JP2000102058A

JP2000102058A - 移動端末の位置検出方法および装置

Info

Publication number: JP2000102058A
Application number: JP28738098A
Authority: JP
Inventors: Nobuo Shigeta; 信夫重田
Original assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Current assignee: Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date: 1998-09-25
Filing date: 1998-09-25
Publication date: 2000-04-07

Abstract

(57)【要約】【課題】室外、室内等の異なる条件、および異なる精
度の位置検出情報を比較評価することによりひとつの位
置情報を提供することを目的とする。【解決手段】移動端末が同一の位置に対する複数の異
なる位置検出手段を具備し、各位置検出手段の位置検出
精度と検出にかかるコストと現在位置で利用可能かどう
かの要因を評価基準としてひとつの位置検出手段を選択
し、選択された位置検出手段により当該移動端末の存在
する位置の最適な位置情報を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、場所的（室外〜室
内）、精度的（高精度〜低精度）にシームレスな位置情
報の検出が可能な移動端末における、位置情報の取得方
法およびその装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の位置情報利用端末は、ＧＰＳ位置
検出、ＰＨＳ位置検出等、単一の位置検出手段を持つも
のが通例である。あるいは、複数の位置検出手段を持つ
ものでも、一方の位置検出ができない場合の補助的な役
割や、主要な位置検出の精度補正といった補助手段にと
どまっていた。

【０００３】最近、室内空間においても位置検出の見通
しが立ったことにより、複数の位置検出手段を合せ持
ち、場所に応じて、あるいは検出精度に応じて利用可能
な手段を適宜選択することが可能となりつつある。

【０００４】しかしながら、複数の位置検出手段を統合
する手法が確立していないため、これらから得られた位
置情報を利用する方法や選択する基準がない。従って移
動端末実現上、専用端末化やアプリケーションに依存し
たデータ形式となり、設計の自由度、端末コスト等への
悪影響が考えられる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、異な
る条件（室外、室内）、異なる精度の位置情報検出手段
を統合し、比較評価することにより、一つの位置情報を
得ることにある。これらの情報をアプリケーションから
利用しやすい形式に変換することも可能である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の第一の特徴は複
数の異なる位置検出手段を持つことにある。たとえば、
室外におけるＧＰＳ、ＰＨＳ、室内におけるＰＨＳ、赤
外線、微弱電波の各方式である。これらの各方式は、そ
の特性から、利用範囲、位置検出精度、端末側設備（Ｇ
ＰＳアンテナ等）にかかるコスト、通信に伴うコスト等
が異なる。

【０００７】異なる方法で得られた位置情報を、以下の
３点の特性で把握する。・現在地点で入手可能か・位置検出の精度・位置検出にかかるコスト

【０００８】評価の結果から最善のものを選択する論理
をもつか、または、利用者への問合せを行うこと。

【０００９】結果として得られた位置情報を、統一フォ
ーマットに変換し、各種のアプリケーションプログラム
で処理可能とすること。

【００１０】利用者は位置情報がいずれの位置検出手段
により得られたかを意識する必要がない。つまり位置情
報はシームレスである。

【００１１】

【発明の実施の形態】システム全体のイメージを図１に
示す。

【００１２】移動端末１は、異なる複数の位置検出機構
を持つものとする。この例では、ＧＰＳ位置検出、微弱
無線による位置検出、赤外線の受信による位置検出の３
方式を持つものとする。

【００１３】移動端末利用者は、屋外のＧＰＳ利用可能
部分では、ＧＰＳによる位置検出を行う。さらに地域コ
ミュニティエリアなどの、微弱無線によるサービスが受
けられる場所においては、ＧＰＳより高精度の位置情報
を検出する。さらに屋内空間においては、赤外線による
位置検出サービスが受けられるエリアでは、これを利用
する、という例である。

【００１４】この場合、位置の違いにより利用する検出
手段が異なっているが、各検出手段のカバーするエリア
は重複が生じる。すなわち、同一地点で複数の位置検出
が可能であることが一般的である。（単一手段しかない
場合は、解は当然自明である。）

【００１５】利用者はこれらの方式の異なる位置情報を
利用しても、得られるサービスはシームレスに受けるこ
とができる。すなわち、位置検出手段の相違による差を
意識する必要がないものとなる。

【００１６】移動端末のハードウェア構成を図２に示
す。

【００１７】移動端末１の中には、異なる位置検出装置
６（例として、Ａ方式、Ｂ方式、Ｃ方式とする）があ
る。検出結果は形式変換装置７により統一形式に直した
うえで、制御装置８から制御され、必要に応じて取り出
されることとなる。

【００１８】制御装置８には、記憶装置９に格納されて
いる評価基準となるデータ（評価テーブル）を利用し
て、選別を行う。この時、必要なら入出力装置１０を介
して、利用者に確認メッセージを送り、承認を得ること
もできる。

【００１９】次に、位置情報選択における動作をブロッ
ク図（図３）に示す。

【００２０】複数の位置検出方式のうち、コストがゼロ
のものについて、位置検出を行う。（１１）

【００２１】なお、これらの情報の形式は統一形式に変
換する。（１２）

【００２２】これらの中で最も高い検出精度が得られる
データがあれば、そのデータをそのまま採用する。（１
３）

【００２３】もしコストと精度的により良いデータが別
の方法で検出可能であり、しかもその地点で利用可能で
あれば、初期設定の基準（たとえば精度優先、利用者に
確認等）に従って、この検出を実行する。（１４、１４
−１）

【００２４】ここで得られたデータも統一形式へ変換し
（１４−２）、最終的な比較を行う。（１５）

【００２５】その結果を一つ選択する。（１６）

【００２６】この値をアプリケーションプログラムに引
き渡し、サービスを提供する。（１７）

【００２７】位置情報の選択における評価テーブルの例
を図４に示す。

【００２８】各方式（１８）毎に、位置検出の精度（１
９）、位置検出にかかるコスト（２０）、および現在位
置での利用可否（２１）の３点を併せ持つことで特徴づ
けられる。この例では、「Ａ方式」の場合位置検出の精
度は「１００ｍ以上」、コストは「０円／回」である。
ただし現在地点では利用できない「否」となっている。

【００２９】この表に示される情報は、「現在位置での
利用可否」のように場所に対して固定的ではない。これ
以外の要因（位置検出の精度、コスト）も場所により動
的に変化しても良い。例えば、ＧＰＳの場合、補正情報
（ディファレンシャルＧＰＳ）が利用可能な場所の場
合、位置検出精度が向上する、またコストについても情
報センタへの確認にかかる通信費用は、場所等により変
化する場合がある。

【００３０】また、この変化量が特定できない場合は、
値に幅を持つこともある。たとえば位置検出の精度は
「３０ｍ〜１００ｍ」となることもある。

【００３１】いずれにしても、各方式を比較する場合、
常に現在位置での評価テーブルを参照して判断すること
が重要である。つまり動的な評価テーブルの更新と動的
な判断を行う必要がある。

【００３２】比較方法の決定の具体例方法を図５で説明
する。

【００３３】図５には、現在地点で利用可能な各方式で
得られる精度とコストについて、各方式の範囲を座標空
間に表示している。

【００３４】利用者から指定されている条件はたとえば
次のとおりである。・精度優先（最高の精度が得られる方法を選択し、コス
トは度外視する）・コスト優先（最低のコストの方法を選択し、精度は度
外視する）・上記の中間的な複合条件を判断する・利用者問合せ（０より大きいコストがかかる場合は、
必ず利用者の事前確認を取る）

【００３５】図では、３点目の複合条件を考慮した方法
を説明する。コスト（ｙ）と精度（ｘ）の配分比率を決
めると、ある傾き（ｋ１，ｋ２）を持った直線が描け
る。ｙ＝ｋ１ｘ＋α１（α＝ａ，ｂ，ｃ，ｄ）ｙ＝ｋ２ｘ＋α２（α＝ａ，ｂ，ｃ，ｄ）

【００３６】この直線の右下に近いほど、望ましいと判
断される。従って図５の例において、傾きｋ１の場合、
Ｄ方式が最も優れ、つづいてＣ方式、Ａ方式、Ｂ方式と
なる。

【００３７】コストと精度の配分比率を変化させると、
直線の傾きが変わり、たとえば傾きｋ２の場合、方式の
順序は、Ｄ方式、Ｃ方式、Ｂ方式、Ａ方式の順となる。

【００３８】位置情報の統一形式の例を図６に示す。

【００３９】位置情報と（２２）として、緯度（２
３）、経度（２４）、高度（２５）がある。形式はＧＰ
Ｓで一般的に使用されている座標系を使用する。ただし
検出精度により有効桁数は変化しても良い。さらに高度
については、基準面からの高さだけでなく、建物の階数
に置き換えることも可能である。（この場合は、建物の
どの階にいるかを利用者が入力する等の補正が必要な場
合がある）

【００４０】さらに位置情報の一部分にこの情報の属性
情報（２６）として、精度（２７）とコスト（２８）の
情報を含める。

【００４１】それ以外のオプション項目（２９）とし
て、方角、移動速度、時刻等を含めることも可能であ
る。このオプション項目は、位置検出手段やアプリケー
ションプログラムに依存して利用される項目があっても
いい。

【００４２】位置情報の検出精度に関する情報を図７に
示す。

【００４３】これらに示した検出精度は、今後の技術的
進展に伴い、今後変化すると考えられる。さらに掲載さ
れている技術や方法は、当然、網羅的なものでもない。

【００４４】

【発明の効果】本発明により、場所的（室外〜室内）、
精度的（高精度〜低精度）にシームレスな位置情報の検
出が可能な移動端末が実現でき、しかもアプリケーショ
ンプログラムに対して、位置検出方法の違いを特別に意
識する必要がないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシステム全体を説明する図である。

【図２】本発明に使用する移動端末のハードウェア構成
を示すものである。

【図３】複数の位置検出情報から、一つを選択する動作
を説明するものである。

【図４】複数の位置検出情報から、一つを選択するため
の評価テーブルの例を示すものである。

【図５】複数の位置検出情報から、一つを選択するため
の具体的方法を説明する図である。

【図６】位置情報の統一形式の例を示すものである。

【図７】位置情報の検出精度に関する情報を示すもので
ある。

【符号の説明】

１移動端末２利用者３ＧＰＳ衛星４微弱無線発信機５赤外線ＩＤ送信機６位置検出装置７形式変換装置８制御装置９記憶装置１０入出力装置１１コスト＝０の位置検出１２位置情報の形式統一１３ある種の基準での選択１４別の位置情報取得１４−１コスト＞０の位置検出１４−２位置情報の形式統一１５比較１６一つの位置情報を得る１７アプリケーションへの引き継ぎ１８方式１９位置検出の精度２０位置検出のコスト２１現在位置での利用可否２２位置情報２３緯度２４経度２５高度２６属性情報２７精度２８コスト２９オプション項目

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】移動端末が同一の位置に対する複数の異
なる位置検出手段を具備し、各位置検出手段の位置検出
精度と検出にかかるコストと現在位置で利用可能かどう
かの要因を評価基準としてひとつの位置検出手段を選択
し、選択された位置検出手段により当該移動端末の存在
する位置の最適な位置情報を提供することを特徴とす
る、移動端末の位置検出方法。
【請求項２】前記要因を場所に依存する情報としてダ
イナミックに更新し、かつ、評価基準における精度とコ
ストの比率を調節可能とする、請求項１記載の移動端末
の位置検出方法。
【請求項３】前記各検出手段から得られる位置情報
を、各位置検出手段に依存しない統一フォーマットのデ
ータ形式に変換する、請求項１記載の移動端末の位置検
出方法。
【請求項４】異なる原理で動作する複数の位置検出装
置と、少なくとも、位置検出精度と検出にかかるコストと現在
地点で利用可能かどうかの要因を評価基準としてひとつ
の位置情報を選択する手段と、検出された位置情報を各位置検出装置に依存しない統一
データ形式に変換する手段とを有し、選択された位置検出装置により自己の存在する位置を提
供することを特徴とする移動端末装置。
【請求項５】前記評価基準が、利用者への問合せおよ
び初期設定条件の参照の少なくとも一方をふくむ請求項
４記載の移動端末装置。