とを含むものとする。「サイクル耐久性」とは、通電を繰り返した場合における電気抵抗率の変化のことをいう。「長時間耐久性」とは、電圧を長時間印加し続けた場合における電気抵抗率の変化のことをいう。
本発明は、前述した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは、比較的大きなPTC効果を備えるとともに通電耐久性を備えるPTCサーミスタ部材を提供することである。
第1の態様におけるPTCサーミスタ部材は、母相と、母相の全体に分散された導電粒子と、を含有する。母相は、電気絶縁性の第1の無機材料および電気絶縁性の第2の無機材料を含有する。第1の無機材料は、クリストバライト型二酸化珪素と、トリジマイト型二酸化珪素と、クリストバライト型リン酸アルミニウムと、トリジマイト型リン酸アルミニウムと、カーネギアイトと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。第2の無機材料は、繊維状である。そして、第2の無機材料の平均繊維径が、6μm以上11μm以下である。
このPTCサーミスタ部材は、母相中に分散させた電気絶縁性の繊維状材料を有する。そのため、母相中にクラックが生じた場合に、繊維状材料がクラックの進展を阻害する。したがって、通電を繰り返した場合であっても、電気抵抗率がそれほど上昇しない。長時間通電した場合も同様の傾向にある。つまり、このPTCサーミスタ部材は、通電耐久性に優れている。そのため、無機材料の熱膨張の大きな条件で設計したPTCサーミスタ部材であっても、通電耐久性に優れている。そのため、このPTCサーミスタ部材について、車載用電気機器、家電製品、情報機器などに内蔵される過電流抑制素子として好適に利用できる。また、PTCヒーター用素子として好適に利用できる。第1の無機材料の相転移温度は130℃〜350℃の付近である。これらのうち相転移温度が200℃程度以下の無機材料については、家電製品や車載用機器の過電流保護素子に用いることができる。さらに高温の相転移温度の無機材料については、PTCヒーターに用いることができる。また、これらの無機材料は、相転移温度前後での熱膨張が0.3%〜1.3%程度である。そのため、これらの無機材料を含有するPTCサーミスタ部材のPTC効果は大きい。したがって、このPTCサーミスタ部材は、家電製品や車載用機器の過電流保護素子、車載用PTCヒーターに好適である。第2の無機材料の平均繊維径が、6μm以上11μm以下である。第2の無機材料では、次の事項が重要である。つまり、第1の無機材料中に数多く分散することと、第1の無機材料と良好に焼結して緻密な構造を創ることと、第1の無機材料中に大きな引張応力を生じさせないこと、である。また、焼結が進みにくい。さらに、第2無機材料の周辺の第1の無機材料中の引張応力が大きい。
第2の態様におけるPTCサーミスタ部材は、母相と、母相の全体に分散された導電粒子と、を含有する。母相は、電気絶縁性の第1の無機材料および電気絶縁性の第2の無機材料を含有する。第1の無機材料は、クリストバライト型二酸化珪素と、トリジマイト型二酸化珪素と、クリストバライト型リン酸アルミニウムと、トリジマイト型リン酸アルミニウムと、カーネギアイトと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。第2の無機材料は、繊維状である。第2の無機材料の平均繊維長が、50μm以上1000μm以下である。この場合、高電圧条件下でのサイクル耐久性は向上する。
第3の態様におけるPTCサーミスタ部材では、第1の態様のPTCサーミスタ部材の第2の無機材料の平均繊維長が、50μm以上1000μm以下である。この場合、高電圧条件下でのサイクル耐久性は向上する。
第4の態様におけるPTCサーミスタ部材では、第2の無機材料は、ジルコニア繊維と、アルミナ繊維と、シリカ繊維と、アルミナ・シリカ繊維と、絶縁性チラノ繊維と、ガラス繊維と、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。第2の無機材料としてこれらの材料を採用することで、焼結温度で第2の無機材料が第1の無機材料と強固に焼結する。その結果、第1の無機材料の熱膨張特性を阻害することなく、母相の熱応力に対する耐久性が高くなる。つまり、通電に対する耐久性は非常に高い。
第5の態様におけるPTCサーミスタ部材では、母相は、電気絶縁性の第3の無機材料を含有する。第3の無機材料は、800℃以下の軟化点を備えるガラス組成物である。
第6の態様におけるPTCサーミスタ部材では、ガラス組成物は、ホウケイ酸ガラスと、ホウケイ酸ビスマスガラスと、ホウ酸鉛ガラスと、ケイ酸鉛ガラスと、ホウケイ酸鉛ガラスと、リン酸塩ガラスと、バナデートガラスと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。
第7の態様におけるPTCサーミスタ部材では、母相に占める第2の無機材料の体積分率が、1%以上30%以下である。母相に占める第2の無機材料の体積分率が1%より小さいと、クラックの生成および進展を阻害する効果がそれほど大きくない。母相に占める第2の無機材料の体積分率が30%より大きいと、母相の熱膨張が抑制される。つまり、PTC効果がそれほど高くない。
第8の態様におけるPTCサーミスタ部材では、第1の無機材料は、粒子状である。そして、第1の無機材料の平均粒子径は、1μm以上50μm以下である。第1の無機材料の平均粒径が50μm以下の場合には、低い焼結温度であっても緻密な母相を形成することができる。また、母相の強度が高い。また、通電耐久性も高い。
第9の態様におけるPTCサーミスタ部材では、相転移温度以上の温度におけるPTCサーミスタ部材の電気抵抗率が、室温でのPTCサーミスタ部材の電気抵抗率に比べて1000倍以上大きい。
本発明では、比較的大きなPTC効果を備えるとともに通電耐久性を備えるPTCサーミスタ部材が提供されている。
実施形態におけるPTCサーミスタ部材を用いた過電流保護素子(限流デバイス)またはPTCヒーター素子を示す模式図である。
以下、実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、PTCサーミスタ部材およびPTCサーミスタ素子について説明する。以下の実施形態において、「PTC効果」とは、室温における電気抵抗率に対する高温での相転移後の電気抵抗率の比のことをいうものとする。また、「通電耐久性」とは、通電に対するPTCサーミスタ部材の耐久性のことをいう。「通電耐久性」とは、「サイクル耐久性」と「長時間耐久性」とを含むものとする。「サイクル耐久性」とは、通電を繰り返した場合における電気抵抗率の変化のことをいう。「長時間耐久性」とは、電圧を長時間印加し続けた場合における電気抵抗率の変化のことをいう。
(第1の実施形態)
1.PTCサーミスタ素子
図1は、本実施形態のPTCサーミスタ部材を備えるPTCサーミスタ素子の概略構成を示す図である。PTCサーミスタ素子1は、複数の無機材料を含有する無機複合PTCサーミスタ素子である。図1に示すように、PTCサーミスタ素子1は、PTCサーミスタ部材2と、電極3a、3bと、を有している。電極3a、3bは、PTCサーミスタ部材2の両側の面にそれぞれ形成されている。
2.PTCサーミスタ部材
PTCサーミスタ部材2は、母相と、母相の全体に分散された導電粒子と、を含有する。母相は、電気絶縁性の第1の無機材料および電気絶縁性の第2の無機材料を含有する。第1の無機材料は、相転移温度で結晶構造が相転移するとともに体積変化するものであり、第2の無機材料は、繊維状のものである。
PTCサーミスタ部材2の電気的特性および機械的特性は、原材料の条件や製造工程の条件に依存する。例えば、導電粒子の材質や平均粒子径、第1の無機材料の材質や平均粒子径、第2の無機材料の材質や平均繊維径等を変えることにより、異なる特性のPTCサーミスタ部材2が得られる。
2−1.第1の無機材料
第1の無機材料は、粒子状の電気絶縁性無機材料である。また、第1の無機材料は、相転移温度で結晶構造が相転移するとともに体積変化するものである。第1の無機材料として、クリストバライト型二酸化珪素、トリジマイト型二酸化珪素、クリストバライト型リン酸アルミニウム、トリジマイト型リン酸アルミニウム、カーネギアイト(NaAlSiO4 )のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。
これらのうち、クリストバライト型二酸化珪素と、トリジマイト型二酸化珪素と、クリストバライト型リン酸アルミニウムと、トリジマイト型リン酸アルミニウムとについては、急激な熱膨張が起こる相転移温度が120℃以上250℃以下の範囲内にある。そのため、これらの材料は、PTCサーミスタ部材2の母相として好適である。
これら第1の無機材料における相転移温度前後での熱膨張率は、0.3%〜1.3%程度である。表1に示すように、クリストバライト型二酸化珪素の熱膨張率は、1.3%である。トリジマイト型二酸化珪素の熱膨張率は、0.8%である。クリストバライト型リン酸アルミニウムの熱膨張率は、0.6%である。トリジマイト型リン酸アルミニウムの熱膨張率は、0.5%である。カーネギアイトの熱膨張率は、0.3%である。なお、これらの第1の無機材料では、高温での結晶構造における体積は、低温での結晶構造の体積よりも大きい。
[表1]
第1の無機材料 熱膨張率
クリストバライト型二酸化珪素 1.3%
トリジマイト型二酸化珪素 0.8%
クリストバライト型リン酸アルミニウム 0.6%
トリジマイト型リン酸アルミニウム 0.5%
カーネギアイト 0.3%
第1の無機材料の平均粒子径は、1μm以上50μm以下であるとよい。平均粒子径の測定は「JIS Z 8827-1:2008 粒子径解析−画像解析法」に基づく。試料には対象の無機材料の研磨面試料を用い、研磨面の電子顕微鏡写真から対象粒子を抽出して「円相当径」を用いる。計測対象サンプリング数は「JIS Z 8827-1:2008 」中の表3に定義される最小サンプリング数を適用する。第1の無機材料の平均粒子径が50μm以下の場合には、焼結温度を低く設定しても母相全体の焼結密度は高い。
2−2.第2の無機材料
第2の無機材料は、繊維状の電気絶縁性無機材料である。第2の無機材料として、ジルコニア繊維と、アルミナ繊維と、シリカ繊維と、アルミナ・シリカ繊維と、絶縁性チラノ繊維と、ガラス繊維と、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。
第2の無機材料の平均繊維径は、6μm以上11μm以下であるとよい。平均繊維径の測定は「JIS Z 8827-1:2008 粒子径解析−画像解析法」に準拠して行う。試料には対象の無機材料の破断面試料を用い、破断面の電子顕微鏡写真から繊維破断面部を抽出して「円相当径」を用いる。計測対象サンプリング数は「JIS Z 8827-1:2008 」中の表3に定義される最小サンプリング数を適用する。
母相に占める第2の無機材料の体積分率は、1%以上30%以下の範囲内であるとよい。母相に占める第2の無機材料の体積分率が1%より小さいと、クラックの生成および進展を阻害する効果がそれほど大きくはない。母相に占める第2の無機材料の体積分率が30%より大きいと、母相の熱膨張が抑制される。つまり、PTC効果がそれほど高くない。
2−3.導電粒子
導電粒子は、母相に導電性を付与するためのものである。導電粒子は、導電性フィラーと呼ばれることもある。導電粒子として、比較的融点の高い金属である、鉄、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル等を用いることができる。また、導電粒子として、比較的融点の高いニッケル合金、ステンレス合金等の合金やNi3 Al等の金属間化合物を用いることもできる。また、導電粒子として、金属珪化物、金属ホウ化物、金属炭化物、金属窒化物を用いることもできる。
第1の無機材料としてシリコンを含む材料を用いる場合には、導電粒子として金属珪化物や高導電性SiC系材料を用いることが好ましい。シリコンを含む第1の無機材料と、シリコンを含む導電粒子との間の結合が強いからである。すなわち、この組み合わせを用いたPTCサーミスタ部材2の耐久性は高い。
導電粒子の平均粒子径は、10μm以上60μm以下である。また、導電粒子の平均粒子径が10μm以上50μm以下であると、PTCサーミスタ部材2は、顕著なPTC効果と高い通電耐久性を示す。導電粒子の平均粒子径の測定方法は、第1の無機材料の平均粒子径の測定方法と同じである。母相に占める導電粒子の体積分率は、15%以上40%以下の範囲内であるとよい。また、母相に占める導電粒子の体積分率は15%以上30%以下の範囲内であるとなおよい。なお、導電粒子の平均粒子径や母相に占める体積分率により、PTCサーミスタ部材2の内部における導電パスの様相が変わる。
3.PTCサーミスタ部材の特性
本実施形態のPTCサーミスタ部材2は、相転移温度で結晶構造が相転移する第1の無機材料と、繊維状の第2の無機材料と、を含有している。第1の無機材料は、熱膨張により、導電粒子を引き離す役割を担っている。この熱膨張により、導電粒子が形成する導電パスのうちの大部分が切断される。そのため、高いPTC効果が発揮される。一方、繊維状の第2の無機材料は、母相中に微細な亀裂が生じるのを抑制する。また、仮に微細な亀裂が生じたとしても、その亀裂の進展を阻害する。そのため、繰り返し通電しても、PTCサーミスタ部材2の電気抵抗率は、それほど変化しない。
また、粒径の大きい導電粒子を用いた場合や、熱膨張の大きな無機材料を用いた場合であっても、通電耐久性を犠牲にすることなくPTC効果の高いPTCサーミスタ部材2が得られる。相転移温度以上の温度におけるPTCサーミスタ部材2の電気抵抗率は、室温でのPTCサーミスタ部材2の電気抵抗率に比べて1000倍以上大きい。PTCサーミスタ部材2のうちには、1万倍から100万倍程度と高いPTC効果を示すとともに、通電耐久性も備えているものもある。
また、本実施形態で用いる第1の無機材料および第2の無機材料は、PTCサーミスタ部材の母材として好適である。第1の無機材料および第2の無機材料の融点あるいは分解温度は全て1000℃以上と高い。また、第1の無機材料および第2の無機材料は、有機材料であるポリマーに比して耐熱性に優れ、長時間高温にさらされた場合でも母材の溶融等による変化がない。
また、導電粒子の条件を設定することにより、PTCサーミスタ部材2の電気抵抗率を0.005Ωcmから1000Ωcmまでの範囲内で調整することができる。そして、このようなPTCサーミスタ部材2のうち、電気抵抗率の小さいものは、過電流保護素子として好適である。一方、電気抵抗率の大きいものは、PTCヒーターに好適である。
4.原材料の調製方法
4−1.第1の無機材料の調製方法
第1の無機材料のうち工業原料として販売されているものについてはそのまま利用すればよい。例えば、クリストバライト型二酸化珪素は、コート紙のコーティング材等として用いられている。また、クリストバライト型リン酸アルミニウムおよびトリジマイト型リン酸アルミニウムは、鋼板の化成処理剤として広く工業的に生産されている。これらの原材料のうち粒度が大きいものは湿式ポットミル粉砕などの方法により粉砕すればよい。
クリストバライト型二酸化珪素およびトリジマイト型二酸化珪素は、出発原料に石英(SiO2 )粉末を用いるとともに、結晶系が安定な高い温度領域で仮焼することにより得られる。または、結晶系を安定化させるアルカリ金属やアルカリ土類金属の存在下ではより低温の仮焼により得ることができる。または、石英を原料として用いるとともに、結晶系の安定化剤としてアルカリ金属やアルカリ土類金属を添加して、例えば成形後の焼成工程などの工程中に石英をクリストバライト型二酸化珪素またはトリジマイト型二酸化珪素に変換してもよい。
カーネギアイト(NaAlSiO4 )は、例えば、炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )、酸化アルミニウム(Al2 3 )、石英(SiO2 )の各原料粉末を所定のモル比に混合して、850℃で脱炭酸を行った後に、900℃以上1350℃以下の温度で仮焼することで粉末原料を得ることができる。
このようにして得られた第1の無機材料のうち、平均粒子径の好適なものについては、そのまま用いればよい。また、平均粒子径の大きな第1の無機材料については、その粉末を湿式ポットミルで粉砕する。これにより、例えば、平均粒子径が1μm以上50μm以下の粉末が得られる。
4−2.第2の無機材料の調製方法
第2の無機材料については工業原料として広く利用されている。そのため、平均繊維径が10μm程度以下の繊維径分布を持つグレードの製品をそのまま用いることができる。または、これらの製品を適切な長さに切断したものを用いることができる。
4−3.導電粒子の調製方法
導電粒子は、工業原料として入手できるものは所定の粒度に篩分級する。また、新たに合成した導電粒子については粉砕後に分級して用いる。
5.PTCサーミスタ部材の製造方法
以下、本実施形態のPTCサーミスタ部材2の製造方法について説明する。
5−1.原材料の調製工程
上記に示した方法により、第1の無機材料と、第2の無機材料と、導電粒子と、を調製する。これにより、平均粒子径等の好適な原材料が得られる。
5−2.混合工程
次に、第1の無機材料と第2の無機材料と導電粒子とを混合する。そこで、第1の無機材料と第2の無機材料と導電粒子とをそれぞれ所定の割合で計量する。そして、これらの原材料にバインダーを乾式混合もしくは湿式混合することにより、混合物が得られる。バインダーとして、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、あるいはセルロース系の材料などが挙げられる。
また、成形助剤として粘土粉末を乾式または湿式で混合してもよい。また、焼結助剤としてガラス粉末や、第1の無機材料と反応して液相を形成する材料を加えてもよい。なお、粘土粉末は焼結助剤としても機能する。
5−3.成形工程
次に、この混合物を成形する。そのために、上記の混合物を乾式プレス成形することにより成形体を得る。もしくは、成形用のバインダーを添加して湿式押出成形することにより成形体を得る。
5−4.焼結工程
次に、成形体を焼結する。そのために、成形体を水素ガス、窒素ガス、アルゴンガスなどの非酸化性ガス気流中で導電粒子が酸化しない条件で焼結する。焼結における処理温度は、例えば、1000℃以上1500℃以下の範囲内である。もちろん、上記以外の温度範囲であってもよい。ただし、処理温度は、第1の無機材料および第2の無機材料の材質に依存する。また、焼結における圧力は大気圧である。この焼結工程により、緻密な焼結体が得られる。
5−5.製造条件とPTCサーミスタ部材の特性との関係
本実施形態においては、焼結したPTC材料の相対密度を95%以上に緻密化することが好ましい。そのためには、第1の無機材料および第2の無機材料の平均粒子径を小さくするとよい。また、第1の無機材料および第2の無機材料に合わせた焼結助剤の材質および粒度を選定し、焼結条件を設定する。これにより、相対密度を95%以上にすることができる。相対密度が95%以下では欠陥やクラックが比較的多く内在していることがある。そのため、通電動作の繰り返しによりこれらを基点に破壊が進行し、通電耐久性が損なわれることがある。
PTC効果の大きいPTCサーミスタ部材2を製造するためには、次の事項が重要である。つまり、母相の熱膨張率を大きいものを選定するとともに、導電粒子の平均粒子径の大きいものを選定する。表1に示す第1の無機材料では、相転移点における熱膨張の変化率が無機材料としては非常に大きい。そのため、第1の無機材料の熱膨張を阻害しないようにするとよい。
母相全体の熱膨張率を小さくするためには、Li、Na、K、Mg、Ca等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属イオンを添加する方法、第1の無機材料の粒径を小さくする方法、母相中に熱膨張の小さい第2の無機材料を一定の体積分率混入する方法、焼成温度を高温にして第1の無機材料の結晶構造を一部他の相に変換する方法、等を用いればよい。
逆に母相の熱膨張率を大きくするためには、アルカリ金属またはアルカリ土類金属イオン量を少なくする方法、第1の無機材料の粒径を大きくする方法、母相中の繊維状の第2の無機材料の体積分率を少なくする方法、低温で焼成する方法、等を用いればよい。焼成を酸素分圧の低い水素気流中で行うことも、第1の無機材料の熱膨張を上げることに効果がある。導電粒子の粒径を大きくすると、母相が膨張する際に導電粒子の連結ネットワークが切断される確率が上昇する。したがって、平均粒子径の大きな導電粒子を用いることが、そのまま「PTC効果」の向上につながる。
6.変形例
6−1.成形工程
成形工程において、湿式押出成形の際に、シート状の成形体に圧縮ねじりを加える方法を適用してもよい。この方法では、繊維状の第2の無機材料を均一に分散させることができる。また、この成形体に対して、さらに等方加圧を行ってもよい。さらに密度の高い成形体を得ることができる。
6−2.焼結工程
焼結工程では、同様の非酸化性ガス気流中で、所定の荷重をかけながら高温下で保持するホットプレスを施してもよい。これにより、より高密度の焼結体を得ることができる。この焼結体に対し、乾燥後にさらに等方加圧成形を行い密度の高い焼結体を得ることもできる。そして、ホットプレス法での焼成時に圧縮と同時にねじりを加える圧縮ねじり法を用いることで、繊維状の第2の無機材料をさらに均一に分散させることができる。また、成形体の乾燥後に必要に応じて有機バインダーを300℃程度の温度で分解する脱バインダー工程を加えてもよい。
6−3.原材料の調製方法
本実施形態では、第1の無機材料と第2の無機材料とを調製済みの状態で混合するとともに、高温で焼結することとした。しかし、焼結工程の最中に、最終的に第1の無機材料および第2の無機材料が母相中に生成するようにしてもよい。
7.本実施形態のまとめ
本実施形態のPTCサーミスタ素子1は、PTCサーミスタ部材2と、電極3a、3bと、を有している。PTCサーミスタ部材2は、粒子状の第1の無機材料と繊維状の第2の無機材料と導電粒子とを含有する。繊維状の第2の無機材料は、母相中のクラックの進展を抑制する。そのため、PTCサーミスタ部材2は、高いPTC効果と、高い通電耐久性と、を備える。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について説明する。本実施形態のPTCサーミスタ部材2は、第1の実施形態の原材料に加えて、後述する第3の無機材料を含有する。そのため、第1の実施形態と異なる事項を中心に説明する。
1.PTCサーミスタ部材
本実施形態のPTCサーミスタ部材2は、母相と、母相の全体に分散された導電粒子と、を含有する。母相は、電気絶縁性の第1の無機材料および電気絶縁性の第2の無機材料および電気絶縁性の第3の無機材料を含有する。第1の無機材料は、相転移温度で結晶構造が相転移するとともに体積変化するものである。第2の無機材料は、繊維状のものである。第3の無機材料は、800℃以下の軟化点を備えるガラス組成物である。
2.第3の無機材料(低融点ガラス)
第3の無機材料は、電気絶縁性の低融点ガラスである。本実施形態で低融点ガラスとは、軟化点が800℃以下のガラス組成物である。ここで、軟化点の測定は「JIS K 7196」に準拠した「針入法」を適用し、対象の導電性無機複合材料から規定された試験片を切り出し、高温での測定を行うために不活性ガス中での測定が可能な装置を用いて行う。ガラス組成物は、例えば、ホウケイ酸ガラスと、ホウケイ酸ビスマスガラスと、ホウ酸鉛ガラスと、ケイ酸鉛ガラスと、ホウケイ酸鉛ガラスと、リン酸塩ガラスと、バナデートガラスと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有する。
ここで、低融点ガラスは、粒子状である。低融点ガラスは、ガラス転移もしくは融解により体積変化する。そのため、本実施形態のPTCサーミスタ部材2の温度を上昇させていくと、第1の無機材料の結晶構造の相転移温度近傍で体積膨張するとともに、低融点ガラスのガラス転移温度もしくは融解温度近傍で体積膨張する。そのため、PTCサーミスタ部材2は、原材料等の配合条件に応じて一定の温度範囲で体積膨張するとともに電気抵抗率も変化する。
本実施形態のPTCサーミスタ部材2では、製造するにあたって、低温焼成が可能である。そのため、導電粒子として、それほど融点の高くない材料を用いることができる。また、低温焼成では、高軟化点Sガラス繊維は焼成中に溶融しない。高軟化点Sガラス繊維の軟化点は、970℃程度である。そのため、第2の無機材料として、このような高軟化点Sガラス繊維を用いることができる。その結果、PTCサーミスタ部材2のサイクル耐久性は向上する。
また、電極3a、3bの材料として、融点の高い導電材料のみならず、その他の金属材料を適用することもできる。例えば、純銅、高銅合金(ベリリウム銅、チタン銅、ジルコニウム銅、錫入り銅、鉄入り銅)、青銅、洋銀、リン青銅、銅ニッケル合金が挙げられる。このため、本実施形態のPTCサーミスタ素子1は、比較的大電流を流しても正常に動作する。
(A)実験1
ここで、実験1について説明する。実験1は、第1の実施形態に対応する実験である。そのため、実験1では、第3の無機材料を用いなかった。
1.PTCサーミスタ部材(試験体)の原材料
第1の無機材料として、クリストバライト型二酸化珪素と、トリジマイト型二酸化珪素と、カーネギアイトと、を用いた。第2の無機材料として、アルミナ繊維と、ジルコニア繊維と、シリカ繊維と、アルミナ・シリカ繊維と、チラノ繊維と、を用いた。導電粒子として、金属(Ni、Mo)と、金属珪化物(MoSi2 、NbSi2 、TiSi2 )と、金属ホウ化物(TiB2 )と、金属炭化物(TiC)と、金属窒化物(TiN)と、を用いた。
2.PTCサーミスタ部材(試験体)の作製方法
本実験では、各種原材料を各製造条件でPTCサーミスタ部材のサンプルを作製した。その「標準製法」は次のとおりである。第1の無機材料および第2の無機材料の調製方法については、第1の実施形態に記載のとおりである。また導電粒子については工業原料として購入可能な材料を用いた。その際に、篩分け法を用いて導電粒子を選定した。
まず、第1の無機材料と繊維状の第2の無機材料と導電粒子とを所定の比率で乾式混合した。そして、その混合物をさらに成形用バインダーとしてメチルセルロース粉末を2.0体積%加え、さらに成形助剤および焼結助剤として粘土粉末を1.0体積%加え、乾式で混合した。
この混合物に純水を加えた上で湿式押出成形して成形体を得た。さらに成形体の乾燥後に320℃で脱バインダーを行った。その後、水素99%および窒素1%の雰囲気ガスで焼成を行った。雰囲気ガスの温度は、1200℃であった。ただし、第2の無機材料としてアルミナ・シリカ繊維を用いた場合には、雰囲気ガスの温度は、1100℃であった。焼成時間は、3時間であった。
通電試験を実施するために、焼結後の試験体の表面にタングステンを主成分とする焼き付け型の電極材を焼成前の試験体に塗布した後、焼成後に低抵抗の電極層を形成した。試験体の寸法は、5mm×5mm×2mmであった。ここで、試験体の厚みは2mmである。
3.評価方法
本実験では、「PTC効果」と、「サイクル耐久性」と、「長時間耐久性」を評価した。「PTC効果」を算出するために、室温での試験体の電気抵抗率と、相転移温度より高い温度での試験体の電気抵抗率と、を測定した。また、「サイクル耐久性」を評価するために、予め定めた電圧で500サイクル通電した後の電気抵抗率の変化率を測定した。そして、その予め定めた電圧として、自動車用途に要求される15Vと、トラックなどで要求される24Vと、2種類の条件で評価した。ここで、1サイクルにおける通電時間は30秒である。また、「長時間耐久性」を評価するために、72時間連続して通電を行った。そして、通電の前後で試験体の電気抵抗率を測定した。
なお、PTC効果は高いほどよい。繰り返し通電に対するサイクル耐久性については、電気抵抗率の変化率が小さいほどよい。
4.実験結果
以下、PTCサーミスタ部材のサンプルに対して評価した結果について説明する。
4−1.好適なPTCサーミスタ部材
表2に実施例1−42および比較例1を示す。実施例1−42では、15Vにおけるサイクル耐久性が20%以下である。また、実施例1−39では、15Vにおけるサイクル耐久性が10%以下である。そのため、実施例1−39のPTCサーミスタ部材は、自動車用途に適している。
Figure 0005780620
表3は、表2から、サイクル耐久性の好適なものを選び出した表である。実施例1−24については、24Vにおけるサイクル耐久性が10%以下である。さらに、PTC効果についても、1000倍以上である。そのため、実施例1−24のPTCサーミスタ部材は、自動車用途に適しているのに加えて、トラック用途に適している。
そして、繊維状の第2の無機材料を含有しない比較例1では、PTC効果は十分であるが、15Vにおけるサイクル耐久性が25%である。すなわち、電気抵抗率の変化率が大きい。したがって、自動車用途およびトラック用途に用いるためには、耐久性が不十分である。
4−2.第2の無機材料の材質
表3に示すように、第2の無機材料として、アルミナ繊維(実施例1、2参照)、ジルコニア繊維(実施例3参照)、シリカ繊維(実施例4参照)を採用した場合には、PTC効果を5万倍以上とするとともに、試験電圧が15V、24Vのいずれにおいても電気抵抗率の変化率を5%以下とすることができた。また、第2の無機材料として、アルミナ・シリカ繊維(実施例17参照)を採用した場合には、PTC効果が5万倍以上であるとともに、試験電圧が15V、24Vのいずれにおいても電気抵抗率の変化率は6%であった。また、第2の無機材料として、チラノ繊維(実施例23参照)を採用した場合には、試験電圧が15Vにおける電気抵抗率の変化率が6%であり、試験電圧が24Vにおける電気抵抗率の変化率が10%であった。
Figure 0005780620
4−3.第2の無機材料の体積分率
表4は、繊維状の第2の無機材料について母相中に占める体積分率を変えた場合を比較する表である。表4に示すように、実施例31、39では、第2の無機材料の体積分率は0.9%である。この場合には、PTC効果は十分である。15Vにおけるサイクル耐久性が10%である。この場合には、体積分率が5%の実施例1、2、24、25と比較すると、サイクル耐久性がやや劣る。また、実施例31、39では、24Vにおけるサイクル耐久性がそれぞれ15%および55%である。実施例31、39のPTCサーミスタ部材では、体積分率が5%の実施例1、2、24、25と比較すると、高電圧におけるサイクル耐久性がやや劣る。このように、繊維状の第2の無機材料が1%より小さいと、繊維状の第2の無機材料が母相中のクラックの進展を抑制する効果が十分ではない。つまり、繰り返し通電に対する耐久性はそれほど高くない。
一方、実施例32における第2の無機材料の体積分率は、31%である。この場合のPTC効果は900倍である。この場合、PTCサーミスタ部材2として用いるには、用途が若干限定される。PTC効果が900倍程度でもよい用途に用いることができる。このように、第2の無機材料の体積分率が30%より大きいと、PTC効果がやや低い。したがって、繊維状の第2の無機材料について母相中に占める体積分率は、1%以上30%以下の範囲内であるとよい。
Figure 0005780620
4−4.第2の無機材料の繊維長
表5は、繊維状の第2の無機材料の繊維長を変えた場合を比較する表である。表5に示すように、PTC効果および15Vにおけるサイクル耐久性については、繊維長によらず、好適である。
一方、24Vにおける電気抵抗率の変化率は、やや異なっている。繊維長が100μm以上の第2の無機材料を用いた場合には、24Vにおける電気抵抗率の変化率は、5%以下である。繊維長が80μmの場合には、24Vにおけるサイクル耐久性は、10%〜15%程度である。繊維長が50μmの場合には、24Vにおけるサイクル耐久性は、25%〜45%程度である。つまり、繊維長が100μm以上の第2の無機材料を用いることにより、高電圧条件下でのサイクル耐久性は向上する。例えば、繊維長が50μm以上1000μm以下の第2の無機材料を用いるとよい。
Figure 0005780620
4−5.第2の無機材料の繊維径
表6は、繊維状の第2の無機材料の繊維径を変えた場合を比較する表である。表6に示すように、PTC効果および15Vにおけるサイクル耐久性については、繊維径によらず、好適である。
一方、24Vにおける電気抵抗率の変化率は、やや異なっている。繊維径が11μmの場合には、24Vにおける電気抵抗率の変化率は、25%程度である。そのため、第2の無機材料の繊維径は、6μm以上11μm以下の範囲内であるとよい。
Figure 0005780620
4−6.第1の無機材料の材質および粒径
表7は、第1の無機材料の材質および粒径を変えた場合を比較する表である。表7に示すように、第1の無機材料の材質および粒径にかかわらず、PTC効果はよい。そして、第1の無機材料の平均粒子径が55μmの場合には、15Vにおける電気抵抗率の変化率は10%以上20%以下の程度である。24Vにおける電気抵抗率の変化率は45%以上75%以下の程度である。平均粒子径が大きいと、第1の無機材料の周辺付近で比較的な大きな応力が発生する傾向にあるからであると考えられる。
そして、第1の無機材料の平均粒子径が50μm以下の場合には、15Vにおける電気抵抗率の変化率は、10%以下である。24Vにおける電気抵抗率の変化率は、35%以下である。したがって、第1の無機材料の平均粒子径は、1μm以上50μm以下の範囲内であるとよい。第1の無機材料の平均粒子径が1μm以上30μm以下の範囲内であると、試験電圧が15V、24Vのいずれの場合においても、電気抵抗率の変化率は10%以下である。つまり、第1の無機材料の平均粒子径が1μm以上30μm以下の範囲内であるとなおよい。また、第1の無機材料の平均粒子径が1μm以上10μm以下の範囲内であってもよい。
Figure 0005780620
4−7.導電粒子の材質
表8は、導電粒子の材質および粒径を変えた場合を比較する表である。表8に示すように、導電粒子の材質によらず、PTC効果および試験電圧が15Vの場合におけるサイクル耐久性はよい。つまり、試験電圧が15Vの場合には、電気抵抗率の変化率は10%以下である。
一方、試験電圧が24Vの場合には、導電粒子がMoSi2 およびTiSi2 およびNbSi2 の場合に、電気抵抗率の変化率は10%以下である。導電粒子がTiB2 、TiC、TiN、NiおよびMoの場合には、電気抵抗率の変化率は10%以上20%以下の範囲内である。このように、金属珪化物を用いた場合に、高電圧を用いる場合のサイクル耐久性は高い。したがって、第1の無機材料として珪素を含有する材料を用いる場合には、導電粒子として、金属珪化物を用いるとよい。
Figure 0005780620
なお、この実験では、クリストバライト型リン酸アルミニウムおよびトリジマイト型リン酸アルミニウムについては記載されていない。しかし、これらの材質は、表1に示したように、相転移温度で結晶構造の相転移を引き起こす。そのため、第1の無機材料として使用可能である。
4−8.長時間耐久性
なお、長時間耐久性については、サイクル耐久性とほぼ同様の傾向であった。そのため、各表における記載を省略した。
(B)実験2
ここで、実験2について説明する。実験2は、第2の実施形態に対応する実験である。そのため、実験2では、第3の無機材料を用いた。また、実験1とは異なり、第2の無機材料として高軟化点Sガラス繊維を用いた。
1.原材料
第1の無機材料として、平均粒子径が5μmのクリストバライト型二酸化珪素を用いた。第2の無機材料として、高軟化点Sガラス繊維を用いた。高軟化点Sガラス繊維の平均繊維径は10μmであり、平均繊維長は100μmであった。母相に占める高軟化点Sガラス繊維の体積分率を5%とした。導電粒子として、平均粒子径が35μmの材料を用いた。導電粒子の母相に占める体積分率を23%とした。
2.実験結果
表9は、第3の無機材料の材質を変えた場合を比較する表である。表9の実施例43−52に示すように、第3の無機材料として、軟化点が800℃以下のガラスを用いた場合には、焼成条件は水素雰囲気中の900℃以下でよい。そのため、融点が900℃以上の金属もしくは合金を電極として同時焼成により焼付を行うことができる。融点が900℃以上の金属もしくは合金として、例えば、純銅、高銅合金(ベリリウム銅、チタン銅、ジルコニウム銅、錫入り銅、鉄入り銅)、青銅、洋銀、リン青銅、銅ニッケル合金が挙げられる。ここで、挙げた金属もしくは合金は、1100℃程度の温度では溶融する。そのため、同時焼成により焼付を行うことができない。また、軟化点が600℃以下のガラスを用いた場合には、焼成条件は水素雰囲気中の800℃以下でよい。また、700℃以下でよい場合もある。焼成雰囲気として、水素以外にも、窒素、アルゴン等の非酸化性雰囲気を用いることにより同様の結果を得ることができる。
Figure 0005780620
本発明の範囲は、以上の実施例で示した第1の無機材料、第2の無機材料および導電粒子についての材料の種類、材料の組合せ、粒径、製法について、各例で記載した内容に限定されるものではない。
本発明は、車載用電気機器、家電製品、情報機器などに内蔵される過電流抑制素子として好適に利用できる。また、本発明は、PTCヒーター用素子として好適に利用できる。
1…PTCサーミスタ素子
2…PTCサーミスタ部材
3a、3b…電極

Claims (9)

  1. 母相と、
    前記母相の全体に分散された導電粒子と、
    を含有するPTCサーミスタ部材において、
    前記母相は、
    電気絶縁性の第1の無機材料および電気絶縁性の第2の無機材料を含有し、
    前記第1の無機材料は、
    クリストバライト型二酸化珪素と、トリジマイト型二酸化珪素と、クリストバライト型リン酸アルミニウムと、トリジマイト型リン酸アルミニウムと、カーネギアイトと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有し、
    前記第2の無機材料は、
    繊維状であり、
    前記第2の無機材料の平均繊維径が、
    6μm以上11μm以下であること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  2. 母相と、
    前記母相の全体に分散された導電粒子と、
    を含有するPTCサーミスタ部材において、
    前記母相は、
    電気絶縁性の第1の無機材料および電気絶縁性の第2の無機材料を含有し、
    前記第1の無機材料は、
    クリストバライト型二酸化珪素と、トリジマイト型二酸化珪素と、クリストバライト型リン酸アルミニウムと、トリジマイト型リン酸アルミニウムと、カーネギアイトと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有し、
    前記第2の無機材料は、
    繊維状であり、
    前記第2の無機材料の平均繊維長が、
    50μm以上1000μm以下であること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  3. 請求項1に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記第2の無機材料の平均繊維長が、
    50μm以上1000μm以下であること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記第2の無機材料は、
    ジルコニア繊維と、アルミナ繊維と、シリカ繊維と、アルミナ・シリカ繊維と、絶縁性チラノ繊維と、ガラス繊維と、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有すること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記母相は、
    電気絶縁性の第3の無機材料を含有し、
    前記第3の無機材料は、
    800℃以下の軟化点を備えるガラス組成物であること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  6. 請求項5に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記ガラス組成物は、
    ホウケイ酸ガラスと、ホウケイ酸ビスマスガラスと、ホウ酸鉛ガラスと、ケイ酸鉛ガラスと、ホウケイ酸鉛ガラスと、リン酸塩ガラスと、バナデートガラスと、のうち少なくとも1つ以上の材料を含有すること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記母相に占める前記第2の無機材料の体積分率が、
    1%以上30%以下であること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記第1の無機材料は、
    粒子状であり、
    前記第1の無機材料の平均粒子径は、
    1μm以上50μm以下であること
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載のPTCサーミスタ部材において、
    前記相転移温度以上の温度における前記PTCサーミスタ部材の電気抵抗率が、
    室温での前記PTCサーミスタ部材の電気抵抗率に比べて1000倍以上大きいこと
    を特徴とするPTCサーミスタ部材。
JP2014548230A 2013-05-09 2014-04-25 Ptcサーミスタ部材 Expired - Fee Related JP5780620B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014548230A JP5780620B2 (ja) 2013-05-09 2014-04-25 Ptcサーミスタ部材

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013099436 2013-05-09
JP2013099437 2013-05-09
JP2013099436 2013-05-09
JP2013099437 2013-05-09
JP2014548230A JP5780620B2 (ja) 2013-05-09 2014-04-25 Ptcサーミスタ部材
PCT/JP2014/002354 WO2014181525A1 (ja) 2013-05-09 2014-04-25 Ptcサーミスタ部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5780620B2 true JP5780620B2 (ja) 2015-09-16
JPWO2014181525A1 JPWO2014181525A1 (ja) 2017-02-23

Family

ID=51867016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014548230A Expired - Fee Related JP5780620B2 (ja) 2013-05-09 2014-04-25 Ptcサーミスタ部材

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9870850B2 (ja)
EP (1) EP2996118B1 (ja)
JP (1) JP5780620B2 (ja)
CN (1) CN105190789B (ja)
WO (1) WO2014181525A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6621170B2 (ja) * 2015-05-14 2019-12-18 国立大学法人名古屋大学 Ptcサーミスタ部材およびptcサーミスタ素子
JP6879190B2 (ja) * 2017-12-19 2021-06-02 株式会社デンソー 電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置
CN110881697A (zh) * 2019-11-29 2020-03-17 深圳麦克韦尔科技有限公司 电子雾化装置、雾化芯、发热体及其制造方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6250505A (ja) 1985-08-27 1987-03-05 Shimizu Constr Co Ltd 護岸構造
JPH0435001A (ja) 1990-05-31 1992-02-05 Meidensha Corp 正温度係数抵抗素体
JP3541264B2 (ja) 1995-12-22 2004-07-07 株式会社高純度化学研究所 正温度特性素子
JP3340643B2 (ja) 1997-03-21 2002-11-05 日本碍子株式会社 コンポジットptc材料
JP3340644B2 (ja) 1997-03-21 2002-11-05 日本碍子株式会社 コンポジットptc材料
JPH1180906A (ja) * 1997-09-03 1999-03-26 Nisshin Steel Co Ltd 降伏応力を高めた高強度ステンレス鋼帯およびその製造方法
JP2000011852A (ja) 1998-06-22 2000-01-14 Ngk Insulators Ltd 導電性複合部材
JP2000022852A (ja) * 1998-07-03 2000-01-21 Ricoh Co Ltd ファクシミリ装置
US6358436B2 (en) * 1999-07-23 2002-03-19 Ngk Insulators, Ltd. Inorganic-metal composite body exhibiting reliable PTC behavior
US6300862B1 (en) 2000-02-03 2001-10-09 Ngk Insulators, Ltd. PTC composite material
US6472972B1 (en) 2000-02-03 2002-10-29 Ngk Insulators, Ltd. PTC composite material
JP2003257704A (ja) * 2002-02-27 2003-09-12 Ngk Insulators Ltd Ptc複合材料
JP3749504B2 (ja) * 2002-05-29 2006-03-01 Tdk株式会社 Ptc組成物、サーミスタ素子およびこれらの製造方法
JP2004359526A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Japan Fine Ceramics Center 導電性セラミックス複合材料及びその製造方法
JP4247208B2 (ja) * 2005-06-23 2009-04-02 Tdk株式会社 有機高分子抵抗体架橋物、サーミスタ素子並びにサーミスタ素体及びサーミスタ素子の製造方法
US7271369B2 (en) * 2005-08-26 2007-09-18 Aem, Inc. Multilayer positive temperature coefficient device and method of making the same
WO2010038770A1 (ja) 2008-09-30 2010-04-08 株式会社村田製作所 チタン酸バリウム系半導体磁器組成物及びptcサーミスタ

Also Published As

Publication number Publication date
CN105190789A (zh) 2015-12-23
EP2996118B1 (en) 2018-06-06
US20160118166A1 (en) 2016-04-28
CN105190789B (zh) 2018-05-04
JPWO2014181525A1 (ja) 2017-02-23
WO2014181525A1 (ja) 2014-11-13
EP2996118A1 (en) 2016-03-16
EP2996118A4 (en) 2017-01-18
US9870850B2 (en) 2018-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2400656C (en) Heat-resistant material and high-temperature heaters with the use thereof
JP5780620B2 (ja) Ptcサーミスタ部材
WO2019187711A1 (ja) 電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置
CN106083058A (zh) 一种碳化硅基复相压敏陶瓷材料及其制备方法
CN110786075A (zh) 电阻体、蜂窝结构体及电加热式催化剂装置
JP6366555B2 (ja) スパークプラグ
JP2014099431A (ja) コンポジットptcサーミスタ部材
Reddy et al. Bi-layer glass-ceramic sealant for solid oxide fuel cells
JP6621170B2 (ja) Ptcサーミスタ部材およびptcサーミスタ素子
KR102364910B1 (ko) 크롬 합금 몰리브덴 디실리사이드를 포함하는 가열 요소 및 그의 용도
JP6703328B2 (ja) Ptcサーミスタ部材およびptcサーミスタ素子
JP2014099432A (ja) 無機ptcサーミスタ部材
JP6837238B2 (ja) Ptcサーミスタ素子
JP3340643B2 (ja) コンポジットptc材料
WO2020021898A1 (ja) 電気抵抗体、ハニカム構造体、および、電気加熱式触媒装置
EP2869666B1 (en) Heater and glow plug equipped with same
JP5765277B2 (ja) 低温用サーミスタ材料及びその製造方法
JP3340644B2 (ja) コンポジットptc材料
JP4488325B2 (ja) サーミスタ用の組成物およびその作製方法並びにその組成物を用いたサーミスタ
KR20150073164A (ko) 산소센서용 절연체 조성물 및 이를 이용한 산소센서
JP2001048637A (ja) アルミナ基焼結体及びその製造方法
JP2017201576A (ja) スパークプラグ
JPH1036168A (ja) セラミックス直線抵抗体の製造方法
JPH08109063A (ja) セラミックヒータ
JP2006185633A (ja) セラミックヒータ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150630

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5780620

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees