JP5771956B2 - 電子楽器の鍵 - Google Patents

電子楽器の鍵 Download PDF

Info

Publication number
JP5771956B2
JP5771956B2 JP2010262404A JP2010262404A JP5771956B2 JP 5771956 B2 JP5771956 B2 JP 5771956B2 JP 2010262404 A JP2010262404 A JP 2010262404A JP 2010262404 A JP2010262404 A JP 2010262404A JP 5771956 B2 JP5771956 B2 JP 5771956B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
key
surface portion
minute
portions
linear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010262404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012113145A (ja
Inventor
山本 信
信 山本
大須賀 一郎
一郎 大須賀
俊介 市来
俊介 市来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2010262404A priority Critical patent/JP5771956B2/ja
Publication of JP2012113145A publication Critical patent/JP2012113145A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5771956B2 publication Critical patent/JP5771956B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

本発明は、表面に模様が形成された電子楽器の鍵に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されているように、木製の鍵を模擬した電子楽器の鍵は知られている。この鍵は、射出成形によって形成される。そして、この鍵の材料として、樹脂材料に木粉を添加した木粉含有樹脂を用いることにより、視覚的及び触覚的に木製の鍵を模擬している。また、この鍵においては、射出成形によって形成した鍵の表面を、不織布表面処理材、サンドペーパーなどを用いて研削することにより、木の導管などの模様を形成している。
特開2008−52265号公報
しかし、不織布表面処理材、サンドペーパーなどを用いた研削により形成される不規則な断面V字状の溝によっては、視覚的及び触覚的に凹凸感に乏しく、無垢材に近い自然な木目調の凹凸模様を形成することは困難であった。
本発明は上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、表面の質感を無垢材に近づけるとともに、凹凸によって無垢材に近い自然な木目調の模様を形成した電子楽器の鍵を提供することにある。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、後述する実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、表面(11a、13a、13b、14)に凹凸によって装飾模様が形成された電子楽器の鍵(10)において、装飾模様を、所定の間隔をおいて形成された連続的又は断続的な、凸状の尾根部又は凹状の谷溝部又は高さのずれた段状の段差部からなる複数の線状部(21、21A、21B)で形成し、装飾模様が形成された面に、線状部の高低差よりも小さな高低差を形成する複数の微小凸部(22)又は微小凹部(23)を設けるとともに、装飾模様が形成された面に、隣り合う微小凸部同士もしくは微小凹部同士の間隔又は隣り合う微小凸部と微小凹部の間隔のうちの最小の間隔の20%以下の間隔で配置され、装飾模様が形成された面からの突出高さが、微小凸部及び微小凹部のうちの一方又は両方によって形成された高低差のうちの最小の高低差の20%以下である複数の極小凸部を設けた鍵であって、射出成形によって一体的に形成され、極小凸部は、鍵を射出成形によって形成するための樹脂材料に添加された繊維片によって形成され、線状部は、鍵の長手方向に延設され、鍵を成形するための成形型であって、キャビティ内に樹脂材料を注入する注入口であるゲート(28)が鍵の長手方向の一端側に配置され、ゲートから注入された樹脂材料が鍵の長手方向に流動するように構成された成形型を用いて形成されることにある。これによれば、線状部によって、鍵の表面に陰影が形成され、装飾模様がくっきりと表れる。したがって、視覚的に木製の鍵を模擬できる。また、触覚的にも凹凸を認識でき、木製の鍵を模擬できる。さらに、微小凸部及び微小凹部のうちの一方又は両方によって、木の切断面の組織の大まかな形状を模擬し、極小凸部によって、前記組織の細部を模擬できる。特に、極小凸部を設けることによって、精細な木質調を醸し出せるとともに、自然木の仕上げ肌に忠実な感触を得ることができる。これによって高級感を出すこともできる。
また、これによれば、キャビティ内において、繊維片が添加された樹脂材料の流動方向が線状部の延設方向(すなわち、鍵の長手方向)と一致するので、繊維片の配向制御をすることなく、繊維片の配列方向と線状部の延設方向を揃えることができる。
本発明の一実施形態に係る白鍵を斜め前方かつ上方から見た斜視図である。 図1Aの白鍵を斜め後方かつ上方から見た斜視図である。 図1A及び図1Bの白鍵の線状部の延設方向に垂直な断面を示す断面図である。 図2のA−A断面図である。 図2及び図3の微小凸部及び微小凹部を拡大した拡大図である。 微小凸部同士の間隔及び微小凸部と微小凹部との間の高低差と、極小凸部の間隔及び突出高さとの関係を示す説明図である。 本発明の変形例に係り、側面部の拡大図である。 本発明の変形例に係り、上面部の拡大図である。 本発明の他の変形例に係り、微小凸部及び微小凹部を拡大した拡大図である。 本発明の変形例に係り、ゲートの位置を示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電子楽器の白鍵10について説明する。図1A及び図1Bに示す白鍵10は、電子楽器の鍵盤装置を構成する部材であり、演奏者によって押鍵されて、演奏情報を入力するための部材である。以下の説明においては、白鍵10が鍵盤装置のフレームに組み付けられたとき、演奏者側から見て低音部側を左側とし、高音部側を右側とする。また、演奏者の手前側を前側とし、奥側を後側とする。白鍵10は、硬質の合成樹脂による一体成型により、下方に開放された箱状に形成される。ただし、白鍵10は、下方に開放されていなくてもよい。すなわち、中実であってもよい。
白鍵10の後端部には、前部側よりも低くなった段部10aが形成されている。白鍵10は、この段部10aにて、鍵盤装置のフレームに揺動可能に支持される。また、白鍵10の左側後部側には、黒鍵を配置するための切り欠き部10bが形成されている。なお、図1A及び図1Bに示す例においては、切り欠き部10bは、鍵の左側に設けられているが、白鍵10は、音名(C,D,E,F,G,A及びB)ごとに切り欠き部10bが設けられる位置が異なる。すなわち、切り欠き部10bが鍵の右側又は左右両側に設けられる鍵もある。鍵盤装置において黒鍵に隣接しない白鍵10には、切り欠き部10bが設けられていない。また、白鍵10の前端部には、上端部の薄い部分が僅かに前方に突出した突出部10cが形成されている。この突出部10cは、外観を良好にするために設けられているものである。
白鍵10の上面部11は、第1上面部11a及び第2上面部11bから構成されている。第1上面部11a及び第2上面部11bは、それぞれ左右方向よりも前後方向の方が長い板状に形成されている。第1上面部11aの左側後部は、切り欠き部10bを形成するために切り欠かれている。第2上面部11bは、第1上面部11aの後側に位置し、第1上面部11aよりも低くなっている。すなわち、第2上面部11bが、段部10aの上面部に相当する。また、白鍵10の後面部12は、第1後面部12a、第2後面部12b及び第3後面部12cから構成されている。第1上面部11aの後端と第2上面部11bの前端は、左右方向かつ上下方向に延設された板状の第1後面部12aによって連結されている。
また、白鍵10の左側面部13は、第1左側面部13a及び第2左側面部13bから構成されている。第1左側面部13a及び第2左側面部13bは、それぞれ上下方向よりも前後方向の方が長い板状に形成されている。第1左側面部13aは、切り欠き部10bより前方の部分の側面部であり、第2左側面部13bは、切り欠き部10bの側面部である。第1左側面部13aの後端と第2左側面部13bの前端は、上下方向かつ左右方向に延設された板状の第2後面部12bによって連結されている。すなわち、第2後面部12bが、切り欠き部10bの前面部に相当する。
また、白鍵10の右側面部14は、上下方向よりも前後方向の方が長い板状に形成されている。第2左側面部13b及び右側面部14の後部の上端部は、段部10aを形成するために切り欠かれている。そして、第2上面部11b、左側面部13及び右側面部14の後端は、左右方向かつ上下方向に延設された板状の第3後面部12cによって連結されている。また、第1左側面部13aと右側面部14の前端の上端部は僅かに前方に突出していて、突出部10cの側面部を構成している。また、白鍵10の前面部15は、第1前面部15a及び第2前面部15bからなる。第1上面部11aの前端並びに第1左側面部13a及び右側面部14の前端の上端部(すなわち、僅かに前方に突出した部分)は、左右方向かつ上下方向に延設された板状の第1前面部15aによって連結されている。また、第1左側面部13a及び右側面部14の前端の下部(すなわち、前方に突出した部分以外の部分)は、左右方向かつ上下方向に延設された板状の第2前面部15bによって連結されている。第1前面部15aの下端と第2前面部15bの上端は、左右方向かつ水平方向に延設された板状の下面部16によって連結されている。
第1上面部11aには、前後方向に延びる凸状の複数の線状部21が左右方向に間隔を保って配置されている。第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14の表面には、第1上面部11aと同様の線状部21が上下方向に間隔を保って配置されている。線状部21の延設方向に垂直な断面形状は、上端が曲線状になっている。ただし、線状部21の断面形状は、これに限られず、例えば、矩形であってもよいし、先端が尖っていてもよい。これにより、第1上面部11a、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14の表面に、凹凸のある柾目模様が形成されている。なお、図1A及び図1B並びに後述する図9においては、線状部21の頂点(すなわち、尾根部)を実線で示している。また、第1後面部12a、第2後面部12b、第3後面部12c、第1前面部15a、第2前面部15b及び下面部16の表面には、凹凸による模様は形成されていない。ただし、第1後面部12a、第2後面部12b、第3後面部12c、第1前面部15a、第2前面部15b及び下面部16の表面にも、線状部21を設けて、模様を形成してもよい。
第1上面部11aに形成されていて、端部が第1上面部11aの右側の縁部に到達している1つの線状部21は、右側面部14に形成されていて、端部が右側面部14の上側の縁部に到達している線状部21のうちの1つの線状部21に、第1上面部11aと右側面部14とが交わる縁部にて繋がっている。また、第1上面部11aに形成されていて、端部が第1上面部11aの左側の縁部かつ第1左側面部13aの上側の縁部に到達している1つの線状部21は、第1左側面部に形成されていて、端部が第1左側面部13aの上側の縁部に到達している線状部21のうちの1つの線状部21に、第1上面部11aと第1左側面部13aが交わる縁部にて繋がっている。また、第1上面部11aに形成されていて、端部が第1上面部11aの左側の縁部かつ第2左側面部13bの上側の縁部に到達している1つの線状部21は、第2左側面部13bに形成されていて、端部が第2左側面部13bの上側の縁部に到達している線状部21のうちの1つの線状部21に、第1上面部11aと第2左側面部13bが交わる縁部にて繋がっている。
また、上面部11a、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14には、複数の微小凸部22及び微小凹部23が形成されている。微小凸部22及び微小凹部23は、先端が曲面になった円錐状に形成されている。すなわち、図2及び図3に示すように、上面部11a、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14の表面は、微小凸部22及び微小凹部23によって、波状のうねりが形成されている。なお、図2及び図3においては、説明をわかりやすくするため、線状部21に対して、微小凸部22及び微小凹部23を拡大して記載している。線状部21、微小凸部22及び微小凹部23の具体的な大きさについては後述する。線状部21、微小凸部22及び微小凹部23は、射出成形によって、白鍵10の外形と一体的に形成される。
さらに、微小凸部22及び微小凹部23の表面には、複数の極小凸部24が形成されている。白鍵10の成形に用いる樹脂材料には、直径の小さな球形の粒子状材料25(例えば、炭素、シリコン、炭酸カルシウムなど)が添加されている。図4に示すように、この粒子状材料25の一部が微小凸部22及び微小凹部23の表面から突出することにより、微小凸部22及び微小凹部23の表面に複数の極小凸部24が形成されている。なお、線状部21、微小凸部22及び微小凹部23が形成されていない第1後面部12a、第2後面部12b、第3後面部12c、第1前面部15a、第2前面部15b及び下面部16の表面にも、極小凸部24が形成されている。
また、隣り合う線状部21の間隔W1は、0.03mm〜22mm、望ましくは0.05mm〜12mm、さらに望ましくは0.08mm〜8mmに設定されている。線状部の突出高さH1は、0.01mm〜1mm、望ましくは0.02mm〜0.5mm、さらに望ましくは0.05mm〜0.3mmに設定されている。また、隣り合う微小凸部22(又は隣り合う微小凹部23)の間隔W2は、0.03mm〜11mm、望ましくは0.05mm〜6mm、さらに望ましくは0.08mm〜4mmに設定されている。また、微小凸部22と微小凹部23の間の高低差は、0.01mm〜0.5mm、望ましくは0.02mm〜0.25mmに設定され、さらに望ましくは0.05mm〜0.15mmに設定されている。また、粒子状材料25の直径は、0.001mm〜0.5mm、望ましくは0.002mm〜0.3mm、さらに望ましくは0.005mm〜0.1mmに設定されている。樹脂材料と粒子状材料25との混合比、成型条件などを調整して、粒子状材料25の突出高さH3が、0.002mm〜0.1mm、望ましくは0.004mm〜0.05mm、さらに望ましくは0.01mm〜0.03mmになるようにしている。また、樹脂材料と粒子状材料25との混合比、成型条件などを調整して、粒子状材料25の間隔W3が、0.006mm〜2.2mm、望ましくは0.01mm〜1.2mm、さらに望ましくは0.016mm〜0.8mmになるようにしている。すなわち、図5に示すように、粒子状材料25の間隔W3は、隣り合う微小凸部22(又は、隣り合う微小凹部23)の間隔W2の20%以下に設定され、粒子状材料25の突出高さH3は、微小凸部22と微小凹部23の間の高低差H3の20%以下に設定されている。この20%以下の数値は、実験結果に基づくものであり、種々の実験を行った結果、粒子状材料25の間隔W3を、隣り合う微小凸部22(又は、隣り合う微小凹部23)の間隔W2の20%以下に設定し、粒子状材料25の突出高さH3を、微小凸部22と微小凹部23の間の高低差H3の20%以下に設定した場合に、より好適な鍵が得られた。なお、粒子状材料25の間隔W3は、隣り合う微小凸部22と微小凹部23の間隔を基準として決定してもよい。粒子状材料25の突出高さH3は、微小凸部22及び微小凹部23が設けられていない状態における各面部の表面(基準面)に対する微小凸部22の突出高さ又は微小凹部23の深さを基準として決定してもよい。
つぎに、白鍵10を一体成型する射出成形機について説明する。白鍵10を一体成形する射出成形機には、固定型と可動型からなる金型が備わっている。上記のように、白鍵10は下方に開放された箱状に形成される。そのため、白鍵10の上下方向が金型の型開閉方向となるように、固定型と可動型が設計されている。すなわち、固定型には、白鍵10の表面側を成形するための凹部がそれぞれ設けられていて、可動型には、白鍵10の内面側を成形するための凸部がそれぞれ設けられている。この固定型の凹部であって、白鍵10の第1上面部11a、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14の表面を成形するための成形面には、線状部21、微小凸部22及び微小凹部23を形成するための凹凸がそれぞれ設けられている。
上記のように構成した白鍵10においては、第1上面部11a、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14の表面に凸状の線状部21を設け、それぞれの面が交わる縁部でそれらの線状部21が繋がるようにしたので、線状部21によって形成される陰影により視覚的に柾目模様を認識できるだけでなく、凹凸により触覚的にも柾目模様を認識できる。また、線状部21を射出成形によって一体的に形成するようにしたので、上記従来の電子楽器の鍵のような、模様を形成するための仕上げ工程が不要となり、常に一定の模様を簡単に形成できる。また、射出成形により微小凸部22及び微小凹部23を一体的に設けたので、木の切断面の組織の大まかな形状を簡単に形成でき、木質感を向上させることができる。さらに、白鍵10を成形するための樹脂材料に粒子状材料25を添加して、白鍵10の表面から粒子状材料25の一部を突出させることにより、極小凸部24を形成した。これにより、成形型による転写では不可能な、木の切断面における組織の微細な形状を模擬することができ、木質感をさらに向上させることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態においては、線状部21は、連続的に設けられているが、断続的であってもよい。また、上記実施形態においては、線状部21を凸状(尾根状)にしたが、凹状(谷溝状)であってもよい。また、上記実施形態においては、線状部21を前後方向に延設して柾目模様を形成したが、模様は柾目模様に限られない。例えば、湾曲させた複数の線状部21を前後方向に間隔をおいて設けることにより、板目模様を形成してもよい。また、例えば、線状部21を環状にして木の節目模様を形成してもよい。
また、上記実施形態においては、凸状の線状部21を設けて装飾模様を形成したが、連続的又は断続的な段差を設けて装飾模様を形成してもよい。例えば、図6に示すように、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14に、上部から下部に向かうに従って、白鍵10の幅が段階的に広くなるように段差を設け、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14を断崖状に形成し、この段の違いによって表れる前後方向に延びる線を線状部21Aとしてもよい。また、上面部11aにおいても、図7に示すように、左右方向に階段状の段差を設けて、段の違いによって表れる前後方向に延びる線を線状部21Bとしてもよい。なお、図6及び図7においては、微小凸部22、微小凹部23及び極小凸部24の図示を省略している。また、凸状の線状部、凹状の線状部及び段差による線状部を適宜組み合わせて、装飾模様を形成してもよい。また、上面部11a、第1左側面部13a、第2左側面部13b及び右側面部14において、凹凸によって2種類以上の装飾模様を設けてもよく、それらの模様の境界線として認識される線状部も凹凸による装飾模様に含まれる。
また、上記実施形態においては、微小凸部22及び微小凹部23は、先端が曲面状の円錐状とした。しかし、この微小凸部22及び微小凹部23の形状は、どのような形状であってもよく、例えば、先端が尖った円錐状又は角錐状にしてもよいし、円柱状又は角柱状にしてもよい。また、複数種類の形状の微小凸部22及び微小凹部23を混在させてもよい。また、上記実施形態においては、微小凸部22及び微小凹部23の両方を設けたがいずれか一方だけでも良い。
また、上記実施形態においては、白鍵10を成形するための樹脂材料に、粒子状材料25を添加した。これに代えて、繊維状材料26(例えば、木粉、炭素、セルロースなど)を添加してもよい。この場合も、図8に示すように、繊維状材料26の一部が白鍵10の表面から突出することにより、白鍵10の表面に極小凸部24が形成される。なお、繊維状材料26の直径は、0.001mm〜0.5mm、望ましくは0.002mm〜0.3mm、さらに望ましくは0.005mm〜0.1mmに設定されている。繊維状材料26の長さは0.01mm〜2mm、望ましくは0.02mm〜1mm、さらに望ましくは0.04mm〜0.5mmに設定されている。また、樹脂材料と繊維状材料26との混合比、成型条件などを調整して、表面に形成される極小凸部24の突出高さH3及び間隔W3が、上記実施形態と同等になるようにする。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果が得られる。また、線状部21を略直線状(例えば、前後方向に直線状)に延設するのが好ましい。そして、線状部21を前後方向に直線状に延設した場合、図9に示すように、白鍵10を成形するための成形型において、繊維状材料26を添加した樹脂材料をキャビティに注入する注入口であるゲート28を白鍵10の前面部側に設けるとよい。これによれば、射出成形における樹脂材料の流動方向が線状部21の方向(すなわち、前後方向)と一致するので、特別な配向制御をしなくても、繊維状材料26の配列方向(又は、繊維方向)と線状部21の延設方向との間の角度θを±20°以内に収めることができる。なお、ゲート28を後面部側に設けてもよい。
また、上記実施形態及びその変形例においては、白鍵10について説明しているが、黒鍵についても同様に構成することができ、簡単に装飾模様を形成するとともに木質感を向上させることができる。
また、上記実施形態及びその変形例の白鍵10の後端部には、段部10aが設けられているが、この段部10aを設けずに、白鍵10の上面は、前端から後端にかけて連続した平面状に形成されていてもよい。また、白鍵10の前端部には、突出部10cが設けられているが、この突出部10cを設けなくてもよい。また、本発明においては、連続した線状になっていなくとも、各面部に形成された模様の模様パターンが急に変化する境界部分も線模様に含まれるものとする。
10…白鍵、11a・・・第1上面部、11b・・・第2上面部、12a・・・第1後面部、12b・・・第2後面部、12c・・・第3後面部、13a・・・第1左側面部、13b・・・第2左側面部、14…右側面部、15a・・・第1前面部、15b・・・第2前面部、21・・・線状部、22・・・微小凸部、23・・・微小凹部、24・・・極小凸部、25・・・粒子状材料、26・・・繊維状材料

Claims (1)

  1. 表面に凹凸によって装飾模様が形成された電子楽器の鍵において、
    前記装飾模様を、所定の間隔をおいて形成された連続的又は断続的な、凸状の尾根部又は凹状の谷溝部又は高さのずれた段状の段差部からなる複数の線状部で形成し、
    前記装飾模様が形成された面に、前記線状部の高低差よりも小さな高低差を形成する複数の微小凸部又は微小凹部を設けるとともに、
    前記装飾模様が形成された面に、隣り合う前記微小凸部同士もしくは前記微小凹部同士の間隔又は隣り合う前記微小凸部と前記微小凹部の間隔のうちの最小の間隔の20%以下の間隔で配置され、前記装飾模様が形成された面からの突出高さが、前記微小凸部及び前記微小凹部のうちの一方又は両方によって形成された高低差のうちの最小の高低差の20%以下である複数の極小凸部を設けた鍵であって、
    射出成形によって一体的に形成され、
    前記極小凸部は、前記鍵を射出成形によって形成するための樹脂材料に添加された繊維片によって形成され、
    前記線状部は、前記鍵の長手方向に延設され、
    前記鍵を成形するための成形型であって、キャビティ内に前記樹脂材料を注入する注入口であるゲートが前記鍵の長手方向の一端側に配置され、前記ゲートから注入された前記樹脂材料が前記鍵の長手方向に流動するように構成された成形型を用いて形成されることを特徴とする電子楽器の鍵。
JP2010262404A 2010-11-25 2010-11-25 電子楽器の鍵 Expired - Fee Related JP5771956B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010262404A JP5771956B2 (ja) 2010-11-25 2010-11-25 電子楽器の鍵

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010262404A JP5771956B2 (ja) 2010-11-25 2010-11-25 電子楽器の鍵

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012113145A JP2012113145A (ja) 2012-06-14
JP5771956B2 true JP5771956B2 (ja) 2015-09-02

Family

ID=46497416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010262404A Expired - Fee Related JP5771956B2 (ja) 2010-11-25 2010-11-25 電子楽器の鍵

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5771956B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5183955A (en) * 1990-05-18 1993-02-02 Renselaer Polytechnic Institute Piano key covers formed of ivory substitute and pianos having same
JP3582387B2 (ja) * 1998-01-12 2004-10-27 マツダ株式会社 射出成形組成物とその射出成形品の製造方法および低艶化射出成形品
JP3372207B2 (ja) * 1998-05-11 2003-01-27 東北ムネカタ株式会社 シボ製品成形用金型の製法及びこの製法により製造されたシボ製品成形用金型
JP5292777B2 (ja) * 2007-11-22 2013-09-18 東洋紡株式会社 水圧転写印刷成形品用ポリアミド樹脂組成物
JP2010224147A (ja) * 2009-03-23 2010-10-07 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 鍵盤楽器の鍵

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012113145A (ja) 2012-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE102012222938B4 (de) Hammervorrichtung
JP5141287B2 (ja) 鍵及び鍵盤装置
JP5771956B2 (ja) 電子楽器の鍵
JP2009534229A (ja) 紙用ヒンジ式エンボッサー
JP5109756B2 (ja) 鍵構造体
JP5082879B2 (ja) 鍵盤装置用の黒鍵及びその製造方法
JP5796698B2 (ja) 電子楽器の鍵
JP2012058492A (ja) 電子楽器の鍵
JP3644912B2 (ja) 床材および床材の敷設構造
WO2015154225A1 (zh) 豆腐压制模具及挡板
JP5874162B2 (ja) 電子楽器の鍵
JP5707781B2 (ja) 電子楽器の白鍵
JP5724249B2 (ja) 電子楽器の鍵
JP5894441B2 (ja) 成形型の製造方法
JP5524818B2 (ja) 木質合成建材、及び、その製造方法
JP6115697B2 (ja) 鍵盤楽器の白鍵及び鍵盤楽器の白鍵の製造方法
JP2022037962A (ja) 鍵盤楽器及び鍵盤楽器用の鍵
JP2019191210A (ja) 横笛及びその製造方法
JP3852448B2 (ja) 鍵構造
JPH10235616A (ja) 竹毛の製造方法
JPS58102720A (ja) 合成樹脂成形品
JP2012051177A (ja) 発泡成形用金型及びこれを用いて成形される発泡成形体
JP2003321918A (ja) 建築板
JP5163260B2 (ja) 車両内装材
JP2019144317A (ja) 鍵盤楽器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140527

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140725

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150427

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20150501

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150615

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5771956

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees