JP5764776B2 - 光学変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は光学変換素子に関し、特に、シリコンなどの高屈折率媒質をコアとする細線導波路と、光通信用のシングルモード光ファイバとの間の高効率な光結合を実現するための光学変換素子に関する。
シリコンなどの高屈折率媒質をコアとする光導波路は、急激に曲げても光損失が発生しにくく、光回路の集積化に適している。注目されている光導波路の一つは、Silicon−on−Insulator(SOI)基板を用いた、光導波路である。
SOI基板は、シリコンのベース基板と、その上の埋め込み酸化膜(Buried Oxide,BOX)層と、そのBOX層上のシリコン層(SOI層)とから成る。SOI基板を用いれば、SOI層を加工して、高屈折率のコアを形成し、BOX層を低屈折率の下部クラッドとして使用できるため、シリコンの細線導波路(チャネル導波路)やリッジ導波路(リブ導波路)の作製が容易である。必要に応じて、上部クラッドとなる酸化膜が堆積される。
光回路用のシリコン細線導波路のコアは、一般的には、断面が長方形、或いは正方形であり、シングルモードとする場合には、例えば、幅400nm程度、高さ200nm程度のものが多く用いられる。また、シリコンリッジ導波路のコアは、シリコン細線導波路の両側に、厚さ50〜100nmのスラブ(板状の構造)を付加した構造のものが多く用いられる。
このように、光回路用のシリコンの細線導波路やリッジ導波路はコアが微細であるため、それらを伝搬する光のモードフィールドも、幅や高さが1μm程度以下と、微細である。
微細なコアサイズやモードフィールドサイズは、光回路の集積化には有利であるが、外部光学系との光結合を行う場合には問題となる。
光信号を伝送する一般的なシングルモード光ファイバは、コアの直径が約8μmであり、波長1.55μmでのモードフィールドサイズは、直径が約10μmと、細線導波路のそれよりも大きい。
光回路の入出力端である導波路の端面に、光ファイバの切断端面を突き合わせて接続することが安価な光結合の方法であるが、この突き合わせ接続で高い光結合効率を得るためには、スポットサイズを変換する光学変換素子を光回路の入出力端に作り込む必要がある。
尚、モードフィールドサイズとは、導波路の固有モードのフィールド(通常は電界)のサイズのことであり、本明細書では、特に指定しなければ、基本モードのフィールドサイズのことを指す。また、スポットサイズとは、導波路から出射された直後の光のフィールドサイズのことであり、導波路がマルチモードであれば、複数の固有モードの光が混合されていることもある。
但し、本明細書では、モードフィールドと言うとき、上述のように基本モードのみを想定しているため、モードフィールドサイズとスポットサイズとは同じ意味で用いる。
非特許文献1には、第1の従来技術によるスポットサイズ変換器(光学変換素子)が開示されている。シリコン細線による第1コアと、その第1コアよりも断面積が大きく、第1コアを覆うように配置された第2コアとの2重コア構造になっている。また、第1コアは光ファイバと接続する側に向かって徐々に幅が小さくなるテーパ構造を有する。
第1の従来技術によるスポットサイズ変換器の動作は次の通りである。細線導波路の側から第1コアに入射した光は、幅の広い部分では、モードフィールの大部分が第1コア内に分布している。導波光が前進し、導波路の幅が半波長よりも十分に小さくなると、モードフィールドは第1コアの外に溢れて広がり、第2コア内に充満するようになる。最終的に、モードフィールドの大きさは第2コアの大きさにまで拡大し、光ファイバとの光結合が容易になる。
このように、コアサイズを半波長以下のサイズに徐々に狭めることでモードフィールドを拡大するスポットサイズ変換の構造は、コアのサイズの拡大する向きとモードフィールドのサイズの拡大する向きが逆であるため、逆テーパ型と呼ばれる。
2つの導波路の光結合効率を高くするためには、導波光のモードフィールドの大きさや形状を一致させることが必要であるが、同時に、導波光の有効屈折率を一致させることも必要である。有効屈折率は導波光の電界と磁界の強度比に関係し、導波路の構造に依存してコアの材料の屈折率とクラッドの材料の屈折率との間の値をとる。
モードフィールドは通常、電界の分布のことを指すが、磁界の分布も同時に一致させなければ、高い光結合効率を得ることはできない。モードフィールドと共に有効屈折率を一致させることは、導波光の電界の分布と磁界の分布を同時に一致させることと等価である。有効屈折率が一致していない場合は、接続した2つの導波路の界面で光の反射が起こり、光結合効率が低下する。
第1の従来技術によるスポットサイズ変換器は、第1コアの材料と第2コアの材料の屈折率を大きく変えることができる。第1コアの材料が高屈折率の材料であっても、コアの断面積が小さくなれば、導波光の有効屈折率は第2コアの材料の屈折率に近づく。第2コアの断面積は大きいため、第2コアの材料の屈折率を光ファイバの材料の屈折率と同程度にすれば、第2コアの導波光の有効屈折率を光ファイバの導波光の有効屈折率に近づけることができる。
図7(a)は細線コア3の小面積部を取り除いた場合、図7(b)は細線コア3の小面積部がある場合の遷移図である。図7(a)、(b)では共に、リッジ5の幅wを変えながら計算したモードフィールドの右半分の等高線(破線)を順に並べてあり、各モードフィールドの同じ強度比の位置を点線で結んだ。各モードフィールドは、最大強度で規格化されている。
図7(a)と(b)を比較すると、細線コア3の小面積部を取り除いた場合よりも、細線コア3の小面積部を残っている場合の方が、リッジ5の幅wの増大に応じたモードフィールドの拡大の速度が小さいことが確認できた。その結果から、細線コア3の小面積部を残すことによって、リッジの幅wに対するモードフィールドの変化をより滑らかにする効果があることを確認した。
それでもモードフィールドサイズの変化を緩やかにしようとすれば、第1コアの逆テーパの幅の変化を益々緩やかにしなければならないが、リソグラフィの解像精度や、エッチングによる表面荒れのといった、加工精度の限界を超えることはできない。結果として、断熱的に変化できるモードフィールドの大きさが限られる。
このような理由により、第1の従来技術に開示されたスポットサイズ変換器では、シリコン細線導波路と突き合わせ接続で光結合できた光ファイバのモード径(直径)が、4.3μmに留まっている。光通信で一般に使用されるシングルモード光ファイバのモード径(直径)は約10μmであるため、第1の従来技術に開示されたスポットサイズ変換器が使用できない。
シリコン導波路のスポットサイズを拡大できる光学変換素子の構造は、他にも提案されている。それらは、第1の従来技術に開示されたスポットサイズ変換器とは異なる仕組みで動作する。
特許文献1には、第2の従来技術が開示されている。この第2の従来技術によるスポットサイズ変換器は、第1コアである細線コアの材料とほぼ同じ屈折率の材料を、光ファイバ側の端面に向かって徐々に厚くなるように、細線コアの上に被服した構造を有する。被覆された材料と第1コアとの全体が第2コアを構成する。被覆材料と第1コアの材料とがほぼ同じなので、第1コアの断面積を単純に拡大した構造と言うこともできる。
第2の従来技術によるスポットサイズ変換器では、導波路のコアの断面サイズが導波光の半波長よりも大きいので、コアの断面の拡大に伴って、導波光のモードフィールドも拡大する。コアの断面サイズの変化とモードフィールドサイズの変化が同じであることから、これは順テーパ型のスポットサイズ変換器である。
順テーパ型のスポットサイズ変換器は、モードフィールドサイズが拡大によって大きくなればなるほど、モードフィールドとコアのサイズが近くなる。結果として、モードフィールドサイズの変化はコアサイズの変化と同程度となり、モードフィールドサイズを緩やかに変化させるためのコアの断面サイズの制御が容易である。
そのため、変換の前後におけるコアの断面サイズの差が大きくても、第1の従来技術のような製造上の限界は発生しない。従って、モード径(直径)が10μmの一般的な光ファイバとも、モードフィールドサイズを合わせることができる。
第2の従来技術によるスポットサイズ変換器は緩やかな縦テーパを含むが、このような縦テーパの形成技術が利用できない場合がある。そこで、縦テーパの形成を行わずに、横方向のテーパの作製だけで、厚み方向のモードフィールドサイズの拡大/縮小を行える構造が提案されている。
非特許文献2に第3の従来技術が開示されている。第3の従来技術によるスポットサイズ変換器も、第2の従来技術によるスポットサイズ変換器と同じく、コアの材料の屈折率はほとんど変えずに、コアサイズを拡大する。
第3の従来技術によるスポットサイズ変換器は、細線導波路側からコアの断面サイズを拡大する方法に工夫がなされている。横幅のみが緩やかに変化するテーパを縦に積み重ねた構造とすることによって、モードフィールドサイズの横のサイズだけでなく、縦のサイズも変化させる。
上側のテーパ構造が十分に細くなった部分では、導波光のモードフィールドは下側のテーパ構造内にほとんどが分布するようになるので、そこで厚み方向に急激な段差が存在しても、モードフィールドサイズの急激な変化を避けることができる。構造の急激な高さの変化が可能なため、厚み方向のテーパ構造の形成技術を必要としない。
しかし、第2と第3の従来技術に共通する課題を有する。それは、第1コアと第2コアの材料の屈折率がほとんど同じであるために、導波光の有効屈折率を大きく変えられないことである。例えば、第1コアがシリコンであれば、第2コアもシリコンであるといった構造になる。
このようにシリコンの屈折率のまま、コアサイズ拡大すると、導波光の有効屈折率も、シリコンの屈折率の3.5程度になる。一方、一般的な通信用光ファイバの導波光の有効屈折率は1.5程度であり、単純にスポットサイズ変換器とこの光ファイバを接続しただけでは、界面の反射により、光結合効率が低下する。
光回路の導波路の端面に無反射コーティング加工を行えば反射を抑制できるが、大量生産には不向きである。何故なら、一つ一つの光回路のチップに無反射コーティング加工しなければならず、大量生産によって生産コストが下がらないからである。光回路チップの方ではなく、光ファイバの側に無反射コーティングを行う場合も、同じ問題がある。
以上述べたように、従来技術によるスポットサイズ変換器を用いれば、モードフィールドを拡大できる最大サイズの制限や、無反射コーティングの必要性があるという課題を抱えてはいる。しかし、光回路の導波路と光ファイバとの光結合を、一応は、行うことができる。
特開2007−93743号公報
T. Shoji, et al., "Low loss mode size converter from 0.3 μm square Si wire waveguide to singlemode fibers", Electronics Letters, Vol. 38, No. 25, pp. 1669-1670 (2002). D. Dai, S. He, and H.-K. Tsang, "Bilevel mode converter between a silicon nanowire waveguide and a larger waveguide",Journal of Lightwave Technology, Vol. 24, No. 6, pp. 2428-2433 (2006).
一部の条件を無視すれば、従来技術によっても、一応は、シリコン細線導波路と光ファイバとの光結合ができるが、シリコン細線導波路と、10μm径の光ファイバとの高効率な光結合を、無反射コーティング無しで行える完全な光学変換素子(スポットサイズ変換器)は利用できない。
本発明の目的は、上記背景技術の課題に鑑み、無反射コーティングを要さず、一般的な光ファイバとの高効率光結合が可能な光学変換素子を実現することである。
本発明は上記課題を解決するために、最内コアと該最内コアの外側の第1の外部コアの両方を少なくとも備えた導波路構造を有し、導波光のモードフィールドを変換する光学変換素子であって、前記最内コアは、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに断面積が徐々に減少する逆テーパ型であり、前記第1の外部コアは、リッジを有しかつ導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに断面積が徐々に増加する順テーパ型である、ことを特徴とする光学変換素子を提供する。
本発明は上記課題を解決するために、最内コアと該最内コアの外側の第1の外部コアの両方を少なくとも備えた導波路構造を有し、導波光のモードフィールドを変換する光学変換素子であって、前記導波路構造は、前記最内コアと、前記第1の外部コアと、下部クラッドと、上部クラッドとを備えており、前記最内コアは、前記下部クラッドの上に配置された細線コアからなり、前記第1の外部コアは、前記細線コアを埋設し前記下部クラッドの上に配置されるスラブ層と、前記スラブ層の上に配置され前記細線コアの上方に位置するリッジとを備えており、前記上部クラッドは、前記リッジを埋設し、前記スラブ層の上に配置されており、前記細線コアの材料の屈折率は、前記スラブ層の材料の屈折率よりも大きく、前記スラブ層の材料の屈折率は、前記リッジの材料の屈折率よりも大きいか又は等しく、前記リッジの材料の屈折率は、前記下部クラッドの材料の屈折率と前記上部クラッドの材料の屈折率よりも大きく、前記下部クラッドの上面から前記リッジの上面までの距離が、導波路の長さ方向に亘って、前記細線コアの厚みの範囲内の変動を伴って、ほぼ一定であり、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに、前記細線コアの断面積が徐々に減少する第1のテーパ部を含み、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに、前記リッジの上部の幅が徐々に増加する第2のテーパ部を含む、ことを特徴とする光学変換素子を提供する。
前記リッジの、導波方向に垂直な断面形状が、四角形である構成としてもよい。
前記第1のテーパ部の、前記細線コアの断面積が小さい側に、前記第2のテーパ部が配置されている構成としてもよい。
前記第1のテーパ部と前記第2のテーパ部が一部重なって配置されている構成としてもよい。
前記リッジの導波方向に垂直な断面形状が凸形である構成としてもよい。
前記スラブ層の導波方向に垂直な断面形状が凸形であり、前記凸形の突起部の上面の幅が前記リッジの底面の幅と同じである構成としてもよい。
前記第2のテーパ部の範囲において、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに、前記細線コアの断面積が徐々に減少する構成としてもよい。
前記スラブ層の材料の屈折率は、前記リッジの材料の屈折率よりも大きい構成としてもよい。
前記スラブ層の材料の屈折率は、前記リッジの材料の屈折率よりも0〜0.3%大きい構成としてもよい。
前記最内コアは半導体を材料とする構成としてもよい。
前記半導体がシリコンである構成としてもよい。
前記第1の外部コアはシリコン化合物またはポリマを材料とする構成としてもよい。
前記シリコン化合物は、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、燐−シリカガラス、ホウ素−燐−シリカガラス、又はゲルマニウム−シリカガラスである構成としてもよい。
構成材料の屈折率と幅の両方が、第1の外部コアの前記リッジと同じかほぼ同じであり、かつ断面が矩形かほぼ矩形である第2の細線コアに、前記第1の外部コアが、光ファイバとの接続端側で接続されている構成としてもよい。
本発明によれば、基板上の光回路と光ファイバとを、高効率で光結合することができるため、光回路を含む装置やシステムの性能が向上する。また、高い光結合効率が容易に得るため、接続作業が容易となり、作業性が大きく向上する。また、チップ化した導波路端の一つ一つに無反射コーティングを行う必要が無いため、生産性が飛躍的に向上する。
本発明の第1の実施の形態に係わる光学変換素子の斜視図である。 図1に示した光学変換素子の上面図及び横断面図である。図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)の2A−2A線断面図、図2(c)は図2(a)の2B−2B線断面図、図2(d)は図2(a)の2C−2C線断面図である。 図1に示した光学変換素子の上面図及び縦断面図である。図3(a)は上面図、図2(b)は図3(a)の2D−2D線断面図である。 (a)、(b)共に、本発明の第1の実施の形態に係る光学変換素子の変形された構造の断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる光学変換素子の上面図及び横断面図である。図5(a)は上面図、図5(b)は図5(a)の23A−23A線断面図、図5(c)は図5(a)の23B−23B線断面図、図5(d)は図5(a)の23C−23C線断面図である。 本発明の実施例1に係る光学変換素子に関して、図2に示した各断面における導波光のモードフィールの等高線図(破線)を光学変換素子の断面図(実線)と重ねた模式図である。図6(a1)は図2(b)の断面におけるTEモードの導波光のモードフィールド、図6(a2)は図2(b)の断面におけるTMモードの導波光のモードフィールド、図6(b1)は図2(c)の断面におけるTEモードの導波光のモードフィールド、図6(b2)は図2(c)の断面におけるTMモードの導波光のモードフィールド、図6(c1)は図2(d)の断面におけるTEモードの導波光のモードフィールド、図6(c2)は図2(d)の断面におけるTMモードの導波光のモードフィールドの等高線図と光学変換素子の断面図を重ねた模式図である。 本発明の実施例1に係る細線コアの小面積部の効果を説明するためのフィールドの等高線図(破線)を光学変換素子の断面図(実線)と重ねた複数の模式図の遷移図である。図7(a)は、細線コアの小面積部が無い場合、図7(b)は細線コアの小面積部がある場合の遷移図である。 本発明の実施例1と実施例2に係る導波光のモードフィールの等高線図(破線)を、それぞれ光学変換素子の断面図(実線)と重ねた模式図である。図8(a1)は実施例1に係る図6(b1)と同じである。図8(a2)は実施例1に係る図6(b2)と同じである。図8(b1)は、図8(a1)と同じ断面の位置における実施例2に係るTEモードの導波光のモードフィールド、図8(b2)は、図8(a2)と同じ断面の位置における実施例2に係るTMモードの導波光のモードフィールドの等高線図と光学変換素子の断面図を重ねた模式図である。
本発明に係る光学変換素子を実施するための形態及び実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明に係る光学変換素子の第1の実施の形態の斜視図である。図1に示した光学変換素子1は、全体として導波路構造を有し、その導波光のモードフィールドの形状、大きさ及び有効屈折率を、光学変換素子1の両端の間で変換する。
光学変換素子1の導波路構造はコア部を有し、このコア部は、その機能のために少なくとも2重のコア(換言すると2重以上のコア)を有するが、この第1の実施の形態における光学変換素子1は、図1に示すように、最小の2重のコアの構造を有する構成で説明する。3重以上のコアの場合は、以下に説明する2重コアの外部に、第3のコア構造を付加すればよい。
2重コアの内、最内コアは細線コア3である。また、第1の外部コアはリッジコア6であって、スラブ2とリッジ5とから構成される(リッジ5とリッジコア6とが異なることに注意)。細線コア3は、スラブ層4の下部に埋め込まれている。図1において、紙面奥側がモードフィールドの小さい側、紙面手前側がモードフィールドの大きい側である。
最内コアの細線コア3は逆テーパ型のコアであって、モードフィールドの大きい側に向かって断面積が徐々に減少する。それに対して、第1の外部コアのリッジコア6は順テーパ型のコアであって、モードフィールドの大きい側に向かってリッジ5の断面積が徐々に増加する。
最内コアの逆テーパ構造と第1の外部コアの順テーパ構造は、共にモードフィールドの拡大に寄与するが、更に、導波光の有効屈折率に関してそれぞれ次のような作用がある。最内コアの逆テーパ構造によって、モードフィールドを最内コアの外に広げ、導波光の有効屈折率を最内コアの材料の屈折率に近い値から、第1の外部コアの材料の屈折率に近い値に近づける。
また、第1の外部コアの順テーパによって、モードフィールドを第1の外部コアの内側に内包し、導波光の有効屈折率を第1の外部コアの材料の屈折率に近づける。第1の外部コアの材料の屈折率と光ファイバのコアの材料の屈折率とを合わせておけば、光学変換素子と光ファイバとの接続界面では、両者の導波光の有効屈折率がほぼ同じとなり、有効屈折率の差による界面反射が抑制される。
図2は、図1に示した光学変換素子の上面図及び横断面図である。図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)の2A−2A線断面図、図2(c)は図2(a)の2B−2B線断面図、図2(d)は図2(a)の2C−2C線断面図である。図2(a)の光学変換素子1の紙面上側が光回路側、紙面下側が光ファイバ側である。図2を参照しながら、光学変換素子1の構造をより具体的に説明する。
光学変換素子1は、下部クラッド2と、最内コアであって、下部クラッド2の上に配置された細線コア3と、第1の外部コアの一部であって、細線コア3を埋設し、下部クラッド2の上に配置されるスラブ層4と、第1の外部コアの一部であって、スラブ層4の上に配置され、細線コア3の上方に位置するリッジ5と、リッジ5を埋設し、スラブ層4の上に配置された上部クラッド(図示せず)と、を備えている。
細線コア3の材料の屈折率はスラブ層4の屈折率よりも大きく、スラブ層4の屈折率はリッジ5の材料の屈折率よりも大きいかまたは等しく、リッジ5の材料の屈折率は下部クラッド2の材料の屈折率と上部クラッドの材料の屈折率よりも大きく、下部クラッド2の上面からリッジ5の上面までの距離が、導波路の長さ方向に亘って細線コア3の厚みの範囲内でほぼ一定である。
導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに細線コア3の断面積が徐々に減少する第1のテーパ部1aを含み、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きにリッジ5の上部の幅が徐々に増加する第2のテーパ部1bを含む。
下部クラッド2は、単独で存在していてもよいが、シリコン基板や石英基板など、下部クラッド2とは材料の異なる任意の基板の上に形成されていてもよい。
細線コア3は、四角形、三角形、半円形など、断面形状に特に制限は無いが、最も単純には長方形である。細線コア3は、第1のテーパ部1aの範囲において、光回路の導波路と同じコアであって最も断面積の大きい大断面積部3aと、光回路側から光ファイバ側に向かって断面積が減少するテーパ部3bとを含む。
図2(a)、(b)、(c)では、細線コアのテーパ部3bは横幅のみが変化しているが、加工が可能であれば、横幅だけでなく厚みが変化してもよい。細線コア3の第2のテーパ部1bの範囲にある小断面積部3cは、テーパ部3bの光ファイバ側の端のよりも断面積が小さければよい。
ただし、断面積は完全に零にせず、図2(d)に示すように、僅かに残す。これは、後で説明するように、小断面積部3cがあることによって、リッジコア6の内部に広がったモードフィールドが細線コアの小断面積部3に僅かに引き寄せられる効果が生まれ、この効果によって、モードフィールドの分布を補正できるからである。
図2(b)、(c)、(d)に示すように、下部クラッド2とスラブ層4の厚みは一様であればよく、特に変化させる必要は無い。ただし、下層の構造物の形状を反映して、多少の凹凸があってもよい。
リッジ5の断面形状は最も単純には長方形であるが、他の形状でもよい。例えば、台形や三角形や半円なども可能である。その断面形状は下層の構造物の形状を反映して、多少の凹凸を有する場合もある。
リッジ5の第1のテーパ部1aの範囲にある狭幅部5aは、スラブ層4の厚みと同程度(本目明細書で「同程度」とは、「同じ又はほぼ同じ」を意味する。)の幅を有する。また、第1のテーパ部1aの中間付近の断面(図2(b))と、第1のテーパ部1aと第2のテーパ部1bとの境界における断面(図2(c))とにおいて、それぞれのリッジ5の幅のw1とw2とは同じであってもよい。
リッジ5の第2のテーパ部1bの範囲にあるテーパ部5bの幅w3(図2(d))は、光ファイバ側の端で接続する光ファイバのコア径(直径)と同程度の幅にできる。図2(a)に示すように、テーパ部5bは、幅が一定の部分を含んでもよい。
リッジコア6の高さdを、スラブ層4とリッジ5の厚みの和と定義すると、光ファイバとの接続端において、高さdは光ファイバのコア径(直径)と同程度である。w3とdとを調節することによって、光学変換素子1の端面でのモードフィールドと、光ファイバの端面でのモードフィールドとを一致させることができる。
図3は、図1に示した光学変換素子の上面図及び縦断面図である。図3(a)は上面図、図2(b)は図3(a)の2D−2D線断面図である。
リッジコア6の高さdは、図3(b)に示すように、光学変換素子1の全体を通して、一定である。ただし、スラブ層4は細線コア3を埋め込み、また、リッジ5はスラブ層4の上に形成するので、特に平坦化を行わなければ、細線コア3の厚み程度の凹凸が生じ、その結果、同程度の高さの変化があることもある。
好ましくは、細線コア3の厚みに対して、リッジコアの高さdを大きくする。こうすることによって、細線コア3の存在による高さdの揺らぎが、光学変換素子1の動作に影響を与えることが抑制される。
細線コア3の材料は、上部クラッドを含む光学変換素子1の全構造の中で、最も屈折率が大きい。そのため、細線コア3をコアとして含む導波路構造が構成される。
また、スラブ層4とリッジ5とで構成されるリッジコア6は、細線コア3を除けば、リッジコア6の材料よりも屈折率の小さい下部クラッド2と上部クラッドとに挟まれている。そのため、リッジコア6をコア、その上下の構造体をクラッドとする導波路構造が構成される。
光学変換素子1では、この2重のコアを有する導波路構造の間でモードフィールドの受け渡しが行われるだけでなく、それぞれが単独でもモードフィールドサイズの変換(下記の作用の説明を参照)が行われる。また、2重のコアを有する導波路構造の一部が重なっていることによって、両者の相乗効果が生じ、単独の導波路として存在している場合に比べて、モードフィールドサイズの変換が滑らかに行われる。
(第1の実施の形態の作用)
第1の実施の形態の光学変換素子の動作は次の通りである。第1のテーパ部1aにおいては、主に最内コアの逆テーパ構造の効果によって導波方向に沿って(換言すると導波方向に向かって)モードフィールドが広がる。ただし、この効果によって広がるモードフィールドの最大の大きさは、コアサイズの小さい第1の外部コアによって制限される。
この仕組みによって、モードフィールドの断面積が、過度に急激に拡大することを避ける効果がある。そのため、モードフィールドの断熱変化が十分に生じ、透過損失が減少する。第1の外部コア内にモードフィールドが十分に拡大した後は、第2のテーパ部1bによって、モードフィールドが必要なサイズにまで更に拡大される。
尚、ここで言う「断熱変化」という用語は、次の意味で用いている。狭義には、「断熱変化」とは、断熱過程(Adiabatic process)に基づく変化のことであり、「断熱過程」とは、外部との熱エネルギーのやりとりが無い熱力学過程のことである。しかし、広義には、「熱エネルギー」をより一般的な「エネルギー」という用語に置き換えた場合の意味で、「断熱過程」あるいは「断熱変化」という用語を用いることがある。
本発明において、光がテーパ構造に沿って伝搬するときにモードフィールドが断熱変化するという場合、その変化は、その光のエネルギーを運搬している導波モードが、それ以外の全モード(導波モードと放射モードから成る全て)や吸収/増幅過程との間でエネルギーのやりとりが無い過程に基づく変化であることを意味している。言い換えれば、モードフィールドの断熱変化とは、そのモードフィールドが有する光エネルギーが増減すること無く、モードサイズや形状が変化することである。
このように、モードフィールドが断熱変化することを保障することは、本発明において低損失を実現するために重要である。それは、本発明において、第1の外部コアに沿って伝搬する光は、必ずしも単一のモードとは限らないことに関係している。具体的には次のような関係がある。第1の外部コアをコアとする導波路は、単一モード導波路とは限らず、複数の導波モードを有してもよいが、その場合でも、光ファイバとの接続端面で光ファイバに最も近いモードフィールドを有し、それによって、高効率光結合に貢献するのは、基本導波モードに限られる。(この基本モードは、単一モード導波路であっても多モード導波路であっても必ず有している。)
すなわち、本発明の光学変換素子では、第1の外部コアをコアとする導波路が多モード導波路である場合であっても、その基本モードのみを介してモードフィールドの拡大、或いは逆に縮小を行うことを基本動作としている。基本モードではない導波モード、すなわち、放射モードや高次の導波モードに光エネルギーが分岐してしまうと、その分岐した光エネルギーは、最終的に放射損失を生じたり、または、基本モードを経由した光エネルギーに重畳して、透過スペクトルを振動させたりする原因となる。そのため、一旦、基本導波モードに結合した光がテーパ構造を通過する過程で、放射モードや高次の導波路モードとエネルギーをやりとりしないよう、基本導波モードの断熱変化を保障する必要があるのである。
テーパ構造を通過する基本導波モードの光のモードフィールドが断熱変化するためには、そのテーパ構造内で光が1波長分進んだ時に、モードフィールドサイズの変化が波長に比べて無視できるほど小さく無ければならない(大体、1/100程度以下)。そのためには、テーパ構造をできるだけ緩やかに変化させることが基本となるが、無制限に緩やかにすると、テーパ構造が長くなり過ぎ、かえって透過損失が増加する。そのため、本発明のように、ある程度テーパを短くした場合でも、モードフィールドの急激な変化を抑制できるような構造が有効なのである。
本発明の特徴の1つとして、第1の外部コアをリッジ型とし、最内コアの逆テーパ部では、リッジの幅を小さくしてある。リッジの幅が十分に小さいと、リッジ上部にモードフィールドがほとんど分布せず、リッジ下部の最内コアの近傍に分布するという効果が生まれる。最内コアから第1の外部コアへとモードフィールドが広がる際、この効果によって、モードフィールドの急激な拡大の危険性が更に減少する。
すなわち、第1の外部コアをリッジ型とすることによって、矩形断面のコアなど、他の断面構造の外部コアを用いた場合よりも、導波方向に沿ったコア幅の増加/減少の速度の制御がより大きな許容誤差で行えるようになる。その結果、光学変換素子として十分な性能を発揮するためのテーパの作製が容易になるという効果がある。
第1のテーパ部と前記第2のテーパ部とが一部重なって配置されていてもよい。すなわち、第1の実施の形態の場合では、細線コアのテーパ部とリッジのテーパ部とが、導波方向に一部重なって配置されていてもよい。
(第1の実施の形態の変形例)
第1の実施の形態から多少変形された構造でも、動作に大きな変化は無い。そのことを、図4を参照しながら説明する。図4(a)、(b)は共に、本発明に係る光学変換素子の第1の実施の形態の変形された構造(変形例の構造)の断面図である。
図4(a)は、変形例として、第2のテーパ部1b(図2参照)におけるリッジ5のテーパ部51bの断面を示す。この図4(a)に示す変形例のように、リッジ5の断面は四角形ではなく、底部の両側に薄膜を有し、単独で凸型の断面構造をしていてもよい。上記のとおり図4(a)は、第2のテーパ部1bにおけるリッジ5のテーパ部51bの断面を示しているが、第1のテーパ部1a(図2参照)のリッジ5の狭幅部5aについても、同じく、凸型の断面構造をしていてもよい。
また、図4(b)は、別の変形例として、第2のテーパ部1b(図2参照)におけるリッジ5のテーパ部52bの断面を示す。この図4(b)に示す別の変形例のように、スラブ層42の表面は平坦ではなく、導波方向に垂直な断面形状が凸形であり、その凸形の突起部の上面の幅がリッジのテーパ部52bの底面の幅と同じであってもよい。上記のとおり図4(b)は第2のテーパ部1bにおけるリッジ5のテーパ部52bの断面を示しているが、第1のテーパ部1a(図2参照)のリッジ5の狭幅部5aについても、同じく、凸型の断面構造をしていてもよい。
図4(a)、(b)に示されたリッジの断面構造は、意図的に作製されることもあるが、図2(d)に示した形状にリッジを加工する過程で、基板面内のばらつきが原因で現れる可能性のある構造でもある。何れにせよ、図4(a)、(b)に示されたリッジの断面構造の場合でも、図2(d)に示された断面構造の場合と同様に、光学変換素子が動作する。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る光学変換素子の第2の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図5は、本発明に係る光学変換素子の第2の実施の形態の上面図及び横断面図である。図5(a)は上面図、図5(b)は図5(a)の23A−23A線断面図、図5(c)は図5(a)の23B−23B線断面図、図5(d)は図5(a)の23C−23C線断面図である。
第2の実施の形態の光学変換素子13は、第1の外部コアの構造は、第1の実施の形態のそれとほぼ同じであるが、内部コアの構造が異なる。図5(a)に示すように、第2のテーパ部13bの範囲において、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに、細線コア33の小断面積部33cの断面積が徐々に減少する。すなわち、第1のテーパ部13aだけでなく、第2のテーパ部13bにおいても、細線コア33は逆テーパ構造(逆テーパ型)を有する。
第1の実施の形態の説明で述べた通り、第2テーパ部13bに細線コア33の小断面積部を残すことによって、第1の外部コア内に広がったモードフィールドの分布の補正が可能である。しかし、第2のテーパ部13bが過度に長いと、その長さを通して、細線コア33の小断面積部の断面積を一定に保つのが困難な場合がある。その場合、モードフィールドの分布が影響を受け、光学変換素子の光結合効率がばらつくことがある。
第2の実施の形態は、このような問題が発生する場合に有効である。すなわち、細線コア33を第2のテーパ部13bにおいて順テーパ構造とし、その断面積を最終的に零にすることによって、光学変換素子の光結合効率を安定させる効果がある。
図5(a)に示すように、細線コア33の小断面積部の端は、第2のテーパ部13bの途中で終了していてもよい。また、図5(b)に示すように、第2テーパ部の細線コア13bは厚み方向のテーパを含んでいてもよい。更に、細線コア33の第2のテーパ部13bは、第1テーパ部13aから連続して厚み方向のテーパを含んでいてもよい。
次に本発明を実施例1に基づいて更に詳細に説明する。本発明の光学変換素子の具体的な構造について、モードフィールドがどのように変化するのかを計算で調べた。モードフィールドの計算は、有限要素法で行った。
実施例1として、SOI基板上の光回路に、実施の形態1に示す光学変換素子1を作り込んだ場合の構造について解析した。構造パラメータは、下部クラッド2の材料の屈折率を1.452、厚みを3.00μmとし、細線コア3の材料の屈折率を3.480とし、スラブ層4の材料の屈折率を1.496、厚みを2.00μmとし、リッジ5の材料の屈折率を1.496、厚みを9.5μmとし、上部クラッドの材料の屈折率を1.452、厚みを3μmとした。
これらの屈折率は、下部クラッド2として、BOX層のシリコン熱酸化膜を使い、細線コア3としてSOI層のシリコンを使い、スラブ層4とリッジ5と上部クラッドとして、屈折率調整の可能な、ゲルマニウム−シリカガラス(GeSG)を使ったときの値である。
更に、光回路から続く細線コア3の大面積部3aの幅を400nm、厚みを200nmとし、光ファイバ側の小断面積部3cの幅を150nm、厚みを100nmとした。また、リッジ5aの幅を2.0μmとし、リッジのテーパ部5bの最も断面積の大きい部分の幅を12μmとした。
図6は、本発明の実施例1に係る光学変換素子1に関して、図2に示した各断面における導波光のモードフィールの等高線図(破線)を光学変換素子の断面図(実線)と重ねた模式図である。
図6(a1)は図2(b)の断面におけるTEモードの導波光のモードフィールド、図6(a2)は図2(b)の断面におけるTMモードの導波光のモードフィールド、図6(b1)は図2(c)の断面におけるTEモードの導波光のモードフィールド、図6(b2)は図2(c)の断面におけるTMモードの導波光のモードフィールド、図6(c1)は図2(d)の断面におけるTEモードの導波光のモードフィールド、図6(c2)は図2(d)の断面におけるTMモードの導波光のモードフィールドの等高線図と光学変換素子1の断面図を重ねた模式図である。
ただし、本明細書において、TEモードの導波光とは、主要な電界成分が基板に平行である導波光を指し、TMモードの導波光とは、主要な電界成分が基板に垂直である導波光を指す。ここでは、図6だけでなく、図1〜3も参照して説明する。
それぞれ、図6(a1)と(a2)に示すように、TEモードのモードフィールド100と、TMモードのモードフィールド101は共に、ほとんどが細線コア3の中に留まっていた。
それが、細線コア3の断面が十分に小さくなる、第1のテーパ部1aと第2のテーパ部1bの境界では、図6(b1)と(b2)に示すように、TEモードのモードフィールド102とTMモードのモードフィールド103は共に、リッジ5のリッジコア(図6(b1)、(b2)では、リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bで示す)の内部に局所的に広がった。
特に注目すべきは、モードフィールドが、リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bでは、リッジ5とスラブ層4との接続部の近傍に集中し、リッジ5の上部にはほとんど分布しなかったことである。この理由は等価屈折率法(equivalent index method)の考え方に基づいて、次のように説明される。リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bにおいて、リッジ5の幅が小さくなると、リッジ5の上部では、リッジ5の周囲の上部クラッドにフィールドの多くしみ出して分布するようになる。
尚、等価屈折率法とは、コアがスラブ(板)であるスラブ導波路において、スラブの厚みや屈折率が場所によって変化する場合に、スラブの或る特定の位置で透過光が感じる局所的な屈折率として、クラッドを含むその位置の厚み方向の屈折率分布と同じ屈折率分布が横に無限に広がっていると仮定して求めた有効屈折率を適用する方法である。この方法を用いれば、スラブ導波路の屈折率分布や厚み分布が場所によって変化している場合に、等価屈折率が2次元的に分布した2次元モデルとして、問題を簡略化して取り扱うことができる。
その結果、リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bでは、リッジ5の上部のフィールドが感じる局所的な材料の平均的な屈折率は、上部クラッドの材料の屈折率に近づく。その局所的平均的屈折率が、リッジ5とスラブ層4との接続部の近傍のフィールドが感じる局所的な材料の平均的な屈折率に比べて小さかったために、モードフィールドは、屈折率の大きい側の接続部の近傍に集中した。この仕組みは、スラブ層4に分布するフィールドが、リッジ5の近傍に集中する仕組みと同じである。
第2テーパ1bの光ファイバ側(図2参照)では、図6(c1)と(c2)に示すように、TEモードのモードフィールド102とTMモードのモードフィールド103は、リッジのテーパ部5bの内部に十分に広がった。
この理由は、前述のリッジの狭幅部5aの場合と逆である。すなわち、リッジ5の幅が十分に広いことによって(リッジのテーパ部5bでは)、上部クラッドへのフィールドのしみ出しが小さくなり、リッジのテーパ部5b内でフィールドが感じる局所的な材料の平均的な屈折率が、リッジ5の材料の屈折率に近づく。
その局所的平均的な屈折率が、リッジ5とスラブ層4との接続部の近傍のフィールドが感じる局所的な材料の平均的な屈折率よりも大きかったために、モードフィールドは、局所的平均的な屈折率の大きいリッジのテーパ部5bを中心として分布した。
次に、第2のテーパ部1bの範囲に残した細線コア3の小面積部によるモードフィールドの補正効果を調べた。図7は、本発明の実施例1に係る細線コア3の小面積部の効果を説明するためのフィールドの等高線図(破線)を光学変換素子の断面図(実線)と重ねた複数の模式図の遷移図である。
図7(a)は細線コア3の小面積部を取り除いた場合、図7(b)は細線コア3の小面積部がある場合の遷移図である。図7(a)、(b)では共に、リッジ5の幅dを変えながら計算したモードフィールドの右半分の等高線(破線)を順に並べてあり、各モードフィールドの同じ強度比の位置を点線で結んだ。各モードフィールドは、最大強度で規格化されている。
図7(a)と(b)を比較すると、細線コア3の小面積部を取り除いた場合よりも、細線コア3の小面積部が残っている場合の方が、リッジ5の幅dの増大に応じたモードフィールドの拡大の速度が小さいことが確認できた。その結果から、細線コア3の小面積部を残すことによって、リッジの幅dに対するモードフィールドの変化をより滑らかする効果があることを確認した。
有限差分時間領域計算法によって、本実施例1の光学変換素子の透過率を計算した。光学変換素子の断面構造のパラメータはモードフィールドの計算に用いたパラメータと同じである。長さについては、第1のテーパ部を0.4mm、第2のテーパ部を1.2mmとした。
計算の結果、波長1.55μmにおける透過損失は、TEモードとTMモードで共に、0.3dBであった。光学変換素子1が短すぎると、長さ方向に沿って導波モードが断熱的に変化しないが、長さが1mm以上であれば、0.3dB以下の透過損失を得ることができた。
また、光学変換素子1を光ファイバと突き合わせ接続した場合の、接続界面における光学損失を調べた。この損失は、モードフィールドの形状や大きさの違いに起因する損失と、有効屈折率の違いに起因する反射失損とから成る。有限差分時間領域計算法によって、光学変換素子とモード径が10μmの光ファイバとの突き合わせ接続による光結合損失を計算すると、TEモードとTMモードで共に、0.1dBであった。
この内、反射損失が占める値を見積った。伝搬光の有効屈折率がn1となる媒質とn2となる媒質の界面における反射率は、伝搬光が平面波である場合、|(n1−n2)/(n1+n2)|の2乗で求められる。導波光のモードフィールドが平面波に近ければ、接続界面での反射も、同じ式で概算することができるので、それを行った。
導波光の有効屈折率を有限要法で計算すると、光回路からの導波路では、TEモードとTMモードの導波光の有効屈折率はそれぞれ、2.223と1.709であり、また、第1の実施の形態による光学変換素子の光ファイバ側の端面では、TEモードとTMモード共に、1.491であった。光ファイバの導波光の有効屈折率は1.454であるから、光回路の導波路と光ファイバを直接接合した場合、界面での反射による損失は、TEモードで4.4%(−14dB)、TMモードで0.5%(−23dB)であると計算された。
一方、実施例1の光学変換素子1を光回路の導波路端に作り込んだ場合は、TEモードとTMモードで共に0.016%(−38dB)であった。実用的には、反射の大きさが−30dB以下であることが望ましいが、実施例1による光学変換素子がその条件を十分に満たしていることを確認した。
結局、コア径が10μmの光ファイバと光結合する場合の光学変換素子の全損失は、透過損失の0.3dBと界面損失の0.1dBを足して0.4dBとなった。この損失の大きさは、シリコンの導波路と光ファイバとの結合損失としては、十分に小さな値であった。
実施例1では、スラブ層4の材料の屈折率とリッジ5のそれとを同じにした。このようにすることによって、スラブ層4とリッジ5の形成工程が簡略になる効果がある。すなわち、スラブ層4とリッジ5に共通の材料を一度に成膜し、リッジ5のパターンのレジストマスクを形成後、リッジ5の厚みの分だけエッチングすればよい。
それに対して、次の実施例2では、スラブ層4とリッジ5の材料の屈折率が異なる。スラブ層4とリッジ5の材料の屈折率が異なると、スラブ層4とリッジ5の材料を別々に堆積しなければならない。しかし、別の効果として、エッチング加工の難度を低減することができる。
実施例2の光学変換素子の断面構造は、実施例1のそれとほぼ同じである。異なる箇所は、スラブ層4の材料の屈折率は1.496のままであるが、リッジ5の材料の屈折率が1.493と、スラブ層のそれに比べて0.2%小さいことである。
こうすることによって、リッジコア6に分布するモードフィールドが僅かにスラブ層4に偏って分布する。その結果、リッジの狭幅部5aとテーパ部5bの境界5a/5bの幅が実施例1の場合より大きくても、モードフィールドを、リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bと、スラブ層4との接続部の近傍に集中させることができる、という効果がある。
この効果について、図8を参照しながら更に説明する。図8(a1)、(a2)は、本発明の実施例1について、導波光のモードフィールの等高線図(破線)を光学変換素子の断面図(実線)と重ねた模式図であり、図8(b1)、(b2)は、本発明の実施例2について、導波光のモードフィールの等高線図(破線)を光学変換素子の断面図(実線)と重ねた模式図である。
図8(a1)は実施例1に係る図6(b1)と同じである。図8(a2)は実施例1に係る図6(b2)と同じである。図8(b1)は、図8(a1)と同じ断面の位置における実施例2に係るTEモードの導波光のモードフィールド、図8(b2)は、図8(a2)と同じ断面の位置における実施例2に係るTMモードの導波光のモードフィールドの等高線図と光学変換素子の断面図を重ねた模式図である。
実施例1に係る図8(a1)、(a2)では、リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bの幅w2aは2.5μmであったのに対して、実施例2に係る図8(b1)、(b2)では、リッジの狭幅部とテーパ部の境界5a/5bの幅w2bは2.0μmであり、w2aに対してw2bは0.5μm大きい。
それにも拘わらず、リッジの幅が2.5μmのときのモードフィー102(TEモード)とモードフィールド103(TMモード)は、リッジ幅が2.0μmのときのモードフィールド112(TEモード)とモードフィールド113(TMモード)とそれぞれ、ほとんど同じ分布を保っている。このように、スラブ層4に対してリッジ5の材料の屈折率を僅かに小さくすることによって、リッジ5の最小幅を大きくすることができた。
w2aに対してw2bは0.5μm大きいだけであったが、リッジ5の加工のためには、その効果は大きい。実施例1と実施例2では、リッジの厚みが共に9.5μmと大きいため、そのエッチングのために用いるフォトレジストパターンも、できるだけ厚膜のものが望まれる。幅が2.0μmの場合よりも2.5μmの場合の方が、レジストパターンの倒壊の危険性が少ないため、1.25倍だけ厚いフォトレジストを用いることができる、という効果がある。
スラブ層4の材料の屈折率に対するリッジ5のそれが小さければ小さいほど、スラブ層4がモードフィールドを引き寄せる効果が強い。しかし、スラブ層4とリッジの材料の屈折率差が大きくなり過ぎると、モードフィールドのスラブ層4への偏りが大きくなり過ぎ、光ファイバのモードフィールドと大きく乖離してしまう。
そこで、適切な大きさの屈折率差を調べた。屈折率差を変えて光結合効率を計算した結果、リッジの材料の屈折率が、スラブ層のそれに対して0〜0.3%の範囲で小さければ、光結合効率を悪化させずに、リッジの最狭部の幅を拡大できることを見出した。
以上、本発明に係る光学変換素子を実施するための形態及び実施例に基づいて説明したが、本発明はこのような実施するための形態及び実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施するための形態及び実施例があることは言うまでもない。
例えば、最内コアの材料はシリコンに限らず、高屈折率であれば他の材料でもよい。シリコン以外の半導体材料であれば、例えば、ゲルマニウムや化合部半導体を用いてもよい。
第1の外部コアの材料にも制限は無い。例えば、シリコン化合物やポリマを用いてもよい。第1の外部コアの材料がシリコン化合物であれば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、燐−シリカガラス、あるいはホウ素−燐−シリカガラスの何れかであってもよい。
また、最内コアが細線コアの場合を主に説明したが、細線コアが光回路内に向かって、更にリッジのコアや他の形状のコアに接続されていてもよい。
また、本発明の光学変換素子の使用目的は、光回路からの導波路と光ファイバとの光結合のためだけに限定されない。例えば、光ファイバ以外の導波路や、他の光回路に取り付けられた光学変換素子との光結合に用いてもよい。
また、本発明の光学変換素子は、導波路でも光学変換素子でない光学素子との光結合のために用いてもよい。例えば、偏光子との光結合に用いてもよい。その場合、本発明による光学変換素子を一定の間隔を開けて対向させ、それらの間に偏光子等の光学素子を挿入してもよい。
このような、光学素子を本発明の光学変換素子で挟む構成は、回路の端やチップ端だけでなく、光回路内に挿入してもよい。すなわち、本発明の光学変換素子は、入出力端に取り付けるだけでなく、光回路の内部に挿入してもよい。
また、第1の外部コアは、光ファイバとの接続端側で、略同じ屈折率の材料で構成される、スラブの無い細線型のコアに更に接続されていてもよい。すなわち、構成材料の屈折率と幅の両方が、第1の外部コアの前記リッジと同じかほぼ同じであり、かつ断面が矩形かほぼ矩形である第2の細線コアに、第1の外部コアが、光ファイバとの接続端側で、接続されていてもよい。このような構造にすることによって、本発明の光学変換素子の光ファイバとの接続部において、光学変換素子のモードフィールドの形状を光ファイバのそれに更に近づけることができ、結合損失が一層低減できる。
その場合、テーパ構造を有し、その構造の中でスラブ層が一定の距離の間に徐々に薄くなって無くなるのが最良であるが、急激にスラブが無くなってもよい。何故なら、第1の外部コアの全体構造に対してスラブの厚みが小さいため、接続部でスラブが突然無くなっても、モードフィールドの形状に大きな影響を与えない場合もあるからである。尚、テーパ構造の中で、スラブ層の幅が一定の距離の間に徐々に狭くなって、リッジと同じかほぼ同じ幅になっても同じ効果が得られる。
また、第1の外部コアは更に第2以上の外部コアに埋設されていてもよい。このように、第2以上の外部コアを用いることによって、モードフィールドのサイズを更に拡大してもよい。
尚、本発明による光学変換素子は相反動作をする。すなわち、逆方向にも動作する。従って、光回路の導波路からの光を拡大するだけでなく、逆に、光ファイバなどの外部からの光を縮小して光回路に入射できることは言うまでもない。
本発明に係る光学変換素子は、上記のような構成であるから、特に、シリコンなどの高屈折率媒質をコアとする細線導波路と、光通信用のシングルモード光ファイバとの間の高効率な光結合を実現するための光学変換素子として適用可能である。
1、13 光学変換素子
1a、13a 第1のテーパ部
1b、13b 第2のテーパ部
2、23 下部クラッド
3、33 細線コア
3a、33a 細線コアの大断面積部
3b、33b 細線コアのテーパ部
3c、31c、32c、33c 細線コアの小断面積部
3a/3b 細線コアの大断面積部とテーパ部との境界
3b/3c 細線コアのテーパ部と小断面積部との境界
4、41、42、43 スラブ層
5、53 リッジ
5a、53a リッジの狭幅部
5b、51b、52b、53b リッジのテーパ部
5a/5b リッジの狭幅部とテーパ部の境界
6 リッジコア
100、101、102、103、104、105、112、113 モードフィールドの等高線図

Claims (11)

  1. 導波路構造を有し、導波光のモードフィールドを変換する光学変換素子であって、
    最内コアと第1の外部コアと下部クラッドと上部クラッドとを少なくとも備え、
    前記最内コアは、前記下部クラッドの上に配置された細線コアからなり、
    前記第1の外部コアは、前記細線コアを埋設し前記下部クラッド上に配置されるスラブ層と、前記スラブ層の上に配置された前記細線コアの上方に位置するリッジとを備え、
    前記上部クラッドは、前記リッジを埋設し、前記スラブ層の上に配置されており、
    前記細線コアの材料の屈折率は、前記スラブ層の材料の屈折率よりも大きく、前記リッジの材料の屈折率は、前記下部クラッドの材料の屈折率と前記上部クラッドの材料の屈折率よりも大きく、
    前記下部クラッドの上面から前記リッジの上面までの距離が、導波路の長さ方向に亘って、前記細線コアの厚みの範囲内でほぼ一定であり、
    前記最内コアが導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに前記細線コアの断面積が徐々に減少し、前記リッジが狭幅部を成している第1のテーパ部と、
    第1のテーパ部の前記細線コアの断面積が小さい側に配置され、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに前記リッジの上部の幅が徐々に増加する第2のテーパ部と、を含み、
    前記リッジの狭幅部の幅が一定で、前記スラブ層の厚みと同じまたはほぼ同じである、ことを特徴とする光学変換素子。
  2. 前記リッジの、導波方向に垂直な断面形状が、四角形であることを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
  3. 前記リッジの導波方向に垂直な断面形状が凸型であることを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
  4. 前記スラブ層の導波方向に垂直な断面形状が凸型であり、前記凸型の突起部の上面の幅が前記リッジの底面の幅と同じであることを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
  5. 前記第2のテーパ部の範囲において、導波方向に沿ってモードフィールドを拡大する向きに、前記細線コアの断面積が徐々に減少することを特徴とする、請求項1に記載の光学変換素子。
  6. 前記スラブ層の材料の屈折率は、前記リッジの材料の屈折率よりも0〜0.3%大きいことを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
  7. 前記最内コアは半導体を材料とすることを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
  8. 前記半導体がシリコンであることを特徴とする請求項7に記載の光学変換素子。
  9. 前記第1の外部コアはシリコン化合物またはポリマを材料とすることを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
  10. 前記シリコン化合物は、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化窒化ケイ素、燐−シリカガラス、ホウ素−燐−シリカガラス、又はゲルマニウム−シリカガラスであることを特徴とする請求項9に記載の光学変換素子。
  11. 構成材料の屈折率と幅の両方が、前記第1の外部コアの前記リッジと同じかほぼ同じであり、かつ断面が矩形かほぼ矩形である第2の細線コアに、前記第1の外部コアが、光ファイバとの接続端側で、接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光学変換素子。
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