JP5742018B2 - 遊技機 - Google Patents
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また、最近のスロットマシンでは、演出の一つとして、遊技の進行を遅延させるフリーズ演出が知られている(特許文献1参照)。フリーズ演出は遊技制御装置で制御されるものである。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、主として遊技を制御する遊技制御装置21と、遊技制御装置21からの信号を受信して主として遊技の演出を制御する演出制御装置22と、を備え、遊技制御装置21と演出制御装置22との間における信号の送受信は遊技制御装置21から演出制御装置22への一方向に形成された遊技機であって、遊技制御装置21は、遊技制御装置21で実行可能な演出(以下、「遊技制御装置演出」とする。)であって、複数の遊技制御装置演出のうちから実行する遊技制御装置演出を決定する遊技制御装置演出決定手段160と、遊技制御装置演出決定手段160により決定された遊技制御装置演出を実行する遊技制御装置演出実行手段170と、遊技制御装置演出決定手段160により実行する遊技制御装置演出が決定された場合に、その決定された遊技制御装置演出を実行する旨を示す制御情報を演出制御装置22へ送信する制御情報送信手段187と、を備え、制御情報送信手段187は、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定された場合には、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態をも示す制御情報を演出制御装置22へ送信することにより、同一の遊技制御装置演出が実行される場合であっても遊技制御装置21における現在の遊技の状態に応じて異なる制御情報を演出制御装置22へ送信することがあるように形成され、演出制御装置22は、遊技制御装置演出実行手段170により特定の遊技制御装置演出が実行される場合に、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特定の状態であったときには、遊技制御装置21における遊技の状態が、特定の状態よりも遊技者にとって有利な状態である第1の有利な状態へ移行することを遊技者に報知する演出を実行し、遊技制御装置演出実行手段170により特定の遊技制御装置演出が実行される場合に、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特定の状態でなかったときには、遊技制御装置21における遊技の状態が、現在の遊技の状態よりも遊技者にとって有利な状態であって、第1の有利な状態とは異なる第2の有利な状態へ移行することを遊技者に期待させる演出を実行するように形成されていることを特徴とする。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の特徴に加え、遊技制御装置演出決定手段160は、実行する遊技制御装置演出を抽選(以下、「実行抽選」とする。)により決定するように形成され、遊技制御装置21は、通常抽選状態と通常抽選状態よりも遊技者にとって有利な状態である特殊抽選状態とを含む実行抽選の複数の抽選状態の間で抽選状態を移行させる抽選状態移行制御手段180と、所定の契機により実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることを決定する特殊抽選状態移行決定手段150と、を備え、抽選状態移行制御手段180は、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態であって、特殊抽選状態移行決定手段150により実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることが決定されている状態(以下、「特殊内部中状態」とする。)において、所定の条件が成立している場合に、特定の遊技制御装置演出が実行されたときに、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させ、制御情報送信手段187は、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が、特定の状態としての、特殊内部中状態であって所定の条件が成立している状態(以下、「移行可能状態」とする。)である場合に、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨をも示す制御情報(以下、「移行可能制御情報」とする。)を演出制御装置22へ送信し、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない旨をも示す制御情報(以下、「移行不可能制御情報」とする。)を演出制御装置22へ送信するように形成され、演出制御装置22は、移行可能制御情報を受信した場合には、第1の有利な状態としての特殊抽選状態へ移行することを遊技者に報知する演出を実行するように形成されていることを特徴とする。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記請求項2記載の発明の特徴に加え、遊技制御装置21は、特別役と特定役とに重複して当選する場合と、特定役にのみ当選する場合とがあるように、特別役及び特定役を含む複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段100を備え、役抽選により特別役に当選したことを条件に通常の遊技である通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である特別遊技へ移行可能とし、制御情報送信手段187は、役抽選により特定役にのみ当選しかつ遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、移行不可能制御情報を演出制御装置22へ送信するように形成され、演出制御装置22は、役抽選により特定役にのみ当選した場合に、移行不可能制御情報を受信したときには、第2の有利な状態としての特別遊技へ移行することを遊技者に期待させる演出を実行するように形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、上記請求項3記載の発明の特徴に加え、遊技制御装置21は、各遊技制御装置演出に対応した制御情報を各遊技制御装置演出ごとに1個ずつ予め記憶する制御情報記憶手段145と、遊技制御装置演出決定手段160により実行する遊技制御装置演出が決定された場合に、その決定された遊技制御装置演出を実行する旨を示す制御情報を取得する制御情報取得手段185と、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときに、制御情報取得手段185により取得された制御情報に、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨を示すこととなる特定の処理を行うことにより、移行可能制御情報を生成する制御情報生成手段186と、を備え、制御情報送信手段187は、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、制御情報生成手段186により生成された移行可能制御情報を演出制御装置22へ送信し、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段160により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、制御情報取得手段185により取得された制御情報であって、制御情報生成手段186による特定の処理が行われていない制御情報を演出制御装置22へ送信するように形成され、特定の遊技制御装置演出を実行する旨を示す制御情報であって、制御情報生成手段186による特定の処理が行われていない制御情報を、移行不可能制御情報としていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、上記請求項4記載の発明の特徴に加え、制御情報は、複数の桁からなる数値データによって構成され、制御情報を構成する数値データのうち特定の桁を、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態であるか否かを示すものとして予め設定し、制御情報生成手段186は、特定の処理として、制御情報取得手段185により取得された制御情報に、制御情報を構成する数値データにおける特定の桁のデータを変更するための特定の固定値を加算する処理を行うように形成されていることを特徴とする。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明では、特定の遊技制御装置演出を実行する場合には、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態をも示す制御情報を演出制御装置22へ送信する。つまり、本発明では、特定の遊技制御装置演出を実行する場合には、遊技制御装置21における現在の遊技の状態に応じて異なる制御情報を演出制御装置22へ送信することがある。
また、本発明では、演出制御装置22は、特定の遊技制御装置演出が実行される場合に、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特定の状態であったときには、遊技制御装置21における遊技の状態が第1の有利な状態へ移行することを遊技者に報知する演出を実行する。また、演出制御装置22は、特定の遊技制御装置演出が実行される場合に、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特定の状態でなかったときには、遊技制御装置21における遊技の状態が第2の有利な状態へ移行することを遊技者に期待させる演出を実行する。すなわち、本発明では、演出制御装置22は、同一の遊技制御装置演出が実行される場合であっても遊技制御装置21における現在の遊技の状態に応じて異なる演出を実行する。
すなわち、請求項2記載の発明では、実行する遊技制御装置演出を決定する実行抽選の抽選状態として少なくとも、通常抽選状態と、特殊抽選状態とを備え、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態であって、実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることが決定されている状態(特殊内部中状態)において、所定の条件が成立している場合に、特定の遊技制御装置演出が実行されたときに、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させる。
また、本発明では、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が、特殊内部中状態であって所定の条件が成立している状態(移行可能状態)である場合に、特定の遊技制御装置演出を実行するときには、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特殊内部中状態である旨をも示す移行可能制御情報を演出制御装置22へ送信する。また、本発明では、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特殊内部中状態でない場合に、特定の遊技制御装置演出を実行するときには、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が特殊内部中状態でない旨をも示す移行不可能制御情報を演出制御装置22へ送信する。
以上より、本発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加え、役の抽選(役抽選)の結果以外の事由による遊技制御装置21における遊技の状態の変化、具体的には実行抽選の抽選状態の移行を対象として、同一の遊技制御装置演出を共通に使い回しつつ、演出を行うことができる。
(請求項3)
すなわち、請求項3記載の発明では、役抽選により、特別役と特定役とに重複して当選する場合と、特定役にのみ当選する場合とがある。そして、本発明では、役抽選により特定役にのみ当選しかつ遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、特定の遊技制御装置演出を実行するときには、移行不可能制御情報を演出制御装置22へ送信する。
以上より、本発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果に加え、同一の遊技制御装置演出を共通に使い回しつつ、役抽選の結果による遊技制御装置21における遊技の状態の変化、具体的には特別遊技への移行を遊技者に期待させる演出を行うことができる。
(請求項4)
すなわち、請求項4記載の発明では、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である場合に、特定の遊技制御装置演出を実行するときには、特定の遊技制御装置演出に対応した制御情報を取得し、その制御情報に、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨を示すこととなる特定の処理を行い、この特定の処理により生成された移行可能制御情報を演出制御装置22へ送信し、それ以外の場合に特定の遊技制御装置演出を実行するときには、特定の処理が行われていない移行不可能制御情報を演出制御装置22へ送信する。
(請求項5)
すなわち、請求項5記載の発明では、制御情報を構成する数値データのうち特定の桁を、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態であるか否かを示すものとして予め設定している。したがって、本発明によれば、上記請求項4記載の発明の効果に加え、演出制御装置22は、制御情報を受信した際に、その受信した制御情報を構成する数値データにおける特定の桁のデータのみにより、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態であるか否かを容易に判断することができる。
以下、「前面」とは、遊技機において遊技を行う際に遊技者が向き合う面をいい、「右側」とは、遊技機の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て右側をいい、「左側」とは、遊技機の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て左側をいう。
(スロットマシン10)
図1に概略を示すように、遊技機としてのスロットマシン10は、前面に開口部を有する箱型の筐体11を備え、筐体11の前面には、開口部を塞ぐ前扉12を備え、筐体11の内部には、3個の回転リール45を横並びに配置したリールユニット40や、スロットマシン10を制御するための制御装置20や、遊技媒体としてのメダルを払い出すためのホッパーユニットや、スロットマシン10が備える各装置に電力を供給するための電源ユニットなどを備えている。
また、前扉12の上部には、上パネル13を備え、前扉12の下部には、下パネル14を備え、前扉12の前面における、上パネル13と下パネル14との間には、前方へ向けて突出する操作部16を備えている。
また、上パネル13のほぼ中央には、各回転リール45の周囲に付されている図柄を遊技者に見せるための図柄表示窓15が設けられている。この図柄表示窓15は、3個すべての回転リール45の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。
また、上パネル13における、図柄表示窓15の上方に相当する位置には、画像を表示する表示装置55が設けられている。また、上パネル13の周囲縁には、演出用ランプ17が設けられている。
また、操作部16の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを直接投入するためのメダル投入口36が設けられ、操作部16の上面左側には、スロットマシン10に電子的に貯留(クレジット)されているメダルを内部投入するためのベットスイッチ32が設けられ、操作部16の上面左端付近には、クレジットされているメダルを返却するための精算スイッチ35が設けられ、操作部16の前面左側には、回転リール45の回転を開始させるためのスタートスイッチ33が設けられ、操作部16の前面中央には、回転リール45の回転を停止させるためのものであって各回転リール45にそれぞれ対応している3個のストップスイッチ34が横並びに設けられている。
また、前扉12の下部中央には、メダルを払い出すためのメダル払出口37が設けられ、メダル払出口37の下方には、メダル払出口37から払い出されたメダルを受け止めて貯留するためのメダル受け皿38が設けられている。また、前扉12には、図示しないスピーカが設けられている。
リールユニット40は、横並びに設けた3個の回転リール45と、各回転リール45を回転させるためのものであって各回転リール45にそれぞれ対応しているステッピングモータと、これらを支持するためのフレームとを備えている。
また、各回転リール45の周囲には、複数種類の図柄が所定の配列で合計21個付されている。具体的には、各回転リール45の周囲には、図2に示すように、「赤7A」、「赤7B」、「青7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「ベル」及び「チェリー」の図柄が付されている。
(制御装置20)
制御装置20は、図3に示すように、主として遊技を制御する遊技制御装置21と、遊技制御装置21からの信号を受信して、主として遊技の演出を制御する演出制御装置22とを備えている。
遊技制御装置21は、メイン基板などとも呼ばれるものであって、CPU、RAM、ROM、及びI/Oなどを備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。CPUがROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、遊技制御装置21を構成するマイクロコンピュータが、役の抽選(役抽選)、回転リール45の回転・停止及びメダルの払い出しなどの遊技の進行を制御する遊技制御手段60として機能する。詳細には、遊技制御手段60は、図3に示すように、役抽選手段100、回転制御手段110、ウェイト制御手段115、停止制御手段120、停止図柄判定手段130、遊技状態移行制御手段135、遊技制御装置演出データ記憶手段140、制御情報記憶手段145、特殊抽選状態移行決定手段150、遊技制御装置演出決定手段160、遊技制御装置演出実行手段170、抽選状態移行制御手段180、制御情報取得手段185、制御情報生成手段186及び制御情報送信手段187などとして機能する。遊技制御装置21の入力手段としては、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33、ストップスイッチ34、精算スイッチ35及びリールユニット40の各回転リール45のインデックスセンサなどが接続され、遊技制御装置21の出力手段としては、リールユニット40のステッピングモータや、ホッパーユニットなどが接続されている。
また、遊技制御装置21と演出制御装置22との間における信号の送受信は、遊技制御装置21における役抽選に関するデータ等の内部データの信頼性を担保すべく、一方通行となるように形成されている。すなわち、遊技制御装置21から演出制御装置22に向かってのみ信号が出力され、演出制御装置22から遊技制御装置21に向かっていかなる信号も出力されないように形成されている。
遊技開始前の初期状態においては、メダル投入口36から遊技媒体としてのメダルを投入することによるメダルのベット、ベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベットのみが有効である。また、1回の遊技につき、最小で1枚、最大で3枚のメダルのベットが可能である。メダルをベットすると、メダルのベット枚数に応じた本数の入賞ラインが有効になるとともに、スタートスイッチ33のみが有効になる。これにより、遊技が開始可能となる。なお、後述する再遊技のときには、前回の遊技でベットした枚数と同数のメダルが自動的にベットされて、スタートスイッチ33のみが有効になる。
有効になったスタートスイッチ33を操作すると、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選が行われるとともに、3個すべての回転リール45の回転が開始する。また、有効になったスタートスイッチ33を操作すると、メダル投入口36からメダルを投入することによるメダルのベット及びベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベット、並びにスタートスイッチ33が無効になる。そして、3個すべての回転リール45の回転が所定の定常速度になって定常回転するようになると、3個すべてのストップスイッチ34が有効になる。
すなわち、3個すべてのストップスイッチ34の操作を終えると、3個すべての回転リール45の回転が停止する。このとき、メダル投入口36からメダルを投入することによるメダルのベット及びベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベット、並びにスタートスイッチ33及び3個すべてのストップスイッチ34が無効になっている。
1回の遊技が終了すると、再び遊技開始前の初期状態となり、メダル投入口36からメダルを投入することによるメダルのベット、ベットスイッチ32を操作することによるクレジットされているメダルのベットのみが有効になる。そして、メダルをベットすることで、遊技が開始可能となる。
具体的には、図4に示すように、小役には、プラム役と、赤7プラム役と、青7プラム役と、BARプラム役と、ベル役(特定役)と、チェリー役(特定役)とがある。たとえば、チェリー役は、「ANY」「チェリー」「ANY」(「ANY」は、いずれの図柄であってもよいことを意味する。)の図柄の組み合わせにより構成される。そして、役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されることにより、当該役に応じた所定枚数のメダルが払い出される。
また、図4に示すように、ボーナス役には、赤7BB役と、青7BB役と、RB役とがある。たとえば、赤7BB役は、「赤7A」「赤7A」「赤7A」の図柄の組み合わせにより構成される。そして、役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されることにより、ボーナス状態へ移行する。なお、本実施の形態では、ボーナス役は、メダルの払い出しを行うことなく、ボーナス状態へ移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)のメダルを払い出した後に、ボーナス状態へ移行するようにしてもよい。
(役抽選手段100)
役抽選手段100は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うものである。役抽選手段100は、乱数発生手段と、乱数抽出手段と、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。
また、役抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかをあらかじめ定めたものである。本実施の形態では、役抽選テーブルには、通常状態において用いられる通常役抽選テーブルと、RT状態において用いられるRT役抽選テーブルと、内部中状態において用いられる内部中役抽選テーブルと、ボーナス状態(BB状態及びRB状態)において用いられるボーナス役抽選テーブルとがある。各役抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。なお、当選の領域としては、1つの役にのみ当選する単独当選領域の他に、複数の役に同時に当選する重複当選領域を設定することができる。
また、本実施の形態では、リプレイAB役とリプレイABC役とが、「特定の重複当選領域」に相当する。
また、判定手段は、乱数抽出手段が抽出した乱数と、役抽選テーブルとを照合して、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行うものである。具体的には、判定手段は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの判定を行う際に、その時点における遊技状態に対応する役抽選テーブルを適宜用いて、当該判定を行うものとなっている。
ここで、当選フラグには、役抽選手段100による役抽選の結果が、小役の当選である場合に成立する小役当選フラグ(プラム当選フラグ、赤7プラム当選フラグ、青7プラム当選フラグ、BARプラム当選フラグ、ベル当選フラグ及びチェリー当選フラグ)と、役抽選手段100による役抽選の結果が、再遊技役の当選である場合に成立する再遊技当選フラグ(リプレイA当選フラグ、リプレイB当選フラグ、リプレイC当選フラグ及びリプレイD当選フラグ)と、役抽選手段100による役抽選の結果が、ボーナス役の当選である場合に成立するボーナス当選フラグ(赤7BB当選フラグ、青7BB当選フラグ及びRB当選フラグ)とがある。
また、役抽選手段100は、役抽選の結果を演出制御装置22に送信する。
(回転制御手段110)
回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール45の回転駆動を制御するものである。具体的には、回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させて、その回転速度が所定の定常速度に達するまで加速処理を行う。そして、回転制御手段110は、回転リール45の回転速度が所定の定常速度に達したときには、回転リール45を所定の定常速度で定速回転させる定速処理を行う。
ウェイト制御手段115は、1回の遊技における遊技時間が、予め定められた所定時間(以下、「ウェイト時間」と称する。)以下とならないように制御するものである。本実施の形態では、ウェイト時間は、4.1秒に設定されている。
また、本実施の形態では、ウェイト制御手段115は、ウェイト時間を計時する計時手段を有している。具体的には、ウェイト制御手段115は、一の遊技において、回転制御手段110により回転リール45の回転が開始されたことを契機に、計時手段に計時を開始させる。そして、次の遊技において、回転制御手段110により回転リール45の回転が開始されたことを契機に、計時手段による計時をリセットして再度計時を開始させる。そして、それ以降の遊技においても同様に、毎遊技、回転制御手段110により回転リール45の回転が開始されたことを契機に、ウェイト制御手段115は、計時手段による計時をリセットして再度計時を開始させる。
また、本実施の形態では、遊技の開始に係るスタートスイッチ33が操作されると、後述する遊技制御装置演出実行手段170により、遊技の進行を遅延させるフリーズ演出が実行される場合がある。このような場合には、ウェイト制御手段115は、スタートスイッチ33の操作を契機に、計時手段により計時される計時時間が4.1秒以下であるか否かを判断する。そして、計時時間が4.1秒以下であった場合には、ウェイト制御手段115は、回転制御手段110による、3個すべての回転リール45の回転を開始させる処理の開始を一旦保留するウェイト処理を実行し、計時時間が4.1秒経過した後に、保留を解除し、保留した回転制御手段110による当該処理を開始可能とする。このとき、遊技制御装置演出実行手段170は、計時時間が4.1秒経過した後に、フリーズ演出を実行する。すなわち、計時時間が4.1秒経過した後に、遊技の進行を遅延させるフリーズ演出を実行する。
なお、ウェイト制御手段115は、回転制御手段110により回転リール45の回転が開始されたことを契機に、計時手段に計時を開始させるものであるがこれに限られるものではない。たとえば、フリーズ演出が実行される場合には、ウェイト制御手段115は、当該フリーズ演出中のいずれかのタイミングから計時手段に計時を開始させるようにしてもよい。
(停止制御手段120)
停止制御手段120は、ストップスイッチ34の操作を契機として、役抽選手段100による役抽選の結果と、ストップスイッチ34が操作された時点における対応する回転リール45の回転位置とに基づいて、各回転リール45の回転を適位置で停止させる停止制御を行うものである。
ここで、「コマ」とは、回転リール45の回転量であって、回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量を意味するものである。
また、本実施の形態では、上述の如く、ボーナス状態においては、重複小役に当選する場合があり、このような場合に、停止制御手段120は、引き込み制御において、当選した複数の小役のうちいずれの役を優先して引き込むかを予め設定している。具体的には、停止制御手段120は、小役の引き込み優先順位を、「赤7プラム役」>「青7プラム役」>「BARプラム役」>「プラム役」>「ベル役」>「チェリー役」に設定している。なお、小役の引き込み優先順位は、これに限られるものではない。
また、本実施の形態では、停止制御手段120は、回転リール45の停止位置を予め定めた停止テーブルを備え、上記した引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、この停止テーブルを用いて行う。また、停止制御手段120は、1つのフラグ状態ごとに1つの停止テーブルを備えている。ここで、フラグ状態とは、たとえばプラム当選フラグが成立している状態や、ベル当選フラグと赤7BB当選フラグが成立している状態などである。
なお、停止制御手段120は、1つのフラグ状態及び遊技状態ごとに、1つの停止テーブルを備えるようにしてもよい。また、停止制御手段120は、引き込み制御及び蹴飛ばし制御を、所定の図柄を有効入賞ライン上に停止表示させるか否かを判断しながら制御を行うプログラム制御により行うようにしてもよい。
次に、再遊技役に関する停止制御、具体的には、リプレイAB役、リプレイABC役、リプレイBC役、リプレイAC役及びリプレイACD役に関する停止テーブルについて説明する。
(リプレイAB役)
リプレイAB役に当選した場合に参照される「リプレイAB停止テーブル」には、中停止スイッチ57を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイA役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されているとともに、左停止スイッチ56又は右停止スイッチ58を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイA役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されている。
リプレイABC役に当選した場合に参照される「リプレイABC停止テーブル」には、右停止スイッチ58を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイA役及びリプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されているとともに、左停止スイッチ56又は中停止スイッチ57を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイB役及びリプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイA役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されている。
リプレイBC役に当選した場合に参照される「リプレイBC停止テーブル」には、中停止スイッチ57を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されているとともに、左停止スイッチ56又は右停止スイッチ58を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されている。
リプレイAC役に当選した場合に参照される「リプレイAC停止テーブル」には、右停止スイッチ58を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイA役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されているとともに、左停止スイッチ56又は中停止スイッチ57を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイA役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されている。
リプレイACD役に当選した場合に参照される「リプレイACD停止テーブル」には、左停止スイッチ56を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイA役及びリプレイD役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイC役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されているとともに、中停止スイッチ57又は右停止スイッチ58を最初に操作する順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイC役及びリプレイD役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることを回避しつつ、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイA役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されるように操作位置に対する停止位置が規定されている。
停止図柄判定手段130は、すべての回転リール45の回転が停止した際に、有効入賞ライン上に停止表示されている図柄の組み合わせを判定するものである。
また、本実施の形態では、停止図柄判定手段130により判定が行われると、この判定の結果に基づいた制御が所定の手段により実行される。たとえば、停止図柄判定手段130により、いずれかの小役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、この小役に応じた所定枚数のメダルを払い出すようにする。具体的には、遊技制御手段60は、払い出すメダルのうちクレジット可能な数をクレジットし、クレジット数が上限値に達したときには、残りの枚数のメダルを、ホッパーユニットを作動させて払い出すように制御する。また、たとえば、停止図柄判定手段130により、再遊技役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、再遊技を実行する制御を行う。
(遊技状態移行制御手段135)
遊技状態移行制御手段135は、遊技状態の移行を制御するものである。
上述の如く、本実施の形態では、遊技状態として、通常状態と、RT状態と、内部中状態と、ボーナス状態(BB状態及びRB状態)とがある。そして、遊技状態移行制御手段135は、これらの遊技状態の間で、遊技状態を移行させる制御を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。
また、本実施の形態では、遊技状態移行制御手段135は、現在の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信する。たとえば、遊技状態移行制御手段135は、遊技状態を移行させた場合に、移行後の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信するようにしてもよいし、毎遊技、現在の遊技状態を示す信号を演出制御装置22に送信するようにしてもよい。
通常状態は、上記複数種類の遊技状態のなかで初期状態に相当する遊技状態であり、通常状態からは、図6に示すように、RT状態、内部中状態及びボーナス状態への移行が可能となっている。また、通常状態では、上述の如く、通常役抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。また、通常状態では、再遊技役の当選確率は、約1/7.2に設定され、また、チェリー役の単独当選確率は、約1/100に設定されている。なお、これらの当選確率はこれに限らられるものではない。たとえば、チェリー役の単独当選確率は、出玉率(ベットされるメダルの総数に対する遊技者に付与するメダルの総数の比率)を定めた複数段階の設定値(たとえば1〜6)に応じて異なるようにしてもよい。
本実施の形態では、RT状態からは、図6に示すように、通常状態、内部中状態及びボーナス状態への移行が可能となっている。また、RT状態では、上述の如く、RT役抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。また、RT状態では、再遊技役の当選確率は、約1/1.3に設定されている。これにより、RT状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となっている。そして、再遊技役の当選確率を通常状態よりも高く設定した遊技である遊技状態がRT状態である遊技は、RT(リプレイタイム)遊技などと呼ばれるものである。
また、本実施の形態では、遊技状態移行制御手段135は、通常状態又はRT状態において、役抽選によりボーナス役(赤7BB役、青7BB役又はRB役)に当選した場合に、当該遊技で、当選したボーナス役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されなかったことを条件として、遊技状態を、現在の遊技状態から内部中状態へ移行させ、また、当該遊技で、当選したボーナス役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されたことを条件として、遊技状態を現在の遊技状態から当該ボーナス役に対応するボーナス状態へ移行させる。
本実施の形態では、内部中状態からは、図6に示すように、ボーナス状態への移行が可能となっており、遊技状態移行制御手段135は、内部中状態において、成立しているボーナス当選フラグ、すなわち当選の権利を持ち越しているボーナス役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されたことを条件として、遊技状態を、内部中状態から当該ボーナス役に対応するボーナス状態へ移行させる。
(ボーナス状態)
上述の如く、本実施の形態では、ボーナス状態として、BB状態と、RB状態とがある。BB状態は、赤7BB役又は青7BB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることにより移行する。また、RB状態は、RB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されることにより移行する。また、ボーナス状態では、上述の如く、ボーナス役抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。また、ボーナス状態では、重複役の当選確率は、約1/1.1に設定されている。これにより、遊技状態がボーナス状態であるボーナス遊技(特別遊技)は、通常遊技(遊技状態が通常状態でかつ後述する演出状態が通常演出状態である遊技)よりも遊技者にとって有利な遊技となっている。
なお、ボーナス状態から通常状態への移行条件、すなわちボーナス遊技の終了条件としては、他の条件(たとえば遊技回数)を設定することもできる。
遊技制御装置演出データ記憶手段140は、遊技制御装置21で実行可能な演出(以下、「遊技制御装置演出」とする。)の演出データを記憶するものである。本実施の形態では、遊技制御装置演出を、遊技の進行を遅延させるフリーズ演出、及び1回又は複数回の遊技にわたって実行するものであって、いずれかのフリーズ演出を実行するか否かの情報が遊技回数に対応付けられて規定されているシナリオテーブルを参照して1回又は複数回の遊技にわたって実行するシナリオ演出としている。すなわち、本実施の形態では、遊技制御装置演出データ記憶手段140は、フリーズ演出及びシナリオ演出の演出データを記憶している。
本実施の形態では、「フリーズ演出」を、スタートスイッチ33が操作されてから全ての回転リール45が所定の定常速度に達して定速回転するまでの時間を、通常の遊技の進行よりも所定時間(以下、「遅延時間」とする。)遅らせることにより、遊技の進行を遅延させるものとしている。
そして、本実施の形態では、遊技制御装置演出データ記憶手段140は、フリーズ演出の演出データとして、上記各フリーズ演出の遅延時間を記憶している。具体的には、遊技制御装置演出データ記憶手段140は、図7に示すように、上記各フリーズ演出の遅延時間が規定されているフリーズ演出データテーブルを記憶している。フリーズ演出データテーブルには、たとえば、Lフリーズの遅延時間として「10秒」が規定されている。
また、シナリオテーブルには、いずれかのフリーズ演出を実行するか否かの情報が遊技回数に対応付けられて規定されている。たとえば、シナリオテーブル2には、図8に示すように、「1回」〜「4回」のそれぞれの遊技回数に対応付けられていずれのフリーズ演出も実行しないことが規定されている。また、たとえば、シナリオテーブル4には、「1回」の遊技回数に対応付けられてSフリーズを実行することが規定され、「2回」〜「7回」のそれぞれの遊技回数に対応付けられていずれのフリーズ演出も実行しないことが規定されている。また、たとえば、シナリオテーブル8には、「1回」〜「3回」のそれぞれの遊技回数に対応付けられてSフリーズを実行することが規定され、「4回」の遊技回数に対応付けられてLフリーズを実行することが規定され、「5回」〜「10回」のそれぞれの遊技回数に対応付けられていずれのフリーズ演出も実行しないことが規定されている。
また、本実施の形態では、遊技制御装置演出データ記憶手段140は、複数のフリーズ演出又は複数のシナリオ演出のうちから実行するフリーズ演出又はシナリオ演出を決定する抽選(以下、「実行抽選」とする。)の抽選確率が規定された実行抽選データテーブルを記憶している。なお、本実施の形態では、実行抽選の抽選状態として、通常抽選状態と、特殊抽選状態とを備えている。通常抽選状態は、シナリオ演出8を後述する特殊抽選状態移行フラグが成立していない場合では少なくとも抽選対象としかつ2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ及び70秒フリーズを抽選対象とはしないものである。また、特殊抽選状態は、2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ及び70秒フリーズを少なくとも抽選対象としかつシナリオ演出8を抽選対象とはしないものである。
また、本実施の形態では、遊技制御装置演出データ記憶手段140は、図11に示すように、実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させるか否かを決定する抽選(以下、「特殊抽選状態移行抽選」とする。)の抽選確率か規定された特殊抽選状態移行抽選データテーブルを記憶している。具体的には、遊技制御装置演出データ記憶手段140は、特殊抽選状態移行抽選データテーブルとして、役抽選によりベル役に当選したときに参照されるベル移行抽選データテーブル(図11(A)参照)と、役抽選によりチェリー役に当選したときに参照されるチェリー移行抽選データテーブル(図11(B)参照)と、役抽選によりベル役及びチェリー役のうちのいずれの役にも当選しなかった(ハズレを含む)ときに参照される一般移行抽選データテーブル(図11(C)参照)とを記憶している。
なお、ベル移行抽選データテーブル、チェリー移行抽選データテーブル及び一般移行抽選データテーブルは、それぞれ1つに限られず、少なくとも一部の抽選確率が異なるテーブルを複数設けるようにしてもよい。たとえば、ベル移行抽選データテーブルとして複数のテーブルを設けるようにしてもよい。同様に、ベル実行抽選データテーブル、チェリー実行抽選データテーブル及び一般実行抽選データテーブルも、それぞれ1つに限られず、少なくとも一部の抽選確率(選択確率)が異なるテーブルを複数設けるようにしてもよい。また同様に、ボーナス特殊実行抽選データテーブル及び一般特殊実行抽選データテーブルも、それぞれ1つに限られず、少なくとも一部の抽選確率が異なるテーブルを複数設けるようにしてもよい。
制御情報記憶手段145は、各フリーズ演出又はシナリオ演出を実行する旨を示すコマンド(制御情報)であって、各フリーズ演出又はシナリオ演出に対応したコマンドを各フリーズ演出及びシナリオ演出ごとに1個ずつ予め記憶するものである。上述の如く、本実施の形態では、フリーズ演出として、Sフリーズ、Lフリーズ、2秒フリーズA、2秒フリーズB、4秒フリーズA、4秒フリーズB、6秒フリーズA、6秒フリーズB、8秒フリーズ及び70秒フリーズがある。また、シナリオ演出として、シナリオ演出1〜シナリオ演出8がある。
そして、本実施の形態では、シナリオ演出コマンドにおいて、bit0〜bit3の下位4桁は、実行するシナリオ演出を示すものとなっている。また、bit6(特定の桁)は、後述する移行可能状態であるか否かを示すものとなっている。また、残りのbit4、bit5及びbit7は、コマンドの種別などのその他の情報を示すものとなっている。
なお、制御情報記憶手段145は、演出コマンドのみならず他のコマンドを記憶するようにしてもよい。
(特殊抽選状態移行決定手段150)
特殊抽選状態移行決定手段150は、所定の契機により実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることを決定するものである。本実施の形態では、特殊抽選状態移行決定手段150は、通常状態において、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態でありかつ後述する特殊抽選状態移行フラグが成立していない場合に、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させるか否かを特殊抽選状態移行抽選により決定する。
また、本実施の形態では、特殊抽選状態移行決定手段150は、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態へ移行した場合に、成立している特殊抽選状態移行フラグを消去する。
(遊技制御装置演出決定手段160)
遊技制御装置演出決定手段160は、複数のフリーズ演出又は複数のシナリオ演出のうちから実行するフリーズ演出又はシナリオ演出を決定するものである。本実施の形態では、遊技制御装置演出決定手段160は、通常状態において、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態でありかつシナリオ演出中でない場合に、複数のシナリオ演出のうちから実行するシナリオ演出を実行抽選により決定する。
また、本実施の形態では、遊技制御装置演出決定手段160は、遊技状態がRT状態であるとき、又はシナリオ演出中であるときには、実行抽選を行わない。ここで、「シナリオ演出中」とは、図8に示すシナリオテーブルにおける「いずれのフリーズ演出も実行しない」ことも含むものである。たとえば、図8に示すシナリオテーブル2では、「1回」〜「4回」のそれぞれの遊技回数に対応付けられていずれのフリーズ演出も実行しないことが規定されている。したがって、たとえば、シナリオテーブル2を選択した場合には、当該遊技から4回の遊技回数が経過するまでの間が「シナリオ演出中」である。
また、本実施の形態では、遊技制御装置演出決定手段160は、通常状態において、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態でありかつシナリオ演出中であるときには、選択したシナリオテーブルを参照して、実行するフリーズ演出を決定する。
具体的には、遊技制御装置演出決定手段160は、通常状態において役抽選によりボーナス役に当選した場合に、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態であるときには、図10(A)に示すボーナス特殊実行抽選データテーブルを参照して実行抽選の抽選確率を取得し、取得した抽選確率で実行抽選を行い、70秒フリーズを実行することを決定する。なお、この場合には、実行抽選を行うことなく、70秒フリーズを実行することを決定するようにしてもよい。同様に、遊技制御装置演出決定手段160は、通常状態において役抽選によりボーナス役に当選しなかった場合に、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態であるときには、図10(B)に示す一般特殊実行抽選データテーブルを参照して実行抽選の抽選確率を取得し、取得した抽選確率で実行抽選を行い、2秒フリーズA、2秒フリーズB、4秒フリーズA、4秒フリーズB、6秒フリーズA、6秒フリーズB及び8秒フリーズのうちのいずれかを実行するか否かを決定する。
(遊技制御装置演出実行手段170)
遊技制御装置演出実行手段170は、遊技制御装置演出決定手段160により決定されたフリーズ演出又はシナリオ演出を実行するものである。本実施の形態では、遊技制御装置演出実行手段170は、遊技制御装置演出決定手段160によりいずれかのフリーズ演出を実行することが決定された場合に、フリーズ演出データテーブルを参照して、決定されたフリーズ演出の演出データ(遅延時間)を取得し、取得した演出データ(遅延時間)に基づいて、フリーズ演出を実行する。たとえば、遊技制御装置演出実行手段170は、シナリオ演出中に、遊技制御装置演出決定手段160によりSフリーズを実行することが決定された場合には、フリーズ演出データテーブルを参照して、Sフリーズの遅延時間を取得し、取得した遅延時間に基づいて、Sフリーズを実行する。これにより、遊技制御装置演出実行手段170は、結果として、遊技制御装置演出決定手段160により決定されたシナリオ演出を実行する。なお、遊技制御装置演出決定手段160によりシナリオテーブルが参照されていずれのフリーズ演出を実行しない場合にも、結果として、シナリオ演出を実行することとなる。
また、本実施の形態では、遊技制御装置演出実行手段170は、シナリオ演出中に、通常状態においてリプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されて、遊技状態が、通常状態からRT状態へ移行する場合には、実行中のシナリオ演出を中止して終了する。
また、本実施の形態では、遊技制御装置演出実行手段170は、遊技制御装置演出決定手段160により実行することが決定されたフリーズ演出の演出データ(遅延時間)を取得したときに、回転制御手段110による、3個すべての回転リール45の回転を開始させる処理を一旦保留する。そして、遊技制御装置演出実行手段170は、計時手段により計時される計時時間が取得した遅延時間に達したことを契機に、保留を解除し、保留した当該処理を回転制御手段110に開始させる。これにより、スタートスイッチ33が操作されてから全ての回転リール45が所定の定常速度に達して定速回転するまでの時間が、通常の遊技の進行よりも遅れることとなり、遊技の進行が遅延することとなる。
抽選状態移行制御手段180は、複数の抽選状態の間で実行抽選の抽選状態を移行させるものである。上述の如く、本実施の形態では、実行抽選の抽選状態として、通常抽選状態と特殊抽選状態とを備えている。なお、抽選状態としてはこれに限られるものではない。
そして、本実施の形態では、抽選状態移行制御手段180は、特殊内部中状態において、特殊抽選状態移行決定手段150により特殊抽選状態移行フラグが成立されてから少なくとも1回シナリオ演出が実行されている場合(所定の条件が成立している場合)に、シナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかが終了したとき(特定の遊技制御装置演出が実行されたとき)に、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させる。なお、上述したように、遊技状態が通常状態である場合に、特殊内部中状態において、上記した特殊抽選状態へ移行することとなるシナリオ演出の終了までの間に、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されて、遊技状態が通常状態からRT状態へ移行することとなるときには、特殊抽選状態移行フラグは消去される。
また、上述の如く、図9(C)に示すように、通常状態において役抽選によりベル役及びチェリー役のうちのいずれの役にも当選しなかった(ハズレを含む)場合に、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態であり特殊抽選状態移行フラグが成立しているときには、遊技制御装置演出実行手段170によりシナリオテーブル1が90.0%の確率で選択されるものとなっている。したがって、「シナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかが終了した場合に、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させる」とは、遊技制御装置演出実行手段170によりシナリオテーブル1が選択されて、シナリオ演出1が終了した場合には、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させないことを意味するものである。
また、本実施の形態では、抽選状態移行制御手段180は、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段160により2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ若しくは70秒フリーズを実行することが決定されたとき、又は実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段160により2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ若しくは70秒フリーズを実行することが決定されることなく所定の遊技回数(本実施の形態では32回)が経過したときに、抽選状態を通常抽選状態へ移行させる。
制御情報取得手段185は、遊技制御装置演出決定手段160により実行するフリーズ演出又はシナリオ演出が決定された場合に、その決定されたフリーズ演出又はシナリオ演出を実行する旨を示すコマンドを取得するものである。たとえば、制御情報取得手段185は、遊技制御装置演出決定手段160によりシナリオ演出1を実行することが決定された場合には、シナリオ演出1を実行する旨を示すシナリオ演出1コマンドを取得する。また、たとえば、制御情報取得手段185は、シナリオ演出中に、遊技制御装置演出決定手段160によりSフリーズを実行することが決定された場合には、Sフリーズを実行する旨を示すSフリーズコマンドを取得する。また、たとえば、制御情報取得手段185は、遊技制御装置演出決定手段160により2秒フリーズAを実行することが決定された場合には、2秒フリーズAを実行する旨を示す2秒フリーズAコマンドを取得する。
制御情報生成手段186は、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が、特殊内部中状態であって特殊抽選状態移行決定手段150により特殊抽選状態移行フラグが成立されてから少なくとも1回シナリオ演出が実行されている(所定の条件が成立している)状態(以下、「移行可能状態」とする。)である場合に、遊技制御装置演出決定手段160によりシナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかを実行することが決定されたときに、制御情報取得手段185により取得されたコマンドに、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨を示すこととなる特定の処理を行うことにより、シナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかを実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨をも示すコマンドを生成するものである。
制御情報送信手段187は、遊技制御装置演出決定手段160により実行するフリーズ演出又はシナリオ演出が決定された場合に、その決定されたフリーズ演出又はシナリオ演出を実行する旨を示すコマンドを演出制御装置22へ送信するものである。
本実施の形態では、制御情報送信手段187は、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が、遊技状態が通常状態であって、移行可能状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段160によりシナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかを実行することが決定されたときには、制御情報生成手段186により生成されたbit6が「1」であるシナリオ演出コマンドを演出制御装置22へ送信する。
以上より、本実施の形態では、制御情報送信手段187は、同一のシナリオ演出(遊技制御装置演出)が実行される場合であっても遊技制御装置21における現在の遊技の状態に応じて異なるコマンドを演出制御装置22へ送信することがあるように形成されている。
(演出制御手段230)
演出制御手段230は、表示装置55や演出用ランプ17やスピーカを制御して、役抽選の結果や、遊技の進行に応じて遊技の演出を制御するものである。本実施の形態では、演出制御装置22は、演出状態として、通常演出状態と、AT状態とを備えている。なお、演出状態としてはこれに限られるものではない。そして、演出制御手段230は、各演出状態において、表示装置55に特定の画像を表示させたり、演出用ランプ17を点灯又は点滅させたり、スピーカから所定の音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げる演出を実行する。たとえば、演出制御手段230は、遊技状態がボーナス状態でかつ演出状態が通常演出状態である場合に、ボーナス遊技を盛り上げる演出を実行する。また、通常演出状態は、通常の演出状態である。また、AT状態は、役抽選の結果に関する情報を遊技者に対して報知する報知演出を実行する状態である。役抽選の結果に関する情報(報知の内容)としては、当選した役の情報や、当選した役を有効入賞ライン上に停止表示させるためのストップスイッチ34の操作順序(押し順)などがある。
(演出データ記憶手段190)
演出データ記憶手段190は、実行する演出の演出データ及び演出パターンなどを記憶するものである。演出データとしては、表示装置55に表示するための画像データ、及びスピーカから発するためのサウンドデータなどがある。特に本実施の形態では、演出データ記憶手段190は、演出データとして、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態へ移行することを遊技者報知する抽選状態移行報知演出の演出データと、ボーナス役に当選したこと、ひいてはボーナス遊技(特別遊技)へ移行することを遊技者に期待させるボーナスガセ演出の演出データとを記憶している。抽選状態移行報知演出及びボーナスガセ演出の演出データとしては、それぞれ、シナリオ演出2〜シナリオ演出6のそれぞれに対応した演出データが設けられている。また、これらの各演出データは、シナリオ演出が実行される遊技回数にわたって実行する連続演出の演出データとなっている。なお、抽選状態移行報知演出の演出データとしては、一のシナリオ演出に対応した演出データを複数設け、抽選によりいずれかが選ばれるようにしてもよい。同様に、ボーナスガセ演出の演出データを複数設け、抽選によりいずれかが選ばれるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、演出データ記憶手段190は、後述する、演出状態をAT状態に切り替えることを決定するための抽選(以下、「AT抽選」とする。)の抽選確率が規定されたAT抽選データテーブルを記憶している。具体的には、演出データ記憶手段190は、図12に示すように、AT抽選データテーブルとして、後述する低確率モードにおいて参照される低確率AT抽選データテーブルと、後述する高確率モードにおいて参照される高確率AT抽選データテーブルと、70秒フリーズが実行される場合に参照される確定AT抽選データテーブルと、シナリオ演出7が実行される場合に参照される特定AT抽選データテーブルとを記憶している。たとえば、低確率AT抽選データテーブル及び高確率AT抽選データテーブルのそれぞれには、図12(A)及び(B)に示すように、2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA及び8秒フリーズのそれぞれに対応付けられてAT抽選の抽選確率が規定されている。
なお、低確率AT抽選データテーブルは、1つに限られず、少なくとも一部の抽選確率が異なるテーブルを複数設けるようにしてもよい。また同様に、高確率AT抽選データテーブル、確定AT抽選データテーブル及び特定AT抽選データテーブルについても、1つに限られず、複数としてもよい。
(モード決定手段200)
モード決定手段200は、AT抽選に関する複数のモードのうちからモードを決定するものである。本実施の形態では、AT抽選に関するモードとして、低確率モードと、高確率モードとを備えている。なお、モードの種類としてはこれに限られるものではない。
そして、本実施の形態では、モード決定手段200は、遊技制御装置21から送信された、特殊抽選状態移行フラグが成立している旨を受信した場合に、低確率モード及び高確率モードのうちからモードを抽選により決定する。
AT状態切替決定手段210は、演出状態をAT状態に切り替えることを決定するものである。本実施の形態では、AT状態切替決定手段210は、シナリオ演出8コマンドを受信した場合、すなわち遊技制御装置演出実行手段170により実行される演出がシナリオ演出8である場合に、後述するペナルティ期間中でないときに、演出状態をAT状態に切り替えることを決定する。
また、本実施の形態では、AT状態切替決定手段210は、シナリオ演出7コマンドを受信した場合、すなわち遊技制御装置演出実行手段170により実行される演出がシナリオ演出7である場合に、後述するペナルティ期間中でないときに、図12(D)に示す特定AT抽選データテーブルを参照してAT抽選の抽選確率を取得し、取得した抽選確率でAT抽選を行い、AT抽選の結果が当選の場合に、演出状態をAT状態に切り替えることを決定する。
また、本実施の形態では、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態である場合には、シナリオ演出7又はシナリオ演出8が実行される場合でしか、演出状態をAT状態に切り替えることが決定されて後述するようにART遊技へ移行することはない。これに対して、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態である場合には、実行抽選が毎遊技行われるとともに、2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ又は70秒フリーズが実行される場合に、AT抽選が行われ、演出状態をAT状態に切り替えることが決定される可能性がある。これにより、本実施の形態では、特殊抽選状態は、通常抽選状態よりも遊技者にとって有利な状態となっている。
演出状態切替制御手段220は、複数の演出状態の間で演出状態を切り替える制御を行うものである。本実施の形態では、演出制御装置22には、AT状態を管理するためのAT状態フラグが設けられており、演出状態切替制御手段220は、このAT状態フラグを成立又は消去することにより、演出状態を切り替える制御を行っている。すなわち、AT状態フラグが成立している状態がAT状態であり、また、AT状態フラグが成立していない状態が通常演出状態である。
そして、本実施の形態では、演出状態切替制御手段220は、遊技状態がボーナス状態である場合には、演出状態を通常演出状態に設定する。また、演出状態切替制御手段220は、遊技状態が通常状態である場合には、原則として、演出状態を通常演出状態に設定する。
ここで、「この決定から所定の遊技回数が経過したとき」とは、たとえば、7回の遊技回数にわたって実行されるシナリオ演出7が実行される場合にAT状態切替決定手段210により演出状態をAT状態に切り替えることが決定されたときには、このシナリオ演出7が終了するまでの7回の遊技回数が少なくとも経過したときを意味するものである。同様に、たとえば、10回の遊技回数にわたって実行されるシナリオ演出8が実行される場合に、AT状態切替決定手段210により演出状態をAT状態に切り替えることが決定されたときには、このシナリオ演出8が終了するまでの10回の遊技回数が少なくとも経過したときを意味するものである。なお、演出状態切替制御手段220は、所定の遊技回数が経過したか否かを、以下のようにすることにより判断することができる。たとえば、シナリオ演出7又はシナリオ演出8に係る演出の遊技回数を演出データ記憶手段190に予め記憶しておくことにより、演出状態切替制御手段220は、所定の遊技回数が経過したか否かを判断することができる。また、たとえば、シナリオ演出7又はシナリオ演出8が終了するときに、シナリオ演出が終了する旨を遊技制御装置21が演出制御装置22へ送信することにより、演出状態切替制御手段220は、所定の遊技回数が経過したか否かを判断することができる。
また、本実施の形態では、演出状態切替制御手段220は、AT状態において、所定の遊技回数(たとえば50回)が経過した場合に、AT状態フラグを消去して、演出状態を通常演出状態に設定する。これによりART遊技が終了してRT遊技となる。
なお、演出状態切替制御手段220は、AT状態において、所定の遊技回数が経過した場合に、演出状態を通常演出状態に設定するものであるがこれに限られるものではない。たとえば、所定の遊技回数(たとえば50回)を1セットとして、このセット数を、AT状態切替決定手段210により演出状態をAT状態に切り替えることが決定されたときなどのART遊技を開始するときに決定し、演出状態切替制御手段220は、AT状態において、決定されたセット数の遊技が経過した場合に、演出状態を通常演出状態に設定するようにしてもよい。また、たとえば、所定の遊技回数(たとえば50回)を1セットとして、1セットを開始するとき又は終了するときに、継続抽選を行い、継続抽選の結果が当選の場合には、さらに1セットAT状態を継続し、継続抽選の結果がハズレの場合には、演出状態を通常演出状態に設定するようにしてもよい。また、たとえば、AT状態において、役抽選により所定の役に当選したことを所定の回数報知した場合に、演出状態を通常演出状態に設定するようにしてもよい。
演出実行手段240は、演出を実行するものである。本実施の形態では、演出実行手段240は、bit6が「1」であるシナリオ演出コマンド(特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨をも示す制御情報)を受信した場合に、実行されるシナリオ演出に対応した抽選状態移行報知演出の演出データに基づいて、抽選状態移行報知演出を実行する。なお、演出実行手段240は、連続演出である抽選状態移行報知演出を実行している場合に、遊技状態が通常状態からRT状態へ移行したときには、実行中の抽選状態移行報知演出を終了する。
また、演出実行手段240は、役抽選によりチェリー役に単独当選した場合に、bit6が「0」であるシナリオ演出7コマンドを受信したときに、当該シナリオ演出中において、AT抽選の結果を遊技者に報知する報知演出を実行する。
また、演出実行手段240は、役抽選によりチェリー役に単独当選した場合に、bit6が「0」であるシナリオ演出8コマンドを受信したときに、当該シナリオ演出中において、演出状態をAT状態に切り替えることが決定された旨を報知する報知演出を実行する。なお、演出実行手段240は、当該シナリオ演出7又はシナリオ演出8中において、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されて遊技状態が通常状態からRT状態へ移行する場合には、AT抽選の結果を遊技者に報知する報知演出又は演出状態をAT状態に切り替えることが決定された旨を報知する報知演出を終了する。
また、本実施の形態では、演出実行手段240は、遊技制御装置演出実行手段170により実行されるフリーズ演出が2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ又は70秒フリーズである場合に、AT抽選の結果を遊技者に報知する報知演出を実行する。具体的には、演出実行手段240は、AT抽選の結果が当選の場合には、AT抽選で当選した旨、すなわち演出状態をAT状態に切り替えることが決定された旨を遊技者に報知する報知演出を実行し、また、AT抽選の結果がハズレの場合には、AT抽選で当選しなかった旨を遊技者に報知する報知演出を実行する。
また、演出実行手段240は、遊技制御装置演出実行手段170により実行される演出が2秒フリーズA、4秒フリーズA、6秒フリーズA、8秒フリーズ、70秒フリーズ、シナリオ演出7又はシナリオ演出8である場合に、後述するペナルティ期間中であるときには、AT抽選で当選しなかった旨を遊技者に報知する報知演出を実行する。
また、本実施の形態では、演出実行手段240は、演出状態がAT状態でかつ遊技状態が通常状態である場合に、役抽選によりリプレイAB役又はリプレイABC役に当選したときに、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせを有効入賞ライン上に停止表示させるためのストップスイッチ34の操作順序を遊技者に報知するリプレイB報知演出を実行する。たとえば、演出実行手段240は、役抽選によりリプレイAB役に当選した場合には、リプレイB報知演出として、中停止スイッチ57を最初に操作する順序を遊技者に報知する。そして、この報知に従ってストップスイッチ34を操作すると、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示され、上述の如く、遊技状態が通常状態からRT状態へ移行される。
(不利益付与手段250)
不利益付与手段250は、遊技状態が通常状態でかつ演出実行手段240によりリプレイB報知演出が実行されていない場合に、中停止スイッチ57又は右停止スイッチ58を最初に操作する順序でストップスイッチ34の操作が行われたときに、所定の不利益を遊技者に付与するものである。
また、不利益付与手段250は、ペナルティ期間を設定してから所定の遊技回数(たとえば8回)が経過したときに、ペナルティ期間を解除する。
(スロットマシン10の動作)
以下、図13〜図16に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態に係るスロットマシン10の動作の概略を説明する。まず、スロットマシン10の遊技制御装置21における処理であるメイン制御処理について説明する。
ステップ101において、役抽選手段100により、役抽選が行われ、役抽選の結果が演出制御装置22に送信される。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、遊技状態が通常状態でかつ実行抽選の抽選状態が通常抽選状態である場合に、特殊抽選状態移行フラグが成立しているか否かが判断される。ここで、成立していないと判断されると、ステップ103に進む。一方、成立していると判断されると、ステップ104に進む。なお、遊技状態が通常状態でない場合又は抽選状態が通常抽選状態でない場合には、ステップ104に進む。
ステップ104において、遊技状態が通常状態である場合に、実行するフリーズ演出を決定するフリーズ演出決定処理が行われる。なお、遊技状態が通常状態でない場合には、当該処理は行われない。また、ボーナス遊技が終了してからリプレイA役に初めて当選するまでの間(禁止区間)においても、当該処理は行われない。そして、次のステップ105に進む。
ステップ106において、遊技制御装置演出実行手段170により、遊技制御装置演出決定手段160により決定されたフリーズ演出を実行するフリーズ演出実行処理が行われる。具体的には、実行するフリーズ演出の遅延時間が取得され、回転制御手段110による、3個すべての回転リール45の回転を開始させる処理が一旦保留される。そして、計時手段により計時される計時時間が取得した遅延時間に達すると、保留が解除され、保留した回転制御手段110による当該処理が開始可能となる。そして、次のステップ107に進む。
ステップ108において、遊技制御手段60により、ストップスイッチ34が操作されたか否かが判断される。ここで、操作されたと判断されると、ステップ109に進む。一方、操作されていないと判断されると、再度ステップ108となる。
ステップ109において、停止制御手段120により、操作されたストップスイッチ34に対応する回転リール45の停止制御が行われる。そして、次のステップ110に進む。
ステップ110において、遊技制御手段60により、すべての回転リール45の回転が停止したか否かが判断される。ここで、すべての回転リール45の回転が停止したと判断されると、ステップ111に進む。一方、すべての回転リール45の回転が停止していないと判断されると、ステップ108に戻る。
ステップ112において、遊技制御手段60により、停止表示された図柄の組み合わせに応じた処理が行われる。たとえば、いずれかの小役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示された場合には、遊技制御手段60により、当該役に応じた枚数のメダルの払い出しが行われる。また、たとえば、いずれかの再遊技役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示された場合には、遊技制御手段60により、再遊技を実行するための処理、具体的には前回の遊技でベットした枚数と同数のメダルを自動的にベットする処理が行われる。また、たとえば、リプレイB役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示された場合に、遊技状態が通常状態で、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態でかつ特殊抽選状態移行フラグが成立しているときには、抽選状態移行制御手段180により、成立している特殊抽選状態移行フラグが消去される。そして、次のステップ113に進む。
図14に示すステップ200において、役抽選によりベル役に単独当選したか否かが判断される。ここで、単独当選したと判断されると、ステップ201に進む。一方、単独当選していないと判断されると、ステップ202に進む。
ステップ201において、特殊抽選状態移行決定手段150により、ベル移行抽選データテーブルが参照されて特殊抽選状態移行抽選の抽選確率が取得される。そして、ステップ205に進む。
ステップ202において、役抽選によりチェリー役に単独当選したか否かが判断される。ここで、単独当選したと判断されると、ステップ203に進む。一方、単独当選していないと判断されると、ステップ204に進む。
ステップ204において、特殊抽選状態移行決定手段150により、一般移行抽選データテーブルが参照されて特殊抽選状態移行抽選の抽選確率が取得される。そして、次のステップ205に進む。
ステップ205において、特殊抽選状態移行決定手段150により、特殊抽選状態移行抽選が行われる。そして、次のステップ206に進む。
ステップ207において、特殊抽選状態移行決定手段150により、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることが決定され、特殊抽選状態移行フラグが成立される。そして、当該特殊抽選状態移行抽選処理が終了する。
次に、上述したステップ104におけるフリーズ演出決定処理について説明する。
図15に示すステップ300において、実行抽選の抽選状態が通常抽選状態であるか否かが判断される。ここで、通常抽選状態であると判断されると、ステップ301に進む。一方、通常抽選状態でないと判断されると、ステップ316に進む。
ステップ302において、役抽選によりベル役に単独当選したか否かが判断される。ここで、単独当選したと判断されると、ステップ303に進む。一方、単独当選していないと判断されると、ステップ304に進む。
ステップ303において、遊技制御装置演出決定手段160により、ベル実行抽選データテーブルが参照されて、特殊抽選状態移行フラグが成立しているか否かに応じた実行抽選の抽選確率が取得される。そして、ステップ307に進む。
ステップ305において、遊技制御装置演出決定手段160により、チェリー実行抽選データテーブルが参照されて、特殊抽選状態移行フラグが成立しているか否かに応じた実行抽選の抽選確率が取得される。そして、ステップ307に進む。
ステップ306において、遊技制御装置演出決定手段160により、一般実行抽選データテーブルが参照されて、特殊抽選状態移行フラグが成立しているか否かに応じた実行抽選の抽選確率が取得される。そして、ステップ307に進む。
ステップ308において、遊技制御装置演出決定手段160により、実行抽選の結果に基づいて、いずれかのシナリオテーブルが選択される。そして、次のステップ309に進む。
ステップ309において、制御情報取得手段185により、実行することが決定されたシナリオ演出に対応したシナリオ演出コマンドが取得される。そして、次のステップ310に進む。
ステップ311において、当該遊技において、特殊抽選状態移行抽選が行われたか否か(ステップ102でYであったか否か)が判断される。すなわち、特殊抽選状態移行フラグが成立されてから少なくとも1回シナリオ演出が実行されているか否かが判断される。ここで、行われていない(ステップ102でYであった)と判断されると、ステップ312に進む。一方、行われた(ステップ102でNであった)と判断されると、ステップ313に進む。
ステップ313において、制御情報送信手段187により、シナリオ演出コマンドが演出制御装置22へ送信される。具体的には、特殊内部中状態であって、当該遊技で特殊抽選状態移行抽選が行われていない場合(ステップ311でN)には、制御情報生成手段186による固定値加算処理により生成された、bit6が「1」であるシナリオ演出コマンドが演出制御装置22へ送信される。また、特殊内部中状態でない場合(ステップ310でN)、又は特殊内部中状態であって、当該遊技で特殊抽選状態移行抽選が行われた場合(ステップ311でY)には、制御情報取得手段185により取得されたシナリオ演出コマンドであって、制御情報生成手段186により固定値加算処理が行われていない、bit6が「0」であるシナリオ演出コマンドが演出制御装置22へ送信される。そして、次のステップ314に進む。
ステップ315において、制御情報取得手段185により、実行することが決定されたフリーズ演出に対応したフリーズ演出コマンドが取得され、制御情報送信手段187により、その取得されたフリーズ演出コマンドが演出制御装置22へ送信される。そして、当該フリーズ演出決定処理が終了する。
ステップ316において、役抽選によりボーナス役に当選したか否かが判断される。ここで、当選したと判断されると、ステップ317に進む。一方、当選していないと判断されると、ステップ318に進む。
ステップ318において、遊技制御装置演出決定手段160により、一般特殊実行抽選データテーブルが参照されて実行抽選の抽選確率が取得される。そして、ステップ319に進む。
ステップ319において、遊技制御装置演出決定手段160により、実行抽選が行われる。そして、次のステップ320に進む。
次に、スロットマシン10の演出制御装置22における処理であるサブ制御処理について説明する。
図16に示すステップ400において、受信したコマンドがシナリオ演出コマンドであるか否かが判断される。ここで、シナリオ演出コマンドであると判断されると、ステップ401に進む。一方、シナリオ演出コマンドでないと判断されると、ステップ411に進む。
ステップ402において、演出実行手段240により、実行されるシナリオ演出に対応した抽選状態移行報知演出の演出データに基づいて、抽選状態移行報知演出が開始(実行)される。そして、当該サブ制御処理が終了する。
ステップ403において、ベル役又はチェリー役に単独当選したか否かが判断される。ここで、いずれかの役に当選したと判断されると、ステップ404に進む。一方、いずれの役にも当選していないと判断されると、当該サブ制御処理が終了する。
ステップ405において、受信したコマンドが、シナリオ演出7コマンドであるか否かが判断される。ここで、シナリオ演出7コマンドであると判断されると、ステップ406に進む。一方、シナリオ演出7コマンドでないと判断されると、ステップ409に進む。
ステップ406において、AT状態切替決定手段210により、ペナルティ期間中でない場合に、特定AT抽選データテーブルを参照してAT抽選が行われる。そして、次のステップ407に進む。なお、ペナルティ期間中である場合には、当該サブ制御処理は終了する。
ステップ408において、AT状態切替決定手段210により、演出状態をAT状態に切り替えることが決定される。そして、当該サブ制御処理が終了する。
ステップ409において、受信したコマンドが、シナリオ演出8コマンドであるか否かが判断される。ここで、シナリオ演出8コマンドであると判断されると、ステップ410に進む。一方、シナリオ演出8コマンドでないと判断されると、当該サブ制御処理が終了する。
ステップ411において、受信したコマンドが、所定のフリーズ演出コマンドであるか否かが判断される。具体的には、受信したコマンドが、2秒フリーズAコマンド、4秒フリーズAコマンド、6秒フリーズAコマンド、8秒フリーズコマンド又は70秒フリーズコマンドであるか否かが判断される。ここで、いずれかのフリーズ演出コマンドであると判断されると、ステップ412に進む。一方、いずれのフリーズ演出コマンドでもないと判断されると、当該サブ制御処理が終了する。
(作用・効果)
以上説明したように、本実施の形態では、通常状態において、特殊抽選状態移行抽選を行い、特殊抽選状態移行抽選の結果に基づいて、実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることを決定する。抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることを決定すると、特殊抽選状態移行フラグを成立させる。
また、本実施の形態では、特殊抽選状態移行フラグが成立するのは、役抽選によりベル役又はチェリー役に当選したときとなっている。そして、ベル役又はチェリー役に当選した場合のうちベル役又はチェリー役に単独当選して、特殊抽選状態移行フラグが成立した場合(特殊内部中状態)においては、上述したボーナス役の当選を遊技者に期待させるシナリオ演出が終了した後に、シナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかが終了する(特殊抽選状態移行フラグが成立してから少なくとも1回シナリオ演出が実行されている場合に、シナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかが終了する)と、実行抽選の抽選状態が特殊抽選状態へ移行する。
また、ボーナス役に当選した場合に、いずれかのシナリオ演出を実行するときには、特定の固定値を加算する処理を行うことなく、実行するシナリオ演出に対応した、bit6が「0」であるシナリオ演出コマンドを演出制御装置22へ送信する。
以上より、本実施の形態によれば、特殊内部中状態において特殊抽選状態移行フラグが成立してから少なくとも1回シナリオ演出が実行されている場合(移行可能状態)や、特殊内部中状態において特殊抽選状態移行フラグが成立してから1回もシナリオ演出が実行されていない場合や、特殊内部中状態でない場合などの遊技制御装置21における異なる遊技の状態において、同一のシナリオ演出を共通に使い回しつつ、同一のシナリオ演出を実行する場合であっても、そのシナリオ演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態をも示すシナリオ演出コマンドを演出制御装置22へ送信することにより、演出制御装置22では、受信したシナリオ演出コマンドに基づく遊技制御装置21における遊技の状態に応じて、抽選状態移行報知演出や、ボーナスガセ演出などの異なる演出を実行することができる。これにより、同一のシナリオ演出を実行する場合であっても、遊技制御装置21が実行するシナリオ演出と、演出制御装置22が実行する演出(抽選状態移行報知演出やボーナスガセ演出)とにより構成される演出全体としては、異なる演出に見せることができ、演出にバリエーションを持たせることができる。
また、本実施の形態によれば、役抽選の結果以外の事由による遊技制御装置21における遊技の状態の変化、具体的にはシナリオ演出の実行による実行抽選の抽選状態の移行を対象として、同一のシナリオ演出を共通に使い回しつつ、演出を行うことができる。また、本実施の形態によれば、同一のシナリオ演出を共通に使い回しつつ、役抽選の結果による遊技制御装置21における遊技の状態の変化、具体的にはボーナス遊技への移行を遊技者に期待させる演出を行うことができる。すなわち、役抽選の結果以外の事由による遊技制御装置21における遊技の状態の変化や、役抽選の結果による遊技制御装置21における遊技の状態の変化などの異なる対象について、同一のシナリオ演出を共通に使い回しつつ、演出を行うことができる。
(変形例1)
本変形例では、制御情報記憶手段145は、シナリオ演出コマンドとして、シナリオ演出を実行する旨に加えて遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨をも示すシナリオ演出コマンドと、シナリオ演出を実行する旨に加えて遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない旨をも示すシナリオ演出コマンドとを予め記憶している。具体的には、制御情報記憶手段145は、シナリオ演出2コマンドとして、bitが「1」であるシナリオ演出2コマンド(シナリオ演出2を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨をも示すシナリオ演出コマンド)と、bitが「0」であるシナリオ演出2コマンド(シナリオ演出2を実行する旨に加えて、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態でない旨をも示すシナリオ演出コマンド)とを予め記憶している。また、制御情報記憶手段145は、シナリオ演出3コマンド、シナリオ演出4コマンド、シナリオ演出5コマンド及びシナリオ演出6コマンドについても、同様に2個ずつ予め記憶している。
また、制御情報取得手段185は、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が、遊技状態が通常状態であって、移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段160によりシナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかを実行することが決定されたときには、その決定されたシナリオ演出に対応した、bit6が「0」であるシナリオ演出コマンドを取得し、制御情報送信手段187は、そのbit6が「0」であるシナリオ演出コマンドを演出制御装置22へ送信する。
(変形例2)
本変形例では、制御情報送信手段187は、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が、遊技状態が通常状態であって、移行可能状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段160によりシナリオ演出2〜シナリオ演出6のうちのいずれかを実行することが決定されたときには、制御情報取得手段185により取得されたものであって、その決定されたシナリオ演出に対応した、bit6が「0」であるシナリオ演出コマンドを演出制御装置22へ送信し、続けて遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨を示す移行可能データ(たとえば「40H」)を演出制御装置22へ送信する。
そして、演出実行手段240は、シナリオ演出コマンドに続けて移行可能データを受信した場合には、抽選状態移行報知演出を実行する。また、演出実行手段240は、通常状態において役抽選によりベル役又はチェリー役に単独当選した場合に、シナリオ演出コマンドのみを受信したときには、ボーナスガセ演出を実行し、役抽選によりボーナス役に当選した場合に、シナリオ演出コマンドのみを受信したときには、ボーナス報知演出を実行する。
また、本変形例によれば、制御情報生成手段186は不要であるとともに、このような構成としても、上述した実施の形態と同様の作用効果を奏する。
(他の実施の形態)
上述した実施の形態では、フリーズ演出中に、回転リール45を用いた演出である回転リール演出を実行することもできる。すなわち、遊技制御装置演出には、フリーズ演出中に実行する回転リール演出を含めることもできる。
また、上述した実施の形態では、シナリオ演出コマンドのbit6を、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態であるか否かを示す特定の桁としているが、複数の桁(たとえばbit6及びbit5)を、遊技制御装置21における現在の遊技の状態が移行可能状態であるか否かを示す特定の桁としてもよい。
また、上述した実施の形態では、制御情報生成手段186は、特定の処理として、制御情報取得手段185により取得されたシナリオ演出コマンドに、シナリオ演出コマンドを構成する数値データにおけるbit6(特定の桁)のデータを変更するための特定の固定値を加算する処理を行うものであるが、これに限られるものではなく、シナリオ演出コマンドを構成する数値データにおけるbit6(特定の桁)のデータを変更する処理であれば、どのような処理であってもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形および改良なども含むものである。また、本発明は、上述した実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。
22 演出制御装置 100 役抽選手段
145 制御情報記憶手段 150 特殊抽選状態移行決定手段
160 遊技制御装置演出決定手段 170 遊技制御装置演出実行手段
180 抽選状態移行制御手段 185 制御情報取得手段
186 制御情報生成手段 187 制御情報送信手段
Claims (5)
- 主として遊技を制御する遊技制御装置と、
遊技制御装置からの信号を受信して主として遊技の演出を制御する演出制御装置と、を備え、
遊技制御装置と演出制御装置との間における信号の送受信は遊技制御装置から演出制御装置への一方向に形成された遊技機であって、
遊技制御装置は、
遊技制御装置で実行可能な演出(以下、「遊技制御装置演出」とする。)であって、複数の遊技制御装置演出のうちから実行する遊技制御装置演出を決定する遊技制御装置演出決定手段と、
遊技制御装置演出決定手段により決定された遊技制御装置演出を実行する遊技制御装置演出実行手段と、
遊技制御装置演出決定手段により実行する遊技制御装置演出が決定された場合に、その決定された遊技制御装置演出を実行する旨を示す制御情報を演出制御装置へ送信する制御情報送信手段と、を備え、
制御情報送信手段は、
遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定された場合には、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置における現在の遊技の状態をも示す制御情報を演出制御装置へ送信することにより、同一の遊技制御装置演出が実行される場合であっても遊技制御装置における現在の遊技の状態に応じて異なる制御情報を演出制御装置へ送信することがあるように形成され、
演出制御装置は、
遊技制御装置演出実行手段により特定の遊技制御装置演出が実行される場合に、遊技制御装置における現在の遊技の状態が特定の状態であったときには、遊技制御装置における遊技の状態が、特定の状態よりも遊技者にとって有利な状態である第1の有利な状態へ移行することを遊技者に報知する演出を実行し、
遊技制御装置演出実行手段により特定の遊技制御装置演出が実行される場合に、遊技制御装置における現在の遊技の状態が特定の状態でなかったときには、遊技制御装置における遊技の状態が、現在の遊技の状態よりも遊技者にとって有利な状態であって、第1の有利な状態とは異なる第2の有利な状態へ移行することを遊技者に期待させる演出を実行するように形成されていることを特徴とする遊技機。 - 遊技制御装置演出決定手段は、
実行する遊技制御装置演出を抽選(以下、「実行抽選」とする。)により決定するように形成され、
遊技制御装置は、
通常抽選状態と通常抽選状態よりも遊技者にとって有利な状態である特殊抽選状態とを含む実行抽選の複数の抽選状態の間で抽選状態を移行させる抽選状態移行制御手段と、
所定の契機により実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることを決定する特殊抽選状態移行決定手段と、を備え、
抽選状態移行制御手段は、
実行抽選の抽選状態が通常抽選状態であって、特殊抽選状態移行決定手段により実行抽選の抽選状態を特殊抽選状態へ移行させることが決定されている状態(以下、「特殊内部中状態」とする。)において、所定の条件が成立している場合に、特定の遊技制御装置演出が実行されたときに、抽選状態を特殊抽選状態へ移行させ、
制御情報送信手段は、
遊技制御装置における現在の遊技の状態が、特定の状態としての、特殊内部中状態であって所定の条件が成立している状態(以下、「移行可能状態」とする。)である場合に、遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨をも示す制御情報(以下、「移行可能制御情報」とする。)を演出制御装置へ送信し、
遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、特定の遊技制御装置演出を実行する旨に加えて、遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態でない旨をも示す制御情報(以下、「移行不可能制御情報」とする。)を演出制御装置へ送信するように形成され、
演出制御装置は、
移行可能制御情報を受信した場合には、第1の有利な状態としての特殊抽選状態へ移行することを遊技者に報知する演出を実行するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 遊技制御装置は、
特別役と特定役とに重複して当選する場合と、特定役にのみ当選する場合とがあるように、特別役及び特定役を含む複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段を備え、
役抽選により特別役に当選したことを条件に通常の遊技である通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である特別遊技へ移行可能とし、
制御情報送信手段は、
役抽選により特定役にのみ当選しかつ遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、移行不可能制御情報を演出制御装置へ送信するように形成され、
演出制御装置は、
役抽選により特定役にのみ当選した場合に、移行不可能制御情報を受信したときには、第2の有利な状態としての特別遊技へ移行することを遊技者に期待させる演出を実行するように形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊技機。 - 遊技制御装置は、
各遊技制御装置演出に対応した制御情報を各遊技制御装置演出ごとに1個ずつ予め記憶する制御情報記憶手段と、
遊技制御装置演出決定手段により実行する遊技制御装置演出が決定された場合に、その決定された遊技制御装置演出を実行する旨を示す制御情報を取得する制御情報取得手段と、
遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときに、制御情報取得手段により取得された制御情報に、遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態である旨を示すこととなる特定の処理を行うことにより、移行可能制御情報を生成する制御情報生成手段と、を備え、
制御情報送信手段は、
遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態である場合に、遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、制御情報生成手段により生成された移行可能制御情報を演出制御装置へ送信し、
遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態でない場合に、遊技制御装置演出決定手段により特定の遊技制御装置演出を実行することが決定されたときには、制御情報取得手段により取得された制御情報であって、制御情報生成手段による特定の処理が行われていない制御情報を演出制御装置へ送信するように形成され、
特定の遊技制御装置演出を実行する旨を示す制御情報であって、制御情報生成手段による特定の処理が行われていない制御情報を、移行不可能制御情報としていることを特徴とする請求項3記載の遊技機。 - 制御情報は、複数の桁からなる数値データによって構成され、
制御情報を構成する数値データのうち特定の桁を、遊技制御装置における現在の遊技の状態が移行可能状態であるか否かを示すものとして予め設定し、
制御情報生成手段は、
特定の処理として、制御情報取得手段により取得された制御情報に、制御情報を構成する数値データにおける特定の桁のデータを変更するための特定の固定値を加算する処理を行うように形成されていることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
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