JP5757026B2 - ジャガイモ生地包み食品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ジャガイモを主たる原料とする生地に内包材を包んで製造されるジャガイモ生地包み食品およびその製造方法に関する。
従来から、内包材(中種)を固めてからその外周面にバッター液を付け、さらにそのバッター液を付けた内包材の表面にパン粉をまぶして作ったジャガイモ食品が提供されている。このジャガイモ食品のうち、例えばコロッケと呼ばれる周知のジャガイモ食品は、ジャガイモを潰して作ったマッシュポテトにひき肉、玉ねぎなどを原料とする内包材を円形やだ円形に成形し、その成形物の表面に卵液やバッター液を付け、さらにその上にパン粉を付着した上で油調することにより作られる(例えば、特許文献1参照)。
また、内包材をマッシュポテトの生地で抱餡し、その抱餡を行った生地の表面にバッター液を付け、そのバッター液が付着した生地の表面にパン粉をまぶしたジャガイモ生地包み食品も提案されている。
特開2003−245059号公報
しかしながら、前記いずれのジャガイモ食品にあっても、内包材にバッター液を付けた上でパン粉を付着させて油調したり、抱餡したマッシュポテトの生地の上にバッター液を付けた上でパン粉をまぶしたりするものであるため、これらの生成品(ジャガイモ食品)を冷凍し、包装袋に収納して保存、搬送、販売に供する際に、隣り合う生成品どうしが互いに接触したりぶつかり合ったりすることで、パン粉が生地から剥離し、商品としての歩留まりが落ちるし、見た目が悪くなるという不都合があった。また、油調後時間の経過とともに前記内容物やジャガイモの生地からパン粉への水分の移行が促進されて、そのパン粉部分がベトつくという不都合があった。
本発明は前述のような従来の問題点を解消するものであり、その目的とするところは、パン粉を付けたジャガイモ食品におけるようなパン粉の剥離やベトつきがなく、油調してから長時間経てもベトづきずらく、サクサクとした食感が得られるジャガイモ生地包み食品およびこのジャガイモ生地包み食品の製造方法を提供することにある。
前記目的達成のために、本発明の請求項1に係るジャガイモ生地包み食品の製造方法は、オゾン水を冷却して水温1℃〜2℃の冷却オゾン水を生成する冷却オゾン水生成工程と、
前記冷却オゾン水に、塩、トレハロース、ビタミンC、酢および澱粉を加えて混合し、温度1℃〜3℃の調味液をつくる調味液生成工程と、
該調味液1.8〜2.5重量部に対し乾燥マッシュポテトを0.8〜1.3重量部の割合で配合して、この配合物温度を3℃〜6℃に調整しつつ混練し、温度3℃〜6℃のジャガイモ生地を生成する生地生成工程と、
このジャガイモ生地を3℃〜6℃の低温冷蔵にて1.5時間〜3.5時間熟成させる熟成工程と、
熟成した前記ジャガイモ生地を用いて抱餡機でジャガイモ生地の表面に複数のヒダを形成させて内包物を抱餡成形する抱餡成形工程と、
ヒダが形成された抱餡成形物を低温で、急速冷凍させる急速冷凍工程と、
を備えることを特徴とする。
この構成により、低温(1℃〜3℃)に温度管理された調味液を使用して、乾燥マッシュポテトと混練し、低温(3℃〜6℃)のジャガイモ生地を生成するので、ジャガイモ生地の粘度を抑制することができ、このジャガイモ生地を使用しての抱餡機での抱餡工程で、ジャガイモ生地の表面にヒダがつき易くなる。また、ジャガイモ生地は、低温(3℃〜6℃)冷蔵管理のもとで熟成するので、粘度を抑制して熟成できる。
また、本発明の工程で生成されたジャガイモ生地を使用して抱餡機で抱餡した表面に複数(多数)のヒダを有するジャガイモ生地包み食品は、冷凍され複数個が袋詰めされ、この袋詰めの状態では、それぞれ隣接するもの同士が接触して互いに干渉し合うことになるが、前記ヒダはジャガイモ生地そのものの一部で一体のものであるため、壊れたり、剥がれ落ちることはない。また、ジャガイモ生地包み食品は、油調(油で揚げる)することによって、べたつきが生ずることなく、サクサクとした食感が得られる。そして、この包み揚げ食品を速やかに食卓に載せることができる。
ここで、調味液にオゾン水を用いるのは、オゾン(気体)はそれ自体非常に不安定な物質であるため残留性がなく、無公害で安全性が高く、水に溶かすことでオゾン自体の分解によって発生する酸素原子の酸化力によって細菌を死滅させる殺菌力を持つオゾン水となる。また、オゾン水は強い脱臭力および漂白力を持つ。このオゾン水をジャガイモ生地の製造に用いることにより、長期に亘って、そのジャガイモ生地にカビが発生したり細菌によって変質したりするのを防止できる。
また、トレハロースは、さっぱりとした上品な甘みを持ち、炭水化物、タンパク質、脂質に対して品質保持効果を持ち、さらに苦味、渋味、えぐ味、生臭み、レトルト臭等を抑える作用を持つ。
また、ビタミンCは、コラーゲンの生成、免疫力の強化、抗ストレス、ホルモンの分泌、体内の酸化防止、発がん物質合成の抑制、そのほか体内の酸化還元反応に係わる効果を示し、健康体の維持に寄与する。
また、酢は、味付けであり、ジャガイモ生地に旨味を加えるとともに、カビの発生や細菌による変質を抑制する。酢は、穀物酢が癖がなく、さっぱりとした爽やかな味覚の酢であり好ましい。
また、塩は、味付けでありジャガイモ生地の旨味を引き出すと共に、腐食の進行を抑える。
さらに、澱粉は、生地につなぎとしての粘度や透明度を付与するために用いられる。この澱粉は、加工澱粉が容易に入手でき、使用しやすいので好ましい。
また、本発明の請求項2に係るジャガイモ生地包み食品の製造方法は、前記冷却オゾン水生成工程では、オゾン水と氷をミキサーに入れて混合し、水温1℃〜2℃の冷却オゾン水を生成することを特徴とする。
これにより、水温1℃〜2℃の冷却オゾン水を容易に生成することができる。
また、本発明の請求項3に係るジャガイモ生地包み食品の製造方法は、前記調味液生成工程での調味液の生成は、前記冷却オゾン水を入れたミキサーに、塩、トレハロース、ビタミンC、酢および澱粉を加えて25〜32回転/分の回転で1分30秒〜2分30秒間混合し、温度1℃〜3℃の調味液を生成することを特徴とする。
このように、ゆっくりとした回転で短時間で混合することにより、各配合材の成分を損なうことなく、混ぜ合わせることができる。
また、本発明の請求項4に係るジャガイモ生地包み食品の製造方法は、前記調味液生成工程での調味液の配合割合が、
冷却オゾン水 88〜93重量%
澱粉 4〜7重量%
トレハロース 1〜4重量%
塩 0.3〜0.6重量%
酢 0.3〜0.6重量%
ビタミンC 0.05〜0.15重量%
であることを特徴とする。
この配合割合の調味液を使用してジャガイモ生地を作成すると、抱餡機で抱餡製造する際に、ジャガイモ生地の表面に複数(多数)のヒダが形成されると共に、冷凍後にジャガイモ生地包み食品が袋内で互いに接触してもヒダが壊れることがなく、また、油調するとサクサク感を有し、油調後に長時間ベタ付きがなくサクサク感を保持する。また、この調味液を使用したジャガイモ生地包み食品は、長期に亘って、そのジャガイモ生地にカビが発生したり細菌により変質したりすることがない。しかも、ジャガイモ生地は、ジャガイモの旨味が充分に保持される。
また、本発明の請求項5に係るジャガイモ生地包み食品の製造方法は、前記生地生成工程での調味液と乾燥マッシュポテトとの混練が、ミキサーで16〜20回転/分の回転で、2分20秒〜2分40秒間混練し、生地温度を3℃〜6℃に調整することを特徴とする。
この構成により、温度管理された調味液を使用してジャガイモ生地の粘度を抑制しながら、乾燥マッシュポテトと調味液との混合練度を遅くし、混合(混練)時間を適度に短めに調整することによって、ジャガイモ生地の粘度を不均等にすることができ、これにより抱餡機での抱餡工程で、ジャガイモ生地の表面に多数の不規則な形態のヒダをつくることができる。
さらに、本発明の請求項6に係るジャガイモ生地包み食品は、前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法により得られた内包物がジャガイモ生地で抱餡成形されジャガイモ生地の表面に複数のヒダを有することを特徴とする。
この構成により、このジャガイモ生地包み食品を油調することによって包み揚げ食品として、あるいはそのまま焼いたりして、種々の食感、食味および風味がある食品としてテーブルに載せることができる。また、前記ヒダはジャガイモ生地包み食品の見栄えに目新しさを付与するため、顧客の購買力を高めることができる。
また、ジャガイモ生地包み食品は、油調した後に、ベタ付きがなくサクサク感のある食品となる。
本発明のジャガイモ生地包み食品の製造方法およびジャガイモ生地包み食品によれば、次のような効果を奏する。
(1)抱餡形成時に、ジャガイモ生地の外周面に多数(複数)のヒダを形成させたジャガイモ生地包み食品を、工程を増やすことなく低コストに製造できる。
(2)ジャガイモ生地の表面に複数(多数)のヒダを形成したジャガイモ生地包み食品は、油調(油で揚げる)すると、ベタ付きが生ずることなく、サクサクした食感の包み揚げ食品として提供できる。
(3)ジャガイモ生地の表面に複数(多数)のヒダを形成したジャガイモ生地包み食品は、冷凍して複数個を袋詰めし、互いに接触しても、ヒダはジャガイモ生地そのものの一部で一体のものであるため、壊れたり、剥がれることはない。
(4)抱餡形成したジャガイモ生地は、長期に亘ってカビが発生したり、細菌によって変質したりすることがない。
(5)ジャガイモ生地包み食品は、油調することによって包み揚げ食品として、あるいはそのまま焼いたりすることにより種々の食味、風味および食感のある食品としてテーブルに載せることができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に本発明を実施するための最良の形態を添付の図面を参照して、詳細に説明する。
本発明の実施の形態によるジャガイモ生地包み食品の製造方法を示す製造工程図である。 本発明の実施の形態によるジャガイモ生地包み食品を示す正面図である。 図2に示すジャガイモ生地包み食品の断面図である。
以下、本発明の実施の形態にかかるジャガイモ生地包み食品およびその製造方法を図面を参照しながら説明する。
先ず、ジャガイモ生地包み食品の製造方法について説明し、次いでこの製造方法で製造されるジャガイモ生地包み食品について説明する。図1は、本実施の形態にかかるジャガイモ生地包み食品の製造方法を示す製造工程図である。本実施形態によるジャガイモ生地包み食品の製造方法は、内包材を抱餡成形したジャガイモの生地の表面に多数のヒダを持つジャガイモ生地包み食品を製造する方法である。
このジャガイモ生地包み食品の製造方法では、先ず、オゾン水と氷をミキサーに入れて混合し、水温1℃〜2℃の冷却水を生成する(冷却オゾン水生成工程P1)。この冷却オゾン水生成工程P1では、オゾン水を用いる。オゾン(気体)はそれ自体非常に不安定な物質であるため残留性がなく、無公害で安全性が高く、水に溶かすことでオゾン自体の分解によって発生する酸素原子の酸化力によって細菌を死滅させる殺菌力を持つオゾン水となる。また、オゾン水は強い脱臭力および漂白力を持つ。
このオゾン水をジャガイモ生地の製造に用いることにより、長期に亘って、そのジャガイモ生地にカビが発生したり細菌によって変質したりするのを防止できる。そして、この冷却オゾン水生成工程P1では、オゾン水に氷を加えてミキサー内で、例えば28回転/分の回転で3分間混合する。このオゾン水と氷との混合によって水温を1℃まで低下させる。これにより後述のようなジャガイモ生地となるマッシュポテトの粘度を低めに抑制することができる。
次に、ミキサー内に入れられた前記冷却オゾン水に塩、トレハロース、ビタミンC、酢および澱粉を加えて混合し、例えば、温度2℃の調味液を作る(調味液生成工程P2)。ここでは、酢は、穀物酢が癖がなく、さっぱりとした爽やかな味覚を備えるので好ましい。また、澱粉は、加工澱粉が好ましい。加工澱粉は容易に入手でき使用し易い。この調味液生成工程P2では、ミキサーの回転数を25〜32回転/分の回転、好ましくは28回転/分として1分30秒〜2分30秒間、好ましくは2分間、前記冷却オゾン水と調味液との混合を行う。ここでトレハロースは、さっぱりとした上品な甘みを持ち、炭水化物、タンパク質、脂質に対して品質保持効果を持ち、さらに苦味、渋味、えぐ味、生臭み、レトルト臭等を抑える作用を持つ。
ビタミンCは、コラーゲンの生成、免疫力の強化、抗ストレス、ホルモンの分泌、体内の酸化防止、発がん物質合成の抑制、そのほか体内の酸化還元反応に係わる効果を示し、健康体の維持に寄与するものである。穀物酢は、癖がなく、さっぱりとした爽やかな味覚の酢であり、家庭料理にも広く使用されている。加工澱粉は、生地に粘度や透明度を付与するために用いられる。そして、このような塩、トレハロース、ビタミンC、酢および澱粉は、前述のようにミキサー内で25〜32回転/分で1分30秒〜2分30秒、好ましくは28回転/分で2分間混合することで、温度1℃〜3℃、好ましくは2℃の調味液が作られることになる。
ここでの調味液の各材料の配合割合は、冷却オゾン水88〜93重量%、好ましくは、90〜91重量%、澱粉4〜7重量%、好ましくは5〜6重量%、トレハロース1〜4重量/%、好ましくは2〜3重量%、塩0.3〜0.6重量%、好ましくは0.4〜0.5重量%、酢0.3〜0.6重量%、好ましくは0.4〜0.5重量%、ビタミンC0.05〜0.15重量%、好ましくは0.09〜0.11重量%とする。
この配合割合の調味液を使用してジャガイモ生地を作成すると、抱餡機で抱餡製造する際に、ジャガイモ生地の表面に複数(多数)のヒダが形成されると共に、冷凍後にジャガイモ生地包み食品が袋内で互いに接触してもヒダが壊れることがなく、また、油調するとサクサク感を有し、油調後に長時間ベタ付きがなくサクサク感を保持する。また、この調味液を使用したジャガイモ生地の包み食品は、長期に亘って、そのジャガイモ生地にカビが発生したり細菌により変質したりすることがない。しかも、ジャガイモ生地は、ジャガイモの旨味が充分に保持される。
続いて、ミキサー内に、前記調味液と乾燥マッシュポテトを、調味液1.8〜2.5重量部に対し乾燥マッシュポテト0.8〜1.3重量部の割合で投入し、16〜20回転/分、好ましくは18回転/分で回転し、2分20秒〜2分40秒、好ましくは2分30秒間混合(混練)する。これにより温度3℃〜6℃、好ましくは4℃〜5℃のジャガイモ生地を生成する(生地生成工程P3)。前記乾燥マッシュポテトは、1℃〜2℃の低温保冷にて保管されたものが好ましい。この生地生成工程P3では、前述のように乾燥マッシュポテトを使用するほか、例えばジャガイモの皮を剥いてスライスしたものを鍋に入れ、柔らかくなるまで茹でた後茹で湯を捨て、再び鍋に戻して少し空煎りして水分を飛ばし、ホクホクのジャガイモとしたところで、これをスマッシャで潰したものを使用することもできる。なお、マッシュポテトにバター、塩、コショウ等で味付けを行ってもよい。また、牛乳を加えることでマッシュポテトの柔らかさの調整が可能である。
この生地生成工程P3では、前記調味液生成工程P2における調味液温度(1℃〜3℃)により、ジャガイモ生地の温度を低下させて粘度を抑制する。また、前述のようにマッシュポテトと調味液との混合時間を適度に短くするとともに、ミキサーの回転速度を遅くすることで、水分を全体に亘って不均等に浸潤および分布させることができ、これにより粘度を部位ごとに不均等にすることができる。従って、後の抱餡形成工程P5で抱餡機から抱餡したジャガイモ生地を押出(射出)し、切断する際、内包材にゆがみが発生することとなり、この内包材のゆがみによってそのジャガイモ生地の表面に不規則な形態のヒダを複数(多数)発生させることができる。
次に、生地生成工程P3で生成された、粘度が各部で不均一なジャガイモ生地を保管容器に移して、低温(略3℃〜6℃)で1.5〜3.5時間冷蔵熟成させる(熟成工程P4)。この熟成によってジャガイモ生地に風味および旨味を付与することができる。こうして熟成したジャガイモ生地は抱餡成形機の生地投入部に投入される。一方、この抱餡成形では、内包材投入部に内包材が投入されるので、これらの生地および内包材が抱餡成形機のノズルから連続的にまたは間欠的に押し出(射出)され、さらに切断される。これにより、生地の中に内包材が包み込まれたジャガイモ生地包み食品が順次生成される。この時、製造されるジャガイモ生地包み食品のジャガイモ生地の表面には、複数(多数)のヒダが形成される。
このジャガイモ生地包み食品は、図2および図3に示すように、ジャガイモの生地11内に内包材(具材)12を包み込んだ形態をなし、全体として球形、楕円球形、楕円形、円形などに抱餡成形される。なお、ジャガイモ生地包み食品の前記内包材12としては、白身の魚、牛や豚肉のミンチと野菜、カレースパイス味の挽き肉およびチーズなどが用いられ、これらをジャガイモ生地に入れてパンケーキ風に仕上げたジャガイモ生地包み食品、ジャガイモ生地に入れて包み揚げしたジャガイモ生地包み食品とすることができる。また、ジャガイモ生地に内包材としてのベーコンとチーズを包んでパイ風に仕上げた菓子、ジャガイモ生地に内包材としての餡やチョコレート、あるいはクリームなどを包んだ菓子とすることもできる。
また、抱餡機のノズルを通して押出(射出)されるジャガイモ生地11は、前述のように粘度が部位ごとに一定ではなく(つまり不均等である)、押出(射出)時および切断時における内包材12のゆがみにより、前述のような多数のヒダ13がジャガイモ生地11の表面に作られる(抱餡形成工程P5)。そして、これらのヒダ13を表面に持つジャガイモ生地包み食品は、例えば−40℃の冷凍庫に収納され、急速冷凍により速やかに冷凍保存状態とされる(急速凍結工程P6)。そして、この冷凍保存状態のジャガイモ生地包み食品は包装袋に入れられて封止され、市場に出荷された後、スーパなどでて展示、販売等に供される。
このようにして得られた抱餡成形後のジャガイモ生地包み食品はジャガイモ生地11の表面に多数のヒダ13が形成されている。これらのヒダ13は生地そのもので一体に設けられているものであり、冷凍状態にてジャガイモ生地包み食品が包装袋内に収納された後、この包装袋内で隣り合うジャガイモ生地包み食品どうしがぶつかり合っても、従来のジャガイモ食品の表面に付けられているパン粉のように剥げ落ちることはなく、包装袋内で前記ヒダ13の形態が維持される。また、ジャガイモ生地11およびヒダ13が、内包材12によってベタ付きが生ずることもなく、また、そのヒダがジャガイモ生地に含まれる水分によってベタ付いたりするようなこともない。従って、商品としてのヒダ13付きのジャガイモ生地包み食品は見栄えが良好であり、歩留まりの悪化もない。
また、このジャガイモ生地包み食品は、内包材を包んだ状態(抱餡状態)のジャガイモ生地11を油で揚げた包み揚げ食品として食べることが一般的である。このため、この抱餡状態のジャガイモ生地包み食品を、包装袋内から必要個数を取り出して油で揚げるだけで、そのまま食卓に載せることができる。この場合において、この包み揚げされたジャガイモ生地包み食品は包み揚げされるまで包装袋内で冷凍状態にあり、時間の経過にも拘わらず生地11やヒダ13にベタ付きを生じるようなことはない。従ってこれを包揚げによって加熱処理してそのまま食べる場合には、軽いサクサクとした食感が得られることとなる。
さらに、生地表面の前記ヒダは装飾性を付与する。このためジャガイモ生地包み食品の見栄えが良くなり、顧客の購買力を高めることができる。また、このヒダ13の形成のために、ヒダ形成装置を別途用意する必要がなく、装置の複雑化を回避できるとともに、経済的負担も少なめに抑えることができる。
また、前述のようにして包装袋内から取り出したジャガイモ生地包み食品の調理は、170℃〜180℃に加温した油中に冷凍状態のこのジャガイモ生地包み食品を入れるとともに、直ちに火力を強めてその170℃〜180℃の温度を維持するように温度調節をする。そして、この揚げ調理の過程で、箸などでかき回すようにして油中で隣り合うジャガイモ生地包み食品どうしが繋がらないようにし、略4分くらいして油中から引き上げる。
この包み揚げをする場合においては、1リットルの油に対して、例えば直径が4センチのジャガイモ生地包み食品を5個宛を目安にすることが、上手に揚がるし、揚げ効率の点からも望ましい。こうして揚げられたジャガイモ生地包み食品は前記生地11の特性およびヒダ13の存在によって、サクサクの歯ざわり、食感が得られ、そのまま惣菜、オードブル、おつまみなどとしてテーブルに載せることができる。
以上のように、本実施形態によるジャガイモ生地包み食品の製造方法は、例えば、オゾン水と氷をミキサーに入れて混合して、水温1℃の冷却水を生成し、ミキサー内の前記冷却水に塩、トレハロース、ビタミンC、穀物酢および加工澱粉を加えて混合して、温度2℃の調味液を作り、ミキサー内の前記調味液に乾燥マッシュポテトを2.15重量部対1重量部の割合で配合して混合し、これにより温度4℃〜5℃のジャガイモ生地を生成し、このジャガイモ生地を略5℃の低温冷蔵にて2時間〜3時間熟成させ、
熟成した前記ジャガイモ生地に内包物を抱餡成形する抱餡機のノズルから押し出されるジャガイモ生地の表面に複数のヒダを形成させ、ヒダが形成された抱餡成形物を−40℃で急速凍結させることとした。
これにより、パン粉を付けたジャガイモ食品におけるようなパン粉の剥離やベトつきがなく、サクサクとした食感が得られるジャガイモ生地包み食品を簡単かつローコストの装置で製造することができる。
また、内包物を抱餡成形したジャガイモ生地の表面に複数のヒダを設けた構成としたことで、これを包み揚げ食品として、あるいはそのまま焼いたりすることにより、種々の食感、食味および風味がある食品としてテーブルに載せることができる。また、前記ヒダはジャガイモ生地包み食品の見栄えに目新しさを付与するため、顧客の購買力を高めることとなる。
本発明は、パン粉を付けたジャガイモ食品におけるようなパン粉の剥離やベトつきがなく、サクサクとした食感が得られるという効果を有し、ジャガイモを主たる原料とする生地に内包材を包んで製造されるジャガイモ生地包み食品およびその製造方法等に有用である。
11 ジャガイモ生地
12 内包物
13 ヒダ
P1 冷却オゾン水生成工程
P2 調味液生成工程
P3 生地生成工程
P4 熟成工程
P5 抱餡形成工程
P6 急速凍結工程

Claims (6)

  1. オゾン水を冷却して水温1℃〜2℃の冷却オゾン水を生成する冷却オゾン水生成工程と、
    前記冷却オゾン水に、塩、トレハロース、ビタミンC、酢および澱粉を加えて混合し、温度1℃〜3℃の調味液をつくる調味液生成工程と、
    該調味液1.8〜2.5重量部に対し乾燥マッシュポテトを0.8〜1.3重量部の割合で配合して、この配合物温度を3℃〜6℃に調整しつつ混練し、温度3℃〜6℃のジャガイモ生地を生成する生地生成工程と、
    このジャガイモ生地を3℃〜6℃の低温冷蔵にて1.5時間〜3.5時間熟成させる熟成工程と、
    熟成した前記ジャガイモ生地を用いて抱餡機でジャガイモ生地の表面に複数のヒダを形成させて内包物を抱餡成形する抱餡成形工程と、
    ヒダが形成された抱餡成形物を低温で、急速冷凍させる急速冷凍工程と、
    を備えることを特徴とするジャガイモ生地包み食品の製造方法。
  2. 前記冷却オゾン水生成工程では、オゾン水と氷をミキサーに入れて混合し、水温1℃〜2℃の冷却オゾン水を生成することを特徴とする請求項1記載のジャガイモ生地包み食品の製造方法。
  3. 前記調味液生成工程での調味液の生成は、前記冷却オゾン水を入れたミキサーに、塩、トレハロース、ビタミンC、酢および澱粉を加えて25〜32回転/分の回転で1分30秒〜2分30秒間混合し、温度1℃〜3℃の調味液を生成することを特徴とする請求項1または2記載のジャガイモ生地包み食品の製造方法。
  4. 前記調味液生成工程での調味液の配合割合は、
    冷却オゾン水 88〜93重量%
    澱粉 4〜7重量%
    トレハロース 1〜4重量%
    塩 0.3〜0.6重量%
    酢 0.3〜0.6重量%
    ビタミンC 0.05〜0.15重量%
    であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のジャガイモ生地包み食品の製造方法。
  5. 前記生地生成工程での調味液と乾燥マッシュポテトとの混練は、ミキサーで16〜20回転/分で回転し、2分20秒〜2分40秒間混練し、生地温度を3℃〜6℃に調整することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のジャガイモ生地包み食品の製造方法。
  6. 前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法により得られた内包物がジャガイモ生地で抱餡成形されジャガイモ生地の表面に複数のヒダを有することを特徴とするジャガイモ生地包み食品。
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