JP6216702B2 - 端末装置、位置提供システム、及び、位置取得制御用プログラム - Google Patents
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Description
以下、第1の実施形態に係る端末装置、位置提供システム、及び、位置取得制御用プログラムを、図面を参照して説明する。
また、POIサーバ42は、POI情報をキーとして端末装置10を検索してもよい。これによりPOIサーバ42は、POI情報に該当する端末装置10を抽出して、検索結果として返信することができる。例えば、POIサーバ42は、ある店舗内に存在する端末装置10を検索して、端末装置10のユーザIDを返信することができる。
さらに、位置情報には、位置情報が示す位置において端末装置10が実行したプログラムに関するプログラム実行履歴情報が含まれていてもよい。プログラム実行履歴情報には、端末装置10がプログラムを実行した時刻と実行したプログラムの名称や種類が含まれる。なお、プログラム実行履歴情報には、プログラムの起動された時刻と、スリープ状態からのプログラムが再起動された時刻とが含まれる。端末装置10が実行するプログラムには、例えば、カメラプログラム、メールプログラム、電話プログラム、音楽再生プログラム(再生した楽曲名などを含んでもよい)、電卓プログラム等が含まれる。
さらに、位置情報には、位置情報が示す位置において端末装置10がアクセスしたウェブページへのアクセス履歴や起動したウェブブラウザの操作履歴に関するウェブ履歴情報が含まれていてもよい。ウェブ履歴情報には、端末装置10が企業の広告、又は、ホームページ等のWebページにアクセスした時刻とアクセスしたWebページのアドレスとが含まれる。
さらに、位置情報には、位置情報が示す位置において端末装置10が受け付けたユーザからの操作に関する操作履歴情報が含まれていてもよい。操作履歴情報には、端末装置10が操作を受け付けた時刻と受け付けた操作の名称や種類が含まれる。端末装置10が受け付ける操作には、例えば、電源をONする操作、電源をOFFする操作、スピーカ音量の調節操作、省電力モードへの切替操作等が含まれる。
さらに、位置情報には、位置情報が示す位置における端末装置10の姿勢の変化を示す姿勢変化情報が含まれていてもよい。姿勢変化情報には、端末装置10の姿勢が変化した時刻が含まれる。なお、端末装置10の姿勢の変化は、後述する加速度センサ等により検出される。
この位置情報取得部は、セルID(携帯電話基地局)方式によって位置情報を取得してもよい。このセルID方式は、端末装置10が携帯電話端末の場合、携帯電話端末としての通信機能を応用して、3つ以上の携帯電話基地局の電波情報に基づいて端末装置10の現在地を算出する。
位置情報取得部は、Wi−Fi方式によって位置情報を取得してもよい。Wi−Fi方式は、端末装置10周辺の無線LANのアクセスポイントから送信される電波を検出し、アクセスポイントの位置情報に基づいてアクセスポイントまたは所定のサーバ等から端末装置10の位置情報を取得する。
さらに、位置情報取得部は、ネットワーク測位方式によって位置情報を取得してもよい。ネットワーク測位方式は、セルID方式とWi−Fi方式による測位で位置情報を取得する。
このように、位置情報取得部は、GPS測位方式のみならず、セルID方式又はWi−Fi方式を用いる構成であっても、処理部12からの起動要求に応じてスリープ状態から起動して、位置情報を取得できる。
本実施形態において、端末装置10は、位置情報の取得方式として、Wi−Fi方式およびセルID方式よりも、GPS測位部16による測位方式を優先する。端末装置10は、例えば自装置が屋内にいる等のGPS測位部16に測位ができない状況において、GPS測位部16による測位に代えて、セルID方式またはWi−Fi方式による測位に切り替える。
独自の所定期間は、例えばアプリケーションの種類等に基づき、1分、10分、1時間などが挙げられる。また、独自の所定期間は、ユーザの操作を受け付け、ユーザにより指定された期間となるように変更させてもよい。さらに、独自の所定期間は、過去の測位履歴に基づいて自動的に変更させてもよい。例えば、次の所定期間を設定する際に、処理部12は、前回の所定期間の開始前および経過時において測位された2つの位置情報から前回の所定期間内の移動距離を算出し、前回の所定期間において自装置の移動がある、または移動距離が長い場合には、次の所定期間を短く変更してもよい。
独自のタイミングは、自装置が通信する基地局に対応したセルID、自装置が通信可能なWiFiアクセスポイントのアクセスポイントIDが変化したタイミングが挙げられる。処理部12は、セルIDまたはアクセスポイントIDが変化したことをトリガとして起動要求の出力タイミングの到来を判断できる。さらに、独自のタイミングは、後述する加速度センサ等の自装置の移動を検知し、自装置が所定距離移動したと推定されるタイミングであってもよい。この所定距離は、後述するように、自装置が所定エリアに進入したことに応じて再設定または変更されてもよい。また、所定距離は、ユーザの操作を受け付け、ユーザにより指定された距離となるように変更させてもよい。
本実施形態の端末装置10は、アプリケーションが起動要求を出力するものであっても、一つの位置情報取得制御部122のみがGPS測位部16に起動要求を出力する。
この位置情報ライブラリは、GPS測位部16に対して、起動要求を出力する。また、位置情報ライブラリは、この起動要求に応じてGPS測位部16が生成した位置情報を取得し、取得した位置情報をアプリケーションに出力する。これにより、アプリケーションは、GPS測位部16が生成した位置情報の利用が可能になる。
また、この位置情報ライブラリとは、端末装置10のCPUによって実行されるソフトウエアである。すなわち、端末装置10において、CPUが位置情報ライブラリを実行する。これにより、端末装置10は、ソフトウェア機能部として位置情報取得制御部122A、122B、122C(以下、総称する場合には単に「位置情報取得制御部122」と呼ぶ。)を構成する。すなわち、処理部12は、これら位置情報取得制御部122をアプリケーションに対応させて有している。
位置情報取得制御部122を実現するための位置情報ライブラリは、それぞれ、独自の測位タイミングおよび位置情報の送信タイミングが設定される。複数のアプリケーションに付属されるそれぞれの位置情報ライブラリは、付属されるアプリケーションの種類および使用頻度、ダウンロードされた日時、またはソフトウェアバージョン等が異なる。したがって、それぞれの位置情報ライブラリの測位タイミングおよび送信タイミングは、それぞれ好ましいタイミングが設定される。
後述するように、自装置が通常モードと省電力モードの切替によって変更され、変更された動作モードに応じてマスタとしての位置情報ライブラリが変更されることに伴い、自装置の測位タイミングおよび送信タイミングを変更させる。
「位置情報を利用する」とは、端末装置10内で位置情報を使用することを含む。アプリケーション処理部120は、例えば、位置情報を使用することにより、GPS測位部16により取得された位置情報に基づいて自装置の位置を地図上に表示させることができる。
「位置情報を利用する」とは、GPS測位部16により取得した位置情報に基づく情報を使用することを含む。位置情報に基づく情報は、位置情報を用いることによって得られた新たな情報である。位置情報に基づく情報は、端末装置10内で位置情報に基づいて処理をしたことによって得られた情報であってもよく、アプリケーションサーバ50内で位置情報に基づいて処理したことによって得られた情報であってもよい。例えば、アプリケーション処理部120は、自装置の位置に近い店舗の広告情報を抽出して、広告情報をプッシュ広告として表示してもよい。アプリケーション処理部120は、アプリケーションサーバ50によって位置情報に基づいて抽出された広告情報を受信して、広告情報をプッシュ広告として表示してもよい。
このために、アプリケーション処理部120は、GPS測位部16により取得された位置情報の利用を許可する。このときアプリケーション処理部120は、位置情報を送信することを許可するかをユーザに問い合わせる。ユーザが位置情報の送信を許可した場合、アプリケーション処理部120は、位置情報の利用を許可する許可情報を生成する。アプリケーション処理部120は、生成した許可情報を位置情報サーバ30に送信する。位置情報サーバ30は、端末装置10から送信された許可情報を受信した後、以降において端末装置10から送信された位置情報を蓄積して、アプリケーションサーバ50等に送信できる。これによりアプリケーション処理部120は、アプリケーションサーバ50によって位置情報を利用して、端末装置10の位置の解析等を行わせることができる。
位置情報サーバ30は、ダウンロード要求を受信したことに応じて位置情報ライブラリを端末装置10に送信する。これにより端末装置10は、位置情報ライブラリのダウンロードを開始する。処理部12は、ダウンロードが完了すると、位置情報ライブラリを各アプリケーションに付属させる。
処理部12は、既にアプリケーションに組み入れられている古いバージョンの位置情報ライブラリに代えて最新バージョンの位置情報ライブラリに更新してもよい。これにより処理部12は、アプリケーションの位置情報ライブラリを最新なものに更新することができる。
なお、処理部12は、ユーザの操作を受け付け、受け付けられたユーザの操作に基づいて、位置情報の提供を許可するアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122、または位置情報の提供が禁止されたアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を設定してもよい。起動要求を出力した位置情報取得制御部122は、他の位置情報取得制御部122から要求を受け付けた場合、予め位置情報の提供が許可されているアプリケーションに付属した他の位置情報取得制御部122に限り、位置情報を出力する。また、起動要求を出力した位置情報取得制御部122は、位置情報の提供が禁止されたアプリケーションに付属した他の位置情報取得制御部122がある場合、GPS測位部16から新たな位置情報が供給されても、位置情報の提供が禁止されたアプリケーションに付属した他の位置情報取得制御部122には、通知をしない。
ここで、起動要求を出力した位置情報取得制御部122とは、予め特定されたアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122である。また、他の位置情報取得制御部122とは、予め特定されたアプリケーション以外のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122である。つまり、予め特定されたアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122は、他のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122に位置情報を出力する。これにより、他のアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に起動要求を行うことなく、GPS測位部16が生成した位置情報を取得することができる。
換言すれば、起動要求を出力する一つの位置情報取得制御部122は、他の位置情報取得制御部122に対してマスタの権限を有する。他の位置情報取得制御部122は、マスタの位置情報取得制御部122に対してスレーブとして機能する。他の位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に対して起動要求を送信しない。他の位置情報取得制御部122は、マスタの位置情報取得制御部122から通知を受けた場合に、マスタの位置情報取得制御部122に位置情報を要求して、位置情報を取得する。
なお、位置情報取得制御部122は、位置情報サーバ30を介さずに、アプリケーションサーバ50に直接的に位置情報を送信してもよい。
所定条件は、アプリケーションによって設定されたタイミングであってもよい。これにより端末装置10は、アプリケーションが要求する頻度で位置情報サーバ30に位置情報を送信できる。
所定条件は、位置情報サーバ30を介さずにアプリケーションサーバ50に直接的に位置情報を送信する場合、アプリケーションサーバ50から通知された所定期間であってもよい。これにより端末装置10は、アプリケーションサーバ50が要求する頻度で、アプリケーションサーバ50に位置情報を送信できる。
このとき処理部12は、自装置における電池残量を参照する。処理部12は、電池残量が所定値以下である場合には省電力モードであることを判定する。省電力モードである場合にはステップS202に処理を進め、そうでない場合にはステップS204に処理を進める。なお、処理部12は、ユーザの操作によって省電力モードに設定されていることを検知してもよい。
また、処理部12は、例えば位置情報サーバ30からアプリケーションと、当該アプリケーションを省電力モードに移行させる優先順位のリストのデータをダウンロードし、当該リストを参照してマスタの権限を有する位置情報取得制御部122を選択してもよい。このとき、処理部12は、現在起動しているアプリケーションを識別し、複数のアプリケーションが起動されているか否かを判定する。処理部12は、複数のアプリケーションが起動している場合、記憶部18に記憶されているリストを参照し、起動しているアプリケーションの優先順位を比較する。処理部12は、比較した結果、優先順位が最も高いアプリケーションに付属された位置情報取得制御部122をマスタの権限を有する位置情報取得制御部122として選択する。これにより、省電力モード時に測位および位置情報の送信の頻度を抑制できる。
さらに、処理部12は、省電力モード時に、アプリケーションに付属された位置情報取得制御部122ではなく、アプリケーションとは独立して動作される省電力モード専用の位置情報ライブラリをマスタの権限を有する位置情報取得制御部122として選択してもよい。これにより、アプリケーションが省電力モードに移行したことによって、起動中のアプリケーションによることなく、端末装置10の電池消費を抑制できる。このアプリケーションから独立した位置情報ライブラリに対応した位置情報取得制御部122は、例えば、図3に示したように、複数のアプリケーションに対応した1つの位置情報ライブラリとして実装されるものであってもよい。
さらに、省電力モードに対応したアプリケーションに付属された位置情報取得制御部122を選択する際に、処理部12は、バージョンが古いアプリケーションに付属された位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定してもよい。また、処理部12は、取得する情報が少ないアプリケーションに付属された位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122に決定してもよい。アプリケーションが取得させる情報には、位置情報が含まれる。この位置情報には、上述したようにウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、及び環境情報が含まれる。処理部12は、位置情報に含まれる何れかの情報の量、または、位置情報に含まれる全ての情報の量を判定してマスタの権限を有する位置情報取得制御部122を選択してもよい。
また、このステップS202において、処理部12は、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122以外の位置情報取得制御部122を、スレーブの位置情報取得制御部122に決定する。
所定のマスタ決定条件は、複数のアプリケーションのうち最先に起動したアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122、であってもよい。この場合、処理部12は、アプリケーションの起動時間の履歴を含むデータを参照する。処理部12は、現在起動しているアプリケーションのうち起動時刻が最も古いアプリケーションを検出する。起動時刻が最も古いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出する。
所定のマスタ決定条件は、複数の位置情報ライブラリのうちバージョンが最新の位置情報ライブラリ、であってもよい。この場合、処理部12は、複数のアプリケーションに付属している各位置情報ライブラリのバージョン情報を参照する。処理部12は、位置情報ライブラリのバージョン情報のうち最新のバージョン情報の位置情報ライブラリを検出する。処理部12は、最新のバージョン情報の位置情報ライブラリに対応した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出する。
他のマスタ決定条件は、ユーザの操作に基づいて位置情報の測位または送信が許可されたアプリケーションに付属した位置情報ライブラリを選択することであってもよい。端末装置10には、例えば、位置情報を利用するアプリケーション、または位置情報を利用可能にするアプリケーションがインストールされる。これらのアプリケーションをインストールする際、または、これらのアプリケーションが起動した際に、アプリケーションの制御により、処理部12は、端末装置10のディスプレイに位置情報の測位または送信を許可するメッセージを表示させる。ユーザの操作を受け付けることにより、位置情報の測位または送信が許可された場合、処理部12は、位置情報の測位または送信が許可されたアプリケーションであることを記憶部18に登録する。その後、処理部12は、マスタの権限を有する位置情報ライブラリを選択する際に、記憶部18に登録された情報を参照して、位置情報の測位または送信が許可されたアプリケーションがあるか否かを判定する。処理部12は、位置情報の測位または送信が許可されたアプリケーションがある場合、当該アプリケーションに付属された位置情報ライブラリをマスタとしての位置情報ライブラリとして選択できる。
処理部12は、インストール日時が最も古いアプリケーションであって、削除される可能性が低いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出してもよい。
また、処理部12は、GPS測位部16に取得させる位置情報の種類または項目が最も多いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタの権限を有する位置情報取得制御部122として選択してもよい。アプリケーションが取得させる位置情報には、上述したようにウェブ履歴情報、プログラム実行履歴情報、操作履歴情報、充電履歴情報、姿勢変化情報、及び環境情報が含まれる。処理部12は、位置情報に含まれる何れかの情報の量、または、位置情報に含まれる全ての情報の量を判定してマスタ候補の位置情報取得制御部122としてしてもよい。
さらに処理部12は、GPS測位部16に測位させる頻度(測位頻度)が最も多いアプリケーションに付属した位置情報取得制御部122を、マスタ候補の位置情報取得制御部122として検出してもよい。
このマスタの権限を有する位置情報取得制御部122の決定により、自装置の位置情報の測位タイミングおよび位置情報の送信タイミングを変更させる。これにより、複数の位置情報ライブラリのうち何れかひとつの位置情報ライブラリに独自に設定された測位タイミングおよび送信タイミングに従って位置情報の測位および送信が実行される。
なお、位置情報サーバ30は、定期的、決まった日時、あるいは前回送信したリストに変更が生じたタイミングに、端末装置10から、起動しているアプリケーションの情報及びユーザが位置情報の利用を許可した許可情報を定めたリストを受信してもよい。これにより、位置情報サーバ30は、起動しているアプリケーションやユーザが位置情報の利用を許可した許可情報に変化があった場合でも、端末装置10に、次のマスタを遅滞なく通知することができる。
つぎに、第2の実施形態に係る端末装置10について説明する。なお、第2の実施形態における第1の実施形態と同一部分は、同一符号を付することによってその詳細な説明を省略する。
センサ部20は、加速度センサ部20aと移動検出部20bとを含む。
加速度センサ部20aは、自装置である端末装置10に加わる加速度の変化に応じて物理量が変化する。この加速度センサ部20aは、半導体静電容量センサであってもよい。加速度センサ部20aにおける物理量は、端末装置10の挙動に相当する。
なお、端末装置10は、自装置の挙動を検出するため、重力センサ、ジャイロセンサ、又は地磁気センサを含んでいてもよい。本実施形態においては、加速度センサ部20aのみを備えることを説明するが、これらの重力センサ、ジャイロセンサ、又は地磁気センサは、加速度センサ部20aと共に、又は、加速度センサ部20aに代えて備えていてもよい。地磁気センサを利用することにより、地磁気センサが検知する方向の変化の頻度が多いほど、端末装置10が静止状態にはない可能性が高く、移動中の可能性が高いことが検知できる。
移動検出部20bには、GPS測位部16が位置情報を取得すると、当該位置情報が供給される。さらに移動検出部20bには、加速度センサ部20aから端末装置10の挙動を示す物理量が供給される。さらに移動検出部20bには、位置情報取得制御部122から所定距離が供給される。
移動検出部20bは、移動量が所定距離に達した場合に、移動検出信号を位置情報取得制御部122に出力する。
さらに、位置情報取得制御部122は、移動状態として、自装置の移動手段が自動車、電車、自転車、または徒歩かを判別し、判別結果に基づいて測位頻度を変更してもよい。このために、記憶部18には、移動手段(電車、自動車、自転車、徒歩)に対応させて、単位時間当たりの移動距離および測位頻度を記憶させる。この測位頻度は、移動速度が高いほど、高くされる。例えば、移動速度が電車>自動車>自転車>徒歩位置であり、電車移動時の測位頻度>自動車移動時の測位頻度>自転車移動時の測位頻度>徒歩移動時の測位頻度とする。位置情報取得制御部122は、移動検出部20bによる自装置の移動検知結果に基づいて所定時間当たりの移動距離を推定し、推定された移動距離に対応した移動手段を判別する。位置情報取得制御部122は、判別された移動手段に対応した測位頻度でGPS測位部16に測位させる。
GPS測位部16によって取得された位置情報は、移動検出部20bにも出力される。これにより移動検出部20bは、移動量をリセットする。
このように、位置情報取得制御部122は、移動検出円C1(所定エリア)を設定し、推定位置円C2が移動検出円C1に一致するまでの期間において、端末装置10が所定エリア内に存在すると判定する(S502:YES)。
なお、端末装置10の挙動に基づく移動量は、単純に挙動を積算しているが、方向を含めて積算してもよい。位置情報取得制御部122は、加速度センサ部20aにより検出された3軸の物理量に基づいて、移動方向ごとに移動量を積算してもよい。これにより端末装置10は、高い精度で端末装置10の移動を検出できる。
位置情報取得制御部122は、蓄電池の残電力が所定値よりも高い場合には、加速度センサ部20aにより検出されている挙動に基づいて端末装置10の位置を更新して記憶部18に記憶させる。これにより位置情報取得制御部122は、位置情報を取得する頻度を高める。
位置情報取得制御部122は、蓄電池の残電力が所定値よりも高い且つ蓄電池の充電中である場合には、現在の測位頻度を変更しない、または、蓄電池の残電力が所定値よりも低い且つ蓄電池の充電中ではない場合の測位頻度よりも現在の測位頻度を高くする。また、位置情報取得制御部122は、蓄電池の残電力が所定値よりも低い且つ蓄電池の充電中ではない場合には、蓄電池の残電力が所定値よりも高い且つ蓄電池の充電中である場合の測位頻度よりも現在の測位頻度を低くする。例えば、蓄電池の残電力が所定値よりも高い且つ蓄電池の充電中である場合の測位頻度を100%とすると、蓄電池の残電力が所定値よりも低い且つ蓄電池の充電中ではない場合には、測位頻度を50%に変更する。
位置情報取得制御部122は、端末装置10の動作モードが電力消費を抑制する省電力モードである場合には、端末装置10の位置を更新しない。これにより位置情報取得制御部122は、位置情報を取得する頻度を高くしない。
つぎに、第3の実施形態に係る端末装置10について説明する。なお、第3の実施形態における第1の実施形態と同一部分は、同一符号を付することによってその詳細な説明を省略する。
可聴音検出部22は、自装置周囲の可聴音を検出するセンサである。
可聴音検出部22は、マイクロフォンにより構成される。可聴音検出部22は、マイクロフォンの出力に基づいて周囲の可聴音を検出して位置情報取得制御部122に出力する。位置情報取得制御部122は、可聴音に対して音声認識処理を施し、認識された音声にエリアを特定する情報が含まれているかを判定する。このために、記憶部18には、予め、エリアと位置を特定する情報とが対応づけられた音声−エリアデータベースを記憶しておく。位置情報取得制御部122は、音声認識処理により得られた音声が、位置を特定する情報に合致するか否かを、音声−エリアデータベースを参照して判定する。位置情報取得制御部122は、判定した結果、音声が位置を特定する情報に合致した場合、当該位置を特定する情報に対応したエリアに端末装置10が進入したことを検出する。
端末装置10は、アプリケーションが起動している場合に(S600:YES)、可聴音検出部22により検出させる(S602)。可聴音検出部22は、マイクロフォンにより検出された音声を位置情報取得制御部122に出力する。
位置情報取得制御部122は、可聴音検出部22により検出された可聴音に基づいて、端末装置10が所定のエリアに進入したか否かを判定する(S604)。端末装置10が所定のエリアに進入したと判定した場合(S604:YES)、位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に起動要求を出力する。これにより位置情報取得制御部122は、GPS測位部16に位置情報を取得させる(S608)。
端末装置10が所定のエリアに移動した場合、端末装置10のGPS測位部16によるGPS電波の電波受信が不良となることがある。したがって、端末装置10は、GPS測位部16を起動してもGPS電波を受信できずに電力が無駄になる可能性がある。そこで第3の実施形態に係る端末装置10によれば、自装置が所定のエリアに進入した場合にはGPS測位部16を起動する頻度を抑制して、無駄な電力を抑制することができる。
本発明は、例えば、端末装置、位置提供システム、及び位置情報取得制御用プログラムなどとして実施することができる。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
Claims (13)
- 起動要求に応じて起動することにより位置情報を取得する位置情報取得部と、
CPUによって実行される複数のアプリケーションと、
CPUによって実行されるライブラリであって、前記各アプリケーションに付属し、それぞれが前記付属したアプリケーション独自のタイミングで前記位置情報取得部へ起動要求を行うことが設定された複数の位置情報ライブラリとを有し、
前記複数の位置情報ライブラリのうち所定の条件によって定められた何れか一つの位置情報ライブラリのみが前記位置情報取得部へ起動要求を行う権限を取得し、前記権限を取得した位置情報ライブラリにより、当該位置情報ライブラリが付属されているアプリケーション独自のタイミングで前記CPUが前記位置情報取得部に対して起動要求を出力することにより、前記位置情報取得部に位置情報を取得させる、端末装置。 - 前記複数の位置情報ライブラリのうち、前記位置情報取得部へ起動要求を行う頻度が高
く設定されている位置情報ライブラリが、当該位置情報ライブラリが付属されているアプリケーション独自のタイミングで、前記位置情報取得部へ起動要求を行う権限を取得する、請求項1に記載の端末装置。 - 前記複数の位置情報ライブラリのうち、前記位置情報取得部へ起動要求を行って取得させる位置情報の種類または項目が最も多い位置情報ライブラリが、当該位置情報ライブラリが付属されているアプリケーション独自のタイミングで、前記位置情報取得部へ起動要求を行う権限を取得する、請求項1に記載の端末装置。
- 自装置が省電力動作状態である場合には、前記複数の位置情報ライブラリのうち、前記位置情報取得部へ起動要求を行う頻度が低く設定されている位置情報ライブラリが、当該位置情報ライブラリが付属されているアプリケーション独自のタイミングで、前記位置情報取得部へ起動要求を行う権限を取得する、請求項1に記載の端末装置。
- 前記アプリケーションのそれぞれは、ユーザの操作に基づいて前記位置情報取得部により取得された位置情報の提供を許可または禁止することが設定され、
前記起動要求を行う権限を取得した位置情報ライブラリは、前記位置情報の提供を許可するアプリケーションに位置情報を出力する、請求項1に記載の端末装置。 - 前記起動要求を行う権限を有しない位置情報ライブラリは、それぞれに独自に設定されたタイミングで、起動要求を行う権限を有する位置情報ライブラリが取得させた位置情報を取得する、請求項1に記載の端末装置。
- 前記起動要求を行う権限を有する位置情報ライブラリは、予め位置情報の提供が許可されているアプリケーションに付属した位置情報ライブラリに位置情報を出力し、予め位置情報の提供が禁止されたアプリケーションに付属した位置情報ライブラリには位置情報を出力しない、請求項6に記載の端末装置。
- 自装置が通信可能な通信エリアの識別子を検出する通信部を有し、
前記起動要求を行う権限を有する位置情報ライブラリは、前記通信部により検出された前記通信エリアの識別子が変更したことを判定したタイミングで、前記位置情報取得部へ起動要求を行う、請求項1に記載の端末装置。 - 自装置の挙動を検出する加速度センサを有し、
前記起動要求を行う権限を有する位置情報ライブラリは、前記加速度センサにより検出された挙動に基づいて自装置の移動距離を推定し、自装置が所定距離を移動したと推定したタイミングで、前記位置情報取得部を起動させて位置情報を取得させる、請求項1に記載の端末装置。 - 前記起動要求を行う権限を有する位置情報ライブラリは、前記加速度センサにより検出された挙動に基づいて前記位置情報を更新し、前記加速度センサにより検出された自装置の移動状態に基づいて前記位置情報を更新させる頻度を変更する、請求項9に記載の端末装置。
- 前記起動要求を行う権限を有する位置情報ライブラリは、
前記加速度センサにより検出された挙動に基づいて前記位置情報を更新し、
自装置の電力消費状態に基づいて、前記位置情報を更新させる頻度を変更する、請求項9に記載の端末装置。 - 前記請求項1から11のうち何れかに記載の端末装置と、
前記端末装置に記憶された複数のアプリケーションのそれぞれに対応した複数のアプリケーションサーバと、
前記端末装置から送信された位置情報を受信し、前記複数のアプリケーションサーバのうち何れかのアプリケーションサーバに位置情報を送信する位置情報サーバと、
を有する位置提供システム。 - 起動要求に応じて起動することにより位置情報を取得する位置情報取得部を備え、CPUによって実行される複数のアプリケーションと、CPUによって実行されるライブラリであって、前記各アプリケーションに付属し、それぞれが前記付属したアプリケーション独自のタイミングで前記位置情報取得部へ起動要求を行うことが設定された複数の位置情報ライブラリとがそれぞれインストールされている端末装置のCPUに、
前記複数の位置情報ライブラリのうち所定の条件によって定められた何れか一つの位置情報ライブラリのみに前記位置情報取得部へ起動要求を行う権限を付与するステップと、
前記権限が付与された位置情報ライブラリにより、当該位置情報ライブラリが付属されているアプリケーション独自のタイミングで前記CPUが前記位置情報取得部に対して起動要求を出力することにより前記位置情報取得部に位置情報を取得させるステップと
を実行させるための位置取得制御用プログラム。
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