JP2017180990A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017180990A
JP2017180990A JP2016071401A JP2016071401A JP2017180990A JP 2017180990 A JP2017180990 A JP 2017180990A JP 2016071401 A JP2016071401 A JP 2016071401A JP 2016071401 A JP2016071401 A JP 2016071401A JP 2017180990 A JP2017180990 A JP 2017180990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
store
temperature
air
air conditioning
showcase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016071401A
Other languages
English (en)
Inventor
高山 信幸
Nobuyuki Takayama
信幸 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanden Retail Systems Corp
Original Assignee
Sanden Retail Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanden Retail Systems Corp filed Critical Sanden Retail Systems Corp
Priority to JP2016071401A priority Critical patent/JP2017180990A/ja
Publication of JP2017180990A publication Critical patent/JP2017180990A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】一部の領域において空調負荷の変動が生じた場合であっても、店舗全体の安定した快適空間の形成を実現することができる空気調和装置を提供することを目的とする。【解決手段】この目的を達成するため、本件発明の空気調和装置は、店舗内の被空調空間を空気調和するものであって、当該店舗内の異なる複数の領域にそれぞれ設けられた温度検出手段及び/又は湿度検出手段と、各検出手段が接続された制御手段とを備え、当該制御手段は、当該各温度検出手段及び/又は湿度検出手段により検出された値の差に基づいて、空調能力を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばコンビニエンスストア等の店舗に設置される空気調和装置に関する。
従来より、コンビニエンスストア等の店舗には、複数台のショーケースが据え付けられ、当該店舗内の温度は、店舗内の天井などに吊り下げられた空気調和装置によって調整されている。一般に、空気調和装置は、店舗内において、温度変化が少ない、出入口付近から最も離れた領域に温度検出手段としての温度センサを配置し、当該温度センサの検出温度に基づいて制御される。しかし、来店状況によって、出入口に設けられた扉の開閉頻度が多くなり、扉付近の店舗内温度が設定温度から大きく離れてしまったとしても、店舗奥部の温度が変化するまでに多くの時間を要するため、扉付近の効果的な空調を実現することができない問題がある。また、近年では、店舗内のレジ周りなどにおいてフライヤーなどの加熱調理器を用いた総菜等の調理や保温が行われている。当該加熱調理器を使用すると、当該レジ周り付近の温度が上昇し、快適な空調環境を形成することができなくなる。更に、コンビニエンスストア等は、店舗正面に位置する壁面がガラス張りであることが多く、当該ガラス張りを介した日照条件によって店舗内の一部の領域の温度が変化し、快適な空調環境を形成できなくなる。そこで、従来では、例えば、特許文献1に示す空気調和システムや特許文献2に示す天井埋込式室内機が開発されている。
特許文献1は、積極的に空調を行う領域としてのタスク領域の空調に関する快適性を維持しつつ、換気による空調負荷を抑制し、エネルギー消費量の削減を図ることを目的とする空気調和システムが開示されている。具体的に、特許文献1の空気調和システムは、被空調空間に設置される複数の空調機と、前記被空調空間内の湿度及び空気質の少なくとも一方、並びに、温度を検出するフロア環境検出手段と、前記複数の空調機及び前記複数の換気手段の運転を制御する集中コントローラーとを備え、前記集中コントローラーは、前記複数の空調機及び前記複数の換気手段の設置位置の情報が記憶される機器情報管理部と、前記被空調空間を複数の小ゾーンに区分して、各小ゾーンがタスク領域であるか否かを識別するフロア情報管理部と、前記タスク領域に対する設定温度及び設定空気質の少なくとも一方、並びに、設定温度の情報が記憶されるフロア環境設定部と、前記フロア環境検出手段の検出値に基づき、少なくともタスク領域である小ゾーンの湿度及び空気質の少なくとも一方、並びに、設定温度との差が小さくなるように、前記空調機及び前記換気手段の運転を設置位置に応じて制御する運転制御部とを有している。
また、特許文献2は、設置される室内の形態やレイアウトに応じて、室内の温度・気流分布を設定できて、電気料金の低減及び快適性の向上を図ることを目的とする天井埋込式室内機が開示されている。具体的に、特許文献2の天井埋込式室内機は、温熱源と冷熱源とを有する室内に配置されるものであって、天井に埋設されるケーシングを備えるとともに、このケーシングに、上記各熱源側に向けて空気を吹き出すための複数個の吹出口を設けて、各熱源に応じた吹出口の風量分配を行っている。
特開2010−255900号公報 特開2002−98397号公報
しかしながら、特許文献1の空気調和システムは、各小ゾーン毎にフロア環境検出手段が設けられているものの、タスク領域を中心としてそれぞれのゾーン毎に設定温度との差が小さくなるように、空調機や換気手段の運転を制御していたため、タスク領域以外の小ゾーンが設定温度とかけ離れていたとしても、当該小ゾーンの積極的な空調は行われないこととなる。よって、店舗全体としてみたときに現在の状況に即した空調制御が実現できているとはいえなかった。
また、特許文献2の天井埋込式室内機についても、各ゾーンに配置された負荷検知センサからの検出データに基づき各ゾーン毎に負荷偏在パターンの日変動に応じて算出し、各ゾーンに吹き出す風量の分配を変更するものであったため、より空調負荷の大きいゾーンに対しては、空調を優先的に行うことが可能となるものの、空調負荷がより小さいゾーンが設定温度とかけ離れていたとしても、当該ゾーンの風量分配が少ないために、店舗内全体として安定した快適空間を形成することは困難であった。特に、特許文献2では、各ゾーン毎の負荷偏在パターンの日変動に応じて、空調の制御スケジュールを決定していたため、日々変動していく店舗内の実際の状況に迅速に対応することができないという問題があった。
以上のことから、市場からは、一部の領域において空調負荷の変動が生じた場合であっても、店舗全体の安定した快適空間の形成を実現することができる空気調和装置の開発が要望されてきた。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、店舗内における一部の領域おいて生じた温度変化に応じて空調能力の制御を行うことにより、店舗全体の安定した快適空間の形成を可能とする空気調和装置を提供するに至った。
すなわち、本発明に係る空気調和装置は、店舗内の被空調空間を空気調和するものであって、当該店舗内の異なる複数の領域にそれぞれ設けられた温度検出手段及び/又は湿度検出手段と、各検出手段が接続された制御手段とを備え、当該制御手段は、当該各温度検出手段及び/又は湿度検出手段により検出された温度及び又は湿度の差に基づいて、空調能力を制御することを特徴とする。
本件発明に係る空気調和装置は、前記温度検出手段及び/又は湿度検出手段が、少なくとも、前記店舗内において空調負荷に影響を及ぼす空調負荷源の周辺に位置する空調高負荷領域と、当該空調高負荷領域よりも空調負荷の影響が低い空調低負荷領域に配置されることが好ましい。
また、本件発明に係る空気調和装置は、前記空調高負荷領域が、前記店舗の出入口の周辺領域、排熱機器の周辺領域、若しくは、外部と前記店舗内とを区画する透光性の壁面に面した領域であることが好ましい。
さらに、本件発明に係る空気調和装置は、前記空調低負荷領域3、前記店舗の出入口から最も離間した店舗内領域であることが好ましい。
また、本件発明に係る空気調和装置はに、前記店舗内には、オープンショーケースが設けられ、前記制御手段が、当該オープンショーケースを制御するショーケース側制御手段と連携して、空調能力の制御に伴い、当該オープンショーケースの冷却運転を制御することが好ましい。
本発明に係る空気調和装置によれば、店舗内の異なる複数の領域にそれぞれ設けられた温度検出手段及び/又は湿度検出手段と、各検出手段が接続された制御手段とを備え、当該制御手段は、当該各温度検出手段及び/又は湿度検出手段により検出された温度及び/又は湿度の差に基づいて、空調能力を制御することにより、店舗内の一部の領域における空調負荷の変動を把握して、店舗内の各領域の実際の状況に応じた空調能力の制御が可能となる。よって、扉の開放状況や排熱機器の使用状況、日照条件などの空調負荷に即した空調制御が可能となり、店舗全体の安定した快適空間の形成を実現することができる。
本発明の空気調和装置を適用した一実施の形態としての店舗内の概略レイアウト図である。 図1の店舗内に配置された空気調和装置及び各ショーケースの構成概略説明図である。 図1の空気調和装置及び各ショーケースの制御ブロック図である。
以下、本発明に係る実施の形態としての空気調和装置について図面を参照して説明する。図1は本発明の空気調和装置を適用した一実施の形態としての店舗2内の概略レイアウト図、図2は図1の店舗2内に配置された空気調和装置1及び各ショーケースS1〜S7の概略構成説明図を示している。
本件発明に係る空気調和装置1は、コンビニエンスストア等の店舗2等に配置されて、当該店舗2内(被空調空間)の空気調和を行うものである。本件発明において、店舗2は、コンビニエンスストアに限定されるものではないが、本実施の形態では、スーパーマーケット等の大型店舗よりも小規模であるコンビニエンスストアを例に挙げて説明する。当該空気調和装置1は、室内機4と、室外機5と、店舗2内の異なる複数の各領域にそれぞれ配置された温度検出手段としての温度センサ35及び湿度検出手段としての湿度センサ36と、これら温度センサ35、湿度センサ36が接続された制御手段としての集中管理装置3と空調側制御装置6とを備えている。当該空調側制御装置6は、これら温度センサ35及び/又は湿度センサ36により検出された温度及び/又は湿度に基づいて室内機4及び室外機5の運転を制御する。なお、具体的な制御については後述する。
室内機4は、店舗2内の天井等に吊り下げられて設けられており、少なくとも利用側熱交換器10と、減圧手段としての膨張弁11と、当該利用側熱交換器10と熱交換した調整空気を図示しない吹出口から店舗内に吐出する空調用送風機12(図3のみ図示する)を備えている。当該室内機4は、例えば矩形状を呈しており、各辺に対応して吹出口が形成されており、四方向に向けて調整空気を吹出可能としてもよい。また、各吹出口には風向調整用のフラップ13(図3のみ図示する)が設けられ、風向を調整可能としてもよい。
室外機5は、屋外等の店舗外に設置されており、少なくとも圧縮機14と、熱源側熱交換器15と、熱源側送風機16等を備えている。室内機4に設けられた利用側熱交換器10や膨張弁11は、室外機5に設けられた圧縮機14や、熱源側熱交換器15等と共に、冷媒配管17によって接続されて、周知の冷媒回路を構成する。本実施の形態では、図1に示すように店舗内に2台の室内機4A、4Bが配置され、屋外に1台の室外機5が配置されている。具体的には、2台の室内機4A、4Bは、被調和空間となる店舗2内の片側に偏って配置されることなく、所定の間隔をおいて配置されていることが好ましい。なお、本件発明において、室内機4及び室外機5の数はこれに限定されるものではなく、1台であっても、複数台であってもよい。
当該店舗2内には、複数台のショーケースS1〜S7が配置されている。当該ショーケースS1〜S7は、内部に形成される陳列室20内の温度帯によって、冷蔵ショーケースと冷凍ショーケース、さらには温蔵ショーケースに分けられる。また、1つの陳列室20内に2温度帯を形成する多温度帯ショーケースもある。各温度帯は、陳列室20内に収容される商品に応じて任意に変更することができる。冷蔵ショーケースの設定温度は、例えば、+3℃〜+22℃(例えば、チルド温度帯は+3℃〜+7℃、弁等等の温度帯は+18℃〜+22℃)に設定されている。この冷蔵ショーケースには、陳列室の前面が開口されて当該前面開口にエアーカーテンを形成するオープンショーケースや、陳列室の前面が透明なガラス扉にて開閉自在に閉塞されたリーチインショーケースやウォークインショーケースなどがあり、これらに限定されない。ウォークインショーケースは、陳列室の後方に貯蔵室を備えており、店舗内の壁面に沿って配置される。冷凍ショーケースの設定温度は、例えば−22℃〜−18℃に設定されている。この冷凍ショーケースには、陳列室の上面が開口した平型ショーケースや上述したリーチインショーケース、ウォークインショーケースなどがあり、これらに限定されない。図1の実施の形態では、ショーケースS1〜S5をオープンショーケース、S6、S7を冷蔵のウォークインショーケースとする。
各ショーケースS1〜S7は、それぞれ蒸発器21や膨張弁22等の減圧手段を備えている。また、当該蒸発器21の近傍には、当該蒸発器21と熱交換した冷気を陳列室20内に供給する冷気循環用送風機23も備えている。各ショーケースS1〜S7に配置された膨張弁22と蒸発器21の直列回路は、相互に並列に接続されて、冷媒配管24を介して圧縮機25や放熱器26を備えた冷凍機7に接続されて周知の冷媒回路を構成している。
各ショーケースS1〜S7及び冷凍機7により構成される冷媒回路内には、所定の冷媒が封入されている。よって、冷凍機7の圧縮機25が運転されると、圧縮機25により圧縮された高温高圧の冷媒は放熱器26に流入し、放熱器用送風機27により空冷される。放熱した冷媒は各ショーケースS1〜S7の膨張弁22で減圧された後、各蒸発器21に流入して蒸発する。これにより、蒸発器21は冷却作用を発揮し、当該蒸発器21と熱交換した冷気は、冷気循環用送風機23により陳列室20内に循環され、各ショーケースS1〜S7の陳列室20内は所定の温度に冷却される。そして、各ショーケースS1〜S7の各蒸発器21で冷却作用を発揮した冷媒は、再び冷凍機7の圧縮機25に吸い込まれる循環を繰り返す。
各ショーケースと共に冷媒回路を構成する冷凍機7は、一台であっても二台以上の複数台であってもよい。複数の冷凍機7を接続して、各ショーケースの冷却運転を行う場合には、例えば、各ショーケースを当該ショーケースの陳列室の温度帯に応じてグルーピングを行い、各グループ毎に対応するように冷凍機を接続してもよい。例えば、本実施の形態では、各オープンショーケースS1〜S5は冷凍機7Aに接続され、各ウォークインショーケースS6及びS7は、冷凍機7Bに接続されている。ただし、本件発明においてショーケースの台数及び冷凍機の台数には特に制限はない。
本実施の形態において、当該店舗2内には、上述したショーケースS1〜S7以外にも、商品の精算を行うレジ30が配置されたレジカウンター31や、冷却を必要としない食品や日用品などを陳列する非冷却の陳列棚33、上述したショーケースS1〜S7とは別に、冷凍機を内蔵したショーケース(内蔵型ショーケース)34が配置されている。さらには、ホットスナックなどを加熱調理するための加熱機器としてのフライヤー32などを配置してもよい。図1には、これらのショーケースS1〜S7、レジカウンター31、非冷却の陳列棚33、内蔵型ショーケース34、フライヤー32などの店舗内レイアウトの一例を示している。本実施の形態では、店舗2の正面一側に扉8が設けられた出入口9を配置し、当該出入口9が配置された店舗2の一面を光を透過するガラス張りの壁面(透光性の壁面)2Aにて外部と区画している。そして、店舗2内の出入口9側にレジカウンター31を設け、当該レジカウンター31の奥方に加熱調理器具としてのフライヤー32を配置している。また、出入口9が設けられる店舗2の一面と対向する面には、弁当やおにぎり、日配品、飲料などの冷蔵温度帯の商品が陳列されたオープンショーケースS1〜S5が複数、配設されている。また、レジカウンター31が設けられる店舗2内の一面と対向する面には、冷蔵のウォークインショーケースS6、S7などが複数配置されている。また、レジカウンター31とオープンショーケースS1の近傍には、内蔵型ショーケース34が店舗2壁面から離間した位置に独立して配置されている。なお、本件発明は、当該店舗2内のレイアウトに限定されるものではなく、任意に変更可能である。
当該店舗2内は、空調負荷に影響を及ぼす空調負荷源の存在によって、各領域に分けられる。本実施の形態では、空調負荷に影響を及ぼす空調負荷源としては、扉8が開放されることにより外気の侵入が生じる店舗出入口9や、外光が侵入する透光性の壁面2Aなどがある。また、フライヤー32等の加熱調理器や、内蔵型ショーケース34等の排熱機器も空調負荷源となる。よって、出入口9周辺の領域Aと、フライヤー32や内蔵型ショーケース34の周辺の領域B、透光性壁面2Aに面した領域Cは、店舗2内において空調負荷に影響を及ぼす空調負荷源の周辺に位置する空調高負荷領域となる。一方、店舗2の出入口9から最も離間した店舗内奥部の領域Dは、外気流入や、加熱機器の使用による影響、日照条件により影響が生じにくいオープンショーケースS4、S5とウォークインショーケースS6により囲まれた領域であり、空調高負荷領域よりも空調負荷の影響が低い空調低負荷領域となる。
図1に示す店舗2内レイアウトにおいて、領域Bは、レジカウンター31とオープンショーケースS1、内蔵型ショーケース34等により囲まれており、レジカウンター31後方のフライヤー32からの空調負荷の影響以外にも、オープンショーケースS1等の除霜運転や、内蔵型ショーケース34の機械室から排出される熱によっても、空調負荷の影響を受ける。
本件発明において、温度センサ35及び湿度センサ36は、これら領域A〜領域Dのように、異なる環境となる領域毎にそれぞれ配置される。本実施の形態では、領域Aには、温度センサ35Aと湿度センサ36Aが配置され、領域Bには、温度センサ35Bと湿度センサ36Bが配置される。そして、領域Cには、温度センサ35Cと湿度センサ36Cが配置され、領域Dには、温度センサ35Dと湿度センサ36Dが配置される。よって、空調高負荷領域に配設される温度センサ及び湿度センサは、温度センサ35A〜35Cと、湿度センサ36A〜36Cとなる。そして、空調低負荷領域に配設される温度センサ及び湿度センサは、温度センサ35Dと湿度センサ36Dとなる。ただし、本件発明において、当該温度センサ35及び湿度センサ36の設置位置は、当該位置に限定されるものではなく、任意に配置してもよい。
そして、上述した空気調和装置3を構成する一方の室内機4Aは、領域A及び領域Bにわたって配設されており、当該領域A、領域Bを含む四方向の空調を行う。他方の室内機4Bは、領域C及び領域Dにわたって配設されており、該領域C、領域Dを含む四方向のの空調を行う。
次に、図3の制御ブロック図を参照して本実施の形態に係る空気調和装置の制御について説明する。本実施の形態において、空気調和装置1は、当該空気調和装置1のみならず、上述した各ショーケースS1〜S7についても統合して管理する集中管理装置3により制御される。
具体的には、当該集中管理装置3は、空気調和装置1の空調側制御装置6としての室内機側制御装置41と、室外機側制御装置42と、各ショーケースS1〜S7のショーケース側制御装置C1〜C7と、冷凍機側制御装置51とが、通信線又は無線により接続されており、各制御装置41、42、C1〜C7、51は、それぞれ集中管理装置3と相互に情報の授受が行われる。また、この集中管理装置3には、上述した各領域に配設された温度センサ35A〜35Dと、湿度センサ36A〜36Dが接続されている。更に、この集中管理装置3には、設定温度や、各種機器の設定を行うための管理側コントロールパネル40を備えていてもよい。よって、集中管理装置3は、室内機側制御装置41や室外機側制御装置42、各ショーケース側制御装置C1〜C7、冷凍機側制御装置51を介して室内機4、室外機5、各ショーケースS1〜S7、冷凍機7の各種機器の制御を行う。
集中管理装置3、室内機側制御装置41、室外機側制御装置42、ショーケース側制御装置C1〜C7、冷凍機側制御装置51は、いずれも汎用のマイクロコンピュータにより構成されている。それぞれの制御装置に記憶手段としてのメモリや、時限手段としてのタイマを内蔵していてもよいが、本実施の形態では、少なくとも集中管理装置3がメモリ37及びタイマ38を内蔵している。
空調側制御装置6としての室内機側制御装置41は、当該室内機4に設けられる膨張弁11と、空調用送風機12と、風向調整用フラップ13とが接続されている。当該室内機側制御装置41は、室内機4側において店舗2内の設定温度を入力可能とする空調側コントロールパネル(空調側入力手段)43が接続されていてもよい。よって、少なくとも膨張弁11と、空調用送風機12と、風向調整用フラップ13は、管理側コントロールパネル40又は空調側コントロールパネル43により設定された店舗内設定温度に基づいて、当該室内機側制御装置41を介して集中管理装置3により制御される。
空調側制御装置6としての室外機側制御装置42は、少なくとも当該室外機5に設けられる圧縮機14と、熱源側熱交換器用送風機16等が接続されている。よって、当該圧縮機14や熱源側熱交換器用送風機16等は、当該室外機側制御装置42を介して集中管理装置3により制御される。
各ショーケースS1〜S7に設けられるショーケース側制御装置C1〜C7は、少なくとも当該ショーケースの陳列室内温度を検出する陳列室内温度センサ(陳列室内温度検出手段)45と、当該ショーケースが備える膨張弁22と、冷気循環用送風機23とが接続されている。当該ショーケース側制御装置は、陳列室20内の設定温度を入力可能とするショーケース側コントロールパネル(ショーケース側入力手段)44が接続されていてもよい。よって、各ショーケースに設けられた膨張弁22及び冷気循環用送風機23は、管理側コントロールパネル40又はショーケース側コントロールパネル44により設定された店舗内設定温度に基づいて、各ショーケース側制御装置C1〜C7を介して集中管理装置3により制御される。
冷凍機側制御装置51は、少なくとも当該冷凍機7に設けられる圧縮機25及び放熱器用送風機27が接続されている。また、この冷凍機側制御装置51には、冷媒回路の低圧側圧力を検出する低圧側圧力センサ(低圧側圧力検出手段)52が接続されている。よって、各冷凍機7に設けられた圧縮機25及び放熱器用送風機27は、それぞれの冷凍機側制御装置51を介して集中管理装置3により制御される。
なお、本実施の形態では、集中管理装置3を介して室内機側制御装置41や室外機側制御装置42等の空調側制御装置6と、ショーケース側制御装置C1〜C7と、冷凍機側制御装置51を制御しているが、本願発明はこれに限定されるものではない。例えば、室内機側制御装置41と室外機側制御装置42を制御する空調側制御装置を別途設けて、当該空調側制御装置に各温度センサ及び湿度センサを接続し、ショーケース側制御装置C1〜C7と通信可能に接続することで、当該空調側制御装置が各ショーケース側制御装置と連携して、室内機4や室外機5の各機器を制御してもよい。
次に、本願発明における空気調和装置1を含む店舗2全体の制御について説明する。まず初めに、基本制御について説明し、その後、店舗2内の各領域A〜Dに配設された温度センサ35A〜35D及び/又は湿度センサ36A〜36Dにより検出された値の差に基づく補正制御について説明する。
(1)基本制御
集中管理装置3は、室内機側制御装置41を介して店舗2内の領域A及び領域Bを含む四方向の空調を行う室内機4Aの制御を、当該領域Aに設けられた温度センサ35A及び/又は領域Bに設けられた温度センサ35Bにより検出された温度に基づいて行う。集中管理装置3は、温度センサ35Aと温度センサ35Bの両者の検出温度の平均値と店舗内設定温度に基づいて、室内機4Aの各機器の制御を行ってもよいが、温度センサ35A又は温度センサ35Bの一方の検出温度に基づいて、室内機4Aの運転制御を行ってもよい。本実施の形態では、温度センサ35Aが設けられる領域Aは、扉8の開閉により出入口9から侵入する外気の影響によって、温度が変化し易いため、より温度変化が小さい、店舗2の奥部に配置された領域Bに設けられる温度センサ35Bにより検出された温度に基づいて、室内機4Aの運転制御を行うことが好ましい。若しくは、温度センサ35Aにより検出された温度と又は温度センサ35Bにより検出された温度のうち、より店舗内設定温度との差が大きい方の検出温度を用いて室内機4Aの運転制御を行ってもよい。これにより、より積極的な空調を行うことができる。
また、集中管理装置3は、室内機側制御装置41を介して店舗2内の領域C及び領域Dを含む四方向の空調を行う室内機4Bの制御を、当該領域Cに設けられた温度センサ35C及び/又は領域Dに設けられた温度センサ35Dにより検出された温度に基づいて行う。集中管理装置3は、温度センサ35Cと温度センサ35Dの両者の検出温度の平均値と店舗内設定温度に基づいて、室内機4Bの各機器の制御を行ってもよいが、温度センサ35C又は温度センサ35Dの一方の検出温度に基づいて、室内機4Bの運転制御を行ってもよい。本実施の形態では、温度センサ35Cが設けられる領域Cは、透光性の壁面2Aを介した日射の条件により温度が変化し易いため、より温度変化が小さい、店舗2の奥部に配置された領域Dに設けられる温度センサ35Dにより検出された温度に基づいて、室内機4Bの運転制御を行うことが好ましい。若しくは、温度センサ35Cにより検出された温度と又は温度センサ35Dにより検出された温度のうち、より店舗内設定温度との差が大きい方の検出温度を用いて室内機4Bの運転制御を行ってもよい。これにより、より積極的な空調を行うことができる。
ここでは、当該室内機4A及び4Bの制御において、温度センサにより検出された店舗内温度に基づいて、運転制御を行う場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、集中管理装置3は、各領域に設けられた湿度センサ36により検出された湿度に基づいて、温度等同様に、当該店舗2内が所定の設定湿度となるように室内機4A又は4Bの各機器の制御を行ってもよい。当該湿度に基づく制御は、主に店舗2内の除湿を目的としても行ってもよく、温度に基づく制御に対して、所定の高湿度条件を満たした場合に、当該湿度に基づく制御を補正パラメータとして用い、店舗2内が設定温度及び設定湿度となるように制御してもよい。
そして、集中管理装置3は、各室内機側制御装置41を介した室内機4A及び4Bの各種機器の制御に伴い、室外機側制御装置42を介して当該室外機5の圧縮機14の運転周波数の制御等を行う。これにより、各領域A〜Dを含む店舗2内の全体の温度は、店舗内設定温度や設定湿度に空調される。
また、集中管理装置3は、各ショーケース側制御装置C1〜C7と連携して、各ショーケースS1〜S7に配設された陳列室内温度センサ45の検出温度に基づき、当該陳列室内温度が、予め、管理側コントロールパネル40又はショーケース側コントロールパネル44の入力等により設定した陳列室内設定温度となるように、各ショーケースの冷却運転を制御する。具体的には、集中管理装置3は、各ショーケース側制御装置C1〜C7を介して、それぞれの膨張弁22の開度制御や、冷気循環用送風機23の制御を行う。
この際、集中管理装置3は、店舗内の各領域A〜Dに配置された温度センサ35A〜35Dに基づいて、各オープンショーケースS1〜S5と冷媒回路を構成する冷凍機7Aの低圧側圧力の補正を行う。具体的には、当該領域Aに配設された温度センサ35Aと、当該領域Dに配設された温度センサ35Dの両者の検出温度の平均値に基づき、当該平均値が店舗内設定温度よりも所定温度以上高い場合には、低圧側圧力センサ52により検出される領域A及び領域Dに配置されるオープンショーケースS1〜S5と冷媒回路を構成する冷凍機7Aの目標低圧側圧力が所定圧力低くなる方向に圧縮機25及び放熱器用送風機27の運転を制御する。これにより、圧縮機25の運転能力が上昇し、各オープンショーケースS1〜S5の前面開口から漏出する冷気によって、店舗2内の領域A及び領域Dの補助冷却が可能となり、特に冷房運転時における各室内機4A及び4Bに加わる空調負荷を軽減することができる。よって、空気調和装置1側の空調能力が不足している場合であっても、オープンショーケースS1〜S5の補助冷却を利用することで、店舗2内全体を迅速に所定の設定温度に調整することが可能となる。
他方、当該領域Aに配設された温度センサ35Aと、当該領域Dに配設された温度センサ35Dの両者の検出温度の平均値に基づき、当該平均値が店舗内設定温度よりも所定温度以上低い場合には、低圧側圧力センサ52により検出される領域A及び領域Dに配置されるオープンショーケースS1〜S5と冷媒回路を構成する冷凍機7Aの目標低圧側圧力が所定圧力高くなる方向に圧縮機25及び放熱器用送風機27の運転を制御する。これにより、各オープンショーケースS1〜S5の前面開口から漏出する冷気量を軽減することによって、特に暖房運転時において各室内機4A及び4Bに加わる空調負荷を軽減することができる。よって、空気調和装置1側の空調能力が不足している場合であっても、オープンショーケースS1〜S5からの冷気漏出量を軽減することで、店舗2内全体を迅速に所定の設定温度に調整することが可能となる。
なお、ここでは、領域A及び領域Dに配設されるオープンショーケースS1〜S5について、店舗内の温度を検出する温度センサ35A及び35Dにより検出された値に基づいた冷媒回路の目標低圧側圧力の補正制御について説明しているが、本願発明はこれに限定されるものではない。例えば、領域C及び領域Dにわたって配設されるウォークインショーケースS6、S7についても同様に、店舗2内の当該領域C及び領域Dの温度を検出する温度センサ35C及び35Dにより検出された値に基づいて、各ショーケースの冷媒回路の目標低圧側圧力の補正制御を行ってもよい。
(2)温湿度差補正制御
集中管理装置3は、店舗2内の領域A〜領域Dのそれぞれに配設された温度センサ35A〜35D及び/又は湿度センサ36A〜36Dに基づいて、店舗2内の所定の領域における状況の変化を判断し、室内機4A及び室内機4Bの温湿度差補正制御を行う。以下に、状況変化の態様毎に温湿度差補正制御を説明する。
(2−1)扉開放補正制御
集中管理装置3は、店舗2内において最も温度変化が小さい領域である領域Dに配設された温度センサ35Dと、扉8が開放されて外気導入により店舗2内の温度変化が生じる領域Aに配設された温度センサ35Aの検出温度の差に基づいて、扉開放状況による外気侵入の影響を判断する。具体的には、集中管理装置3は、当該温度センサ35Aと温度センサ35Dの検出温度の差が所定値以上である外気侵入しきい値を超えた場合、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度に扉8の開放があったものと判断する。この際、集中管理装置3は、当該温度センサ35Aと温度センサ35Dの検出温度の差が前記外気侵入しきい値を超えた時間が所定時間以上である場合に、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度に扉8の開放があったものと判断してもよい。
そして、集中管理装置3は、出入口9周辺の領域Aに配設された温度センサ35Aにより検出された温度が上昇して、扉8の開放状況が多くなったものと判断した場合、当該領域Aの空調を主に行う室内機4Aの店舗内設定温度を所定温度下げる補正を行う。集中管理装置3は、温度センサ35Aと温度センサ35Dの検出温度の差に基づいて、当該店舗内設定温度の下げ幅を調整してもよい。
集中管理装置3は、当該店舗内設定温度を所定温度下げる扉開放補正制御を行う際に、ショーケース側制御装置C1〜C5と連携して、各オープンショーケースS1〜S5と冷媒回路を構成する冷凍機7Aの目標低圧側圧力が所定圧力低くなる方向に圧縮機25及び放熱器用送風機27の運転を制御してもよい。これにより、扉8の開放状況の増大によって、オープンショーケースS1〜S5の外乱の影響による陳列室内温度の上昇を早期に予測して、陳列室内温度が急激に上昇する不都合を回避することが可能となる。
また、集中管理装置3は、温度センサ35Aにより検出された温度が下降して、来店頻度が高くなったものと判断した場合、当該領域Aの空調を主に行う室内機4Aの店舗内設定温度を所定温度上げる補正を行う。集中管理装置3は、温度センサ35Aと温度センサ35Dの検出温度の差に基づいて、当該店舗内設定温度の上げ幅を調整してもよい。
これにより、扉8の開閉によって出入口9からの外気侵入により、店舗2内の一部の領域(領域A)の空調負荷に変動が生じた場合であっても、格別に扉8の開閉センサ等を設けることなく、各温度センサにより検出される温度の差に基づいて、扉8の開閉を検出し、空気調和装置1の室内機4Aの空調能力を制御することができる。
当該室内機4Aの来店補正制御では、温度センサ35A、35Dにより検出された店舗内温度に基づいて、運転制御を行う場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、集中管理装置3は、領域A及び領域Dに設けられた湿度センサ36A、36Dにより検出された湿度に基づいて、温度等同様に、当該店舗2内が所定の店舗内設定湿度となるように、当該設定湿度の補正を行ってもよい。
(2−2)排熱補正制御
集中管理装置3は、店舗2内において最も温度変化が小さい領域である領域Dに配設された温度センサ35Dと、フライヤー32の使用による加熱調理や、内蔵型ショーケース34の運転状況により店舗2内の温度変化が生じる領域Bに配設された温度センサ35Bの検出温度の差に基づいて、排熱状況を判断する。具体的には、集中管理装置3は、所定の短時間、例えば、1分〜5分における、当該温度センサ35Bと温度センサ35Dの検出温度の差が所定値以上となる排熱過多しきい値を超えた場合、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度にフライヤー32の使用や内蔵型ショーケースの運転状況が発生したものと判断する。この際、集中管理装置3は、短時間で急激に、当該温度センサ35Bと温度センサ35Dの検出温度の差が前記排熱過多しきい値を超えた時点から、所定時間以上が経過した場合には、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度に排熱量が多くなったものと判断してもよい。
そして、集中管理装置3は、フライヤー32周辺や内蔵型ショーケース34周辺である領域Bに配設された温度センサ35Bにより検出された温度が急激に上昇して、排熱量が多くなったと判断した場合、当該領域Bの空調を主に行う室内機4Aの店舗内設定温度を所定温度下げる補正を行う。集中管理装置3は、温度センサ35Bと温度センサ35Dの検出温度の差に基づいて、当該店舗内設定温度の下げ幅を調整してもよい。
これにより、フライヤー32の使用や内蔵型ショーケース34の運転状況により、店舗2内の一部の領域(領域B)の空調負荷に変動が生じた場合であっても、集中管理装置3は、フライヤー32の使用状況や内蔵型ショーケース34の運転状況を直接フライヤー32や内蔵型ショーケース34から把握することなく、各温度センサにより検出される温度の差に基づいて、フライヤー32の使用や内蔵型ショーケースの運転状況を検出し、空気調和装置1の室内機4Aの空調能力を制御することができる。
当該室内機4Aの排熱補正制御では、温度センサ35B、35Dにより検出された店舗内温度に基づいて、運転制御を行う場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、集中管理装置3は、領域B及び領域Dに設けられた湿度センサ36B、36Dにより検出された湿度に基づいて、温度等同様に、当該店舗2内が所定の店舗内設定湿度となるように、当該設定湿度の補正を行ってもよい。フライヤー32を用いた加熱調理は、水蒸気の発生が多いため、湿度の検出に基づく補正制御は、特に有効となる。
また、集中管理装置3は、当該店舗内設定温度を所定温度下げる排熱補正制御を行う際に、ショーケース側制御装置C1〜C5と連携して、各オープンショーケースS1〜S5と冷媒回路を構成する冷凍機7Aの目標低圧側圧力が所定圧力低くなる方向に圧縮機25及び放熱器用送風機27の運転を制御してもよい。これにより、当該オープンショーケースS1〜S5の前面開口から漏出する冷気により、フライヤー32や内蔵型ショーケース34等によって温度が上昇する領域Bの補助冷却が可能となる。特に冷房運転時における各室内機4Aに加わる空調負荷を軽減することができる。よって、空気調和装置1側の空調能力が不足している場合であっても、オープンショーケースS1〜S5の補助冷却を利用することで、店舗2内全体を迅速に所定の設定温度に調整することが可能となる。
(2−3)ショーケースの除霜運転補正制御
集中管理装置3は、店舗2内において最も温度変化が小さい領域である領域Dに配設された温度センサ35Dと、オープンショーケースS1〜S5の除霜運転により店舗2内の温度変化が生じる領域Bに配設された温度センサ35Bの検出温度の差に基づいて、オープンショーケースS1〜S5の除霜運転の有無を判断する。具体的には、オープンショーケースS1〜S5が除霜運転を行うと、各ショーケースの前面開口から漏出する冷気量が低減し、当該ショーケースによる店舗の補助冷却作用が低下する。そして、当該オープンショーケースS1〜S5の周辺温度は、徐々に上昇する傾向となる。そこで、集中管理装置3は、所定の長時間、例えば、5分〜30分における、当該温度センサ35Bと温度センサ35Dの検出温度の差が所定値以上となる除霜運転しきい値を超えた場合、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度にオープンショーケースS1〜S5からの補助冷却作用が弱まったものと判断する。
そして、集中管理装置3は、オープンショーケースS1〜S5周辺の領域Bに配設された温度センサ35Bにより検出された温度が徐々に上昇して、除霜運転が行われたことにより、オープンショーケースからの補助冷却作用が弱まったものと判断した場合、当該領域Bの空調を主に行う室内機4Aの店舗内設定温度を所定温度下げる補正を行う。集中管理装置3は、温度センサ35Bと温度センサ35Dの検出温度の差に基づいて、当該店舗内設定温度の下げ幅を調整してもよい。当該店舗内設定温度の下げ幅は、上述した排熱補正制御の場合と比べて、小さいことが好ましい。
これにより、オープンショーケースS1〜S5の除霜運転により、店舗2内の一部の領域(領域B)の空調負荷に変動が生じた場合に、集中管理装置3は、各温度センサにより検出される温度の差に基づいて、オープンショーケースの除霜運転による実際の店舗内温度の影響を検出して、空気調和装置1の室内機4Aの空調能力を制御することができる。よって、オープンショーケースS1〜S5の除霜運転に際して過剰に空気調和装置1の空調制御を補正することなく、実際の店舗内の状況に応じて空気調和装置1の空調能力を制御することができるため、店舗全体の安定した快適空間の形成が可能となる。
当該室内機4Aのショーケースの除霜運転補正制御では、温度センサ35B、35Dにより検出された店舗内温度に基づいて、運転制御を行う場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、集中管理装置3は、領域B及び領域Dに設けられた湿度センサ36B、36Dにより検出された湿度に基づいて、温度等同様に、当該店舗2内が所定の店舗内設定湿度となるように、当該設定湿度の補正を行ってもよい。
(2−4)日照補正制御
集中管理装置3は、店舗2内において最も温度変化が小さい領域である領域Dに配設された温度センサ35Dと、日照の条件によって、透光性の壁面2Aから外光が差し込み店舗2内の温度変化が生じる領域Cに配設された温度センサ35Cの検出温度の差に基づいて、日照による影響を判断する。具体的には、集中管理装置3は、当該温度センサ35Cと温度センサ35Dの検出温度の差が所定値以上である日照しきい値を超えた場合、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度に透光性の壁面2Aから外光が差し込まれたものと判断する。この際、集中管理装置3は、当該温度センサ35Cと温度センサ35Dの検出温度の差が前記日照しきい値を超えた時間が所定時間以上である場合に、店舗2内の温度に影響を及ぼす程度に外光が差し込まれたものと判断してもよい。
そして、集中管理装置3は、透光性の壁面2Aに面した領域Cに配設された温度センサ35Cにより検出された温度が上昇して、外光侵入による影響が大きくなったものと判断した場合、当該領域Cの空調を主に行う室内機4Bの店舗内設定温度を所定温度下げる補正を行う。集中管理装置3は、温度センサ35Cと温度センサ35Dの検出温度の差に基づいて、当該店舗内設定温度の下げ幅を調整してもよい。ここでは、日照状況を把握する際に、領域Dに設けられた温度センサ35Dの検出温度を用いているが、これ以外にも、上述した来店補正が行われていない状況では、領域Aに設けられた温度センサ35Aの検出温度や、加熱調理補正又はショーケースの除霜運転補正が行われていない状況では、領域Bに設けられた温度センサ35Bの検出温度を用いて外光侵入による影響を判断してもよい。
これにより、透光性の壁面2Aからの外光侵入により、当該透光性の壁面2Aに面した店舗2内の一部の領域(領域C)の店舗2内の一部の領域(領域A)の空調負荷に変動が生じた場合であっても、格別に照度センサ等を設けることなく、各温度センサにより検出される温度の差に基づいて、日照による影響を判断し、空気調和装置1の室内機4Bの空調能力を制御することができる。
当該室内機4Bの日照補正制御では、温度センサ35により検出された店舗内温度に基づいて、運転制御を行う場合について説明しているが、これに限定されるものではなく、集中管理装置3は、湿度センサ36により検出された湿度に基づいて、温度等同様に、当該店舗2内が所定の店舗内設定湿度となるように、当該設定湿度の補正を行ってもよい。
また、本実施の形態では、日照補正制御を行うに際し、店舗2内に複数設けられた温度センサ35及び湿度センサ36の検出温度や検出湿度に基づいて空気調和装置1の空調能力の制御を行っているが、本件発明は、これに限定されるものではない。例えば、屋外に外気温度センサを設け、当該外気温度と、日照の影響がある領域Cに配設された温度センサ35Cとの検出温度との差異に基づいて、空気調和装置1の空調能力の補正を行ってもよい。具体的には、透光性の壁面2Aからの外光侵入により、店舗2内の領域Cの空調負荷に変動が生じる場合には、外気温度と当該温度センサ35Cの検出温度との差異が小さくなる。よって、外気温度と温度センサ35Cの検出温度との差が所定のしきい値以下となった場合には、日照による影響が大きくなったものと判断し、空気調和装置1の室内機4Bの空調能力を制御してもよい。
(3)学習機能
本実施の形態において、集中管理装置3は、メモリ37に各温度センサ35A〜35D、湿度センサ36A〜36Dにより検出された温度データ及び湿度データの推移を記憶している。また、集中管理装置3は、メモリ37に上述した補正制御の有無も記憶している。よって、集中管理装置3は、メモリ37に記憶された日内の各領域A〜領域Dの温度変化及び補正制御の履歴に基づいて、当該時刻となった場合に、各温度センサ35A〜35D、湿度センサ36A〜36Dの検出を待つことなく、各補正制御を実行し、室内機4A及び又は4Bの店舗内設定温度、及び、各ショーケースS1〜S7の陳列室内設定温度を変更してもよい。この際、集中管理装置3は、カレンダー機能を備え、当該カレンダー機能に基づいて、季節や曜日等の状況に応じて、店舗内設定温度や、陳列室内設定温度を変更してもよい。さらに、集中管理装置3は、ネットワークを介して例えば気象庁などの外部のサイトに接続して、当該店舗2の位置情報に応じた気象データを取得可能としてもよい。これにより、集中管理装置3は、当該気象データを参照して日照補正制御に反映させてもよい。
(4)センサの故障検出
本実施の形態において、集中管理装置3は、店舗2内に配設された複数の温度センサ35A〜35D、若しくは、湿度センサ36A〜36Dのうち、1つのセンサのみが多のセンサが検出する値と比べて長時間、大きく異なる場合には、当該センサの故障と判断して警報動作を行う。これにより、複数設けられたセンサ同士の検出値に基づいて、自らの故障を判別することが可能となり、故障に対する早急な対応が可能となる。
以上、述べてきたように、本件発明によれば、店舗2内の異なる複数の領域にそれぞれ設けられた温度センサ35A〜35D及び/又は湿度センサ36A〜36Dと、各センサが接続された集中管理装置3(空調制御装置6)とを備え、当該集中管理装置3(空調制御装置6)は、各温度センサ35A〜35D及び/又は湿度センサ36A〜36Dにより検出された温度及び/又は湿度の差に基づいて、空気調和装置1の空調能力を制御することにより、店舗2内の一部の領域における空調負荷の変動を把握して、店舗2内の各領域の実際の状況に応じた空調能力の制御が可能となる。よって、扉8の開放状況やフライヤー32等の加熱機器の使用状況、日照条件などの空調負荷に即した空調制御が可能となり、店舗2全体の安定した快適空間の形成を実現することができる。
本発明にかかる空気調和装置は、扉の開閉による外気侵入や、加熱調理器の使用、日照条件の変動等により、局所的に空調負荷の影響を受けやすいコンビニエンスストア等の店舗において特に有効に用いることができる。
1 空気調和装置
2 店舗
2A 透光性の壁面
S1〜S7 ショーケース
C1〜C7 ショーケース側制御装置
3 集中管理装置
4(4A、4B) 室内機
5 室外機
6 空調側制御装置(制御手段)
7 冷凍機
8 扉
9 出入口
10 利用側熱交換器
11 膨張弁(減圧手段)
12 空調用送風機
13 風向調整用フラップ
14 圧縮機
15 熱源側熱交換器
16 熱源側送風機
17 冷媒配管
20 陳列室
21 蒸発器
22 膨張弁(減圧手段)
23 冷気循環用送風機
24 冷媒配管
25 圧縮機
26 放熱器
27 放熱器用送風機
30 レジ
31 レジカウンター
32 フライヤー(排熱機器)
33 陳列棚
34 内蔵型ショーケース(排熱機器)
35(35A〜35D) 温度センサ(温度検出手段)
36(36A〜36D) 湿度センサ(湿度検出手段
37 メモリ(記憶手段)
38 タイマ(時限手段)
40 管理側コントロールパネル(管理側入力手段)
41 室内機側制御装置(空調側制御装置)
42 室外機側制御装置(空調側制御装置)
43 空調側コントロールパネル(空調側入力手段)
44 ショーケース側コントロールパネル(ショーケース側入力手段)
45 陳列室内温度センサ(陳列室内温度検出手段)
51 冷凍機側制御装置
52 低圧側圧力センサ(低圧側圧力検出手段)

Claims (5)

  1. 店舗内の被空調空間を空気調和する空気調和装置において、
    当該店舗内の異なる複数の領域にそれぞれ設けられた温度検出手段及び/又は湿度検出手段と、各検出手段が接続された制御手段とを備え、
    当該制御手段は、当該各温度検出手段及び/又は湿度検出手段により検出された温度及び/又は湿度の差に基づいて、空調能力を制御することを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記温度検出手段及び/又は湿度検出手段は、少なくとも、前記店舗内において空調負荷に影響を及ぼす空調負荷源の周辺に位置する空調高負荷領域と、当該空調高負荷領域よりも空調負荷の影響が低い空調低負荷領域に配置された請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記空調高負荷領域は、前記店舗の出入口の周辺領域、又は、排熱機器の周辺領域、若しくは、外部と前記店舗内とを区画する透光性の壁面に面した領域である請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記空調低負荷領域は、前記店舗の出入口から最も離間した店舗内領域である請求項2又は請求項3に記載の空気調和装置。
  5. 前記店舗内には、オープンショーケースが設けられ、
    前記制御手段は、当該オープンショーケースを制御するショーケース側制御手段と連携して、空調能力の制御に伴い、当該オープンショーケースの冷却運転を制御する請求項1から請求項4のいずれかに記載の空気調和装置。
JP2016071401A 2016-03-31 2016-03-31 空気調和装置 Pending JP2017180990A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071401A JP2017180990A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016071401A JP2017180990A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 空気調和装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017180990A true JP2017180990A (ja) 2017-10-05

Family

ID=60005865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016071401A Pending JP2017180990A (ja) 2016-03-31 2016-03-31 空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017180990A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019066073A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 サンデン・リテールシステム株式会社 店舗集中制御システム
KR20190055949A (ko) * 2017-11-16 2019-05-24 주식회사 세스코 공기질 관리 시스템 및 방법
JP2019211153A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 シャープ株式会社 冷蔵庫、冷蔵庫制御方法、及び、冷蔵庫制御プログラム
CN112128940A (zh) * 2020-08-31 2020-12-25 青岛海尔空调器有限总公司 基于多传感器检测房间多区域湿度的方法及湿度检测设备

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02143047A (ja) * 1988-11-24 1990-06-01 Daikin Ind Ltd 空気調和機
JPH05240489A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Daikin Ind Ltd 空気調和機
JP2001304656A (ja) * 2000-04-14 2001-10-31 Mitsubishi Electric Corp 空調冷凍複合設備
JP2002098397A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Daikin Ind Ltd 天井埋込式室内機
JP2003161493A (ja) * 2001-11-21 2003-06-06 Daikin Ind Ltd 空気調和システム制御方法およびその装置
JP2007147120A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機
JP2010196957A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 空調システム
JP2013204970A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Okamura Corp 店舗設備集中管理装置
US20150159898A1 (en) * 2013-12-10 2015-06-11 Electronics And Telecommunications Research Institute Air conditioning management system for data center and management method of the same

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02143047A (ja) * 1988-11-24 1990-06-01 Daikin Ind Ltd 空気調和機
JPH05240489A (ja) * 1992-02-27 1993-09-17 Daikin Ind Ltd 空気調和機
JP2001304656A (ja) * 2000-04-14 2001-10-31 Mitsubishi Electric Corp 空調冷凍複合設備
JP2002098397A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Daikin Ind Ltd 天井埋込式室内機
JP2003161493A (ja) * 2001-11-21 2003-06-06 Daikin Ind Ltd 空気調和システム制御方法およびその装置
JP2007147120A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機
JP2010196957A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Panasonic Electric Works Co Ltd 空調システム
JP2013204970A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Okamura Corp 店舗設備集中管理装置
US20150159898A1 (en) * 2013-12-10 2015-06-11 Electronics And Telecommunications Research Institute Air conditioning management system for data center and management method of the same

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019066073A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 サンデン・リテールシステム株式会社 店舗集中制御システム
KR20190055949A (ko) * 2017-11-16 2019-05-24 주식회사 세스코 공기질 관리 시스템 및 방법
KR102007091B1 (ko) 2017-11-16 2019-08-02 주식회사 세스코 공기질 관리 시스템 및 방법
JP2019211153A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 シャープ株式会社 冷蔵庫、冷蔵庫制御方法、及び、冷蔵庫制御プログラム
JP7118753B2 (ja) 2018-06-05 2022-08-16 シャープ株式会社 冷蔵庫、冷蔵庫制御方法、及び、冷蔵庫制御プログラム
JP2022140721A (ja) * 2018-06-05 2022-09-27 シャープ株式会社 冷蔵庫、冷蔵庫制御方法、及び、冷蔵庫制御プログラム
CN112128940A (zh) * 2020-08-31 2020-12-25 青岛海尔空调器有限总公司 基于多传感器检测房间多区域湿度的方法及湿度检测设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU727210B2 (en) Refrigerating system
JP5362537B2 (ja) 空調制御装置、冷却システム及び空調制御プログラム
KR101742273B1 (ko) 서버룸 냉복도 밀폐 환경에서 항온항습기의 최적 제어 시스템 및 그 제어 방법
KR101655350B1 (ko) 버섯 재배용 장치
JP5014376B2 (ja) 空気調和システム
US11609020B2 (en) Air conditioning system
JP2017180990A (ja) 空気調和装置
JP4150806B2 (ja) 空調制御支援装置、空調制御装置、空調制御支援システムおよび空調制御システム
JP5389408B2 (ja) 冷却システムの制御装置
JP2014190657A (ja) オープンショーケース及びそれを備えた冷凍装置
JP4425189B2 (ja) 冷却システム
JP2004257666A (ja) 冷却システムの制御装置
JP4703299B2 (ja) 空気調和装置
JP2013011398A (ja) 冷凍システムの制御装置
KR101791115B1 (ko) 버섯 재배용 장치
KR101655354B1 (ko) 버섯 재배 장치용 항온 항습기의 제어방법
KR101655351B1 (ko) 버섯 재배 장치용 항온 항습기
JP5950167B2 (ja) 冷却システムの制御装置
JP4183451B2 (ja) 冷却システムの制御装置
JP4568184B2 (ja) ショーケースの制御装置及びショーケースの集中制御装置
JP6145867B2 (ja) オープンショーケース
JP2012202613A (ja) 空調装置
JP5773757B2 (ja) 空気調和システム
JP2012193904A (ja) 空気調和装置
JP4237023B2 (ja) ショーケースの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200206

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200817