JP3795848B2 - 光平面回路型光学素子の製造方法 - Google Patents

光平面回路型光学素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オプトエレクトロニクス分野、光通信分野において使用される光導波路型フィルターなどの平面光波回路において、SOI基板上に構築されるシリコンを光導波路とする光平面回路型光学素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光を伝送するコア層にシリコンを用いる光平面回路型光学素子は、シリコンコア層を二酸化シリコンからなるオーバークラッド層で覆う構造を有しているのが一般的である。その理由は、光通信に使用される1.55μm帯の波長域において、シリコンの屈折率が約3.5であり、シリコンの酸化物である二酸化シリコンの屈折率が約1.5と大きく異なるために、シリコンと二酸化シリコンをそれぞれコアとクラッドにして、屈折率差の大きな導波路を形成できるからである。さらに、シリコン半導体集積回路の作製技術がそのまま使用できるので、作製技術がほぼ確立されていることも原因の一つになっている。
【0003】
図9にシリコンをコアに使用する埋め込み細線型の光平面回路型光学素子の断面構造の例を示す。図9のような光平面回路型光学素子を作製するには、最近は半導体集積回路製造用に開発されたSOI基板を使用し、上部シリコン層を導波路構造あるいは光機能デバイス構造に加工して平面光回路を作製する方法が一般的になっている。SOI基板を使用する場合には、シリコン基板101上に形成されたBOX層と呼ばれる酸化膜層をアンダークラッド層102として使用しており、上部シリコン層をコア103の形状に加工した後に、コア103を覆うように上部にオーバークラッド層104を積層させ、光平面回路型光学素子を作製している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図9のような光平面回路型光学素子では、一般にシリコンパターンをリソグラフィ技術で形成している。すなわち、電子線露光法あるいは光露光法を用いて、シリコン層の上にレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにしてシリコン層をエッチングして光導波路などのパターンを形成する。あるいは、シリコン層の上にエッチングハードマスク層を形成し、このエッチングハードマスク層の上にレジストパターンを形成して、レジストパターンをマスクにしてエッチングハードマスク層をエッチングしてハードマスクを形成し、このハードマスクを用いてシリコン層をエッチングする。
【0005】
エッチングしたシリコンパターンの側壁部の荒れ(凹凸)はこのシリコンパターンを通過する光の伝搬損失に影響を与えるため、パターン形成で最も重要なことは、パターン側壁部の荒れを極力低減することである。このため、パターン形成後にパターン側壁部の荒れを改善する方法として、シリコンパターンを酸化してパターン側壁部を平坦化する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
一方、シリコンをコアに使用する光平面回路型光学素子には、図9に示した埋め込み細線型の他に、図10に示すリブ型がある。図10において、201はシリコン基板、202は基板201上に形成されたアンダークラッド層、203はシリコンからなるスラブ、204はスラブと一体成形されたシリコンからなる装架部、205はオーバークラッド層である。
【0007】
図10に示したリブ型の光導波路あるいは光機能デバイスの作製においても、埋め込み細線型と同様にリソグラフィ技術が利用される。また、埋め込み細線型と同様に、パターン側壁部の荒れが伝搬損失に与える影響が報告されている(例えば、非特許文献2参照)。したがって、リブ型の構造においても、パターン側壁部の荒れを低減することが重要であり、パターン形成後にシリコンパターンを酸化する方法が有効と考えられる。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−123341号広報
【非特許文献1】
ケビン・K・リー(Kevin K.Lee)、他2名,「ファブリケーションオブウルトラロウ−ロスSi/SiO2ウエーブガイドバイラフネスリデュケーション(Fabrication of ultralow-loss Si/SiO2 waveguides by roughness reduction)」,オプティクスレターズ(OPTICS LETTERS),2001年12月1日,Vol.26,No.23,p.1888−1890
【非特許文献2】
A・G・リックマン(A.G.Rickman)、他2名,「シリコンオンインシュレーターオプティカルリブウエーブガイドロスアンドモードキャラクタリスティクス(Silicon-on-Insulator Optical Rib waveguide Loss and Mode Characteristics)」,ジャーナルオブライトウエーブテクノロジー(JOURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY),1994年10月,Vol.12,No.10,p.1771−1776
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような光平面回路型光学素子では、シリコンコアをオーバークラッドで覆う必要があり、シリコンコアの形成後にオーバークラッドを形成する必要があるので、製造工程が長くなるという問題点があった。また、微細なシリコンコアを高精度に形成するために、高精度で高価な電子線露光装置を使用しなければならないという問題点があった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、光平面回路型光学素子の製造方法において、比較的安価な露光装置を用いてシリコン導波路層を形成することができ、かつ導波路層の形成後にオーバークラッドを形成する必要のない製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板上に形成された二酸化シリコン層をアンダークラッドとし、このアンダークラッド上に形成されたシリコン層を選択的にエッチングしてコアとし、このコアを覆う二酸化シリコン層をオーバークラッドとするシリコン細線光導波路を備えた光平面回路型光学素子の製造方法において、前記シリコン層をエッチングして前記コアを形成する際に、前記コアの周囲のシリコンを前記オーバークラッドの所望の厚さの1/2の厚さ残してエッチングするエッチング工程と、前記エッチング工程で残された厚さのシリコンが二酸化シリコンに変質するように前記シリコン層を酸化する酸化工程とを有し、前記コアと前記オーバークラッドとを同時に作製するようにしたものである
また、本発明の光平面回路型光学素子の製造方法の1構成例において、前記コアの断面の幅および厚さは、共に0.2〜0.5μmである。
また、本発明の光平面回路型光学素子の製造方法の1構成例において、前記エッチング工程は、前記コアの周囲のシリコンを前記コアの1/2以上の厚さ残してエッチングするようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1(a)は本発明の第1の実施の形態となるシリコン光平面回路型光学素子の平面図、図1(b)は図1(a)の光学素子のA−A線断面図、図1(c)は図1(a)の光学素子のB−B線断面図である。本実施の形態のシリコン光平面回路型光学素子は、シリコン細線光導波路を備えた光機能デバイスである。図1において、11はバルクシリコン基板、12は二酸化シリコンからなるアンダークラッド層、13はシリコン細線光導波路のコア、14は二酸化シリコンからなるオーバークラッド層である。シリコン細線光導波路では、コア13の幅と厚さが共に0.2μm〜0.5μmで幅と厚さが異なる構造、またはコア13の幅と厚さが共に0.2μm〜0.5μmで幅と厚さが等しい構造となっている。
【0013】
次に、本実施の形態のシリコン光平面回路型光学素子の製造方法について説明する。図2は、シリコン光平面回路型光学素子の製造方法を示す工程断面図である。本実施の形態では、バルクシリコン基板11と、バルクシリコン基板11上に形成されたアンダークラッド層12と、アンダークラッド層12上に形成されたシリコン層21とからなるSOI基板をスターティング基板として使用する(図2(a))。
【0014】
このSOI基板のシリコン層21の表面に図2(b)のようにレジスト22を塗布し、電子線露光法あるいは光露光法などの露光法を利用してレジスト22に所望のパターン形状を焼き付けた後、現像して所望の形状のレジストパターン23を得る(図2(c))。そして、レジストパターン23をマスクにしてシリコン層21をエッチングする。このときのエッチングは、シリコン層21を最後までエッチングせずに、図2(d)に示すように途中で停止させる。
【0015】
なお、レジストパターン23とシリコンとの間に充分な選択比が得られない場合には、シリコン層21をエッチングするためのエッチングハードマスクを使用してもよい。この場合には、シリコン層21の上にエッチングハードマスク層を堆積し、エッチングハードマスク層の上にレジスト22を塗布して、このレジスト22を加工してレジストパターン23を形成する。そして、レジストパターン23をマスクにしてエッチングハードマスク層をエッチングしてエッチングハードマスクを形成し、このエッチングハードマスクを用いてシリコン層21をエッチングすればよい。
【0016】
図2(d)のようにシリコン層21をエッチングした後、レジストパターン23(あるいはエッチングハードマスク)を除去する(図2(e))。そして、図2(e)のSOI基板全体を高温熱酸化炉で加熱して、シリコン層21を酸化させる。その結果、シリコン層21の上面および側壁部は酸化されて二酸化シリコンからなるオーバークラッド層14となり、オーバークラッド層14の内側に残存するシリコン層21がシリコン細線光導波路コア13となる(図2(f))。こうして、図1のシリコン光平面回路型光学素子が完成する。
【0017】
ここまでの説明から明らかなように、熱酸化工程によってシリコンの幅および厚さが減少するので、酸化で減少する量を考慮して、レジストパターン23(エッチングハードマスク)の幅をシリコン細線光導波路コア13より太めに設定し、エッチング前のシリコン層21の厚さもシリコン細線光導波路コア13より厚めに設定しておく必要がある。
【0018】
図2(e)を拡大した断面図を図3に示し、図2(f)を拡大した断面図を図4に示す。図3において、21aはシリコン層21のうち酸化後にシリコン細線光導波路コア13およびオーバークラッド層14となる第1領域、21bは酸化後にオーバークラッド層14となる第2領域である。また、W1は第1領域21aの幅、T1は第2領域21bの厚さ、T2は第1領域21aの厚さ(シリコン層21の初期の厚さ)から第2領域21bの厚さT2を引いた値、すなわちエッチング深さである。
【0019】
図4において、14aはオーバークラッド層14のうち酸化前にシリコン層21であった部分、14bは酸化に伴う膨張によって形成された部分である。また、W2はシリコン細線光導波路コア13の幅、T3はシリコン細線光導波路コア13の厚さ、T4はオーバークラッド層14の厚さ、T5はオーバークラッド層14aおよび14bの厚さである。
【0020】
第2領域21bのシリコンが全て二酸化シリコンに変質するように熱酸化すると、酸化したシリコンの厚さT5(=T1)の2倍の厚さT4のオーバークラッド層14が形成される。つまり、パターン下層からの酸化は無視できるくらいに小さいので、シリコンの厚さの変化は、パターン上層からの酸化によるシリコンの酸化量に等しく、この酸化量はオーバークラッド層14の半分の厚さである。
【0021】
第1領域21aの両側ではそれぞれ厚さT5のシリコンが二酸化シリコンに変質して、パターンエッジが内側に移動する。したがって、第1領域21aがオーバークラッド層14の厚さT4の分だけ細くなるので、熱酸化前の第1領域21aの幅W1(レジストパターン23の幅)を、W2+T4に設定しておく必要がある。
【0022】
一方、シリコン層21の厚さ方向については、厚さT5のシリコンが二酸化シリコンに変質するので、熱酸化前の第1領域21aの厚さ(シリコン層21の初期の厚さ)T2+T1を、T3+T5に設定しておく必要がある。なお、図4からも明らかなように、T2=T3となることは言うまでもない。
【0023】
第2領域21bに残すシリコンの厚さT1(=T5)は、所望の厚さのオーバークラッド層14が得られるように設定すればよいが、最終的に作製したいシリコン細線光導波路コア13の厚さT3の1/2以上であることが好ましい。このような寸法設定を行えば、十分な厚さのオーバークラッド層14が得られるので、本実施の形態の光学素子の上に電子デバイスを貼り合わせるためにオーバークラッド層14を研磨したとしても、シリコン細線光導波路コア13が露出することがなくなる。
【0024】
T3=2×T1の場合のシリコン光平面回路型光学素子の拡大断面図を図5に示す。例えば幅と厚さが共に300nmのシリコン細線光導波路コア13を最終的に作製したい場合、450nmの厚さのシリコン層21を600nmの幅の第1領域21aを残して深さ300nmエッチングする。このとき、第2領域21bには厚さ150nmだけシリコンが残る。その後、オーバークラッド層14が300nmの厚さになるように酸化すると、第2領域21bのシリコンは全て二酸化シリコンに変質する。第1領域21aでは、450nmの厚さが150nm減って300nmとなり、600nmの幅が片側150nmずつ減って300nmとなり、幅と厚さが共に300nmのシリコン細線光導波路コア13が形成される。こうして、シリコン細線光導波路コア13の1/2以上の厚さのシリコンを第2領域21bに残しておけば、コア13以上の厚さのオーバークラッド層14を形成することができる。
【0025】
以上のように、本実施の形態では、シリコン層21のエッチングを途中で止めて、シリコン細線光導波路コア13となる第1領域21aの周囲に所定の厚さT1(=T5)のシリコンを残し、この厚さT1のシリコンが全て二酸化シリコンに変質するように熱酸化することにより、所望の寸法のシリコン細線光導波路コア13を形成すると同時に、オーバークラッド層14として機能させることができる厚さを備えた二酸化シリコンによってコア13を覆うことができる。二酸化シリコンは、シリコンに比して小さな屈折率を持ち、シリコンと二酸化シリコンの屈折率の違いを利用して、光をシリコン部に閉じ込めることができ、シリコン導波路あるいは光機能素子として機能させることができる。その結果、本実施の形態では、オーバークラッド層14を別工程で形成する必要がなくなり、また酸化によってシリコン細線光導波路コア13の側壁部の荒さを減少させることができる。
【0026】
また、本実施の形態では、従来に比べて酸化前のシリコンパターン(第1領域21a)を薄くできることから、酸化前のシリコンパターンのアスペクト比(シリコンパターンの幅をa、厚さをbとしたとき、アスペクト比=b/a)が小さくなり、パターン形成の余裕度を増すことができる。
【0027】
例えば、幅60nm、厚さ300nmのコア13を最終的に形成しようとすると、酸化工程がない場合のアスペクト比は300/60=5である。これに対して、本実施の形態では、オーバークラッド層14の厚さをT4=300nmとすると、酸化前の第1領域21aの幅がW2+T4=60+300=360nm、エッチング深さがT2=T3=300nmとなるので、アスペクト比は300/360=0.83である。その結果、シリコン光平面回路型光学素子の作製においては、作製の余裕度が増してコスト的に安価な露光システムを使用してパターン形成することができる。
【0028】
なお、例えば非特許文献1に記載されたような従来法(第2領域にシリコンを残さない方法)でも、酸化量を調整すれば、厚さ300nmのオーバークラッド層を形成することは可能である。ただし、酸化前のシリコンパターンの幅が360nm、厚さが450nm必要となるので、アスペクト比は450/360=1.25である。したがって、従来法で酸化する場合には、本実施の形態に比してパターン形成の余裕度が小さくなるので、より高精度で高価な露光システムを用いる必要がある。
【0029】
[第2の実施の形態]
図6は本発明の第2の実施の形態となるシリコン光平面回路型光学素子の断面図であり、図1と同様の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態のシリコン光平面回路型光学素子は、シリコンリブ型光導波路を備えた光機能デバイスである。シリコンからなるリブ型のコア15は、板状のスラブ15aと、スラブ15aから突出するようにスラブ15aと一体成形された細線状の装架部(突出部)15bとからなる。
【0030】
本実施の形態においても光平面回路型光学素子の製造方法は、第1の実施の形態とほぼ同様であるので、第1の実施の形態の符号を用いて説明する。第1の実施の形態と異なるのは、リブ型のコア15を形成するため、熱酸化の後でもシリコン層21の第2領域にシリコンが残ることである。
【0031】
酸化前の光平面回路型光学素子(図2(e)に相当)を拡大した断面図を図7に示し、酸化後の光平面回路型光学素子を拡大した断面図を図8に示す。図7において、21cはシリコン層21のうち酸化後に装架部15bおよびオーバークラッド層14となる第1領域、21dは酸化後にスラブ15aおよびオーバークラッド層14となる第2領域である。また、W3は第1領域21cの幅、T6は第2領域21dの厚さ、T7は第1領域21cの厚さ(シリコン層21の初期の厚さ)から第2領域21dの厚さT6を引いた値、すなわちエッチング深さである。
【0032】
図8において、14aはオーバークラッド層14のうち酸化前にシリコン層21であった部分、14bは酸化に伴う膨張によって形成された部分である。また、W4は装架部15bの幅、T4はオーバークラッド層14の厚さ、T5はオーバークラッド層14aおよび14bの厚さ、T8はスラブ15aの厚さ、T9は装架部15bの厚さである。
【0033】
厚さT4のオーバークラッド層14が形成されるように熱酸化を行うと、第1の実施の形態と同様に、第1の領域21cがオーバークラッド層14の厚さT4の分だけ細くなるので、熱酸化前の第1領域21cの幅W3(レジストパターン23の幅)を、W4+T4に設定しておく必要がある。
【0034】
一方、シリコン層21の厚さ方向については、厚さT5のシリコンが二酸化シリコンに変質するので、熱酸化前の第2領域21dの厚さT6をT8+T5に設定し、熱酸化前の第1領域21cの厚さ(シリコン層21の初期の厚さ)T7+T6を、T8+T9+T5に設定しておく必要がある。なお、図8からも明らかなように、T7=T9となることは言うまでもない。
【0035】
以上のような寸法設定を行うことにより、所望の寸法のコア15を形成すると共に、オーバークラッド層14として機能させることができる厚さを備えた二酸化シリコンによってコア15を覆うことができ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコン層をエッチングしてコアを形成する際に、コアの周囲のエッチング除去すべきシリコンを所定の厚さ残し、このエッチング除去すべきシリコンが二酸化シリコンに変質するようにシリコン層を酸化することにより、コアとオーバークラッドとを同時に作製することができる。その結果、コアの形成後にオーバークラッドを形成する必要がなくなり、従来に比べて製造工程を短くすることができ、また酸化によってコアの側壁部の荒さを減少させることができる。さらに、従来に比べて酸化前のシリコンパターンのアスペクト比が小さくなるので、パターン形成の余裕度を増すことができる。その結果、シリコン光平面回路型光学素子の作製においては、作製の余裕度が増してコスト的に安価な露光装置を使用してパターン形成することができる。
【0037】
また、シリコン層をエッチングしてコアを形成する際に、突出部の周囲のエッチング除去すべきシリコンを所定の厚さ残し、このエッチング除去すべきシリコンが二酸化シリコンに変質するようにシリコン層を酸化することにより、コアとオーバークラッドとを同時に作製することができる。その結果、コアの形成後にオーバークラッドを形成する必要がなくなり、従来に比べて製造工程を短くすることができ、また酸化によってコアの側壁部の荒さを減少させることができる。さらに、従来に比べて酸化前のシリコンパターンのアスペクト比が小さくなるので、パターン形成の余裕度を増すことができる。その結果、シリコン光平面回路型光学素子の作製においては、作製の余裕度が増してコスト的に安価な露光装置を使用してパターン形成することができる。
【0038】
また、エッチング除去すべきシリコンをコアの1/2以上の厚さ残すことにより、十分な厚さのオーバークラッドを形成することができ、光平面回路型光学素子の上に電子デバイスを貼り合わせるためにオーバークラッドを研磨したとしても、コアが露出することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態となるシリコン光平面回路型光学素子の平面図および断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態のシリコン光平面回路型光学素子の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態における熱酸化前のシリコン光平面回路型光学素子の拡大断面図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態における熱酸化後のシリコン光平面回路型光学素子の拡大断面図である。
【図5】 本発明の第1の実施の形態における熱酸化後のシリコン光平面回路型光学素子の他の例を示す拡大断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態となるシリコン光平面回路型光学素子の断面図である。
【図7】 本発明の第2の実施の形態における熱酸化前のシリコン光平面回路型光学素子の拡大断面図である。
【図8】 本発明の第2の実施の形態における熱酸化後のシリコン光平面回路型光学素子の拡大断面図である。
【図9】 従来の埋め込み細線型の光平面回路型光学素子の断面図である。
【図10】 従来のリブ型の光平面回路型光学素子の断面図である。
【符号の説明】
11…バルクシリコン基板、12…アンダークラッド層、13…シリコン細線光導波路コア、14…オーバークラッド層、15…リブ型コア、15a…スラブ、15b…装架部、21…シリコン層、22…レジスト、23…レジストパターン。

Claims (3)

  1. 基板上に形成された二酸化シリコン層をアンダークラッドとし、このアンダークラッド上に形成されたシリコン層を選択的にエッチングしてコアとし、このコアを覆う二酸化シリコン層をオーバークラッドとするシリコン細線光導波路を備えた光平面回路型光学素子の製造方法において、
    前記シリコン層をエッチングして前記コアを形成する際に、前記コアの周囲のシリコンを前記オーバークラッドの所望の厚さの1/2の厚さ残してエッチングするエッチング工程と、
    前記エッチング工程で残された厚さのシリコンが二酸化シリコンに変質するように前記シリコン層を酸化する酸化工程とを有し、
    前記コアと前記オーバークラッドとを同時に作製することを特徴とする光平面回路型光学素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の光平面回路型光学素子の製造方法において、
    前記コアの断面の幅および厚さは、共に0.2〜0.5μmであることを特徴とする光平面回路型光学素子の製造方法。
  3. 請求項1記載の光平面回路型光学素子の製造方法において、
    前記エッチング工程は、前記コアの周囲のシリコンを前記コアの1/2以上の厚さ残してエッチングすることを特徴とする光平面回路型光学素子の製造方法
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