JP5737329B2 - 車両用誘導電動機制御装置 - Google Patents
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Description
本発明は車両用誘導電動機制御装置、特に車両を駆動する誘導電動機への電流供給を制御するインバータがロックしたとき、インバータの過熱を防止するために誘導電動機を制御する車両用誘導電動機制御装置に関する。
電動機の出力により走行する電気自動車またはハイブリッド自動車が知られている。このような自動車においては、通常走行時に電動機が回転している場合、電動機への電流供給を制御するインバータの各スイッチング素子には交流の電流が流れる。ところが、電動機がロック状態になると、インバータの特定のスイッチング素子にのみ大きな直流の電流が流れ、そのスイッチング素子の温度が上昇してしまう。
下記特許文献1には、電動機がロック状態になった場合、電動機のトルクを減少させるように電動機を制御する技術が開示されている。この制御によって、車両が後退して電動機が回転するので、特定の相に電流が集中することを防止し、インバータの特定のスイッチング素子が高温になってしまうことを抑制している。
下記特許文献2には、電動機のロック状態時、電動機のコイル温度に基づいて、ロック状態でも問題が生じないロック可能時間を算出し、この時間が経過すると発熱している特定の相以外の相にも電流を流すことで特定の相の温度上昇を抑制する技術が記載されている。
車両の原動機として誘導電動機が採用される場合がある。誘導電動機においては、誘導電動機への指令信号の周波数、すなわち電気周波数が0Hzまたは低周波数となったときに、インバータのロック状態となる。誘導電動機における電気周波数は、回転子の回転周波数の測定値と、すべり周波数との和である。このことから、回転周波数とすべり周波数が異符号となって、互いの値の一部または全部が相殺されるときに、電気周波数が0Hzまたは低周波数になり、インバータがロックしている状態になる。
インバータのロック状態は、例えば登坂路での発進時に生じる。すなわち、ブレーキペダルの解放により、車両は僅かに登坂路をずり下がる。このとき、誘導電動機の回転子の回転方向は負であり、その回転周波数も負となる。そして、アクセルブレーキの踏み込みにより、車両を前方に走行させようとして、誘導電動機に対してトルク指令が出力される。このとき、トルク指令値は正であるので、すべり周波数は正となる。そうすると、回転周波数とすべり周波数が異符号となってインバータがロック状態となる。
このようなロック状態になった場合、上記特許文献1に記載される制御のように、電動機のトルクを減少させることで車両を後退させ電動機の回転を促し、特定の相に電流が集中することを防止することが考えられる。しかしながら、誘導電動機を搭載する車両においては、ロック状態時で既に車両のずり下がりが発生しており、この状態から上記制御によってさらに車両を後退させてしまうと、運転者に違和感を与え、ドライバビリティが低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、誘導電動機への電流供給を制御するインバータがロック状態になっている場合において、ドライバビリティを低下させずに、インバータの特定のスイッチング素子の温度上昇を抑制しつつ、ロック状態からの脱出に必要な動力性能を確保することができる車両用誘導電動機制御装置を提供することにある。
本発明は、車両を駆動する誘導電動機への電流供給を制御するインバータがロックしたとき、そのロック状態から脱出するために誘導電動機のトルクを制御する車両用誘導電動機制御装置において、インバータがロック状態であるか否かを判断するロック判断部と、ロック判断部によりロック状態であると判断された場合、誘導電動機のすべり周波数を制御する周波数制御部とを有し、周波数制御部は、すべり周波数に、電気周波数がロック領域を抜けられるような、実トルク応答周波数以上の高周波を重畳させることを特徴とする。
本発明の車両用誘導電動機制御装置によれば、誘導電動機への電流供給を制御するインバータがロック状態になっている場合において、ドライバビリティを低下させずに、インバータの特定のスイッチング素子の温度上昇を抑制しつつ、ロック状態からの脱出に必要な動力性能を確保することができる。
以下、本発明に係る車両用誘導電動機制御装置の実施形態について、図を用いて説明する。一例として、誘導電動機で駆動する電気自動車を挙げ、この自動車に搭載される車両用誘導電動機制御装置について説明する。なお、本発明は、電気自動車に限らず、エンジンと誘導電動機との出力で走行する車両、すなわちハイブリッド車両に搭載される車両用誘導電動機制御装置にも適用できる。
まず、本実施形態に係る車両用誘導電動機制御装置を搭載する電気自動車10の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電気自動車10の概略構成を示す図である。
電気自動車10は、原動機として誘導電動機12を有する。誘導電動機12には、動力伝達機構14を介して駆動輪16が接続されている。動力伝達機構14は、誘導電動機12の出力軸の回転速度を減速する減速機構と、左右の駆動輪16の回転差を吸収する差動機構とを含む。誘導電動機12の動力は、動力伝達機構14を介して、駆動輪16に伝達され、電気自動車10が走行する。
誘導電動機12は、インバータ18を介してバッテリ20に電気的に接続される。誘導電動機12とインバータ18とは、三相交流用のケーブル22を介して接続される。一方、インバータ18とバッテリ20とは、直流用のケーブル24を介して接続される。
バッテリ20は、充放電可能な二次電池であり、例えばニッケル水素バッテリ、リチウムイオンバッテリなどで構成される。もちろん、バッテリ20に代えて二次電池以外の充放電可能な蓄電器、例えばキャパシタを用いることもできる。
バッテリ20に蓄えられた電力は、インバータ18により直流から交流に変換された後に、誘導電動機12に供給され、誘導電動機12を駆動する。また、回生時に誘導電動機12により発電された電力は、インバータ18により交流から直流に変換された後に、バッテリ20に送られて蓄えられる。このように、誘導電動機12は、電動機および発電機として機能することができる。
インバータ18の構成について、図2を用いて詳述する。図2は、インバータ18の電気回路図である。
インバータ18内の回路においては、バッテリ20に接続される正極母線と負極母線との間に、U相アーム25、V相アーム26とW相アーム27が並列に設けられる。U相アーム25には、スイッチング素子18aとスイッチング素子18bとが直列接続され、V相アーム26には、スイッチング素子18cとスイッチング素子18dとが直列接続され、W相アーム27には、スイッチング素子18eとスイッチング素子18fとが直列接続される。スイッチング素子18a〜18fは、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワートランジスタ、サイリスタ等から構成される。
各相アーム25,26,27の中間点は、誘導電動機12の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、U相アーム25の中間点は、誘導電動機12のU相コイルの一端に接続され、V相アーム26の中間点は、誘導電動機12のV相コイルの一端に接続され、W相アーム27の中間点は、誘導電動機12のW相コイルの一端に接続される。なお、誘導電動機12は、誘導電動機12の各相コイルの他端が中点に共通に接続されて構成される。
また、インバータ18内の回路においては、バッテリ20に接続される正極母線と負極母線との間に、コンデンサ28が各相アーム25,26,27に対し並列に設けられている。コンデンサ28は、バッテリ20からインバータ18内に供給された直流の電圧を平滑化する。
インバータ18の動作について説明する。バッテリ20から直流の電力が各相アーム25,26,27に供給される。各相アーム25,26,27に直流の電力が供給されると、スイッチング素子18a〜18fが、後述する車両用誘導電動機制御装置30からのPWM(パルス幅変調)制御信号に応じてオン/オフする。これにより、インバータ18は、電力を直流から三相交流に変換して、誘導電動機12を駆動する。
図1の説明に戻り、電気自動車10は、運転者の要求と車両の状態とに基づき誘導電動機12を制御する車両用誘導電動機制御装置(以下、単に制御装置と記す)30を有する。制御装置30は、マイクロコンピュータで構成される。
制御装置30には、イグニッションスイッチ32と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ34と、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ36と、シフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサ38と、車速を検出する車速センサ40とが接続されている。制御装置30は、これらのセンサからの入力信号に基づいて運転者の要求と車両の状態を把握する。
また、制御装置30には、バッテリ20の端子間電圧を検出する電圧センサと、バッテリ20の充放電電流を検出する電流センサと、バッテリ20の温度を検出する温度センサとが接続されている(共に図示せず)。制御装置30は、これらのセンサからの入力信号に基づいてバッテリ20の状態を管理する。
また、制御装置30には、誘導電動機12の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ42と、誘導電動機12に印加される電流を検出する電流センサ44とが接続されている。制御装置30は、これらのセンサからの入力信号と、上述した運転者の要求及びバッテリの状態とに基づいてインバータ18へスイッチング制御信号を出力する。
次に、インバータ18がロック状態になったときに、特定の相に電流が集中し、インバータ18の特定のスイッチング素子が高温になる原因について、図3を用いて説明する。図3は、誘導電動機12に供給される三相交流電流の波形を示す図である。波形は正弦波であり、U相,V相,W相はそれぞれ120度の位相差がある。三相交流電流の波形の電気角は、誘導電動機12の回転子の回転角に応じて決定される。
インバータ18のロック状態は、誘導電動機12への指令信号の周波数、すなわち電気周波数が0Hzまたは低周波数となったときに生じる。誘導電動機12における電気周波数は、従来技術で述べたように、回転子の回転周波数の測定値と、すべり周波数との和である。このことから、回転周波数とすべり周波数が異符号となって、互いの値の一部または全部が相殺されるときに、電気周波数が0Hzまたは低周波数になる。この状態が、インバータ18がロックしている状態である。以降、このようにインバータ18がロックすることを、単にインバータロックと記す。また、電気周波数が0Hzまたは低周波数である領域、すなわち電気周波数fが−A≦f≦A(Aは低周波数)の条件に当てはまる領域を、以降、ロック領域と記す。
インバータロック時においては、三相交流電流の波形は、固定された回転角に対応する電気角で止まった状態となり、その電気角の電流が継続的に流れる。すなわち、各相に直流の電流が流れる。直流の電流は、インバータ18のスイッチング素子18a〜18fにも流れる。固定された電気角によっては、特定の相に電流が集中することになる。そうすると、その相に対応するスイッチング素子にも大きい電流が流れるので、素子自身の熱損失によりその素子が発熱して熱破壊する可能性が高くなる。
そこで、本実施形態は、次に説明する制御装置30の構成により、インバータロック時においても、インバータ18の特定のインバータ素子の温度上昇を抑制するようにしている。
制御装置30は、インバータロックであるか否かを判断するロック判断部50と、インバータロックと判断された場合、誘導電動機12のすべり周波数を制御する周波数制御部52とを有する。そして、周波数制御部52は、すべり周波数に、電気周波数がロック領域を抜けられるような、実トルク応答周波数以上の高周波を重畳させる。
実トルク応答周波数以上の高周波は、実トルクが応答できない周波数である。実トルク応答周波数は、制御系および誘導電動機12のハードによって異なるが、例えば数100Hzである。よって、すべり周波数に重畳する高周波は、この実トルク応答周波数以上の周波数であることが必要である。インバータロック状態では、回転周波数とすべり周波数が異符号となって、互いの値の一部または全部が相殺され、電気周波数がロック領域にある。この状態で高周波によってすべり周波数を変動させると、モータの回転周波数は変わらないまま、電気周波数がすべり周波数に応じて変動する。よって、このような高周波の周波数をすべり周波数に重畳させても、実トルクは変動しないので、運転者に違和感を与えず、ドライバビリティの低下を防止することができる。
そして、すべり周波数に重畳される高周波は、電気周波数がロック領域から抜けられるように変動されたものである。具体的には、電気周波数がロック領域から抜けられるように、高周波の振幅を大きく変動させる。例えば、トルク指令における誘導電動機12のすべり周波数が10Hzの場合において、このすべり周波数についての指令値を5〜15Hzの範囲で変動させる。ここで、変動させる周波数は、上述した実トルク応答周波数以上の高周波である。このような状態ですべり周波数を変動させると、上述したように、モータ回転周波数は変わらないまま、電気周波数がすべり周波数に応じて変動する。そして、電気周波数の一部がロック領域から逸脱することにより、電流位相を変化させることができる。この電流位相の変化により、特定の相に集中していた電流も他の相へと分散させることができる。よって、特定の相に対応するスイッチング素子の温度上昇を抑制することができる。すべり周波数の変動制御により、スイッチング素子の温度上昇が抑制されるので、インバータロック状態からの脱出に必要な動力性能を確保することができる。また、変動する電気周波数の中心値がロック領域から抜けられるように、すべり周波数に重畳される高周波の振幅を変動させることもできる。このように電気周波数の中心値がロック領域から逸脱することで、インバータロック状態を解消することができる。
ロック判断部50は、電気周波数がロック領域内にあり、かつ特定のスイッチング素子を流れる相電流が、予め設定されたロック電流値以上である場合、インバータロックであると判断する。ロック電流値は、素子の温度上昇を促進してしまう電流値である。
次に、インバータロック状態が生じた場合における誘導電動機12の制御動作について図4を用いて具体的に説明する。図4は、インバータロック状態になった時の誘導電動機12の制御動作を説明するためのタイミングチャートである。図4は、上段から、トルク指令と時間との関係を示すグラフ、すべり周波数と時間との関係を示すグラフ、そして電気周波数と時間との関係を示すグラフである。なお、時間t0はインバータロックになった時点である。
インバータロック状態のとき、上段のグラフのように、誘導電動機12に対するトルク指令は一定とする。そして、時間t0の時点で、すべり周波数を変動させるように制御する。具体的には、2番目のグラフのように、すべり周波数に実トルク応答周波数以上の高周波を重畳させる。このときすべり周波数に重畳される高周波の振幅は、電気周波数がロック領域から逸脱できる程度である。
すべり周波数を変動させると、上段から3番目のグラフのように、電気周波数もすべり周波数と同様に変動し、電気周波数の一部が、ロック領域(図中のハッチングされた領域)から外れる。このとき、インバータロック状態が一時的に回避され、特定の相に集中していた電流も他の相へと分散させることができる。これにより、スイッチング素子の温度上昇が抑制されるので、トルク指令一定、すなわちトルク変動を起こさずにインバータロック状態からの脱出に必要な動力性能を確保することができる。また、スイッチング素子の温度上昇が抑制されるので、インバータロック状態からの脱出に必要な時間を確保することもできる。
本実施形態においては、電気周波数の一部がロック領域から外れるようにすべり周波数を変動させる場合について説明したが、本発明はこの構成に限定されない。電気周波数の中心値(図4の下段のグラフに示される一点鎖線)がロック領域から外れるようにすべり周波数を変動させてもよい。電気周波数の中心値がロック領域から外れることにより、インバータロック状態から脱出することができる。
次に、本実施形態における制御装置30の制御動作について、図5を用いて説明する。図5は、インバータロック状態時における誘導電動機12の制御動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101において、インバータがロック状態であるか否かが判断される。判断基準は、電気周波数がロック領域内であり、かつ相電流がロック電流値以上である場合である。ロック状態であると判断された場合、S102に進む。一方、ロック状態でないと判断された場合、S103に進み、通常のトルク指令が出力される。
そして、S102において、すべり周波数が制御される。具体的には、電気周波数がロック領域を脱せるような、実トルク応答周波数以上の高周波をすべり周波数に重畳させる。
本実施形態の制御装置30によれば、制御装置30がすべり周波数の制御を行うことにより、電気周波数を変動させて、特定の相に集中している電流を変動させることができるので、その相に対応するスイッチング素子の温度上昇を抑制することができる。このように、インバータロック状態になっている間においても、すべり周波数の変動制御により、スイッチング素子の温度上昇が抑制されるので、インバータロック状態からの脱出に必要な動力性能を確保することができる。また、すべり周波数の変動は、実トルク応答周波数以上の高周波を重畳させて行われる。このような高周波を重畳させたすべり周波数の変動制御により、車両に対してトルク変動を起こさせずに、言い換えれば、ドライバビリティの低下を防止しつつ、インバータロック状態からの脱出を図ることができる。
10 電気自動車、12 誘導電動機、14 動力伝達機構、16 駆動輪、18 インバータ、20 バッテリ、22,24 ケーブル、25 U相アーム、26 V相アーム、27 W相アーム、28 コンデンサ、30 車両用誘導電動機制御装置、32 イグニッションスイッチ、34 アクセルペダルポジションセンサ、36 ブレーキペダルポジションセンサ、38 シフトポジションセンサ、40 車速センサ、42 回転位置検出センサ、44 電流センサ、50 ロック判断部、52 周波数制御部。
Claims (1)
- 車両を駆動する誘導電動機への電流供給を制御するインバータがロックしたとき、そのロック状態から脱出するために誘導電動機のトルクを制御する車両用誘導電動機制御装置において、
インバータがロック状態であるか否かを判断するロック判断部と、
ロック判断部によりロック状態であると判断された場合、誘導電動機のすべり周波数を制御する周波数制御部とを有し、
周波数制御部は、すべり周波数に、電気周波数がロック領域を抜けられるような、実トルク応答周波数以上の高周波を重畳させる、
ことを特徴とする車両用誘導電動機制御装置。
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