JP5755461B2 - 伸縮継手 - Google Patents
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Description
例えば、上記した排水配管が単管式排水システムである場合、上記した分岐合流継手は、建物の各階ごとに設けられる集合管継手となる。
ここで、単管式排水システムとは、要するに、排水の通路と、空気の通路とを、別々の管路に分けることなく、同一の管路の内部に確保し得るようにしたものである。そのために、上記した集合管継手の内部には、排水に旋回力を与えて配管の内周壁に沿って流し得るようにするための旋回羽根が設けられる。
受口部4が、その内部に、挿入された管部材5の外周面に弾接して、管部材5の軸線方向8および半径方向9への変位に対するシールが可能なシール部11を有している。また、差口部3が、その内部に、差口部3まで挿入された管部材5の端部がそれ以上奥へ入り込めないように位置規制する最終位置規制部12を有している。そして、差口部3の内部における最終位置規制部12よりも手前側の位置に、管部材5の端部を最適挿入深さで停止可能な中間停止部13が設けられる。
シール部11は、シール基部11aが、受口部4の内周面に密着状態で嵌合設置されている。そのために、受口部4の内周面には、シール基部11aを収容するための段差部を設けるようにしても良い。また、伸縮継手1の差口部3と受口部4との境界部分周辺の内部には、そのほぼ上半部にリップ収容溝1aが設けられ、管部材5の挿嵌によって拡径されたリップ部11bが収容され得るようになっている。これに対し、伸縮継手1の差口部3と受口部4との境界部分周辺の内部におけるほぼ下半部は、上記したリップ収容溝1aに汚物などが滞留するのを防止するために、リップ収容溝1aを設けない非溝形成部1bとされている。更に、シール部11は、受口部4の外周面に取付けられたキャップ部14によって受口部4から脱落しないよう保持されている。
伸縮継手1を構成する差口部3および受口部4を、軸線を横へ向けて配置されるものとする。即ち、伸縮継手1を横向きに使用されるものとする。そして、中間停止部13を、差口部3の内部の少なくとも頂部またはその周辺に設けられるようにする。そして、この中間停止部13を、奥側へ進むに従い下り勾配となる傾斜面部17とする。
或いは、特に図示しないが、傾斜面部17は、軸線方向へ延びるリブ状のものとすることができる。このリブ状の傾斜面部17は、差口部3の頂部やその周辺に対して、1個または複数個設けるようにすることができる。
傾斜面部17は、最適挿入深さの時に、管部材5の面取りされた端部が傾斜面部17の途中に突き当たるようにする。この場合には、傾斜面部17は、最適挿入深さの位置を中心として、差口部3の内部で軸線方向8の前後へ延びるものとしている。
最終位置規制部12が、差口部3の内方へ張出す内周フランジ部21とされる。そして、この内周フランジ部21が、差口部3の底部の位置で部分的に切欠かれるようにしている(底部切欠部22)。
継手部材2へ嵌合された差口部3の内部における最終位置規制部12よりも手前側の位置に設けた中間停止部13が、受口部4への管部材5の挿入作業時に、差口部3の内部の中間停止部13よって規定された管部材5の端部の最適挿入深さにて管部材5を確実に停止させる。これにより、受口部4への管部材5の挿入作業時に、上記した最適挿入深さとなるように、位置を計って管部材5に標線を書き入れる作業をなくすと共に、標線の位置で管部材5が正確に停止されるように管部材5の停止位置を調整する作業をなくすことができる。また、中間停止部13で停止されるまで管部材5を挿入するだけの単純作業となるので、作業効率が向上すると共に、熟練がなくても手挿入の感覚によって誰でも停止確認を行うことが可能となる。そして、中間停止部13によって最適挿入深さで管部材5を確実に停止させることができるので、停止位置のバラ付きを無くすことができると共に、管部材5の熱伸縮の際に、継手部材2や管部材5や伸縮継手1に与える荷重を最小限に抑えることができ、継手部材2や管部材5や伸縮継手1の耐久性を向上することができる。
横型の伸縮継手1における、差口部3の内部の少なくとも頂部周辺に、中間停止部13として、奥側へ進むに従い下り勾配となる傾斜面部17を形成することにより、受口部4への管部材5の挿入作業時に、傾斜面部17の途中で管部材5の端部を確実に停止させることができる。また、中間停止部13を傾斜面部17とすることにより、挿入作業時の挿入力ではそれ以上深く挿入できないようにすることができる。更に、中間停止部13としての傾斜面部17は、管部材5の端部が当たった時に手ごたえを感じさせることができる。更にまた、中間停止部13としての傾斜面部17は、伸縮継手1と一体に形成することができる。これにより、中間停止部13を別部材で作って伸縮継手1に取付けるようにする場合と比べて、製造コストや製造の手間を少なくすると共に、確実に機能し得るものとすることができる。
最終位置規制部12を、差口部3の内方へ張出す内周フランジ部21とすることにより、管部材5の端部が内周フランジ部21に突き当たることで最終位置規制を行うことが可能となる。この最終位置規制部12によって、継手部材2を保護することができるようになる。
3 差口部
4 受口部
5 管部材
8 軸線方向
9 半径方向
11 シール部
12 最終位置規制部
13 中間停止部
17 傾斜面部
21 内周フランジ部
22 底部切欠部
Claims (3)
- 継手部材へ嵌合可能な差口部と、該差口部よりも大きい径を有して管部材を挿入可能な受口部とを一体に有し、前記差口部を前記継手部材に取付けて、前記受口部から内部へ挿入された管部材の熱伸縮を吸収可能な伸縮継手において、
前記受口部が、その内部に、挿入された管部材の外周面に弾接して、管部材の軸線方向および半径方向への変位に対するシールが可能なシール部を有し、
前記差口部が、その内部に、差口部まで挿入された管部材の端部がそれ以上奥へ入り込めないように位置規制する最終位置規制部を有し、
前記差口部の内部における前記最終位置規制部よりも手前側の位置に、前記管部材の端部を最適挿入深さで停止可能な中間停止部を設けたことを特徴とする伸縮継手。 - 前記差口部および受口部が、軸線を横へ向けて配置され、
前記中間停止部が、差口部の内部の少なくとも頂部周辺に設けられると共に、奥側へ進むに従い下り勾配となる傾斜面部であることを特徴とする請求項1記載の伸縮継手。 - 前記最終位置規制部が、差口部の内方へ張出す内周フランジ部とされ、
該内周フランジ部が、差口部の底部の位置で部分的に切欠かれたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の伸縮継手。
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