JP5749030B2 - 液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法、液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法、及び、ヘモグロビン類の測定方法 - Google Patents
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以下に本発明を詳述する。
架橋性単量体は、1分子中にビニル基を2個以上有する単量体であることが好ましい。また、架橋性単量体は、イオン交換基を有さない、又は、イオン交換基を有していても微量である架橋性単量体が好ましい。更に架橋性単量体は、アクリル系の架橋性単量体がより好ましい。
なお、本明細書において上記「アクリル系」とは、アクリル基又はメタクリル基を有することを意味する。また、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリルレート又はメタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸又はメタクリル酸」を意味する。
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート類としては、例えば、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類としては、例えば、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)−ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリエチレングリコール−ジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルジ(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、ウレタン(メタ)ジアクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、1,10−ジ(メタ)アクリロキシ−4,7−ジオキサデカン−2,9−ジオール、1,10−ジ(メタ)アクリロキシ−5−メチル−4,7−ジオキサデカン−2,9−ジオール、1,11−ジ(メタ)アクリロキシ−4,8−ジオキサウンデガン−2,6,10−トリオール等が挙げられる。
分子内に少なくとも2個の(メタ)アクリル基を有するアルキロールアルカン(メタ)アクリレート類としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの架橋性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸アルキル類としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
水酸基を有する非架橋性アクリル系単量体としては、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、その他の水酸基を有する(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート類としては、例えば、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート類としては、例えば、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類としては、例えば、ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他の水酸基を有する(メタ)アクリレート類としては、例えば、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの非架橋性単量体は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水溶性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、アセトニトリル等が挙げられる。
水溶性有機溶媒を水との混合物として用いる場合、水溶性有機溶媒の濃度の好ましい上限は20重量%である。
分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、デンプン、ヒドロキシセルロース、ポリビニルエーテル等の水溶性高分子化合物や、リン酸カルシウム等の無機塩類や、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンノニルフェニールエーテル、ポリエチレングリコールモノステアリレート、ソルビタンモノステアリレート等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
添加剤としては、例えば、pH調節剤、消泡剤、得られる親水性架橋重合体粒子にマクロポアを形成させるための多孔質化剤、重合反応を制御するための各種連鎖移動剤、単量体混合物の溶解度を調節するための有機化合物又は無機化合物等が挙げられる。
「架橋性単量体の融点以上」とは、複数の架橋性単量体を使用する場合は、全ての架橋性単量体の融点以上であることを意味し、非架橋性単量体を併用する場合は、使用する全ての架橋性単量体と全ての非架橋性単量体の融点以上であることを意味する。
「実質的に重合反応が進行しない温度」とは、その温度で少なくとも1時間撹拌を行った場合に生じる重合物が、単量体混合物全量の10重量%以下となる温度を意味する。具体的には、単量体混合物として上記例示したものを用い、重合開始剤として下記例示するものを用いる場合、工程2における反応系の温度は、5〜40℃であることが好ましい。工程2における反応系の温度が5℃未満であると、単量体混合物の一部が凍結して均一に撹拌することが困難となることがある。工程2における反応系の温度が40℃を超えると、撹拌中に単量体類の一部が重合し、得られるカラム充填剤の性能の再現性が低下することがある。工程2における反応系の温度のより好ましい下限は10℃、より好ましい上限は30℃である。
工程2における撹拌時間は、長時間行なっても操作時間が延長するのみで再現性や分離性能を向上する効果は得られない。また、反応系が上述した「実質的に重合反応が進行しない温度」であっても、重合が進行してしまう可能性があるため、実質的には、工程2における撹拌時間の好ましい上限は48時間である。
また、第1の重合反応における反応時間の好ましい下限は0.3時間、好ましい上限は12時間である。第1の重合反応における反応時間が0.3時間未満であると、単量体混合物の重合が不充分となり、得られるカラム充填剤の性能の再現性が低下することがある。第1の重合反応における反応時間が12時間を超えると、凝集物が発生しやすくなる。第1の重合反応における反応時間のより好ましい下限は1時間、より好ましい上限は6時間である。
第1の重合反応における重合率が70%未満の段階で上記親水性単量体を添加すると、重合反応の途中で凝集物が発生しやすくなる。第1の重合反応における重合率が98%を超える段階で親水性単量体を添加すると、得られるカラム充填剤を用いた際に分離性能が不充分となることがある。
なお、本明細書において「重合率」は、重合中に反応系から重合物を取り出し、水及び有機溶媒で洗浄した後に乾燥して、重合物の乾燥重量を測定し、以下の式により求めることができる。
重合率(%)=(得られた重合物の重量/単量体混合物の仕込み量)×100
イオン交換基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等のカチオン交換基、3級アミノ基、4級アンモニウム基等のアニオン交換基等が挙げられる。
なお、本明細書において、イオン交換基には、イオン交換基に付随する構造は問わないため、イオン交換基を末端に有する全ての官能基を含む。例えば、「カルボキシル基」とは、カルボキシルエチル基、カルボキシルプロピル基等、カルボキシル基が結合する官能基類全てを含む(以下、官能基を記載する場合は同様の構造を意味する)。
非イオン性の親水性基としては、例えば、水酸基、グリコール基、エポキシ基、グリシジル基、1級アミノ基、2級アミノ基、シアノ基、アルデヒド基等が挙げられ、なかでも、水酸基、エポキシ基、グリシジル基、1級アミノ基、2級アミノ基が好ましく、水酸基、エポキシ基、グリシジル基がより好ましい。
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート類としては、例えば、エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシトリ(ポリ)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類としては、例えば、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類としては、例えば、ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール・テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコール−モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ化又はヒドロキシル化(メタ)アクリレート類としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシルプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ化(メタ)アクリレート類としては、例えば、2−アミノエチル(メタ)アクリレート、2,3−ジアミノエチル(メタ)アクリレート、2−アミノプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジアミノプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
アルデヒド化又はシアノ化(メタ)アクリレート類としては、例えば、(メタ)アクロレイン、シアノ(メタ)アクリレート、メチルシアノアクリレート、エチルシアノアクリレート、ブチルシアノアクリレート、(メタ)アクリロニトリル、等が挙げられる。
これらの反応性単量体は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、イオン交換基を有するアルデヒド化合物を、酸触媒下にてアセタール化反応により、表面に水酸基を有する架橋重合体粒子と反応させることにより、イオン交換基を導入できる。
更に、例えば、トリカルバニル酸、ブタンテトラカルボン酸等の多官能カルボン化合物と水酸基との脱水反応によるエステル化により、上記架橋重合体粒子の表面にカルボキシル基を導入できる。
加えて、1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン等を、水酸化アルカリの水溶液中又は有機溶媒溶液中で、表面に水酸基を有する架橋重合体粒子と反応させることによっても架橋重合体粒子の表面にスルホン酸基を導入できる。
親水性単量体は、2種類以上を混合して用いてもよく、上述した各測定モードに限定されず、他の測定モードに使用したり、他の測定モードに挙げた単量体類と混合して用いたりしてもよい。また、親水性単量体として、1分子中に同一の複数の官能基を有する単量体を用いてもよく、1分子中に異なる種類の官能基を有する単量体を用いてもよい。
添加する有機溶媒は、親水性単量体に対して良溶媒が好ましく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類や、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類や、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル等のエーテル類や、ジメチルホルムアミド等、公知の有機溶媒が挙げられる。
また、第2の重合反応における反応時間の好ましい下限は0.3時間、好ましい上限は12時間である。第2の重合反応における反応時間が0.3時間未満であると、親水性単量体の重合が不充分となり、得られるカラム充填剤の性能の再現性が低下することがある。第2の重合反応における反応時間が12時間を超えると、凝集物が発生しやすくなる。
親水化処理は、例えば、特開2001−91505号公報に開示されている、ヘモグロビン、アルブミン、グロブリン等の蛋白質、糖類、ノニオン系界面活性剤等の親水基を有する化合物を吸着させる方法や、特開2004−295368号公報に記載の方法によるオゾン処理を行う方法等が好ましい。
本発明の液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法は、公知の構成による液体クロマトグラフ、及び、公知の組成による溶離液を用いることができる。
本発明者らは、液体クロマトグラフィーによるヘモグロビン類の測定において、測定精度が最も向上する圧力範囲を見出した。また、該圧力範囲における測定を安定して維持することにより、カラム寿命を延長させることができることを見出した。更に本発明者らは、本発明によるカラム充填剤を用いることにより、高い分離性能を維持したまま、測定系の圧力値を上記圧力範囲内に安定させることができることを見出した。
なお、本明細書において、上記「測定系に生じる圧力値(以下、単に圧力値ともいう)」とは、クロマトグラフィーの流路系において、カラムを含む、送液ポンプ以降の配管系流路全体により発生する圧力の値を意味する。この圧力値は、具体的には例えば、送液ポンプとカラムとの間に接続した圧力計により測定できる値である。
有機酸は、例えば、クエン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。上記無機酸は特に限定されず、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸等が挙げられる。
アミノ酸類は、例えば、グリシン、タウリン、アルギニン等が挙げられる。
また、上記緩衝液には、他に一般的に添加される物質、例えば、界面活性剤、各種ポリマー、親水性の低分子化合物、カオトロピックイオン類等を適宜添加してもよい。
また、本発明のカラム充填剤を用いた液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法は、ヘモグロビン類やその他のタンパク質類、糖類等の親水性物質を、短時間に精度よく測定することができる。
更に、本発明によるカラム充填剤を用いたヘモグロビン類の測定方法は、従来よりも低い圧力値で、ヘモグロビン類を短時間で高精度に測定することができ、かつ、カラム寿命を延長することができる。
実施例1では、本発明のカラム充填剤の製造方法を用いて、カチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を調製し、性能を確認した。
架橋性単量体として、テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)150g、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)140g、及び、2−ヒドロキシ−1,3−ジメタクリロキシプロパン(新中村化学工業社製)60gを混合して得られた単量体混合物に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル(キシダ化学社製)1.0gを混合して溶解し、分散剤として5重量%のポリビニルアルコール(日本合成化学社製、「ゴーセノールGH−20」)水溶液2000mLに分散させた。得られた分散液を、25℃で15時間撹拌した(撹拌工程)。撹拌工程後の重合率は1.2%であった。
次に反応系を窒素雰囲気下で80℃に加温して1.2時間重合反応を行った(第1の重合反応)。第1の重合反応後の重合率は90%であった。
反応系を30℃に冷却した後、親水性単量体として2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(東亞合成社製)180g、及び、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(日油社製)60gと、有機溶媒としてメタノール100gを溶解したイオン交換水200mLとを反応系に添加して、30℃で0.5時間撹拌した。その後、昇温して80℃で2時間重合反応を行った(第2の重合反応)。得られた重合物を洗浄して、カラム充填剤を得た。
粒度分布測定装置(ナイコンプ社製、「アキュサイザー780」)により、得られたカラム充填剤の粒度分布を測定した結果、平均粒子径は6.4μm、粒度分布のCV値は27.6%であった。
「(1)カラム充填剤の調製」で得られたカラム充填剤0.8gを、50mmol/Lリン酸緩衝液(pH6.0)30mLに分散して撹拌し、スラリー化した。5分間超音波処理した後、スラリー全量を、ステンレス製空カラム(4.6φ×35mm)を接続したパッカー(アズワン社製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(GLサイエンス社製、「PU−614」)を接続し、圧力20MPaで送液して、定圧充填した。
「(2)カラムへの充填」で得られたカラムを用いて、タンパク質類の標準物質混合物を測定した。測定条件を以下に示す。
システム:LC−10Aシステム(島津製作所社製)
検出波長:280nm
溶離液A:100mmol/Lリン酸緩衝液(pH6.9)
溶離液B:溶離液A+530mmol/L NaCl(pH6.9)
溶出条件:溶離液A100%から溶離液B100%へのリニアグラジエント
流速 :1.5mL/分
測定試料:トリプシノーゲン、α−キモトリプシノーゲン、リボヌクレアーゼA、リゾチーム(以上、いずれもSigma−Aldrich社製)の混合物
「(2)カラムへの充填」で得られたカラムを用いて、健常人血中のヘモグロビンA1cを含むヘモグロビン類の測定を行った。測定条件を以下に示す。
システム:LC−10Aシステム(島津製作所社製)
検出波長:415nm
溶離液C:40mmol/Lリン酸緩衝液(pH5.3)
溶離液D:250mmol/Lリン酸緩衝液(pH8.0)
溶出条件:溶離液C100%から溶離液D100%へのステップグラジエント
流速 :1.5mL/分
測定試料:フッ化ナトリウム採血した健常人血を、0.05%のTritonX−100(Sigma−Aldrich社製)を含むリン酸緩衝液(pH6.7)により150倍に溶血希釈したもの
「(1)カラム充填剤の調製」と同様の条件により、カラム充填剤を20回(20ロット)調製した。各ロットについて、「(4)液体クロマトグラフィーによる性能評価2」を行い、ヘモグロビンA1cの保持時間の再現性を確認した。なお、各ロットの測定を3回実施した際の平均値を該当ロットの測定値とした。得られた結果を表1に示す。20ロット測定した際のヘモグロビンA1cの保持時間のCV値は2.1%となり、再現性は良好であった。
実施例2では、本発明のカラム充填剤の製造方法を用いて、アニオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を調製し、性能を確認した。
架橋性単量体として、ジエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)150g、テトラメチロールメタントリアクリレート(新中村化学工業社製)30g、及び、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)140gを混合して得られた単量体混合物に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.0gを混合して溶解し、5重量%のポリビニルアルコール水溶液2000mLに分散させた。得られた分散液を、20℃で10時間撹拌した(撹拌工程)。撹拌工程後の重合率は0.6%であった。
次に反応系を窒素雰囲気下で80℃に加温して1時間重合反応を行った(第1の重合反応)。第1の重合反応後の重合率は87%であった。
反応系を30℃に冷却した後、親水性単量体としてジエチルアミノエチルメタクリレート(和光純薬工業社製)220g、及び、有機溶媒としてメタノール100gを溶解したイオン交換水200mLを反応系に添加して、20℃で5時間撹拌した。その後、昇温して80℃で1.6時間重合反応を行った(第2の重合反応)。得られた重合物を洗浄して、カラム充填剤を得た。
実施例1と同様にして、得られたカラム充填剤の粒度分布を測定した結果、平均粒子径は8.2μm、粒度分布のCV値は26.3%であった。
実施例1と同様に操作して、得られたカラム充填剤1.4gをステンレス製空カラム(4.6φ×50mm)に充填した。
「(2)カラムへの充填」で得られたカラムを用いてタンパク質類の標準物質混合物を測定した。測定条件を以下に示す。
システム:LC−10Aシステム(島津製作所社製)
検出波長:280nm
溶離液E:40mmol/Lトリス塩酸緩衝液(pH8.1)
溶離液F:溶離液E+400mmol/L NaCl(pH8.1)
溶出条件:溶離液E100%から溶離液F100%へのリニアグラジエント
流速 :1.3mL/分
測定試料:コンアルブミン、オブアルブミン、トリプシンインヒビターの混合物
「(1)カラム充填剤の調製」と同様の条件により、カラム充填剤を20回(20ロット)調製した。各ロットについて、「(3)液体クロマトグラフィーによる性能評価」を行い、トリプシンインヒビターの保持時間の再現性を確認した。得られた結果を表1に示す。20ロット測定した際のトリプシンインヒビターの保持時間のCV値は2.4%となり、再現性は良好であった。
実施例3では、本発明のカラム充填剤の製造方法を用いて、水系ゲル浸透クロマトグラフィー用カラム充填剤を調製し、性能を確認した。
架橋性単量体としてテトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)200g、非架橋性単量体として、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(新中村化学工業社製)150g、及び、トルエン350gを混合して得られた単量体混合物に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.0gを混合して溶解し、4重量%のポリビニルアルコール水溶液2000mLに分散させた。得られた分散液を、10℃で20時間撹拌した(撹拌工程)。撹拌工程後の重合率は0.3%であった。
次に反応系を窒素雰囲気下で80℃に加温して2.3時間重合反応を行った(第1の重合反応)。第1重合反応後の重合率は94%であった。
反応系を30℃に冷却した後、親水性単量体として2,3−ジヒドロキシルエチルメタクリレート(日油社製)200gを溶解したイオン交換水200mLを反応系に添加して、25℃で1時間撹拌した。その後、昇温して80℃で2.5時間重合反応を行った(第2の重合反応)。得られた重合物を洗浄して、カラム充填剤を得た。
実施例1と同様にして、得られたカラム充填剤の粒度分布を測定した結果、平均粒子径は8.6μm、粒度分布のCV値は28.1%であった。
実施例1と同様に操作して、得られたカラム充填剤3.2gをステンレス製空カラム(6.0φ×100mm)に充填した。
「(2)カラムへの充填」で得られたカラムを用いて分子量標準物質の混合物を測定した。測定条件を以下に示す。
システム:LC−10Aシステム(島津製作所社製)
検出器 :示差屈折計SE−51(昭和電工社製)
溶離液G:80mmol/L硫酸ナトリウムを含む100mmol/Lリン酸緩衝液(pH6.6)
流速 :1.5mL/分
測定試料:チログロブリン(分子量64万)、γ−グロブリン(分子量155000)、オブアルブミン(分子量47000)、リボヌクレアーゼ(分子量13700)(以上、いずれも和光純薬工業社製)の混合物
「(1)カラム充填剤の調製」と同様の条件により、カラム充填剤を20回(20ロット)調製した。各ロットについて、「(3)液体クロマトグラフィーによる性能評価」を行い、リボヌクレアーゼの保持時間の再現性を確認した。得られた結果を表1に示す。20ロット測定した際のリボヌクレアーゼの保持時間のCV値は3.1%となり、再現性は良好であった。
実施例4では、本発明の液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法を用いて、順相クロマトグラフィー用カラム充填剤を調製し、性能を確認した。
架橋性単量体として、トリエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社製)200g、及び、テトラメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学工業社製)50g、非架橋性単量体としてポリエチレングリコールモノメタクリレート(新中村化学工業社製)150gを混合して得られた単量体混合物に、重合開始剤として過酸化ベンゾイル1.0gを混合して溶解し、5重量%のポリビニルアルコール水溶液2000mLに分散させた。得られた分散液を、30℃で5時間撹拌した(撹拌工程)。撹拌工程後の重合率は2.8%であった。
次に反応系を窒素雰囲気下で80℃に加温して1.8時間重合反応を行った(第1の重合反応)。第1の重合反応後の重合率は92%であった。
反応系を30℃に冷却した後、親水性単量体として2−アミノエチルメタクリレート(和光純薬工業社製)200g、及び、有機溶媒としてメタノール50gを溶解したイオン交換水200mLを反応系に添加して、25℃で2時間撹拌した。その後、昇温して80℃で2.8時間重合反応を行った(第2の重合反応)。得られた重合物を洗浄して、カラム充填剤を得た。
実施例1と同様にして、得られたカラム充填剤の粒度分布を測定した結果、平均粒子径は4.1μm、粒度分布のCV値は29.4%であった。
実施例1と同様に操作して、得られたカラム充填剤1.4gをステンレス製空カラム(4.6φ×50mm)に充填した。
「(2)カラムへの充填」で得られたカラムを用いて糖類の標準物質混合物を測定した。測定条件を以下に示す。
システム:LC−10Aシステム(島津製作所社製)
検出波長:280nm
溶離液H:アセトニトリル:水=75:25の混合水溶液
流速 :1.3mL/分
測定試料:フルクトース、グルコース、シュクロース、マルトース(以上、いずれも和光純薬工業社製)の混合物
「(1)カラム充填剤の調製」と同様の条件により、カラム充填剤を20回(20ロット)調製した。各ロットについて、「(3)液体クロマトグラフィーによる性能評価」を行い、マルトースの保持時間の再現性を確認した。得られた結果を表1に示す。20ロット測定した際のマルトースの保持時間のCV値は2.6%となり、再現性は良好であった。
比較例7では、実施例1の撹拌工程の条件を変更してカチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を調製し、性能を確認した。
実施例1における撹拌工程の条件を、5℃及び3時間に変更した以外は、実施例1と同様に操作してカラム充填剤を得た。
実施例1と同様にして、得られたカラム充填剤の粒度分布を測定した結果、平均粒子径は6.1μm、粒度分布のCV値は29.3%であった。
実施例1と同様の方法により、カラムへの充填、及びヘモグロビン類の測定を行った。10回連続して測定した際のヘモグロビンA1cの保持時間のCV値は1.5%で、再現性は良好であった。
実施例1と同様の方法により、重合再現性を評価した。20ロット測定した際のヘモグロビンA1cの保持時間のCV値は3.0%で、再現性は良好であった。
比較例8では、実施例1の撹拌工程の条件を変更してカチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を調製し、性能を確認した。
実施例1における撹拌工程の条件を、40℃及び1時間に変更した以外は、実施例1と同様に操作してカラム充填剤を得た。
実施例1と同様にして、得られたカラム充填剤の粒度分布を測定した結果、平均粒子径は5.8μm、粒度分布のCV値は32.8%であった。
実施例1と同様の方法により、カラムへの充填、及びヘモグロビン類の測定を行った。10回連続して測定した際のヘモグロビンA1cの保持時間のCV値は2.3%で、再現性は良好であった。
実施例1と同様の方法により、重合再現性を評価した。20ロット測定した際のヘモグロビンA1cの保持時間のCV値は4.1%で、再現性は良好であった。
比較例では、本発明の液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法における工程2(撹拌工程)の条件を満たさないカラム充填剤を調製した。比較例1〜6における撹拌工程の条件、及び、撹拌工程終了後の重合率を表1に示す。
撹拌工程以外の条件は、比較例1は実施例1、比較例2は実施例2、比較例3は実施例3、比較例4は実施例4、比較例5は比較例7、比較例6は比較例8と同様に操作してカラム充填剤を調製した。なお、比較例5は撹拌工程を行わなかった例、すなわち、単量体混合物を水性分散媒に添加した後、すぐに第1の重合反応を行った例を示す。
得られた各カラム充填剤の粒度分布の測定結果を表1に示す。比較例4では、攪拌工程において、分散液中の単量体混合物の一部が凍結して均一に撹拌することができず、第1の重合反応中に凝集物が発生してカラム充填剤粒子が得られなかった。
比較例における、保持時間による重合再現性(n=20)の評価結果を表1に示す。実施例に比較してCV値が大きな値となった。
以上から、撹拌工程の条件を規定することにより、得られるカラム充填剤の重合再現性が向上した。
撹拌工程の条件を規定したことによる、カラム充填剤の分離性能への影響を確認するため、実施例1、比較例1及び比較例6のカチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を用いて、種々のヘモグロビン類を測定し、分離性能を評価した。
実施例1、比較例1及び比較例6のカチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を用いて、人為的に調製した修飾ヘモグロビン類の測定を行った。修飾ヘモグロビン類を含む試料として、不安定型ヘモグロビンA1c含有試料(試料L)、アセチル化ヘモグロビン含有試料(試料A)、カルバミル化ヘモグロビン含有試料(試料C)の3種類を、公知の方法により調製した。
試料Lは、健常人血に、グルコースを2500mg/dLとなるように添加し、37℃で3時間加温して調製した。試料Aは、健常人血に、アセトアルデヒドを60mg/dLとなるように添加し、37℃で2時間加温して調製した。試料Cは、健常人血に、シアン酸ナトリウムを60mg/dLとなるように添加し、37℃で2時間加温して調製した。
分離性能は、修飾ヘモグロビン類を含む試料のヘモグロビンA1c値から、修飾ヘモグロビン類を含む試料の調製に用いた健常人血(非修飾品)のヘモグロビンA1c値を差し引いた値(Δ値)を算出し、両者を比較して評価した。結果を表2に示す。
表2より、実施例1のカラム充填剤を用いた場合のΔ値は、0.15%以下と小さく、修飾ヘモグロビン類が含まれる試料においても、正確にヘモグロビンA1cが測定できた。比較例1及び比較例6のカラム充填剤を用いた場合はΔ値が大きく、ヘモグロビンA1c値が、修飾ヘモグロビン類の影響を受けた。
実施例1、比較例1及び比較例6のカチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を用いて、異常ヘモグロビンであるヘモグロビンS及びヘモグロビンCを含む試料(ヘレナ研究所社製、「AFSCヘモコントロール」)を測定した。
実施例1のカラム充填剤を用いて測定した結果、得られたクロマトグラムを図6に示す。図6において、ピーク14はヘモグロビンS、ピーク15はヘモグロビンCを示す。図6より、実施例1で得られたカラム充填剤を用いた場合は、異常ヘモグロビン類を良好に分離できた。比較例1で得られたカラム充填剤を用いた場合は、図7に示すように、異常ヘモグロビン類の分離性能は悪かった。比較例6で得られたカラム充填剤を用いた場合も比較例1の場合と同様に、異常ヘモグロビン類の分離性能は悪かった。
実施例1、比較例1及び比較例6のカチオン交換クロマトグラフィー用カラム充填剤を用いて、ヘモグロビンA2を含む試料(バイオラッド社製、「A2コントロール(レベル2)」)を測定した。
実施例1の充填剤を用いて測定して得られたクロマトグラムを図8に示す。図8において、ピーク16はヘモグロビンA2を示す。図8より、実施例1で得られたカラム充填剤を用いた場合は、ヘモグロビンA2を良好に分離できた。比較例1で得られたカラム充填剤を用いた場合は、図9に示すようにヘモグロビンA2を分離できなかった。比較例6で得られたカラム充填剤を用いた場合も比較例1の場合と同様に、ヘモグロビンA2を分離することはできなかった。
(測定例1〜12)
実施例1の「(1)カラム充填剤の調製」において、ポリビニルアルコール濃度、及び、撹拌時の回転数を表3に示すように制御して、平均粒径値の異なるカラム充填剤を調製し、各カラム充填剤を表3に示す内径、及び、長さの空カラムに充填した。なお、測定例7のカラム充填剤は実施例1で得られたカラム充填剤と同様のものである。
得られたカラムを用いて、実施例1の「(4)液体クロマトグラフィーによる性能評価2」の条件で健常人血のヘモグロビン類の測定を行った。なお、測定時における流速を表3に示すように変更して圧力値が異なる状態にして比較した。
(1)圧力値の測定
圧力値は、以下の方法により測定した。まず、各カラムを、液体クロマトグラフ(島津製作所社製、「LC−10Aシステム」)に接続した。次に、送液ポンプとカラムの間に、デジタル圧力計(長野計器社製、「GC61」)を接続し、溶離液Cを送液した時の圧力計の表示値を読み取った。測定結果を表3に示す。
健常人血を用いて、実施例1の「(4)液体クロマトグラフィーによる性能評価2」の条件でヘモグロビンA1cの測定を10回連続で行い、同時再現性の比較を行った。10回連続して測定した際のヘモグロビンA1c値のCV値を表3に示す。
測定例3〜10において、CV値は1.5%以下であり、糖尿病患者のヘモグロビンA1c値の管理を行うための充分な測定精度を示した。一方、測定例1及び測定例2では、CV値が5%以上と悪く、実用上問題のあるレベルであった。
各測定例において、健常人血を繰り返し測定し、ヘモグロビンA1c値の推移を確認した。測定結果を図10及び図11に示す。ヘモグロビンA1c値(HbA1c(%))は、測定例3、7、及び、10では、2000回測定まで安定していた。一方、測定例1、2、11、及び、12では、ヘモグロビンA1c値が大きく低下した。
カラム耐久性の評価結果から、撹拌工程の条件、及び、圧力値を規定したことにより、カラム充填剤の分離性能は、多数の試料を測定しても維持された。
2 α−キモトリプシノーゲン
3 リボヌクレアーゼA
4 リゾチーム
11 ヘモグロビンF
12 ヘモグロビンA1c
13 ヘモグロビンA0
14 ヘモグロビンS
15 ヘモグロビンC
16 ヘモグロビンA2
21 コンアルブミン
22 オブアルブミン
23 トリプシンインヒビター
31 チログロブリン
32 γ−グロブリン
33 オブアルブミン
34 リボヌクレアーゼ
41 フルクトース
42 グルコース
43 シュクロース
44 マルトース
Claims (6)
- 親水性架橋重合体粒子からなる液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法であって、
水性分散媒中に架橋性単量体を分散させて分散液を得る工程1と、
前記架橋性単量体の融点以上、かつ、実質的に重合反応が進行しない温度で、前記分散液を攪拌回転数200〜350rpmで5〜48時間撹拌する工程2と、
反応系を一定の温度に保持して重合開始剤の存在下で第1の重合反応を行い、架橋重合体粒子を得る工程3と、
前記第1の重合反応における重合率が70〜98%の範囲にある段階で、反応系に親水性単量体を添加する工程4と、
反応系を一定の温度に保持して第2の重合反応を行い、前記架橋重合体粒子の表面に親水性単量体を重合する工程5を有する
液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法。 - 工程4において、第1の重合反応における重合率が70〜98%の範囲にある段階で、反応系に親水性単量体とともに有機溶媒を添加する、請求項1記載の液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法。
- 工程2における、架橋性単量体の融点以上、かつ、実質的に重合反応が進行しない温度が5〜40℃である、請求項1又は2記載の液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法。
- 請求項1、2又は3記載の液体クロマトグラフィー用カラム充填剤の製造方法により得られるカラム充填剤を用いる、液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法。
- 請求項4記載の液体クロマトグラフィーによる試料の測定方法を用いる、ヘモグロビン類の測定方法。
- 測定系に生じる圧力値を9.8×103Pa以上、19.6×105Pa以下に設定する、請求項5のヘモグロビン類の測定方法。
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