JP5738793B2 - 測位方式選択装置 - Google Patents

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Description

本発明は、測位方式選択装置に関し、特に測位処理により得られた位置情報を用いたアプリケーションを利用する際に用いる測位方式を選択する測位方式選択装置に関する。
近年では、下記の特許文献1の情報端末のように、スマートフォン等のほとんどの移動端末機にも、GPS(Global Positioning System)機能が標準で搭載されている。GPS機能は、GPSの衛星から受信したGPS信号に基づいて測位処理を行うことができるものである。
このGPS機能によって取得された位置情報を利用する様々なアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」と記す。)がある。このようなアプリケーションの一例として、ユーザー(移動端末機)の位置を提供する地図アプリケーションやナビゲーション、位置情報からゲーム内容を変化させるゲーム等がある。この他にも、ブラウザ等のアプリケーション上で、第三者へ自分の位置を通知したり、第三者が自分の位置を取得したりすることができる見守りサービス等がある。
なお、上記の測位処理に利用する方式には、上記のGPS機能によるGPS測位方式に限らず、携帯電話サービスの基地局情報を基にして移動端末機の位置を測定する基地局測位方式や、無線LAN(Local Area Network)接続サービスのアクセスポイント情報を基にして移動端末機の位置を測定する無線LAN測位方式等の様々な測位方式がある。通常、ユーザーが、移動端末機で、複数ある移動端末機の位置を測定する方式の中から利用したい方式を選択した上で、ユーザーは、上記のような位置情報を利用する各種のアプリケーションを使用する。
特開2004−354353号公報
ところで、上記で説明したようなGPS測位方式にあっては、携帯電話サービスのネットワーク側や、GPS機能の制御チップ等を有する測位機能部が搭載された移動端末機側でタイムアウト時間が設定されている。もし、そのタイムアウト時間内に測位処理が完了しない場合には、測位失敗として処理が終了する。
例えば、ユーザーが、大体30秒以内に測位結果を取得したいと思っていても、タイムアウト時間が60秒であった場合には、ユーザーはタイムアウト時間まで待たなければならないことがある。さらには、ユーザーが、例えば地図アプリケーションを利用するときには30秒以内で、高精度な測位結果が取得したいと思っていても、予め設定しておいた測位方式がそのまま選択されて測位が行われるだけである。
このため、ユーザーは、地図アプリケーションで正確な移動端末機の位置を確認することができないことがある。つまり、ユーザー側から見て、所望の時間内で、最も精度良く測位することのできる測位方式を選択することができなかった。
測位処理時間を一例として上記で説明したように、GPS機能によって取得された位置情報を利用するアプリケーションは、様々な種類のアプリケーションが提供されている。また、位置情報を得るための測位方式も、様々な種類の測位方式が提供されている。このため、アプリケーションで利用される測位方式は、アプリケーション毎によって異なる。
しかしながら、アプリケーションで利用される測位方式は、携帯電話サービスのネットワーク側や、GPS機能の制御チップ等を有する測位機能部が搭載された移動端末機側に設定されている。このため、アプリケーション側では、測位方式を自由に選択することができない。つまり、利用するアプリケーションに応じて、例えば短時間で行える測位処理を優先して選択したり、課金が発生しない測位処理を優先して選択したりすることができなかった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、測位処理により得られた位置情報を用いたアプリケーションで測位処理が行われる際に、ユーザーにより指定された選択条件に該当する測位方式を選択することのできる測位方式選択装置を提供することを目的とする。
本発明による測位方式選択装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明のある態様による測位方式選択装置は、所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する移動量検出部と、前記移動量検出部により測定された前記移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、前記移動端末機の移動状態を判定する移動モード判定部と、前記移動モード判定部により判定された前記移動端末機の移動状態に対応する、測位処理に利用する測位方式を選択する際の所望の選択条件を示すユーザー希望測位情報を保持している状態別ユーザー希望測位情報記憶部と、前記ユーザー希望測位情報を取得するユーザー希望測位情報取得部と、互いに異なる複数種類の測位方式を特定するための識別子に、各測位方式の機能を示す情報である測位方式機能情報を対応付けて保持する測位方式記憶部と、前記ユーザー希望測位情報取得部により取得された前記ユーザー希望測位情報と、前記測位方式記憶部に保持されている前記測位方式機能情報とに基づいて、前記測位処理に利用する測位方式を選択する測位方式選択部と、を備え、前記ユーザー希望測位情報取得部は、前記状態別ユーザー希望測位情報記憶部に保持されている前記ユーザー希望測位情報の中から、前記移動モード判定部により判定されたユーザーの移動状態に対応する前記ユーザー希望測位情報を取得し、前記測位方式記憶部は、前記識別子に、前記測位方式機能情報として、標準測位所要時間、測位精度、測位成功率、信頼度及び課金体系のうちの少なくとも一つを対応付けて保持するとともに、前記選択条件に対する優先度を対応付けて保持し、前記測位方式選択部は、前記測位処理に利用する測位方式を選択する際に、前記測位方式記憶部に保持されている前記識別子により特定される互いに異なる複数種類の測位方式のうちの、前記測位方式機能情報が前記選択条件に該当する測位方式を、前記優先度が高い順番に選択することを特徴とする。
上記の測位方式選択装置によれば、移動量検出部が、所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する。そして、移動モード判定部が、移動量検出部により測定された移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、移動端末機の移動状態を判定する。また、ユーザー希望測位時間記憶部は、移動モード判定部により判定された移動端末機の移動状態に対応するユーザー希望測位情報、例えばユーザー希望測位時間を保持している。
これにより、ユーザー希望測位情報取得部は、測位方式選択部が測位処理に利用する測位方式を選択する際に、移動機の移動状態に応じてユーザー希望測位情報を自動的に取得することが可能となる。
また、上記の測位方式選択装置によれば、ユーザー希望測位情報取得部が、ユーザー希望測位情報を取得する。また、測位方式記憶部は、複数の測位方式を特定するための識別子に、各測位方式の機能を示す情報である測位方式機能情報を対応付けて保持している。
これにより、測位方式選択部が、ユーザー希望測位情報取得部により取得されたユーザー希望測位情報と、測位方式記憶部に保持されている測位方式機能情報とに基づいて、ユーザーにより指定されたユーザー希望測位情報に該当する測位方式を選択することが可能となる。
また、上記の測位方式選択装置によれば、測位方式選択部が、測位処理に利用する測位方式を選択する際に、測位方式記憶部に登録されている識別子から特定される測位方式のうち、例えば、測位精度が、ユーザーが希望する「A(高精度)」に該当する測位方式を選択したり、課金体系が、ユーザーが希望する低額とされている所定の料金範囲内(例えば0.0〜3.0円)に該当する測位方式を選択したりすることが可能となる。さらには、測位精度と課金体系とを組み合わせるように、複数の測位方式機能情報に基づいて測位方式を選択しても良い。
また、上記の測位方式選択装置によれば、測位方式選択部は、測位処理に利用する測位方式を選択する際に、優先度が高い選択条件から順番に選択条件とし、測位方式記憶部に保持されている識別子から特定される複数の測位方式の中から測位方式を選択していく。
これにより、測位方式選択部は、例えば、ユーザー希望測位時間や、ユーザーが希望する信頼度、課金体系等の選択条件を合わせたユーザー希望測位情報に基づいて測位方式を選択することが可能となる。例えば、測位方式選択部は、標準測位所要時間がユーザー希望測位時間内の測位方式であって、かつ、優先度の高い課金体系のうちで料金がなるべく低額な測位方式から順番に選択していくことが可能となる。
また、本発明のある態様による測位方式選択装置は、所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する移動量検出部と、前記移動量検出部により測定された前記移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、前記移動端末機の移動状態を判定する移動モード判定部と、前記移動モード判定部により判定された前記移動端末機の移動状態に対応する、測位処理に利用する測位方式を選択する際の所望の選択条件を示すユーザー希望測位情報を保持している状態別ユーザー希望測位情報記憶部と、前記ユーザー希望測位情報を取得するユーザー希望測位情報取得部と、互いに異なる複数種類の測位方式を特定するための識別子に、各測位方式の機能を示す情報である測位方式機能情報を対応付けて保持する測位方式記憶部と、前記ユーザー希望測位情報取得部により取得された前記ユーザー希望測位情報と、前記測位方式記憶部に保持されている前記測位方式機能情報とに基づいて、前記測位処理に利用する測位方式を選択する測位方式選択部と、を備え、前記ユーザー希望測位情報取得部は、前記状態別ユーザー希望測位情報記憶部に保持されている前記ユーザー希望測位情報の中から、前記移動モード判定部により判定されたユーザーの移動状態に対応する前記ユーザー希望測位情報を取得し、前記測位方式記憶部は、前記識別子に、前記測位方式機能情報として、標準測位所要時間及び測位精度を対応付けて保持し、前記測位方式選択部は、前記測位処理に利用する測位方式を選択する際に、前記測位方式記憶部に保持されている前記識別子により特定される互いに異なる複数種類の測位方式のうちの、前記標準測位所要時間が前記選択条件であるユーザー希望測位時間内に該当する測位方式を、前記測位精度が高い順番に選択することを特徴とする。
上記の測位方式選択装置によれば、移動量検出部が、所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する。そして、移動モード判定部が、移動量検出部により測定された移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、移動端末機の移動状態を判定する。また、ユーザー希望測位時間記憶部は、移動モード判定部により判定された移動端末機の移動状態に対応するユーザー希望測位情報、例えばユーザー希望測位時間を保持している。
これにより、ユーザー希望測位情報取得部は、測位方式選択部が測位処理に利用する測位方式を選択する際に、移動機の移動状態に応じてユーザー希望測位情報を自動的に取得することが可能となる。
また、上記の測位方式選択装置によれば、ユーザー希望測位情報取得部が、ユーザー希望測位情報を取得する。また、測位方式記憶部は、複数の測位方式を特定するための識別子に、各測位方式の機能を示す情報である測位方式機能情報を対応付けて保持している。
これにより、測位方式選択部が、ユーザー希望測位情報取得部により取得されたユーザー希望測位情報と、測位方式記憶部に保持されている測位方式機能情報とに基づいて、ユーザーにより指定されたユーザー希望測位情報に該当する測位方式を選択することが可能となる。
また、上記の測位方式選択装置によれば、測位方式選択部が、測位処理に利用する測位方式を選択する際に、測位方式記憶部に登録されている識別子から特定される測位方式のうち、例えば、測位精度が、ユーザーが希望する「A(高精度)」に該当する測位方式を選択したり、課金体系が、ユーザーが希望する低額とされている所定の料金範囲内(例えば0.0〜3.0円)に該当する測位方式を選択したりすることが可能となる。さらには、測位精度と課金体系とを組み合わせるように、複数の測位方式機能情報に基づいて測位方式を選択しても良い。
また、上記の測位方式選択装置によれば、測位方式選択部は、測位処理に利用する測位方式を選択する際に、測位方式記憶部に登録されている識別子から特定される測位方式のうち、標準測位所要時間がユーザー希望測位時間内の測位方式であって、かつ測位精度が高い測位方式から順番に選択していく。
上記による測位方式の選択方法はあくまで一例であるが、このような方法により、例えば、最適な測位演算結果が得られなった場合に、ユーザー希望測位時間であれば、所望のユーザー希望測位時間内で、なるべく精度良く測位することのできる測位方式を選択することが可能となる。
本発明のある態様による測位方式選択装置は、所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する移動量検出部と、前記移動量検出部により測定された前記移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、前記移動端末機の移動状態を判定する移動モード判定部と、前記移動モード判定部により判定された前記移動端末機の移動状態に対応する前記ユーザー希望測位情報を保持している状態別ユーザー希望測位情報記憶部と、をさらに備え、前記ユーザー希望測位情報取得部は、前記状態別ユーザー希望測位情報記憶部に保持されている前記ユーザー希望測位情報の中から、前記移動モード判定部により判定されたユーザーの移動状態に対応する前記ユーザー希望測位情報を取得することを特徴とする。
本発明によれば、位置情報を利用するアプリケーションで測位処理が行われる際に、測位方式選択部が、ユーザーにより指定された所望の時間内で、複数の測位方式の中から最も精度の良い測位方式を選択する。これにより、位置情報を利用するアプリケーションは、最も精度の良い測位処理結果を利用し、ユーザーに対して正確な移動端末機の位置等を提供することができる。
第1実施形態に係る測位方式選択機能部30,80を用いて構成される無線通信ネットワークシステム10のシステム構成を示すシステム構成図である。 MT20の機能構成を示すブロック図である。 測位方式選択サーバー70の機能構成を示すブロック図である。 SLP90の機能構成を示すブロック図である。 測位方式記憶部82に登録されている測位方式を選択するために必要となるデータ例を示す表である。 ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。 測位方式選択処理の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る測位方式選択機能部130を有するMT120の機能構成を示すブロック図である。 状態別ユーザー希望測位情報記憶部133に登録されているユーザーの移動状態に対応するユーザー希望測位時間を示す表である。 ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。 測位方式記憶部82に保持されている測位方式を選択するために必要となるデータ例を示す表である。 アプリケーション機能部31にインストールされているアプリケーション上で設定されるユーザー希望測位情報の各選択条件例を示す表である。 ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。 ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の測位方式選択装置の好適な実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
(無線通信ネットワークシステム10のシステム構成)
最初に、図1を参照して、第1実施形態に係る測位方式選択機能部30,80を用いて構成される無線通信ネットワークシステム10の全体のシステム構成を説明する。
図1は、第1実施形態に係る測位方式選択機能部30,80を用いて構成される無線通信ネットワークシステム10のシステム構成を示すシステム構成図である。図1に示す無線通信ネットワークシステム10は、携帯電話サービスを提供するためのネットワークシステムである。この無線通信ネットワークシステム10は、ユーザーが所持している移動端末機であるMT(Mobile Terminal)20と、MT20と無線によって接続されるネットワーク60とから構成される。
なお、本実施形態の説明において、無線通信ネットワークシステム10は、3GPP(The 3rd Generation Partnership Project)で規定される3G(3rd Generation)網である。しかしながら、測位方式選択機能部30,80を用いて構成されるシステムは、これに限定されず、例えばLTE(Long Term Evolution)網やインターネット等であっても良い。
MT20には、GPSの衛星100から受信したGPS信号に基づいて測位処理を行うことができるGPS機能が標準で搭載されている。そして、MT20は、このGPS機能によってGPSの衛星100から取得された位置情報を利用して、ユーザー(MT20)の位置を提供する地図アプリケーションやナビゲーション、位置情報からゲーム内容を変化させるゲーム等の様々なアプリケーションがインストール(保存)されている。
なお、背景技術でも説明したが、MT20の位置を測定する方式には、上記のGPS機能によるGPS測位方式に限らないため、MT20において、基地局情報を基にしてMT20の位置を測定する基地局測位方式や、無線LAN接続サービスのアクセスポイント情報を基にしてMT20の位置を測定する無線LAN測位方式等の様々な測位方式によりMT20の位置を測定することができる。
また、ネットワーク60は、モビリティ管理機能やルーティング機能等をもつSGSN(Serving General packet radio service Support Node)61、ゲートウエイ機能等をもつGGSN(Gateway General packet radio service Support Node)62、複数の測位方式の中から測位方式を選択するサーバーである測位方式選択サーバー70、測位演算処理を行うサーバーであるSLP(SUPL Location Platform)90等の各装置を有している。なお、図1中には示していないが、ネットワーク60には、SGSN61やSGGSN62の装置以外にも、各種の装置が設けられている。
また、MT20と測位方式選択サーバー70には、複数の測位方式の中から測位方式を選択するための機能部が、測位方式選択機能部30とMT20とに分かれて設けられている。なお、測位方式選択サーバー70とSLP90とを別々にせずに、測位方式選択サーバー70の機能部をSLP90に設けても良い。
本実施形態の説明においては、MT20と測位方式選択サーバー70とによる測位方式を選択する処理の流れを具体的にわかりやく説明するために、一例として、MT20と測位方式選択サーバー70とにより複数ある測位方式の中からSUPL(Secure User Plane Location)によるA−GPS(Assisted−Global Positioning System)測位方式が選択された場合の処理を説明する。また、MT20の機能構成や、測位方式選択サーバー70の機能構成についても、主にGPS機能により測位処理を行う機能部を説明する。
SUPLは、OMA(Open Mobile Alliance)で規定されており、MT20とネットワーク60との間でアシストデータを送信するための通信ベアラにユーザープレーン(U−Plane;User−Plane)を利用したA−GPS測位方式である。
また、MT20側で受信したGPS信号と、ネットワーク60側で演算されたアシスト情報とを組み合わせて測位を行う方式には、UE−Base方式とUE−Assisted方式との2つの方式がある。UE−Base方式にあっては、MT20側で、自装置で測定したGPSメジャメントとネットワーク60側から受信したアシスト信号とを用いて、位置情報を演算する。一方、UE−Assisted方式にあっては、MT20側で自装置で測定したGPSメジャメントをネットワーク60のSLP90側に送信し、SLP90側で最終的な位置情報を演算する。
本実施形態の説明においては、UE−Assisted方式による測位処理を行うものとして説明する。
(MT20の機能構成)
続いて、図2を参照して、本発明の実施形態に係る無線通信ネットワークシステム10を利用するMT20の具体的な機能構成を説明する。
まず、図2は、MT20の機能構成を示すブロック図である。図2に示すMT20は、アプリケーション機能部31と、ユーザー希望測位情報取得部32と、タイマー制御部33と、測位処理要求送受信部34と、アシストデータ送受信部35と、GPSメジャメント測定部36と、測定結果送受信部37とを備えて構成される。なお、図2においては、測位方式選択機能部30として機能する機能部のみを示す。具体的に、図2中に示す破線内の各機能部が、測位方式選択機能部30として機能する。
アプリケーション機能部31は、アプリケーションやアプリケーションの設定を統合的に管理する。まず、アプリケーション機能部31は、位置情報を利用してMT20の位置を提供する地図アプリケーションやナビゲーション、位置情報からゲーム内容を変化させるゲーム等のアプリケーションがインストールされるメモリ領域である。このため、アプリケーション機能部31にインストールされたアプリケーションのインタフェイスから、測位処理を行う際のタイムアウト時間としてユーザー希望測位時間を選択したり、直接入力したりすることができるようになっている。つまり、アプリケーションのインタフェイス上で、ユーザー希望測位時間を設定することができるようになっている。
また、アプリケーション機能部31は、各アプリケーションで共通する動作設定を行う機能も持つ。このため、アプリケーションのインタフェイス上でユーザー希望測位時間を直接設定する以外にも、アプリケーションの動作設定を行うインタフェイス上でユーザー希望測位時間を設定することができる。
ユーザー希望測位情報取得部32は、アプリケーション機能部31にインストールされたアプリケーションのインタフェイス上でユーザーによって設定されたユーザー希望測位時間や、アプリケーションの動作設定を行うインタフェイス上でユーザーによって設定されたユーザー希望測位時間を、ユーザー希望測位情報として取得する。つまり、ユーザー希望測位情報とは、測位処理に利用する測位方式を選択する際の所望の選択条件を示す情報である。
タイマー制御部33は、GPSメジャメント測定部36からGPSメジャメント測定処理を開始したことを受け、計時を開始する。そして、タイマー制御部33は、計時している時間が、ユーザー希望測位情報取得部32より設定されたユーザー希望測位時間になると、これを測位処理要求送受信部34に対して通知する。また、タイマー制御部33は、MT20からネットワーク20側の各装置に対して測位処理を要求したり、MT20の概略位置を示す情報であるアシストデータを要求したりしてから、そのレスポンスを受け取るまでの時間を計時する。
測位処理要求送受信部34は、例えば、アプリケーション機能部31にインストールされたアプリケーションから測位処理要求を受信したり、SLP90に対して測位処理を行うように測位処理要求を送信したりする。
アシストデータ送受信部35は、SLP90に対してアシストデータを要求したり、そのレスポンスとしてSLP90からアシストデータを受信したりする。
GPSメジャメント測定部36は、受信したGPS信号に含まれる情報をメジャメントとして測定するGPSメジャメント測定処理を行う。
測定結果送受信部37は、GPSメジャメント測定部36のGPSメジャメント測定処理により測定されたメジャメントをSLP90に送信したり、SLP90から最終的な位置情報を受信したりする。
上記で説明した各機能部のうち、ユーザー希望測位情報取得部32と、タイマー制御部33と、測位処理要求送受信部34と、アシストデータ送受信部35と、GPSメジャメント測定部36と、測定結果送受信部37とが、測位機能部Bとして機能する。
(測位方式選択サーバー70の機能構成)
続いて、図3を参照して、ネットワークシステム10を構成する測位方式選択サーバー70の具体的な機能構成を説明する。
図3は、測位方式選択サーバー70の機能構成を示すブロック図である。図3に示す測位方式選択サーバー70は、測位方式選択要求送受信部81と、測位方式記憶部82と、測位方式選択部83と、タイマー制御部84とを備えて構成される。なお、図3においても、図2と同様に、測位方式選択機能部80として機能する機能部のみを示す。具体的に、図2中に示す破線内の各機能部が、測位方式選択機能部80として機能する。
測位方式選択要求送受信部81は、例えば、MT20から送信された測位方式選択要求を受信したり、その要求のレスポンスとしてMT20に対して選択された測位方式を送信したりする。
測位方式記憶部82は、複数の測位方式を一意に特定するための識別子に、標準測位所要時間、測位精度、測位成功率等を対応付けて保持する。
測位方式選択部83は、MT20から送信された測位処理要求に含まれるユーザー希望測位時間と、測位方式記憶部82に保持されている識別子から特定することのできる互いに異なる複数の測位方式の標準測位所要時間、測位精度、測位成功率等とに基づいて、測位処理に利用する測位方式を選択する。上記の標準測位所要時間、測位精度、測位成功率等は、測位方式記憶部82に登録されている測位方式の具体的な機能を示す情報である測位方式機能情報の一つである。つまり、この測位方式機能情報は、測位方式を選択するために必要となる情報である。なお、上記の標準測位所要時間、測位精度、測位成功率等の測位方式機能情報については、この後詳細に説明する。
タイマー制御部84は、測位方式選択部83が、ユーザー希望測位時間と標準測位所要時間等とに基づいて、測位処理に利用する測位方式を選択する際、測位処理に要した時間を計時する。
(SLP90の機能構成)
続いて、図4を参照して、本発明の実施形態に係る無線通信ネットワークシステム10を構成するSLP90の具体的な機能構成を説明する。
図4は、SLP90の機能構成を示すブロック図である。図4に示すSLP90は、測位処理要求送受信部91と、アシストデータ送受信部92と、タイマー制御部93と、測位演算部94と、測定結果送受信部95とを備えて構成される。
測位処理要求送受信部91は、例えば、MT20から送信された測位処理要求を受信したり、その要求のレスポンスとしてMT20に対してユーザー認証結果等を送信したりする。
アシストデータ送受信部92は、MT20から送信されたアシストデータの要求を受信したり、そのレスポンスとしてMT20に対してアシストデータ送信したりする。
タイマー制御部93は、測位演算部94が、MT20から送信された測位処理要求を受信して、測位演算部94が測位演算処理を開始すると計時を開始する。そして、タイマー制御部93は、計時している時間が、ユーザー希望測位情報取得部32により取得されたユーザー希望測位時間になると、これを測位演算部94に通知する。
測位演算部94は、上記のタイマー制御部93で管理される基で、アシストデータを演算したり、MT20から送信されたGPSメジャメントを基にして最終的な位置情報を演算したりする。
測定結果送受信部95は、MT20からGPSメジャメント測定部36により測定されたGPSメジャメントを受信したり、そのレスポンスとしてMT20に対して最終的な位置情報を送信したりする。
上記の各機能部のうち、図4中に示す破線内の機能部が、測位方式選択装置70として機能する。
(測位方式記憶部82に保持されるデータ例)
続いて、図5を参照して、上記の測位方式記憶部82に登録されている測位方式を選択するために必要となるデータを説明する。
図5は、測位方式記憶部82に登録されている測位方式を選択するために必要となるデータ例を示す表である。図5に示すように、測位方式記憶部82には、「測位方式A」や「測位方式B」等の互いに異なる複数種類の測位方式を一意に特定するための識別子が保持されている。さらに、測位方式記憶部82には、その測位方式を特定するための識別子に、測位方式機能情報が対応付けられて保持されている。ここでいう、測位方式機能情報は、図5に示すように、標準測位所要時間、測位精度及び測位成功率である。なお、これらの測位方式機能情報は一例であって、測位方式記憶部82に識別子に何か一つでも測位方式機能情報が対応付けられて保持されていれは良い。従って、測位方式機能情報は、例えば、標準測位所要時間だけでも良いし、標準測位所要時間と測位精度とを組み合わせても良い。
測位方式は、上記で説明したように、GPS機能によるGPS測位方式や、基地局測位方式、無線LAN測位方式等のことである。
標準測位所要時間は、上記の各測位方式を用いて測位処理をしたときに要する標準的な時間である。
一例ではあるが、無線LAN測位方式であれば標準測位所要時間は1秒程度であり、A−GPS測位であれば標準測位所要時間は30秒程度である。また、基地局測位であれば標準測位所要時間は1秒〜5秒程度であり、パターンマッチング測位方式であれば標準測位所要時間は2秒程度である。ハイブリッド測位方式であれば標準測位所要時間は1秒である。なお、測位方式記憶部82には、上記以外の測位方式を示す情報も保持しておくことができる。
なお、測位処理自体に必要な時間とは別に、MT20側に測位結果を通知するための時間等が必要である。このため、測位処理時には、MT20側に測位結果を通知するための時間等を考慮しながら測位を行っても良いが、この標準測位所要時間に測位処理自体に必要な時間のみならず、MT20側に測位結果を通知するための時間を含ませておいても良い。
測位精度は、その測位方式を用いて測位処理をしたときに得られる測位精度である。例えば、無線LAN接続サービスのアクセスポイント情報を基にしてMT20の位置を測定する方式であると、建物のフロア毎や待ち合わせ広場等のような比較小規模なエリアにアクセスポイントが設置されている。このため、他の方式よりも、比較的正確な位置情報を得ることができる。一方、基地局測位方式であると、測位の時に使用する基地局によって誤差半径が大きい。よって、無線LAN測位方式の測位精度にあっては、基地局測位方式の測位精度よりも高く設定すれば良い。測位精度を設定する際に、一例ではあるが、「A(高精度)」、「B」、「C(低精度)」のように段階的に設定することができる。
測位成功率は、その測位方式を用いて測位処理をした回数に対して、実際に測位処理が成功した回数の割合である。例えば、測位成功率が「60(%)」であれば、100回測位処理をした結果、60回測位処理が成功したことを示す。
(測位処理の流れ)
続いて、図6を参照して、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを説明する。
図6は、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。図6に示すように、アプリケーション機能部31において、ユーザー希望測位情報取得部32は、ユーザー希望測位情報として、アプリケーション機能部31で設定されたユーザー希望測位時間を取得する(ステップS101)。次に、アプリケーション機能部31は、測位機能部Bに対して、測位処理を行わせるための要求である測位処理要求にユーザー希望測位時間を合わせて出力する(ステップS102)。
すると、測位機能部Bは、測位方式選択サーバー70に対して、測位方式を選択させるため要求である測位方式選択要求に、ユーザー希望測位情報取得部32により取得されたユーザー希望測位時間を合わせて送信する(ステップS103)。
一方、測位方式選択サーバー70は、測位方式選択要求を受信すると、ユーザー希望測位時間に基づいて、最適な測位方式を選択するための測位方式選択処理を行う(ステップS104)。この測位方式選択処理の具体的な処理方法については、この後詳細に説明する。測位方式選択サーバー70は、測位機能部Bに対して、測位方式選択処理により選択した測位方式を測位方式選択結果として送信する(ステップS105)。
なお、本実施形態の説明では、上記の測位方式選択処理によって、A−GPS測位方式で、UE−Assisted方式が選択されたものとして説明する。
ここで、測位機能部Bにおいて、タイマー制御部33は、計時を開始する(ステップS106)。なお、上記で説明したように、測位処理時には、MT20側に測位結果を通知するための時間等を考慮しながら測位を行っても良いが、この標準測位所要時間に測位処理自体に必要な時間のみならず、MT20側に測位結果を通知するための時間を含ませておいても良い。また、標準測位所要時間に、測位方式を選択するための時間を含ませておいても良い。
そして、測位機能部Bは、ネットワーク60側のSLP90に対して、測位処理要求(SUPL START信号)を送信する(ステップS107)。SLP90は、測位処理要求を受信すると、そのユーザーが正規ユーザーであることを確認する認証処理等を行う(ステップS108)。そして、SLP90は、認証処理等が終了すると、測位処理要求に対するレスポンスして、測位処理要求応答(SUPL RESPONSE信号)を送信する(ステップS109)。
なお、図6中には示さないが、測位機能部Bは、SLP90から測位処理要求応答を受信する前に、タイマー制御部33により計時されている時間が測位処理要求待ち時間を超えてしまった(タイムアウトした)場合には、測位機能部Bは、アプリケーション機能部31に対して、位置情報測位結果応答としてタイムアウトエラーを出力すれば良い。
続いて、測位機能部Bは、SLP90に対して、アシストデータ取得するための要求であるアシストデータ要求(SUPL POS INIT信号)を送信する(ステップS110)。SLP90は、MT20からアシストデータ要求を受信すると、アシストデータを演算する(ステップS111)。そして、SLP90は、アシストデータ要求に対するレスポンスして、上記のステップS111の処理により演算されたアシストデータ(SUPL POS信号)を送信する(ステップS112)。
また、図6中には示さないが、測位機能部Bは、SLP90からアシストデータを受信する前に、タイマー制御部33により計時されている時間がアシストデータ要求処理待ち時間を超えてしまった(タイムアウトした)場合には、測位機能部Bは、アプリケーション機能部31に対して、位置情報測位結果応答としてタイムアウトエラーを出力する。
測位機能部Bは、SLP90から受信したアシストデータに基づいて、GPSメジャメント測定処理を行う(ステップS113)。測位機能部Bは、GPSメジャメント測定処理が終了すると、SLP90に対して、GPSメジャメント測定処理により得られたGPSメジャメント測定結果(SUPL POS信号)を送信する(ステップS114)。SLP90は、そのGPSメジャメント測定結果を受信すると、GPSメジャメント測定結果を参酌して、最終的な位置情報を演算するための位置情報演算処理を行う(ステップS115)。
最後に、SLP90は、測位処理要求に対するレスポンスして、測位機能部Bに対して、緯度経度情報等を含む最終的な測位結果(SUPL END信号)を送信する(ステップS116)。さらに、測位機能部Bは、アプリケーション機能部31に対して、緯度経度情報等を含む位置情報測位結果応答を出力する(ステップS117)。
また、図6中には示さないが、測位機能部Bは、測位結果を受信する前に、タイマー制御部33により計時されている時間がアシストデータ要求処理待ち時間を超えてしまった(タイムアウトした)場合には、測位機能部Bは、アプリケーション機能部31に対して、位置情報測位結果応答としてタイムアウトエラーを出力する。
また、アプリケーション機能部31で設定されたユーザー希望測位時間であれば、1度の測位処理要求に対して、測位処理を複数回行うこともできる。例えば、最適な測位演算結果が得られなった場合には、ユーザー希望測位時間であれば、測位処理を再び行うことができる。このため、測位機能部Bは、ステップS116の処理で、SLP90から位置情報測位結果応答を受信した後で、再び測位処理(ステップS103〜S116の処理)を複数回行うことができる。その際に、測位方式選択部83は、測位処理に利用する測位方式を再び選択する。
(測位方式選択処理の流れ)
続いて、図7を参照して、上記のステップS104におけるユーザー希望測位時間に基づいて最適な測位方式を選択するための測位方式選択処理の具体的な処理の流れを説明する。
図7は、測位方式選択処理の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。図7に示すように、まず、測位方式選択部83は、測位処理要求送受信部34から測位処理要求を受信するまで待機している(ステップS201のNO)。そして、測位方式選択部83は、測位処理要求送受信部34から最初の測位処理要求を受信すると(ステップS201のYES)、1回目の測位処理に利用する測位方式を選択する。
まず、測位方式選択部83は、測位方式記憶部82に保持されている測位方式のうちで、標準測位所要時間がユーザー希望測位時間以内であり、かつ、測位精度が最も高い測位方式を選択する(ステップS203)。測位方式選択部83は、測位演算部94に対して、選択した測位方式を出力する(ステップS204)。
なお、測位演算部94は、測位方式選択部83により選択された測位方式によって測位演算を行った結果、例えば、最適な測位演算結果が得られなった場合に、基地局測位等の別の測位方式を用いて再び測位演算を行うことがある。このため、測位方式選択部83は、測位処理要求送受信部34から再び測位処理要求を受信した場合には(ステップS201のYES及びステップS202のNO)、2回目の測位処理に利用する測位方式を選択する。
まず、測位方式選択部83は、測位方式記憶部82に登録されている測位方式のうちで、標準測位所要時間がユーザー希望測位時間以内であり、かつ、測位精度が2番目に高い測位方式を選択する(ステップS205)。さらに、測位方式選択部83は、測位方式記憶部82に登録されている測位方式のうちで、標準測位所要時間がユーザー希望測位時間以内であり、かつ、測位成功率が最も高い測位方式を選択する(ステップS206)。
一方、タイマー制御部84は、ユーザー希望測位時間から、タイマー制御部33により計時されている時間を減算して、測位処理を行うことができる残り時間を演算する(ステップS207)。
ここで、測位方式選択部83は、ステップS205の処理で選択した測位精度が2番目に高い測位方式の標準測位所要時間と、ステップS206の処理で選択した測位成功率が最も高い測位方式との合計時間が、ステップS207の処理で演算した測位処理を行うことができる残り時間以内である場合には(ステップS208のYES)、測位演算部94に対して、ステップS205の処理で選択した測位精度が2番目に高い測位方式を出力する(ステップS209)。なお、測位方式選択部83は、測位演算部94に対して測位方式を出力した後、ユーザー希望測位時間を超えない範囲で、再びステップS201の処理を繰り返す。
そして、測位方式選択部83は、ステップS205の処理で選択した測位精度が2番目に高い測位方式の標準測位所要時間と、ステップS206の処理で選択した測位成功率が最も高い測位方式との合計時間が、ステップS207の処理で演算した測位処理を行うことができる残り時間以内でない場合には(ステップS208のNO)、ステップS206の処理で選択した測位成功率が最も高い測位方式を出力する(ステップS210)。
(第1実施形態の説明のまとめ)
上記で説明したように、測位方式選択部83は、ユーザー希望測位時間を超えない範囲で、なるべく測位精度が高い測位方式から順番に選択していく。また、測位方式選択部83は、ユーザー希望測位時間を超える可能性があるため、測位精度を優先して測位方式を選択することができなくなっても、最後に測位成功率が最も高い測位方式を選択する。これにより、測位方式選択部83は、所望のユーザー希望測位時間内で、なるべく精度良く測位することのできる測位方式を選択することができる。
(第2実施形態)
上記の第1実施形態で説明したMT20においては、ユーザー自身が設定したアプリケーション機能部31にインストールされているアプリケーションのインタフェイス上から、測位処理を行う際のユーザー希望測位時間を選択したり、直接入力したりしておくものであった。しかしながら、ユーザー希望測位時間は、必ずしも、アプリケーション機能部31にインストールされているアプリケーションにより設定されなくても良い。その具体的な一例として、MT120が、MT120の移動状況、つまりMT20を所持しているユーザーの移動状態に基づいて、自動的にユーザー希望測位時間を設定することができる。
なお、第2実施形態の説明において、MT120の機能構成はMT20と異なるが、無線通信ネットワークシステムの構成は第1実施形態で説明した無線通信ネットワークシステムと実質的に同じである。このため、MT120の機能構成を説明し、他の装置の機能構成については説明を省略する。
(MT120の機能構成)
最初に、図8を参照して、自動的にユーザー希望測位時間を設定することができるMTとして、MT120を所持しているユーザーの移動状況に応じて、測位機能部B側で自動的にユーザー希望測位時間を設定することのできるMT120の機能構成を説明する。
図8は、第2実施形態に係る測位方式選択機能部130を有するMT120の機能構成を示すブロック図である。図8に示すMT120は、次の点でMT20と機能構成が異なる。それは、MT120が、測位方式選択機能部30を有していない代わりに、測位方式選択機能部130を有している点である。すなわち、MT120が、図2に示したMT20が有していたユーザー希望測位情報取得部32を有していない代わりに、移動量検出部131と、移動モード判定部132と、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133とを新たに有している点である。
移動量検出部131は、加速度センサ等を有し、加速度センサによって所定時間におけるMT120の移動速度の変化量、つまりMT120を所持しているユーザーの移動速度の変化量を測定する。
移動モード判定部132は、移動量検出部131により測定されたMT120の移動速度の変化量に基づいて、MT120を所持しているユーザーがどのような移動状態であるのを判定する。なお、ここでは、ユーザーの移動速度に応じて、ユーザーの移動状態を判定する。具体的に言うと、移動モード判定部132は、ユーザーの移動速度に応じて、ユーザーが停止している(立ち止まっている状態である)のか、ユーザーが通常に歩行している状態であるのか、ユーザーが走っている状態であるのか、さらには、自動車等に乗車して高速に移動している状態であるのかを判定する。
状態別ユーザー希望測位情報記憶部133は、移動モード判定部132に判定されたユーザーの移動状態に対応するユーザー希望測位時間を保持している。つまり、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133は、MT120を所持しているユーザーの移動状態に基づいて自動的に設定されるユーザー希望測位時間を保持している。
MT120において、ユーザー希望測位情報取得部32は、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133に登録されているユーザー希望測位時間の中から、移動モード判定部132により判定されたユーザーの移動状態に対応するユーザー希望測位時間を取得する。
(測位方式記憶部82に保持されるデータ例)
続いて、図9を参照して、上記の状態別ユーザー希望測位情報記憶部133に登録されているユーザーの移動状態に対応するユーザー希望測位時間を説明する。
図9は、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133に登録されているユーザーの移動状態に対応するユーザー希望測位時間を示す表である。図9に示すように、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133には、移動(歩行)速度に応じたユーザーの移動状態が登録されている。
例えば、上から1番目のレコードのユーザーの移動状態は、ユーザーが「停止している(立ち止まっている)状態」であり、この時のユーザー希望測位時間は「30秒」である。また、上から1番目のレコードのユーザーの移動状態は、速度が異なるがユーザーが「歩行している状態」であり、この時のユーザー希望測位時間は「20秒」と「15秒」である。さらに、上から4番目のレコードのユーザーの移動状態は、ユーザーが「自動車等に乗車して高速に移動している状態」であり、この時のユーザー希望測位時間は「10秒」である。
ここでは、ユーザーの移動状態が早くなるのにつれてユーザー希望測位時間が短くなるように、各ユーザー希望測位時間が状態別ユーザー希望測位情報記憶部133に保持されている。
(測位処理の流れ)
続いて、図10を参照して、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを説明する。
図10は、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。図10に示すように、アプリケーション機能部31は、測位機能部Bに対して、測位処理要求を出力する(ステップS301)。この時、アプリケーション機能部31にインストールされたアプリケーションには、ユーザー希望測位時間が設定されていないため、ステップS301の処理において、アプリケーション機能部31から測位機能部Bに対して、ユーザー希望測位時間は送信されない。
その代わりに、測位機能部Bが、ステップS302〜S304の各処理を行うことによって、MT120側で自動的にユーザー希望測位時間を設定する処理を行う。
まず、移動量検出部131は、所定時間におけるMT120の移動速度の変化量を検出する(ステップS302)。続いて、移動モード判定部132は、移動量検出部131により検出されたMT120の移動速度の変化量に基づいて、MT120を所持しているユーザーがどのような移動状態であるのを判定する(ステップS303)。そして、ユーザー希望測位情報取得部32は、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133から、移動モード判定部132に判定されたユーザーの移動状態に対応するユーザー希望測位時間を取得する(ステップS304)。なお、ステップS305以降の処理の流れは、上記の説明した図6に示したステップS104以降の処理の流れと全く同じである。
そして、測位機能部Bは、状態別ユーザー希望測位情報記憶部133からユーザー希望測位時間を取得すると、測位方式選択サーバー70に対して、測位方式選択要求に、ユーザー希望測位情報取得部32により取得されたユーザー希望測位時間を合わせて送信する(ステップS305)。測位方式選択サーバー70は、MT120測位方式選択要求を受信すると、ユーザー希望測位時間に基づいて、最適な測位方式を選択するための測位方式選択処理を行う(ステップS306)。この測位方式選択処理は、上記で説明した処理の流れと同じである。測位方式選択サーバー70は、測位機能部Bに対して、上記の測位方式選択処理により選択した測位方式を測位方式選択結果として送信する(ステップS307)。
ここで、測位機能部Bにおいて、タイマー制御部33は、計時を開始する(ステップS308)。
そして、測位方式選択処理により選択された測位方式によって、MT120の位置を測定するための処理を行う(ステップS309)。例えば、測位方式がA−GPSのUE−Assisted方式である場合には、ステップS309におけるMT20の位置を測定するための処理は、上記の図6で説明したステップS107〜S116の処理と同じである。従って、図10に示すSLP90のような測位処理を行う装置及びMT120は、その装置間で測位処理に必要な制御信号を送受信する。
最後に、測位機能部Bは、アプリケーション機能部31に対して、緯度経度情報等を含む最終的な位置情報測位結果応答を出力する(ステップS310)。
(第2実施形態の説明のまとめ)
上記で説明したように、第2実施形態に係る測位方式選択機能部130を有するMT120は、ユーザー自身が設定したアプリケーション機能部31にインストールされているインタフェイスからユーザー希望測位時間を取得しない。その代わりに、MT120は、MT120を所持しているユーザーの移動状況に応じて、測位機能部B側でユーザー希望測位時間を自動的に設定することができる。
(変形例)
上記の各実施形態で説明したMT20,120においては、測位方式選択部83が、測位処理を行う際のユーザー希望測位時間に基づいて、測位方式を選択するものであった。しかしながら、測位方式選択部83は、測位方式を選択する際に、ユーザー希望測位時間のみならず、ユーザーが希望する測位精度や課金体系等に基づいて測位方式を選択することができる。
(測位方式記憶部82に登録されるデータ)
まず、図11を参照して、上記の測位方式記憶部82に保持されている測位方式を選択するために必要となるデータを説明する。
図11は、測位方式記憶部82に保持されている測位方式を選択するために必要となるデータ例を示す表である。図11に示すように、測位方式記憶部82には、図5で示した各測位方式と、その測位方式の具体的な機能を示す情報である測位方式機能情報として、標準測位所要時間と、測位精度と、測位成功率とが保持されている。さらに、測位方式記憶部82には、各測位方式に対応して、信頼度と、課金体系との測位方式機能情報が新たに保持されている。
信頼度は、その測位方式を用いて測位処理をしたときに得られた測位結果の信頼性を示すものである。
測位方式によっては、測位結果が実際の位置と大きく異なるものがある。例えば、無線LAN接続サービスのアクセスポイント情報を用いたパターンマッチング方式にあっては、アクセスポイントが移動するものがあるため、測位結果が実際の位置と大きく異なるロングジャンプ状態が発生することがある。これに対して、基地局を用いた基地局測位にあっては、ロングジャンプする可能性が低い。このため、無線LAN接続サービスのアクセスポイント情報を用いたパターンマッチング方式の信頼度の数値を、基地局を用いた基地局測位の信頼度よりも低く設定しておけば良い。
課金体系は、測位方式毎の課金体系を示す。測位方式によっては、測位する都度料金が発生するものや、料金が時間や月極め等で固定(従量制)のものがある。また、短時間で高精度に測位処理が行える測位方式等にあっては、高額な料金が発生するものもある。このため、料金が低額なものについては、料金が高額なものよりも課金体系の値を低く設定したり、特別に高額な料金が発生するものについては課金体系の値を他の測位方式よりも高く設定したりすれば良い。
ここでは、課金体系の値を「0.5円」、「0.0円」等のように、具体的な金額で設定している。また、課金体系の値を、「従量制」、「高額」、「低額」のように段階的に設定することもできる。
上記で説明したように、測位方式選択サーバー70の測位方式記憶部82の内部に新たな選択条件を追加しただけで、測位方式選択サーバー70の機能構成については、実質的に同じである。この測位方式選択サーバー70は、ユーザー希望測位時間だけを選択条件とするユーザー希望測位情報に基づいて測位方式を選択するよりも、ユーザー希望測位時間にユーザーが希望する信頼度や課金体系等の選択条件を合わせたユーザー希望測位情報に基づいて測位方式を選択する方が、ユーザーにとってより最適な測位方式を選択することができるようになる。
さらに、図12に示すように、測位方式選択サーバー70に、ユーザー希望測位情報の各選択条件に対して優先度も設定しておく。これにより、測位方式選択サーバー70は、複数の測位方式のうちの各選択条件に該当する測位方式を、優先度の高い選択条件に該当する測位方式から順番に選択することができるようになる。
図12は、アプリケーション機能部31にインストールされているアプリケーション上で設定されるユーザー希望測位情報の各選択条件例を示す表である。
一例ではあるが、測位方式選択サーバー70側で、測位方式記憶部82に保持されている測位方式の中から、「測位時間」と「課金体系」の各選択条件をなるべく優先して測位方式を選択させる場合には、MT20側で、「測位時間」と「課金体系」の優先度を「高」に設定しておく。また、MT20側で、これ以外の「測位精度」や「信頼度」の優先度を「中」や「低」に設定しておけば良い。
なお、MT20側で、測位時間は「20秒」に設定され、課金体系は「低額」に設定されている。このため、測位方式選択サーバー70は、測位方式記憶部82に保持されている測位方式の中から、測位時間が20秒以内で、低額とされている所定の料金範囲内(例えば0.0〜3.0円)に該当するような測位方式を、最も優先して選択する。
また、MT20側で、測位精度が「1km」に設定されている。このため、測位方式選択サーバー70は、測位方式記憶部82に保持されている測位方式の中から、測位精度が「1km」以下に該当するような測位方式を、2番目に優先して選択する。
さらに、MT20側で、信頼度が「50」に設定されている。このため、測位方式選択サーバー70は、測位方式記憶部82に保持されている測位方式の中から、信頼度が「50」を満たすような測位方式を、3番目に優先して選択する。
(測位処理の流れ)
続いて、図13及び図14を参照して、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを説明する。
図13は、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。上述したように、アプリケーション機能部31にインストールされているアプリケーションには、図12に示したようなユーザー希望測位情報が設定されているとする。このため、図13に示すように、まず、アプリケーション機能部31において、ユーザー希望測位情報取得部32は、ユーザー希望測位情報として、アプリケーション機能部31で設定されたユーザー希望測位時間や信頼度、課金体系等の各選択条件を取得する(ステップS401)。
そして、アプリケーション機能部31は、測位機能部Bに対して、測位処理要求にユーザー希望測位情報を合わせて出力する(ステップS402)。
すると、測位機能部Bは、測位方式選択サーバー70に対して、測位方式を選択させるため要求である測位方式選択要求に、ユーザー希望測位情報取得部32により取得されたユーザー希望測位情報を合わせて送信する(ステップS403)。これにより、測位方式選択サーバー70は測位方式選択要求を受信すると、ユーザー希望測位情報に基づいて、最適な測位方式を選択するための測位方式選択処理を行う(ステップS404)。
このステップS404における測位方式選択処理の基本的な流れは、図7で説明した処理の流れと実質的に同じである。しかしながら、測位方式選択サーバー70は、単にユーザー希望測位時間に基づいて最適な測位方式を選択していかずに、ユーザー希望測位時間やユーザーが希望する信頼度、課金体系等の各選択条件のうちで、まず優先度の最も高い条件を用いて測位方式を選択していく。例えば、課金体系の優先度が「高」であれば、測位方式選択サーバー70は、標準測位所要時間がユーザー希望測位時間以内であり、かつ、料金が低額である測位方式を優先して選択することができるようになる。これに続いて、測位精度の優先度は、「高」の次に高い「中」である。このため、測位方式選択サーバー70は、測位精度が高い測位方式を2番目に優先して選択することができるようになる。
そして、測位方式選択サーバー70は、測位機能部Bに対して、測位方式選択結果として、測位方式選択処理により選択した測位方式を送信する(ステップS405)。ここで、測位機能部Bにおいて、タイマー制御部33は、計時を開始する(ステップS406)。
そして、測位方式選択処理により選択された測位方式によって、MT120の位置を測定するための処理を行う(ステップS407)。例えば、測位方式がA−GPSのUE−Assisted方式である場合には、上記の図6で説明したステップS107〜S116の処理と同じである。従って、図13に示すSLP90のような測位処理を行う装置及びMT20とは、装置間で測位処理に必要な制御信号を送受信する。
最後に、測位機能部Bは、アプリケーション機能部31に対して、緯度経度情報等を含む最終的な位置情報測位結果応答を出力する(ステップS408)。
また、図14は、図13のシーケンス図と同様に、ネットワークシステム10を構成する各装置間における測位処理の流れを示すシーケンス図である。図14に示すように、ステップS401〜S404,S408の各処理は、図13で説明した測位処理の流れと同じである。しかしながら、上記のステップS404における測位方式選択処理により、例えば「基地局測位方式」が選択された場合には、測位方式選択サーバー70やSLP90等の装置で構成されるネットワーク60側で基地局測位処理を行う(ステップS501)。そして、基地局測位処理が終了すると、ネットワーク60の装置が、MT20側の測位機能部Bに対して、その基地局測位処理結果を送信する(ステップS502)。
つまり、上記の測位方式選択処理により、例えば「GPS測位方式」が選択された場合には、測位方式選択サーバー70は、測位機能部Bに対して、測位方式選択処理により選択された測位方式が「GPS測位方式」であることを測位方式選択結果として送信する。そして、MT20側の測位機能部Bが、ネットワーク60側のSLP90に対して、測位処理要求(SUPL START信号)を送信する。
一方、上記の測位方式選択処理により、例えば「基地局測位方式」が選択された場合には、ネットワーク60側のみで測位処理が完結する。このため、ネットワーク60の装置は、MT20側の測位機能部Bに対して、基地局測位処理結果をだけ送信する。従って、ネットワーク60の装置は、MT20側の測位機能部Bに対して、測位方式選択処理により選択された測位方式が「基地局測位方式」であることを必ずしも送信する必要がない。
(変形例の説明のまとめ)
上記で説明したように、測位方式選択サーバー70は、ユーザー希望測位時間のみに基づいて測位方式を選択するよりも、ユーザー希望測位時間にユーザーが希望する信頼度や課金体系等の選択条件を合わせたユーザー希望測位情報に基づいて測位方式を選択する方が、よりユーザーにとって最適な測位方式を選択することができる。
さらに、測位方式選択サーバー70は、ユーザー希望測位情報のうちの各選択条件に優先度によって、ユーザーにとって最適な測位方式を選択することができる。
(本発明の範囲)
なお、本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらす全ての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
(1)例えば、上記の実施形態の説明においては、MT20等にユーザー希望測位情報を設定しておくものであったが、測位サービスの形態によっては、移動するMT20の位置を通知する機能を提供するためのネットワーク側の構成装置であるLCS Client(Location Service Client)に設定しておくこともできる。
例えば、LCS−Clientが、測位方式選択サーバー70に対して、ユーザー希望測位時間や優先度等を含むユーザー希望測位情報を送信する。そして、測位方式選択サーバー70は、受信したユーザー希望測位情報に基づいて、最適な測位方式を選択するための測位方式選択処理を行うことができる。最後に、測位方式選択サーバー70は、MT20の測位機能部Bに対して、測位方式選択処理により選択された測位方式によって測位処理を行うように要求する。
(2)また、上記の実施形態の説明においては、測位方式選択装置80はサーバに設けられていたが、MT20側に測位方式選択装置30と合わせて設けられていても構わない。このような構成であれば、MT20側に、測位方式の具体的な機能を示す情報である測位方式機能情報を持たせて、MT20側で、ユーザー希望測位情報に基づいて最適な測位方式を選択することができる。さらには、MT20が、測位方式選択サーバー70等から最新の測位方式機能情報をダウンロードすることができるような構成であっても良い。
上記の(1)及び(2)で説明したように、測位方式選択装置30,80を一装置内に一緒に設けても良いし、複数の装置に分けて設けても良い。また、測位方式選択装置30,80を複数の装置に分けて設ける際、測位方式選択装置30,80を構成する各機能部の設ける装置については、測位サービスの形態等に合わせて任意に決めることができる。
(3)また、実施形態で説明した測位方式選択処理の流れにあっても、ユーザーに提供する測位サービスの形態等によって、適宜選択することができる。また、測位方式選択処理に用いるユーザー希望測位情報の信頼度、課金体系等の各選択条件に、その測位方式を利用したい時間帯や曜日、その測位方式を用いた場合の消費電力等を追加することもできる。
本発明の測位方式選択装置は、特にユーザーによって設定されたユーザー希望測位情報に基づいて、ユーザーにより指定された所望の時間内で、最も精度良く測位することのできる測位方式を選択することのできる測位方式選択装置として、通信ネットワークシステムを構成する各装置やMTに設けることができる。
10……無線通信ネットワークシステム
20,120……MT
60……ネットワーク
61……SGSN
62……GGSN
70……測位方式選択サーバー
90……SLP
30,80,130……測位方式選択機能部
31……アプリケーション機能部
32……ユーザー希望測位情報取得部
33……タイマー制御部
34……測位処理要求送受信部
35……アシストデータ送受信部
36……GPSメジャメント測定部
37……測定結果送受信部
81……測位方式選択要求送受信部
82……測位方式記憶部
83……測位方式選択部
84……タイマー制御部
91……測位処理要求送受信部
92……アシストデータ送受信部
93……タイマー制御部
94……測位演算部
95……測定結果送受信部
131……移動量検出部
132……移動モード判定部
133……状態別ユーザー希望測位情報記憶部

Claims (2)

  1. 所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する移動量検出部と、
    前記移動量検出部により測定された前記移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、前記移動端末機の移動状態を判定する移動モード判定部と、
    前記移動モード判定部により判定された前記移動端末機の移動状態に対応する、測位処理に利用する測位方式を選択する際の所望の選択条件を示すユーザー希望測位情報を保持している状態別ユーザー希望測位情報記憶部と、
    前記ユーザー希望測位情報を取得するユーザー希望測位情報取得部と、
    互いに異なる複数種類の測位方式を特定するための識別子に、各測位方式の機能を示す情報である測位方式機能情報を対応付けて保持する測位方式記憶部と、
    前記ユーザー希望測位情報取得部により取得された前記ユーザー希望測位情報と、前記測位方式記憶部に保持されている前記測位方式機能情報とに基づいて、前記測位処理に利用する測位方式を選択する測位方式選択部と、
    を備え、
    前記ユーザー希望測位情報取得部は、
    前記状態別ユーザー希望測位情報記憶部に保持されている前記ユーザー希望測位情報の中から、前記移動モード判定部により判定されたユーザーの移動状態に対応する前記ユーザー希望測位情報を取得し、
    前記測位方式記憶部は、
    前記識別子に、前記測位方式機能情報として、標準測位所要時間、測位精度、測位成功率、信頼度及び課金体系のうちの少なくとも一つを対応付けて保持するとともに、前記選択条件に対する優先度を対応付けて保持し、
    前記測位方式選択部は、
    前記測位処理に利用する測位方式を選択する際に、前記測位方式記憶部に保持されている前記識別子により特定される互いに異なる複数種類の測位方式のうちの、前記測位方式機能情報が前記選択条件に該当する測位方式を、前記優先度が高い順番に選択する
    ことを特徴とする測位方式選択装置。
  2. 所定時間における移動端末機の移動速度の変化量を測定する移動量検出部と、
    前記移動量検出部により測定された前記移動端末機の移動速度の変化量に基づいて、前記移動端末機の移動状態を判定する移動モード判定部と、
    前記移動モード判定部により判定された前記移動端末機の移動状態に対応する、測位処理に利用する測位方式を選択する際の所望の選択条件を示すユーザー希望測位情報を保持している状態別ユーザー希望測位情報記憶部と、
    前記ユーザー希望測位情報を取得するユーザー希望測位情報取得部と、
    互いに異なる複数種類の測位方式を特定するための識別子に、各測位方式の機能を示す情報である測位方式機能情報を対応付けて保持する測位方式記憶部と、
    前記ユーザー希望測位情報取得部により取得された前記ユーザー希望測位情報と、前記測位方式記憶部に保持されている前記測位方式機能情報とに基づいて、前記測位処理に利用する測位方式を選択する測位方式選択部と、
    を備え、
    前記ユーザー希望測位情報取得部は、
    前記状態別ユーザー希望測位情報記憶部に保持されている前記ユーザー希望測位情報の中から、前記移動モード判定部により判定されたユーザーの移動状態に対応する前記ユーザー希望測位情報を取得し、
    前記測位方式記憶部は、
    前記識別子に、前記測位方式機能情報として、標準測位所要時間及び測位精度を対応付けて保持し、
    前記測位方式選択部は、
    前記測位処理に利用する測位方式を選択する際に、前記測位方式記憶部に保持されている前記識別子により特定される互いに異なる複数種類の測位方式のうちの、前記標準測位所要時間が前記選択条件であるユーザー希望測位時間内に該当する測位方式を、前記測位精度が高い順番に選択する
    ことを特徴とする測位方式選択装置。
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