JP5747027B2 - 図形を有する電子ディスプレイ及び金属微小パターン化基材 - Google Patents

図形を有する電子ディスプレイ及び金属微小パターン化基材 Download PDF

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Description

一実施形態において、金属微小パターンを有する透明な基材を含む電子ディスプレイが記述され、該金属微小パターンの少なくとも一部は連続的であり、電子ディスプレイの回路と電気的に接続している。この金属微小パターンは、図形に隣接する対照領域によって画定される少なくとも1つの図形を含む。図形の金属微小パターン、対照領域の金属微小パターン、又はこれらの組み合わせは、電子ディスプレイの回路と電気的に接続していない非連続的微小パターン特徴を含む。
他の実施形態において、隣接する対照領域によって画定される少なくとも1つの図形を有する金属微小パターンを含む(例えば所望により透明な)基材が記述される。一実施形態において、この図形、この対照領域、又はこれらの組み合わせは、密度、寸法、形状、向き、又はこれらの組み合わせが異なっている、非連続的な微小パターン特徴を含む。別の一実施形態において、この図形は、対照領域とは異なる向きを有する(例えば連続的又は非連続的な)微小パターン特徴を含む。別の一実施形態において、この図形、この対照領域、又はこれらの組み合わせは、(例えば連続的又は非連続的な)平行線状微小パターン特徴を含む。
別の一実施形態において、金属微小パターン化透明基材を含むディスプレイが記述され、この金属微小パターンは、少なくとも1つの図形を含む。ディスプレイを反射光で見たときにはこの図形が可視であり、金属微小パターン化基材を通して透過するバックライトで見たときにはこの図形は実質的に可視性が低いか又は不可視である。この図形と対照領域とは、合計金属微小パターン密度が、約5%以下だけ異なる、及びより好ましくは2%以下だけ異なる。
実施形態のそれぞれにおいて、図形は好ましくは、ロゴ、商標、絵、テキスト、しるし、又は記章から選択される。微小パターン特徴には、点、線分、塗り潰し図形、又はこれらの組み合わせの配列が含まれる。この線は、塗り潰されていない図形を形成し得る。いくつかの好ましい実施形態において、この図形は、少なくとも2つの寸法が少なくとも0.5mmである可視の図形である。特に、金属パターンが更に電子的機能を提供する実施形態においては、この微小パターン特徴は、金属メッシュセルのデザインと、メッシュの開口スペースに配置された(すなわち追加の)微小パターン特徴とを形成する、線状微小パターン特徴を含み得る。
ハート形図形を有する金属パターンの実例。 ハート形図形を有する金属パターンの別の実例。 連続的六角形金属メッシュ微小パターンと、非連続的(すなわち点)微小パターン特徴の配列とを有する、金属微小パターンの光学顕微鏡写真。 連続的六角形金属メッシュ微小パターンと、その六角形金属メッシュ微小パターンと同じ向きを有する非連続的線状微小パターン特徴の配列とを有する、金属微小パターンの光学顕微鏡写真。 連続的六角形金属メッシュ微小パターンと、その微小パターンの図形部分内に第1の向きを有し、その図形部分に隣接する対照領域内に異なる向きを有する、非連続的線状微小パターン特徴の配列と、を有する金属微小パターンの光学顕微鏡写真。 連続的六角形金属メッシュ微小パターンと、その六角形金属メッシュ微小パターンと同じ向きを有する連続的線状微小パターン特徴の配列と、を有する金属微小パターンの光学顕微鏡写真。 連続的矩形金属メッシュパターンと、その金属メッシュパターンとは異なる向きを有する連続的線状パターン特徴の配列と、を有する金属パターンの実例。 連続的六角形金属メッシュ微小パターンと、異なる向き(すなわち線状パターン特徴)を有する連続的(すなわち矩形)金属メッシュ微小パターンと、を有する金属パターンの実例。 ハート形図形内の微小パターンが第1の向きを有し、この図形に隣接する対照領域が異なる向きを有している、非連続的線状微小パターン特徴の配列を有する金属パターンの実例。 図9の部分10のハート形図形パターンと対照的隣接領域の実例。
本発明は、金属微小パターンを含む(例えば透明な)基材と、金属微小パターン化透明基材を含む電子ディスプレイと、を目的とする。この金属微小パターンは、図形に隣接する対照領域によって画定される少なくとも1つの図形を含む。いくつかの実施形態において、金属微小パターンの少なくとも一部が電子的機能を提供する。他の実施形態において、金属微小パターンは(例えば単独で)光学的なデザイン効果を提供し、これにより可視図形を形成する。
本明細書において使用されるとき、「微小パターン特徴」は、少なくとも0.5マイクロメートルで、典型的には20マイクロメートル以下の寸法(例えば線幅)を有する、点、線、塗り潰し図形、又はこれらの組み合わせの配列を指す。この微小パターン特徴の寸法は、微小パターンの選択によって変わり得る。いくつかの好ましい実施形態において、微小パターン特徴の寸法(例えば線幅)は10、9、8、7、6、又は5マイクロメートル未満(例えば1〜3マイクロメートル)である。
この図形及び/又は対照領域の微小パターン特徴は図形の可視性を提供するが、この金属パターンは更に、20マイクロメートルを超える寸法を有する大きなパターン特徴をも含み得る。
微小パターン特徴の選択は、この図形の可視性に影響する。一部の微小パターン特徴は、透過光で見た場合と反射光で見た場合とで実質的に同じ可視性を有する図形をもたらす。別の微小パターン特徴は、反射光で見た場合に(例えば非常に)可視である図形をもたらすが、一方、透過光で(例えば照明電子ディスプレイのバックライトで)見た場合には、実質的に可視性が低いか、又は不可視である。
いくつかの実施形態において、特定の照明条件下で視認性を生じる回折現象を利用する微小パターン特徴を選択することが望ましい。そのようなことから、いくつかの実施形態において、微小パターン特徴は、特徴間の寸法又は距離が約20マイクロメートル未満、より好ましくは15、10、9、8、7、又は6マイクロメートル未満であることが好ましい。光を回折する好ましい金属微小パターンには、微小パターン特徴、又は微小パターン特徴の間の間隔が、5マイクロメートル未満、より好ましくは4マイクロメートル未満、及び更に好ましくは約3マイクロメートル未満であるものが挙げられる。
可視性をもたらす回折現象の一例は、入射方向の(例えばほぼ平行で、物品から十分に遠い距離にある点光源から得られる)白色光が、異なる方向に反射されるスペクトル構成成分へと分離されることであり、これにより、特に反射した白色光で見た場合に、虹色が現われる。これは分散の回折効果として知られる。回折は、図形又は対照領域の歪み又は濃さの出現をもたらすこともある。この回折現象の後者の態様は、ホログラフィー外観を有する金属微小パターン化基材を提供することができる。
本明細書において使用されるとき、「図形」は、ロゴ、商標、絵、テキスト、しるし(すなわち識別記号)、記章(すなわち区別のための標識)、又は芸術的デザインなどの、文字又は絵による表現を指す。芸術的デザインは、典型的に(例えば非機能的な)装飾デザインである。導電性メッシュバーなどの線状の均一な繰り返し微小パターンは、「芸術的な」デザインではない。
いくつかの好ましい実施形態において、金属微小パターンは、補助器具なしでの正常な人間の目(すなわち健常視力20/20(視力1.0))で、その図形が明らかであり(すなわち容易に見え、可視である)かつ識別可能(すなわち明確な特徴を確認する)であるような、十分な寸法の1つ以上の「可視図形」を含む。「補助器具なしで」とは、顕微鏡又は拡大鏡を使用せずに、ということを意味する。
図形の寸法は、少なくとも部分的に、標準の視認距離に依存する。例えば、図形が、小さなディスプレイ(例えば腕時計盤面、携帯情報端末、又は携帯電話など)の上に現われる場合、その視認距離は約20〜50センチメートルであり、図形は少なくとも0.5mmの可視寸法を少なくとも1つ有する。大きなディスプレイ(例えば標準サイズのコンピューターモニター、大画面テレビ、又は広告掲示板など)の場合は、図形は典型的により大きくなり、(例えば20cm×20cmの)コンピューターモニターでは少なくとも1mmの可視寸法を少なくとも1つ有するものになる。いくつかの実施形態において、図形は少なくとも0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mm、又は5mmの直交寸法を少なくとも2つ有する。この図形は典型的に、金属微小パターン化基材又はディスプレイの全体領域のうち少なくとも0.1%、0.2%、0.3%、0.4%、又は0.5%で、最高約10%の(すなわち可視)寸法を少なくとも1つ有する。
別の方法としては、又は少なくとも1つの可視図形を含むことと組み合わせて、金属パターンは、微小図形(すなわち、一方又は両方の寸法が0.5mm未満である)を含み得る。微小図形は典型的に、識別できるために拡大が必要であり得る。微小図形は特に、隠された認定印として有用性を持つ。ただし、隠された認定印は典型的に、単なるデザインではなく、識別のための記号である。
図形は一般に、その図形に隣接する対照領域によって画定される。図形は、その図形に隣接する対照領域の微小パターン特徴とは異なる、1つ以上の微小パターン特徴を有する。補助器具なしの平均的な人間の目によって知覚される図形は、その図形又は対照領域が現われる微小パターン特徴よりも実質的に大きい(例えば少なくとも25倍)。
いくつかの実施形態において、例えば図形が金属微小パターンの(例えばディスプレイの)中央部分にある場合、対照領域とは、補助器具なしの人間の目で視覚的に解像可能な距離で、少なくともその図形に隣接する(例えば取り囲む)(例えば金属微小パターンの)周辺領域である。この対照領域は、少なくともこの図形の輪郭を提供し、この輪郭は典型的に、少なくとも約0.5mm、1mm又は2mmの幅を有する。他の実施形態において、例えば図形がディスプレイの角部にある場合、対照領域とは、その図形に隣接する(例えばディスプレイの)金属微小パターン部分である。この実施形態において、図形はまた、ディスプレイの縁によっても対照をなしている。
いくつかの実施形態において、対照領域は実質的に金属微小パターン特徴を含まず、一方で図形は微小パターン特徴を含む。例えば図1は、ハート形図形を形成する金属パターンの実例である。他の実施形態において、図形は実質的に金属微小パターン特徴を含まず、一方で対照領域は微小パターン特徴を含む。例えば図2は、ハート形図形を形成する金属パターンの別の実例である。
更に他の実施形態において、図形と対照領域の両方が、図形が可視となるよう十分に異なっている微小パターン特徴を含む。例えば図9は、非連続的線状パターン特徴の配列を有する金属パターンの実例であり、これは、ハート形図形内の微小パターンが第1の向きを有し、この図形に隣接する対照領域内では異なる向きを有している。
例示の目的のため、図1〜2及び7〜10の個々のパターン(すなわち点又は線分)の特徴は、個々のパターン特徴として明らかであり識別可能となっている。しかしながら、このパターン特徴が微小パターン特徴(例えば寸法が20マイクロメートル以下)である場合、個々の(例えば点又は線分の)パターン特徴は識別可能ではない。むしろ、この微小パターン特徴は、金属微小パターン化基材又はディスプレイの、図形及び/又は対照領域に対して、平均的な(例えば暗い)外観をもたらす。
図1及び9に示すように、金属微小パターンは、図形領域全体にわたって同じであり得る。同様に、図2に示すように、金属微小パターンは、対照領域全体にわたって同じであり得る。あるいは、金属微小パターンには1つ以上の対照領域部分が含まれていてもよく、ここにおいてこの部分は互いに異なっており、更に図形とも異なっている。更に、図形が明らかであり識別可能となるように対照領域が十分な差異をもたらしている限り、この対照領域の部分は、図形と同じであってもよい。
いくつかの望ましい実施形態において、金属微小パターン化基材の金属微小パターンの少なくとも一部分が、電子的機能を提供する。例えば、金属微小パターンが低密度で、連続的であり、かつ透明基材上に形成されている場合、これはディスプレイの電磁干渉(EMI)などに対する透明シールドとして有用であり得る。
あるいは、又はEMIシールドとして有用である組み合わせにおいて、いくつかの実施形態において、金属微小パターンの少なくとも一部分が連続的であり、例えばディスプレイのタッチセンサーコントローラー電子部品などの、照明電子ディスプレイの回路に電気的接続している。
タッチセンサーディスプレイは、当該技術分野において既知であり、一般に、タッチセンサードライブ装置に電気的に接続されたタッチセンシング領域を有するタッチスクリーンパネルを含む。タッチスクリーンパネルは典型的に、例えば照明電子ディスプレイ装置などの電子ディスプレイ装置に組み込まれる(すなわち、電子ディスプレイ装置がタッチパネルを含む)。タッチパネルは例えば、抵抗方式、表面型静電容量方式、又は投影型静電容量方式であり得る。タッチセンシング領域は、可視光透明基材と、可視光透明基材の上又は中に配置される金属製の導電性微小パターンと、を含む。
導電性微小パターンは、2次元の連続的金属メッシュを形成する複数の線状金属微小パターン特徴(しばしば金属トレースと呼ばれる)で形成され得る。いくつかの実施形態において、タッチセンシング領域には、2層以上の可視光透明基材が含まれ、そのそれぞれが(すなわち導電性の)金属微小パターンを有する。ディスプレイが2層以上の可視光透明基材を含み、そのそれぞれが(例えば導電性)金属微小パターンを有する場合、図形は、第1層の(例えば第1層内の)パターン特徴の一部と、第2層の(例えば第2層内の)パターン特徴の一部と、によって(例えば重ね合わせによって)形成され得る。
金属微小パターンを作製する方法によっては、この金属微小パターンは、(例えば2次元の)平行線状トレース(例えば金属パターンによるワイヤ)を含み得る。
好ましい(すなわち導電性の)金属微小パターンには、2次元の連続的金属メッシュ、例えば正方形グリッド、矩形(非正方形)グリッド、又は六角形(例えば正六角形)網状組織を備えた区域が含まれ、微小パターン化された線分などの導電性微小パターン特徴は、メッシュ内に包含された空白領域を画定する。この金属微小パターンによって画定された空白領域は、セルとして記述され得る。メッシュセルの他の有用な形状としては、ランダムなセル形状、及び不規則多角形が挙げられる。
(例えば透明な)基材の金属微小パターンは、複数の微小パターン又は微小パターン部分を含むものとして記述され得る。金属微小パターンには、連続的金属(例えばメッシュ)微小パターン、及び、追加の(すなわち非連続的又は連続的な)微小パターン特徴が挙げられる。そのような実施形態において、「合計金属微小パターン」には、すべての金属微小パターン特徴が含まれる。
合計金属微小パターン、又は連続的金属微小パターン部分は、空白スペースの合計表面積を参照して記述することができる。いくつかの実施形態において、合計金属微小パターン又は連続的金属微小パターン部分は、少なくとも60%、70%、80%、90%、91%、92%、93%、94%、又は95%の空白領域を有する。好ましい実施形態において、この連続的金属微小パターン部分は、少なくとも96%、97%、98%、99%、又は少なくとも99.5%もの空白領域を有する。
別の実施形態において、金属微小パターンは単独で、反射光(例えば周辺光)によって照明されたときに可視である図形を提供する光学的デザイン効果をもたらし得る。例えば、金属微小パターン部分は、電子ディスプレイ(照明ディスプレイ)の保護フィルム(例えばカバーフィルム)上にあってよく、又は、ウィンドウフィルム(例えばプライバシーフィルム)の一部の上にあってもよい。そのような実施形態において、この金属微小パターンは、電気機能は供さず、従って連続的金属微小パターンを有さなくてもよい。この実施形態において、金属微小パターンは、ディスプレイ表面の一部を覆うだけであってよく、したがって図形自体よりわずかに大きいだけであってもよい。
いくつかの実施形態において、(例えば透明な)基材は、非連続的微小パターン特徴を含む金属微小パターンを含むものとして記述される。非連続的とは、その微小パターン特徴が互いに連結していないことを意味する。いくつかの実施形態において、微小パターン特徴は、連続的金属パターン部分に対して非連続的でもある(すなわち連結していない)。
この非連続的微小パターン特徴は、点、線分、塗り潰し図形、又はこれらの組み合わせの配列を含み得る。更に、線分(すなわち線状微小パターン特徴)は、円、多角形、ハート形、星形などの塗り潰されていない図形を形成するよう配置することができる。この微小パターン特徴の配置(例えば点、線分、又は塗り潰し図形)は、並進対称性又は回転対称性によって特徴付けられる配列の形状を取り得る。あるいは、この微小パターン特徴の配置は空間的規則性を欠いていてもよく、よって、微小パターン特徴又は微小パターン特徴勾配の擬似ランダム配置を含んでいてもよい。例えば、図形の中央よりも周辺縁において微小パターン特徴の密度が高くなっていてもよい。又は、微小パターン特徴密度がある領域にわたって減少し、これにより図形が消えていくように見えるものであってもよい。
いくつかの好ましい実施形態において、例えば図1に示す実例のように、図形は非連続的微小パターン特徴を含み、対照領域は(例えば非連続的な)微小パターン特徴を欠いている。
いくつかの実施形態において、図3〜6に示すように、金属微小パターンは更に、例えば金属の六角形メッシュ微小パターンなどの連続的金属微小パターンと、(例えば追加として)そのメッシュの空白領域内に配置された微小パターン特徴と、を含む。
図3の、連続的六角形金属メッシュ微小パターンを有する金属微小パターンの光学顕微鏡写真を参照して、この図形は、(例えば点の)微小パターン特徴の配置を含み得、対照領域(図示なし)は非連続的(例えば点の)微小パターン特徴を含まない。図4の連続的六角形金属メッシュ微小パターンを有する金属微小パターンの光学顕微鏡写真を参照して、この図形は、非連続的な線状微小パターン特徴の配置を含み、対照領域(図示なし)は非連続的線状微小パターン特徴を含まないものであってもよい。図4において、非連続的線状微小パターン特徴は、六角形金属メッシュ微小パターンを画定する線分特徴と同じ向きを有している。
同じ向きを有する線状微小パターン特徴は、互いに実質的に平行である(0〜5度以内)。金属微小パターン特徴の線分は、直線であっても曲線であってもよい。線分の向きは、この線分に沿ったある点において、その点の線分特徴に対する接線を構築することにより与えられる、ベクトルの向きとなるように取る。2本の線分の向きの間の角度を明示する目的のため、この接線ベクトルの向きは、その角度が鋭角又は直角となるように選択され、これは、向きを画定する上記手順に基づいて可能となる。
あるいは、この図形は、非連続的微小パターン特徴を含まず、対照領域が非連続的微小パターン特徴を含んでいてもよい。この実施形態において、図3及び4は、図形ではなく、対照領域を示すものとなり得る。
図3及び5に示すように、微小パターン特徴の大多数は、連続的六角形金属メッシュ微小パターンと接触していないけれども、少数の微小パターン特徴(例えば20%未満)が、連続的金属微小パターンに接触又は交差し得る。いくつかの望ましい実施形態において、これらの交差は一般に、連続的金属微小パターンの電気的特性に影響しない。
しかしながら他の実施形態においては、例えば図6に示すもののように、そのような交差は典型的に電気的特性に影響し得る。図6は、例えば金属の(例えば六角形の)メッシュ微小パターンなどの連続的金属微小パターンを更に含んだ、金属微小パターンの光学顕微鏡写真である。この図形、対照領域、又はこれらの組み合わせは、平行の線状パターン特徴、すなわち同じ向きの線状パターン特徴を含んでいる。
点形状のパターン特徴は、虹のような外観の回折効果を生じさせるのに特に有用である。更に、図4及び6に示すもののような平行線状微小パターン特徴は、ホログラフィー外観を生成するのに特に有用である。
更に他の実施形態において、図形と対照領域の両方が、非連続的微小パターン特徴を含み、これらは図形が可視となるように、互いに十分に異なっている。この図形の非連続的微小パターン特徴は、(微小パターンの)密度、(微小パターンの)特徴寸法、(微小パターンの)特徴形状、(微小パターンの)特徴の向き、又はこれらの組み合わせが、対照領域とは異なっていてもよい。
例えば、図形と対照領域とは、同じ寸法(例えば点の直径)を有する(例えば点の)微小パターン特徴を含み、ただし図形は単位面積当たりで対照領域よりも多くの点を有していてよく、あるいはその逆であってもよい。別の実施例において、図形は、対照領域よりも大きな寸法(例えば点の直径)を有する(例えば点の)微小パターン特徴を含んでいてよく、あるいはその逆であってもよい。更に別の実施形態において、図形と対照領域とは、微小パターン特徴の形状が異なる非連続的微小パターン特徴を含み得る。例えば、対照領域は、図4に示すような線状微小パターン特徴を含み得、図形は、図3に示すような点の配置を含み得る。
図5を参照して、好ましい一実施形態において、金属微小パターンは金属メッシュセルデザインを形成する線状微小パターン特徴と、互いに非平行なメッシュの空白領域に配置された非連続的微小パターン特徴と、を含む。更に、図示されている非連続的パターン特徴は、金属メッシュセルデザインの線状微小パターン特徴に対して非平行でもある。
後述する実施例によって例示されるように、図形と対照領域の両方がそれぞれ、向きの異なる非連続的微小パターン特徴を含む場合には、この図形は反射光で見たときに(例えば非常に)可視性が高くなり得るが、透過光で見たときには実質的に可視性が低くなるか、又は不可視になり得る。これは、金属微小パターンが他の(例えば電気的)機能を有しているか否かにかかわらず、望ましい視覚的デザイン効果である。
ここで、例えば図9及び10に例示するように、別の一実施形態において、金属微小パターンが少なくとも1つの図形とその図形に隣接する対照領域とを有し、その対照領域が、図形とは異なる向きを有する微小パターン特徴を含む(それにより図形が目に見える)ような、透明基材が記述される。
図5、9及び10を参照して、異なる向きの微小パターン特徴は、互いに非平行である。この実施形態において、この微小パターン特徴は、向きにかかわらず同じ外見を有する、点又はその他の回転対称性図形でなくてもよい。微小パターン特徴は、塗り潰し図形又は塗り潰されていない図形であってよく、典型的に線状の微小パターン特徴である。この対照領域の(例えば線状の)微小パターン特徴は、典型的に、少なくとも10度、20度、又は30度回転している。回転角度が増大すると、図形の可視性も増大する。いくつかの好ましい実施形態において、この対照領域の(例えば線状の)微小パターン特徴は、典型的に、図形の微小パターン特徴に対して、好ましくは少なくとも、40度、50度、60度、70度、80度、又は約90度回転している。
図10における実施例に示すように、第1の向きの非連続的パターン特徴を含む図形と、対照領域と、の間の境界線は、(例えば非連続的)パターン特徴を欠いている対照部分と、別の向きの微小パターン特徴を含む部分と、の組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、対照領域の金属微小パターン特徴の全体のうち少なくとも5%、10%又は25%の面積が、図形とは異なる向きを有する。他の実施形態において、対照領域の金属微小パターン特徴の(例えば全体の)うち少なくとも50%、75%、又はそれ以上が、図形とは異なる向きを有する。
図7〜8を参照して、異なる向きを有する微小パターン特徴は更に、金属微小パターンに採用することもでき、この金属微小パターンの少なくとも一部分が連続的であり、電子ディスプレイの回路に電気的接続している。この実施形態において、図形も、電子ディスプレイの回路に電気的接続していてもよい。
図7は、例えば矩形の金属メッシュ微小パターンなどの、連続的金属微小パターンの実例である。メッシュの空白領域の部分は、セルの一部に「X」を形成する(すなわち線状の)微小パターン特徴を含む。これらの追加の「X」線状パターン特徴を含んだセルは、図形の一部を形成するか、又はその逆となる。「X」の(すなわち線状の)微小パターン特徴は互いに同じ向きを有しているが、これらの線状パターン特徴は、矩形金属メッシュの線状微小パターン特徴に対して非平行であり、よって異なる向きを有している。更に、「X」の微小パターン特徴は矩形金属メッシュに連続しており、したがって電子ディスプレイの回路と電気的接続している。
図8は、(矩形の)金属メッシュ微小パターンに隣接する図形の一部を形成している、連続的(例えば六角形)金属メッシュ微小パターンの実例である。六角形金属メッシュの線状微小パターン特徴の一部は、矩形の線状微小パターン特徴に対して平行であるが、六角形メッシュの線状微小パターン特徴の大半(すなわち少なくとも50%)は、異なる向きを有している。
基材(例えば透明基材)の金属微小パターンの図形及び対照領域は、その図形、対照領域、又は金属微小パターン全体の、合計金属微小パターン密度を判定することによって特徴付けることができる。ある領域の合計金属微小パターン密度は、存在する金属微小パターンの合計金属を、面積で割ったものとなる。
いくつかの実施形態において、図形の合計金属微小パターン密度は、追加の微小パターン特徴を含むため、対照領域の密度よりも大きくなり、又はその逆となる。図形と対照領域との間における合計金属微小パターン密度の差は、典型的に、20%以下、15%以下、又は10%以下である。
金属微小パターン化透明基材のうち、ある区域の合計金属微小パターン密度は、その区域の光透過性(光透過性とは、入射光が基材を通り抜ける割合である)に影響する。図形の合計金属微小パターン密度が増大すると、反射光で見たときの図形の可視性も増大する。
図形の合計金属微小パターン密度が減少すると、少なくとも同じ透過性を維持しながらその図形が占めることのできる合計面積は増大する。好ましい実施形態において、金属微小パターン化基材は、可視光の少なくとも1偏光状態で、少なくとも80%、85%、又は90%の透過率を有し、その%透過率は、入射光(所望により偏光された光)の強度に対して正規化される。
図形の合計金属微小パターン密度が比較的高い10〜20%のとき、特に電子ディスプレイの場合において、その図形は典型的に、金属微小パターン化基材全体のうち小さな割合(例えば0.1%〜10%)だけを占める。これにより、合計の(すなわち図形と対照領域の両方を含む)金属微小パターン化基材の透過率が確実に70%以上又は75%以上となるようにする。
いくつかの実施形態において、図4〜6に示すように、図形の合計金属微小パターン密度は、10%以下、9%以下、8%以下、7%以下、又は6%以下である。いくつかの実施形態において、合計金属微小パターン密度の差、例えば図形と対照領域の間の微小パターン密度の差は、5%以下、4%以下、3%以下、又は2%以下である。より好ましい実施形態において、合計金属微小パターン密度の差は、1%以下、0.5%以下、0.25%以下、又は0(すなわち全く差がない)である。(電源が入っている)照明ディスプレイの外観における均一性のためには、特に、金属微小パターンがディスプレイの可視領域全体の光学的経路にある場合は、合計金属微小パターン密度の差は小さいことが好ましい。
例えば、照明電子ディスプレイ内で発せられる光で主に見た場合において、金属微小パターン化透明基材がディスプレイに組み込まれ、ディスプレイ内で発せられる光が基材を通過して観測者に達するとき、図形と対照領域の間の、合計金属微小パターン密度における差が増大すると、透過光で見たときの図形の可視性も増大する。
いくつかの実施形態において、図形が、対照領域に比較して、反射光ではより高い可視性を呈し、例えば、照明ディスプレイによって提供されるような、金属微小パターン化基材を透過したバックライトで見る場合などのように、透過光で見たときには低い可視性を有することが望ましい。
いくつかの実施形態において、対照領域に対する図形の合計金属微小パターン密度は、コントラスト比(すなわち、差を、低い方の密度区域で割る)を計算することによって記述され得る。図形と対照区域との間の、合計金属微小パターンのコントラスト比が高いほど、透過光で見たときの図形の可視性が高くなる。よって、透過光での図形の可視性を低くすることが望ましい実施形態では、このコントラスト比は好ましくは10未満又は5未満であり、より好ましくは2未満、1.50未満、1.25未満、又は1.10未満である。
本明細書で記述される金属微小パターン化(例えば透明)基材は、基材(例えば透明基材)の上に微小パターンで金属コーティングをエッチングし、機能化分子を微小パターン化して、自己組織化単層微小パターンを提供することにより、調製することができる。これは、マイクロコンタクト印刷、ディップペンナノリソグラフィー、フォトリソグラフィー、及びインクジェット印刷を含む、数多くの様々な技法を用いて達成することができる。
いくつかの実施形態において、金属微小パターン化基材は、電子ディスプレイにおける使用に好適である。電子ディスプレイには、反射性ディスプレイ、及び内部光源を備えたディスプレイが挙げられる。内部光源を備えた電子ディスプレイには、照明ディスプレイが挙げられる。「照明」という用語は、「光によって輝いているか、又は発光している」ことを意味する。照明ディスプレイは、バックライト又はエッジライト光源(コア液晶パネルの外であり得るがディスプレイ装置全体の内部であり得る)を有する液晶ディスプレイであり得る。又は、照明ディスプレイは、例えばプラズマディスプレイパネル(PDP)又は有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイなどの発光ディスプレイであり得る。反射性ディスプレイには、電気泳動ディスプレイ、エレクトロウェッティングディスプレイ、エレクトロクロミックディスプレイ、及び反射性コレステリック液晶ディスプレイが挙げられる。本発明の金属微小パターン化基材は、照明電子ディスプレイの一部として特に有用である。
好ましい一実施形態において、図形は、ディスプレイが主に反射光で見られているとき(例えば、照明電子ディスプレイがオフになっているとき)に可視であり、ディスプレイ内で発せられ、金属微小パターン化基材を透過してきた光で見られているとき(例えば、照明電子ディスプレイがオンになっているとき)に実質的に可視性が低く、好ましくは不可視である。
「自己組織化単層」は、一般に、表面に(例えば化学結合によって)結合した、また表面に対して、更には互いに対して好ましい配向に適合した分子の層を指す。自己組織化単層は、表面の特性が変化するように表面を完全に被覆することが示されている。例えば、自己組織化単層の適用は、表面エネルギーの低減をもたらし得るとともに、自己組織化単層でコーティングされていない金属の選択的エッチングを可能とし得る。
マイクロコンタクト印刷は、微小パターン化エラストマー製スタンプを使用し、これは典型的に、ポリジメチルシロキサン(PDMS)から製造され、インクを付けて基材上に配置され、自己組織化単層(SAM)が形成可能なインクの分子と基材との間の化学反応を局所的に起こさせる。このような技法によってもたらされた微小パターン化されたSAMは、金属の選択的エッチングのためのレジストとして機能し、基材に金属化を行って、導電性の微小パターンを形成する。
金属微小パターン化基材は一般に、任意の金属又は金属化された基材から形成され得る。本明細書において使用されるとき、「金属」及び「金属化」は、意図される目的のために好適に導電性である元素金属又は合金を指す。
反射光で見られるときに可視のデザインを有する目的のみの金属パターン化物品は、シリコンウエハなどの不透明基材を採用することができるが、好ましい実施形態において、この金属化基材は典型的に、金属コーティングされた可視光透明性の基材である。
本明細書において使用されるとき、用語「可視光透明性」とは、基材の非金属化区域の透過レベルが、少なくとも1偏光状態の可視光に対し、少なくとも40%〜90%の透過率を有し、その透過率%は、入射光(所望により偏光された光)の強度に対して正規化され、より好ましくは少なくとも80%、更には少なくとも90%である。
一般的な可視光線透明性基材には、ガラス及びポリマーフィルムが挙げられる。ポリマー「フィルム」基材は、ロールツーロール(roll-to-roll)様式で加工されるのに十分な可撓性及び強度を有する、平坦なシートの形態のポリマー材料である。ロールツーロールは、材料が支持体に巻取られるか又は支持体から巻出され、加えて何らかの方法で更に加工されるプロセスを意味する。更なるプロセスの例としては、コーティング、スリット加工、打ち抜き加工、及び放射線への曝露などが挙げられる。ポリマーフィルムは、一般に約5μm〜1000μmの範囲の種々の厚さで製造できる。多くの実施形態において、ポリマーフィルムの厚さは、約25μm〜約500μm、又は約50μm〜約250μm、又は約75μm〜約200μmの範囲である。ロールツーロールポリマーフィルムは、少なくとも12インチ(30.5cm)、24インチ(61.0cm)、36インチ(91.4cm)、又は48インチ(121.9cm)の幅を有し得る。
有用なポリマーフィルムとしては、熱可塑性及び熱硬化性ポリマーフィルムが挙げられる。熱可塑性プラスチックの例としては、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、及びポリエステルが挙げられる。熱可塑性樹脂の更なる例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ビスフェノールAのポリカーボネート、ポリ(塩化ビニル)、ポリエチレンテレフタレート、及びポリ(フッ化ビニリデン)が挙げられる。基材として有用であるその他の有用なポリマーフィルムには、吸収性偏光フィルムが挙げられ、例えばポリビニルアルコールを元にした偏光フィルムが挙げられる。
金属微小パターン化透明基材を製造するいくつかの方法において、(例えばポリマーフィルムの)基材は、最初に、少なくとも1つの主表面上に配置された金属コーティングを有する。金属コーティングされた基材の表面は、本明細書において、基材の金属化表面として記述される。この金属コーティングは典型的に、連続的な金属コーティングであり、これが次にSAM微小パターン化される。SAM微小パターン化された金属区域は、基材上に保持され、微小パターン化されていない区域の金属はウェットエッチングによって除去され、これによって金属微小パターンが形成される。
金属微小パターンを形成するためのSAMによる微小パターン化の代替方法には、コーティング又はラミネートされたフォトレジストポリマーを用いたフォトリソグラフィーに、エッチング又はリフトオフ技法を組み合わせた方法が挙げられ、これは当該技術分野において既知である。
金属コーティングは、任意の便利な方法、例えば、スパッタリング、蒸着、化学気相成長法、又は化学溶液堆積法(無電解メッキを含む)を利用して堆積することができる。
金属コーティングは、元素金属、金属合金、金属間化合物、金属硫化物、金属炭化物、金属窒化物、又はこれらの組み合わせを含む。代表的な金属には、金、銀、パラジウム、プラチナ、ロジウム、銅、ニッケル、鉄、インジウム、スズ、タンタル、アルミニウム、並びにこれら元素の、混合物、合金、及び化合物が挙げられる。いくつかの実施形態において、好ましい金属には、反射の際に事実上無色であるような金属が含まれる(例えば銅よりは銀)。いくつかの実施形態において、この好ましい金属には、銀、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、及びスズが挙げられる。依然として有用ではあるけれども、好ましさの低い金属には銅が挙げられる。銅は導電性ではあるが、着色した反射を呈し、これが反射光における図形の可視性又は効果を害するよう作用する可能性がある。いくつかの実施形態において、金属微小パターンの金属は、銅以外の任意の金属である。
金属コーティングは様々な厚さであり得る。しかしながら、結果として得られる導電性微小パターンの厚さは一般に、金属コーティングの厚さに等しい。
いくつかの実施形態において、金属微小パターンは比較的薄く、約5ナノメートル〜約50ナノメートルの範囲の厚さである。他の実施形態において、金属微小パターンの厚さは、少なくとも60nm、70nm、80nm、90nm、又は100nmである。いくつかの実施形態において、(例えば導電性の)金属微小パターンの厚さは、少なくとも250nmである。いくつかの実施形態において、銀の微小パターンは少なくとも300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nm、900nm、更には1000nm、又はそれ以上の厚さを有する。その他の実施形態において、金の微小パターンは少なくとも300nm、350nm、400nm、又はそれ以上の厚さを有する。増大した厚さの金属微小パターンは、米国特許公開第61/220,407号の記述に従い調製することができ、これは参照により本明細書に組み込まれる。
マイクロコンタクト印刷は典型的に、レリーフ微小パターン化されたエラストマー製スタンプを利用する。スタンプを形成するのに有用なエラストマーには、シリコーン、ポリウレタン、エチレン−プロピレン−ジエンMクラス(EPDM)ゴム、並びに、市販されている既存の様々なフレキソプリントプレート材料(例えば商品名Cyrel(商標)としてE.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington、Delaware)から市販されているもの)が挙げられる。このスタンプを複合材料(例えば、織製繊維又は不織繊維補強と組み合わされた前述のエラストマーの1つ)から作ることができる。ポリジメチルシロキサン(PDMS)は、エラストマー性であり、低表面エネルギー(これによりスタンプを大多数の基材から取り外すのが容易)を有するので、スタンプ材料として特に有用である。PDMSも市販されている。有用な市販の配合物は、Sylgard(商標)184 PDMS(Dow Corning(Midland、Michigan))である。PDMSスタンプは例えば、微小パターン化された型に、無架橋のPDMSポリマーを流し入れ、次いで硬化させることにより形成することができる。微小パターン化形成された特徴は、例えば、ミリメートルのサイズ、マイクロメートルのサイズ、ナノメートルのサイズ、又はこれらの組み合わせであり得る。
エラストマー製スタンプを成形するためのマスターツールは、当該技術分野において既知のように、フォトリソグラフィーを用いて、微小パターン化されたフォトレジストを調製することによって生成することができる。エラストマー製スタンプは、未硬化のPDMSをマスターツールに適用し、硬化させることによって、マスターツールの型で成形することができる。
エラストマーでできたレリーフ微小パターン化されたスタンプ又は印刷版を、実質的に平坦な基材と組み合わせて使用することにより、マイクロコンタクト印刷を実施して、スタンプ又は印刷版のレリーフ微小パターンに従って、基材に対し、微小パターン化された自己組織化単層(SAM)を転写することができる。別法として、マイクロコンタクト印刷は、エラストマーでできた実質的に平坦なスタンプ又は印刷版を、レリーフ微小パターン化形成された(又は構造化又は微小構造化された)基材(例えば、エンボスされた表面構造を主表面上に持つコーティングされたポリマーフィルム)と組み合わせて使用することにより、基材のレリーフ微小パターンに従って基材に微小パターン化された自己組織化単層(SAM)を転写することができる(例えばこれは、米国特許出願公開第2008−0095985(A1)号(Freyら)に記述されており、この記述は参照により本明細書に組み込まれる)。
「インク」は、自己組織化単層を形成することができる分子を含む。自己組織化単層(SAM)を形成する様々な分子が知られている。そのような分子には、様々な有機硫黄化合物が挙げられ、これには例えばアルキルチオール、ジアルキルジスルフィド、ジアルキルスルフィド、アルキルキサンテート、ジチオホスフェート、及びジアルキルチオカルバメートが挙げられる。この分子は硫黄原子に結合している末端基(1つ又は複数)によって特徴付けられ、この末端基は、主鎖に沿って14〜20個の原子を有し(1.4及び2.0MPa)、好ましくは16個、17個、又は18個の原子を有する(1.6、1.7、又は1.8MPa)。主鎖に沿った原子は、好ましくは炭素原子である。
好ましいインク溶液は、例えば、次の線状アルキルチオールのようなアルキルチオールを含む。
HS(CH
式中、nはメチレン単位の数であり、Xはアルキル鎖の末端基(例えば、X=−CH、−OH、−COOH、−NH等)である。好ましくは、X=−CHであり、n=15、16、又は17であり、それぞれ16、17、又は18の鎖長に対応する。他の有用な鎖長には、19及び20が含まれる。金属への連結のための硫黄含有先端基を有する直鎖分子の場合、鎖長は、硫黄原子に結合した原子(これを含む)と直鎖配列における最終炭素原子との間の結合原子の直鎖配列に沿った原子の数として決定される。単層形成分子は、エッチングレジストとして機能する自己組織化単層を形成するのに好適な分子である限りにおいて、他の末端基を含んでもよく、また分枝状(側基を備える)であってもよい。SAM形成分子はまた、部分的にフッ素化又は過フッ素化していてもよく、これは例えば米国特許出願第61/121605号(2008年12月11日出願)に記述されている。
当該技術分野において既知のように、そのような印刷には、SAM形成分子の原子又は置換基の除去又は修飾をもたらすような置換反応が含まれ得る(例えば、単層が金属(M)(例えば銀又は金)の上に形成されるとき、チオール(R−SH化合物)がチオレート(R−S−M)単層へと変換される)。よって、結果として得られた微小パターンは、インク組成分子とは化学的に異なる化合物又は分子を含み得る。
所望により、しかし好ましくは、このインク組成物は、少なくとも1つの溶媒を更に含むことができる。
インク組成物中での使用に好適な溶媒としては、アルコール、ケトン、芳香族化合物、ヘテロ環化合物、フッ素化溶媒など、及びこれらの組み合わせが挙げられる。他の有用な溶媒としては、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチルアセテート、テトラヒドロフラン(THF)、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)など、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
好ましくは、スタンプ表面から比較的急速に蒸発させることができるように、インク組成物の溶媒を選択することができ、最小の時間及び強制空気の適用と共に、このことは、スタンプ上又はスタンプ内でのSAM形成分子の比較的均一な分布を得るのにも有用であり得る。溶媒は、(例えばPDMS製の)スタンプを過剰に膨潤させることのないよう選択される。
インク組成物は、当該技術分野において既知のように、望ましい場合には、比較的少量の一般的な添加剤(例えば安定剤又は乾燥剤)を含み得る。
スタンプは、当該技術分野において既知の方法を使用して、SAMを形成することができる分子を含む組成物で「インク付け」することができる。
SAMで微小パターン化された基材は、次のエッチング工程中に、下にある基材表面を保護するレジストとして使用することができる。よって、エッチング剤の作用に対して保護するエッチングマスクとして機能することができ、この間に基材表面の他の区域(すなわち、微小パターン化された単層がない領域)が保護されていないため、露出した区域の材料(例えば金属)の選択的除去が可能になる。
エッチングとは、例えば湿潤化学溶液中で、溶解、化学反応、又はこれらの組み合わせによる、材料の除去を指す。米国特許出願第61/220,407号に記述されているように、パターン化されていない区域が、好ましくはエッチングされる。
露出区域のエッチングは選択的であり、すなわち、SAM微小パターンを含む表面区域を顕著にエッチングすることがない。いくつかの実施形態において、単位面積当たり、SAM微小パターン化された区域のうち約50重量%未満が、湿式エッチングによって除去される。好ましい実施形態において、単位面積当たり、SAM微小パターン化された区域のうち約25重量%未満、約10重量%未満、又は約5重量%未満が、湿式エッチングによって除去される。これは、透過光減衰、形状測定、質量分析などの既知の方法を用いて測定することができる。
有用な化学エッチング浴は、エッチング剤種を水又は非水性溶媒に溶解する(例えば、エッチング剤の性状に従って、振盪又は攪拌、pH制御、温度制御、及び/又は消費時のエッチング剤種の補充)ことにより、作製可能である。
エッチング剤浴は典型的に、少なくとも1つの酸化剤を含む。好適な(例えば小分子の)酸化剤には、例えばシアン化物/酸素、フェリシアン化物、及び第二鉄イオンが挙げられる。
エッチング剤浴はまた、典型的に、少なくとも1つの金属錯体化合物を含み、例えばチオ尿素(NHCS又はチオ尿素誘導体(すなわち、一般構造(RN)(RN)C=Sを有する化合物種で、R、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子又はエチル若しくはメチルなどの有機部分)である。チオ尿素はチオアミド(例えばRC(S)NR)に関連し、式中、Rはメチル、エチルなどである。酸化剤として第二鉄イオンを備えたチオ尿素系のエッチング剤は、一般に好ましいエッチング剤溶液であり、特に銀又は金をエッチングするのに好ましい。
エッチング剤はまた、自己組織化単層を形成する分子をも含み得る。しかしながら、良好な微小パターン特徴の均一性、金属微小パターン厚さの増大、又はこれらの組み合わせが、自己組織化単層を形成する分子を含まない液体エッチング剤を用いて得られた。
微小パターン化されていない区域の金属が除去された後、エッチング剤(例えば酸化剤と金属錯体形成分子)は典型的に、エッチングされたマイクロコンタクト印刷された金属微小パターンの表面から洗い流される。エッチング剤を完全に除去することが意図されているけれども、ごく少量の濃度の湿潤エッチング剤成分が残ることは稀ではない。そのような湿潤エッチング剤成分の存在は、表面増強ラマン散乱法、X線光電子分光法、オージェ電子分光法、二次イオン質量分析法、及び反射赤外分光法などのさまざまな定量分析及び/又は定性分析によって測定することができる。
本開示の金属微小パターン化基材は、コーティング、フィルム、又はその他の機能を提供する構成要素と組み合わせることができ(例えばラミネートすることができ)、例えばハードコーティング若しくはハードコートフィルム、防汚表面コーティング若しくはフィルム、ネオンカットフィルターフィルム、EMI遮蔽フィルム、反射防止表面を備えたフィルム若しくは構成要素、接着層若しくは表面を備えたフィルム若しくは構成要素、光学的に透明な接着剤、又は偏光フィルムが挙げられる。更に、本開示の金属微小パターン化基材は、ディスプレイ(例えば照明ディスプレイ)に一体化(例えば直接接着)することができる。
本発明の目的及び利点は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈されるべきではない。これらの実施例は、単にあくまで例示を目的としたものであり、添付した請求項の範囲を限定することを意味するものではない。
金属化ポリマーフィルム基材
金属化ポリマーフィルム基材は、5mil(127マイクロメートル)のポリエチレンテレフタレート(PET)(ST504、E.I.DuPont de Nemours and Company(Wilmington、Delaware))の上に70〜100nmの厚さで銀を熱蒸着することによって調製された。
スタンプ作製
図1〜4の例示された金属微小パターンそれぞれについて、フォトリソグラフィーを使用して直径10センチメートルのシリコンウエハ上に微小パターン化されたフォトレジスト(Shipley 1818、Rohm and Haas Company(Philadelphia、Pennsylvania))を調製することによって、エラストマー製スタンプを成形するためのマスターツールが作製された。このマスターツールは、線分の六角形メッシュ(97パーセントの空白領域と、六角形を形成する3マイクロメートル幅の線分を備えた、六角形セル形状)の微小パターンで溝(フォトレジスト材料が除去されている)を含んで配置されているフォトレジストの微小パターンを有した。マスターツールそれぞれは、(11mm×5.5mm)の「3M」図形を形成する追加の回折性微小パターン特徴を有した。これについては後述される。
薄層の金属微小パターンの形状は、マスターツールの凹んだ部分又は溝部分の形状と同じである。
エラストマースタンプは、未硬化ポリジメチルシロキサン(PDMS、Sylgard(商標)184、ミシガン州ミッドランドのDow Corning)をツールにおよそ3.0ミリメートルの厚さまで注ぐことによって、マスターツールに対して成形された。マスターと接触している未硬化シリコーンは、真空に曝露することによって脱気され、その後70℃で2時間にわたって硬化された。マスターツールから剥いだ後、PDMSスタンプには、およそ1.8マイクロメートルの高さで隆起した形状を含むレリーフ微小パターンが付与された。スタンプの隆起した形状が、それぞれのメッシュ形状を画定する線分となった。スタンプは約10×10センチメートルのサイズに切断された。
インク付け
スタンプは、その裏側(レリーフ微小パターンのない平坦な表面)を、エタノール中の5mMオクタデシルチオール(「ODT」O0005、TCI AMERICA(Wellesley Hills、Massachusetts))の溶液に20時間接触させることによってインク付けされた。
スタンピング
金属化ポリマーフィルム基材は、記述のようにインク付けされたスタンプでスタンピングされた。スタンピングでは、最初にフィルムサンプルの縁部をスタンプ表面に接触させ、次に直径およそ3.0センチメートルのローラーを使用して、フィルムをローラーでスタンプ全体に接触させることにより、金属化されたフィルムを、上を向いたスタンプのレリーフ微小パターン化された表面に接触させた。ローリング工程は、実行に5秒未満を必要とした。ローリング工程の後に、基材をスタンプと10秒間接触させた。次に、基材がスタンプから剥がされ、工程は1秒未満を必要とした。
エッチング
スタンピングの後、SAM印刷微小パターンで金属化されたフィルム基材を、エッチング浴に入れ、選択的エッチングと金属微小パターン化を行った。このエッチング浴は、5.8gのチオ尿素(99%、Alfa Aesar(MA、USA)、CAS 62−56−6)と20.8gの硝酸第二鉄九水和物(EMD Chemicals,Inc.(Darmstadt、Germany)、CAS 7782−61−8)を2500mLの脱イオン水に加えることによって調製した。SAM印刷微小パターンを備えた金属化フィルム基材を、表面を下にしてこのエッチング浴に入れ、このエッチング浴を約3分間、窒素気泡によって攪拌した。
金属化微小パターン化基材の全体寸法は、約9cm×8cmであった。この基材を、ほぼ等しい大きさに四分割した。四分割のそれぞれに、連続的六角形金属メッシュのパターンと、非連続的微小パターン特徴とが存在した。四分割のそれぞれに、3Mロゴの形状の図形が存在した。この「3M」図形は約1.1cm×0.6cmの寸法であった。
四分割のそれぞれは、次のように、異なる金属微小パターンデザインを有していた:
図3は、タッチセンサーの導電性バーを構成する連続的六角形金属メッシュ微小パターン(六角形メッシュを形成する2〜3μm幅の線状金属特徴で、ここにおいて六角形は直径300μmを有する)と、非連続的(すなわち点状の)微小パターン特徴(3μm×3μmの点が、10.2μm間隔の三角形配列になっている)とを有する、金属微小パターンの光学顕微鏡写真である。この非連続的点の配列は、第1四分割の「3M」図形にのみ存在した。一方、図形に隣接する対照領域(例えば第1四分割の周囲部分)は、連続的六角形金属メッシュ微小パターンのみを有し、非連続的(すなわち点状)微小パターン特徴は欠いていた。この点の寸法と間隔は、合計金属微小パターン密度11〜12%を有する3M図形をもたらし、一方で、この図形の外側にある対照領域の六角形金属メッシュ微小パターンは、合計金属微小パターン密度が1.3〜2%であった。この図形について、金属微小パターンのコントラスト比は約7であった。このロゴの内側と外側の陰影領域比率の差(すなわち、合計金属微小パターン密度の差)は約10%であった(11.3〜12%から1.3〜2%を差し引く)。
図4及び6は、タッチセンサーの導電性バーを構成する連続的六角形金属メッシュ微小パターン(六角形メッシュを形成する2〜3μm幅の線状金属特徴で、六角形は直径300μmを有する)と、線状微小パターン特徴の配列(すなわち2〜3μm幅)とを有する、金属微小パターンの光学顕微鏡写真である。この線状微小パターン特徴の配列は、第2四分割と第4四分割の「3M」図形にのみ存在した。一方、図形に隣接する対照領域(例えば周囲部分)は、連続的六角形金属メッシュ微小パターンのみを有し、非連続的(すなわち線状)微小パターン特徴は欠いていた。第2四分割及び第4四分割について、この追加の線状回折微小パターンは、合計金属微小パターン密度2.6〜4%を有する3M図形をもたらし、一方で、この図形の外側にある対照領域の六角形金属メッシュ微小パターンは、合計金属微小パターン密度が1.3〜2%であった。この図形について、金属微小パターンのコントラスト比は約2である。このロゴの内側と外側の陰影領域比率の差は約1.3〜2%であった(2.6〜4%から1.3〜2%を差し引く)。
図5は、タッチセンサーの導電性バーを構成する連続的六角形金属メッシュ微小パターン(六角形メッシュを形成する2〜3μm幅の線状金属特徴で、六角形は直径300μmを有する)と、非連続的(すなわち幅2〜3μmの)線状微小パターン特徴の配列とを有する、金属微小パターンの顕微鏡写真である。非連続的線状微小パターン特徴の配列は、図5の「3M」図形において単一の向きを有していた。一方、図形に隣接する対照領域(例えば周囲部分)は、図形の非連続的微小パターン特徴とは異なる向き(例えば直交)の非連続的微小パターン特徴の配列を有していた。図5の顕微鏡写真は、「3M」図形の内側及び外側の追加の線分要素の向きを示している。非連続的線状微小パターン特徴は、長さ28.3μm、幅2〜3μmであり、間隔は次の繰り返し距離に従っていた:第1軸ピッチ43.3μm、第2軸ピッチ42.9μm。
合計金属微小パターン密度は、図形の金属微小パターン領域について、約4.35〜6.57%であり、これは「3M」図形外側の対照金属微小パターンと同じであった。この図形について、金属微小パターンのコントラスト比は約1であった。このロゴの内側と外側の陰影領域比率の差は約0%であった(4.35〜6.57%から4.35〜6.57%を差し引く)。
金属微小パターン化基材の外観を評価するため、基材を、輝度設定100%にしたコンピューターモニター(NEC MultiSync LCD 1760NX)に当てて保持し、室内光(すなわち周辺光)を点灯した。モニターは、観測者に対してほぼ直角(すなわち90度)から45度までの範囲のいくつかの異なる視野角に配置され、観測者の目は、モニター前面から約30cm〜50cmの範囲のいくつかの視距離に配置された。パターン化基材を透過光で見るには、白色背景(すなわちGoogle(商標)ホームページ)を使用し、反射光で見るには、モニターをオフにして、室内周辺光だけがサンプルを照明するようにした。モニター上のサンプルの位置は、透過光観測と反射光観測とを切り替える際に変更しなかった。
3M図形の外観は、次の表に記述されている通りとなった。
Figure 0005747027

Claims (3)

  1. 金属微小パターンを有する透明基材を含む電子ディスプレイであって、該金属微小パターンの少なくとも一部分は連続的に、該電子ディスプレイの回路に電気的に接続しており、該金属微小パターンは、隣接する対照領域によって画定される少なくとも1つの図形を含み、該図形の該金属微小パターン、該対照領域の該金属微小パターン、又はこれらの組み合わせは、該電子ディスプレイの回路と電気的に接続されていない非連続的微小パターン特徴を含んでなる、電子ディスプレイ。
  2. 前記非連続的微小パターン特徴が、点、線分、塗り潰し図形、又はこれらの組み合わせの配列を含む、請求項1に記載の電子ディスプレイ。
  3. 前記基材が前記電子ディスプレイのタッチセンサーの一部である、請求項1又は2に記載の電子ディスプレイ。
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