JP5739133B2 - 食品包装容器 - Google Patents
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Description
このうち、幕の内弁当などの和風の食品を包装する容器として、図6に示されるように、容器本体100が、ご飯やおかずが盛られるポリプロピレン製の内容器101と、表面に竹の節などの木目調の模様が付されたポリスチレン製の外枠102からなり、外枠102の内周面に形成された溝部102aに内容器101の周辺縁部101aを係合して外枠102内に内容器101を一体化させ、これに透明な蓋体103を被せて、容器に収納された食品が恰も木製の折箱や重箱の中に盛られた如き外観を呈する形態のものが知られている(例えば特許文献1、2参照)。
また、前記容器を用いた弁当は、食品を収納した容器本体100に蓋体103を被せて密閉し、その外側にラップフィルムやシュリンクフィルムを被せて食品売り場に陳列されるが、図7に示されるように、蓋体103を容器本体100に被せると蓋体103の周縁コーナー部に設けた摘み片103aが外枠102の上面よりも外側に突出し、容器にフィルムを巻く際にフィルムが摘み片103aに引っ掛かって破れたり、或いは容器にシュリンクフィルムを被せて収縮させた後、容器を取り扱う際に摘み片103aがフィルムを貫通してフィルムに切れ目ができたりし易いという問題があった。
前記容器本体の四隅角部に肩部から下方傾斜して外側壁に連なる傾斜面部を設け、
蓋体の周辺に外方へ略水平に張り出したフランジ部を設けるとともに当該蓋体の四隅角部の少なくとも一つの角部を摘み片となし、
前記収納凹部に食品が収納された容器本体に蓋体を装着し、フィルムによって前記容器本体及び蓋体を包み込んだときに、前記フィルムとともに蓋体の摘み片が容器本体の傾斜面部上に折れ重なるようにした構成を有することを特徴とする。
蓋体を容器本体に装着したときに蓋体の摘み片が水平に突出するものの、当該摘み片が位置する容器本体の四隅角部には下り傾斜した傾斜面部を設けてあるので、フィルムで包み込む際に摘み片が屈曲してフィルムとともに傾斜面部上に折れ重なるため、フィルムが摘み片に引っ掛かって破れたり切れ目ができたりするなどのフィルムで包み込む操作に支障を来すことはなく、また、フィルムを取り外さない限り摘み片は折れたままなので、容器取り扱い中に摘み片がフィルムを貫通してしまうようなこともない。
また、容器からフィルムを取り外せば、折れ曲がっていた蓋体の摘み片は元の位置まで弾性復帰し、水平に突出した摘み片を摘んで蓋体を容器本体から簡単に取り外すことができる。
さらに、容器本体に前記傾斜面部を設けた場合、容器本体に蓋体を装着すると傾斜面部上で摘み片が水平に張り出し、傾斜面部と摘み片の間に指を差し入れる空隙ができるので摘み片を長く設ける必要もない。摘み片は、容器本体に蓋体を装着したときに容器外方に摘み片が突出する長さに設けてもよく、蓋体のフランジ部の各四隅角部に設けてもよい。
また、容器本体は一の材料による一体成形品なので、容器の保管や運搬の際に嵩を小さくして積み重ねることが可能である。
蓋体に施すメッシュ加工は、例えば蓋体を構成するシートの表面に微細な凹部を多点列状或いは格子状などのメッシュ状に設ける加工であり、メッシュ加工を施すことでシートに可撓性が付与される。
摘み片にメッシュ加工を施してあれば、摘み片をスムーズに折り曲げることができ、摘み片を容器本体の傾斜面部上に折り重ねても摘み片の根元部分が割れたり切れたりするようなことはない。メッシュ加工を施すことで摘み片が摘みやすくもなる。また、フランジ部にメッシュ加工を施してあれば、容器本体に装着した蓋体を粘着テープで留め付ける際に重合する粘着テープに沿ってフランジ部を撓ませて容器本体の上面に確実に接合させることができ、また、粘着テープを取り外す際にフランジ部に外力がかかってもフランジ部が割れるようなことはなく、粘着テープをスムーズに除去することができる。
合成樹脂製の容器の成形は、容器表面に付す文様が印刷された印刷フィルムと原反とを貼り合わせてシートにし、これを成型金型で加熱し変形させ、冷却固化した後、成形された容器をシートから打ち抜く加工工程により行われ、前記容器本体は、肩部と外側壁の境界に沿って色や模様が異なる印刷フィルムを用い、印刷フィルムの文様の位置と成形金型の容器型の位置とを位置決めして熱成形することにより成形することができる。
本発明を和風料理の弁当容器に適用する場合、外側壁の表面には竹の節や木目状の模様を付して容器本体を形成すれば、食品が恰も木製の折箱や重箱の中に盛られた如き外観のものとなる。
また、前記構成の食品包装容器は、容器本体の肩部に設けられた凹所に蓋体の下部周辺部が外嵌合するように構成することができる。
図1は本発明の食品包装容器の外観を示しており、図示されるように、この食品包装容器1は、上部を平面視略矩形の開口面とし、この開口面内に食品が収納される収納凹部21を設けた容器本体2と、容器本体2の上部に装着して開口面を閉鎖する透明な蓋体3により構成されている。
収納凹部21の上部には、内側壁23の上端から略水平に外方へ折れ、且つ端部を下方へ屈曲させた堤部25aと堤部25aの下端から略水平に折れた蓋受け面部25bからなる肩部25が周設され、さらに肩部25の端部から外側壁26をスカート状に垂下させ、収納凹部21の周囲を外側壁26で囲った形状に設けてある。前記肩部25の堤部25aの蓋受け面部25bとの境界部分には、後述する蓋体3の周縁下端部に設けた凸部33aが嵌合する凹部25cが形成してある。
容器本体2の四隅角部には、肩部25から下方傾斜して外側壁26に連なる傾斜面部27を設けてあり、また、外側壁26の表面の四側辺の中央と四隅角部の両側の位置には補強用の縦リブ26aを設け、さらに各縦リブ26a間にも補強用の縦筋(図示せず)を列設してある。
また、容器本体2は、肩部25と外側壁26の境界に沿って表面の色及び模様が異ならせて形成し、肩部25よりも内側の収納凹部21の領域は例えば赤色で着色し、外側壁26の表面には木目状の模様を付した装飾が施してある。
前記天面部31の周辺には、その輪郭に沿って上方凸部31aを突設させてあり、食品包装容器1を積み重ねた際に、上段の容器の容器本体2の底部22が上方凸部31aに係合して積み重ねた容器の位置ズレを防止できるように設けてある。
また、段部33のフランジ部34との境界部分には、内方へ突出した凸部33aが形成されており、容器本体2に蓋体3を装着した際に、前記容器本体2の肩部25の蓋受け面部25bに蓋体3のフランジ部34が重なり、且つ肩部25の凹部25cに凸部33aが嵌合することにより、容器本体2に装着した蓋体3が固定されるように設けてある。なお、容器本体2に設ける凹部25cと蓋体3に設ける凸部33aは、それぞれ肩部25と段部33の全周に連続して設けても、四側辺の中央や四隅角部など対応位置に断続的に設けてもよい。
また、フランジ部34の四隅角部は各々周縁を湾曲形状に縁取ってなる摘み片35としてあり、さらに各摘み片35を含むフランジ部34から段部33に亘る部分には微細な凹部をメッシュ状に配置したメッシュ加工を施してある。
容器本体2に蓋体3を装着した状態で蓋体3の摘み片35が水平に突出するが、摘み片35の下方には容器本体2に設けた傾斜面部27が設けてあるので、図5に示されるように、フィルムFで包み込む際に摘み片35が屈曲してフィルムFとともに傾斜面部27上に折れ重なり、フィルムFが摘み片35に引っ掛かって破れたり切れ目ができたりすることはない。また、フィルムFを取り外さない限り摘み片35は折れたままなので、容器取り扱い中に摘み片35がフィルムFを貫通してしまうようなこともない。フィルムFを取り外せば、折れ曲がっていた摘み片35は元の位置に弾性変形して水平に張り出し、これを摘んで蓋体3を容器本体2から簡単に取り外すことが可能である。
また、容器本体2の外側壁26の表面には木目状の模様を付してあるので、収納した食品が恰も木製の折箱や重箱の中に盛られた如き風情の外観となり、視覚上の訴求力を高めて食品をおいしそうに見せることができる。
Claims (4)
- 平面視略方形の開口面内に収納凹部を有し、収納凹部の上部に外方へ折れた肩部を設けるとともに肩部の端部に外側壁が連設されてなる容器本体と、前記肩部に装着して容器本体の開口面を閉鎖する蓋体とを有する合成樹脂製の食品包装用容器において、
前記容器本体の四隅角部に肩部から下方傾斜して外側壁に連なる傾斜面部を設け、
蓋体を、その周辺に外方へ略水平に張り出したフランジ部を設け、当該蓋体の四隅角部の少なくとも一つの角部を摘み片となすとともに、少なくともフランジ部と摘み片にメッシュ加工を施して形成し、
前記収納凹部に食品が収納された容器本体に蓋体を装着し、フィルムで前記容器本体及び蓋体を包み込んだときに、前記フィルムとともに蓋体の摘み片が容器本体の傾斜面部上に折れ重なるようにした構成を有することを特徴とする食品包装容器。 - 容器本体はその肩部と外側壁の境界に沿って当該容器本体の表面に付された色又は模様を異ならせて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の食品包装容器。
- 容器本体の外側壁の表面に竹の節や木目状の模様を付してなる請求項1又は2に記載の食品包装容器。
- 容器本体の肩部に設けられた凹部に蓋体の下側周辺部が外嵌合する構成を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の食品包装容器。
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