JP5737302B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関に関する。
機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた火花点火式内燃機関が公知である(特許文献1参照)。この可変圧縮比機構は、操作子と、操作子を移動させるための入力トルクを発生する入力アクチュエータと、入力アクチュエータから操作子に入力トルクを伝達すると共に操作子から入力アクチュエータへの逆入力トルクを遮断するために操作子と入力アクチュエータの出力軸との間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、操作子が移動されることにより機械圧縮比が変更される。逆入力遮断クラッチは、固定部材と、固定部材に対し回転可能な可動部材と、固定部材の周面と可動部材の周面とにより画定された環状のクリアランスと、クリアランス内に移動可能に配置された楔部材と、楔部材をクリアランス内で移動させる移動部材と、を備える。可動部材には入力アクチュエータの出力軸が回転方向に遊びをもって連結されている。可動部材には更に、操作子が連結されている。また、移動部材には入力アクチュエータの出力軸が連結されており、移動部材はクリアランス内を入力アクチュエータの出力軸の回転方向と同じ方向に移動する。クリアランスに、楔部材が固定部材および可動部材の両方に当接することにより可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを阻止する回転阻止領域と、可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを許容する回転許容領域と、が形成されており、回転阻止領域は逆入力トルクの作用方向に関し回転許容領域よりも上流側に位置している。機械圧縮比を変更するために可動部材を逆入力トルクの作用方向に移動させるときには、まず入力アクチュエータが逆入力トルクの作用方向に回転され、それにより可動部材が回転されることなく楔部材が回転阻止領域から回転許容領域まで移動される。次いで、入力アクチュエータが逆入力トルクの作用方向に更に回転され、それにより可動部材が逆入力トルクの作用方向に更に回転され、それにより操作子が移動されて機械圧縮比が変更される。
すなわち、楔部材が回転阻止領域にあるときには可動部材がロックされ、楔部材が回転許容領域に移動されると可動部材のロックが解除される。この場合、特許文献1では、可動部材のロックを解除するために必要な楔部材の移動方向が逆入力トルクの作用方向と同じになっている。可動部材のロックが解除された状態で、所望の機械圧縮比が得られる角度位置まで可動部材が入力アクチュエータにより回転される。
特開2005−214088号公報
可動部材のロックが解除されると直ちに可動部材に逆入力トルクが作用する。その結果、この逆入力トルクにより可動部材が楔部材に対し回転され、それにより楔部材が再び回転阻止領域に位置することになりすなわち可動部材が再ロックされるおそれがある。その結果、可動部材が滑らかに回転できず、したがって機械圧縮比が滑らかに変更されないおそれがある。また、再ロックの際に好ましくない騒音および振動が発生するおそれもある。
本発明によれば、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関であって、可変圧縮比機構は、操作子と、操作子を移動させるための入力トルクを発生する入力アクチュエータと、入力アクチュエータから操作子に入力トルクを伝達すると共に操作子から入力アクチュエータへの逆入力トルクを遮断するために操作子と入力アクチュエータの出力軸との間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、操作子が移動されることにより機械圧縮比が変更され、逆入力遮断クラッチは、固定部材と、固定部材に対し回転可能な可動部材と、固定部材の周面と可動部材の周面とにより画定された環状のクリアランスと、クリアランス内に移動可能に配置された楔部材と、楔部材をクリアランス内で移動させる移動器と、を備え、可動部材に入力アクチュエータの出力軸および操作子が連結されており、クリアランスに、楔部材が固定部材および可動部材の両方に当接することにより可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを阻止する回転阻止領域と、可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを許容する回転許容領域と、が形成されるように固定部材の周面が形成されており、回転阻止領域は逆入力トルクの作用方向に関し回転許容領域よりも下流側に位置しており、機械圧縮比を変更するために可動部材を逆入力トルクの作用方向に移動させるときには、移動器が楔部材を逆入力トルクの作用方向と逆方向に回転阻止領域から回転許容領域まで移動させると共に回転許容領域に保持しつつ、入力アクチュエータが可動部材を逆入力トルクの作用方向に回転させる、内燃機関が提供される。
機械圧縮比が滑らかに変更されるのを確保すると共に、機械圧縮比を変更する際に好ましくない騒音および振動の発生を抑制することができる。
火花点火式内燃機関の全体図である。 可変圧縮比機構の分解斜視図である。 図解的に表した内燃機関の側面断面図である。 可変圧縮比機構の部分拡大図である。 逆入力遮断クラッチの部分断面図である。 図5の線X−Xに沿ってみた部分断面図である。 保持用係合器の一例を示す概略図である。 保持用係合器の別の例を示す概略図である。 機械圧縮比制御を説明する部分断面図である。 機械圧縮比制御を説明する部分断面図である。 機械圧縮比制御を説明する部分断面図である。 機械圧縮比制御を説明する部分断面図である。 機械圧縮比制御を説明するタイムチャートである。 機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 逆入力遮断クラッチの別の実施例を示す部分断面図である。 図16に示される実施例における機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 図16に示される実施例における機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 逆入力遮断クラッチの別の実施例を示す部分断面図である。 図19の線Y−Yに沿ってみた部分断面図である。 逆入力遮断クラッチの更に別の実施例を示す部分断面図である。 入力アクチュエータの作動停止制御の別の実施例を説明するタイムチャートである。 図22に示される作動停止制御を行うためのフローチャートである。 リンク角の変化に対する機械圧縮比の変化率の変化等を示す線図である。 リンク角を説明する図である。 入力アクチュエータの作動停止制御の更に別の実施例を説明するタイムチャートである。 図26に示される作動停止制御を行うためのフローチャートである。 機械圧縮比制御の別の実施例を説明する図である。 図28に示される機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 図28に示される機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 逆入力遮断クラッチの更に別の実施例を示す部分断面図である。 図31の線Z−Zに沿ってみた部分断面図である。 移動アクチュエータの作用を説明する図である。 図31および図32に示される実施例における機械圧縮比制御を説明するタイムチャートである。 図34に示される機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 図34に示される機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 逆入力遮断クラッチの更に別の実施例を示す部分断面図である。 図37の線W−Wに沿ってみた部分断面図である。 図37および図38に示される実施例の機械圧縮比制御を説明するタイムチャートである。 図37および図38に示される実施例における機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。 図37および図38に示される実施例における機械圧縮比制御を行うためのフローチャートである。
図1は本発明を火花点火式内燃機関に適用した場合を示している。本発明を圧縮着火式内燃機関に適用することもできる。
図1を参照すると、1はクランクケース、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は燃焼室5の頂面中央部に配置された点火栓、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを夫々示す。吸気ポート8は吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、各吸気枝管11には夫々対応する吸気ポート8内に向けて燃料を噴射するための燃料噴射弁13が配置される。なお、燃料噴射弁13は各吸気枝管11に取付ける代りに各燃焼室5内に配置してもよい。
サージタンク12は吸気ダクト14を介してエアクリーナ15に連結され、吸気ダクト14内にはアクチュエータ16によって駆動されるスロットル弁17と例えば熱線を用いた吸入空気量検出器18とが配置される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19を介して例えば三元触媒を内蔵した触媒コンバータ20に連結され、排気マニホルド19内には空燃比センサ21が配置される。
一方、図1に示される実施例ではクランクケース1とシリンダブロック2との連結部にクランクケース1とシリンダブロック2のシリンダ軸線方向の相対位置を変化させることにより内燃機関の機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構Aが設けられている。なお、ピストンが圧縮上死点に位置するときの燃焼室の容積を燃焼室容積と称すると、機械圧縮比は圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積のみから機械的に定まる値であって(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。吸入空気量検出器18の出力信号および空燃比センサ21の出力信号は夫々対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。また、アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。更にクランクケース1に対するシリンダブロック2の相対位置を検出する位置センサ43が設けられ、位置センサ43の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。クランクケース1に対するシリンダブロック2の相対位置は機械圧縮比を表している。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火栓6、燃料噴射弁13、スロットル弁駆動用アクチュエータ16、可変圧縮比機構A、および警報装置44に接続される。警報装置44は可変圧縮比機構Aが故障したことを車両運転者に知らせるためのランプ、ブザーなどから構成される。
図2は図1に示す可変圧縮比機構Aの分解斜視図を示しており、図3は図解的に表した内燃機関の側面断面図を示している。図2を参照すると、シリンダブロック2の両側壁の下方には互いに間隔を隔てた複数個の突出部50が形成されており、各突出部50内には夫々断面円形のカム挿入孔51が形成されている。一方、クランクケース1の上壁面上には互いに間隔を隔てて夫々対応する突出部50の間に嵌合せしめられる複数個の突出部52が形成されており、これらの各突出部52内にも夫々断面円形のカム挿入孔53が形成されている。
可変圧縮比機構Aは操作子を備える。図2に示される例では操作子は一対のカムシャフト54,55から構成され、各カムシャフト54,55上には一つおきに各カム挿入孔51内に回転可能に挿入される円形カム56が固定されている。これらの円形カム56は各カムシャフト54,55の回転軸線と共軸をなす。一方、各円形カム56間には図3においてハッチングで示すように各カムシャフト54,55の回転軸線に対して偏心配置された偏心軸57が延びており、この偏心軸57上に別の円形カム58が偏心して回転可能に取付けられている。図2に示されるようにこれら円形カム58は各円形カム56間に配置されており、これら円形カム58は対応する各カム挿入孔53内に回転可能に挿入されている。
図3(A)に示すような状態から各カムシャフト54,55上に固定された円形カム56を図3(A)において実線の矢印で示される如く互いに反対方向に回転させると偏心軸57が下方中央に向けて移動するために円形カム58がカム挿入孔53内において図3(A)の破線の矢印に示すように円形カム56とは反対方向に回転し、図3(B)に示されるように偏心軸57が下方中央まで移動すると円形カム58の中心が偏心軸57の下方へ移動する。
図3(A)と図3(B)とを比較するとわかるようにクランクケース1とシリンダブロック2の相対位置は円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離によって定まり、円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離が大きくなるほどシリンダブロック2はクランクケース1から離れる。シリンダブロック2がクランクケース1から離れると燃焼室容積は増大し、従って各カムシャフト54,55を回転させることによって燃焼室容積ないし機械圧縮比を変更することができる。
図4に示されるようにカムシャフト54,55の端部には歯車59,60が夫々固定されている。可変圧縮比機構Aは更に、カムシャフト54,55を回転させるための入力トルクを発生する入力アクチュエータ61を備える。図4に示される実施例では入力アクチュエータ61は電動モータから構成される。入力アクチュエータ61の出力軸61iは逆入力遮断クラッチ62および歯車列63を介して歯車59に結合され、歯車59は歯車列64を介して歯車60に結合される。従って、入力アクチュエータ61が回転されると、カムシャフト54,55が夫々反対方向に回転される。この実施例では入力アクチュエータ61を駆動することによって燃焼室容積ないし機械圧縮比を広い範囲に亘って変更することができる。なお、図1から図4に示される可変圧縮比機構Aは一例を示すものであっていかなる形式の可変圧縮比機構でも用いることができる。なお、操作子が直線往復運動を行う可変圧縮比機構では、直線運動を回転運動に変換する機構を介して操作子が逆入力遮断クラッチに連結される。
逆入力遮断クラッチ62は入力アクチュエータ61からカムシャフト54,55に入力トルクを伝達すると共にカムシャフト54,55から入力アクチュエータ61への逆入力トルクを遮断するためのものである。この逆入力トルクは燃焼圧によるものであり、図1から図4に示される実施例ではシリンダブロック2がクランクケース1から離れる方向、即ち機械圧縮比が小さくなる方向に作用する。
図5および図6に示されるように逆入力遮断クラッチ62は、例えば機械本体1に固定されたハウジング70と、ハウジング70にボルトのような固定具71により固定された固定部材72と、固定部材72に対し軸線Li回りに回転可能な可動部材73と、固定部材72の内周面72pと可動部材73の外周面73pとにより画定された環状のクリアランスと74と、クリアランス74内に移動可能に配置された少なくとも1つの楔部材75と、楔部材75をクリアランス74内で移動させる移動器76と、を備える。図5および図6に示される実施例では、固定部材72が外側に配置され、可動部材73が内側に配置される。
可動部材73には収容孔73aが形成されており、この収容孔73a内に周方向ないし回転方向の遊び77をもって入力回転部材78が収容される。入力回転部材78は軸線Li回りに回転可能に保持されている。この入力回転部材78には入力アクチュエータ61が連結される。従って、可動部材73と入力回転部材78とは回転方向の遊び77をもって連結される。一方、可動部材73には歯車列63が連結される。従って、可動部材73にはカムシャフト54,55が連結される。
図6に示されるように、可動部材73の外周面73pは円筒面から形成されている。一方、クリアランス74に回転阻止領域PAおよび回転許容領域AAが回転方向に隣接して形成されるように固定部材72の内周面72pが形成されている。回転阻止領域PAでは、固定部材72の内周面72pが可動部材73に向けて突出し、クリアランス74の半径方向幅が楔部材75の直径よりも小さくなっている。その結果、楔部材75が固定部材72および可動部材73の両方に当接することにより可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが阻止される。これに対し、回転許容領域AAでは、固定部材72の内周面72pが可動部材73から離れ、クリアランス74の半径方向幅が楔部材75の直径よりも大きくなっている。その結果、可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが許容される。更に、回転阻止領域PAは逆入力トルクの作用方向Rに関し回転許容領域AAよりも下流側に位置している。
楔部材75は円筒状のコロから構成され、クリアランス74内に周方向にほぼ等間隔に例えば4つ設けられる。
図5および図6に示される実施例では、移動器76は、上述の入力アクチュエータ61および入力回転部材78と、楔部材75に当接して移動させるための移動部材79とを備える。移動部材79は軸線Li回りに回転可能に保持された環状部材80と、環状部材80に取り付けられた棒状部材81とを備える。棒状部材81は1つの楔部材75に対して1つずつ設けられ、逆入力トルクの作用方向Rに関し楔部材75の下流側においてクリアランス74内に配置される。なお、可動部材73、入力回転部材78、移動部材79は互いに同心配置される。
移動器76は更に、移動部材79の環状部材80を入力回転部材78に係合可能な移動用係合器82を備える。移動用係合器82が作動されると環状部材80が入力回転部材78に係合され、従って移動部材79は入力回転部材78と共に回転可能となる。移動用係合器82の作動が停止されると環状部材80が入力回転部材78から離脱される。
移動器76は更に、環状部材80をハウジング70に係合可能な保持用係合器83を備える。保持用係合器83が作動されると環状部材80がハウジング70に係合され、従って移動部材79は回転不能となる。保持用係合器83の作動が停止されると環状部材80がハウジング70から離脱される。
図7は保持用係合器83の一例を示している。図7に示される例では、保持用係合器83は移動部材79の環状部材80の周りに配置されたコイルバネ83aを備える。コイルバネ83aの一端83bはハウジング70に固定され、コイルバネ83aの他端83cは伸縮可能なアクチュエータ83dに連結される。アクチュエータ83dの作動が停止されると図7(A)に示されるように、コイルバネ83aの直径が増大され、従ってコイルバネ83aが環状部材80から離脱する。これに対し、アクチュエータ83dが作動されると図7(B)に示されるように、コイルバネ83aの直径が減少され、コイルバネ83aが環状部材80に係合し、従って環状部材80がハウジング70に係合される。
図8は保持用係合器83の別の例を示している。図8に示される例では保持用係合器83は移動部材79の環状部材80の周りにおいてハウジング70に取り付けられた一対のドラムシュー83eを備える。これらドラムシュー83eは伸縮可能なアクチュエータ83fおよび圧縮バネ83gにより互いに連結される。アクチュエータ83fの作動が停止されると図8(A)に示されるように、ドラムシュー83eが互いに離され、従って環状部材80から離脱する。これに対し、アクチュエータ83fが作動されると図8(B)に示されるように、ドラムシュー83eが互いに近づけられて環状部材80に係合し、従って環状部材80がハウジング70に係合される。
移動用係合器82も保持用係合器83と同様に構成することができる。
移動器76は更に、楔部材75を回転許容領域AAから回転阻止領域PAに向けて付勢する圧縮バネ84を備える。図6に示される例では圧縮バネ84は楔部材75と固定部材72との間に配置される。
図9(A),9(B)は機械圧縮比を維持すべき状態を示している。この状態では、移動用係合器82および保持用係合器83は作動停止されており、従って図9(B)に示されるように移動部材79はハウジング70および入力回転部材78から離脱している。その結果、図9(A)に示されるように楔部材75は圧縮バネ84により回転阻止領域PAに維持される。従って、可動部材73に逆入力トルクが方向Rに作用しても可動部材73の回転が阻止される。即ち、カムシャフト54,55から入力アクチュエータ61への逆入力トルクが遮断される。このため、機械圧縮比が維持される。
機械圧縮比を減少するために可動部材73を逆入力トルクの作用方向Rに回転すべきときには、まず保持用係合器83が作動停止に維持されつつ移動用係合器82が作動される。従って、図10(B)に示されるように移動部材79はハウジング70と離脱しつつ入力回転部材78と係合される。次いで、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rと逆方向RRに回転するよう駆動され、従って入力回転部材78が逆方向RRに回転される。その結果、移動部材79が入力回転部材78と共に逆方向RRに回転される。従って、図10(A)に示されるように楔部材75が移動部材79の棒状部材81により逆方向RRに回転阻止領域PAから回転許容領域AAまで移動される。なお、可動部材73と入力回転部材78との間には回転方向の遊び77(図6)が設けられているので、入力回転部材78が逆方向RRに回転されても可動部材73は逆方向RRに回転されない。また、楔部材75が回転許容領域AAまで移動されると圧縮バネ84が収縮される。
楔部材75が回転許容領域AAまで移動されると、移動用係合器82の作動が停止され、保持用係合器83が作動される。従って、図11(B)に示されるように移動部材79は入力回転部材78と離脱しつつハウジング70と係合される。即ち、移動部材79が固定される。その結果、移動部材79および圧縮バネ84により楔部材75が回転許容領域AAに保持される。
この状態のもとで、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rに回転するよう駆動され、従って可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。その結果、カムシャフト54,55(図2)が回転され、機械圧縮比が変更される。
この場合、楔部材75が回転許容領域AAに保持されているので、可動部材73ないしカムシャフト54,55の回転が妨げられない。即ち、機械圧縮比を滑らかに変更することができる。また、再ロックが発生しないので、好ましくない騒音および振動の問題も発生しない。
機械圧縮比が目標値となる角度位置までカムシャフト54,55ないし可動部材73が回転されると、入力アクチュエータ61が作動停止される。即ち、入力アクチュエータ61への通電が停止され、入力アクチュエータ61から可動部材73へのトルクの入力が停止される。同時に、移動用係合器82および保持用係合器83も作動停止される。その結果、図9(B)に示されるように移動部材79はハウジング70および入力回転部材78から離脱する。従って、図9(A)に示されるように楔部材75は圧縮バネ84のバネ力により逆入力トルクの作用方向Rに回転許容領域AAから回転阻止領域PAに戻される。このため、可動部材73ないしカムシャフト54,55の回転が阻止され、従って機械圧縮比が保持される。なお、楔部材75が回転許容領域AAから回転阻止領域PAに戻されるときに、移動部材79は楔部材75に押されて方向Rに回転する。
即ち、機械圧縮比εを減少すべきときには図13に示される時間ta1において保持用係合器83が作動停止に維持されつつ移動用係合器82が作動され、入力アクチュエータ61が逆方向RRに回転される。次いで、時間ta2において楔部材75が回転許容領域AAまで移動されると、移動用係合器82が作動停止され、保持用係合器83が作動され、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。その結果、機械圧縮比εが減少する。次いで、時間ta3において機械圧縮比εが目標値εTになると、保持用係合器83の作動が停止され、入力アクチュエータ61の回転が停止され、楔部材75が回転阻止領域PAまで戻される。
なお、時間ta1から時間ta2では、楔部材75が移動用係合器82により入力アクチュエータ61の出力軸に一時的に係合されていると考えることができる。また、時間ta2から時間ta3では、楔部材75が保持用係合器83により固定部材72に一時的に係合されていると考えることができる。
従って、機械圧縮比を変更するために可動部材を逆入力トルクの作用方向に移動させるときには、移動器が楔部材を逆入力トルクの作用方向と逆方向に回転阻止領域から回転許容領域まで移動させると共に回転許容領域に保持しつつ、入力アクチュエータが可動部材を逆入力トルクの作用方向に回転させるということになる。また、移動器は、可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻すということになる。
これに対し、機械圧縮比を増大するために可動部材73を逆方向RRに回転すべきときには、移動用係合器82および保持用係合器83が作動停止に維持され、従って図12(B)に示されるように移動部材79はハウジング70および入力回転部材78から離脱している。その結果、楔部材75は回転阻止領域PAに維持される。この状態のもとで、入力アクチュエータ61が逆方向RRに回転するよう駆動され、従って可動部材73が逆方向RRに回転される。その結果、機械圧縮比が変更される。この場合、楔部材75は可動部材73に対し滑るか又は転がり、従って楔部材75が回転阻止領域PAにあっても可動部材73は逆方向RRに回転することができる。
なお、機械圧縮比を変更すべきでないときには移動用係合器82および保持用係合器83は共に作動停止されており、従って移動部材79はハウジング70および入力回転部材78から離脱している。このため、例えば機関振動が大きい場合には移動部材79が機関振動により好ましくなく移動するおそれがある。そこで、例えば機関振動が大きいときには保持用係合器83を一時的に作動させて移動部材79をハウジング70により保持するようにしてもよい。このようにすると移動部材79の好ましくない移動を抑制できる。
図14および図15は上述した機械圧縮比制御を実行するルーチンを示している。
図14および図15を参照すると、ステップ101では現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも大きいか否かが判別される。ε>εTのとき即ち機械圧縮比εを減少させるべきときには次いでステップ102に進み、移動用係合器82が作動される。続くステップ103では移動部材79が逆方向RRに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。続くステップ104では楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたか否かが判別される。楔部材75が回転許容領域AAまで移動されていないときにはステップ103に戻る。楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたときには次いでステップ105に進み、移動用係合器82が作動停止され、保持用係合器83が作動される。続くステップ106では可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。その結果、機械圧縮比εが減少される。続くステップ107では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε>εTのときにはステップ106に戻る。ε=εTのときには次いでステップ108に進み、保持用係合器83が作動停止される。続くステップ109では入力アクチュエータ61の作動が停止される。
ステップ101においてε≦εTのときには次いでステップ110に進み、現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも小さいか否かが判別される。ε<εTのとき即ち機械圧縮比εを増大させるべきときには次いでステップ111に進み、可動部材73が逆方向RRに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。続くステップ112では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε<εTのときにはステップ111に戻る。ε=εTのときには次いでステップ109に進む。
ステップ110においてε=εTのときには処理サイクルを終了する。
なお、楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたか否かは例えば次のようにして判別される。即ち、楔部材75の逆方向RRへの移動は圧縮バネ84および固定部材72によって規制される。楔部材75の逆方向RRへの移動が規制されても入力アクチュエータ61は楔部材75を逆方向RRに向けて駆動し続け、このとき入力アクチュエータ61への通電量が増大する。従って、本発明による一実施例では入力アクチュエータ61への通電量がしきい値を越えたときに楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたと判別される。
本発明による別の実施例では、例えば入力アクチュエータ61の出力軸61iに回転角センサを取り付け、入力アクチュエータ61の出力軸61iが楔部材75が回転阻止領域PAから回転許容領域AAまで移動されるのに必要な角度だけ回転されたときに楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたと判別される。
また、現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かは例えば位置センサ43(図1)により検出されるクランクケース1に対するシリンダブロック2の相対位置に基づいて判別される。一方、目標値εTは例えば機械運転状態に応じて予め定められている。
図16は逆入力トルク遮断クラッチ62の別の実施例を示している。以下では、図5および図6に示される実施例との差異を説明する。
図16に示される実施例では、クリアランス74に、燃焼圧により方向Raに作用する逆入力トルクを遮断するための楔部材75aと、シリンダブロック2等の重量により方向Rbに作用する逆入力トルクを遮断するための楔部材75bとが配置される。方向Raおよび方向Rbは互いに逆向きである。図16に示される実施例では、楔部材75aおよび楔部材75bは交互にかつ周方向に互いに離間して配置される。また、クリアランス74に、楔部材75aのための回転阻止領域PAaおよび回転許容領域AAaと、楔部材75bのための回転阻止領域PAbおよび回転許容領域AAbとが形成されるように、固定部材72の内周面が形成されている。回転阻止領域PAaは方向Raに関し回転許容領域AAaよりも下流側に位置し、回転阻止領域PAbは方向Rbに関し回転許容領域AAbよりも下流側に位置する。また、楔部材75aと方向Raに関し上流側で隣接する楔部材75bとの間に圧縮バネ84が配置される。あるいは、楔部材75bと方向Rbに関し上流側で隣接する楔部材75aとの間に圧縮バネ84が配置される。更に、方向Raに関し楔部材75aの下流側、あるいは方向Rbに関し楔部材75bの下流側には、楔部材75aおよび楔部材75bに対し共通の移動部材79の棒状部材81が配置される。なお、楔部材75aのための移動部材および楔部材75bのための移動部材を互いに別個に設けてもよい。
機械圧縮比を変更するために可動部材73を方向Raに回転させるべきときには、楔部材75aが棒状部材81により回転許容領域AAaまで移動され、回転許容領域AAaに保持される。次いで、可動部材73が方向Raに回転するように入力アクチュエータ61が駆動される。一方、機械圧縮比を変更するために可動部材73を方向Rbに回転させるべきときには、楔部材75bが移動部材79の棒状部材81により回転許容領域AAbまで移動され、回転許容領域AAbに保持される。次いで、可動部材73が方向Rbに回転するように入力アクチュエータ61が駆動される。従って、両方向の逆入力トルクを遮断しつつ、機械圧縮比を滑らかに変更することができる。
図17および図18は図16に示される実施例の機械圧縮比制御を実行するルーチンを示している。
図17および図18を参照すると、ステップ201では現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも大きいか否かが判別される。ε>εTのとき即ち機械圧縮比εを減少させるべきときには次いでステップ202に進み、移動用係合器82が作動される。続くステップ203では移動部材79が方向Rbに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。続くステップ204では楔部材75aが回転許容領域AAaまで移動されたか否かが判別される。楔部材75aが回転許容領域AAaまで移動されていないときにはステップ203に戻る。楔部材75aが回転許容領域AAaまで移動されたときには次いでステップ205に進み、移動用係合器82が作動停止され、保持用係合器83が作動される。続くステップ206では可動部材73が方向Raに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。その結果、機械圧縮比εが減少される。続くステップ207では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε>εTのときにはステップ206に戻る。ε=εTのときには次いでステップ208に進み、保持用係合器83が作動停止される。続くステップ209では入力アクチュエータ61の作動が停止される。
ステップ201においてε≦εTのときには次いでステップ211に進み、現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも小さいか否かが判別される。ε<εTのとき即ち機械圧縮比εを増大させるべきときには次いでステップ212に進み、移動用係合器82が作動される。続くステップ213では移動部材79が方向Raに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。続くステップ214では楔部材75bが回転許容領域AAbまで移動されたか否かが判別される。楔部材75bが回転許容領域AAbまで移動されていないときにはステップ23に戻る。楔部材75bが回転許容領域AAbまで移動されたときには次いでステップ215に進み、移動用係合器82が作動停止され、保持用係合器83が作動される。続くステップ26では可動部材73が方向Rbに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。その結果、機械圧縮比εが増大される。続くステップ217では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε<εTのときにはステップ216に戻る。ε=εTのときには次いでステップ208に進む。
ステップ211においてε=εTのときには処理サイクルを終了する。
図19および図20は逆入力トルク遮断クラッチ62の更に別の実施例を示している。以下では、図5および図6に示される実施例との差異を説明する。
図19および図20に示される実施例では、固定部材72が内側に、可動部材73が外側に配置される。従って、固定部材72の外周面72pと可動部材73の内周面73pとの間にクリアランス74が画定される。また、可動部材の内周面73pは円筒面から形成される。一方、クリアランス74に回転阻止領域PAおよび回転許容領域AAが回転方向に隣接して形成されるように固定部材72の内周面72pが形成され、回転阻止領域PAは逆入力トルクの作用方向Rに関し回転許容領域AAよりも下流側に位置する。
19に示されるように、可動部材73の外周面には歯車73gが形成されている。一方、移動器76は更に、軸線Lo回りに回転可能に保持された出力回転部材85を備えており、この出力回転部材85は歯車列63を介してカムシャフト54,55に連結されている。また、出力回転部材85には歯車85が形成されており、この歯車85gは可動部材73の歯車73gと噛み合っている。従って、可動部材73が軸線Li回りに回転すると出力回転部材85が軸線Lo回りに回転される。
図21は逆入力トルク遮断クラッチ62の更に別の実施例を示している。以下では、図19および図20に示される実施例との差異を説明する。
図21に示される実施例では、クリアランス74に、燃焼圧により方向Raに作用する逆入力トルクを遮断するための楔部材75aと、シリンダブロック2等の重量により方向Rbに作用する逆入力トルクを遮断するための楔部材75bとが配置される。方向Raおよび方向Rbは互いに逆向きである。図2に示される実施例では、楔部材75aおよび楔部材75bは交互にかつ周方向に互いに離間して配置される。また、クリアランス74に、楔部材75aのための回転阻止領域PAaおよび回転許容領域AAaと、楔部材75bのための回転阻止領域PAbおよび回転許容領域AAbとが形成されるように、固定部材72の外周面が形成されている。回転阻止領域PAaは方向Raに関し回転許容領域AAaよりも下流側に位置し、回転阻止領域PAbは方向Rbに関し回転許容領域AAbよりも下流側に位置する。また、楔部材75aと方向Raに関し上流側で隣接する楔部材75bとの間に圧縮バネ84が配置される。あるいは、楔部材75bと方向Rbに関し上流側で隣接する楔部材75aとの間に圧縮バネ84が配置される。更に、方向Raに関し楔部材75aの下流側、あるいは方向Rbに関し楔部材75bの下流側には、楔部材75aおよび楔部材75bに対し共通の移動部材79の棒状部材81が配置される。なお、楔部材75aのための移動部材および楔部材75bのための移動部材を互いに別個に設けてもよい。
機械圧縮比を変更するために可動部材73を方向Raに回転させるべきときには、楔部材75aが棒状部材81により回転許容領域AAaまで移動され、回転許容領域AAaに保持される。次いで、可動部材73が方向Raに回転するように入力アクチュエータ61が駆動される。一方、機械圧縮比を変更するために可動部材73を方向Rbに回転させるべきときには、楔部材75bが移動部材79の棒状部材81により回転許容領域AAbまで移動され、回転許容領域AAbに保持される。次いで、可動部材73が方向Rbに回転するように入力アクチュエータ61が駆動される。従って、両方向の逆入力トルクを遮断しつつ、機械圧縮比を滑らかに変更することができる。
次に、図22を参照して図5および図6に示される実施例における入力アクチュエータ61の作動停止制御の別の実施例を説明する。なお、この作動停止制御の別の実施例は図16に示される実施例、図19および図20に示される実施例、図21に示される実施例にも適用できる。
図22に示される実施例では、時間tb1において機械圧縮比εが目標値εTに達すると、まず保持用係合器83が作動停止にされる。このとき入力アクチュエータ61は作動停止されず、入力アクチュエータ61への通電が継続される。即ち、入力アクチュエータ61からの入力トルクが維持される。次いで、遅延時間DLYが経過すると即ち時間tb2になると、入力アクチュエータ61への通電量が減少される。この場合、図22に示される実施例では、入力アクチュエータ61への通電量が勾配SLP(<0)でもって徐々に減少され、入力アクチュエータ61からの入力トルクが徐々に減少される。次いで、時間tb3になると、入力アクチュエータ61への通電量がゼロにされ、入力アクチュエータ61からのトルク入力が停止される。
保持用係合器83が作動停止にされても楔部材75は直ちに回転阻止領域PAに到達しない。即ち、保持用係合器83が作動停止にされてから一定時間の間は楔部材75は回転許容領域AAに位置している。一方、入力アクチュエータ61が作動停止されると、可動部材73に作用する方向Rのトルクが増大する。このため、保持用係合器83の作動停止と同時に入力アクチュエータ61が作動停止にされると、可動部材73が方向Rに回転して機械圧縮比が目標値から逸脱するおそれがある。そこで、図22に示される実施例では、上述の遅延時間DLYが、保持用係合器8が作動停止されてから楔部材75が回転阻止領域PAに戻るまでに要する時間以上に予め設定される。その上で、保持用係合器82が作動停止されてから遅延時間DLY経過するまでは入力アクチュエータ61への通電量が維持され、遅延時間DLYが経過したときに入力アクチュエータ61への通電量が減少される。その結果、可動部材73が好ましくなく回転するのが阻止され、機械圧縮比が目標値に維持される。
一方、入力アクチュエータ61への通電量がステップ状に減少されると、入力アクチュエータからの入力トルクが急激に減少されるので、可動部材73に作用する方向Rのトルクが急激に増大し、好ましくない振動又は騒音が発生するおそれがある。そこで図22に示される実施例では、入力アクチュエータ61への通電量を徐々に減少し、入力アクチュエータ61からの入力トルクを徐々に減少させている。その結果、可動部材73に作用する方向Rのトルクが徐々に増大し、入力アクチュエータ61の作動停止時における振動又は騒音が抑制される。
従って、図22に示される実施例では、移動器76が楔部材75を回転許容領域AAから回転阻止領域PAまで戻した後に、入力アクチュエータ61からのトルク入力が停止されるということになる。また、入力アクチュエータ61からのトルク入力を停止すべきときに、入力アクチュエータ61からの入力トルクが徐々に減少されるということにもなる。
図23は図22に示される入力アクチュエータ61の作動停止制御を実行するルーチンを示している。なお、このルーチンは例えば図15のステップ109で実行される。このステップ109は保持用係合器83を作動停止するステップ108に引き続いて実行される。
図23を参照すると、ステップ301では保持用係合器83が作動停止にされてから遅延時間DLYが経過したか否かが判別される。遅延時間DLYが経過していないときにはステップ301に戻る。遅延時間DLYが経過したときには次いでステップ302に進み、入力アクチュエータ61への通電量iAが更新される。この場合、勾配SLPは負値であるので通電量iAが減少される。続くステップ303では通電量iAがゼロになったか否かが判別される。iA>0のときにはステップ302に戻り、iA=0のときには処理サイクルを終了する。
次に、図5および図6に示される実施例における入力アクチュエータ61の作動停止制御の更に別の実施例を説明する。なお、この作動停止制御の更に別の実施例は図16に示される実施例、図19および図20に示される実施例、図21に示される実施例にも適用できる。
図24は、カムシャフト54,55の円形カム56,58および偏心軸57により形成されるリンク(図2)のリンク角θを0度から180度まで増大させたときの、機械圧縮比εの変化率および逆入力トルクの変化を示している。ここで、リンク角θは図25に示されるように円形カム56即ちシリンダブロック2の移動軸線と、円形カム56の回転軸線から偏心軸57に向かう線分とのなす角であり、θ=0のときにシリンダブロック2は最下位置にあり、θ=180のときにシリンダブロック2は最上位置にある。図24に示される例では、リンク角θの0度から180度までの範囲が例えば4つの領域A,B,C,Dに区画されている。
図24を参照すると、領域Bにおける機械圧縮比εの変化率は他の領域A,C,Dにおけるε変化率に比べて小さい。このことは、領域Bではリンク角θがわずかに増大したときに機械圧縮比εが大幅に減少することを意味している。
一方、入力アクチュエータ61からの入力トルクを急激に減少させると、上述のように可動部材73に作用するトルクが急激に増大する。このため、楔部材75、可動部材73といった部品同士間のガタツキによりリンク角θが変動するおそれがある。リンク角θが領域B内にあるときにリンク角θが変動すると、機械圧縮比εが目標値εTから大幅に逸脱するおそれがある。入力アクチュエータ61からの入力トルクを緩やかに減少させるとこの問題は生じない。
そこで、図24に示される実施例では、入力アクチュエータ61からのトルク入力を停止させるときの入力トルクの減少速度が機械圧縮比εの変化率に応じて変更される。具体的には、リンク角θが領域B内にあるときには、リンク角θが他の領域A,C,D内にあるときに比べて、勾配SLP(<0)が大きく設定され、従って入力アクチュエータ61からの入力トルクが緩やかに減少される。その結果、機械圧縮比εが目標値εTから大幅に逸脱するのが阻止される。
再び図24を参照すると、領域Cにおける逆入力トルクは他の領域A,B,Dにおける逆入力トルクよりも大きい。このため、領域Cでは入力アクチュエータ61からのトルク入力を停止するまでに、即ち入力アクチュエータ61からの入力トルクをゼロにするまでに長時間を要する。このことは入力アクチュエータ61でのエネルギ消費が大きいことを意味している。
そこで、図24に示される実施例では、入力アクチュエータ61からのトルク入力を停止させるときの入力トルクの減少速度が可動部材73に作用する逆入力トルクに応じて変更される。具体的には、リンク角θが領域C内にあるときには、リンク角θが他の領域A,B,D内にあるときに比べて、勾配SLP(<0)が小さく設定され、従って入力アクチュエータ61からの入力トルクが急激に減少される。その結果、入力アクチュエータ61への通電時間が短縮され、エネルギ消費が抑制される。
これらをまとめると、図24に示される実施例では、リンク角θが領域A,D内にあるときには勾配SLP(<0)が基準値SLPBに設定される。リンク角θが領域B内にあるときには勾配SLPが比較的大きなSLPMに設定され、リンク角θが領域C内にあるときには比較的小さなSLPRに設定される。
即ち、図26に示されるように、時間tc1において機械圧縮比εが目標値εTに達すると、まず保持用係合器83が作動停止にされる。次いで、時間tc2において遅延時間DLYが経過すると、入力アクチュエータ61への通電量iAが徐々に減少される。この場合、リンク角θが領域B内にあるときには通電量iAが勾配SLPMでもって緩やかに減少される。リンク角θが領域C内にあるときには通電量iAが勾配SLPRでもって急激に減少される。
図27は図26に示される入力アクチュエータ61の作動停止制御を実行するルーチンを示している。なお、このルーチンは例えば図15のステップ109で実行される。このステップ109は保持用係合器83を作動停止するステップ108に引き続いて実行される。
図27を参照すると、ステップ301では保持用係合器83が作動停止にされてから遅延時間DLYが経過したか否かが判別される。遅延時間DLYが経過していないときにはステップ301に戻る。遅延時間DLYが経過したときには次いでステップ301aに進み、勾配SLPが設定される。続くステップ302では、入力アクチュエータ61への通電量iAが更新される。続くステップ303では通電量iAがゼロになったか否かが判別される。iA>0のときにはステップ302に戻り、iA=0のときには処理サイクルを終了する。
次に、図28を参照して、図5および図6に示される実施例における機械圧縮比制御の別の実施例を説明する。なお、この機械圧縮比制御の別の実施例は図16に示される実施例、図19および図20に示される実施例、図21に示される実施例にも適用できる。
可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転された後、楔部材75が回転許容領域AAから回転阻止領域PAまで戻されると、可動部材73即ちカムシャフト54,55の回転が阻止され、従って機械圧縮比が維持される。ところが、例えば圧縮バネ84の破損により楔部材75が回転許容領域AAから回転阻止領域PAまで戻されないときには、可動部材73が逆入力トルクにより回転し、従って機械圧縮比が変更されてしまう。即ち、機械圧縮比が制御不能になる。この場合、機関運転を継続できないおそれがある。
そこで、楔部材75が回転許容領域AAから回転阻止領域PAまで戻されたか否かが判断され、楔部材75が回転許容領域AAから回転阻止領域PAまで戻されていないと判断されたときには、図28に示されるように移動用係合器82および保持用係合器83が作動される。その結果、遊び77は別として、可動部材73が入力回転部材78および移動部材79を介してハウジング70に固定される。言い換えると、可動部材73が回転不能にされる。従って、カムシャフト54,55も回転不能となり、機械圧縮比が変更するのが阻止される。即ち、移動器76が故障した場合にも機械圧縮比が変更するのが阻止され、従って機関運転を継続することができる。
楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されたか否かは、位置センサ43(図1)により検出されるクランクケース1に対するシリンダブロック2の相対位置に基づいて判別される。即ち、入力アクチュエータ61の作動が停止された後にシリンダブロック2の相対位置が変更しないときには楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されたと判断され、入力アクチュエータ61の作動が停止された後にシリンダブロック2の相対位置が変更するときには楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されていないと判断される。あるいは、入力アクチュエータ61の出力軸の回転を検出するセンサが設けられている可変圧縮比機構では、機械圧縮比が目標値に達し入力アクチュエータ61が作動停止された後に入力アクチュエータ61の出力軸が回転しているときに楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されていないと判断することができる。更に、楔部材75が回転阻止領域PAに位置するときでも機械圧縮比が目標値に維持されるように入力アクチュエータ61が作動される可変圧縮比機構では、機械圧縮比が目標値に達し入力アクチュエータ61が作動停止された後に再び入力アクチュエータ61が作動されたときに楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されていないと判断することができる。
図29および図30は図28に示される実施例の機械圧縮比制御を実行するルーチンを示している。
図29および図30を参照すると、ステップ100ではフラグXFがセットされているか否かが判別される。このフラグXFは逆入力遮断クラッチ62が故障しているときにセットされ(XF=1)、それ以外はリセットされる(XF=0)ものである。フラグXFがリセットされているときには次いでステップ101に進む。ステップ101からステップ109は図14および図15に示されるルーチンと同様であるので説明を省略する。フラグXFがセットされているときには処理サイクルを終了する。
ステップ109に続くステップ120では楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されたか否かが判別される。楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されたと判別されたときには処理サイクルを終了する。楔部材75が回転阻止領域PAまで戻されていないと判別されたときにはステップ121に進み、移動用係合器82および保持用係合器83が作動される。続くステップ122では警報装置44(図1)が作動される。続くステップ123ではフラグXFがセットされる。
図31および図32は逆入力遮断クラッチ62の更に別の実施例を示している。以下では、図5および図6に示される実施例との差異を説明する。
図31および図32に示される実施例では、移動器76は入力アクチュエータ61と異なる移動アクチュエータ90を備える。この移動アクチュエータ90は楔部材75を回転阻止領域PAから回転許容領域AAまで移動させるためのものである。言い換えると、楔部材75を回転許容領域AAまで移動させるために入力アクチュエータ61は作動されない。移動アクチュエータ90は伸縮可能な伸縮部材91を備える。
一方、移動部材79の環状部材80には突出部分92が形成されており、この突出部分92に移動アクチュエータ90の伸縮部材91が連結される。図31および図32に示される実施例では、図33に示されるように伸縮部材91が伸長されると移動部材79が逆方向RRに回転され、伸縮部材91が収縮されると移動部材79が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。移動アクチュエータ90は例えば電磁ソレノイドから形成される。この電磁ソレノイドに通電されると伸縮部材91が伸長し、通電が停止されると伸縮部材91が収縮する。なお、図31において符号93は移動部材79を回転可能に保持するベアリングを示している。
機械圧縮比を減少するために可動部材73を逆入力トルクの作用方向Rに回転すべきときには、まず移動アクチュエータ90が通電され、伸縮部材91が伸長される。その結果、移動部材79が逆方向RRに回転され、楔部材75が逆方向RRに回転阻止領域PAから回転許容領域AAまで移動される。伸縮部材91は継続して伸長され、従って楔部材75が回転許容領域AAに保持される。この状態のもとで、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rに回転するよう駆動され、従って可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。それにより、機械圧縮比が変更される。
機械圧縮比が目標値になると、入力アクチュエータ61が作動停止される。また、移動アクチュエータ90への通電が停止され、伸縮部材91が収縮される。その結果、圧縮バネ84により楔部材75が移動部材79と共に逆入力トルクの作用方向Rに回転され、回転阻止領域PAまで戻される。従って、機械圧縮比が維持される。
即ち、機械圧縮比εを減少すべきときには図34に示される時間td1において移動アクチュエータ90の伸縮部材91が伸長される。その結果、移動部材79が逆方向RRに回転され、楔部材75が逆方向RRに移動される。次いで、時間td2において楔部材75が回転許容領域AAまで移動されると、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。その結果、機械圧縮比εが減少する。次いで、時間td3において機械圧縮比εが目標値εTになると、伸縮部材91が収縮され、圧縮バネ84により楔部材75が回転阻止領域PAまで戻される。また、入力アクチュエータ61の回転が停止される。
図35および図36は図31および図32に示される実施例の機械圧縮比制御を実行するルーチンを示している。
図35および図36を参照すると、ステップ401では現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも大きいか否かが判別される。ε>εTのとき即ち機械圧縮比εを減少させるべきときには次いでステップ402に進み、移動アクチュエータ90の伸縮部材91が伸長され、移動部材79が逆方向RRに回転される。続くステップ403では楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたか否かが判別される。楔部材75が回転許容領域AAまで移動されていないときにはステップ402に戻る。楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたときには次いでステップ404に進む。このとき伸縮部材91が伸長され続け、楔部材75が回転許容領域AAに保持される。ステップ404では可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。その結果、機械圧縮比εが減少される。続くステップ405では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε>εTのときにはステップ404に戻る。ε=εTのときには次いでステップ406に進み、伸縮部材91が収縮される。その結果、圧縮バネ84により楔部材75が回転阻止領域PAまで戻される。続くステップ407では入力アクチュエータ61の作動が停止される。
ステップ401においてε≦εTのときには次いでステップ408に進み、現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも小さいか否かが判別される。ε<εTのとき即ち機械圧縮比εを増大させるべきときには次いでステップ409に進み、可動部材73が逆方向RRに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。続くステップ410では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε<εTのときにはステップ409に戻る。ε=εTのときには次いでステップ407に進む。
ステップ408においてε=εTのときには処理サイクルを終了する。
なお、図31および図32に示される実施例では、楔部材75を回転阻止領域PAから回転許容領域に移動させるために入力回転部材78が回転されない。従って、可動部材73と入力回転部材78との間に遊びを設ける必要がない。従って、図31および図32に示される実施例では、可動部材73および入力回転部材78を一体的に形成することができる。また、図22又は図2に示される入力アクチュエータ61の作動停止制御を図31および図32に示される実施例に適用することもできる。
図37および図38は逆入力遮断クラッチ62の更に別の実施例を示している。以下では、図31および図32に示される実施例との差異を説明する。
図37および図38に示される実施例では、楔部材75の中心に軸線Lw方向に延びる受容孔75aが形成され、この受容孔75a内に移動部材79の棒状部材81が受容される。従って、楔部材75は軸線Lw回りに回転可能に棒状部材81に保持される。なお、この実施例では楔部材75を回転阻止領域PAに向けて付勢する圧縮バネが設けられていない。
機械圧縮比を減少するために可動部材73を逆入力トルクの作用方向Rに回転すべきときには、まず伸縮部材91が伸長される。その結果、移動部材79が逆方向RRに回転され、楔部材75が逆方向RRに回転阻止領域PAから回転許容領域AAまで移動される。伸縮部材91は伸長され続け、従って楔部材75が回転許容領域AAに保持される。この状態のもとで、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rに回転するよう駆動され、従って可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。それにより、機械圧縮比が変更される。
機械圧縮比が目標値になると、入力アクチュエータ61が作動停止される。また、伸縮部材91が収縮される。その結果、楔部材75が移動部材79と共に逆入力トルクの作用方向Rに回転され、回転阻止領域PAまで戻される。従って、機械圧縮比が維持される。
即ち、機械圧縮比εを減少すべきときには図39に示される時間te1において移動アクチュエータ90の伸縮部材91が伸長される。その結果、移動部材79が逆方向RRに回転され、楔部材75が逆方向RRに移動される。次いで、時間te2において楔部材75が回転許容領域AAまで移動されると、入力アクチュエータ61が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。その結果、機械圧縮比εが減少する。次いで、時間te3において機械圧縮比εが目標値εTになると、伸縮部材91が収縮され、それにより楔部材75が回転阻止領域PAまで戻される。また、入力アクチュエータ61の回転が停止される。
従って、移動アクチュエータ90が、可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転された後、楔部材75を回転許容領域AAから回転阻止領域PAまで戻すということになる。
なお、楔部材75が回転阻止領域PAと回転許容領域AAとの間を移動するときに、楔部材75が軸線Lw(図37)回りに回転し、可動部材73上を転がることができる。その結果、楔部材75を容易に移動させることができる。
図40および図41は図37および図38に示される実施例の機械圧縮比制御を実行するルーチンを示している。
図40および図41を参照すると、ステップ501では現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも大きいか否かが判別される。ε>εTのとき即ち機械圧縮比εを減少させるべきときには次いでステップ502に進み、伸縮部材91が伸長され、移動部材79が逆方向RRに回転される。続くステップ503では楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたか否かが判別される。楔部材75が回転許容領域AAまで移動されていないときにはステップ502に戻る。楔部材75が回転許容領域AAまで移動されたときには次いでステップ504に進む。このとき伸縮部材91が伸長され続け、楔部材75が回転許容領域AAに保持される。ステップ504では可動部材73が逆入力トルクの作用方向Rに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。その結果、機械圧縮比εが減少される。続くステップ505では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε>εTのときにはステップ504に戻る。ε=εTのときには次いでステップ506に進み、伸縮部材91が収縮される。その結果、楔部材75が回転阻止領域PAまで戻される。続くステップ507では入力アクチュエータ61の作動が停止される。
ステップ501においてε≦εTのときには次いでステップ508に進み、現在の機械圧縮比εが目標値εTよりも小さいか否かが判別される。ε<εTのとき即ち機械圧縮比εを増大させるべきときには次いでステップ509に進み、可動部材73が逆方向RRに回転されるように入力アクチュエータ61が作動される。続くステップ510では現在の機械圧縮比εが目標値εTに等しくなったか否かが判別される。ε<εTのときにはステップ509に戻る。ε=εTのときには次いでステップ507に進む。
ステップ508においてε=εTのときには処理サイクルを終了する。
1 クランクケース
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 ピストン
5 燃焼室
A 可変圧縮比機構
61 入力アクチュエータ
62 逆入力遮断クラッチ
72 固定部材
73 可動部材
74 クリアランス
75 楔部材
76 移動器
78 入力回転部材
79 移動部材
80 環状部材
81 棒状部材
82 移動用係合器
83 保持用係合器
84 圧縮バネ
90 移動アクチュエータ
PA 回転阻止領域
AA 回転許容領域

Claims (37)

  1. 機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関であって、
    可変圧縮比機構は、操作子と、操作子を移動させるための入力トルクを発生する入力アクチュエータと、入力アクチュエータから操作子に入力トルクを伝達すると共に操作子から入力アクチュエータへの逆入力トルクを遮断するために操作子と入力アクチュエータの出力軸との間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、操作子が移動されることにより機械圧縮比が変更され、
    逆入力遮断クラッチは、固定部材と、固定部材に対し回転可能な可動部材と、固定部材の周面と可動部材の周面とにより画定された環状のクリアランスと、クリアランス内に移動可能に配置された楔部材と、楔部材をクリアランス内で移動させる移動器と、を備え、可動部材に入力アクチュエータの出力軸および操作子が連結されており、
    クリアランスに、楔部材が固定部材および可動部材の両方に当接することにより可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを阻止する回転阻止領域と、可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを許容する回転許容領域と、が形成されるように固定部材の周面が形成されており、回転阻止領域は逆入力トルクの作用方向に関し回転許容領域よりも下流側に位置しており、
    機械圧縮比を変更するために可動部材を逆入力トルクの作用方向に移動させるときには、移動器が楔部材を逆入力トルクの作用方向と逆方向に回転阻止領域から回転許容領域まで移動させると共に回転許容領域に保持しつつ、入力アクチュエータが可動部材を逆入力トルクの作用方向に回転させ
    前記移動器が前記入力アクチュエータを備え、入力アクチュエータが前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させ、
    前記移動器が更に、前記楔部材を前記入力アクチュエータの出力軸に係合可能な移動用係合器を備え、楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させるべきときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に一時的に係合する、
    内燃機関。
  2. 前記移動器は、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻す、請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記移動器が更に、前記楔部材を前記固定部材に係合可能な保持用係合器を備え、前記楔部材を回転許容領域に保持すべきときには保持用係合器が楔部材を固定部材に一時的に係合する、請求項に記載の内燃機関。
  4. 前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻す、請求項1又は3に記載の内燃機関。
  5. 前記移動器が更に、前記楔部材を前記入力アクチュエータの出力軸に係合可能な移動用係合器を備え、楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させるべきときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に一時的に係合し、前記移動器が更に、前記楔部材を前記固定部材に係合可能な保持用係合器を備え、前記楔部材を回転許容領域に保持すべきときには保持用係合器が楔部材を固定部材に一時的に係合し、前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻し、前記移動器が、楔部材が回転許容領域から回転許容領域まで戻されたか否かを判断し、楔部材が回転許容領域から回転許容領域まで戻されていないと判断されたときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に係合すると共に保持用係合器が楔部材を係合し、それにより可動部材の回転を阻止して機械圧縮比が維持されるようにした、請求項2に記載の内燃機関。
  6. 前記入力アクチュエータの出力軸が前記可動部材に対し回転方向の遊びをもって連結され、入力アクチュエータは逆入力トルクの作用方向と逆方向に可動部材を回転させることなく前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項1,3,4,5のいずれか一項に記載の内燃機関。
  7. 前記移動器が前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻した後に、前記入力アクチュエータからのトルク入力が停止される、請求項2に記載の内燃機関。
  8. 前記入力アクチュエータからのトルク入力を停止すべきときには、前記入力アクチュエータからの入力トルクが徐々に減少される、請求項1又は2に記載の内燃機関。
  9. 前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が機械圧縮比の変化率に応じて変更される、請求項に記載の内燃機関。
  10. 前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が可動部材に作用する逆入力トルクに応じて変更される、請求項8又は9に記載の内燃機関。
  11. 機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関であって、
    可変圧縮比機構は、操作子と、操作子を移動させるための入力トルクを発生する入力アクチュエータと、入力アクチュエータから操作子に入力トルクを伝達すると共に操作子から入力アクチュエータへの逆入力トルクを遮断するために操作子と入力アクチュエータの出力軸との間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、操作子が移動されることにより機械圧縮比が変更され、
    逆入力遮断クラッチは、固定部材と、固定部材に対し回転可能な可動部材と、固定部材の周面と可動部材の周面とにより画定された環状のクリアランスと、クリアランス内に移動可能に配置された楔部材と、楔部材をクリアランス内で移動させる移動器と、を備え、可動部材に入力アクチュエータの出力軸および操作子が連結されており、
    クリアランスに、楔部材が固定部材および可動部材の両方に当接することにより可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを阻止する回転阻止領域と、可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを許容する回転許容領域と、が形成されるように固定部材の周面が形成されており、回転阻止領域は逆入力トルクの作用方向に関し回転許容領域よりも下流側に位置しており、
    機械圧縮比を変更するために可動部材を逆入力トルクの作用方向に移動させるときには、移動器が楔部材を逆入力トルクの作用方向と逆方向に回転阻止領域から回転許容領域まで移動させると共に回転許容領域に保持しつつ、入力アクチュエータが可動部材を逆入力トルクの作用方向に回転させ
    前記移動器は、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻し、
    前記移動器が更に、前記楔部材を前記入力アクチュエータの出力軸に係合可能な移動用係合器を備え、楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させるべきときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に一時的に係合し、前記移動器が更に、前記楔部材を前記固定部材に係合可能な保持用係合器を備え、前記楔部材を回転許容領域に保持すべきときには保持用係合器が楔部材を固定部材に一時的に係合し、前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻し、前記移動器が、楔部材が回転許容領域から回転許容領域まで戻されたか否かを判断し、楔部材が回転許容領域から回転許容領域まで戻されていないと判断されたときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に係合すると共に保持用係合器が楔部材を係合し、それにより可動部材の回転を阻止して機械圧縮比が維持されるようにした、
    内燃機関。
  12. 前記移動器が前記入力アクチュエータを備え、入力アクチュエータが前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項11に記載の内燃機関。
  13. 前記入力アクチュエータの出力軸が前記可動部材に対し回転方向の遊びをもって連結され、入力アクチュエータは逆入力トルクの作用方向と逆方向に可動部材を回転させることなく前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項11又は12に記載の内燃機関。
  14. 前記移動器が前記入力アクチュエータとは異なる移動アクチュエータを備え、移動アクチュエータは前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項11に記載の内燃機関。
  15. 前記移動アクチュエータが楔部材を回転許容領域に保持する、請求項14に記載の内燃機関。
  16. 前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻す、請求項14又は15に記載の内燃機関。
  17. 前記移動アクチュエータは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻す、請求項14又は15に記載の内燃機関。
  18. 前記移動器が前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻した後に、前記入力アクチュエータからのトルク入力が停止される、請求項11に記載の内燃機関。
  19. 前記入力アクチュエータからのトルク入力を停止すべきときには、前記入力アクチュエータからの入力トルクが徐々に減少される、請求項11に記載の内燃機関。
  20. 前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が機械圧縮比の変化率に応じて変更される、請求項19に記載の内燃機関。
  21. 前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が可動部材に作用する逆入力トルクに応じて変更される、請求項19又は20に記載の内燃機関。
  22. 機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関であって、
    可変圧縮比機構は、操作子と、操作子を移動させるための入力トルクを発生する入力アクチュエータと、入力アクチュエータから操作子に入力トルクを伝達すると共に操作子から入力アクチュエータへの逆入力トルクを遮断するために操作子と入力アクチュエータの出力軸との間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、操作子が移動されることにより機械圧縮比が変更され、
    逆入力遮断クラッチは、固定部材と、固定部材に対し回転可能な可動部材と、固定部材の周面と可動部材の周面とにより画定された環状のクリアランスと、クリアランス内に移動可能に配置された楔部材と、楔部材をクリアランス内で移動させる移動器と、を備え、可動部材に入力アクチュエータの出力軸および操作子が連結されており、
    クリアランスに、楔部材が固定部材および可動部材の両方に当接することにより可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを阻止する回転阻止領域と、可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転するのを許容する回転許容領域と、が形成されるように固定部材の周面が形成されており、回転阻止領域は逆入力トルクの作用方向に関し回転許容領域よりも下流側に位置しており、
    機械圧縮比を変更するために可動部材を逆入力トルクの作用方向に移動させるときには、移動器が楔部材を逆入力トルクの作用方向と逆方向に回転阻止領域から回転許容領域まで移動させると共に回転許容領域に保持しつつ、入力アクチュエータが可動部材を逆入力トルクの作用方向に回転させ
    前記入力アクチュエータからのトルク入力を停止すべきときには、前記入力アクチュエータからの入力トルクが徐々に減少され、
    前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が機械圧縮比の変化率に応じて変更される、
    内燃機関。
  23. 前記移動器は、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻す、請求項22に記載の内燃機関。
  24. 前記移動器が前記入力アクチュエータを備え、入力アクチュエータが前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項22又は23に記載の内燃機関。
  25. 前記移動器が更に、前記楔部材を前記入力アクチュエータの出力軸に係合可能な移動用係合器を備え、楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させるべきときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に一時的に係合する、請求項24に記載の内燃機関。
  26. 前記移動器が更に、前記楔部材を前記固定部材に係合可能な保持用係合器を備え、前記楔部材を回転許容領域に保持すべきときには保持用係合器が楔部材を固定部材に一時的に係合する、請求項24又は25に記載の内燃機関。
  27. 前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻す、請求項24から26までのいずれか一項に記載の内燃機関。
  28. 前記移動器が更に、前記楔部材を前記入力アクチュエータの出力軸に係合可能な移動用係合器を備え、楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させるべきときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に一時的に係合し、前記移動器が更に、前記楔部材を前記固定部材に係合可能な保持用係合器を備え、前記楔部材を回転許容領域に保持すべきときには保持用係合器が楔部材を固定部材に一時的に係合し、前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻し、前記移動器が、楔部材が回転許容領域から回転許容領域まで戻されたか否かを判断し、楔部材が回転許容領域から回転許容領域まで戻されていないと判断されたときには移動用係合器が楔部材を入力アクチュエータの出力軸に係合すると共に保持用係合器が楔部材を係合し、それにより可動部材の回転を阻止して機械圧縮比が維持されるようにした、請求項23に記載の内燃機関。
  29. 前記入力アクチュエータの出力軸が前記可動部材に対し回転方向の遊びをもって連結され、入力アクチュエータは逆入力トルクの作用方向と逆方向に可動部材を回転させることなく前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項24から28までのいずれか一項に記載の内燃機関。
  30. 前記移動器が前記入力アクチュエータとは異なる移動アクチュエータを備え、移動アクチュエータは前記楔部材を回転阻止領域から回転許容領域まで移動させる、請求項22又は23に記載の内燃機関。
  31. 前記移動アクチュエータが楔部材を回転許容領域に保持する、請求項30に記載の内燃機関。
  32. 前記移動器が更に、前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域に向けて付勢するバネを備え、該バネは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻す、請求項30又は31に記載の内燃機関。
  33. 前記移動アクチュエータは、前記可動部材が逆入力トルクの作用方向に回転された後、前記楔部材を回転許容領域から回転許容領域まで戻す、請求項30又は31に記載の内燃機関。
  34. 前記移動器が前記楔部材を回転許容領域から回転阻止領域まで戻した後に、前記入力アクチュエータからのトルク入力が停止される、請求項23に記載の内燃機関。
  35. 前記入力アクチュエータからのトルク入力を停止すべきときには、前記入力アクチュエータからの入力トルクが徐々に減少される、請求項22又は23に記載の内燃機関。
  36. 前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が機械圧縮比の変化率に応じて変更される、請求項35に記載の内燃機関。
  37. 前記入力アクチュエータからの入力トルクの減少速度が可動部材に作用する逆入力トルクに応じて変更される、請求項35又は36に記載の内燃機関。
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