JP5738957B2 - 物品搬送具及びそれに用いられる物品搬送用袋体 - Google Patents
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Description
物品搬送用袋体内で中間棚を固定するため、袋体の一部に孔を開けて、この孔を通して中間棚の支持体を枠体に結合させている。
一方、物品搬送具を使用しないときには、コンパクトに折り畳んで、複数台を重ね合わせて収納(以下、ネスティングという)している。下記特許文献2には、物品搬送具と物品搬送用袋体とを別個に折り畳んでネスティングを行う技術が開示されている。また、物品搬送具と物品搬送用袋体とを一体に組付けたまま折り畳んでネスティングを行う技術も開発されて来ている(未公知)。
また、ネスティングを行う際は、物品搬送具と物品搬送用袋体とを一体に組付けたまま折り畳んで、しかも、ネスティング時の収納スペースはできるだけ小さくしたいとの要求がある。
このような問題に鑑み本発明の課題は、中間棚を支持するための支持具を、袋体の内壁に固定することにより、中間棚支持のために開けられる孔の数を抑制し、袋体の密閉性を高めることにある。また、物品搬送具をネスティングする際の重ね合わせ部の重ね合わせ寸法を小さくすることにより、使用しない物品搬送具の収納スペースを小さくすることにある。
第1発明によれば、中間棚を支持する帯状部材を袋体の接合部に接合して固定したので、袋体に中間棚支持のための孔を開ける必要がなくなり、袋体の密閉性を高めることができる。そのため、袋体の保温性、防水性、防塵性を高めることができる。また、従来のように、中間棚の支持を袋体に開けられた孔を介して行う場合は、袋体に対して中間棚の着脱を繰り返していると、袋体の孔部が損傷を受けて、孔が次第に大きくなってしまい、更に密閉性が低下する問題があるが、第1発明によれば、孔がないので、そのような問題も生じない。更に、従来のように、中間棚の支持を袋体に開けられた孔を介して枠体によって行う場合は、いろいろな理由で中間棚の支持位置である袋体の孔の位置と枠体の対応位置とがずれると、中間棚の支持が正常に行われない、例えば中間棚を水平に保てない問題が生じるが、第1発明によれば、中間棚を支持するのに、帯状部材を介して袋体にて行っているため、そのような問題も生じない。
第2発明によれば、帯状部材は袋体の内側から外側に延びて、そのまま枠体に固定されるため、中間棚を支持する荷重が帯状部材から直接枠体に伝達され、中間棚を袋体の内壁側で支持しているにも係らず、袋体にその支持荷重がかかることはない。このため、袋体に余分な補強を不要とすることができる。
第3発明によれば、中間棚は、途中で折り曲げ可能とされ、この折曲部よりも内部奥側の中間棚を対応する帯状部材に支持させる作業を行う際には、出入口側の中間棚が内部奥側の中間棚の折曲部で吊り下げられるため、作業者側である出入口側の中間棚が作業者側に出っ張ることはなく、作業性を良くすることができる。
第4発明によれば、中間棚は帯状部材による支持の他に、枠体にヒンジ結合して支持されているため、帯状部材によって支持しているにも係らず、中間棚の支持強度を維持することができる。しかも、中間棚を袋体内に挿入するためのスリットによる隙間は閉じられるので、袋体の密閉性を維持することができる。
第5発明によれば、物品搬送具がネスティングされるとき、袋体の前面部及び天面部を成すシート材は、背面部に沿って折り畳まれ、背面部に沿うように回転される袋体の底面部及び枠体の底面部の回転外周端と干渉しない長さとされる。そのため、袋体の前面部及び天面部を成すシート材と袋体の底面部及び枠体の底面部とが、背面部との重なり方向に重ならないことになり、ネスティングされた物品搬送具の大きさを小さくすることができる。
また、袋体の前面部及び天面部を成すシート材と袋体の底面部及び枠体の底面部とが干渉しないため、ネスティングが繰り返されても両者の耐久性が損なわれることを抑制することができる。
第6発明によれば、袋体の前面部及び天面部を成すシート材が背面部に沿うように折り畳まれるとき、折り目に沿って折り畳まれる。そのため、折り目がない場合になり易いシート材が丸まることを抑制することができる。その結果、折り畳まれるシート材の折り畳まれた状態における厚さを可及的に抑制することができる。
第7発明によれば、中間棚が袋体の背面部に沿って回転され格納されたとき中間棚の両側に対応する袋体の背面部を成すシート材は、接合手段によって切り離し可能とされている。そのため、枠体の背面部に沿って中間棚を格納し、その格納された中間棚の出入口側に袋体の背面部を成すシート材を配置することができる。或いは、切り離された袋体の背面部を成すシート材の出入口側に中間棚を格納することもできる。いずれにしても、中間棚が袋体の背面部を成すシート材により枠体の背面部側に移動できないように止められることを防止することができる。その結果、ネスティングされた物品搬送具の大きさを小さくすることができる。
第8発明によれば、袋体の背面部を成すシート材の切離部の接合、非接合を、切離部に沿って設けられたエレメントと、エレメントを結合、非結合とするスライダとを備えるファスナによって行う。例えば、切離部の接合、非接合を周知の面ファスナによって行う場合には、面ファスナを構成する係合子と被係合子とが、両者を係合させたくないときでも意に反して係合してしまい、切離部を非接合状態に維持して行いたい作業の作業性を悪化させることがあるが、第8発明のファスナによれば非結合状態とされたエレメント同士が意に反して結合されることはなく、上記作業の作業性を良くすることができる。
保冷カバー10は、断熱性を備えたシート材11を縫製(接合)して立方体形状に形成し、前面部11Cと背面下部11Bは、それぞれ左右一対のファスナ12、13により両側部で切り離し可能とされている。即ち、保冷カバー10の前面部11Cは、一対のファスナ12により両側部を切り離すことにより前面部11Cの上端を中心に下端を上方に跳ね上げて、立方体形状の保冷カバー10の天面部上に載せることができるようにされている。それにより保冷カバー10の前面を開口して商品の出入口とすることができる。また、保冷カバー10の背面下部11Bは、一対のファスナ13により両側部を切り離すことにより、保冷カバー10の背面上部11Aとの間を大きく開くことができるようにされている。
保冷カバー10の天面部の各ベルト14に対応して、保冷カバー10の立方体形状の内部には、本発明の帯状部材である吊りベルト21、22が設けられている。吊りベルト21、22は、二股に分かれている上記ベルト14の一方と一体物の帯状部材であり、同一素材から成る。吊りベルト21、22はベルト14に比べて長く下方に延びて形成され、その下端の自由端部には面ファスナ21A、22A(図9A参照)が設けられ、自由端部が上になるように折り返して自由端部の面ファスナを吊りベルト21、22の中間部の対応部分に結合することにより、後述のように中間棚40(図3参照)の支持部を支持するための輪を形成可能としている。
保冷カバー10の背面は上述のように、背面上部11Aと背面下部11Bとの組合せによって成り、背面上部11Aの下端部と背面下部11Bの上端部とは互いに面厚方向に重なるように構成されている。即ち、背面上部11Aの下端部は、背面下部11Bの上端部より保冷カバー10の立方体形状の内部側となるように下方に延びて配置され、背面上部11Aの下端部には、更に下方に垂れ下がるようにカバー体であるフラップ15が設けられている。また、フラップ15の両側には下方に垂れ下がるように、フラップ15を開閉操作するためのストラップ15Aが設けられている。
枠体30は、金属製の棒状体を溶接して格子状に組み合わせたフレーム部32から成り、フレーム部32の底面は、四角形の板体から成る底面部31の上に載せられ、底面部31の底面の四隅には、それぞれキャスタ33が設けられ、枠体30を手動で移動する際の移動を容易にしている。枠体30のフレーム部32の前面は開放されており、この開放面に保冷カバー10の前面を一致させるようにしている。また、枠体30のフレーム部32の背面には中間棚40が、保冷カバー10の背面上部11Aの下端部に対応する位置で水平方向に沿う回動軸を中心として回動自在に設けられている。従って、枠体30のフレーム部32の立方体形状の内部側で、背面には回動軸に吊り下げられるように中間棚40が配置され、中間棚40を使用状態とする際は、中間棚40の下端を持ち上げて水平状態とすることになる。なお、中間棚40は、枠体30のフレーム部32と同様に、金属製の棒状体を溶接して格子状に形成されている。格子の大きさは、上に載せられる保冷材などが保持できる大きさに選定されている。
図6(A)のように折り畳まれた状態にある保冷カバー10を展開し、図6(B)のように保冷カバー10の背面を、枠体30のフレーム部32の背面に沿わせて置き、保冷カバー10の背面上部の2つのベルト14により保冷カバー10をフレーム部32に保持させる。
図6(C)は、枠体30を背面側から見た状態を示すが、保冷カバー10をフレーム部32の内面に沿うように展開して、残りの全てのベルト14を、それぞれフレーム部32の対応部分に巻き付けて、保冷カバー10全体を枠体30に固定する。
図6(D)は、枠体30を正面側から見た状態を示しており、保冷カバー10の前面部11Cの各ファスナ12を引き上げて保冷カバー10の前面部11Cを枠体30の天面部の上に跳ね上げ、更に、保冷カバー10の背面下部11Bの各ファスナ13を下ろして、背面下部11Bの上端部を下に折り曲げて、上述のように枠体30のフレーム部32の背面に沿って吊り下げられている中間棚40を持ち上げる。
図6(E)では、水平状態に保たれた中間棚40の左右の支持部に吊りベルト21、22の自由端部を巻き付けて中間棚40を水平状態に保持する。このとき、図9(A)のように、吊りベルト21(22)の自由端部の面ファスナ21A(22A)を、吊りベルト21(22)の側部の対応部分に結合させて、吊りベルト21(22)により輪を形成し、この輪の中に中間棚40の支持部を通して保持している。
このようにして組み付けられた枠体30と保冷カバー10とを切り離す際は、図6に基づいて説明した上述の手順とは逆の手順で、枠体30から保冷カバー10を外すことができる。
図4は、中間棚40の内部奥側41が吊りベルト21によって吊り下げられて水平状態に保持され、中間棚40の出入口側42は、吊りベルト22によって吊り下げられず、中間棚40の内部奥側41との間の折曲部44によって吊り下げられた状態を示している。図3、4中、43は、中間棚40の内部奥側41と出入口側42とを相対回転自在に結合している結合体を示す。
図4のように、中間棚40の出入口側42が内部奥側41に吊り下げられた状態とすることにより、作業者側である保冷カバー10の出入口側の中間棚40が作業者側に出っ張ることはなくなり、中間棚40の奥行き寸法が大きい場合でも、吊りベルト21を中間棚40の支持部に巻き付ける操作を容易にすることができる。しかも、中間棚40の内部奥側41上に保冷材などを載置する作業も容易にすることができる。
図3のように、中間棚40の出入口側42も内部奥側41と共に水平となるように保持した状態では、中間棚40を広くして多くの保冷材、商品などを載置することができる。
更に、中間棚40は吊りベルト21、22による支持の他に、枠体30にヒンジ結合して支持されているため、吊りベルト21、22によって支持しているにも係らず、中間棚40の支持強度を高めに維持することができる。しかも、中間棚40を保冷カバー10内に挿入するためのスリット16を、保冷カバー10の背面上部11Aと背面下部11Bとが重なった部分、並びにフラップ15により閉じるので、保冷カバー10の密閉性を高めることができる。
第2実施形態の吊りベルト23(本発明の帯状部材に相当)は、第1吊りベルト23B(本発明の帯状部材に相当)と第2吊りベルト23C(本発明の帯状部材に相当)の2枚のベルトから成り、第1吊りベルト23Bの下端の自由端部と第2吊りベルト23Cの下端の自由端部とを面ファスナ23Aを介して結合している。このように第1吊りベルト23Bと第2吊りベルト23Cの両自由端部が結合されることにより、形成された輪に第1実施形態の場合と同様に中間棚40の支持部が通されて支持される。
第1吊りベルト23Bと第2吊りベルト23Cは、一対とされたベルト14のそれぞれと一体に形成されている。即ち、2本のベルトを重ねた状態で保冷カバー10と共に縫製することにより、一対のベルト14と第1吊りベルト23Bと第2吊りベルト23Cが同時に構成される。
第2実施形態によっても第1実施形態と同様の作用効果を達成することができる。
図10は、枠体30によって構成される物品搬送具と保冷カバー10とを一体に組付けた状態を示している。この物品搬送具及び保冷カバー10の構成は基本的に第1実施形態のものと同一であるが、ネスティングを行うことが出来るように構成されている点で相違している。主な相違点は次の点である。即ち、枠体30及び保冷カバー10の側面部(保冷カバー10の側面部11F、枠体30の右側の側面部32B、及び左側の側面部32C)及び底面部(保冷カバー10の底面部11G、及び枠体30の底面部31)が背面部(保冷カバー10の背面上部11A、背面下部11B、及び枠体30の背面部32A)に沿うように折り畳み可能とされており、保冷カバー10の天面部11E及び前面部11Cが左右の側面部11Fに対して切り離し可能とされている。また、枠体30の背面部32Aと左右の各側面部32B、32Cとの間には連結部32Dがそれぞれ設けられている。なお、保冷カバー10の前面部11Cには、折り目11Hが形成されている。折り目11Hは、保冷カバー10の天面部11Eと前面部11Cとが一つに繋がったシート材11を半分に折り畳んだとき、その中間位置となる部位に折り畳みを容易とするために形成された折り目である。具体的には、互いに繋ぎ合わせることによって天面部11Eと前面部11Cとを合わせた大きさとなるシート材11を縫い合わせて天面部11Eと前面部11Cとを構成して、その縫い合わせ部を折り目11Hとしている。
図12は、ネスティングの第2段階であり、中間棚40が枠体30の背面部32Aに沿うように、中間棚40の内部奥側41を中心として出入口側42を下に向けて回転して格納している。このとき、保冷カバー10の背面上部11Aが中間棚40に挟まれないように、背面上部11Aを中間棚40より出入口側に位置させている。中間棚40の回転中心は、具体的には図7に示すヒンジ結合部45のヒンジピン45A(本発明における軸に相当)である。
図14は、ネスティングの第4段階であり、保冷カバー10の背面上部11Aが一体のフラップ15の面ファスナ15Bによって背面下部11Bに結合されている。
図15は、ネスティングの第5段階であり、保冷カバー10の天面部11Eの左右両側のファスナ12を非結合状態として、天面部11Eを保冷カバー10の左右の側面部11Fから切り離して、天面部11E及び前面部11Cを保冷カバー10の背面上部11A及び背面下部11B、並びに底面部11Gに沿って下に垂れ下げている。
図16は、ネスティングの第6段階であり、保冷カバー10の天面部11E及び前面部11Cを折り目11Hに沿って折り畳んでいる。
図17は、ネスティングの第7段階であり、図16のように折り畳まれた保冷カバー10の天面部11E及び前面部11Cを更に上下方向で半分に折り畳んでいる。
図20は、ネスティングの第10段階であり、保冷カバー10の左側面部11Fと共に枠体30の左側面部32Cを連結部32Dを回転中心として回転して、枠体30の右側面部32Bに沿う位置に移動している。この結果、保冷カバー10を一体にした物品搬送具は、基台部34を除いてコンパクトに折り畳まれることになる。
図21は、上述のように折り畳まれた物品搬送具3台を重ねてネスティングした状態を示す。ここで、各物品搬送具の折り畳まれた枠体30及び保冷カバー10を重ねてネスティングする際、各基台部34が互いに嵌り合う形状とされている。なお、図21では、各基台部34が互いに嵌り合う形状であることを判り易くするため、各物品搬送具の重なり具合を緩くして、各物品搬送具を密着させていないが、密着させることはできる。また、ネスティングに際しては、基台部34の下面側に設けられたキャスタ33によって物品搬送具の移動が容易とされている。
ネスティングされた物品搬送具を使用状態に戻す際は、上述のネスティングを行う手順とは逆の手順で物品搬送具の各部を操作することにより実現できる。
また、保冷カバー10の前面部11C及び天面部11Eを成すシート材11と保冷カバー10の底面部11G及び枠体30の底面部31とが干渉しないため、ネスティングが繰り返されても両者の耐久性が損なわれることを抑制することができる。
1.帯状部材は、可撓性を有する樹脂板でも良い。また、帆布や綿布でも良い。
2.帯状部材の袋体への接合は、縫合の他、溶着でも良い。
3.帯状部材の接合は、袋体を形成するためのシート材の接合と同時に行わず、別工程で行っても良い。
4.帯状部材は、袋体の内側から外側に至るまで一体のものでも良いし、別部材を一体に接合したものでも良い。
5.固定手段は、面ファスナの他、ホックでも良い。
6.中間棚は、袋体内空間の一つの水平断面の全体ではなく、一部のみに配置されるものでも良い。
7.中間棚は、貫通孔を形成した、又は形成しない板体でも良い。
8.中間棚は、枠体とは別体に設けられ、帯状部材のみによって支持されるようにしても良い。
9.シート材に付けられる折り目は、押型によってシート材の表面に溝を付けることによって形成されても良い。
10.本発明の物品搬送具及びそれに用いられる物品搬送用袋体は、スーパー、コンビニなどに食品などの商品を運搬する際に使用されるものに限定されない。従って、物品搬送用袋体は断熱性を備えたシート材で構成されなくても良い。また、物品搬送用袋体内に設置される中間棚は複数段設けられても良い。
11 シート材
11A 背面上部
11B 背面下部
11C 前面部
11D 貫通孔
11E 天面部
11F 側面部
11G 底面部
11H 折り目
12 ファスナ
13 ファスナ(接合手段)
13A エレメント
13B スライダ
14 ベルト(帯状部材)
15 フラップ
15A ストラップ
15B 面ファスナ
16 スリット
17 切離部
18 留めベルト
18A 面ファスナ
21、22、23 吊りベルト(帯状部材)
21A、22A、23A 面ファスナ(固定手段)
23B 第1吊りベルト(帯状部材)
23C 第2吊りベルト(帯状部材)
30 枠体
31 底面部
32 フレーム部
32A 背面部
32B 右側面部
32C 左側面部
32D 連結部
33 キャスタ
34 基台部
35 爪
40 中間棚
41 中間棚の内部奥側
42 中間棚の出入口側
43 結合体
44 折曲部
45 ヒンジ結合部
45A ヒンジピン(軸)
Claims (8)
- 形体保持用の枠体に一体に取り付けられ、物品を収納して運搬するための物品搬送用袋体であって、
該袋体内には、その内部空間を上下に分割するように中間棚が設けられ、
該中間棚を袋体内に支持するための支持具を帯状部材によって構成し、
該帯状部材は、袋体を形成するために素材を接合する際の接合部のうち、前記中間棚より上部に位置する接合部に接合して固定されて、前記袋体内に設けられ、
前記帯状部材の自由端部を前記中間棚の支持部を支えるように折り返して固定手段により固定し、前記帯状部材により前記中間棚を吊り下げた状態で保持することを特徴とする物品搬送用袋体。 - 形体保持用の枠体に一体に取り付けられ、物品を収納して運搬するための物品搬送用袋体を備えた物品搬送具であって、
該袋体内には、その内部空間を上下に分割するように中間棚が設けられ、
該中間棚を袋体内に支持するための支持具を帯状部材によって構成し、
該帯状部材は、袋体を形成するために素材を接合する際の接合部のうち、前記中間棚より上部に位置する接合部に接合して固定され、
前記帯状部材の自由端部を中間棚の支持部を支えるように折り返して固定手段により固定し、
前記帯状部材は、前記接合部を経由して前記袋体の内側から外側に延びて配置され、外側に延びた帯状部材は、前記枠体に固定されることを特徴とする物品搬送具。 - 請求項2において、
前記帯状部材は、前記袋体の出入口側から内部奥側に向かう両側の内側壁に、出入口側から内部奥側に並べて複数個設けられ、
前記中間棚は、出入口側と内部奥側との間で折り曲げ可能とする折曲部を備え、
内部奥側に位置する中間棚が、それと対応する位置にある帯状部材によって支持され、出入口側に位置する中間棚が、いずれの帯状部材によっても支持されていない状態では、出入口側に位置する中間棚が内部奥側に位置する中間棚に前記折曲部で吊り下げ可能となることを特徴とする物品搬送具。 - 請求項2又は3のいずれかにおいて、
前記中間棚は、前記袋体の出入口側から離間した内部奥側に対応する位置で、前記枠体にヒンジ結合され、
前記袋体には、前記ヒンジ結合部に対応して前記中間棚を袋体内部に挿入させるスリットが形成され、
前記袋体は、前記中間棚が袋体内に挿入された状態で、前記中間棚が通過する部分を除いて前記スリットによる隙間が閉じられることを特徴とする物品搬送具。 - 六面体の前面部及び天面部を除いた形状に枠体を組み合わせて骨格が構成され、
前記前面部及び天面部、並びにこれら以外の六面体のうち四面の枠体にシート材を配置して物品搬送用袋体が構成され、
前記袋体の前面部及び天面部を成すシート材は、前記袋体の背面部を成すシート材の上端辺との間を除いて底面部及び左右両側面部を成すシート材に対して切り離し可能に接合され、
また、前記袋体の両側面部を成す各シート材は、底面部を成すシート材に対して切り離し可能に接合され、
前記袋体の前面部及び天面部を成すシート材は、前記背面部を成すシート材の上端辺に沿って折り畳み可能とされ、
この折り畳まれた前面部及び天面部を成すシート材は、前記袋体の底面部を成すシート材及び前記枠体の底面部が、前記背面部を成すシート材及び前記枠体の背面部の下端辺を中心軸として前記各底面部が前記各背面部に沿うように回転して持ち上げられたとき、前記各底面部の回転外周端と干渉しない長さとなるように折り畳まれていることを特徴とする物品搬送具。 - 請求項5において、
前記袋体の前面部及び天面部を成すシート材は、前記折り畳みのための折り目が予め付けられていることを特徴とする物品搬送具。 - 請求項5又は6おいて、
前記袋体の天面部と底面部との間に中間棚が設けられ、該中間棚は、前記骨格の背面部を成す枠体の上下端辺間で、上下端辺と平行な軸を中心として回転自在に支持され、
前記中間棚が前記軸を中心として前記袋体の背面部に沿うように回転され格納されたとき、中間棚の両側に対応する前記袋体の背面部を成すシート材は、前記袋体の両側面部を成す各シート材に対して接合手段によって切り離し可能に接合されていることを特徴とする物品搬送具。 - 請求項7において、
前記接合手段はファスナであり、
該ファスナは、前記袋体の背面部を成すシート材における前記中間棚の両側に対応する部分にそれぞれ形成された切離部を選択的に接合するように、該切離部を形成する前記袋体の背面部を成すシート材の対向端部にそれぞれ、前記切離部に沿って設けられたエレメントと、
前記エレメントに係合しながら前記切離部に沿って、所定方向に移動することによって前記エレメント同士を結合させて前記切離部を接合し、前記所定方向とは反対方向に移動することによって前記エレメント同士を非結合状態として前記切離部を非接合状態とするスライダとを備えることを特徴とする物品搬送具。
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