本発明の店舗内の換気装置は、店舗内に繋がる天井裏を排気ダクトとして構成し、少なくとも店舗内の天井に前記排気ダクトに導く換気口を備えると共に、前記店舗の窓際上部の壁面に取り付けられた換気扇とを備え、前記店舗内の少なくとも室温を用いた判断に基づいて、前記排気ダクトを介しての排気量と前記換気扇を介しての排気量との割合を調節することを特徴とする。
また、本発明の店舗内の換気装置は、店舗内に繋がる天井裏を排気ダクトとして構成し、少なくとも店舗内の天井に前記排気ダクトに導く換気口を備えると共に、店舗内に設置されたショーケース下部の部分についても店舗外に排気ダクトに導く換気口を供えるとともに、前記店舗の窓際上部の壁面に取り付けられた換気扇と、前記店舗内の少なくとも室温と空調機の設定温度を用いた判断に基づいて、前記排気ダクトを介しての排気量と前記換気扇を介しての排気量との割合を調節することを特徴とする。
先ず、本発明に係る店舗内の換気装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る実施例1、2の店舗内の換気装置を備えたコンビニエンスストア1の概略構成を示す側面図であり、コンビニエンスストア1は、前面側2がガラス張りであり、背面側3及び左右両側が断熱壁で構成されている。前面側2には、図示していないがガラス張りのドアによって出入り口(図示せず)が形成されている。また、背面側3の店舗外には、店舗内4の空気調和を行うための空気調和装置5が設置されており、店舗内4は、所定温度(これを設定温度と称する)に保たれるように、この空気調和装置5によって冷房または暖房されるように制御される。店内4には、販売食品を貯蔵する冷蔵ショーケース及びまたは冷凍ショーケース(以下、ショーケース6という)が設置され、更に販売商品の陳列棚(図示せず)が設置されている。
本発明では、店舗1の天井9の上部に形成される天井裏7を、排気ダクト8(換気ダクト8ともいう)として利用する構成である。排気ダクト8は、天井裏7そのものによって構成してもよいが、天井裏7の中に、断面矩形状や円形状などの形状に特別に形成した排気ダクト8を配置した構成でもよい。店舗1の天井9には、蛍光灯等の照明器具18が取り付けられており、照明器具18が発する熱を排気ダクト8に導く換気口8A、8B、8Cを天井9に間隔を保って形成している。
店舗内空気の排気(換気)のために、前面側2の窓際上部の壁面に窓際換気扇10を取り付け、排気ダクト8に対して、店舗内空気を排出するために、換気口8A、8B、8Cには、それぞれ天井換気扇11A、11B、11Cを取り付けている。店舗1の店内4の窓際の温度を計測するために、窓際温度計測センサ12が設けられ、店舗1の周囲の外気を計測するために、外気温度計測センサ13が設けられ、店舗1の店内4の天井9部分の温度を計測するために、天井温度計測センサ14が設けられている。
建築基準法では、店舗内容積の空気量を1とすれば、その半分(0.5)が1時間で換気されなければならないと定められている。このため、500立方メートルの店舗であれば、1時間での換気量は250立方メートルとなり、これは、1分間では約4.17立方メートルの換気量となる。本発明は、この基準の範囲内において、店舗内の温度状況に応じて、各換気扇の送風量(換気量)を可変して、温度の高い空気を店外に排出するものである。
以下、この方式について記載する。図3(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)には、実施例1、2の店舗内の季節ごとの外気、窓際、天井の温度と店内設定温度との関係に基づく各計算値の関係を示している。図3(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)に示すものは、季節を、夏期、冬期、中間期に区分して、この季節における店舗内外の温度を計測して、窓際換気扇10、天井換気扇11A、11B、11Cによる送風量(換気量)を可変するものである。店舗内4は、所定温度(これを設定温度と称し、実施例では夏期では26.0℃、中間期では24.0℃、冬期では20.0℃としている)に保たれるように、空気調和装置5によって制御される。このため、図3(イ)に示すように、夏期では冷房、中間期では暖房、冬期では暖房されるように制御されるものとする。
先ず、外気温度との差に基づく制御について説明する。図3(ロ)に示すように、夏期についてみれば、外気温度計測センサ13が計測した外気温度が31.1℃、窓際温度計測センサ12が計測した窓際温度が24.0℃、天井温度計測センサ14が計測した天井付近の温度が26.3℃としている。これに基づき、窓際温度と外気温度との差は、24.0℃−31.1℃=−7.1℃であり、天井温度と外気温度との差は、26.3℃−31.1℃=−4.8℃であり、この温度差における窓際と天井の割合は、窓際では7.1/11.9=0.60であり、天井では4.8/11.9=0.40となる。
その結果、夏期においては、 差 の小さい方が、温度が高いことから、こちらの方が店舗に負荷となるため、算出した割合を逆にし、図3(ロ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を40%の送風量で運転し、天井換気扇11A、11B、11Cの合計を60%の送風量で運転する。11A、11B、11Cの合計の場合は割合をさらに等分して運転する。
冬期及び中間期についても、上記同様にして図3(ロ)に示すように各計算値が算出される。その結果、冬期(暖房)においては、値の小さい方が、温度が低いことから、こちらの方が店舗に負荷となるため、算出した割合を逆にし、図3(ロ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を52%の送風量で運転し、天井換気扇11A、11B、11Cを48%の送風量で運転する。また中間期(暖房)においては、算出した窓際と天井の割合に基づき、図3(ロ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を48%の送風量で運転し、天井換気扇11A、11B、11Cの合計を52%の送風量で運転する。11A、11B、11Cの合計の場合は割合をさらに等分して運転する。
次に、設定温度との差に基づく制御について説明する。図3(ハ)に示すように、夏期についてみれば、設定温度26.0℃、窓際温度計測センサ12が計測した窓際温度が24.0℃、天井温度計測センサ14が計測した天井付近の温度が26.3℃としている。これに基づき、窓際温度と設定温度との差は、24.0℃−26.0℃=−2.0℃であり、天井温度と設定温度との差は、26.3℃−26.0℃=0.3℃であり、この温度差における窓際と天井の割合は、窓際では2.0/2.3=0.87であり、天井では0.3/2.3=0.13となる。
その結果、夏期においては、 差の大きい方が、温度が高いことから、こちらの方が店舗に負荷となるため、算出した割合を逆にする。但し、設定温度との差がマイナスの場合は負荷なしとし、0%とする。図3(ハ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を0%の送風量で運転、即ち停止状態とし、天井換気扇11A、11B、11Cを100%の送風量で運転、即ちフル回転状態とする。11A、11B、11Cの合計の場合は割合を等分して運転する。これによって、建築基準法の規定を満たす換気を行うことができる。
冬期及び中間期についても、上記同様にして図3(ハ)に示すように各計算値が算出される。その結果、冬期(暖房)においては、店舗に負荷となる方を優先して、図3(ハ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を100%の送風量で運転(フル回転)し、天井換気扇11A、11B、11Cを0%の送風量で運転(停止)する。これによって、建築基準法の規定を満たす換気を行うことができる。また中間期(暖房)においては、算出した窓際と天井の割合に基づき、図3(ハ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を35%の送風量で運転し、天井換気扇11A、11B、11Cの合計を65%の送風量で運転する。11A、11B、11Cの合計の場合は割合をさらに等分して運転する。
次に、想定消費電力量に基づく制御について説明する。図2の本発明に係る実施例1、2の店内空気調和装置の外気温度に対する消費電力量の関係を示すグラフのように、例えば、外気温度が10℃→15℃に上昇する場合の5℃と、30℃→35℃に上昇する場合の5℃では、同じ温度差5℃でも、空気調和装置や食品冷却機器の消費電力量の上昇量が異なる。店舗内においても、18℃から20℃に上昇する場合と、22℃→24℃に上昇する場合の2℃では、同じ温度差2℃でも、空気調和装置や食品冷却機器の消費電力量の上昇量が異なる。このため、本発明では、外気温度と消費電力量との関係式、想定消費電力量y=0.0116x2−0.2047x+4.358に当て嵌めて算出した値に基づく割合で、各換気扇を運転することにより、店舗内の温度むらを解消し、店内空気調和装置の負荷の抑制、並びに、店内に設置されている冷蔵ショーケース及びまたは冷凍ショーケースの負荷の抑制を図るものである。
以下、その具体例を説明する。図3(ニ)に示すように、夏期における窓際の想定消費電力量(窓想定消費電力量という)と天井部分の想定消費電力量(天井想定消費電力量という)yは、y=0.0116x2−0.2047x+4.358の式(xは、上記の窓際温度及び天井温度とする)によって算出した値であり、図3(ニ)に示すように、窓際では6.1[kwh/h]であり、天井では7.0[kwh/h]である。そして、この想定消費電力量における窓際と天井の割合は、窓際では6.1/13.1=0.47であり、天井では7.0/13.1=0.53となる。このような算出は、図5の本発明に係る実施例1、2の各換気扇の運転を制御する制御装置のブロック図に示す制御部15によって行われる。
夏期(冷房)においては、このようにして算出した想定消費電力量における窓際と天井の割合に基づき、図3(ニ)に、換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合として示すように、窓際換気扇10を47%の送風量で運転し、天井換気扇11A、11B、11Cの合計を53%の送風量で運転するように、図5に示す制御部15によって回転数を制御する。この制御の流れは、図4の本発明に係る実施例1、2の各換気扇の制御フローチャートで示している。
なお、上記では、算出した想定消費電力量による割合で、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cを運転しているが、例えば、店舗へ出入りする人数等のような店舗の種々の環境条件を含むファクタを入れて補正した割合でもって、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cを運転するようにしてもよい。
このような窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cの送風量の制御は、時々刻々連続して行われるように、制御部15によって窓際温度計測センサ12、外気温度計測センサ13、天井温度計測センサ14の計測値を入力して、上記同様の算出に基づき、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cの送風量を制御する連続方式でもよく、また、窓際温度計測センサ12、外気温度計測センサ13、天井温度計測センサ14の計測値を入力して、上記同様の算出に基づき、制御部15が所定間隔でもって、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cの送風量を制御する方式のいずれでもよい。
このようにして、天井換気扇11A、11B、11Cによって排気ダクト8を介しての排気量と、窓際換気扇10を介しての排気量との割合が制御部によって調節され、店舗内の換気量が、建築基準法に定めた基準値ぎりぎりの状態での換気量となり、必要換気量はクリアし、且つ、店舗内の冷却・冷房を行う空気調和装置の負荷の抑制となり、更に、冷蔵ショーケース及びまたは冷凍ショーケースの負荷の抑制することができるものとなる。
本発明の場合、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの回転数制御の方式としては、いくつかの方式があるが、その一つの方式は、インバータ制御である。それは、窓際温度計測センサ12、外気温度計測センサ13、及び天井温度計測センサ14の計測に基づき、制御部15によって算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合に応じて、制御部15による周波数制御によって、高速回転から低速回転まで各換気扇の回転数が可変される方式である。
また、他の方式として、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの回転数の段階制御である。それは、窓際温度計測センサ12、外気温度計測センサ13、及び天井温度計測センサ14の計測に基づき、制御部15によって算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合に応じて、制御部15によって、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの回転数が、例えば、高速、中速、低速の3段階に制御される方式である。さらに、制御割合が大きい方のみを100%、他を0%とし、どれか一つの換気扇のみを運転するという方式である。
上記の方式は、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの回転数制御であるが、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの回転数は一定とし、図6の本発明に係る実施例1、2の各換気扇の吸い込み口側にダンパ装置を設けた構成の説明図に示すように、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの空気吸い込み側に、それぞれダンパ装置16、17A、17B、17Cを設け、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの送風量制御に替わって、ダンパ装置16、17A、17B、17Cの開度制御とすることもできる。この場合の制御装置は、図5において、窓際換気扇10の替わりにダンパ装置16とし、天井換気扇11Aの替わりにダンパ装置17Aとし、天井換気扇11Bの替わりにダンパ装置17Bとし、天井換気扇11Cの替わりにダンパ装置17Cとする。
これによって、窓際温度計測センサ12、外気温度計測センサ13、及び天井温度計測センサ14の計測に基づき、制御部15によって算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合に応じて、制御部15によって、それぞれダンパ装置16、17A、17B、17Cの開度が可変される。このため、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cの回転数は一定であるが、ダンパ装置16、17A、17B、17Cの開度が変わるため、それに応じてその部分からの排出空気量が変わる。
上記の説明では、天井温度計測センサ14は1個であるが、間隔を存して複数箇所の天井部分の温度を計測するように、複数個の天井温度計測センサ14を設けてもよい。例えば、天井換気扇が3個の場合は、天井換気扇11Aに対して天井温度計測センサ14Aを設け、天井換気扇11Bに対して天井温度計測センサ14Bを設け、天井換気扇11Cに対して天井温度計測センサ14Cを設ける。
この場合の制御装置は、図7の本発明に係る実施例1、2の各ダンパ装置を制御する制御装置のブロック図に示す構成となり、天井換気扇11Aは、天井温度計測センサ14Aの検知に基づき、上記図3に示すように算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合に応じて、制御部15によって運転が制御される。また、天井換気扇11Bは、天井温度計測センサ14Bの検知に基づき、同様にして算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合に応じて、運転が制御され、天井換気扇11Cは、天井温度計測センサ14Cの検知に基づき、同様にして算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合に応じて、運転が制御されるようにすれば、温度の高い天井9部分の換気を適正に行うことができるものとなる。
また、他の制御方式として、間隔を存して複数箇所の天井部分の温度を計測するように、複数個の天井温度計測センサ14を設け、これらの計測値の平均値を制御部15によって算出し、これに基づき算出された想定消費電力量における窓際と天井の割合に応じて、制御部15によって天井換気扇11A、11B、11Cが同じ回転数で運転するように制御することができる。
上記のように、本発明の店舗内4の換気装置は、店舗内4及びこの店舗内4に繋がる天井裏7を排気ダクト8として構成し、少なくとも店舗内4の天井9に取り付けられた照明器具18の発熱を排気ダクト8に導く換気口を備えると共に、店舗1の窓際上部に取り付けられた窓際換気扇10とを備え、外気温度、窓際の温度、天井側の温度を計測して、制御部15による判断に基づき、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cによる送風量(排出量)が制御される。
上記では、店舗1の店内4の温度を計測するセンサは、少なくとも窓際温度計測センサ12及び天井温度計測センサ14であるが、これに限定されず、この他に、店内4の他の部分の温度、例えば出入り口近辺の温度を計測するセンサなどを設けてもよい。
なお、上記では、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11Cを設け、店舗内4の温度を計測するセンサは、少なくとも窓際温度計測センサ12及び天井温度計測センサ14であるが、制御の簡素化と低コスト化のために、店舗内4の温度を計測するセンサは、店舗内4のいずれかの場所に設け、換気口8A、8B、8Cには天井換気扇11A、11B、11Cを設けず、単なる換気口とし、店内4の空気の排出は、窓際換気扇10のみとすることもできる。
上記実施例のように、本発明の店舗内の換気装置は、店舗内4及びこの店舗内4に繋がる天井裏を排気ダクト8として構成し、少なくとも店舗内4の天井9に取り付けられた照明器具18の発熱を排気ダクト8に導く換気口8A、8B、8Cを備えると共に、店舗1の窓際上部に取り付けられた窓際換気扇10とを備え、店舗内4の少なくとも室温を用いた制御部15による判断に基づき、排気ダクト8を介しての排気量と窓際換気扇10を介しての排気量との割合を調節するものとなる。
本発明は、上記のように、コンビニエンスストア等での必要換気量をクリアし、且つ、の店舗1内の温度・湿度むらを解消するために、店舗内4の適所に換気扇を設置した場合(実施例では、窓際換気扇10、天井換気扇11A、11B、11Cを設置)、1室での温度むらを解消し、空気調和装置5の負荷の抑制、並びに、店舗内4に設置されている冷蔵ショーケース6及びまたは冷凍ショーケース6の負荷の抑制を図ることができるものとなる。さらに、想定消費電力量による方法であれば 室内温度と室外温度との温度差が、図2に示すように同じ温度差であっても、そのときの温度差の状況を考慮した適正送風量となるように換気扇を制御することによって、店舗内4の温度むらを解消し、店内空気調和装置5の負荷となる空気の換気により、空気調和装置5の負荷の抑制、並びに、店舗内4に設置されている冷蔵ショーケース6及びまたは冷凍ショーケース6の負荷の抑制を図ることができるものとなる。
また本発明は、このような店舗に対して建築基準法に定められた換気量ぎりぎりの運転によって、店内空気調和装置5の負荷の抑制や、冷蔵ショーケース6及びまたは冷凍ショーケース6の負荷の抑制を行うことができ、省エネルギー効果を図ることができるものとなる。
図3(イ)、(ロ)、(ハ)、(ニ)には、夏期、中間期、冬期について、それぞれ一つの値しか記載していないが各時刻の外気温度、設定温度、窓際温度、天井温度を測定した値によって、上記同様の算出により、時刻ごとの換気扇制御窓割合と換気扇制御天井割合を算出し、これによって、各月ごと、各日ごとに、時刻ごとに窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cの制御を行なうようにすれば、細かい制御ができるものとなる。
実施例1では、外気温度との差、設定温度との差、さらには、算出した想定消費電力量に基づく割合でもって、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cを運転したが、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cの運転割合を決定する要素として、想定消費電力量の替わりに熱負荷を用いる方式がある。実施例2は、この熱負荷を用いる方式であり、以下のその説明を行なう。
温度センサは、上記の窓際温度計測センサ12、外気温度計測センサ13、天井温度計測センサ14の他に、天井裏7の温度を計測する天井裏温度計測センサを設け、これらの計測データにより、天井と窓際の熱負荷を下記の式にて算出する。そして、この熱負荷により、図3(ニ)に示したことと同様に、換気扇制御窓割合と換気扇制御天井割合を算出し、これによって、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cを運転するものである。
上記熱負荷に算出方法は次の式によって行なう。
《天井の熱負荷》について:
天井伝導熱[kw]=熱貫流率×天井面積[m2]×(天井裏温度[℃]−店内温
度[℃])/1000
天井の熱負荷[kw]=天井伝導熱[kw]+照明の発熱量(照明負荷)[kw]
《窓際の熱負荷》について:
輻射熱[kw]=日射量取得率×窓面積[m2]×窓際日射量[kw/m2]
窓伝導熱[kw]=熱貫流率×窓面積[m2]×(外気温度[℃]−店内温度[℃]
)/1000
窓際の熱負荷[kw]=輻射熱[kw]+ 窓伝導熱[kw]
なお、照明の発熱量(照明負荷)[kw]は、電力の計測値を用いるか、または、照明器具の定格電力×照明器具の個数で算出する。
図8には、本発明に係る実施例1、2の店舗内外環境について、夏期、中間期、冬期における各部の温度、照明負荷などの一つの測定データを示している。また、 図9には、本発明に係る実施例1、2の熱負荷に応じて算出した換気扇制御窓割合と換気扇制御天井割合を示している。図10には、本発明に係る実施例1、2の店舗の窓が北東に向いた夏期における窓際温度と窓日射量との関係式を示している。xは、上記の窓際温度ある。
この図10に示す式によって算出した値が、日射量の値として用いられる。図10のように時刻ごとの算出値を用いて、図9に示す夏期の換気扇制御窓割合と換気扇制御天井割合を時刻ごとに算出し、これによって、各月ごと、各日ごとに、時刻ごとに窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11Cの制御を行なうようにすれば、細かい制御ができるものとなる。
図11は、本発明に係る実施例3の店舗内の換気装置を備えたコンビニエンスストア1の概略構成を示す側面図であり、コンビニエンスストア1は、前面側2がガラス張りであり、背面側3及び左右両側が断熱壁で構成されている。前面側2には、図示していないがガラス張りのドアによって出入り口(図示せず)が形成されている。また、背面側3の店舗外には、店舗内4の空気調和を行うための空調機5が設置されており、店舗内4は、所定温度(これを設定温度と称する)に保たれるように、この空調機5によって冷房または暖房されるように制御される。店内4には、販売食品を貯蔵する冷蔵ショーケース及びまたは冷凍ショーケース(以下、ショーケース6という)が設置され、更に販売商品の陳列棚(図示せず)が設置されている。
本発明では、店舗1の天井9の上部に形成される天井裏7を、排気ダクト8(換気ダクト8ともいう)として利用する構成である。排気ダクト8は、天井裏7そのものによって構成してもよいが、天井裏7の中に、断面矩形状や円形状などの形状に特別に形成した排気ダクト8を配置した構成でもよい。店舗1の天井9には、蛍光灯等の照明器具18が取り付けられており、照明器具18が発する熱を排気ダクト8に導く換気口8A、8B、8Cを天井9に間隔を保って形成している。
店舗内空気の排気(換気)のために、前面側2の窓際上部の壁面に窓際換気扇10を取り付け、後面側3のショーケース付近に排気ダクトを配置しショーケースの下部に換気扇19を取り付ける。排気ダクト8に対して、店舗内空気を排出するために、換気口8A、8B、8Cには、それぞれ天井換気扇11A、11B、11Cを取り付けている。店舗1の店内4の窓際の温度を計測するために、窓際温度計測センサ12が設けられ、店舗1の店内4の天井9部分の温度を計測するために、天井温度計測センサ14が設けられ、
図11は図1に加え、店舗1の店内4のショーケース6の付近温度を計測するために、ショーケース付近温度計測センサ20が設けられている。
建築基準法では、1時間で換気されなければならない換気量が定められている。例えば、店舗内容積の空気量を1とすれば、その半分(0.5)が1時間で換気されなければならない。このため、500立方メートルの店舗であれば、1時間での換気量は250立方メートルとなり、これは、1分間では約4.17立方メートルの換気量となる。本発明は、この基準の範囲内において、店舗内の温度状況に応じて、各換気扇の送風量(換気量)を可変して、冷房時では温度の高い空気を、暖房時では温度の低い空気を店外に排出するものである。
以下、この方式について記載する。図12−1(夏期),2(冬期)には、本発明に係る実施例3の店舗内の季節ごとの窓際、天井、ショーケース付近の温度と空調機の設定温度を示している。図12−1,2に示すものは、季節により店舗内の温度を計測、空調機の設定温度を入手することで、窓際換気扇10、天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の送風量(換気量)を可変するものである。店舗内4は、空調機の設定温度(これを設定温度と称し、実施例では夏期では20℃、冬期では18℃としている)に保たれるように、空調機5によって制御される。このため、図12−1に示すように、夏期では冷房、冬期では暖房されるように制御されるものとする。
設定温度との差に基づく送付量制御について説明する。図12−1に示すように、夏期についてみれば、空調機の設定温度が20℃、窓際温度計測センサ12が計測した窓際温度が24℃、天井温度計測センサ14が計測した天井付近の温度が26.3℃、ショーケース付近温度計測センサ20が計測したショーケース付近の温度が16℃としている。さらに、空調モードは冷房となっている。これに基づき、窓際温度と設定温度との差は4℃、天井付近温度と設定温度との差は6.3℃、ショーケース付近と設定温度との差は−4℃である。
その結果、夏期(冷房モード)においては、差がプラス方向である天井付近、窓際の空気が店舗内では負荷となるため、天井換気扇11A、11B、11Cと窓際換気扇10を運転することで排気する。また、差がマイナス方向であるショーケースの下部の換気扇19は運転しないとする。それぞれの送風量の割合は、窓際温度と設定温度との差AT1:天井付近温度と設定温度との差AT2:ショーケース付近温度と設定温度との差AT3=4:6.3:0する。1分間に必要な換気量は 約4.17立方メートルであるので、これを100%とし、それぞれの割合で按分する。具体的には、窓際換気扇風量を39%、天井換気扇風量を61%、ショーケースの下部の換気扇風量0%で運転する。
冬期ついても、上記同様、図12−2に示すように各割合が算出される。その結果、冬期においては、差がマイナス方向であるショーケースの下部の換気扇19と窓際換気扇10を運転する。空調機の設定温度が20℃、窓際温度計測センサ12が計測した窓際温度が18.8℃、天井温度計測センサ14が計測した天井付近の温度が20.5℃、ショーケース付近温度計測センサ20が計測したショーケース付近の温度が16℃としている。空調モードは暖房となっている。これに基づき、窓際温度と設定温度との差は−1.2℃、天井付近温度と設定温度との差は0.5℃、ショーケース付近と設定温度との差は−4℃である。
その結果、冬期(暖房モード)においては、差がマイナス方向である窓際、ショーケース付近の空気が店舗内では負荷となるため、窓際換気扇10とショーケースの下部の換気扇19とを稼動することで排気する。それぞれの送風量の割合は、窓際温度と設定温度との差AT1:天井付近温度と設定温度との差AT2:ショーケース付近温度と設定温度との差AT3=1.2:0:4とする。具体的には、窓際換気扇風量を23%、天井換気扇風量を0%、ショーケースの下部の換気扇風量77%で運転する。
このような算出は、図13の本発明に係る実施例3の各換気扇の運転を制御する制御装置のブロック図に示す制御部15によって行われる。
夏期においては、窓際と天井とショーケース付近との割合に基づき、図13に示す制御部15によって回転数を制御する。この制御の流れは、図14の本発明に係る実施例3の各換気扇の制御フローチャートで示している。
このような窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の送風量の制御は、時々刻々連続して行われるように、制御部15によって窓際温度計測センサ12、天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20の計測値および空調機の設定温度より、上記同様の算出に基づき、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の送風量を制御する連続方式でもよく、また、窓際温度計測センサ12、天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20の計測値および空調機の設定温度より、上記同様の算出に基づき、制御部15が所定間隔でもって、窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の送風量を制御する方式のいずれでもよい。
このようにして、天井換気扇11A、11B、11Cによって排気ダクト8を介しての排気量と、窓際換気扇10を介しての排気量とショーケースの下部の換気扇19を介しての排気量との割合が制御部によって調節され、必要換気量をクリアし、且つ、設定温度つまり適正温度になっているエリアの空気を排気するのではなく、設定温度と差があるエリアの空気を排気することで店舗内の冷却・冷房を行う空調機の負荷の抑制となり、更に、冷蔵ショーケース及びまたは冷凍ショーケースの負荷の抑制することができるものとなる。
本発明の場合、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の回転数制御の方式としては、いくつかの方式があるが、その一つの方式は、インバータ制御である。それは、窓際温度計測センサ12、天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20の計測および空調機の設定温度に基づき、制御部15によって算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合および換気扇制御ショーケース付近割合に応じて、制御部15による周波数制御によって、高速回転から低速回転まで各換気扇の回転数が可変される方式である。
また、他の方式として、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の回転数の段階制御である。それは、窓際温度計測センサ12、天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20の計測に基づき、制御部15によって算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合及び換気扇制御ショーケース付近割合に応じて、制御部15によって、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の回転数が、例えば、高速、中速、低速の3段階に制御される方式である。さらに、制御割合が大きい方のみを100%、他を0%とし、どれか一つの換気扇のみを運転するという方式である。
上記の方式は、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の回転数制御であるが、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の回転数は一定とし、図15に示すように、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の空気吸い込み側に、それぞれダンパ装置16、17A、17B、17C、21を設け、窓際換気扇10、天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の送風量制御に替わって、ダンパ装置16、17A、17B、17C、21の開度制御とすることもできる。この場合の制御装置は、図15において、窓際換気扇10の替わりにダンパ装置16とし、天井換気扇11Aの替わりにダンパ装置17Aとし、天井換気扇11Bの替わりにダンパ装置17Bとし、天井換気扇11Cの替わりにダンパ装置17Cとし、ショーケースの下部の換気扇19の替わりにダンパ装置21とする。
これによって、窓際温度計測センサ12、天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20の計測と空調機の設定温度に基づき、制御部15によって算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合及び換気扇制御ショーケース付近割合に応じて、制御部15によって、それぞれダンパ装置16、17A、17B、17C、21の開度が可変される。このため、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の回転数は一定であるが、ダンパ装置16、17A、17B、17C、21の開度が変わるため、それに応じてその部分からの排出空気量が変わる。
上記の説明では、天井温度計測センサ14は1個であるが、間隔を存して複数箇所の天井部分の温度を計測するように、複数個の天井温度計測センサ14を設けてもよい。例えば、天井換気扇が3個の場合は、天井換気扇11Aに対して天井温度計測センサ14Aを設け、天井換気扇11Bに対して天井温度計測センサ14Bを設け、天井換気扇11Cに対して天井温度計測センサ14Cを設ける。
この場合の制御装置は、図16に示す構成となり、天井換気扇11Aは、天井温度計測センサ14Aの検知に基づき、上記図12より算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合及び換気扇制御ショーケース付近割合に応じて、制御部15によって運転が制御される。また、天井換気扇11Bは、天井温度計測センサ14Bの検知に基づき、同様にして算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合及び換気扇制御ショーケース付近割合に応じて、運転が制御され、天井換気扇11Cは、天井温度計測センサ14Cの検知に基づき、同様にして算出された換気扇制御窓割合及び換気扇制御天井割合及び換気扇制御ショーケース付近割合に応じて、運転が制御されるようにすれば、温度の高い天井9部分の換気を適正に行うことができるものとなる。
また、他の制御方式として、間隔を存して複数箇所の天井部分の温度を計測するように、複数個の天井温度計測センサ14を設け、これらの計測値の平均値を制御部15によって算出し、これに基づき算出された想定消費電力量における窓際と天井の割合に応じて、制御部15によって天井換気扇11A、11B、11Cが同じ回転数で運転するように制御することができる。
上記のように、本発明の店舗内4の換気装置は、店舗内4及びこの店舗内4に繋がる天井裏7を排気ダクト8として構成し、少なくとも店舗内4の天井9に取り付けられた照明器具18の発熱を排気ダクト8に導く換気口を備えると共に、店舗1の窓際上部に取り付けられた窓際換気扇10と、ショーケース付近に取り付けられたショーケースの下部の換気扇19を備え、窓際の温度、天井側の温度、ショーケース付近の温度を計測し、空調機の設定モードを入手し、制御部15による判断に基づき、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19による送風量(排出量)が制御される。
上記では、店舗1の店内4の温度を計測するセンサは、少なくとも窓際温度計測センサ12及び天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20であるが、これに限定されず、この他に、店内4の他の部分の温度、例えば出入り口近辺の温度を計測するセンサなどを設けてもよい。
なお、上記では、窓際換気扇10及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケース付近換気扇10を設け、店舗内4の温度を計測するセンサは、少なくとも窓際温度計測センサ12及び天井温度計測センサ14、ショーケース付近温度計測センサ20であるが、制御の簡素化と低コスト化のために、店舗内4の温度を計測するセンサは、店舗内4のいずれかの場所に設け、換気口8A、8B、8Cには天井換気扇11A、11B、11Cを設けず、単なる換気口とし、店内4の空気の排出は、窓際換気扇10とショーケースの下部の換気扇19もしくは、窓際換気扇10のみとすることもできる。
上記実施例のように、本発明の店舗内の換気装置は、店舗内4及びこの店舗内4に繋がる天井裏を排気ダクト8として構成し、少なくとも店舗内4の天井9に取り付けられた照明器具18の発熱を排気ダクト8に導く換気口8A、8B、8Cを備えると共に、店舗1の窓際上部に取り付けられた窓際換気扇10と店舗1のショーケース付近部に取り付けられたショーケース付近換気扇19を備え、店舗内4の少なくとも室温を用いた制御部15による判断に基づき、排気ダクト8を介しての排気量と窓際換気扇10、ショーケースの 下部の換気扇19を介しての排気量との割合を調節するものとなる。
本発明は、上記のように、コンビニエンスストア等での必要換気量をクリアし、且つ、店舗1内の温度むらを解消するために、店舗内4の適所に換気扇を設置し(実施例では、窓際換気扇10、天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19を設置)、設定温度との温度差の状況を考慮して適正送風量となるように換気扇を制御することによって、空調機5の負荷の抑制、並びに、店舗内4に設置されている冷蔵ショーケース6及びまたは冷凍ショーケース6の負荷の抑制を図ることができるものとなる。
また本発明は、このような店舗に対して建築基準法に定められた換気量ぎりぎりの運転によって、店内空調機5の負荷の抑制や、冷蔵ショーケース6及びまたは冷凍ショーケース6の負荷の抑制を行うことができ、省エネルギー効果を図ることができるものとなる。
図12−1、2には、夏期、冬期について、それぞれ一つの値しか記載していないが、各時刻の設定温度、窓際温度、天井温度、ショーケース付近温度を測定した値によって、時刻ごとの換気扇制御窓割合と換気扇制御天井割合と換気扇制御ショーケース付近割合を算出し、これによって、各月ごと、各日ごとに、時刻ごとに窓際換気扇10、及び天井換気扇11A、11B、11C、ショーケースの下部の換気扇19の制御を行なうようにすれば、細かい制御ができるものとなる。
また、温度ではなく、湿度やエンタルピーを使用してもよい。
図17、図18は、本発明に係る実施例3の店舗内外環境について、夏期・冬期の店舗内の温度変動を示す図である。
実施例3では、後面側3に取り付けられたショーケースの下部の換気扇19によって換気された空気は店外に設けられた空調機5によって給排気する構成になっているが、図19の本発明に係る実施例4の店舗内の換気装置を備えたコンビニエンスストアの概略構成を示す側面図のように後面側3に後面排気ダクト30を設け、天井裏7に設けられている排気ダクト8と連結して給排気できる構成にしてもよい。
その際、後面排気ダクト30に、図示しないダンパを設け、店内換気において天井換気扇11を運転し、ショーケースの下部の換気扇19を運転させていない場合、排気ダクト8を流れる空気が後面排気ダクト30を通り、ショーケース6の下部の換気扇19より店内に戻ることを防止している。
また、排気ダクト8に、図示しないダンパを設け、店内換気においてショーケースの下部の換気扇19を運転し、天井換気扇11を運転していない場合、店外に排気されるべき空気が排気ダクト8を通して、店内に戻ることを防止している。
本発明に係る店舗内の換気装置は、上記実施例に示した構成に限定されず、種々の形態のものに適用できるものであり、本発明の技術範囲において種々の形態を包含するものである。