JP5779002B2 - 可撓式標示柱 - Google Patents
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Description
すなわち本発明に係る可撓式標示柱は、車両の接触などにより弾性的に曲がる可撓性を有する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持するために路面に設置されるベースとを備え、
前記ポールの下端には突部及びひさし状の蓋部がそれぞれ径方向外方へ突出して設けられ、
ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、
該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて前記突部が進入可能な第二凹部が形成されると共に、
該第二凹部へ前記突部が進入された前記ベースの第一凹部の上部が、前記蓋部に覆われており、
前記ポールには前記突部が複数形成され、前記ベースには前記各突部がそれぞれ挿入可能な複数の前記第一凹部が前記支持面に形成されると共に、前記第二凹部が前記各第一凹部から周方向に伸びてそれぞれ形成されており、
前記ポールの各突部が前記各第二凹部へ進入された前記ベースにおいて、一部の第一凹部の上部が前記蓋部に覆われ、前記蓋部に上部が覆われていない第一凹部に差込部材が挿入されていることを特徴とするものである。
そして、前記ポールの下端にひさし状の蓋部を径方向外方へ突出して設け、前記第二凹部へ前記突部を進入させた前記ベースの第一凹部の上部を、前記蓋部が覆うので、第一凹部内への砂やゴミなどの異物の侵入が低減し、これらがベースやポールの摩耗や損傷を誘引させたり、ベースからポールを取り外す際の障害となるような問題が生じにくくなされる。
また、前記蓋部を前記突部より少数に形成させ、
前記ポールの各突部を前記各第二凹部へ侵入させた前記ベースにおいて、前記蓋部に上部が覆われていない第一凹部に差込部材を挿入させれば、前記ポールに上記と逆方向へ回転する力が加えられても、前記突部の前記第一凹部への進入が差込部材により阻止され、前記ポールが前記ベースから抜けることがなく安定的に装着されので、好ましい。
図面において、1は可撓式標示柱である。
本発明に係る可倒式標示柱1は、路面に設置されるベース5と、このベース5に立設支持されるポール2とを備えている。
また、柱部21の外側面には照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性を有する反射シート23が貼着されている。反射シート23は柱部21の外側面に巻回されて貼着されており、本実施形態の柱部21には2枚の反射シートが上下に間隔をあけて並設されている。
また、キャップ22も柱部21と同じ熱可塑性ポリウレタン樹脂で形成されており、柱部21へ融着や接着などの方法によって固定されている。
反射部材7は、帯状に形成された基材72に、適宜間隔をおいてガラスビーズ製の反射器71が配設されて埋め込まれている。ガラスビーズ製の反射器71は、照射された光を光源方向へ反射させる再帰反射性が高く、かつ汚れにくく、劣化しにくいため、再帰反射性の部材として好適に用いることができる。
また、基材72は、鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどの金属等を用いても良いが、反射器71を埋め込み形成することを容易にするために、ゴム、ウレタン系樹脂、エラストマーなどの弾性の高い合成樹脂を用いるのが好ましく、反射器71が外れにくくなるように、ポリエチレンやポリプロピレンなど、ある程度高い硬度を有する熱可塑性樹脂を用いるのがより好ましい。
ベース5の外周壁には、前記反射部材7を取り付けるための溝部Dが全周に亘って形成されており、ベース5に巻回された反射部材7は、溝部D内に収納されて取り付けられている。
具体的には、円筒形状に形成された柱部21の下端が、台部4の上面に同心円状に形成された環状溝41に挿入され、融着されて固定されている。
具体的には、補強筒3の下端が、台部4の上面の環状溝41の内側に同心円状に形成された環状溝42に挿入され、融着されて固定されている。
補強筒3の材質は、成形の容易さおよび車両等の踏みつけに対する復元性、耐久性等を考慮すると、熱可塑性ポリウレタンや軟質ポリオレフィン、エラストマーなどが好適である。本実施形態の補強筒3は熱可塑性ポリウレタンを用いて形成されている。
補強筒3を柱部21の内部に内装させてポール2に設けることで、可撓式標示柱1の上を車両が通過するなどしてポール2が折れ曲がるなど変形するときに、ポール2の柱部21にかかる応力を補強筒3に分散させることができ、柱部21の疲労による損傷を低減させることができる。
また、折れ曲がったポール2が復元する際に、補強筒3が柱部21を内側から支え、元の状態へより強力に復元するようになされる。
支持凹部51の内周側面は、挿入された台部4の外周側面を支持可能な支持面51aに形成されており、ベース5の支持凹部51に台部4を挿入させたポール2は、ベース5の支持面51aにその下端を支持されて立設される。
ポール2下端の台部4には、径の外側方向へ突出する矩形形状の突部45が、台部4の下端に形成されている。
本実施形態の台部4には、全周に亘って周方向へ等間隔に3個の突部45が形成されている。
本実施形態の蓋部44は、台部4に2個形成されており、横方向の大きさが前記突部45と同じに形成されており、外側方向への突出の大きさが前記突部45より大きく形成されている。
また、各蓋部44は、平面視において前記3個の突部45の中の2個の突部45bにそれぞれ近接して形成されている。具体的には、本実施形態の各蓋部44は、前記各突部45bより、台部4の周方向における左回り方向へずれた位置にそれぞれ形成されており、詳細には、前記蓋部44の右回り方向側の側端が、前記突部45bの左回り方向側の側端の真上に位置するように形成されている。
尚、3個の突部45の中の残りの突部45a付近には、蓋部44は形成されていない。
各第一凹部55は、その溝幅の大きさが前記ポール2の突部45の横方向の大きさに対応して形成され、その溝の窪みの大きさが、前記突部45の突出の大きさに対応して形成されている。
具体的には、各第一凹部55は前記突部45を上下方向に挿通可能な大きさに設けられており、前記ポール2の台部4を支持凹部51へ挿入させたときに、台部4の下端に形成された各突部45が前記各第一凹部55内を通るように設けられている。
各第二凹部56は、平面視において各第一凹部から右周り方向へ伸びるように形成されており、図7に示すように、上下方向に伸びる第一凹部55と、この下端から周方向へ伸びる第二凹部56とが組み合わされてL字形状の溝部が支持面51aに形成されるように設けられている。
詳細には、第二凹部56は、その溝の窪みの大きさが前記突部45の突出の大きさと同じ、即ち前記第一凹部55と同じに形成され、上下方向の溝幅の大きさが前記突部45の上下方向の大きさに対応して形成され、その横方向の溝の大きさが前記突部45の横方向の大きさに対応して形成されている。
即ち、前記ポール2の台部4を支持凹部51へ挿入させた後、ポール2を平面視右回り方向へ回転させたときに、前記各突部45が前記各第一凹部55内から各第二凹部56内へ進入して収納されるように、前記各第二凹部は形成されている。
図8に示すように、各突部45を各第一凹部55へそれぞれ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、図9に示すように各突部45は各第二凹部56内へ進入する。
詳細には、前記第二凹部56の横方向の大きさは、前記突部45の横方向の大きさに対応して形成されているので、前記各突部45がその横方向の大きさ分だけ移動するようにポール2を回転させれば、前記各突部45はそれぞれ第二凹部内に進入してその内側に収納される。
このように各突部45をそれぞれ第二凹部56内に収納させることで、ポール2が支持凹部51から上方向へ抜けることがなくなり、ポール2がベース5へ取り付けられる。
また逆に、図9のポール2を平面視の左方向へ回転させれば、各突部45が逆戻ってそれぞれ第一凹部55へ進入するので、ポール2を上方向へ引き抜き、ベース5から取り外すことができる。
このようにベース5とポール2との間に開口Sが露出されると、当該開口Sには可撓性標示柱1の使用過程で砂やゴミなどが侵入して、第一凹部55やポール2の側面などを損傷させたり、ベース5からポール2を取り外す際の障害となる恐れがある。
本実施形態のポール2には、2個の突部45bに近接して、蓋部44がそれぞれ形成されている。
各蓋部44は、前記各突部45bの真上より平面視の左回り方向へずれた位置にそれぞれ形成されており、図8に示すように各突部45bをそれぞれ第一凹部55へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、図9に示すように各蓋部44が移動して第一凹部55の真上に位置するように設けられている。
そして、各蓋部44は、横方向の大きさが前記突部45と同じに形成され、外側方向への突出の大きさが前記突部45より大きく形成されているため、前記突部45に対応する横幅と窪みの大きさに形成された第一凹部45の開口Sが、真上に位置する各蓋部44に覆われるようになされ、開口Sからの砂やゴミなどの侵入を抑制できる。
差込部材6は、上下に長い略長方形状に形成されたピン本体61と、このピン本体61の前面61aの上端から前方へ突出する板形状の係止突部62が形成されている。
尚、係止突部62の横幅の大きさは、ピン本体61の横幅の大きさと同じ大きさに形成されている。
即ち、本実施形態のピン本体61は、第一凹部55内の内部に収納可能な大きさに形成されている。
また、ピン本体61の後面61bは、ベース5の支持面51aに対応する曲面形状に形成されており、ピン本体61が第一凹部55内に収納されたときに、ピン本体61の後面61bが円形に窪む支持凹部51内へ突出しないように設けられている。
そして前記貫通孔63は、前面61a側の開口縁63aが、全周に亘って貫通孔63の内側方向へ突出するように形成されており、貫通孔63内に後面61b側から嵌着された前記ナットNが前面61a側から抜けて、貫通孔63から外れることを防止している。
突部45aは、各突部45bと同様に、ポール2の挿入と回転操作によって、ベース5の第二凹部56へ収納させることができる。
即ち、図11、12に示すように、突部45aを第一凹部55へ挿入させて、前記ポール2の下端を支持凹部51へ差し込んだ後、ポール2を平面視の右回り方向へ回転させれば、突部45aは各第二凹部56内へ進入する。
このとき、突部45aに近接する蓋部44が形成されていないため、図12に示すように突部45aが挿入された第一凹部55の上端部分に上方へ開口する開口Sが露出された状態となる。
また、第一凹部55内の内部に収納された差込部材6によって前記開口Sが塞がれるので、第一凹部55内への砂やゴミなどの侵入が防止できる。
そして、差込部材6を第一凹部55から取り外せば、ポール2を逆方向へ回転させることができるようになり、突部45a、45bをそれぞれ第二凹部56から第一凹部55へ進入させて、ポール2をベース5から取り外すことができる。
ベース5に取り付けた差込部材6を取り外す際には、係止突部62とベース5との間に工具などを差し入れて、差込部材6を上方へ容易に抜き取ることができる。
尚、図6(ロ)に示すように本実施形態の差込部材6には、係止突部62の下面に上方へ窪む凹溝64が形成されている。凹溝64は係止突部62の前端に至るように形成されている。また、図4(イ)に示すように、ベース5の上面には下方へ窪む凹溝58が、前記凹溝64に対応する位置に形成されている。
凹溝64と凹溝58がそれぞれ設けられることで、ベース5に取り付けた差込部材6を取り外す際に、工具などを凹溝64と凹溝58との間に形成された隙間に差し込むようにして、係止突部62とベース5との間に容易に差し入れることができ、差込部材6を簡単に取り外せる。
本実施形態のベース5には、差込部材6を挿入させる第一凹部55の壁面から、ベース5の外側面に貫通するビス孔53が形成されている。
ビス孔53は、第一凹部55側が小径の丸孔53aに形成され、ベース5の外側面側に大径の丸孔53cが形成されており、前記丸孔53aと丸孔53cとの間に段部53bが形成されている。
また、前記ビス孔53は、前記差込部材6の貫通孔63に対応する位置に形成されており、係止突部62をベース5上面に当接させて取り付けられた差込部材6の貫通孔63と、前記ビス孔53とが同じ位置となるように設けられている。
そして、前記丸孔53aは、前記差込部材6のナットNに螺入可能なビスBの雄ねじが挿通可能で、且つビスBの頭部が挿通不可能な大きさに形成されており、前記丸孔53cは内部に前記ビスBの頭部が収納可能な大きさに形成されている。
差込部材6が第一凹部55内に収納されてビス留めされることで、ポール2がベース5から抜けて外れることが防止され、ベース5へ安定的に取り付けられる。
また、ビスBをナットNから取り外せば、差込部材6をベース5から取り外して、ポール2をベース5から取り外すことができる。
このため、図12に示すように、ベース5の第二凹部56内に突部45を収納させたとき、突部45の一方の側面が第二凹部56の側面に当接され、突部45の他方の側面H1が、第一凹部55の側面H2と面一となるように設けられている。
そして、本実施形態の差込部材6は、そのピン本体61の横幅の大きさが、ベース5の第一凹部55の横方向の溝幅の大きさに対応するように形成されているので、図13に示すように差込部材6を第一凹部55へ取り付けたときに、前記差込部材6の一方の側面が第一凹部55の側面に当接され、差込部材6の他方の側面H3は、それぞれ面一となされた第一凹部55の側面H2と、前記突部45の側面H1とにそれぞれ当接されるように設けられている。
このように、前記突部45と、差込部材6とが、一方の側面を互いに当接させ、他方の側面をそれぞれ第二凹部56の側面と、第一凹部55の側面とに当接させるので、可撓式標示柱1のポール2に車両が衝突するなどの衝撃が与えられたときでも、第一凹部55、第二凹部56内で差込部材6や突部45のガタつきが抑制され、ベース5へポール2が安定的に取り付けられる。
尚、ポール2の突部45や、ベース5の第一凹部55、第二凹部56を、それぞれ1個づつ形成させる場合には、第一凹部55が蓋部44に覆われて前記差込部材6を差し込めないため、例えばネジなどの固定部材をベース5の外側からポール2の台部4へ螺入させ、両者の間に架け渡されるように設けて、前記ベース5と台部4とを固定させるなどの方法を用いることができる。
例えば、前記突部45aと、突部45bとを異なる形状に形成させると共に、突部45aを挿入させる第一凹部の形状を突部45aのみが挿入可能な形状に形成させてもよく、突部45bを挿入させる第一凹部の形状を突部45bのみが挿入可能な形状に形成させてもよい。
上記のように構成させることで、差込部材6をベース5にビス留めさせるためのビス孔53を、突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させても、ベース5へポール2を挿入させる際に、ビス孔53が形成された第一凹部へ誤って突部45bを挿入させてしまうような問題が生じなくなされるので好ましい。
また、前記ビス孔53を突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させることで、ビス孔53を通じて第一凹部55内へ砂やごみなどが侵入するような問題が生じないので好ましい。
例えば、各第一凹部55間の一部の間隔、又は全ての間隔を異ならせてベース5に形成させてもよい。
上記のように構成させることで、ポール2をベース5に対して特定の向きでのみ挿入可能に設けることができるので、差込部材6をベース5にビス留めさせるためのビス孔53を、突部45aが挿入される第一凹部55へのみ形成させても、ベース5へポール2を挿入させる際に、ビス孔53が形成された第一凹部へ誤って突部45bを挿入させてしまうような問題が生じなくなされるので好ましい。
2 ポール
21 柱部
22 キャップ
23 反射シート
3 補強筒
4 台部
41 環状溝
42 環状溝
44 蓋部
45 突部
5 ベース
51 支持凹部
51a 支持面
53 ビス孔
55 第一凹部
56 第二凹部
58 凹溝
6 差込部材
61 ピン本体
62 係止突部
63 貫通孔
64 凹溝
7 反射部材
71 反射器
72 基材
B ビス
D 溝部
S 開口
Claims (2)
- 車両の接触などにより弾性的に曲がる可撓性を有する円筒状のポールと、該ポールが上方から装着されて該ポールを立設支持するために路面に設置されるベースとを備え、
前記ポールの下端には突部及びひさし状の蓋部がそれぞれ径方向外方へ突出して設けられ、
ベースはポールの下端部の外周面を支持する支持面を有し、
該支持面にはポールの突部が上方から挿入される第一凹部と該第一凹部から周方向に伸びて前記突部が進入可能な第二凹部が形成されると共に、
該第二凹部へ前記突部が進入された前記ベースの第一凹部の上部が、前記蓋部に覆われており、
前記ポールには前記突部が複数形成され、前記ベースには前記各突部がそれぞれ挿入可能な複数の前記第一凹部が前記支持面に形成されると共に、前記第二凹部が前記各第一凹部から周方向に伸びてそれぞれ形成されており、
前記ポールの各突部が前記各第二凹部へ進入された前記ベースにおいて、一部の第一凹部の上部が前記蓋部に覆われ、前記蓋部に上部が覆われていない第一凹部に差込部材が挿入されていることを特徴とする可撓式標示柱。 - 前記蓋部は前記突部より少数に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の可撓式標示柱。
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