JP5752820B2 - 自動漏れ検出手段を備える電子デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、自動漏れ検出手段を備える電子デバイス、即ち電子デバイスのケースの確実な密閉を検査するための電子デバイスに関する。電子デバイスは、大きな寸法の電子装置であってもよいし、又は好ましくは携帯電話若しくは腕時計等の時計であってよい。
本発明はまた、電子デバイスのための自動漏れ検出方法に関する。
電子デバイスは、例えば腕時計であってよい。この腕時計は、一般に環境中の水若しくは湿気又は様々な気体からの保護を必要とする機械部品及び電子部品から形成される。腕時計及び主に全ての腕時計構成部品を収容するケースの密閉度合いを決定するために、一般に気体の漏れ検出を実施する必要がある。この密閉度合いは通常、腕時計のモデルを設計する際に、即ち腕時計の風防ガラス及び密閉用ガスケットを有するケースの厚さに応じて決まる。
腕時計の密閉の測定は、気圧又はヘクトパスカルで算出される圧力として画定できる。異なる密閉度合いを画定できる。例えば、手首に腕時計を装着した状態で手を洗う場合、腕時計は約3気圧(約3040ヘクトパスカルの圧力に等しい)の圧力に耐えることができなければならない。腕時計を装着してシャワーを浴びる又はプールで泳ぐためには、腕時計は約5気圧(約5066ヘクトパスカルに等しい)の圧力に耐えることができなければならない。水泳プールで潜水するためには、腕時計は少なくとも10気圧(約10133ヘクトパスカルの圧力に等しい)の圧力に耐えることができなければならない。
特にケースを有する腕時計の形態の電子デバイスのための様々な密閉検査機器が存在する。圧縮空気を用いて作動する機器を用いて、密閉試験を実施することが公知である。これにより例えば、腕時計が圧力下に置かれた場合に腕時計のクリスタルが変形するかどうかを観察できる。腕時計のクリスタルが変形する場合、これは腕時計が良好に密閉されていることを示すが、変形が観察されない場合、腕時計が密閉されていると考えられない。このタイプの圧縮空気機器により、腕時計を通常使用時と同様の条件で検査できる。このタイプの検査機器の例として、Sigma Electronic SA社(ビエンヌ、スイス)製のSM 8850−XXとして市販されているものが挙げられる。
しかしながら、公知のタイプのあらゆる密閉検査機器は、腕時計等の電子デバイスの良好な密閉を保証する方法を複雑にする。従って、各電子デバイスにかかる密閉検査コストは高額である。一般的に、先行技術には、電子デバイス特有の手段を用いて電子デバイスのための漏れ検出を実施できるものがなく、これは欠点である。
従って、本発明の目的は、先行技術の欠点を克服でき、簡単にかつ低コストで電子デバイスの密閉度合いを測定できる、自動漏れ検出手段を備える電子デバイスを提供することである。
従って本発明は、独立請求項1において言及される特徴を含む自動漏れ検出手段を備える電子デバイスに関する。
この電子デバイスの特定の実施形態は、従属請求項2〜11において定義される。
この電子デバイスの1つの利点は、デバイスの密閉度合いを決定するための自動漏れ検出手段が比較的安価な構成要素で形成されている点である。電子デバイスのケース内に圧力センサ及び温度センサを固定するために、特別な設備を設けることはない。2つのセンサは同一のモジュールの部品を形成してよく、このモジュールはプリント回路基板を横切って算出ユニットに機械的及び電気的に接続される。好ましくはマイクロコントローラである算出ユニットもまた、2つのセンサへの接続のために、及び腕時計等の電子デバイス用バッテリ、セル、又はアキュムレータであってよい電圧源から電力を受け取るためにプリント回路基板に接続される。
マイクロコントローラは有利には、センサによって受信した圧力値及び温度値を継続的に又はプログラムされた時間間隔で検査するよう配設される。マイクロコントローラは、圧力変動がケース内部の温度変動に対して比例しているかどうか、又は特定のマージン内でケース内部の温度変動に比例しているかどうかを検査する。圧力変動が所定の限界だけ温度変動から逸れる場合、これは電子デバイスの密閉度合いが不十分であることを示す。
有利には電子腕時計の場合において、マイクロコントローラは、セル又はバッテリ交換後にケースが再び適切に閉じられているかどうかを自動で検出できる。
従って本発明はまた、独立請求項12において定義される特徴を含む電子デバイスのための自動漏れ検出方法に関する。
本方法の特定のステップは、請求項13〜15において定義される。
電子デバイス及び電子デバイスのための自動漏れ検出方法の目的、利点及び特徴は、図によって示される簡略化した非限定的な実施形態に基づいて、より明らかになるであろう。
図1は、本発明による自動漏れ検出手段を備える電子デバイスの簡略化した図である。 図2は、本発明により密閉されていると定義された電子デバイスの、検出された時間に伴う圧力変動及び温度変動並びに標準化された圧力のグラフである。 図3は、本発明により密閉されていないと定義された電子デバイスの、検出された時間に伴う圧力変動及び温度変動並びに標準化された圧力のグラフである。
以下の説明において、当該技術分野において当業者に公知である電子デバイスの全ての電子構成部品については、簡単にしか説明しない。電子デバイスは大きな寸法の電子機器であってよく、この場合、機器のケース内に配置される特定の複数の構成部品を保護するために漏れ検出の実施を必要とする。電子デバイスは好ましくは、携帯電話又は腕時計等の時計等携帯用電子機器であってよい。
図1は、例えば腕時計であってよい電子デバイス1の概略図である。しかしながら、これは時計学の技術分野に限定されない。電子デバイス1は、特にデバイスのケース2を通した気体の漏れのための自動漏れ検出手段を含む。これは、電子デバイスの電子構成部品が、通常気密的に密閉されかつ十分な密閉度合いを有するケースの内側に配置されているかどうかを決定できることを意味する。この検出は、ケースが完全に密閉されていることを保証するものではなく、所定の範囲内の密閉度合いのみを表示する。これを達成するために、ケースにおける漏れを自動的に検出するためには温度又は圧力の変動が生じる必要がある。
一般的に、自動漏れ検出のために、電子デバイス1は少なくとも1つの圧力センサ3及び少なくとも1つの温度センサ4を含む。圧力センサ3及び温度センサ4は共に、好ましくはマイクロコントローラ5である算出ユニットに接続される。電圧源6によってこのマイクロコントローラに電力供給でき、これによって2つのセンサ3、4にも動作中に動力供給できる。この電圧源6は、携帯電話又は腕時計等の時計の形態の電子デバイス1のケースの中のセル、バッテリ又はアキュムレータであってよい。マイクロコントローラ5及び2つのセンサ3、4は、従来のプリント回路基板上に、外部との接触を有さないよう電子デバイス1のケース2の完全に内側に配置される。
圧力センサ3及び温度センサ4は、同一の電子モジュールの部品を形成してよい。この電子モジュールは低価格で市販されている。EPCOS AG社のモジュールT5400を用いてよい。この電子モジュールを、ケース2内でいずれの特定の保護を必要とせず、容易にプリント回路基板に固定できる。腕時計の場合において、プリント回路基板は、ケース2の中央部分の内縁上に支持される腕時計の文字盤とケースの裏蓋との間に配置される様々な電子構成部品を保持する。
電子デバイス1は、信号伝達ユニット7を更に含む。この信号伝達ユニット7は、ユーザに、電子デバイスにおいて観察されたいずれの漏れを通知する、又は警告することができる。信号伝達ユニット7は、ケース2が密閉されていると考えられるかどうかの情報を主に送達する。腕時計の場合、信号伝達ユニットは、例えばLCD若しくはLED若しくはOLEDデバイスといった表示デバイス又はその他の様々なタイプの表示デバイスであってよい。信号伝達ユニットはまた、1つ又は複数の針で形成されてもよい。針は、信号伝達モードにおいて密閉不良を表示するために動作する、従来の時間インジケータであってよい。この信号伝達ユニットはまた、連続的若しくは断続的な音を生成する音発生装置又は振動子であってもよい。
また、電子デバイス1に制御ユニット8を設けてもよい。この制御ユニット8は、いずれのタイプの電子デバイス1のための制御ボタンであってよい。腕時計又は携帯電話の場合、この制御ユニット8を、1つ若しくは複数のボタン又はクラウン又は容量性触覚キーで形成してよい。これらの触覚キーを、腕時計のクリスタル若しくは携帯電話のガラススクリーンの下側、又は腕時計のクリスタル若しくは携帯電話のガラススクリーンの周縁部に配設してよい。制御ユニット8を、例えば自動漏れ検出を作動させるために、又は電子デバイスから様々な情報を得るために手動で作動させることができる。しかしながら、自動漏れ検出を制御ユニットにおけるいずれの作動とは独立して常に作動させることができる。
例えば温度影響による変動が相殺されると、マイクロコントローラ5において、電子デバイス1のケース2内部の気体圧力の変化を検査できる。マイクロコントローラ5は、圧力センサ3及び温度センサ4によって長時間実施される測定に基づいて、ケース2内の圧力変動が温度変動に比例しているかどうかを検査するためのものである。これにより、ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを決定できる。電子デバイスのケース内部の圧力の変化が所定の電子デバイス1のケース2は所定の限界値よりも速い場合、電子デバイス1のケース2は密閉されていない。時計学の分野で許容される最大の内部圧力変化速度は、一般に初期の圧力から現在の周囲圧力までの変化に関して3時間である。
気体に関して、電子デバイス1のケース2の内部体積V内の気体圧力pは、式p・V=n・R・T(ここでTは温度、nはモルで表される材料の量、及びRは一般気体定数)に従う。デバイスのケースが十分に密閉されていると考えることができるかどうかを確立するために、ケース内部の気体圧力の変動は温度変動に比例しなければならないか、又は所定のマージン内で温度変動に比例しなければならない。これは、原理的に、例えば腕時計又は携帯電話が適切に密閉されていることを保証するために、p/T比が所定の期間一定でなければならないことを意味する。本発明の電子デバイスの内部で自動漏れ検出を実行できるようにするためには、圧力変動又は温度変動のいずれかが生じなければならない。圧力又は温度に変動がない場合、自動検出を効果的に実施できない。
一般に、例えば10時間後にp/T比が一定なままである場合、腕時計又は携帯電話のケース2は密閉されていると考えられる。時計学の分野及びスイス時計工業規格では、外部圧力と内部圧力との圧力差が約2barで、ケースを通して損失する気体が毎分50μg未満である場合、腕時計ケース2が密閉されていると規定されている。これは通常、上記の通り内部圧力と外部圧力とが釣り合うのに約3時間必要であることを意味する。
マイクロコントローラ5がp/T比がもはや一定ではないと決定した場合、腕時計又は携帯電話のユーザは信号伝達ユニット7によって、腕時計又は携帯電話がもはや密閉されていないことを通知される。この測定を、電子デバイス1のマイクロコントローラ5の制御下で、例えば1時間毎に自動で実施できる。腕時計の場合、密閉検査を1〜6時間の設定時間間隔毎に実施してよい。しかしながら、圧力変動及び温度変動を連続的に決定するよう、並びに各所定の時間間隔後に圧力値と温度値との比を算出するよう、マイクロコントローラ5をプログラムしてよい。
1時間未満の期間又は時間間隔において複数の圧力値及び温度値を考慮するマイクロコントローラ5を想定可能である。これらの値は記憶され、及び/又は時間に対する各圧力値と各温度値との比も記憶してよい。時間間隔はまた、約1分又は数分であってもよい。各所定の時間間隔におけるp/T比の算出は、ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを表示する。
腕時計等の時計の場合、密閉用ガスケットはケースの部品の間で、部品を互いに固定するために使用される。ケースの裏蓋を中央部分上で閉じる際に圧縮されるこれらの密閉用ガスケット又は継ぎ手は、一般に完全な密閉を保証しない。気体及び主に空気は、時間と共にこれら密閉用ガスケットを通して通過できる。塑性材料性の密閉用ガスケット又は継ぎ手は透過性である。また、継ぎ手は汚れている可能性もあり、このような場合ケースは密閉されない。
マイクロコントローラ5による継続的又は短い時間間隔での監視によって、腕時計バッテリを交換する際にケースが適切に閉じられているかどうかを迅速に伝えることができる。マイクロコントローラ5及びセンサ3、4を動作させてケース2の密閉度合いを決定するための電力の値は低く、これは腕時計のセル又はバッテリ寿命を縮めない。ケース2の内部体積内の気体圧力は、閉じる前の970ヘクトパスカルの外部周囲圧力値と、ケースを閉じた後の約1020ヘクトパスカル又は1100ヘクトパスカルの内部圧力値の間で上昇し得る。これは、閉じた後にケースの内部体積において約5%の圧力が追加されることを意味する。
ケースが適切に閉じられていない場合、温度変動対する大きな圧力変動により、内部圧力及び周囲圧力は、僅か約10秒後又は1〜5分後に即座に釣り合う。これは、マイクロコントローラ5によって算出されたP/T比が短い時間間隔にわたって一定ではないことを意味する。ケースが適切に閉じられていないか、又はガスケットが破損している、正しい位置にない、若しくは外れている場合、ケースを閉じる瞬間に内部圧力に大きな差が観察され、また閉鎖後に内部圧力に逆の大きな差が観察され得る。よって通常は腕時計製作者である人物に、閉じられたケースの十分な密閉度合いを保証するためにケースが適切に閉じられているかどうかを即座に通知できる。
なお、不十分な密閉度合いにつながる、密閉用ガスケット又は継ぎ手の完全な乾燥若しくは摩耗又は移動が起こった場合、腕時計を装着している人物にも警告が提供される。これらの密閉用ガスケットは交換可能であり、交換後、マイクロコントローラ5がもはや密閉不良を表示していないことを観察できる。信号伝達ユニット7から何も指示がない場合、腕時計の装着者は、腕時計が、腕時計が必要とする応用のために十分な密閉度合いを有することを保証される。
腕時計が密閉されている場合、上記ケース2を閉じた後のケースの内部体積内の過剰気体圧力は、一定温度で非常にゆっくりと減少する。内部で測定される圧力は、10時間を優に超えてよく最大1ヶ月でさえあってよい期間内の周囲圧力であってよい。これは腕時計の密閉用ガスケットによって決まる。しかしながら、1時間後に同一の温度で腕時計内で測定した圧力に有意な差が観察された場合、これは腕時計がもはや密閉されていないことを意味し、直ちにユーザに通知される。
十分に密閉されていると考えられるケース2と、十分に密閉されていると考えられずユーザに通知されるケースとの差を、図2、3に明確に示す。図2、3は主として、時間に対するケース内部の圧力pの変動及び温度Tの変動のグラフを示す。標準化された圧力Pnは25°C、即ちT25°Cである温度298 Kに関して決定される。圧力センサによって測定される圧力値pと温度センサによって測定される温度値Tとの比は、pn/T25°Cに等しくなければならない。よって標準化された圧力Pnは、(p/T)T25°Cに相当する。
ケースが十分な密閉度合いを有している場合、この標準化された圧力pnは時間と共に極めて僅かしか変化しない。しかしながら、ケースが十分に密閉されていない場合、標準化された圧力pnは時間と共に変化する。これは、圧力変動がもはや温度変動に比例していないことを意味する。このような条件において、時間に対する2つの連続的な瞬間の2つの標準化された圧力pn間の差は、ケースの十分な密閉度合いを画定する圧力基準よりも絶対値として高い。この基準を例えば2ヘクトパスカル又はそれより高い値で画定してよい。この差Δpは、第2の時間t2における第2の標準化された圧力pn2から、第1の時間t1における第1の標準化された圧力pn1を引いたものに等しい。この圧力差Δpは、例えば1時間毎又は最大6時間の時間間隔で画定され、これにより差が圧力基準より大きいか又は小さいかを検査できる。しかしながら、上述のように圧力差をより短い連続的な瞬間に基づいて画定してもよい。
図2は、時間による腕時計ケース内の圧力変動及び温度変動のグラフを示す。測定の開始時において、ケースは特にバッテリを交換するために開いている。よって圧力は、外部周囲圧力である970ヘクトパスカルの初期値で測定される。ケースを閉じる前のこのケースの温度は約25℃である。20分後、ケースの裏蓋は密閉用ガスケットを圧縮する中央部分に固定され、これにより過剰圧力が生成されるため、初期値は約1020ヘクトパスカルで測定される。標準化された圧力pnの値もまた、温度が25℃であれば約1020パスカルである。
続いて腕時計はユーザの手首に装着されるが、これは、温度Tが実質的に25℃から30℃を僅かに超える温度まで変動することを意味する。ひとたび腕時計ケースを閉じると、圧力センサによって測定される圧力pは、温度センサによって測定される温度Tに比例して変動することに留意されたい。これは、標準化された圧力pnがバッテリ交換後8時間近くの間、著しく変化しないことを意味する。よって腕時計ケースは十分な密閉度合いを有していると考えることができる。
マイクロコントローラによって各時間間隔において決定されるp/T比は、8時間近くの間ほぼ一定であることにも留意すべきである。マイクロコントローラは、一般に測定遅延を引き起こす温度センサからの温度勾配を考慮しなければならない。結果として、マイクロコントローラは、p/T比が決定される際にこの遅延問題を克服するために各測定時間間隔に十分に近い2つの測定を実施できる。また、マイクロコントローラはp/T比又は標準化された圧力値の時間に対する平均も決定できる。
しかしながら、図3は、密閉されていないケースの場合の、時間に対するケース内部の圧力変動P及び温度変動Tのグラフを示す。開始時において腕時計ケースはバッテリを交換するために開いている。圧力センサによって測定される圧力Pの値は、温度センサによって測定される21℃(294°K)に近い温度Tにおいて、約960ヘクトパスカルである。よって標準化された圧力pnは約970ヘクトパスカルである。40分後、ケースは再び閉じられ、内部圧力は約1040ヘクトパスカルの値まで上昇する。温度Tはまた、ユーザの手首に配置されると上昇する。しかしながら、2時間以内に、内部圧力pは僅かな温度変動によってでさえ960ヘクトパスカルの周囲圧力に近い値に戻るが、腕時計が密閉されていないため、少なくとも2時間後にはすぐに低下する。
この場合、標準化された圧力値からの偏差Δpは、試験期間中ずっと所定の基準より高い値で変動する。例えば、この基準を約2ヘクトパスカルに設定してよい。更に、マイクロコントローラによって画定される各時間間隔毎の様々な所定のp/T比は、もはや一定ではない。この場合、腕時計を装着する人物に腕時計の密閉不良を通知する表示を設けることができる。
以上の説明から、当業者は、請求項によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、自動漏れ検出デバイスを備える電子デバイスの複数の変形例を考案できる。電子デバイスは、腕時計が十分な密閉度合いを有していると考えることができるかどうかを、腕時計を装着している人物に迅速に通知できる、ダイバーズウォッチ等の腕時計であってよい。しかしながら、ダイバーズウォッチが自動漏れ検出手段によって十分な密閉度合いを有すると考えられる場合であっても、これは潜水を実施するための100%の密閉を保証しない。このような条件においては深さに応じて腕時計の様々な部品の変形を考慮しなければならないためである。
1 電子デバイス
2 ケース
3 圧力センサ
4 温度センサ
5 マイクロコントローラ
6 電圧源
7 信号伝達ユニット
8 制御ユニット

Claims (15)

  1. 電子デバイス(1)のケース(2)の自動漏れ検出手段を備える電子デバイス(1)であって、
    前記自動漏れ検出手段は、圧力センサ(3)、温度センサ(4)並びに前記圧力センサ及び前記温度センサに接続される算出ユニット(5)を含み、前記算出ユニット(5)、前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)は密閉用ガスケットを介して密閉された前記ケース(2)内に配設されること、並びに
    前記算出ユニット(5)は、前記ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを決定するために、前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)によって長期間行われる前記密閉用ガスケットが圧縮されることで生じる過剰圧力と、前記電子デバイス(1)がユーザに装着されること、とに起因した前記ケース内部の圧力変動および温度変動の測定に基づいて、前記ケース(2)の内部の前記圧力変動が前記温度変動に比例しているかどうかを検査するためのものであること
    を特徴とする、電子デバイス(1)。
  2. 前記算出ユニット(5)は、前記圧力センサ(3)によって提供される圧力値と前記温度センサ(4)によって提供される温度値との比を連続的な時間間隔で算出するためのものであり、及び前記圧力と前記温度との前記比が各連続的な時間間隔において一定なままであるかどうかを検査して、前記ケースが十分な密閉度合いを有するかどうかを決定するためのものであることを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイス(1)。
  3. 前記算出ユニット(5)は、前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)によって長期間行われる前記測定に基づいて基準温度における標準化された圧力を画定するためのものであり、並びに2つの連続的な時間間隔において画定される標準化された圧力間の差を絶対値として算出し、前記差が圧力基準より大きい又は小さいかどうかを検査して、前記ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを決定するためのものであることを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイス(1)
  4. 前記電子デバイス(1)は腕時計又は携帯電話であることを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイス(1)。
  5. 前記算出ユニットはマイクロコントローラ(5)であることを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイス(1)。
  6. 前記マイクロコントローラ(5)は、前記ケース(2)の内部に配置される電圧源(6)によって動力供給されることを特徴とする、請求項5に記載の電子デバイス(1)。
  7. 前記電圧源(6)はバッテリ又はアキュムレータであることを特徴とする、請求項6に記載の電子デバイス(1)。
  8. 前記マイクロコントローラ(5)並びに前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)は、前記電圧源(6)に接続された瞬間に、又は制御ユニット(8)の作動後に作動することを特徴とする、請求項6に記載の電子デバイス(1)。
  9. 前記制御ユニット(8)は、前記腕時計のクリスタル若しくは前記携帯電話のガラススクリーンの下側、又は前記腕時計のクリスタル若しくは前記携帯電話のガラススクリーンの周縁部に配設される1つ若しくは複数のボタン又はクラウン又は容量性触覚キーで形成されることを特徴とする、腕時計又は携帯電話である請求項8に記載の電子デバイス(1)。
  10. 前記算出ユニット(5)は、前記電子デバイス(1)の信号伝達ユニット(7)を制御して、所定の閾値を上回る不十分な密閉度合いを表示することを特徴とする、請求項1に記載の電子デバイス(1)。
  11. 前記信号伝達ユニット(7)は、表示デバイス又は腕時計用の1つ若しくは複数の針又は連続的若しくは断続的な音を生成する音発生装置又は振動子であることを特徴とする、請求項10に記載の電子デバイス(1)。
  12. 電子デバイス(1)のケース(2)の自動漏れ検出手段を備える電子デバイス(1)のための自動漏れ検出方法であって、
    前記自動漏れ検出手段は、圧力センサ(3)及び温度センサ(4)並びに前記圧力センサ及び前記温度センサに接続される算出ユニット(5)を含み、前記算出ユニット(5)は前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)と共に密閉用ガスケットを介して密閉された前記ケース(2)内部に配設され、
    以下のステップ:
    −前記算出ユニット(5)、前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)を作動させるステップ;
    −前記圧力センサ(3)及び前記温度センサ(4)によって長期間実施される前記密閉用ガスケットが圧縮されることで生じる過剰圧力と、前記電子デバイス(1)がユーザに装着されること、とに起因した前記ケース内部の圧力変動および温度変動の測定に基づいて、前記ケース(2)内部の前記圧力変動が前記温度変動に所定のマージン内で比例しているかどうかを、前記算出ユニット(5)において検査するステップ;並びに
    −時間に対する前記温度変動に関連した前記圧力変動に応じて、前記ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを決定するステップ
    を含むことを特徴とする、方法。
  13. 前記ケース(2)において前記圧力変動及び前記温度変動を検査するために、前記算出ユニット(5)は連続的な時間間隔で前記圧力センサ(3)によって提供される圧力値と前記温度センサ(4)によって提供される温度値との比を算出し、前記圧力と前記温度との前記比が各連続的な時間間隔において一定なままであるかどうかを検査して、前記ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを決定することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 前記算出ユニット(5)は、前記圧力センサ及び前記温度センサ(4)によって長期間行われる前記測定に基づいて基準温度における標準化された圧力を画定し、2つの連続的な時間間隔において画定される標準化された圧力間の差の絶対値を算出し、前記差が圧力基準より大きい又は小さいかどうかを検査して、前記ケースが十分な密閉度合いを有しているかどうかを決定することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  15. 前記電子デバイス(1)の密閉度合いが不十分かつ所定の閾値を下回っていると決定される場合、警告が提供されることを特徴とする請求項12に記載の方法。




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