図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本実施の形態における消耗品のメンテナンスシステムの全体概要の一例を示す図である。図1に示されるように、消耗品のメンテナンスシステム1は、ネットワーク102にそれぞれ接続された複数の複合機(以下、「MFP」という)100と、サーバPC(サービス提供装置)101と、携帯端末110,140と、ノートパソコン120と、携帯電話130とを含む。MFP100は、画像形成装置の一例であり、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等の複数の機能を備える。本実施の形態では、MFP100に画像形成装置の管理装置が搭載されている。
なお、携帯端末110,140や携帯電話130は、タブレット型携帯端末装置であってもよいし、スマートフォンなどの携帯端末装置であってもよい。
複数のMFP100、携帯端末110、ノートパソコン120および携帯電話130は、それぞれがネットワーク102を介して接続され、互いに通信が可能である。ネットワーク102は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。ネットワーク102は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)等であってもよい。
また、ネットワーク102は、ゲートウェイを介してインターネット105に接続されており、複数のMFP100、携帯端末110、ノートパソコン120および携帯電話130は、それぞれインターネット105に接続されたサーバPC101と通信が可能である。なお、衛星通信インフラ103を利用して通信を行ってもよい。また、携帯端末140は、サーバPC101と通信が可能である。
本実施の形態におけるサーバPC(サービス提供装置)101は、MFP100に使用される消耗品の配送要求および回収要求等、消耗品のメンテナンスを受け付けるサービスセンターが設置するサーバであり、各種情報を記憶している。サーバPC101が記憶する情報は、サービスセンターの従業員(以下、「サービスマン」という)の勤務状況を定めたスケジュール情報173を少なくとも含む。サーバPC101は、MFP100からの要求に応じて、スケジュール情報173を参照してサービスマンによる消耗品の配送・回収が可能な日を特定し、MFP100に通知する。なお、携帯端末140は、サービスマンが所持しており、サーバPC101からの要求に応じてサービスマンが携帯端末140において特定した日を、サーバPC101を介してMFP100に送信するようにしてもよい。なお、サービスセンターとしては、画像形成装置メーカまたは消耗品メーカである。
図2は、MFPの概略構造の一例を示す縦断面図である。図2に示されるように、MFP100は、画像形成ユニット20と原稿読取ユニット30とを備える。画像形成ユニット20は、4つの画像形成ステーションP1〜P4を備えることができる構成である。4つの画像形成ステーションP1〜P4はそれぞれ、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4、5つのトナーカートリッジ98を備えており、基本的に同一の構成を有している。但し、各画像形成ステーションPは、それぞれ個々に識別情報を有しており、後述する制御部201は、画像形成ステーションPを個々に判別できるようになっている。4つの画像形成ステーションPを備えることで、MFP100は、4色のトナー(現像剤)を用いて画像を形成することができる。4色のトナーはそれぞれ、黒(B1,B2)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)であり、5つのトナーカートリッジ98にそれぞれ収容されている。なお、B1を収容したトナーカートリッジ98がトナー切れになると、自動的にB2を収容したトナーカートリッジ98に切り換わる構成である。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、非接触型の他、ローラ型やブラシ型等の接触型の帯電器が用いられることもある。
露光ユニット8は、帯電された感光体ドラム3の表面を、入力された画像データに応じて露光することにより、画像データに応じた静電潜像を形成するものである。なお、露光ユニット8は、レーザ出射部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成する他、発光素子をアレイ状に並べた、例えばELやLED書込みヘッドを用いることもできる。
現像装置2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を、トナーを用いて顕在化することにより現像するものである。5つの現像装置2には、それぞれ黒(B1,B2)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)およびシアン(C)の4種類いずれかのトナーが収容されている。それぞれの感光体ドラム3上の静電潜像は、画像データに含まれる各色成分ごとに形成され、現像装置2それぞれにより現像される。各現像装置2の上方には、対応する色の補給トナーを収容したトナーカートリッジ98がそれぞれ配置されている。各現像装置2には、図示しない補給経路を通って、対応するトナーカートリッジ98より補給トナーが適宜補給される。なお、トナーカートリッジ98については、図4を用いて後述する。
クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを、除去・回収するものである。
感光体ドラム3の上方に配置されている中間転写ベルトユニット6は、中間転写ベルト61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64および中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、4つの画像形成ステーションP1〜P4に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63および中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動させる。また各中間転写ローラ64は、感光体ドラム3のトナー像を、中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与える。
中間転写ベルト61は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61に順次的に重ねて転写することによって、中間転写ベルト61上に多色のトナー像を形成する機能を有している。中間転写ベルト61は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト61へのトナー像の転写は、中間転写ベルト61の裏側に接触している中間転写ローラ64によって行われる。中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ64は、直径8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト61に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述したように、各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化された静電像は中間転写ベルト61で積層される。このように、積層された画像情報は中間転写ベルト61の回転によって、後述の用紙と中間転写ベルト61の接触位置に配置される転写ローラ10によって用紙上に転写される。
このとき、中間転写ベルト61と転写ローラ10は所定ニップで圧接されると共に、転写ローラ10にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、転写ローラ10は上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ10もしくは中間転写ベルト駆動ローラ62の何れか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラ、または発泡性樹脂ローラ等々)が用いられる。
また、上述したように、感光体ドラム3に接触することにより中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは転写ローラ10によって用紙上に転写されず中間転写ベルト61上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット65には、中間転写ベルト61に接触する、例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト61は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ63で支持されている。
給紙カセット81は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのトレイであり、MFP100における露光ユニット8の下側に設けられている。また手差し給紙カセット82にも画像形成に使用する用紙を置くことができる。また、MFP100の上部に設けられている排紙トレイ91は、印刷済みの用紙をフェイスダウンで集積するためのトレイである。
またMFP100には、給紙カセット81および手差し給紙カセット82の用紙を転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81ないし手差し給紙カセット82から排紙トレイ91までの用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a,11b、複数の搬送ローラ12a〜12d,レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
搬送ローラ12a〜12dは、用紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81から用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。同様にピックアップローラ11bは、手差し給紙カセット82の端部近傍に備えられ、手差し給紙カセット82から用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されている用紙を一旦保持するものである。レジストローラ13は、感光体ドラム3上のトナー像の先端と用紙の先端とを合わせるタイミングで用紙を転写ローラ10に搬送する機能を有している。
また、レジストローラ13における用紙の搬送方向の下流側には、レジストローラ13に近接して用紙検出センサ14が配置されている。用紙検出センサ14は、レジストローラ13を通過する用紙を検出するもので、例えばフォトインタラプタで構成されたレジストセンサである。
定着ユニット7は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71および加圧ローラ72は、用紙を挟んで回転するようになっている。また、ヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部201(図4参照)によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーを用紙に熱圧着することにより、用紙に転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、用紙に対して熱定着させる機能を有している。また、ヒートローラ71を外部から定着するための外部定着ベルト73が設けられている。
次に、用紙搬送路Sを詳細に説明する。上述のように、MFP100には予め用紙を収納する給紙カセット81および手差し給紙カセット82が設けられている。これら給紙カセット81,82から用紙を給紙するために、ピックアップローラ11a,11bが配置され、用紙を1枚ずつ用紙搬送路Sに導くようになっている。
給紙カセット81,82それぞれから搬送される用紙は用紙搬送路Sの搬送ローラ12aによってレジストローラ13まで搬送され、用紙の先端と中間転写ベルト61上の画像情報の先端を整合するタイミングで転写ローラ10に搬送され、用紙上に画像情報が書き込まれる。その後、用紙は定着ユニット7を通過することによって用紙上の未定着トナーが熱で溶融・固着され、その後に配された搬送ローラ12bを経て排紙トレイ91上に排出される。
用紙搬送経路Sは、用紙に対する片面印字要求のときのものであるが、これに対して両
面印字要求の時は、上記のように片面印字が終了し、定着ユニット7を通過した用紙の後端が最終の搬送ローラ12bで把持されたときに、搬送ローラ12bが逆回転することによって用紙を搬送ローラ12c,12dに導く。そして、その後レジストローラ13を経て用紙裏面に印字が行われた後に用紙が排紙トレイ91に排出される。
原稿読取ユニット30は、主として自動原稿給紙装置29および走査部90を有している。自動原稿給紙装置29の載置台に載置された複数の原稿用紙は、順次、走査部90の上部へ供給され、原稿の読み取りが行われる。
図3は、現像装置の断面図である。現像装置2は、現像槽111内に、感光体ドラム3と対向するように配置された現像ローラ114を有し、現像ローラ114によって感光体ドラム3の表面にトナーを供給して、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像を顕像化する(現像する)装置である。
現像装置2は、現像ローラ114の他に、現像槽111、現像槽カバー115、ドクターブレード116、第1搬送部材112、第2搬送部材113、仕切り板117、トナー濃度センサ119を備えている。
現像槽111は、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を収容する槽である。また、現像槽111には、現像ローラ114、第1搬送部材112、第2搬送部材113等が配設されている。なお、本実施形態のキャリアは、磁性を有する磁性キャリアである。
現像槽111の上側には、取り外し可能な現像槽カバー115が設けられている。さらに、現像槽カバー115には、現像槽111内に未使用のトナーを補給するためのトナー補給口(図示せず)が形成されている。
現像槽111には、第1搬送部材112と第2搬送部材113との間に仕切り板117が配設されている。仕切り板117は、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向に平行に延設されている。現像槽111の内部は、仕切り板117によって、第1搬送部材112が配されている第1搬送路Pと、第2搬送部材113が配されている第2搬送路Qとに区画される。
仕切り板117は、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部において、現像槽111の内側の壁面から離間して配置されている。これにより、現像槽111には、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部付近において、第1搬送路Pと第2搬送路Qとを連通する連通路が形成されている。
第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、互いの周面同士が仕切り板117を介して対向するように且つ互いの軸同士が平行になるように並列され、互いに逆方向に回転するように設定されている。そして、第1搬送部材112と第2搬送部材113とは、現像剤を搬送する方向が互いに逆向きとなるように設定されている。
第1搬送部材112は、螺旋状の第1搬送羽根112aと第1回転軸112bからなるスクリューオーガと、ギアにより構成されている。第2搬送部材113は、螺旋状の第2搬送羽根113aと第2回転軸113bからなるスクリューオーガと、ギアにより構成されている。第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、モータ等の駆動手段(図示せず)によって回転駆動することにより現像剤を攪拌すると共に搬送するようになっている。
現像ローラ114は、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転駆動するマグネットローラであり、現像槽111の現像剤を表面に汲み上げて担持し、表面に担持している現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム3に供給するものである。
現像ローラ114で搬送される現像剤は、最近接部分で感光体ドラム3と接触する。この接触領域が現像ニップ部Nであり、現像ニップ部Nでは、現像ローラ114に接続される図示しない電源から現像ローラ114に対して現像バイアス電圧が印加され、現像ローラ114表面の現像剤から感光体ドラム3表面の静電潜像へトナーが供給される。
現像ローラ114の表面に近接する位置にはドクターブレード116が配されている。
ドクターブレード116は、現像ローラ114の軸線方向に平行に延びる板状部材であり、現像ローラ114の鉛直方向下方において、その短手方向の一端が現像槽111によって支持され、かつ他端が現像ローラ114表面に対して間隙を有して離隔するように設けられる。ドクターブレード116の材料としては、ステンレス鋼が使用できるが、アルミニウムや合成樹脂なども使用できる。
トナー濃度センサ119は、第1搬送部材112の鉛直方向下側の現像槽111の底面、すなわち、第1搬送路Pの底面に装着され、センサ面が現像槽111の内部に露出するように設けられ、現像槽111内のトナー濃度を検出する。
図4は、トナーカートリッジの一例を示す図である。図4(a)はトナーカートリッジの概観を示す斜視図であり、図4(b)はトナーカートリッジの正面図である。図4(a),(b)に示されるように、トナーカートリッジ98は、トナーカートリッジ本体部141と、その正面側に設けられた記憶部150とを含む。トナーカートリッジ本体部141には、4種類のトナーのうちいずれかが収容されており、収容されているトナーがそれに対応する現像装置2に補給口143から補給される。
記憶部150は、ビス155a,155bと、端子153と、位置決めボス151a,151bとを備える。記憶部150は、トナーカートリッジ本体部141の取付位置においてビス155a,155bにより固定される。また、記憶部150は、画像形成ユニット20におけるトナーカートリッジ98の取付位置において位置決めボス151a,151bにより固定される。これにより、記憶部150の端子153とMFP100の端子とが接触するので、記憶部150とMFP100とは電気的に接続される。これにより、MFP100は、記憶部150と通信が可能であり、記憶部150に記憶された情報を抽出する。
なお、ここでは記憶部150を接触式の不揮発性メモリとしているが、これに限定するものではない。記憶部150は、ICチップ、バーコード、QRコード(登録商標)のような無線を用いた非接触式であってもよい。
また、トナーカートリッジ98には、商品およびサービスのライフサイクル全体(原料調達から廃棄・リサイクルまで)で排出される温室効果ガスを二酸化炭素の量に換算した換算値を示すカーボンフットプリントマーク(登録商標)が付されていてもよい。図5に、トナーカートリッジ98の梱包材にカーボンフットプリントマーク162が付された例を示す。これにより、環境意識の高いユーザに対して、トナーカートリッジ98の製造メーカが温室効果ガス削減に積極的に取り組んでいることを容易に視認させることができる。なお、カーボンフットプリントマーク162は、トナーカートリッジ98自体に付されていてもよい。
さらに、カーボンフットプリントマーク162に加えて、カーボンフットプリントマークの説明文が付されていてもよい。図5の例では、トナーカートリッジ98の梱包材の領域164に示される説明文が付されている。これにより、特に環境意識の高いユーザに対して、温室効果ガス削減に取り組んでいる消耗品メーカであることを容易に視認させて、安心感を与えることができる。また、環境意識の低いユーザに対しては、温室効果ガスを削減することの重要性に気付かせてこれを促すことができ、延いては地球温暖化防止に貢献することができる。なお、温室効果ガスとしては、京都議定書で対象となったCO2、CH4、N2O、HFCS、PFCSおよびSF6の6種類を含む。
CO2排出量は、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用して、下記一般式で算定される。
一般式:CO2排出量=Σ(活動量i×CO2排出原単位)
iは上述した原材料調達から廃棄・リサイクルの活動量(プロセス)を示す。CO2排出量の単位は、(kg)、(g)、(t)といった重量を表す単位で表される。ライフサイクル段階と活動量とは、次の(1)から(5)のように対応できる。
(1)原材料調達段階の活動量は、素材使用量。
(2)生産段階の活動量は、組立て重量と生産時の電力消費量。
(3)流通段階の活動量は、輸送量(輸送距離と積載率とトラック積載量との積)。
(4)使用・維持管理段階の活動量は、使用時の電力消費量。
(5)廃棄・リサイクル段階の活動量は、埋立重量とリサイクル重量。
上記(1)〜(5)の合計量がCO2排出量である。
図6は、MFPのハードウェア構成を示すブロック図である。図6に示されるように、MFP100は、制御部201と、制御部201が実行するプログラム等を記憶するための記憶部202と、周辺機器220を制御する制御部211とを含む。
制御部201は、操作パネル50、データ通信制御部206、原稿読取部207、画像処理部208、画像形成部209、定着部210、トナー濃度センサ119、カートリッジモータ212、用紙検出センサ14とそれぞれ接続され、MFP100全体を制御する。
データ通信制御部206(通信部)は、通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子206aと、シリアル通信のためのシリアルインターフェース端子206bとを有する。データ通信制御部206は、制御部201からの指示に従って、LAN端子206aまたはシリアルインターフェース端子206bに接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
LAN端子206aに、インターネット105に接続するためのケーブルが接続される場合、データ通信制御部206は、LAN端子206aを介して接続されたサーバPC101,101Aと通信する(図1参照)。
シリアルインターフェース端子206bには、フラッシュメモリを内蔵したメモリカード206cが接続可能である。制御部201は、データ通信制御部206を制御して、メモリカード206cから制御部201が実行するためのプログラムを読み出し、記憶部202に記憶することにより、プログラムを更新することが可能である。
なお、制御部201が実行するプログラムを記憶する記憶媒体としては、メモリカードに限られず、フレキシブルディスク、光ディスク、ICカード、光カード、マスクROM、EEPROMなどの半導体メモリ等の媒体であってもよい。
原稿読取部207は、図2の原稿読取ユニット30に相当し、原稿読取位置まで搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像処理部208に出力する。
画像処理部208は、原稿読取部207から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した後、画像形成部209に出力する。給紙部(図示しない)は、給紙カセット81および手差し給紙カセット82に収納された用紙を画像形成部209に搬送する。
画像形成部209は、図2の画像形成ユニット20に相当し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部(図示しない)により搬送される用紙に画像を形成する。そして、画像形成部209は、画像を形成した後の用紙を排紙トレイ91上に排出する。
定着部210(図2の定着ユニット7に相当)は、画像形成部209にて用紙上に形成されたトナー画像を溶融させて用紙に定着させる。
用紙検出センサ14は、その配置位置において用紙が存在している状態でオン状態となり、その配置位置において用紙が存在していない状態でオフ状態となる。本実施の形態では、用紙検出センサ14は、レジストローラ13近傍に配置されており、用紙検出センサ14から出力される信号のオンとオフにより、レジストローラ13を通過した用紙の枚数およびサイズ等を検出することができる。用紙検出センサ14の出力信号は、制御部201に入力される。
トナー濃度センサ119は、例えば透磁率センサであり、現像装置2の底面周辺の単位体積当りのキャリアに含まれる鉄分の透磁率を読み取る。透磁率が大きいほどトナー濃度は小さい。トナー濃度センサ119は、読み取った透磁率を制御部201に出力する。
制御部201は、現像装置2内のトナー濃度を制御する。プリントが実行されるごとに現像装置2内のトナーは消費されるのでトナー濃度は減少する。制御部201は、現像装置2内のトナー濃度が所定の濃度範囲になるよう、トナーカートリッジ98に収容されているトナーを現像装置2に適宜供給する。
カートリッジモータ212は、制御部201により制御され、トナーカートリッジ98の図示しないトナー補給口に近接して配置された図示しない補給ローラを回転させ、トナーカートリッジ98に収納されているトナーを現像装置2に供給する。現像装置2内のトナーが印刷によって消費されて少なくなるとトナー濃度センサ119の出力が高くなる。カートリッジモータ212は、トナー濃度センサ119の出力が第1所定値を超えて高くなる(現像装置2内のトナー濃度が所定値よりも小さくなる)と、トナー濃度センサ119の出力が第1所定値よりも小さい第2所定値に到達するまで回転駆動され、現像装置2内にトナーが補給される。トナーの供給量は、カートリッジモータ212の駆動時間に比例するので、カートリッジモータ212の駆動時間に基づいて、トナーカートリッジ98から供給されたトナー量を推定することが可能である。
操作パネル50は、表示部51と、操作部53とを含む。表示部51は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electoro Luminescence Display)、電気泳動を利用した電子ペーパー等のディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、プラズマチューブアレイディスプレイ(PTAD)、電子放出素子を用いたディスプレイ(FED、SED)等の表示装置であり、ユーザに対する設定画面等の指示メニューや取得した画像データに関する情報を含む画面を表示する。
操作部53は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部53が備える複数のキーは、スイッチを備えたハードキーである。なお、操作部53は、キーの一部としてタッチパネルを含んでいても、あるいはタッチパネルそのもので構成されていてもよい。操作部53がタッチパネルを含む場合、あるいはタッチパネルから構成されている場合、タッチパネルは、表示部51上に設けられる。本実施形態の操作部53は、タッチパネルを含んでいるものとする。なお、指装着型のウェアラブル・インタフェースを用いたジェスチャ入力を用いてもよい。
図7は、操作パネルの一例を示す図である。図7に示されるように、操作パネル50は、表示部51と、操作部53として、ファクシミリを送受信するファクシミリモードにMFP100を遷移させるためのファックスキー31と、プリント処理を実行するためのプリントモードにMFP100を遷移させるためのプリンタキー32と、コピー処理を実行するためのコピーモードにMFP100を遷移させるためのコピーキー33と、スキャン処理を実行するためのスキャンモードにMFP100を遷移させるためのスキャンキー34と、印字処理を実行するための印字モードにMFP100を遷移させるための印字キー35と、特別機能キー41と、両面コピーキー42と、ソータ/ステープルキー43と、設定確認キー44と、操作ガイドキー45と、表示部51に表示されるカーソルを上に移動させる指示を入力するための上キー46と、表示部51に表示されるカーソルを下に移動させる指示を入力するための下キー47と、通信状況確認キー48と、テンキー54と、割り込みキー55と、入力内容をキャンセルするためのクリアキー56と、全解除キー57と、スタートキー58とを含む。
図8は、サーバPCが備える制御部の機能の一例をハードウェア構成の一部とともに示す機能ブロック図である。図8に示されるように、制御部160は、決定内容受信部163と、日程情報生成部165と、通知内容送信部(日程情報送信手段)167とを含む。
決定内容受信部163は、MFP100により送信された消耗品の配送・回収の依頼の要否設定を含むサービスマンコールの決定内容を通信I/F部161を介して受信する。サービスマンコールの決定内容には、消耗品の配送先を特定するユーザ情報が含まれている。ユーザ情報は、ユーザの住所の情報を一として、ユーザ名、連絡先の情報などを含む。決定内容は、購入対象に設定されたトナーカートリッジを特定するためのトナーカートリッジの設定内容の少なくとも1つを含む。
決定内容受信部163は、決定内容がトナーカートリッジの交換を要請するトナーカートリッジの設定内容が含まれる場合、決定内容を送信してきたMFP100に対する通知内容の決定指示を通知内容送信部167に出力するとともに、トナーカートリッジの設定内容とユーザ情報とを関連付けて発注情報171として記憶部170に記憶する。
日程情報生成部165は、決定内容受信部163からトナーカートリッジの交換要請を受信した旨が入力されると、記憶部170に記憶されたスケジュール情報173に基づいて、トナーカートリッジを交換すべく訪問する訪問予定日に関する日程情報を生成する。
日程情報生成部165は、訪問予定日に関する情報として、変更可能な到着予定日の候補に関する情報も生成する。本実施の形態では、訪問予定日の対象となる訪問予定対象日および訪問予定日の候補となる訪問予定候補日を決定する。また、本実施の形態では、訪問予定対象日および訪問予定候補日は、スケジュール情報173を参照して自動設定される構成としているが、サーバPC101のサービスマンが直接指定する構成でもよいし、携帯端末140のサービスマンに転送して指定させる構成としてもよい。訪問予定候補日は、複数であってもよい。
通知内容送信部167は、決定内容受信部163から入力される通知内容の決定指示に従って、通知内容を決定する。具体的には、決定内容受信部163により受信された設定内容にトナーカートリッジの設定内容が含まれる場合、訪問予定対象日と訪問予定候補日とを通知内容として決定する。サーバPC101のサービスマンが直接指定する構成であれば、サービスマンが操作部181に入力した日付である。なお、日付の入力を促すためには、表示部183に日付の入力を促すメッセージを表示すればよい。
通知内容送信部167は、日程情報生成部165から訪問予定対象日と訪問予定候補日を含む日程情報が入力されると、入力された日程情報を通知内容に決定する。通知内容送信部167は、決定された通知内容を決定内容受信部163から入力されたユーザ情報で特定されるMFP100に、通信I/F部161を介して送信する。
図9は、MFPが備える制御部の機能の一例を記憶部に記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図9に示されるように、制御部201は、消耗品発注時期検出部(発注時期検出手段)221と、ユーザの操作を受け付ける操作受付部227と、決定内容送信部229と、通知内容受信部(日程情報受信手段)231と、予定日調整部233と、調整度合決定部(判定手段)235と、プリント条件設定部(プリント条件設定手段)237と、プレビュー画像生成部239とを含む。
消耗品発注時期検出部221は、MFP100に装着された消耗品の発注に適した時期を検出する。発注に適した時期は、5つのトナーカートリッジ98の少なくとも1つのトナー残量が不足間近となったときである。消耗品発注時期検出部221は、記憶部202に記憶された閾値データ251で示される閾値T1と5つのトナーカートリッジ98それぞれのトナー残量とを比較し、残量不足間近のトナーカートリッジ98が存在するか否かを判断する。消耗品発注時期検出部221は、トナー残量が閾値T1より小さいことを条件に残量不足間近と判断する。消耗品発注時期検出部221は、5つのトナーカートリッジ98の少なくとも1つに対して残量不足間近と判断した場合、発注適切時期として検出する。消耗品発注時期検出部221は、発注適切時期を検出すると、残量不足間近と判断されたトナーカートリッジ98のトナーカートリッジ識別情報を含む検出結果と、5つのトナーカートリッジ98それぞれのトナー残量のトナー残量データとを含むトナー残量情報を操作受付部227に出力する。なお、トナーカートリッジ識別情報は、5つのトナーカートリッジ98それぞれを識別するための情報である。
記憶部202が記憶する閾値データ251は、トナーカートリッジ98内のトナー残量が不足間近であることを示す値であり、ここでは、トナーカートリッジ98に収容可能な最大のトナー量の20%に相当する値としている。
消耗品発注時期検出部221は、トナー残量推定部241を含む。トナー残量推定部241は、トナーカートリッジ98のトナー残量を推定する。具体的には、5つのトナーカートリッジ98それぞれのトナー残量を監視し、推定されたトナー残量とトナーカートリッジ識別情報とを含むトナー残量データを5つのトナーカートリッジ98それぞれについて生成する。トナー残量は、トナーカートリッジ98に収容可能な最大のトナー量から累積のトナー消費量を減算することにより算出する。累積のトナー消費量は、トナーカートリッジ98の交換がなされた時点からトナー消費量を履歴として記憶しておき、現在までの履歴のトナー消費量を累積することにより算出するようにすればよい。具体的には、記憶部202に記憶されたトナー消費量テーブル253に基づいて算出する。
トナー消費量の算出方法としては、例えば、以下に記載する第1算出方法、第2算出方法、第3算出方法がある。第1算出方法は、画像データのピクセルごとの階調に基づいてトナー消費量を算出する方法である。トナー消費量は、ピクセルが大きいほど、ピクセルごとの階調が大きいほど多くなる。このため、画像データの階調に基づいてトナー消費量を推定することが可能である。
第1算出方法において、トナー残量推定部241は、入力された多値画像(例えば、16階調または256階調などの多階調の画像)の画像データの階調をピクセルごとにカウントし、カウントされた階調値に対してピクセルごとに階調値に応じた重み付けをする。重み付けは、階調値が大きいほど大きい。トナー消費量は、階調値が大きいほど多くなるためである。トナー残量推定部241は、重み付けされた階調値をピクセルカウント値として特定し、画像データに含まれるすべてのピクセルに対して算出されたピクセルカウント値を積算する。そして、積算されたピクセルカウント値をトナー消費量に換算する。
第2算出方法は、カートリッジモータ212の駆動時間に基づいてトナー消費量を算出する方法である。具体的には、第2算出方法において、トナー残量推定部241は、カートリッジモータ212の駆動時間を累積し、累積された駆動時間に相当するトナーの供給量をトナー消費量として算出する。
第3算出方法は、現像装置2内のトナー濃度に基づいてトナー消費量を算出する方法である。現像装置2内のトナー濃度は、制御部201により理想的な値となるように制御されているが、トナーカートリッジ98内のトナー残量が少なくなると、現像装置2に十分なトナーが補給されなくなる。これにより、現像装置2内のトナー濃度が一定に保たれず、徐々に減少する。このため、トナーカートリッジ98内の補給トナーが空になり、現像装置2内へのトナー補給ができなくなった状態において、現像装置2内のトナー濃度に基づいて、トナー消費量を推定することが可能である。
第3算出方法において、トナー残量推定部241は、現像装置2内のトナー濃度の変化量を、消費されたトナー量に換算することによりトナー消費量を算出する。トナー濃度の変化量は、例えば予め定められた複数の閾値と現像装置2内のトナー濃度とを比較することにより特定すればよい。
ここで、トナー残量推定部241としては、第1〜第3算出方法を適宣組み合わせることによりトナー消費量を算出することが好ましい。例えば、トナー残量推定部241は、トナーカートリッジ98に収容可能な最大のトナー量の30%にトナー残量が達するまでは、第2算出方法でトナー消費量を算出し、トナーカートリッジ98に収容可能な最大のトナー量の10〜30%の範囲にトナー残量が達しているときは、第1算出方法でトナー消費量を算出し、トナーカートリッジ98に収容可能な最大のトナー量の5〜10%の範囲にトナー残量が達しているときは、第3算出方法でトナー消費量を算出する。
トナー残量推定部241は、トナー消費量算出部としての機能も有しており、第1算出方法でトナー消費量を算出する場合は、印刷ジョブが実施される毎に、当該印刷ジョブで消費したトナー量を算出し、算出した値を日付と共にトナー消費量テーブル253に格納する。
また、第2算出方法でトナー消費量を算出する場合は、カートリッジモータ212が駆動される毎に、駆動時間に応じてトナー消費量(トナー補給量に相当)を算出し、算出した値を日付と共にトナー消費量テーブル253に格納する。
第3算出方法でトナー消費量を算出する場合は、所定枚数印刷毎にトナー濃度センサ119の出力に基づいてトナー消費量を算出し、算出した値を日付と共にトナー消費量テーブル253に格納する。
図10は、トナー消費量テーブルの一例を示す図である。図10に示されるように、トナー消費量テーブル253は、トナー消費量レコードを含む。トナー消費量レコードは、日付の項目と、トナー消費量の項目とを含む。日付の項目には、トナー残量推定部241によりトナー消費量が算出された日付が設定される。トナー消費量の項目には、トナー残量推定部241によりトナー消費量が算出された日付において、5つのトナーカートリッジ98それぞれについて算出されたトナー消費量が設定される。具体的には、5つのトナー消費量データそれぞれに含まれるトナー消費量が設定される。
図9の機能ブロック図に戻って、操作受付部227は、操作パネル50に表示される各種画面に従って入力される操作を受け付ける。操作受付部227は、サービスマンコールを案内する画面や、画像を調整する設定が可能な画面等を表示する画面表示部243を含む。操作受付部227が、本発明における発送要求手段、パラメータ調整手段を構成する。
操作パネル50に表示される画面は、発注回収案内画面(図11参照)と、確認画面(図12参照)と、メッセージ画面(図13参照)と、訪問予定日調整画面(図15参照)と、プリント条件設定画面(図17参照)とを含む。
発注回収案内画面(配送要求画面)は、消耗品の残量を示すとともに、サービスマンに対する消耗品の配送・回収の依頼の要否を設定するための画面である。本実施の形態では、トナーカートリッジの発送の要請に加えて使用済みのトナーカートリッジ98の回収も要請するので、発注回収案内画面としているが、配送要請のみを行う構成であってもよい。以下、サービスマンに対する消耗品の配送・回収の依頼をサービスマンコールという。
確認画面は、サービスマンコールの設定内容を確認するための画面である。メッセージ画面は、第1メッセージ画面と、第2メッセージ画面とを含む。第1メッセージ画面は、発注回収案内画面において設定されたサービスマンコールの設定内容がサービスセンターに通知されたことを示す画面である。第2メッセージ画面は、サービスセンターへの通知に対する応答をサービスセンターから受け付けたことを示す画面である。
訪問予定日調整画面は、サービスマンコールの要求によりサービスマンが訪問する訪問予定日を調整するための画面である。
プリント条件設定画面は、画像調整、用紙サイズ、Nページを1面に印刷するNin1印刷(Nアップ印刷)、印字範囲等のプリント条件を設定するための画面である。画像調整は、画像の濃度の調整と、画像のドット密度の調整と、画像のコントラストの調整とを少なくとも含む。以下では、消耗品がトナーカートリッジである場合を例に説明する。
操作受付部227は、ユーザが発注回収案内画面に従って、サービスマンコールを依頼する指示を操作パネル50に入力すると、ユーザが指定したサービスマンコールの対象となるトナーカートリッジ識別情報をサービスマンコールの設定内容として受け付け、後述する画面表示部243に確認画面への切換えを指示する。
操作受付部227は、ユーザが確認画面に従って、操作パネル50に通知指示を入力すると、発注回収案内画面において受け付けられたサービスマンコールの設定内容を含む送信指示を決定内容送信部229に出力するとともに、第1メッセージ画面への切換えを画面表示部243に指示する。
操作受付部227は、ユーザが訪問予定日調整画面に従って、操作パネル50に入力する訪問予定日の設定指示を受け付けると、プリント条件設定画面への切換えを画面表示部243に指示する。
操作受付部227は、ユーザがプリント条件設定画面に従って、操作パネル50に入力するプリント条件を設定する操作を受け付け、受け付けられた操作をプリント条件設定部237に出力する。プリント条件を設定する操作は、ここでは画像を調整する操作、用紙サイズを調整する操作としているが、印字面積を調整する操作、Nin1印刷を調整する操作を含むようにしてもよい。
画像を調整する操作は、例えば画像の印字ドット密度を調整する操作、画像の濃度を調整する操作、画像のコントラストを調整する操作またはこれらの組合せである。画像の印字ドット密度を調整する操作の場合を例に説明すると、画像を調整する操作は、印字ドット密度の段階を高くする操作、および低くする操作である。
決定内容送信部229は、操作受付部227から送信指示が入力されると、操作受付部227から入力された送信指示に含まれるサービスマンコールの設定内容をデータ通信制御部206を介してサーバPC101に送信する。
なお、操作受付部227がMFP100の位置を特定するための位置情報の入力を受け付けるようにし、決定内容送信部229が、操作受付部227により受け付けられた位置情報で示される位置を配送先として、サービスマンコールの設定内容とともにサーバPC101に送信するようにしてもよい。また、サービスマンコールの設定内容には、MFP100の管理者、会社、所在地、連絡先、電子メールアドレス、サービスマンコールの対象となるトナーカートリッジ98の製品番号、トナー残量等の情報が含まれていてもよい。
通知内容受信部231は、サーバPC101により送信される通知内容をデータ通信制御部206を介して受信し、受信した通知内容を予定日調整部233および操作受付部227に出力するとともに、訪問予定日調整画面への切換えを画面表示部243に指示する。
操作受付部227は、上述したように、サービスマンコールを案内する画面や、画像を調整する設定が可能な画面等を表示する画面表示部243を含む。画面表示部243は。具体的には、発注回収案内画面、確認画面、メッセージ画面、訪問予定日調整画面およびプリント条件設定画面を表示する。画面表示部243は、消耗品発注時期検出部221からトナー残量情報が入力されると、入力されたトナー残量情報を含めた発注回収案内画面を生成し、表示する。なお、発注回収案内画面には、消耗品発注時期検出部221から入力された検出結果に含まれるトナーカートリッジ識別情報で特定されるトナーカートリッジ98が残量不足間近であることを示すメッセージが表示される。
また、画面表示部243は、通知内容受信部231から通知内容が入力されると、入力された通知内容に含まれる訪問予定対象日に訪問予定である旨のメッセージを含めた第2メッセージ画面を生成し、表示する。
さらに、画面表示部243は、後述するプレビュー画像生成部239により生成されるプレビュー画像を含むプリント条件設定画面を生成し、後述するプリント条件設定部237により設定されたプリント条件の設定内容を反映して表示する。
画面表示部243は、操作受付部227からの指示および通知内容受信部231からの指示に従って、表示する画面を切り換える。画面表示部243は、発注回収案内画面が表示されている状態において、操作受付部227から確認画面への切換えが指示されると、確認画面を表示する。
画面表示部243は、確認画面が表示されている状態において、操作受付部227から第1メッセージ画面への切換えが指示されると、第1メッセージ画面を表示する。
画面表示部243は、通知内容受信部231から訪問予定日調整画面への切換えが指示されると、第2メッセージ画面を表示した後、訪問予定日調整画面を表示する。
画面表示部243は、訪問予定日調整画面が表示された状態において、操作受付部227からプリント条件設定画面への切換えが指示されると、プリント条件設定画面を表示する。
図11は、発注回収案内画面の一例を示す図である。図11に示されるように、発注回収案内画面300は、メッセージ表示領域301と、トナー残量表示領域303と、サービスマンコール指定領域305と、第1サービスマンコールボタン307と、第2サービスマンコールボタン309とを含む。
トナー残量表示領域303は、5つのトナーカートリッジ98それぞれのトナー残量を表示するための領域である。トナー残量表示領域303には、トナー残量推定部241により生成された5つのトナー残量データが表示される。トナー残量は、5段階の目盛で示される。
1段目は、トナーカートリッジ98に、収容可能な最大量の0〜20%に相当する量のトナーが残っていることを示している。2段目は、トナーカートリッジ98に20〜40%に相当する量のトナーが残っていることを示している。3段目は、トナーカートリッジ98に40〜60%に相当する量のトナーが残っていることを示している。4段目は、トナーカートリッジ98に60〜80%に相当する量のトナーが残っていることを示している。5段目は、トナーカートリッジ98に80〜100%に相当する量のトナーが残っていることを示している。例えば、Yのトナーカートリッジ98の残量は、1段目であり、0〜20%に相当する量のトナーが残っていることを示している。すなわち、Yのトナーカートリッジ98のトナー残量は、少ない状態であることを示している。上述したように、発注回収案内画面300は、残量不足間近のトナーカートリッジ98が存在する場合に表示されるので、ユーザはトナーカートリッジの購入のタイミングを容易に知ることができる。また、トナー残量表示領域303を見るユーザは、トナー残量を視覚的に認識することができる。
サービスマンコール指定領域305は、サービスマンコールの対象となる消耗品を指定するための領域である。サービスマンコール指定領域305は、5種類のトナーカートリッジ98それぞれのトナーカートリッジ識別情報について、複数のチェックボックス321〜325を含む。ここでは、B1のトナーカートリッジ98をサービスマンコールの対象として設定するためのチェックボックス321と、B2のトナーカートリッジ98をサービスマンコールの対象として設定するためのチェックボックス322と、Cのトナーカーカートリッジ98をサービスマンコールの対象として設定するためのチェックボックス323と、Mのトナーカートリッジ98をサービスマンコールの対象として設定するためのチェックボックス324と、Yのトナーカートリッジ98をサービスマンコールの対象として設定するためのチェックボックス325とを含む。ここでは、Yのトナーカートリッジ98がサービスマンコールの対象に設定されていることが表示されている。
第1サービスマンコールボタン307は、サービスマンコールを依頼することを指示するためのボタンである。ユーザが第1サービスマンコールボタン307を押下すると、チェックボックス321〜325のうち指定されているチェックボックスで特定されるトナーカートリッジ98がサービスマンコールの設定内容として受け付けられ、確認画面が表示される。
第2サービスマンコールボタン309は、サービスマンコールを依頼しないことを指示するためのボタンである。
図12は、確認画面の一例を示す図である。図12に示されるように、確認画面350は、メッセージ表示領域351と、通知ボタン353と、中止ボタン355と、前画面ボタン357と、初期画面ボタン359とを含む。
メッセージ表示領域351は、サービスマンコールの設定内容を表示するための領域である。ここでは、サービスマンコールの設定内容に含まれるトナーカートリッジ識別情報で特定されるトナーカートリッジ98でサービスマンコールが設定されていることを、「イエロートナーカートリッジのサービスマンコールが設定されました。」のメッセージで示している。
通知ボタン353は、サービスマンコールの設定内容をサービスセンターに通知する指示を入力するためのボタンである。ユーザが通知ボタン353を指示すると、サービスマンコールの設定内容がサーバPC101に送信され、図13に示す第1メッセージ画面400が表示される。
中止ボタン355は、設定内容を取り消す指示を入力するためのボタンである。ユーザが中止ボタン355を指示すると、サービスマンコールの設定内容が取り消される。
前画面ボタン357は、画面を1つ前に戻す指示を入力するためのボタンである。ユーザが前画面ボタン357を指示すると、確認画面350の1つ前に表示されていた発注回収案内画面300が表示される。初期画面ボタン359は、デフォルトに設定されている画面を表示する指示を入力するためのボタンである。ここでは、図20に示す初期画面600がデフォルトに設定されている。
図9の機能ブロック図に戻って、予定日調整部233は、ユーザが訪問予定日調整画面に従って、操作パネル50に訪問予定日の設定指示を入力すると、通知内容受信部231から入力された通知内容に含まれる日付のうち訪問予定対象日を訪問予定日に設定する。
操作受付部227と予定日調整部233とで、本発明における日程調整手段が構成される。
ただし、予定日調整部233は、操作受付部227により日付を変更する操作が受け付けられた場合、変更後の日付を訪問予定日に設定する。具体的には、日付を変更する操作は、通知内容に含まれる複数の訪問予定候補日のいずれかを指定する操作であり、予定日調整部233は、複数の訪問予定候補日のうちユーザにより指定された日付を訪問予定日に設定する。予定日調整部233は、訪問予定日が設定されると、設定された訪問予定日を調整度合決定部235に出力する。
また、予定日調整部233は、訪問予定対象日ではなく、訪問予定候補日が訪問予定日として設定された場合、訪問予定日として設定された訪問予定候補日を含む変更内容をサーバPC101に送信する。これにより、サーバPC101および携帯端末140のサービスマンは、変更になった訪問予定日を知ることができる。
図14は、第2メッセージ画面の一例を示す図である。図14に示されるように、第2メッセージ画面450は、訪問予定日を少なくとも表示するための画面である。具体的には、通知内容受信部231により受信された通知内容に含まれる訪問予定対象日が訪問予定日として表示される。ここでは、「サービスマンのメンテナンス訪問日は、2日後の○○月○○日です。」のメッセージが少なくとも表示される。これにより、ユーザはサービスマンの訪問日予定日を認識することができる。
図15は、訪問予定日調整画面の一例を示す画面である。図15に示されるように、訪問予定日調整画面500は、訪問予定日調整領域501と、設定ボタン503と、前画面ボタン505と、設定中止ボタン507とを含む。訪問予定日調整領域501は、訪問予定日を調整するための領域であり、日付表示領域511と、プルダウンボタン513とを含む。日付表示領域511には、通知内容受信部231により受信された通知内容に含まれる訪問予定対象日と、複数の訪問候補予定日とが含まれる。プルダウンボタン513は、日付表示領域511をプルダウンメニューで表示するコマンドが関連付けられている。ユーザがプルダウンボタン513を押下すると、日付表示領域511においてプルダウンメニューで表示された訪問予定対象日および複数の訪問予定候補日のいずれかを指定することが可能である。
設定ボタン503は、ユーザにより指定された日付を訪問予定日に確定するためのボタンである。ユーザが設定ボタン503を押下すると、日付表示領域511において指定された訪問予定対象日、または複数の訪問予定候補日のうち1つが訪問予定日として設定される。複数の訪問予定候補日のうち1つが訪問予定日として設定された場合、訪問予定日として設定された訪問候補予定日を含む変更内容がサーバPC101に送信される。
前画面ボタン505は、1つ前の画面に戻ることを指示するためのボタンである。ユーザが前画面ボタン505を押下すると、訪問予定日調整画面500の1つ前に表示されていた第2メッセージ画面450が表示される。
図9の機能ブロック図に戻って、調整度合決定部235は、予定日調整部233にて訪問予定日が決定されると、決定された訪問予定日に基づいて、プリント条件を省資源化用デフォルト設定とする必要があるか否かを判定するものである。また、調整度合決定部235は、省資源化用デフォルト設定とする必要がある場合には、過去の消費の傾向から推定される、訪問予定日までの待ち期間である訪問待ち期間(到着待期間)における、配送要請(配送要求)が成されたトナーカートリッジの不足の割合に基づいて、トナー消費を抑制すべく画像を調整する調整度合を決定する。プリント条件設定部237は、調整度合決定部235にて決定された調整度合に基づいて、省資源化用デフォルト設定における設定項目のパラメータを決定する。
調整度合は、第1〜第5調整度合の5段階であり、段階が大きいほどトナー消費量の削減度合が大きい。調整度合は、発注適切時期から予定日調整部233から入力される訪問予定日までの期間である訪問待ち期間における、過去の消費の傾向から推定される不足の割合に基づいて決定する。不足の割合は、10〜25%、26〜41%、42〜57%、58〜73%、74〜100%の5段階に範囲分けされており、数値が大きいほど不足していることを示す。不足の割合10〜25%、26〜41%、42〜57%、58〜73%、74〜100%に、それぞれ第1〜第5調整度合が関連付けられている。調整度合決定部235は、第1〜第5調整度合のうち算出される不足の割合に関連付けられたものに決定する。調整度合決定部325は、不足の割合が10%未満である場合、および、不足がない場合には、トナー消費を抑制するための画質調整を行う必要はないと判定して、調整度合を決定しない。調整度合が決定されない場合、プリント条件設定部237は、通常デフォルト設定として記憶している、ユーザが通常のプリント用として設定している設定項目のパラメータがそのまま使用される。
不足の割合は、訪問待ち期間における推定のトナー消費量に対する不足トナー量を、残量不足間近のトナーカートリッジ98を対象として算出することにより特定する。不足トナー量は、訪問待ち期間における推定のトナー消費量と、トナー残量推定部241により推定されたトナー残量との差分である。したがって、推定されたトナー残量が訪問待ち期間における推定のトナー消費量よりも多い場合は、不足がないと判定する。
訪問待ち期間における推定のトナー消費量は、残量不足間近のトナーカートリッジ98を対象として算出される、トナーカートリッジが交換された日付から発注適切時期までの期間(以下、「継続使用期間」という)における1日当りのトナー消費量と、訪問待ち期間とから算出する。
プリント条件設定部237は、プリント条件を、予め設定された通常デフォルト設定あるいは通常デフォルト設定よりもトナーの消費量を抑えた省資源化用デフォルト設定のいずれかに設定する。具体的には、調整度合決定部235にて調整度合が決定された場合を除いて、プリント条件を通常デフォルト設定に設定し、調整度合決定部235にて調整度合が決定された場合は、決定された調整度合に応じた省資源化用デフォルト設定に設定する。また、プリント条件設定手段は、訪問予定日までトナーを切らすことなく使用できるように、省資源化用デフォルト設定における設定項目のパラメータを決定する。
省資源化用デフォルト設定における設定項目としては、画像濃度、印字ドット密度、画像コントラスト、用紙サイズ、画像変倍、あるいはNin1(割付印刷)等がある。本実施の形態では、画像濃度、印字ドット密度、画像コントラスト、用紙サイズ、画像変倍、およびNin1を設定項目としている。
通常デフォルト設定においては、上記設定項目全てにおいてユーザが指定したパラメータが使用される。すなわち、画像濃度であれば、自動設定されている場合は、ユーザが予め標準設定しているパラメータが使用される。印字ドット密度、画像コントラストについても同様である。手動による設定がなされた場合は、手動設定されたパラメータが優先される。用紙サイズについても、自動設定されている場合は、倍率100%であれば原稿サイズと同じサイズの用紙が選択され、倍率が手動設定された場合は、手動設定された倍率に応じたサイズの用紙が選択される。Nin1(割付印刷)については、手動により設定された場合にのみ有効となる。
省資源化用デフォルト設定においては、画像濃度、印字ドット密度、画像コントラストのパラメータを、記憶部202に記憶された画像調整テーブル257を参照し、調整度合決定部235により決定された調整度合に基づいて設定する。用紙サイズ、画像変倍、Nin1についても、必要に応じて設定する。
また、プリント条件設定部237は、操作受付部227により、調整度合に基づいて設定した設定項目のパラメータのうち、変更を指示する操作がなされた場合には、受け付けられた操作に従って省資源化用デフォルト設定を変更する。このようなパラメータの調整は、後述する図17に示すプリント条件設定画面において受け付けられる。ここで、省資源化用デフォルト設定の全ての設定項目において調整可能にするも必要はない。
図16は、画像調整テーブルの一例を示す図である。図16に示されるように、画像調整テーブル257は、調整度合ごとに、画像濃度、印字ドット密度、および画像コントラストの3つの設定項目について画像調整パラメータを関連付けている。本実施の形態では、調整度合は、濃度パラメータと、ドット密度パラメータと、コントラストパラメータとの組合せで定まるものとしている。例えば、第1濃度パラメータ「a1」と、第1ドット密度パラメータ「b1」と、第1コントラストパラメータ「c1」との組合せで、第1〜第5調整度合のうち最も削減度合が小さい第1調整度合が関連付けられる。同様にして、第2濃度パラメータ「a2」と、第2ドット密度パラメータ「b2」と、第2コントラストパラメータ「c2」との組合せで、第1調整度合よりも1段階、削減度合が大きい第2調整度合が関連付けられる。同様に、第3濃度パラメータ「a3」と、第3ドット密度パラメータ「b3」と、第3コントラストパラメータ「c3」との組合せで、第3調整度合が関連付けられ、第4濃度パラメータ「a4」と、第4ドット密度パラメータ「b4」と、第4コントラストパラメータ「c4」との組合せで、第4調整度合が関連付けられる。そして、最後、第5濃度パラメータ「a5」と、第5ドット密度パラメータ「b5」と、第5コントラストパラメータ「c5」との組合せで、第1〜第5調整度合のうち最も削減度合が大きい第5調整度合が関連付けられる。
プリント条件設定部237は、トナーカートリッジの交換がなされ、残量が十分にあるKとおが、プロセスコントロール等で確認されると、省資源化用デフォルト設定を通常デフォルト設定に設定を戻す。
なお、ここで、不足の割合が10%未満であっても、0%を超える場合には、余裕を見て、通常のプリント用として設定している画質調整パラメータよりもトナー消費量を抑制できる、第1の調整度合決定するようにしてもよい。
プレビュー画像生成部239は、プリント条件設定部237による設定に従って、プレビュー画像を生成する。プレビュー画像は、プリント条件設定部237により設定されたプリント条件である、画像濃度、画像ドット密度、画像コントラストおよび用紙サイズを反映して生成する。プレビュー画像生成部239は、生成されたプレビュー画像を画面表示部243に出力する。また、プレビュー画像生成部239は、プリント条件設定部237により設定項目のパラメータが更新されるごとに、新たにプレビュー画像を生成し、画面表示部243に出力する。操作受付部227とプレビュー画像生成部239とで本発明におけるプレビュー手段が構成される。
なお、ここではプレビュー画像生成部239がプリント条件設定部237により設定されたドット密度、コントラスト、画像濃度および用紙サイズ等を反映してプレビュー画像を生成する場合を例に説明したが、プリント条件設定部237が、Nin1印刷、両面印刷、明度、彩度、色調等を設定するようにしてもよい。この場合、プレビュー画像生成部239が、プレビュー画像をNin1印刷、両面印刷、明度、彩度、色調等の設定を反映して生成すればよい。
図17は、プリント条件設定画面の一例を示す画面である。ここでは、5つのトナーカートリッジ98のうち少なくとも1つが残量不足間近であり、画像調整パラメータ(濃度パラメータ、ドット密度パラメータ、コントラストパラメータ)が第2調整度合に関連付けられており、用紙サイズとして1サイズ小さいものが省資源化用デフォルト設定に設定されている場合を例示している。図17に示されるように、プリント条件設定画面550は、濃度調整領域551と、倍率調整領域553と、用紙サイズ調整領域555と、印字ドット密度調整領域557と、画像コントラスト調整領域559と、Nin1印刷調整領域561と、プレビュー画像563とを含む。
濃度調整領域551は、画像濃度を調整するための領域であり、5段階の指標が表示される。各指標は、第1〜第5濃度パラメータがそれぞれ関連付けられており、段階が大きくなるほど、濃度を高く定めた濃度パラメータが関連付けられる。ここでは、第2調整度合に関連付けられた画像調整パラメータが省資源化用デフォルト設定に設定されているので、第2濃度パラメータに対応する指標を矩形(長方形)の記号で示している。
倍率表示領域553は、用紙中の印字範囲を倍率で表示するための領域であり、ユーザが操作パネル50に印字範囲を100%より高くする操作または低くする操作を入力することにより、操作後の倍率が倍率表示領域553に表示される。
用紙サイズ調整領域555は、用紙サイズを調整するための領域であり、A紙の各種サイズおよびB紙の各種サイズのいずれか1つのサイズを指定することが可能である。ここでは、消耗品の削減する割合に応じて、指定された用紙サイズよりも小さいサイズの用紙が省資源化用デフォルト設定に設定されており、ここでは、用紙サイズとして、指標「B5」が表示されている。なお、倍率表示領域553に表示する倍率は、原稿サイズと用紙サイズ調整領域555において指定されている用紙サイズとに基づいて、自動的に算出するようにしてもよい。例えば、原稿サイズがA4であり、用紙サイズ調整領域555において指定されている用紙サイズがB5である場合には、A4の原稿サイズの面積に対するB5の用紙サイズの面積の割合から86%が倍率表示領域553に表示される。
印字ドット密度調整領域557は、印字ドット密度を調整するための領域であり、第1〜第5ドット密度パラメータがそれぞれ関連付けられた5段階の指標のいずれかを指定することが可能である。段階が大きくなるほど、印字ドット密度を高く定めたドット密度パラメータが関連付けられる。ここでは、第2調整度合に関連付けられた画像調整パラメータが省資源化用デフォルト設定に設定されているので、第2ドット密度パラメータに対応する指標「印字ドット密度2」が表示されている。
画像コントラスト調整領域559は、画像コントラストを調整するための領域であり、第1〜第5コントラストパラメータがそれぞれ関連付けられた5段階の指標のうちいずれかを指定することが可能である。段階が大きくなるほど、コントラストが高く定められたコントラストパラメータが関連付けられる。ここでは、第2調整度合に関連付けられた画像調整パラメータが省資源化用デフォルト設定に設定されているので、第2コントラストパラメータに対応する指標「画像コントラスト2」が表示されている。
Nin1印刷調整領域561は、Nin1印刷を調整するための領域であり、2アップ印刷、4アップ印刷等の指定が可能である。ここでは、2アップ印刷に設定されていることが「2in1」として表示されている。
プレビュー画像563は、省資源化用デフォルト設定の各パラメータで定まる画像濃度、印字ドット密度、コントラストおよび用紙サイズを反映した画像である。
また、ユーザは、操作パネル50を操作することにより画像濃度、印字ドット密度、画像コントラスト、Nin1印刷および印字範囲の少なくとも1つを調整することが可能であり、調整に応じてプレビュー画像563は更新される。なお、両面印刷、片面印刷の別の調整を可能としてもよい。
上述したように、残量不足間近のトナーカートリッジが存在する場合に表示される発注回収案内画面に従ってサービスマンコールが要求されると、残量不足間近のトナーカートリッジを対象として算出される、訪問待ち期間における不足の割合が10%以上である場合は、訪問待ち期間におけるトナー消費が抑えられるように不足の割合に応じて調整度合を決定する。これにより、消費されるトナー量を抑制することができるので、訪問待ち期間において残量不足間近のトナーカートリッジが残量切れとなることを回避することができる。
図18は、サービスマンコール設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。サービスマンコール設定処理は、制御部201がROMまたはHDDに記憶されたサービスマンコール設定プログラムを実行することにより制御部201により実行される処理である。図18に示されるように、5つのトナーカートリッジ98それぞれのトナー残量を監視し、トナー残量を推定する(ステップS01)。そして、トナーカートリッジ識別情報と、ステップS01において推定されたトナー残量とを含むトナー残量データを5つのトナーカートリッジ98それぞれについて生成する(ステップS02)。
次のステップS03においては、記憶部202に記憶された閾値データを読み出し、処理をステップS04に進める。
ステップS04においては、ステップS03において生成されたトナー残量データを1つ選択する。そして、選択されたトナー残量データで示されるトナー残量が、ステップS03において読み出された閾値データで示される閾値T1未満であるか否かを判断する。トナー残量が閾値T1未満であるならば処理をステップS06に進めるが、そうでなければ処理をステップS07に進める。
ステップS06においては、発注適切時期と判断し、検出結果を生成する。検出結果には、ステップS05において閾値T1未満であると判断されたトナーカートリッジ98のトナーカートリッジ識別情報が含められる。
次のステップS07においては、未選択のトナー残量データがあるか否かを判断する。未選択のトナー残量データがあるならば処理をステップS04に戻すが、そうでなければ処理をステップS08に進める。
なお、ステップS04〜S07の処理は、ステップS07において未選択のトナー残量データがなくなるまで繰り返される。このため、検出結果は、ステップS04において選択されたトナー残量データに含まれるトナー残量が閾値T1より小さいと判断される毎に更新される。換言すれば、検出結果は、5つのトナー残量データのうち閾値T1より小さいと判断されたトナー残量を含むものから抽出されたトナーカートリッジ識別情報を含む。なお、閾値T1は、トナーの色毎、黒の場合は、B1かB2かで、使用頻度に応じて決定してもよい。
ステップS08においては、発注適切時期が検出されたか否かを判断する。ステップS06において発注適切時期が検出されたならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければ処理をステップS22に進める。
ステップS09においては、図11に示す発注回収案内画面300を表示し、処理をステップS10に進める。
ステップS10においては、ステップS09において表示された発注回収案内画面300に従って、第1サービスマンコールボタン307が押下されたか否かを判断する。第1サービスマンコールボタン307が押下されたならば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に進める。
ステップS11においては、ステップS09において表示された発注回収案内画面300に従って、第2サービスマンコールボタン309が押下されたか否かを判断する。第2サービスマンコールボタン309が押下されたならば処理をステップS22に進めるが、そうでなければ処理をステップS10に戻す。
ステップS12においては、ステップS09において表示された発注回収案内画面300において、サービスマンコールの対象のトナーカートリッジ98の指定があるか否かを判断する。サービスマンコールの対象のトナーカートリッジ98の指定があるならば処理をステップS13に進めるが、そうでなければ処理をステップS10に戻す。
ステップS13においては、ステップS12において指定されたトナーカートリッジ98のトナーカートリッジ識別情報をサービスマンコールの設定内容として受け付け、処理をステップS14に進める。
ステップS14においては、図12に示す確認画面350を表示する。そして、確認画面350に従って通知ボタン353が押下されたか否かを判断する(ステップS15)。通知ボタン353が押下されたならば処理をステップS16に進めるが、そうでなければ処理をステップS18に進める。
ステップS16においては、ステップS13において設定されたサービスマンコールの設定内容をデータ通信制御部206を介して、サーバPC101に送信し、処理をステップS17に進める。
ステップS17においては、図13に示す第1メッセージ画面を表示し、処理をステップS22に進める。
ステップS18においては、ステップS14において表示された確認画面350に従って、中止ボタン355が押下されたか否かを判断する。中止ボタン355が押下されたならば処理をステップS19に進めるが、そうでなければ処理をステップS20に進める。
ステップS19においては、ステップS13において設定されたサービスマンコールの設定内容を取り消し、処理をステップS22に進める。
ステップS20においては、ステップS14において表示された確認画面350に従って、前画面ボタン357が押下されたか否かを判断する。前画面ボタン357が押下されたならば処理をステップS09に戻すが、そうでなければ処理をステップS21に進める。
ステップS21においては、ステップS14において表示された確認画面350に従って、初期画面ボタン359が押下されたか否かを判断する。初期画面ボタン359が押下されたならば処理をステップS22に進めるが、そうでなければ処理をステップS15に戻す。
ステップS22においては、図20に示す初期画面600を表示し、サービスマンコール設定処理を終了する。
図19は、プリント条件設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。プリント条件設定処理は、制御部201がROMまたはHDDに記憶されたプリント条件設定プログラムを実行することにより制御部201により実行される処理である。制御部201は、サーバPC101から通知内容を受信したか否かを判断する(ステップS31)。サーバPC101は、図18に示すステップS16において送信されたサービスマンコールの設定内容を受信すると、受信された設定内容に従って、訪問予定日の対象となる訪問予定対象日および訪問予定日の候補となる訪問予定候補日をサーバPC101のサービスマンまたは携帯端末140のサービスマンが決定し、決定された訪問予定対象日と訪問予定候補日とを通知内容としてMFP100に送信する。制御部201は、サーバPC101から通知内容が受信されたならば処理をステップS32に進める。すなわち、プリント条件設定処理は、通知内容が受信されることを条件に実行される処理である。なお、ここでは、サーバPC101のサービスマンまたは携帯端末140のサービスマンが複数の訪問予定候補日を決定した場合を例に説明する。
ステップS32においては、ステップS31において受信された通知内容に含まれる訪問予定対象予定日を抽出する。そして、抽出された訪問予定対象日を訪問予定日に設定する(ステップS33)。
次のステップS34においては、第2メッセージ画面450を生成し、図14に示すように表示する。
次のステップS35においては、ステップS31において受信された通知内容からすべての訪問予定候補日を抽出する。そして、抽出された訪問候補予定日を含む訪問予定日調整画面500を生成し、図15に示すように表示する(ステップS36)。
次のステップS37においては、ステップS36において表示された訪問予定日調整画面500に従って設定ボタン503が押下されたか否かを判断する。設定ボタン503が押下されたならば処理をステップS39に進めるが、そうでなければ処理をステップS38に進める。
ステップS38においては、ステップS36において表示された訪問予定日調整画面500に従って、前画面ボタン505が押下されたか否かを判断する。前画面ボタン505が押下されたならば処理をステップS34に戻すが、そうでなければ処理をステップS37に戻す。
ステップS39においては、日付変更があったか否かを判断する。具体的には、ステップS36において表示された訪問予定日調整画面500に含まれる複数の訪問予定候補日のいずれかが指定されているか否かを判断する。複数の訪問予定候補日のいずれかが指定されているならば処理をステップS40に進めるが、そうでなければ処理をステップS42に進める。
ステップS40においては、訪問予定日の設定を変更する。具体的には、ステップS36において表示された訪問予定日調整画面500に含まれる複数の訪問予定候補日のうち指定された日付を訪問予定日に設定を変更する。
次のステップS41においては、ステップS40において設定が変更された訪問予定日を変更内容としてデータ通信制御部206を介してサーバPC101に送信する。なお、サーバPC101は、変更内容を受信すると、その承認をMFP100に返信するようにしてもよい。
次のステップS42においては、ステップS06において発注適切時期と検出されたトナーカートリッジ98を特定する。そして、記憶部202に記憶されたトナー消費量テーブル253を読出す(ステップS43)。
ステップS44においては、ステップS43において読み出されたトナー消費量テーブル253を参照して、訪問待ち期間におけるトナー消費量をステップS42において特定されたトナーカートリッジ98を対象に算出する。訪問待ち期間におけるトナー消費量は、継続使用期間における1日当りのトナー消費量と、訪問待ち期間とから算出する。
次のステップS45においては、訪問待ち期間における不足トナー量をステップS42において特定されたトナーカートリッジ98を対象に算出する。具体的には、訪問待ち期間における不足トナー量は、ステップS44において算出された訪問待ち期間におけるトナー消費量と、ステップS42において特定されたトナーカートリッジ98のトナー残量との差分である。
次のステップS46においては、ステップS45において算出された不足トナー量が0より大きいか否かを判断する。不足トナー量が0より大きいならば処理をステップS47に進めるが、そうでなければ処理をステップS53に進める。
ステップS47においては、ステップS44において算出された訪問待ち期間におけるトナー消費量に対する、ステップS45において算出された不足トナー量の割合を不足の割合として算出し、処理をステップS48に進める。
ステップS48においては、第1〜第5調整度合のうちステップS45において算出された不足の割合に対応する調整度合に決定し、処理をステップS49に進める。
ステップS49においては、記憶部202に記憶された画像調整テーブル257を読出し、処理をステップS50に進める。
ステップS50においては、ステップS49において読み出された画像調整テーブル257を参照して、ステップS48において決定された調整度合に関連付けられた濃度パラメータ、ドット密度パラメータおよびコントラストパラメータの画像調整パラメータを抽出し、処理をステップS51に進める。
ステップS51においては、指定された原稿サイズ、倍率より定まる用紙サイズより1サイズ小さいサイズのパラメータを取得し、処理をステップS52に進める。
ステップS52においては、ステップS50において抽出された画像調整パラメータと、ステップS51において取得された用紙サイズとを省資源化用デフォルト設定に設定し、処理をステップS53に進める。
ステップS53においては、プレビュー画像を生成する。具体的には、ステップS52から処理が進む場合(ステップS46でYES)、ステップS52において設定された省資源化用デフォルト設定の各パラメータで定まる画像濃度、印字ドット密度、コントラストおよび用紙サイズを反映したプレビュー画像を生成し、ステップS46から処理が進む場合(ステップS46でNO)、通常デフォルト設定の各パラメータで定まる画像濃度、印字ドット密度、コントラスト、用紙サイズを反映したプレビュー画像を生成する。
次のステップS54においては、ステップS53において生成されたプレビュー画像を含むプリント条件設定画面550を表示する。また、プリント条件設定画面550には、不足トナー量が0より大きい場合(ステップS46でYES)、省資源化用デフォルト設定の各パラメータに対応する指標が反映され、不足トナー量が0以下である場合(ステップS46でNO)、通常デフォルト設定の各パラメータに対応する指標が反映される。
次のステップS55においては、ステップS54において表示されたプリント条件設定画面550に従って、各パラメータの調整操作があったか否かを判断する。調整操作があったならば処理をステップS56に進めるが、そうでなければ処理をステップS57に進める。ここで、調整操作は、図17に示すプリント条件設定画面を用いて、プリント条件の設定項目を調整する。例えば、濃度パラメータ、ドット密度パラメータ、コントラストパラメータ、用紙サイズ、印字の倍率を変更する操作を受付ける。Nin1印刷の設定変更を受け付けるようにしてもよい。
ステップS56においては、ステップS55における調整操作に従って、デフォルト設定を更新し、処理をステップS53に戻す。具体的には、不足トナー量が0より大きい場合(ステップS46でYES)、省資源化用デフォルト設定を更新し、不足トナー量が0以下である場合(ステップS46でNO)、通常デフォルト設定を更新する。
省資源化用デフォルト ステップS57においては、終了指示があったか否かを判断する。終了指示があったならばプリント条件設定処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS55に戻す。
<変形例>
本実施の形態におけるMFP100は、トナーカートリッジ98が残量不足間近であるか否かを、トナー残量に基づいて判断していた。また、発注回収案内画面300において、5つのトナーカートリッジ98の各トナー残量を、トナーカートリッジ98に収容可能な最大のトナー量を基準とした割合にて示すようにしていた。変形例においては、印刷の履歴をとってトナー残量と印刷の履歴とからそれぞれのトナーカートリッジ98の印刷可能枚数を算出し、印刷可能枚数に基づいてトナーカートリッジ98が残量不足間近であるか否かを判断するものである。また、MFP100は、発注回収案内画面300において、5つのトナーカートリッジ98の各トナー残量を、印刷可能枚数に換算して表示するものである。
図21は、変形例におけるMFPが備える制御部の機能の一例を記憶部に記憶するデータとともに示す機能ブロック図である。図21に示す制御部201Aが図9に示す制御部201と異なる点は、消耗品発注時期検出部221が消耗品発注時期検出部221Aに変更された点、履歴テーブル管理部225および印刷枚数カウント部223が追加された点である。その他の構成および機能は、制御部201と同じであるので、ここでは説明を繰り返さない。
印刷枚数カウント部223は、用紙検出センサ14から出力される信号のオンとオフにより、レジストローラ13を通過した用紙の枚数、つまり印刷枚数をカウントする。具体的には、レジストローラ13を用紙が通過する毎に、印刷枚数に「1」を加算する。印刷枚数のカウントは、1つの印刷ジョブの開始から終了までである。印刷枚数カウント部223は、実行される印刷ジョブ毎に印刷枚数をカウントし、カウントされた印刷枚数を履歴テーブル管理部225に出力する。ここで、印刷枚数カウント部223は、所定の用紙サイズ・片面印刷に換算してカウントする。例えば、A3サイズ1枚の両面印刷であればA4サイズに換算した印刷枚数は4となる。A5サイズ5枚の片面印刷であればA4サイズに換算した印刷枚数は2.5となる。以下では、A4の用紙サイズ・片面印刷に換算する場合を例に説明する。
履歴テーブル管理部225は、印刷ジョブが実行されることに応じて、印刷ジョブを識別するためのジョブ識別情報と、印刷ジョブが実行された日付と、印刷ジョブの実行により印刷された用紙の枚数(A4・片面印刷換算)とを含む履歴レコードを印刷ジョブ毎に生成し、記憶部202に記憶された履歴テーブル255に追加して記憶する。
図22は、履歴テーブルの一例を示す図である。図22に示されるように、履歴テーブル255は、ジョブ毎に履歴レコードを含む。履歴レコードは、印刷ジョブの項目と、日付の項目と、印刷枚数の項目とを含む。印刷ジョブの項目には、印刷ジョブのジョブ識別情報が設定される。日付の項目には、印刷ジョブが実行された日付が設定される。印刷枚数の項目には、印刷枚数カウント部223によりカウントされた印刷枚数が設定される。
消耗品発注時期検出部221Aは、MFP100に装着された消耗品の発注に適した時期を検出する。発注に適した時期は、5つのトナーカートリッジ98のうちいずれかについて、トナー残量に相当する印刷枚数(以下、「印刷可能枚数」という)が不足間近となったときである。消耗品発注時期検出部221Aは、記憶部202に記憶された閾値データ251Aで示される閾値T2と5つのトナーカートリッジ98それぞれの印刷可能枚数とを比較し、残量不足間近のトナーカートリッジ98が存在するか否かを判断する。消耗品発注時期検出部221Aは、印刷可能枚数が閾値T2より小さいことを条件に残量不足間近と判断する。消耗品発注時期検出部221Aは、5つのトナーカートリッジ98の少なくとも1つに対して残量不足間近と判断した場合、発注適切時期として検出する。消耗品発注時期検出部221Aは、発注適切時期を検出すると、残量不足間近と判断されたトナーカートリッジ98のトナーカートリッジ識別情報を含む検出結果と、5つのトナーカートリッジ98それぞれの印刷可能枚数の印刷可能枚数データとを含む印刷可能枚数情報を操作受付部227に出力する。
記憶部202が記憶する閾値データ251Aは、トナーカートリッジ98内のトナー残量に相当する印刷可能枚数が不足間近であることを示す値であり、ここでは、1万枚としている。
消耗品発注時期検出部221Aは、トナー残量推定部241と、印刷可能枚数算出部245とを含む。印刷可能枚数算出部245は、記憶部202に記憶されている履歴テーブル255およびトナー消費量テーブル253に従って、トナーカートリッジ98のトナー残量に相当する印刷枚数を印刷可能枚数として5つのトナーカートリッジ98それぞれについて算出する。具体的には、所定の期間における用紙1枚当りのトナー消費量をトナー残量推定部241により推定されたトナーカートリッジ98のトナー残量から除算することにより、印刷可能枚数を算出する。用紙1枚当りのトナー消費量は、トナー消費量テーブル253に従って算出された所定の期間における累積のトナー消費量を履歴テーブル255に従って算出された所定の期間における累積の印刷枚数から除算することにより算出する。ここで、所定の期間は、例えば1ヶ月間であり、累積の印刷枚数の算出対象となる期間の初めと終わりは、それぞれ累積の印刷枚数の算出対象となる期間の初めと終わりに一致する。印刷可能枚数算出部245は、算出された印刷可能枚数とトナーカートリッジ識別情報とを含む印刷可能枚数データを5つのトナーカートリッジ98それぞれについて生成する。
図23は、変形例における発注回収案内画面の一例を示す図である。図23に示す発注回収案内画面300Aが図11に示す発注回収案内画面300と異なる点は、トナー残量表示領域303が印刷可能枚数表示領域303Aに変更された点である。ここでは、発注回収案内画面300と異なる点について説明する。
印刷可能枚数表示領域303Aは、5つのトナーカートリッジ98それぞれの印刷可能枚数を表示するための領域である。印刷可能枚数表示領域303Aには、印刷可能枚数算出部245により生成された5つの印刷可能枚数データが表示される。印刷可能枚数は、5段階の目盛で示される。
1段目は、印刷可能枚数が1万枚以下に相当する量のトナーがトナーカートリッジ98に残っていることを示している。2段目は、印刷可能枚数が1万枚〜2万枚の範囲に相当する量のトナーがトナーカートリッジ98に残っていることを示している。3段目は、印刷可能枚数が2万枚〜3万枚の範囲に相当する量のトナーがトナーカートリッジ98に残っていることを示している。4段目は、印刷可能枚数が3万枚〜4万枚の範囲に相当する量のトナーがトナーカートリッジ98に残っていることを示している。5段目は、印刷可能枚数が4万枚〜5万枚の範囲に相当する量のトナーがトナーカートリッジ98に残っていることを示している。例えば、Yのトナーカートリッジ98の残量は、1段目であり、印刷可能枚数が1万枚以下に相当する量のトナーが残っていることを示している。すなわち、ユーザは、多くとも残り1万枚はYのトナーカートリッジ98に収容されているトナーを用いて印刷することができることを示している。
以上のように、本実施形態におけるMFP100は、ネットワークを介してサーバPC101および携帯端末140と通信が可能であり、複数種類のトナーカートリッジ98が装着される画像形成装置であって、予め設定された通常デフォルト設定と、通常デフォルト設定よりもトナーの消費量を抑えた省資源化用デフォルト設定とのいずれかにプリント条件を設定するプリント条件設定部237と、サーバPC101より送信されてきた交換用のトナーカートリッジを届ける訪問予定日より、省資源化用デフォルト設定とする必要があるかどうかを判定する調整度合決定部235を有している。省資源化用デフォルト設定が必要であると判定されると、プリント条件設定部237は、プリント条件を、通常デフォルト設定よりも消耗品の消費量を抑えた省資源化用デフォルト設定に設定し、受信した前記日程情報に示される到着予定日まで消耗品を切らすことなく使用できるように、前記省資源化用デフォルト設定における設定項目のパラメータを決定する。
これにより、発注済みの交換用のトナーカートリッジが到着するまでに残量切れとなることを抑制して、画像形成装置の稼働率を上げることができる。
また、サービス提供装置であるサービスセンターのサーバPC101とで構成される消耗品のメンテナンスシステム1を構築することで、例えば消耗品メーカや画像形成装置メーカ等にとっては、これらメーカが販売する消耗品を継続して使用して貰うことができることで、売り上げ向上に繋がるといった効果がある。さらに、純正消耗品の使用を促進できるので、正規の販売ルートで販売されない非純正消耗品の使用によって画像形成装置が故障する事態の招来を効果的に回避することができるといった効果もある。
なお、本実施の形態および変形例においては、図11や図12に示すカートリッジボタン311からも、発注回収案内画面300を表示させることができ、発注回収案内画面300から確認画面350に移行させることができる。つまり、発注適切時期の検出とは関係なく、発注回収案内画面300および確認画面350からサービスマンコールを要求することができる。
また、本実施の形態および変形例においては、サービスマンコールを要求する構成であったが、配送を要求する構成と回収を要求する構成とに分けるようにしても良い。この場合、配送の予定日と回収の予定日とを別々に指定するようにしてもよいし、予定日と予定時刻とを指定するようにしてもよい。
また、本発明の画像形成装置としては、表示部を備えたインクジェット記録装置や民生用機器(映像、音響、通信などに関連した電子機器や装置において、一般消費者による使用、一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発、設計された製品、規格を指す)や業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)も適用可能である。
また、図1に示すように、MFP100の構成を、携帯端末110,ノートパソコン120,携帯電話130に適用することも可能である。これにより、MFP100の近くにユーザが位置しない場合であっても、容易に発注およびプリント条件の設定が可能である。
また、サービスマンコールの要求は、クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドプロバイダーを経由するようにしてもよい。
また、本実施の形態および変形例における消耗品は、オフセットクレジットが付与された消耗品であってもよい。この場合、クレジット料は、例えば再生可能エネルギーの推進事業(太陽光発電、太陽熱発電、地熱発電、風力発電(洋上風力発電など)、水力発電(農業用水の利用、砂防ダムなど)、バイオマス発電、潮汐発電、海洋の温度差発電、波力発電など)の化石燃料を使用する以外の発電事業、または温室効果ガス吸収事業(植林、大気中の二酸化炭素を溶解させ海洋生物によって海洋深層や海底に蓄積させる海洋における二酸化炭素吸収事業)、および地中隔離や海洋隔離により二酸化炭素を貯留する事業などの推進事業支援に充当される。
また、再生可能エネルギー(自然エネルギー)の技術開発、建屋や設備の設置や整備、再生可能エネルギーの運転、送電網の整備、技術供与に関する援助やその他種々の税金などに充当されてもよい。
さらに、本実施の形態および変形例においては、ユーザは、MFP100を管理する一般的な機器管理者であってもよいし、CO2の排出を減らすための専門資格「カーボンマネジャー」であるとなおよい。専門資格「カーボンマネジャー」であることにより、地球温暖化対策についての専門知識やノウハウを客観的に評価できるので、よりいっそう本発明のシステムを理解して有効活用でき、確実に複数のカーボンオフセットの取り組み機関(温室効果ガス削減事業やプロジェクト)に用いられることを防止することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、MFP100の各ブロック、特に制御部201,201Aは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、MFP100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるMFP100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記MFP100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、MFP100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。