JP4235179B2 - 光導波路デバイスの製造方法および光導波路デバイス - Google Patents
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Description
本発明は、光導波路デバイスの製造方法および光導波路デイバスに関し、特に、光通信分野で用いられる平面光導波路(Planner Light−wave Circuit)の製造方法に関する。
近年、通信容量が爆発的に増大しており、これに応えるためWDM(Wavelength Division Multiplexing)を用いた大容量のフォトニックネットワークの構築が進められている。このWDM伝送システムの小型・低コスト化には、一括プロセスを用い大量生産が可能な平面光導波路(Planner Light−wave Circuit)型機能集積素子の適用が有望視されている。
特に、高密度集積化による高機能・低コスト化に向けて、コアとクラッドの比屈折率差を大きくして(屈折率差=0.8〜4%)導波路の曲率半径が大きくても曲がり損失を小さくできる平面光導波路が有望である。
しかしながら、上記のように屈折率差の高い光導波路では、シングルモード条件を満たすためのコア径が小さく、スポットサイズも光ファイバに比較して小さくなるため、光ファイバとの接続に於いて接続損失が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、線路状のコアの径(コア径)を長手方向に徐々に小さくしてゆくことによって、スポットサイズを拡大して光ファイバの径とスポットサイズの径とを整合させて接続損失を低減する方法が知られている。このようなスポットサイズ変換導波路に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開平8−171020号公報)及び特許文献2〔特開2000−137129号公報(特許第3279270号公報)〕等により提案されているものがある。
これらのうち、例えば、特許文献1により開示されている技術は、段階的(階段状)にコアの長手方向のコア径を小さくしてゆく技術である。しかし、かかる技術では、コア径が小さくなる繋ぎの部分でスポットサイズが急激に変化するので、この部分で放射損失を生じ、スポットサイズ変換時の過剰損失が大きくなるとう課題がある。また、製造工程も多く低コスト化には向かない。
また、特許文献2に開示されている技術(以下、公知技術という)は、テーパ(スロープ)状にコア径を小さくしてゆく技術であり、上述のごとく階段状にコア系を小さくしてゆく場合に比して、スポットサイズ変換時の過剰損失を小さくすることができる。
図14に上記公知技術におけるスポットサイズ変換部付き光導波路の模式的斜視図、図15A〜図15Eに図14に示す光導波路の製造方法を工程ごとに示す模式的断面図、図16A〜図16Eに図15A〜図15Eに示す各工程に対応する模式的上面図をそれぞれ示す。
まず、図14に示すように、本公知技術におけるスポットサイズ変換部付き光導波路100は、石英材料からなるコア101及びクラッド104,105をシリコン基板103上に有する光導波路であり、光導波路の端面106付近のコア101の一部が、端面106に近づくにつれて、幅及び厚さともに徐々に縮小するテーパ部(スポットサイズ変換部)102をそなえるように加工(テーパ加工)されている。
そして、かかるスポットサイズ変換部付き光導波路100は、次のようにして製作される。即ち、まず、図15Aに示すように、シリコン基板103上に下層クラッド104及びコア層112として石英系膜を成膜する。この際、後の工程でコア層112の厚さをステップ状に変化させるために、金属膜(金属マスク)107をコア層112中に埋め込んでおく。この金属膜107は、下層クラッド104との界面から1.5μm上に形成し、また、図15Aに示すように、先端に向かって幅が徐々に狭くなるテーパ形状として形成する。
次に、図15B及び図16Bに示すように、金属膜107及びマスク108の下で、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)によって、コア層112をエッチングして、テーパ部113を先端に有する階段状のコア101を形成する。この際、金属膜107がエッチングストップ層となり、コア101の一部にステップ状の段差が形成される。
さらに、図15C及び図16Cに示すように、コア1上に、テーパ状に加工された部分113を除いて金属膜(金属マスク)109を形成し、図15D及び図16Dに示すように、常圧化学的気相堆積(APCVD:Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition)により膜厚2〜3μm程度の石英系膜111を全面に成膜する。そして、石英系膜111を熱によるリフローさせてコア101の段差が滑らかに埋まるように成形し、さらに、石英系膜111上にコア101のテーパ領域を含むようにマスクを形成する。なお、この際、800℃以上の温度でのアニールにより良好なリフロー形状を得ることができる。
最後に、図15E及び図16Eに示すように、コア101のテーパ部113をマスクしてテーパ部113以外の余分な石英系膜をエッチングにより除去する。以上の工程により、幅及び厚さともにテーパ状に滑らかに変化するスポットサイズ変換部102が得られる。
しかしながら、かかる製造方法では、以下のような工程がスポットサイズ変換部分無しの導波路形成に比較して増加するため、低コスト化が難しい。
(1)コア層101の成膜が2段階必要
(2)コア層101の途中に付けるストップ層(金属マスク107)の成膜(フォトリソグラフ工程を含む)
(3)コアパターン形成後のストップ層(金属マスク107)の除去
(4)テーパ部113以外の部分への金属マスク109の形成(フォトリソグラフ工程を含む)
(5)テーパ部102形成のための薄膜層(石英径膜)111の成膜及びアニール
(6)テーパ部102へのエッチングマスク形成(フォトリソグラフ工程を含む)
(7)テーパ部102以外の薄膜層111除去のためのエッチング
(8)エッチングマスクの除去
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、テーパ(スロープ)形状に導波路径(コア径)を徐々に小さくして低損失でスポットサイズを変換するスポットサイズ変換部付きの光導波路を、非常に簡易で低コストな工程で製造できるようにすることを目的とする。
特開平8−171020号公報 特開2000−137129号公報(特許第3279270号公報)
特に、高密度集積化による高機能・低コスト化に向けて、コアとクラッドの比屈折率差を大きくして(屈折率差=0.8〜4%)導波路の曲率半径が大きくても曲がり損失を小さくできる平面光導波路が有望である。
しかしながら、上記のように屈折率差の高い光導波路では、シングルモード条件を満たすためのコア径が小さく、スポットサイズも光ファイバに比較して小さくなるため、光ファイバとの接続に於いて接続損失が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、線路状のコアの径(コア径)を長手方向に徐々に小さくしてゆくことによって、スポットサイズを拡大して光ファイバの径とスポットサイズの径とを整合させて接続損失を低減する方法が知られている。このようなスポットサイズ変換導波路に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開平8−171020号公報)及び特許文献2〔特開2000−137129号公報(特許第3279270号公報)〕等により提案されているものがある。
これらのうち、例えば、特許文献1により開示されている技術は、段階的(階段状)にコアの長手方向のコア径を小さくしてゆく技術である。しかし、かかる技術では、コア径が小さくなる繋ぎの部分でスポットサイズが急激に変化するので、この部分で放射損失を生じ、スポットサイズ変換時の過剰損失が大きくなるとう課題がある。また、製造工程も多く低コスト化には向かない。
また、特許文献2に開示されている技術(以下、公知技術という)は、テーパ(スロープ)状にコア径を小さくしてゆく技術であり、上述のごとく階段状にコア系を小さくしてゆく場合に比して、スポットサイズ変換時の過剰損失を小さくすることができる。
図14に上記公知技術におけるスポットサイズ変換部付き光導波路の模式的斜視図、図15A〜図15Eに図14に示す光導波路の製造方法を工程ごとに示す模式的断面図、図16A〜図16Eに図15A〜図15Eに示す各工程に対応する模式的上面図をそれぞれ示す。
まず、図14に示すように、本公知技術におけるスポットサイズ変換部付き光導波路100は、石英材料からなるコア101及びクラッド104,105をシリコン基板103上に有する光導波路であり、光導波路の端面106付近のコア101の一部が、端面106に近づくにつれて、幅及び厚さともに徐々に縮小するテーパ部(スポットサイズ変換部)102をそなえるように加工(テーパ加工)されている。
そして、かかるスポットサイズ変換部付き光導波路100は、次のようにして製作される。即ち、まず、図15Aに示すように、シリコン基板103上に下層クラッド104及びコア層112として石英系膜を成膜する。この際、後の工程でコア層112の厚さをステップ状に変化させるために、金属膜(金属マスク)107をコア層112中に埋め込んでおく。この金属膜107は、下層クラッド104との界面から1.5μm上に形成し、また、図15Aに示すように、先端に向かって幅が徐々に狭くなるテーパ形状として形成する。
次に、図15B及び図16Bに示すように、金属膜107及びマスク108の下で、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)によって、コア層112をエッチングして、テーパ部113を先端に有する階段状のコア101を形成する。この際、金属膜107がエッチングストップ層となり、コア101の一部にステップ状の段差が形成される。
さらに、図15C及び図16Cに示すように、コア1上に、テーパ状に加工された部分113を除いて金属膜(金属マスク)109を形成し、図15D及び図16Dに示すように、常圧化学的気相堆積(APCVD:Atmospheric Pressure Chemical Vapor Deposition)により膜厚2〜3μm程度の石英系膜111を全面に成膜する。そして、石英系膜111を熱によるリフローさせてコア101の段差が滑らかに埋まるように成形し、さらに、石英系膜111上にコア101のテーパ領域を含むようにマスクを形成する。なお、この際、800℃以上の温度でのアニールにより良好なリフロー形状を得ることができる。
最後に、図15E及び図16Eに示すように、コア101のテーパ部113をマスクしてテーパ部113以外の余分な石英系膜をエッチングにより除去する。以上の工程により、幅及び厚さともにテーパ状に滑らかに変化するスポットサイズ変換部102が得られる。
しかしながら、かかる製造方法では、以下のような工程がスポットサイズ変換部分無しの導波路形成に比較して増加するため、低コスト化が難しい。
(1)コア層101の成膜が2段階必要
(2)コア層101の途中に付けるストップ層(金属マスク107)の成膜(フォトリソグラフ工程を含む)
(3)コアパターン形成後のストップ層(金属マスク107)の除去
(4)テーパ部113以外の部分への金属マスク109の形成(フォトリソグラフ工程を含む)
(5)テーパ部102形成のための薄膜層(石英径膜)111の成膜及びアニール
(6)テーパ部102へのエッチングマスク形成(フォトリソグラフ工程を含む)
(7)テーパ部102以外の薄膜層111除去のためのエッチング
(8)エッチングマスクの除去
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、テーパ(スロープ)形状に導波路径(コア径)を徐々に小さくして低損失でスポットサイズを変換するスポットサイズ変換部付きの光導波路を、非常に簡易で低コストな工程で製造できるようにすることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光導波路デバイスの製造方法は、コア層と該コア層の周囲を覆うクラッド層とを有する光導波路デバイスの製造方法であって、第1のクラッド層の上に、所定パターンのコア層を形成するとともに、該コア層の一部分を除く領域に、該一部分の特定方向にエッチングレートを変化させるマスクパターンを有するエッチングマスクを形成し、該エッチングマスクをマスクとして該コア層を部分的にエッチングすることを特徴としている。
ここで、上記のエッチングマスクは、該コア層を形成した後に形成するのが好ましい。また、上記のエッチング後に、該エッチングマスクを除去し、該コア層及び該第1のクラッド層の上に第2のクラッド層を形成することが好ましい。
さらに、上記のエッチングマスクとしては、該コア層に該特定方向に厚みの変化するテーパ形状を形成したい該一部分から徐々に該コア層のパターンに沿って該コア層の幅方向に開口度が大きくなるマスクパターンを形成することが好ましい。
また、上記のエッチングマスクは、感光性を有する樹脂で形成されるのが好ましく、さらに、上記の開口度の最小値は、フォトリソグラフィーの解像度以下に設定するのが好ましく、また、該コア層の幅以上に設定するのが好ましい。また、上記エッチングマスクの厚みは10μm以上であるのが好ましい。
さらに、上記コア層のエッチングには、所定のエッチングガスによるRIEを用いるのが好ましく、より好ましくは、C3F8又はC4F8を含むガスを用いるのがよい。
また、上記コア層は、正方断面形状を有するよう幅方向にもテーパ形状を有して形成するのが好ましい。
さらに、上記のエッチングマスクをフォトリソグラフィーで形成する際に使用するフォトマスクにおいて、該マスクパターンが開口を始める部分から開口部が広くなる方向に向かって徐々に光の透過量が多くなるような半透明部分を設けてもよく、この半透明部分は、1辺が1μm以下の微小矩形パターンを配列してその密度を変化させることによって光の透過率を変化させるように構成されているのが好ましい。
また、本発明の光導波路デバイスは、上述した光導波路デバイスの製造方法によって、コア層及びクラッド層の両方に、該特定方向に厚みの変化する部分が形成されていることを特徴としている。
ここで、上記のエッチングマスクは、該コア層を形成した後に形成するのが好ましい。また、上記のエッチング後に、該エッチングマスクを除去し、該コア層及び該第1のクラッド層の上に第2のクラッド層を形成することが好ましい。
さらに、上記のエッチングマスクとしては、該コア層に該特定方向に厚みの変化するテーパ形状を形成したい該一部分から徐々に該コア層のパターンに沿って該コア層の幅方向に開口度が大きくなるマスクパターンを形成することが好ましい。
また、上記のエッチングマスクは、感光性を有する樹脂で形成されるのが好ましく、さらに、上記の開口度の最小値は、フォトリソグラフィーの解像度以下に設定するのが好ましく、また、該コア層の幅以上に設定するのが好ましい。また、上記エッチングマスクの厚みは10μm以上であるのが好ましい。
さらに、上記コア層のエッチングには、所定のエッチングガスによるRIEを用いるのが好ましく、より好ましくは、C3F8又はC4F8を含むガスを用いるのがよい。
また、上記コア層は、正方断面形状を有するよう幅方向にもテーパ形状を有して形成するのが好ましい。
さらに、上記のエッチングマスクをフォトリソグラフィーで形成する際に使用するフォトマスクにおいて、該マスクパターンが開口を始める部分から開口部が広くなる方向に向かって徐々に光の透過量が多くなるような半透明部分を設けてもよく、この半透明部分は、1辺が1μm以下の微小矩形パターンを配列してその密度を変化させることによって光の透過率を変化させるように構成されているのが好ましい。
また、本発明の光導波路デバイスは、上述した光導波路デバイスの製造方法によって、コア層及びクラッド層の両方に、該特定方向に厚みの変化する部分が形成されていることを特徴としている。
図1A〜図1C,図2A〜図2C,図3A〜図3C及び図4A〜図4Cはそれぞれ本発明の第1実施形態に係る平面光導波路デバイスの製造方法を説明するための模式図である。
図5A〜図5C,図6A〜図6C,図7A〜図7C及び図8A〜図8Cはそれぞれ本発明の第2実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
図9A〜図9C,図10A〜図10D,図11A〜図11C,図12A〜図12C,図13A及び図13Bはそれぞれ本発明の第3実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
図14は従来のスポットサイズ変換部付き光導波路の模式的斜視図である。
図15A〜図15Eは図14に示す光導波路の製造方法を工程ごとに示す模式的断面図である。
図16A〜図16Eは図15A〜図15Eに示す各工程に対応する模式的上面図である。
図5A〜図5C,図6A〜図6C,図7A〜図7C及び図8A〜図8Cはそれぞれ本発明の第2実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
図9A〜図9C,図10A〜図10D,図11A〜図11C,図12A〜図12C,図13A及び図13Bはそれぞれ本発明の第3実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。
図14は従来のスポットサイズ変換部付き光導波路の模式的斜視図である。
図15A〜図15Eは図14に示す光導波路の製造方法を工程ごとに示す模式的断面図である。
図16A〜図16Eは図15A〜図15Eに示す各工程に対応する模式的上面図である。
〔A〕第1実施形態の説明
図1A〜図1C,図2A〜図2C,図3A〜図3C及び図4A〜図4Cはそれぞれ本発明の第1実施形態に係る平面光導波路デバイスの製造方法を説明するための模式図である。なお、図1A及び図1Bはそれぞれ図1CのD矢視図に相当する平面光導波路デバイスの側面図、図1Cは平面光導波路デバイスの製造途中の上面図である。また、図2A,図2B,図2Cはそれぞれ図1CにおけるA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図である。また、図3A,図3B,図3Cはそれぞれ図2A,図2B,図2Cに対応する断面図であり、図4A,図4B,図4Cもそれぞれ図2A,図2B,図2Cに対応する断面図である。
以下、これらの図面に基づいて、コアの厚み方向にテーパ(スロープ)形状をスポットサイズ変換部として有する平面光導波路デバイス(以下、単に「平面光導波路」と略記する場合がある)の製造方法について説明する。
まず、図1Aに示すように、シリコン(Si)基板等の基板上に石英系層膜でアンダークラッド層(第1のクラッド層)1を形成し、その上にさらに石英系層膜でコア層2を形成する。これらのアンダークラッド層1及びコア層2の成膜方法としては、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)や、FHD(Flame Hydrolysis Deposition)、スパッタリングなどを用いることができる。なお、前記基板には、基板上に製作される光導波路と熱膨張係数を合わせるために石英基板を用いる場合もある。また、石英基板を用いた場合は当該石英基板がアンダークラッド層1を兼ねる場合もある。
次に、以下の工程に従って光導波路構造を形成する。
まず、図1Aに示すように、コア層2上に所定のコアパターンを形成するためのエッチングマスク3を形成する。このエッチングマスク3のパターンの製作方法としては、コア層2上にメタルやポリイミド等を成膜し、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地の前記メタルやポリイミド等をエッチングして形成する2層マスク法や、コア層2上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしてフォトレジストをエッチングマスク3とする単層マスク法等が適用できる。
次に、図1Bに示すように、前記エッチングマスク3をマスクとして、エッチングガスを用いたRIEによりコア層2及びアンダークラッド層1の一部をエッチングし、その後、残ったエッチングマスク3を除去する。これにより、エッチングマスク3のパターンに応じたコアパターン4(図1Cではライン状の導波路)が形成されることになる。なお、上記エッチングガスには、例えば、フッ素系のガス(CF4やC3F8,C4F8等)を用いる。
次に、図1C及び図2A〜図2Cに示すように、基板(又はアンダークラッド層1)に垂直な方向(コア層2の厚み方向)にテーパ形状(以下、縦型テーパ形状という)を形成したい部分以外のコアパターン4をマスクするとともに、縦型テーパ形状として深く彫り込みたい方向に向けて、コアパターン4の幅以上の幅でマスクの開口部が徐々に大きくなるような形状のエッチングマスク5(網掛け部)を形成する。
このエッチングマスク5としては、例えば、スピンコートとフォトリソグラフィーで簡単に形成が可能である、感光性を有する樹脂(感光性ポリイミドやフォトレジスト等)が適している。エッチングマスク5の厚みは次工程のエッチングでパターン効果によるエッチングレート差が効率良く生じるように10μm以上にするのが望ましい。
次に、前記エッチングマスク5をマスクとしてエッチングを行ない、エッチングマスク5の開口度が最も大きい場所でコア層2の厚さが所望の厚さとなるまでコア層2及びアンダークラッド層1をエッチングする。このエッチングにはエッチングマスク(以下、単に「マスク」ともいう)5の形状(開口度)の違いによってエッチングレートに違いが生じるエッチング方法であれば良い(ウェットエッチング及びドライエッチングのいずれでもよい)。
最適なエッチング方法としてはRIEが挙げられる。RIEは深さ(厚み)方向のエッチングの制御性が良く、かつ、マイクロローディング効果と呼ばれる、パターン効果があり、エッチングマスク5の開口度が小さいほど底面のエッチングレートが低下する。
したがって、このようなエッチングマスク5を用いてエッチングを行なうと、マスク5のパターン効果により、図3A〜図3Cに示すように、マスク5の開口部分の狭いところはマイクロローディング効果によってエッチングレートが遅くなり、開口部分が広くなるに従ってマイクロローディング効果が低減してエッチングレートが速くなるため、RIE後にはエッチングマスク5の開口部の狭い所のコア層2は厚く、エッチングマスク5の開口部が広くなるに従ってコア層2が薄くなる縦型テーパ形状が形成されることになる。
なお、この際、図3A〜図3Cに示すように、コア層2とともにアンダークラッド層1もコア層2と同程度にエッチングされるので、アンダークラッド層1もマスク5の開口度が大きくなる方向に縦型テーパ形状を有することになる。つまり、本製造方法によって作製される平面光導波路デバイスには、コア層2及び(アンダー)クラッド層1の両方に、特定方向(コアパターン4の長手方向)に厚みの変化する部分が形成されるのである。かかるクラッド層1の縦型テーパ形状は後の工程でオーバークラッド層6が形成されても、顕微鏡などで各クラッド層1,6の境目として確認することができる。
ところで、一般に石英系の膜をRIEするにはフッ素系のガスを使用するが、マイクロローディング効果を効果的に引き出すためには、エッチングガスとしてC3F8やC4F8等のC/F比(フッ素に対する炭素の割合)の高いガスを用いるのが好ましい。また、酸素を少量添加すればマイクロローディング効果の大きさを調整することが可能となるので、所望の形状を得るためには酸素を少量添加すると良い。
さて、上記エッチング終了後は、残ったエッチングマスク5を酸素アッシング等で除去し、図4A〜図4Cに示すように、オーバークラッド層6を成膜してコアパターン4を埋め込む。なお、オーバークラッド層6の成膜にも、例えば、CVD,FHD,スパッタリングなどが用いられる。
以上の工程により、縦型テーパ形状のコアパターン4をスポットサイズ変換部として有する平面光導波路が作製される。なお、上記のエッチングマスク5は、コアパターン4の形成前に形成してもよいが、エッチングマスク5形成後のコアパターン4の形成は精度上難しくなるため、上述したようにコアパターン4の形成後の方が好ましい。
このように、本実施形態の平面光導波路の製造方法によれば、テーパ形状を形成したいコアパターン4の部分から徐々に開口部分が大きくなっていくマスクパターンを有するエッチングマスク5を形成し、それをマスクにコア層2をRIEすることにより、RIE時のマイクロローディング効果によるエッチングレートの差を利用して、非常に簡易な工程で縦型テーパ形状のコアパターン4を形成することが可能である。
したがって、従来よりも低コストで縦型テーパ形状のスポットサイズ変換部をもつ平面光導波路を実現・提供することができる。
〔B〕第2実施形態の説明
図5A〜図5C,図6A〜図6C,図7A〜図7C及び図8A〜図8Cはそれぞれ本発明の第2実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。なお、図5A及び図5Bはそれぞれ図5CのD矢視図に相当する平面光導波路の側面図、図5Cは平面光導波路の製造途中の上面図である。また、図6A,図6B,図6Cはそれぞれ図5CにおけるA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図である。また、図7A,図7B,図7Cはそれぞれ図6A,図6B,図6Cに対応する断面図であり、図8A,図8B,図8Cもそれぞれ図6A,図6B,図6Cに対応する断面図である。
以下、これらの図面に基づいて、第2実施形態の平面光導波路の製造方法について説明する。
まず、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、図5Aに示すように、CVDやFHD,スパッタリングなどの成膜方法を用いて、シリコン(Si)基板等の基板上に石英系層膜でアンダークラッド層1を形成し、その上にさらに石英系層膜でコア層2を形成する。なお、この場合も、前記基板には、基板上に製作される光導波路と熱膨張係数を合わせるために石英基板が用いられる場合もあり、石英基板を用いた場合は当該石英基板がアンダークラッド層1を兼ねる場合もある。
次に、図5Aに示すように、コア層2上に所定のコアパターンを形成するためのエッチングマスク3aを形成する。このエッチングマスク3aのパターンについても、例えば、コア層2上にメタルやポリイミド等を成膜し、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地の前記メタルやポリイミド等をエッチングして形成する2層マスク法やコア層上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしてフォトレジストをエッチングマスク3aとする単層マスク法等が適用できる。
ただし、本実施形態においては、図5Cに示すように、コアパターン幅がスポットサイズ変換部端面7に向けて徐々に細くなるテーパ形状のコアパターンが得られるようにエッチングマスク3aをパターニングする。細くなる割合は最終的に形成される縦型テーパ形状と合わせてあり、テーパ部分のコア断面形状が何処でもほぼ正方形となるように調整してある。
そして、図5Bに示すように、前記エッチングマスク3aをマスクとして、エッチングガスを用いたRIEによりコア層2及びアンダークラッド層1の一部をエッチングし、その後、残ったエッチングマスク3aを除去する。これにより、エッチングマスク3aのパターンに応じたコアパターン4a(図5Cではスポットサイズ変換部端面7に向けて幅が徐々に細くなるテーパ形状(以下、横型テーパ形状という)の導波路が形成されることになる。なお、上記エッチングガスについても、例えば、フッ素系のガス(CF4やC3F8,C4F8等)を用いる。
次に、図5C及び図6A〜図6Cに示すように、第1実施形態と同様に、縦型テーパ形状を形成したい部分以外のコアパターン4aをマスクするとともに、縦型テーパ形状として深く彫り込みたい方向に向けて、コアパターン4の幅以上の幅でマスクの開口部が徐々に大きくなるような形状のエッチングマスク5(網掛け部)を形成する。
続いて、図7A〜図7Cに示すように、前記エッチングマスク5をマスクとしてRIE等によりエッチングを行ない、エッチングマスク5の開口度が最も大きい場所でコア層2の厚さが所望の厚さとなるまでコア層2及びアンダークラッド層1をエッチングする。すると、この場合も、マスク5のパターン効果により、マスク5の開口部分の狭いところはマイクロローディング効果によってエッチングレートが遅くなり、開口部分が広くなるに従ってマイクロローディング効果が低減してエッチングレートが速くなるため、RIE後にはエッチングマスク5の開口部の狭い所のコア層2は厚く、エッチングマスク5の開口部が広くなるに従ってコア層2が薄くなる縦型テーパ形状が形成されることになる。
したがって、コア層2は、その厚み及び幅のいずれもがスポットサイズ変換部端面7に向けて同程度に徐々に細くなるテーパ形状を有する、つまり、テーパ部分のコア断面形状が何処でもほぼ正方形となる形状を有することになる。なお、この場合も、図7A〜図7Cに示すように、コア層2とともにアンダークラッド層1もコア層2と同程度にエッチングされるため、アンダークラッド層1もマスク5の開口度が大きくなる方向に縦型テーパ形状を有することになる。
つまり、本製造方法によって作製される平面光導波路デバイスには、コア層2にその長手方向に幅の変化する部分が形成されるとともに、コア層2及び(アンダー)クラッド層1の両方に、コアパターン4の長手方向に厚みの変化する部分が形成されるのである。かかる、クラッド層1についての縦型テーパ形状も、第1実施形態と同様に、デバイス製造後に顕微鏡などで確認することができる。
また、本実施系形態においても、エッチングガスとしてC3F8やC4F8等のC/F比(フッ素に対する炭素の割合)の高いガスを用いるのが好ましく、また、マイクロローディング効果の大きさを調整して所望の形状を得るために酸素を少量(1〜2%程度)添加すると良い。
さて、上記エッチング終了後は、残ったエッチングマスク5を酸素アッシング等で除去し、図8A〜図8Cに示すように、オーバークラッド層6を成膜してコアパターン4を埋め込む。なお、オーバークラッド層6の成膜にも、例えば、CVD,FHD,スパッタリングなどが用いられる。
以上により、縦型及び横型双方のテーパ形状のスポットサイズ変換部を有する平面光導波路が作製される。かかる平面光導波路では、コア層2の断面形状がほぼ正方形を保ったまま端面7に向けて縮小してゆくので、コア層2を伝播する光のモード(TM,TEモード)の違いによる損失差(損失の偏光依存性)を低減することができ、第1実施形態におけるものよりも低損失なスポットサイズ変換部をもつ平面光導波路を簡易な工程で実現できる。
かかるスポットサイズ変換部を、高屈折率差を有する平面光導波路デバイスと光ファイバとの接続部分に用いれば、光ファイバとの接続損失を低減することができる。
〔C〕第3実施形態の説明
図9A〜図9C,図10A〜図10D,図11A〜図11C,図12A〜図12C,図13A及び図13Bはそれぞれ本発明の第3実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。なお、図9A及び図9Bはそれぞれ図9CのE矢視図に相当する平面光導波路の側面図、図9Cは平面光導波路の製造途中の上面図である。図10A,図10B,図10Cはそれぞれ図9CにおけるA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図であり、図10Dは図9Cにおける枠8で囲んだ部分のD−D断面を拡大して示す図である。図11A,図11B,図11Cはそれぞれ図10A,図10B,図10Cに対応する断面図であり、図12A,図12B,図12Cもそれぞれ図10A,図10B,図10Cに対応する断面図である。図13Aは図9Cに示すエッチングマスクを形成する際に用いるフォトマスクの模式的上面図、図13Bは図13Aの枠8で囲んだ部分の拡大図である。
以下、これらの図面に基づいて、第3実施形態の平面光導波路の製造方法について説明する。
まず、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、図9Aに示すように、CVDやFHD,スパッタリングなどの成膜方法を用いて、シリコン(Si)基板等の基板上に石英系層膜でアンダークラッド層1を形成し、その上にさらに石英系層膜でコア層2を形成する。なお、この場合も、前記基板には、基板上に製作される光導波路と熱膨張係数を合わせるために石英基板が用いられる場合もあり、石英基板を用いた場合は当該石英基板がアンダークラッド層1を兼ねる場合もある。
次に、図9Aに示すように、コア層2上に所定のコアパターンを形成するためのエッチングマスク3aを形成する。このエッチングマスク3aのパターンについても、例えば、コア層2上にメタルやポリイミド等を成膜し、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地の前記メタルやポリイミド等をエッチングして形成する2層マスク法やコア層上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしてフォトレジストをエッチングマスク3aとする単層マスク法等が適用できる。
そして、図9Bに示すように、前記エッチングマスク3aをマスクとして、エッチングガスを用いたRIEによりコア層2及びアンダークラッド層1の一部をエッチングし、その後、残ったエッチングマスク3aを除去する。これにより、エッチングマスク3aのパターンに応じたコアパターン4a(図9Cでは横型テーパ形状)が形成されることになる。なお、上記エッチングガスについても、例えば、フッ素系のガス(CF4やC3F8,C4F8等)を用いる。
次に、図9C及び図10A〜図10Cに示すように、第2実施形態と同様に、縦型テーパ形状を形成したい部分以外のコアパターン4aをマスクするとともに、縦型テーパ形状として深く彫り込みたい方向に向けてマスクの開口部が大きくなるような形状でエッチングマスク5(網掛け部)を形成する。
ただし、本実施形態では、図13Aに示すように、このエッチングマスク5をパターニングするフォトマスク9において、マスクパターンが開口を始める部分から開口部が広くなる方向に向かって徐々に光の透過量が多くなるような半透明部分(半透明マスク;枠8で囲んだ部分)が形成してある。具体的に、上記の半透明部分8は、例えば図13Bに示すように、1辺が1μm以下の微小矩形パターンを配列してその密度を変化させることによって光の透過率を変化させるようになっている。
このような半透明部分8を有するフォトマスク9を使用すると、図10Dに示すように、光の透過量に応じてフォトレジストが斜面状に残り、少なくとも半透明マスクにあたるところのエッチングマスク5が斜面形状5aとなる。かかる斜面形状5aを有するエッチングマスク5を枠8で囲んで示す開口部に形成すると、下記のエッチング工程により、エッチングマスク5の開口部と非開口部との境目にあたる部分のコア層2を更に滑らかな角度で縦型テーパ形状に形成することが可能となり、スポットサイズ変換の際の放射損失を低減することができる。
以降は、第2実施形態と同様、図11A〜図11Cに示すように、前記エッチングマスク5(5a)をマスクとしてRIE等によりエッチングを行ない、エッチングマスク5の開口度が最も大きい場所でコア層2の厚さが所望の厚さとなるまでコア層2及びアンダークラッド層1をエッチングした後、残ったエッチングマスク5(5a)を酸素アッシング等で除去し、図12A〜図12Cに示すように、オーバークラッド層6を成膜してコアパターン4を埋め込む。
これにより、第2実施形態と同様に、コア層2の断面形状がほぼ正方形を保ったまま端面7に向けて縮小してゆく縦型及び横型双方のテーパ形状を有するとともに、エッチングマスク5の開口部と非開口部との境目にあたる部分のコア層2を更に滑らかな角度で縦型テーパ形状としたスポットサイズ変換部を有する平面光導波路が極めて簡易な工程で作製される。
したがって、第2実施形態に比してさらに損失の小さいスポットサイズ変換部を有する平面光導波路を低コストで実現・提供することができる。
なお、上述した例では、開口部と非開口部の境目を半透明マスク8で繋いだが、この部分の開口度をフォトリソグラフィーの解像度以下にまで狭めることにより意図的にフォトリソグラフィー不良を引き起こして、フォトレジストを縦型テーパ形状に残すことによって上記と同様の作用効果を得ることもできる。
また、上述した各実施形態では、コア層2,クラッド層1,6として、いずれも、石英系の材料を適用した場合について説明したが、光導波路構造を形成できる材料であれば、特に石英系の材料に限られるものではない。さらに、上述したエッチングレートを変化させるマスクパターンは、上述した例に限られず、コア層2の厚み方向に設けたい形状に応じて適宜変更すればよい。
そして、本発明は、上述した各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
図1A〜図1C,図2A〜図2C,図3A〜図3C及び図4A〜図4Cはそれぞれ本発明の第1実施形態に係る平面光導波路デバイスの製造方法を説明するための模式図である。なお、図1A及び図1Bはそれぞれ図1CのD矢視図に相当する平面光導波路デバイスの側面図、図1Cは平面光導波路デバイスの製造途中の上面図である。また、図2A,図2B,図2Cはそれぞれ図1CにおけるA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図である。また、図3A,図3B,図3Cはそれぞれ図2A,図2B,図2Cに対応する断面図であり、図4A,図4B,図4Cもそれぞれ図2A,図2B,図2Cに対応する断面図である。
以下、これらの図面に基づいて、コアの厚み方向にテーパ(スロープ)形状をスポットサイズ変換部として有する平面光導波路デバイス(以下、単に「平面光導波路」と略記する場合がある)の製造方法について説明する。
まず、図1Aに示すように、シリコン(Si)基板等の基板上に石英系層膜でアンダークラッド層(第1のクラッド層)1を形成し、その上にさらに石英系層膜でコア層2を形成する。これらのアンダークラッド層1及びコア層2の成膜方法としては、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)や、FHD(Flame Hydrolysis Deposition)、スパッタリングなどを用いることができる。なお、前記基板には、基板上に製作される光導波路と熱膨張係数を合わせるために石英基板を用いる場合もある。また、石英基板を用いた場合は当該石英基板がアンダークラッド層1を兼ねる場合もある。
次に、以下の工程に従って光導波路構造を形成する。
まず、図1Aに示すように、コア層2上に所定のコアパターンを形成するためのエッチングマスク3を形成する。このエッチングマスク3のパターンの製作方法としては、コア層2上にメタルやポリイミド等を成膜し、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地の前記メタルやポリイミド等をエッチングして形成する2層マスク法や、コア層2上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしてフォトレジストをエッチングマスク3とする単層マスク法等が適用できる。
次に、図1Bに示すように、前記エッチングマスク3をマスクとして、エッチングガスを用いたRIEによりコア層2及びアンダークラッド層1の一部をエッチングし、その後、残ったエッチングマスク3を除去する。これにより、エッチングマスク3のパターンに応じたコアパターン4(図1Cではライン状の導波路)が形成されることになる。なお、上記エッチングガスには、例えば、フッ素系のガス(CF4やC3F8,C4F8等)を用いる。
次に、図1C及び図2A〜図2Cに示すように、基板(又はアンダークラッド層1)に垂直な方向(コア層2の厚み方向)にテーパ形状(以下、縦型テーパ形状という)を形成したい部分以外のコアパターン4をマスクするとともに、縦型テーパ形状として深く彫り込みたい方向に向けて、コアパターン4の幅以上の幅でマスクの開口部が徐々に大きくなるような形状のエッチングマスク5(網掛け部)を形成する。
このエッチングマスク5としては、例えば、スピンコートとフォトリソグラフィーで簡単に形成が可能である、感光性を有する樹脂(感光性ポリイミドやフォトレジスト等)が適している。エッチングマスク5の厚みは次工程のエッチングでパターン効果によるエッチングレート差が効率良く生じるように10μm以上にするのが望ましい。
次に、前記エッチングマスク5をマスクとしてエッチングを行ない、エッチングマスク5の開口度が最も大きい場所でコア層2の厚さが所望の厚さとなるまでコア層2及びアンダークラッド層1をエッチングする。このエッチングにはエッチングマスク(以下、単に「マスク」ともいう)5の形状(開口度)の違いによってエッチングレートに違いが生じるエッチング方法であれば良い(ウェットエッチング及びドライエッチングのいずれでもよい)。
最適なエッチング方法としてはRIEが挙げられる。RIEは深さ(厚み)方向のエッチングの制御性が良く、かつ、マイクロローディング効果と呼ばれる、パターン効果があり、エッチングマスク5の開口度が小さいほど底面のエッチングレートが低下する。
したがって、このようなエッチングマスク5を用いてエッチングを行なうと、マスク5のパターン効果により、図3A〜図3Cに示すように、マスク5の開口部分の狭いところはマイクロローディング効果によってエッチングレートが遅くなり、開口部分が広くなるに従ってマイクロローディング効果が低減してエッチングレートが速くなるため、RIE後にはエッチングマスク5の開口部の狭い所のコア層2は厚く、エッチングマスク5の開口部が広くなるに従ってコア層2が薄くなる縦型テーパ形状が形成されることになる。
なお、この際、図3A〜図3Cに示すように、コア層2とともにアンダークラッド層1もコア層2と同程度にエッチングされるので、アンダークラッド層1もマスク5の開口度が大きくなる方向に縦型テーパ形状を有することになる。つまり、本製造方法によって作製される平面光導波路デバイスには、コア層2及び(アンダー)クラッド層1の両方に、特定方向(コアパターン4の長手方向)に厚みの変化する部分が形成されるのである。かかるクラッド層1の縦型テーパ形状は後の工程でオーバークラッド層6が形成されても、顕微鏡などで各クラッド層1,6の境目として確認することができる。
ところで、一般に石英系の膜をRIEするにはフッ素系のガスを使用するが、マイクロローディング効果を効果的に引き出すためには、エッチングガスとしてC3F8やC4F8等のC/F比(フッ素に対する炭素の割合)の高いガスを用いるのが好ましい。また、酸素を少量添加すればマイクロローディング効果の大きさを調整することが可能となるので、所望の形状を得るためには酸素を少量添加すると良い。
さて、上記エッチング終了後は、残ったエッチングマスク5を酸素アッシング等で除去し、図4A〜図4Cに示すように、オーバークラッド層6を成膜してコアパターン4を埋め込む。なお、オーバークラッド層6の成膜にも、例えば、CVD,FHD,スパッタリングなどが用いられる。
以上の工程により、縦型テーパ形状のコアパターン4をスポットサイズ変換部として有する平面光導波路が作製される。なお、上記のエッチングマスク5は、コアパターン4の形成前に形成してもよいが、エッチングマスク5形成後のコアパターン4の形成は精度上難しくなるため、上述したようにコアパターン4の形成後の方が好ましい。
このように、本実施形態の平面光導波路の製造方法によれば、テーパ形状を形成したいコアパターン4の部分から徐々に開口部分が大きくなっていくマスクパターンを有するエッチングマスク5を形成し、それをマスクにコア層2をRIEすることにより、RIE時のマイクロローディング効果によるエッチングレートの差を利用して、非常に簡易な工程で縦型テーパ形状のコアパターン4を形成することが可能である。
したがって、従来よりも低コストで縦型テーパ形状のスポットサイズ変換部をもつ平面光導波路を実現・提供することができる。
〔B〕第2実施形態の説明
図5A〜図5C,図6A〜図6C,図7A〜図7C及び図8A〜図8Cはそれぞれ本発明の第2実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。なお、図5A及び図5Bはそれぞれ図5CのD矢視図に相当する平面光導波路の側面図、図5Cは平面光導波路の製造途中の上面図である。また、図6A,図6B,図6Cはそれぞれ図5CにおけるA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図である。また、図7A,図7B,図7Cはそれぞれ図6A,図6B,図6Cに対応する断面図であり、図8A,図8B,図8Cもそれぞれ図6A,図6B,図6Cに対応する断面図である。
以下、これらの図面に基づいて、第2実施形態の平面光導波路の製造方法について説明する。
まず、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、図5Aに示すように、CVDやFHD,スパッタリングなどの成膜方法を用いて、シリコン(Si)基板等の基板上に石英系層膜でアンダークラッド層1を形成し、その上にさらに石英系層膜でコア層2を形成する。なお、この場合も、前記基板には、基板上に製作される光導波路と熱膨張係数を合わせるために石英基板が用いられる場合もあり、石英基板を用いた場合は当該石英基板がアンダークラッド層1を兼ねる場合もある。
次に、図5Aに示すように、コア層2上に所定のコアパターンを形成するためのエッチングマスク3aを形成する。このエッチングマスク3aのパターンについても、例えば、コア層2上にメタルやポリイミド等を成膜し、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地の前記メタルやポリイミド等をエッチングして形成する2層マスク法やコア層上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしてフォトレジストをエッチングマスク3aとする単層マスク法等が適用できる。
ただし、本実施形態においては、図5Cに示すように、コアパターン幅がスポットサイズ変換部端面7に向けて徐々に細くなるテーパ形状のコアパターンが得られるようにエッチングマスク3aをパターニングする。細くなる割合は最終的に形成される縦型テーパ形状と合わせてあり、テーパ部分のコア断面形状が何処でもほぼ正方形となるように調整してある。
そして、図5Bに示すように、前記エッチングマスク3aをマスクとして、エッチングガスを用いたRIEによりコア層2及びアンダークラッド層1の一部をエッチングし、その後、残ったエッチングマスク3aを除去する。これにより、エッチングマスク3aのパターンに応じたコアパターン4a(図5Cではスポットサイズ変換部端面7に向けて幅が徐々に細くなるテーパ形状(以下、横型テーパ形状という)の導波路が形成されることになる。なお、上記エッチングガスについても、例えば、フッ素系のガス(CF4やC3F8,C4F8等)を用いる。
次に、図5C及び図6A〜図6Cに示すように、第1実施形態と同様に、縦型テーパ形状を形成したい部分以外のコアパターン4aをマスクするとともに、縦型テーパ形状として深く彫り込みたい方向に向けて、コアパターン4の幅以上の幅でマスクの開口部が徐々に大きくなるような形状のエッチングマスク5(網掛け部)を形成する。
続いて、図7A〜図7Cに示すように、前記エッチングマスク5をマスクとしてRIE等によりエッチングを行ない、エッチングマスク5の開口度が最も大きい場所でコア層2の厚さが所望の厚さとなるまでコア層2及びアンダークラッド層1をエッチングする。すると、この場合も、マスク5のパターン効果により、マスク5の開口部分の狭いところはマイクロローディング効果によってエッチングレートが遅くなり、開口部分が広くなるに従ってマイクロローディング効果が低減してエッチングレートが速くなるため、RIE後にはエッチングマスク5の開口部の狭い所のコア層2は厚く、エッチングマスク5の開口部が広くなるに従ってコア層2が薄くなる縦型テーパ形状が形成されることになる。
したがって、コア層2は、その厚み及び幅のいずれもがスポットサイズ変換部端面7に向けて同程度に徐々に細くなるテーパ形状を有する、つまり、テーパ部分のコア断面形状が何処でもほぼ正方形となる形状を有することになる。なお、この場合も、図7A〜図7Cに示すように、コア層2とともにアンダークラッド層1もコア層2と同程度にエッチングされるため、アンダークラッド層1もマスク5の開口度が大きくなる方向に縦型テーパ形状を有することになる。
つまり、本製造方法によって作製される平面光導波路デバイスには、コア層2にその長手方向に幅の変化する部分が形成されるとともに、コア層2及び(アンダー)クラッド層1の両方に、コアパターン4の長手方向に厚みの変化する部分が形成されるのである。かかる、クラッド層1についての縦型テーパ形状も、第1実施形態と同様に、デバイス製造後に顕微鏡などで確認することができる。
また、本実施系形態においても、エッチングガスとしてC3F8やC4F8等のC/F比(フッ素に対する炭素の割合)の高いガスを用いるのが好ましく、また、マイクロローディング効果の大きさを調整して所望の形状を得るために酸素を少量(1〜2%程度)添加すると良い。
さて、上記エッチング終了後は、残ったエッチングマスク5を酸素アッシング等で除去し、図8A〜図8Cに示すように、オーバークラッド層6を成膜してコアパターン4を埋め込む。なお、オーバークラッド層6の成膜にも、例えば、CVD,FHD,スパッタリングなどが用いられる。
以上により、縦型及び横型双方のテーパ形状のスポットサイズ変換部を有する平面光導波路が作製される。かかる平面光導波路では、コア層2の断面形状がほぼ正方形を保ったまま端面7に向けて縮小してゆくので、コア層2を伝播する光のモード(TM,TEモード)の違いによる損失差(損失の偏光依存性)を低減することができ、第1実施形態におけるものよりも低損失なスポットサイズ変換部をもつ平面光導波路を簡易な工程で実現できる。
かかるスポットサイズ変換部を、高屈折率差を有する平面光導波路デバイスと光ファイバとの接続部分に用いれば、光ファイバとの接続損失を低減することができる。
〔C〕第3実施形態の説明
図9A〜図9C,図10A〜図10D,図11A〜図11C,図12A〜図12C,図13A及び図13Bはそれぞれ本発明の第3実施形態に係る平面光導波路の製造方法を説明するための模式図である。なお、図9A及び図9Bはそれぞれ図9CのE矢視図に相当する平面光導波路の側面図、図9Cは平面光導波路の製造途中の上面図である。図10A,図10B,図10Cはそれぞれ図9CにおけるA−A断面図,B−B断面図,C−C断面図であり、図10Dは図9Cにおける枠8で囲んだ部分のD−D断面を拡大して示す図である。図11A,図11B,図11Cはそれぞれ図10A,図10B,図10Cに対応する断面図であり、図12A,図12B,図12Cもそれぞれ図10A,図10B,図10Cに対応する断面図である。図13Aは図9Cに示すエッチングマスクを形成する際に用いるフォトマスクの模式的上面図、図13Bは図13Aの枠8で囲んだ部分の拡大図である。
以下、これらの図面に基づいて、第3実施形態の平面光導波路の製造方法について説明する。
まず、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、図9Aに示すように、CVDやFHD,スパッタリングなどの成膜方法を用いて、シリコン(Si)基板等の基板上に石英系層膜でアンダークラッド層1を形成し、その上にさらに石英系層膜でコア層2を形成する。なお、この場合も、前記基板には、基板上に製作される光導波路と熱膨張係数を合わせるために石英基板が用いられる場合もあり、石英基板を用いた場合は当該石英基板がアンダークラッド層1を兼ねる場合もある。
次に、図9Aに示すように、コア層2上に所定のコアパターンを形成するためのエッチングマスク3aを形成する。このエッチングマスク3aのパターンについても、例えば、コア層2上にメタルやポリイミド等を成膜し、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地の前記メタルやポリイミド等をエッチングして形成する2層マスク法やコア層上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしてフォトレジストをエッチングマスク3aとする単層マスク法等が適用できる。
そして、図9Bに示すように、前記エッチングマスク3aをマスクとして、エッチングガスを用いたRIEによりコア層2及びアンダークラッド層1の一部をエッチングし、その後、残ったエッチングマスク3aを除去する。これにより、エッチングマスク3aのパターンに応じたコアパターン4a(図9Cでは横型テーパ形状)が形成されることになる。なお、上記エッチングガスについても、例えば、フッ素系のガス(CF4やC3F8,C4F8等)を用いる。
次に、図9C及び図10A〜図10Cに示すように、第2実施形態と同様に、縦型テーパ形状を形成したい部分以外のコアパターン4aをマスクするとともに、縦型テーパ形状として深く彫り込みたい方向に向けてマスクの開口部が大きくなるような形状でエッチングマスク5(網掛け部)を形成する。
ただし、本実施形態では、図13Aに示すように、このエッチングマスク5をパターニングするフォトマスク9において、マスクパターンが開口を始める部分から開口部が広くなる方向に向かって徐々に光の透過量が多くなるような半透明部分(半透明マスク;枠8で囲んだ部分)が形成してある。具体的に、上記の半透明部分8は、例えば図13Bに示すように、1辺が1μm以下の微小矩形パターンを配列してその密度を変化させることによって光の透過率を変化させるようになっている。
このような半透明部分8を有するフォトマスク9を使用すると、図10Dに示すように、光の透過量に応じてフォトレジストが斜面状に残り、少なくとも半透明マスクにあたるところのエッチングマスク5が斜面形状5aとなる。かかる斜面形状5aを有するエッチングマスク5を枠8で囲んで示す開口部に形成すると、下記のエッチング工程により、エッチングマスク5の開口部と非開口部との境目にあたる部分のコア層2を更に滑らかな角度で縦型テーパ形状に形成することが可能となり、スポットサイズ変換の際の放射損失を低減することができる。
以降は、第2実施形態と同様、図11A〜図11Cに示すように、前記エッチングマスク5(5a)をマスクとしてRIE等によりエッチングを行ない、エッチングマスク5の開口度が最も大きい場所でコア層2の厚さが所望の厚さとなるまでコア層2及びアンダークラッド層1をエッチングした後、残ったエッチングマスク5(5a)を酸素アッシング等で除去し、図12A〜図12Cに示すように、オーバークラッド層6を成膜してコアパターン4を埋め込む。
これにより、第2実施形態と同様に、コア層2の断面形状がほぼ正方形を保ったまま端面7に向けて縮小してゆく縦型及び横型双方のテーパ形状を有するとともに、エッチングマスク5の開口部と非開口部との境目にあたる部分のコア層2を更に滑らかな角度で縦型テーパ形状としたスポットサイズ変換部を有する平面光導波路が極めて簡易な工程で作製される。
したがって、第2実施形態に比してさらに損失の小さいスポットサイズ変換部を有する平面光導波路を低コストで実現・提供することができる。
なお、上述した例では、開口部と非開口部の境目を半透明マスク8で繋いだが、この部分の開口度をフォトリソグラフィーの解像度以下にまで狭めることにより意図的にフォトリソグラフィー不良を引き起こして、フォトレジストを縦型テーパ形状に残すことによって上記と同様の作用効果を得ることもできる。
また、上述した各実施形態では、コア層2,クラッド層1,6として、いずれも、石英系の材料を適用した場合について説明したが、光導波路構造を形成できる材料であれば、特に石英系の材料に限られるものではない。さらに、上述したエッチングレートを変化させるマスクパターンは、上述した例に限られず、コア層2の厚み方向に設けたい形状に応じて適宜変更すればよい。
そして、本発明は、上述した各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることはいうまでもない。
以上のように、本発明によれば、エッチングレートの差を利用して、非常に簡易な工程で縦型テーパ形状のコアパターンを形成することができるので、従来よりも低コストで縦型テーパ形状のスポットサイズ変換部をもつ光導波路デバイスを実現・提供することができる。したがって、光通信分野において本発明は極めて有用なものと考えられる。
Claims (15)
- コア層(2)と該コア層(2)の周囲を覆うクラッド層(1,6)とを有する光導波路デバイスの製造方法において、
第1のクラッド層(1)の上に、所定パターンのコア層(2)を形成するとともに、該コア層(2)の一部分を除く領域に、該一部分の特定方向にエッチングレートを変化させるマスクパターンを有するエッチングマスク(5)を形成し、
該エッチングマスク(5)をマスクとして該コア層(2)を部分的にエッチングすることを特徴とする、光導波路デバイスの製造方法。 - 該コア層(2)を形成した後に、該エッチングマスク(5)を形成することを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該エッチング後に、該エッチングマスク(5)を除去し、
該コア層(2)及び該第1のクラッド層(1)の上に第2のクラッド層(6)を形成することを特徴とする、請求の範囲第1項又は第2項に記載の光導波路デバイスの製造方法。 - 該エッチングマスク(5)として、該コア層(2)に該特定方向に厚みの変化するテーパ形状を形成したい該一部分から徐々に該コア層(2)のパターンに沿って該コア層(2)の幅方向に開口度が大きくなるマスクパターンを形成することを特徴とする、請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該エッチングマスク(5)が、感光性を有する樹脂で形成されることを特徴とする、請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該エッチングマスク(5)が、感光性を有する樹脂で形成されることを特徴とする、請求の範囲第4項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該開口度の幅が、フォトリソグラフィーの解像度以下に設定されることを特徴とする、請求の範囲第6項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該開口度の幅が、該コア層(2)の幅以上に設定されていることを特徴とする、請求の範囲第4,6,7項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該コア層(2)が、正方断面形状を有するよう幅方向にもテーパ形状を有して形成されていることを特徴とする、請求の範囲第4,6〜8項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該エッチングマスク(5)をフォトリソグラフィーで形成する際に使用するフォトマスクにおいて、該マスクパターンが開口を始める部分から開口部が広くなる方向に向かって徐々に光の透過量が多くなるような半透明部分(8)が存在することを特徴とする、請求の範囲第4〜9項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該半透明部分(8)が、1辺が1μm以下の微小矩形パターンを配列してその密度を変化させることによって光の透過率を変化させるように構成されていることを特徴とする、請求の範囲第10項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該エッチングマスク(5)の厚みが10μm以上であることを特徴とする、請求の範囲第1〜11項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該コア層(2)のエッチングに、所定のエッチングガスによるRIEを用いることを特徴とする、請求の範囲第1〜12項のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 該エッチングガスとして、C3F8又はC4F8を含むガスを用いることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の光導波路デバイスの製造方法。
- 請求の範囲第1〜14のいずれか1項に記載の光導波路デバイスの製造方法よって、コア層(2)及びクラッド層(1,6)の両方に、該特定方向に厚みの変化する部分が形成されていることを特徴とする、光導波路デバイス。
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