JP2016008546A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械圧縮比を確実に変更する。
【解決手段】可変圧縮比機構の逆入力遮断クラッチは、電気モータに連結された入力軸と、操作子に連結された出力軸と、楔部材と、楔部材を逆入力トルクの作用方向に移動させる移動部材と、を備える。出力軸が逆入力トルクの作用方向に回転するのが楔部材により阻止されているロック状態と、出力軸が逆入力トルクの作用方向に回転するのが許容されているアンロック状態との間で変更可能である。逆入力遮断クラッチがロック状態にあるときに出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるべきときには、出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるために電気モータの作動が開始されてから入力トルクが最大値に達するまでに、入力トルクが逆入力トルク以上になることが可能な電気モータの作動開始時期を算出し、作動開始時期において電気モータの作動を開始する。
【選択図】図12
【解決手段】可変圧縮比機構の逆入力遮断クラッチは、電気モータに連結された入力軸と、操作子に連結された出力軸と、楔部材と、楔部材を逆入力トルクの作用方向に移動させる移動部材と、を備える。出力軸が逆入力トルクの作用方向に回転するのが楔部材により阻止されているロック状態と、出力軸が逆入力トルクの作用方向に回転するのが許容されているアンロック状態との間で変更可能である。逆入力遮断クラッチがロック状態にあるときに出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるべきときには、出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるために電気モータの作動が開始されてから入力トルクが最大値に達するまでに、入力トルクが逆入力トルク以上になることが可能な電気モータの作動開始時期を算出し、作動開始時期において電気モータの作動を開始する。
【選択図】図12
Description
本発明は内燃機関の制御装置に関する。
機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた火花点火式内燃機関が公知である。この可変圧縮比機構は、操作子と、操作子を移動させるための入力トルクを発生する電気モータと、電気モータから操作子に入力トルクを伝達すると共に操作子から電気モータへの逆入力トルクを遮断するために操作子と電気モータとの間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、操作子が移動されることにより機械圧縮比が変更される。
一方、電気モータに連結された入力軸と、操作子に連結された出力軸と、入力軸及び出力軸を収容する固定ケーシングと、固定ケーシングの内周面と出力軸の外周面との間に形成される環状のクリアランス内に周方向に移動可能に配置された楔部材と、入力軸に連結されると共に、楔部材を逆入力トルクの作用方向に移動させる移動部材と、を備えた、逆入力遮断クラッチが公知である(例えば特許文献1参照)。この逆入力遮断クラッチでは、楔部材はクリアランス内において逆入力トルクの作用方向に関し移動部材よりも下流側に位置している。この逆入力遮断クラッチは、出力軸が逆入力トルクの作用方向に回転するのが楔部材により阻止されているロック状態と、出力軸が逆入力トルクの作用方向に回転するのが許容されているアンロック状態との間で変更可能である。逆入力遮断クラッチがロック状態にあるときに、出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるために電気モータにより入力軸及び移動部材が逆入力トルクの作用方向に回転されると、まず移動部材が楔部材に当接して逆入力トルクの作用方向の入力トルクが楔部材に作用し始め、次いで楔部材に作用する逆入力トルクの作用方向の入力トルクが楔部材に作用する逆入力トルク以上になると、逆入力遮断クラッチがアンロック状態に変更されると共に保持され、次いで出力軸が入力軸に連結されて逆入力トルクの作用方向に回転されるようになっている。
楔部材に作用される入力トルクは、当然のことながら、電気モータの最大トルクに制限される。一方、上述したように、出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるためには逆入力遮断クラッチをロック状態からアンロック状態に切り換える必要があり、そのためには電気モータによる入力トルクが逆入力トルク以上になる必要がある。ところで、逆入力トルクは一定ではなく、機関筒内圧ないし燃焼圧に応じて変動する。すなわち、内燃機関では燃焼が間欠的に行なわれるので、筒内圧は振動し、したがって逆入力トルクも振動する。そうすると、逆入力遮断クラッチをロック状態からアンロック状態に切り換えるためには、電気モータの最大トルクを、振動する逆入力トルクの極小値以上に設定する必要がある。一方、電気モータの最大トルクを過度に大きく設定する必要はなく、逆入力トルクの極大値未満に設定すれば足りる。したがって、電気モータの最大トルクの最大値を逆入力トルクの極小値以上かつ極大値未満に設定することができる。
ところが、上述したように、逆入力トルクは振動する。このため、電気モータの作動開始時期によっては、出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させるために電気モータの作動が開始されてから入力トルクが最大値に達するまでに、入力トルクが逆入力トルク以上になる場合もあれば、入力トルクが逆入力トルク以上にならない場合もある。入力トルクが逆入力トルク以上にならなければ、逆入力遮断クラッチをロック状態からアンロック状態に切り換えることができず、出力軸を逆入力トルクの作用方向に回転させることができず、したがって機械圧縮比を変更することができない。
本発明によれば、機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関の制御装置であって、前記可変圧縮比機構は、操作子と、前記操作子を移動させるための入力トルクを発生する電気モータと、前記電気モータから前記操作子に前記入力トルクを伝達すると共に前記操作子から前記電気モータへの逆入力トルクを遮断するために前記操作子と前記電気モータとの間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、前記操作子が移動されることにより前記機械圧縮比が変更され、前記逆入力遮断クラッチは、前記電気モータに連結された入力軸と、前記操作子に連結された出力軸と、前記入力軸及び前記出力軸を収容する固定ケーシングと、前記固定ケーシングの内周面と前記出力軸の外周面との間に形成される環状のクリアランス内に周方向に移動可能に配置された楔部材と、前記入力軸に連結されると共に、前記楔部材を前記逆入力トルクの作用方向に移動させる移動部材と、を備え、前記楔部材は前記クリアランス内において前記逆入力トルクの作用方向に関し前記移動部材よりも下流側に位置しており、前記逆入力遮断クラッチは、前記出力軸が前記逆入力トルクの作用方向に回転するのが前記楔部材により阻止されているロック状態と、前記出力軸が前記逆入力トルクの作用方向に回転するのが許容されているアンロック状態との間で変更可能であり、前記逆入力遮断クラッチが前記ロック状態にあるときに、前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータにより前記入力軸及び前記移動部材が前記逆入力トルクの作用方向に回転されると、まず前記移動部材が前記楔部材に当接して前記逆入力トルクの作用方向の入力トルクが前記楔部材に作用し始め、次いで前記楔部材に作用する前記逆入力トルクの作用方向の入力トルクが前記楔部材に作用する逆入力トルク以上になると、前記逆入力遮断クラッチが前記アンロック状態に変更されると共に保持され、前記アンロック状態において前記出力軸が前記入力軸に連結されて前記逆入力トルクの作用方向に回転されるようになっており、前記逆入力トルクが機関筒内圧に応じて、極小値と極大値との間を振動するようになっており、前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータが作動されると、前記入力トルクが徐々に増大するようになっており、前記入力トルクの前記最大値は前記逆入力トルクの前記極小値以上かつ前記極大値未満に設定されており、前記逆入力遮断クラッチが前記ロック状態にあるときに前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるべきときには、前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータの作動が開始されてから前記入力トルクが前記最大値に達するまでに、前記入力トルクが前記逆入力トルク以上になることが可能な前記電気モータの作動開始時期を算出し、前記作動開始時期において前記電気モータの作動を開始する、内燃機関の制御装置が提供される。
好ましくは、前記逆入力遮断クラッチが前記ロック状態にあるときに前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるべきときには、前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータの作動が開始されてから前記入力トルクが前記最大値に達するまでに、前記入力トルクが減少途中の前記逆入力トルク以上になることが可能な前記電気モータの作動開始時期を算出し、前記作動開始時期において前記電気モータの作動を開始する。
好ましくは、前記逆入力トルクを前記内燃機関の点火時期に基づいて推定し、推定した前記逆入力トルクに基づいて前記作動開始時期を算出する。
機械圧縮比を確実に変更することができる。
図1は本発明を火花点火式内燃機関に適用した場合を示している。図示しない別の実施例では、本発明は圧縮着火式内燃機関に適用される。
図1を参照すると、1はクランクケース、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は燃焼室5の頂面中央部に配置された点火栓、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートをそれぞれ示す。吸気ポート8は吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、各吸気枝管11にはそれぞれ対応する吸気ポート8内に向けて燃料を噴射するための燃料噴射弁13が配置される。図示しない別の実施例では、燃料噴射弁13は各吸気枝管11に取り付けられる。
サージタンク12は吸気ダクト14を介してエアクリーナ15に連結され、吸気ダクト14内にはアクチュエータ16によって駆動されるスロットル弁17と例えば熱線を用いた吸入空気量検出器18とが配置される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19を介して例えば三元触媒を内蔵した触媒コンバータ20に連結され、排気マニホルド19内には空燃比センサ21が配置される。
一方、図1に示される実施例ではクランクケース1とシリンダブロック2との連結部にクランクケース1とシリンダブロック2のシリンダ軸線方向の相対位置を変化させることにより内燃機関の機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構Aが設けられている。なお、ピストンが圧縮上死点に位置するときの燃焼室の容積を燃焼室容積と称すると、機械圧縮比は圧縮行程時のピストンの行程容積と燃焼室容積のみから機械的に定まる値であって、(燃焼室容積+行程容積)/燃焼室容積で表される。
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備する。吸入空気量検出器18の出力信号及び空燃比センサ21の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込み量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続され、負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。更に入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。更にクランクケース1に対するシリンダブロック2の相対位置を検出する位置センサ43が設けられ、位置センサ43の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。クランクケース1に対するシリンダブロック2の相対位置は機械圧縮比を表している。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して点火栓6、燃料噴射弁13、スロットル弁駆動用アクチュエータ16、及び可変圧縮比機構Aに接続される。
図2は図1に示す可変圧縮比機構Aの分解斜視図を示しており、図3(A)及び図3(B)は図解的に表した内燃機関の側面断面図を示している。図2を参照すると、シリンダブロック2の両側壁の下方には互いに間隔を隔てた複数個の突出部50が形成されており、各突出部50内にはそれぞれ断面円形のカム挿入孔51が形成されている。一方、クランクケース1の上壁面上には互いに間隔を隔ててそれぞれ対応する突出部50の間に嵌合せしめられる複数個の突出部52が形成されており、これらの各突出部52内にもそれぞれ断面円形のカム挿入孔53が形成されている。
可変圧縮比機構Aは操作子を備える。図2に示される例では操作子は一対のカムシャフト54,55から構成され、各カムシャフト54,55上には一つおきに各カム挿入孔51内に回転可能に挿入される円形カム56が固定されている。これらの円形カム56は各カムシャフト54,55の回転軸線と共軸をなす。一方、各円形カム56間には図3においてハッチングで示すように各カムシャフト54,55の回転軸線に対して偏心配置された偏心軸57が延びており、この偏心軸57上に別の円形カム58が偏心して回転可能に取付けられている。図2に示されるようにこれら円形カム58は各円形カム56間に配置されており、これら円形カム58は対応する各カム挿入孔53内に回転可能に挿入されている。
図3(A)に示すような状態から各カムシャフト54,55上に固定された円形カム56を図3(A)において実線の矢印で示される如く互いに反対方向に回転させると偏心軸57が下方中央に向けて移動するために円形カム58がカム挿入孔53内において図3(A)の破線の矢印に示すように円形カム56とは反対方向に回転し、図3(B)に示されるように偏心軸57が下方中央まで移動すると円形カム58の中心が偏心軸57の下方へ移動する。
図3(A)と図3(B)とを比較するとわかるようにクランクケース1とシリンダブロック2の相対位置は円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離によって定まり、円形カム56の中心と円形カム58の中心との距離が大きくなるほどシリンダブロック2はクランクケース1から離れる。シリンダブロック2がクランクケース1から離れると燃焼室容積は増大し、したがって各カムシャフト54,55を回転させることによって燃焼室容積ないし機械圧縮比を変更することができる。
図4に示されるようにカムシャフト54,55の端部には歯車59,60がそれぞれ固定されている。可変圧縮比機構Aは更に、カムシャフト54,55を回転させるための入力トルクを発生する電気モータ61を備える。電気モータ61の出力軸61oは逆入力遮断クラッチ62及び歯車列63を介して歯車59に結合され、歯車59は歯車列64を介して歯車60に結合される。したがって、電気モータ61が回転されると、カムシャフト54,55がそれぞれ反対方向に回転される。この実施例では電気モータ61を駆動することによって燃焼室容積ないし機械圧縮比を広い範囲に亘って変更することができる。なお、図1から図4に示される可変圧縮比機構Aは一例を示すものであっていかなる形式の可変圧縮比機構でも用いることができる。また、操作子が直線往復運動を行う可変圧縮比機構では、直線運動を回転運動に変換する機構を介して操作子が逆入力遮断クラッチ62に連結される。
逆入力遮断クラッチ62は電気モータ61からカムシャフト54,55に入力トルクを伝達すると共にカムシャフト54,55から電気モータ61への逆入力トルクを遮断するためのものである。この逆入力トルクは機関筒内圧ないし燃焼圧によるものであり、図1から図4に示される実施例ではシリンダブロック2がクランクケース1から離れる方向、すなわち機械圧縮比が低くなる方向に作用する。
図5及び図6は図4に示される実施例の逆入力遮断クラッチ62を詳しく示している。なお、図5において、Rは逆入力トルクの作用方向を、RRは逆入力トルクの作用方向とは逆方向を、それぞれ示している。図5及び図6を参照すると、逆入力遮断クラッチ62は、電気モータ61の出力軸に連結された入力軸71と、カムシャフト54,55に連結された出力軸72と、例えば内燃機関に固定され、入力軸71及び出力軸72を収容する固定ケーシング73とを備える。これら入力軸71及び出力軸72は回転軸線L上に同軸配置され、回転軸線L回りに回転可能に支持されている。固定ケーシング73の内周面73iと出力軸72の外周面72oとの間には環状のクリアランス74が形成されており、このクリアランス74内に周方向に移動可能に配置された、例えば円筒状の楔部材75と、入力軸71に連結されると共に、楔部材75を周方向に移動させる移動部材76とが配置される。この場合、楔部材75はクリアランス74内において逆入力トルクの作用方向Rに関し移動部材76よりも下流側に位置している。また、移動部材76は入力軸71と共に回転軸線L回りに回転可能になっている。
入力軸71の先端には凸部71aが形成されており、凸部71aは互いに対向する第1の面71aa及び第2の面71abを有する。一方、出力軸72の先端には凹部72aが形成されており、凹部72aは互いに対向する第1の面72aa及び第2の面72abを有する。入力軸71の凸部71aは出力軸72の凹部72a内に収容される。図5に示される状態では、凸部71aの第1の面71aaは凹部72aの第1の面72aaから離間しており、凸部71aの第2の面71abは凹部72aの第2の面72abに当接している。この状態から入力軸71が逆入力トルクの作用方向Rに回転されても、凸部71aの第1の面71aaが凹部72aの第1の面72aaに当接するまでは、入力軸71は出力軸72に実質的に連結されておらず、したがって出力軸72は回転されない。次いで、凸部71aの第1の面71aaが凹部72aの第1の面72aaに当接すると、入力軸71が出力軸72に実質的に連結され、したがって出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。なお、このとき凸部71aの第2の面71abは凹部72aの第2の面72abから離間している。一方、凸部71aの第1の面71aaが凹部72aの第1の面72aaに当接し凸部71aの第2の面71abが凹部72aの第2の面72abから離間した状態から入力軸71が逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに回転されても、凸部71aの第2の面71abが凹部72aの第2の面72abに当接するまでは、入力軸71は出力軸72に実質的に連結されておらず、したがって出力軸72は回転されない。次いで、凸部71aの第2の面71abが凹部72aの第2の面72abに当接すると、入力軸71が出力軸72に実質的に連結され、したがって出力軸72が逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに回転される。このように、入力軸71と出力軸72とは周方向に遊びをもって互いに連結されている。
図示しない別の実施例では、入力軸71と出力軸72とは周方向に遊びなく互いに連結されている。すなわち、移動部材75が楔部材75に当接するのとほぼ同時に入力軸71と出力軸72とが周方向に互いに連結される。
更に、クリアランス74には、複数のロック領域LA及び複数のアンロック領域ULAが周方向に交互に形成される。ここで、アンロック領域ULAは逆入力トルクの作用方向Rに関しロック領域LAよりも下流側に位置している。ロック領域LAでは、クリアランス74の半径方向幅が楔部材75の半径方向幅よりも小さくなっている。その結果、楔部材75が固定ケーシング73の内周面73iと出力軸72の外周面72oとの両方に当接し、したがって出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが阻止される。これに対し、アンロック領域ULAでは、クリアランス74の半径方向幅が楔部材75の半径方向幅よりも大きくなっている。その結果、楔部材75が固定ケーシング73の内周面73i及び出力軸の外周面との少なくとも一方から離脱し、したがって出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが許容される。図5及び図6に示される実施例では、固定ケーシング73の内周面73iを円筒面から構成し、出力軸72の外周面72oを凹凸面から構成することにより、ロック領域LA及びアンロック領域ULAが形成される。図示しない別の実施例では、固定ケーシング73の内周面73iを凹凸面から構成し、出力軸72の外周面72oを円筒面から構成することにより、ロック領域LA及びアンロック領域ULAが形成される。
更に、楔部材75と例えば固定ケーシング73との間には、楔部材75をアンロック領域ULAからロック領域LAに向けて、すなわち逆入力トルクの作用方向とは逆方向RRに付勢する付勢部材77が設けられる。付勢部材77は例えば圧縮バネから構成される。図5及び図6に示される実施例では、楔部材75、移動部材76、付勢部材77、ロック領域LA及びアンロック領域ULAが4組設けられる。図示しない別の実施例では、楔部材75と、逆入力トルクの作用方向Rに関し当該楔部材75よりも下流側に位置する移動部材76との間に付勢部材77が設けられる。
図5に示される状態では、楔部材75はロック領域にある。この状態から、電気モータ61が作動されて入力軸71が逆入力トルクの作用方向Rに回転されると、移動部材76が逆入力トルクの作用方向Rに移動される。このとき、入力軸71と出力軸72とは実質的に互いに連結されておらず、したがって出力軸72は回転しない。次いで、移動部材76が楔部材75に当接する。次いで、図7に示されるように、移動部材76により楔部材75が逆入力トルクの作用方向Rに、アンロック領域ULAまで移動され、アンロック領域ULAに保持される。その結果、出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが許容される。次いで、図8に示されるように、凸部71aの第1の面71aaが凹部72aの第1の面72aaに当接すると、入力軸71が出力軸72に実質的に連結され、したがって出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転されると、機械圧縮比が低下される。
次いで、位置センサ43により検出される機械圧縮比が例えば機関運転状態に応じて定まる目標機械圧縮比に達すると、電気モータ61の作動が停止され、それにより、移動部材76を介して楔部材75に作用する逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクがゼロになる。その結果、楔部材75が付勢部材77により逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに移動され、ロック領域LAに戻される。したがって、機械圧縮比が目標機械圧縮比に保持される。
一方、楔部材75がロック領域LAにあるときに入力軸71が逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに回転されると、入力軸71により出力軸72が逆方向RRに回転される。この場合、逆方向RRへの出力軸72の回転は楔部材75により阻止されない。出力軸72が逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに回転されると、機械圧縮比が上昇される。機械圧縮比が目標機械圧縮比まで上昇されると、電気モータ61の作動が停止され、入力軸71の逆方向RRへの回転が停止される。
ところで、内燃機関が運転されているときには、逆入力トルクが出力軸72を介して楔部材75に作用する。また、楔部材75には逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに付勢部材77による力が常時作用する。一方、上述したように、楔部材75がロック領域LAにあるときに、出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61が作動されると、楔部材75には、電気モータ61により逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが移動部材76を介して作用する。この場合、おおまかに言うと、電気モータ61による入力トルクが逆入力トルクよりも小さいときには、楔部材75は図5に示されるロック領域LAに維持され、又は、図7及び図8に示されるアンロック領域ULAまで移動されない。これに対し、電気モータ61による入力トルクが逆入力トルクよりも大きいときには、楔部材75はロック領域LAからアンロック領域ULAまで移動される。
この場合、出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが楔部材75により阻止されている逆入力遮断クラッチ62の状態をロック状態と称し、出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転するのが許容されている逆入力遮断クラッチ62の状態をアンロック状態と称すると、逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが逆入力トルクよりも大きくしたがって楔部材75がアンロック領域ULAにあるときには、逆入力遮断クラッチ62はロック状態にある。これに対し、逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが逆入力トルクよりも低いときには、逆入力遮断クラッチ62はアンロック状態にある。
一方、入力軸71と出力軸72とが周方向に遊びなく互いに連結されている上述の実施例では、電気モータ61による入力トルクが逆入力トルクに等しいときに、楔部材75がロック領域LAに保持されたまま、すなわち楔部材75が固定ケーシング73の内周面73iと出力軸72の外周面72oとの両方に当接したまま、固定ケーシング73の内周面73i上を滑り、それによって出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。この実施例では、楔部材75がロック領域LAにあっても、逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが逆入力トルクに等しいときには、逆入力遮断クラッチ62はアンロック状態にある。無論、逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが逆入力トルクよりも大きいときにも、逆入力遮断クラッチ62はロック状態にある。これに対し、逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが逆入力トルクよりも低いときには、逆入力遮断クラッチ62はアンロック状態にある。
そうすると、逆入力遮断クラッチ62のいずれの実施例においても、逆入力遮断クラッチ62はロック状態とアンロック状態との間で変更可能であるということになる。その上で、逆入力遮断クラッチ62がロック状態にあるときに、出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61により入力軸71及び移動部材76が逆入力トルクの作用方向Rに回転されると、まず移動部材76が楔部材75に当接して逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが楔部材75に作用し始め、次いで楔部材75に作用する逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクが楔部材75に作用する逆入力トルク以上になると、逆入力遮断クラッチ62がアンロック状態に変更されると共に保持され、アンロック状態において出力軸72が入力軸71に連結されて逆入力トルクの作用方向に回転されるようになっているということになる。
図9は逆入力トルクTQRの変化の一例を示している。上述したように、逆入力トルクTQRは機関筒内圧ないし燃焼圧に応じて、極小値TQRmと極大値TQRMとの間で振動する。この場合、逆入力トルクTQRの波形、すなわち極小値TQRm、極大値TQRM、振幅、及び周期は、機関点火時期、機関回転数、機関負荷などの機関運転状態に応じて変動しうる。
図10は電気モータ61による逆入力トルクの作用方向Rの入力トルクTQMの変化の一例を示している。時間ta1において電気モータ61の作動が開始されると、すなわち電気モータ61への通電が開始される。図10に示される例では、電気モータ61への通電量EMがゼロから、入力トルクTQMがその最大値、すなわち電気モータ61の最大トルクTQMMになるのに必要な通電量EMMにステップ状に増大される。この場合、入力トルクTQMは直ちに増大せず、徐々に増大する。次いで時間ta2になると、すなわち、電気モータ61の作動が開始されてから最大値到達時間dtMが経過すると、入力トルクTQMは最大値TQMMに達する。電気モータ61への通電量EMが最大量EMMに保持されると、入力トルクTQMは最大値TQMMに保持される。
入力トルクの最大値TQMM、すなわち電気モータ61の最大トルクは逆入力トルクTQRの極小値TQRm以上に設定される。上述したように、出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために逆入力遮断クラッチ62をアンロック状態にするためには、入力トルクが逆入力トルク以上となる必要があるからである。一方、電気モータ61の最大トルクTQMMは逆入力トルクTQRの極大値TQRM未満に設定される。電気モータ61の最大トルクTQMMを低く設定すると、電気モータ61のために必要な空間及びコストを低減することができる。
ところが、このように電気モータ61の最大トルクTQMMを設定すると、逆入力遮断クラッチ62をロック状態からアンロック状態に切り換えることができずしたがって機械圧縮比を変更できないおそれがある。このことを、図11を参照しながら説明する。
図11を参照すると、時間tb1において出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61の作動が開始されると、実線Xで示されるように入力トルクTQMが徐々に増大する。次いで、時間tb2において、入力トルクTQMは最大トルクTQMMに達する。ところが、入力トルクTQMが最大トルクTQMMに達するまでに、実線Xで示される入力トルクTQMは破線Zで示される逆入力トルクTQR以上にならない。その結果、逆入力遮断クラッチ62をアンロック状態にすることができず、したがって機械圧縮比を変更することができない。
これに対し、時間tb1とは異なる時間tb3において電気モータ61の作動が開始されると、実線Yで示されるように入力トルクTQMが徐々に増大し、次いで時間tb4において入力トルクTQMは、破線Zで示される逆入力トルクTQRに一致する。その結果、逆入力遮断クラッチ62がアンロック状態に切り換えられる。
このように、出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるべきときに、電気モータ61の作動を開始する時期によっては、逆入力遮断クラッチ62をアンロック状態に切り換えることができる場合もあれば、切り換えることができない場合もあるのである。
すなわち、図12に示されるように、時間tc2から時間tc4までの間では、破線Zで示される逆入力トルクTQRが入力トルクの最大値TQMM以下になっている。したがって、時間tc2から上述の最大値到達時間dtMだけ遡った時間tc1から、時間tc4から最大値到達時間dtMだけ遡った時間tc3までの期間に電気モータ61の作動を開始すれば、入力トルクTQMが逆入力トルクTQR以上になることができ、したがって逆入力遮断クラッチ62を確実にアンロック状態に切り換えることができる。なお、図12において、実線Y1は時間tc1において電気モータ61の作動が開始されたときの入力トルクTQMを、実線Y2は時間tc3において電気モータ61の作動が開始されたときの入力トルクTQMを、それぞれ示している。
そこで本発明による実施例では、出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61の作動が開始されてから入力トルクTQMが最大値TQMMに達するまでに、入力トルクTQMが逆入力トルクTQR以上になることが可能な電気モータ61の作動開始時期を算出し、作動開始時期において電気モータの作動を開始するようにしている。その結果、逆入力遮断クラッチ62を確実にアンロック状態に切り換えることができ、機械圧縮比を確実に変更することができる。なお、図12に示される例では、作動開始時期は時間tc1から時間tc3までの期間の形になっている。
作動開始時期は例えば逆入力トルクTQRと入力トルクTQMとに基づいて算出される。逆入力トルクTQRは機関運転状態、例えば機関点火時期に基づいて推定される。入力トルクTQMは例えばあらかじめROM32内に記憶されている。
図13は、図12に示される例と比べて、点火時期のインターバルが短く、破線Zで示される逆入力トルクTQRが高い場合の作動開始時期を示している。この例では、時間td1から時間td3までが作動開始時期である。この例の作動開始時期は図12に示される例に比べて短くなっている。なお、図13において、時間td2,td4において実線Y1,Y2で示される入力トルクTQMがそれぞれ逆入力トルクTQRに一致する。
図14は上述した機械圧縮比制御を実行するルーチンを示している。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間ごとの割り込みによって実行される。
図14を参照すると、ステップ100では目標機械圧縮比が算出される。続くステップ101では、目標機械圧縮比が現在の機械圧縮比よりも低いか否か、すなわち機械圧縮比を低下すべきか否かが判別される。機械圧縮比を低下すべきでないときには次いでステップ102に進み、目標機械圧縮比が現在の機械圧縮比よりも高いか否か、すなわち機械圧縮比を上昇すべきか否かが判別される。機械圧縮比を上昇すべきでないときには処理サイクルを終了する。機械圧縮比を上昇すべきときにはステップ102からステップ103に進み、電気モータ61が作動されて入力軸71が逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに回転され、それにより出力軸72が逆方向RRに回転される。次いで、機械圧縮比が目標機械圧縮比に一致されると、電気モータ61の作動が停止される。
図14を参照すると、ステップ100では目標機械圧縮比が算出される。続くステップ101では、目標機械圧縮比が現在の機械圧縮比よりも低いか否か、すなわち機械圧縮比を低下すべきか否かが判別される。機械圧縮比を低下すべきでないときには次いでステップ102に進み、目標機械圧縮比が現在の機械圧縮比よりも高いか否か、すなわち機械圧縮比を上昇すべきか否かが判別される。機械圧縮比を上昇すべきでないときには処理サイクルを終了する。機械圧縮比を上昇すべきときにはステップ102からステップ103に進み、電気モータ61が作動されて入力軸71が逆入力トルクの作用方向と逆方向RRに回転され、それにより出力軸72が逆方向RRに回転される。次いで、機械圧縮比が目標機械圧縮比に一致されると、電気モータ61の作動が停止される。
これに対し、機械圧縮比を低下すべきときにはステップ101からステップ104に進み、逆入力トルクTQRが推定される。続くステップ105では作動開始時期が算出される。続くステップ106では、現時点が作動開始時期であるか否かが判別される。現時点が作動開始時期でないときにはステップ106に戻る。現時点が作動開始時期であるときにはステップ106からステップ107に進み、電気モータ61が作動されて入力軸71が逆入力トルクの作用方向Rに回転され、それにより出力軸72が逆入力トルクの作用方向Rに回転される。次いで、機械圧縮比が目標機械圧縮比に一致されると、電気モータ61の作動が停止される。
なお、電気モータ61の最大トルクTQMMが逆入力トルクTQRの極大値TQRM以上に設定された場合には、電気モータ61の作動が開始されてから入力トルクTQMが最大トルクTQMMに達するまでに、入力トルクTQMは必ず逆入力トルクTQRの極大値TQRM以上になり、したがって上述の問題は生じない。
図15は本発明による別の実施例を示している。
図15を参照すると、時間te5において出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61の作動が開始されると、実線Y3で示される入力トルクTQMが増大し始め、次いで時間te6において入力トルクTQMが破線Zで示される逆入力トルクTQRに一致する。このとき、逆入力トルクTQRは増大途中にある。その結果、入力トルクTQMがひとたび逆入力トルクTQR以上になった後に、逆入力トルクTQRが入力トルクTQMよりも大きくなるおそれがある。このことは、逆入力遮断クラッチ62がロック状態からアンロック状態に切り換えられた後、ロック状態に戻されるおそれがあることを意味しており、好ましくない。
図15を参照すると、時間te5において出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61の作動が開始されると、実線Y3で示される入力トルクTQMが増大し始め、次いで時間te6において入力トルクTQMが破線Zで示される逆入力トルクTQRに一致する。このとき、逆入力トルクTQRは増大途中にある。その結果、入力トルクTQMがひとたび逆入力トルクTQR以上になった後に、逆入力トルクTQRが入力トルクTQMよりも大きくなるおそれがある。このことは、逆入力遮断クラッチ62がロック状態からアンロック状態に切り換えられた後、ロック状態に戻されるおそれがあることを意味しており、好ましくない。
一方、図15に示されるように、時間te2から時間te4までの間では、破線Zで示される逆入力トルクTQRが入力トルクの最大値TQMM以下であり、かつ、逆入力トルクTQRが減少途中にある。したがって、時間te2から最大値到達時間dtMだけ遡った時間te1から、時間te4から最大値到達時間dtMだけ遡った時間te3までの期間に電気モータ61の作動を開始すれば、入力トルクTQMが減少途中の逆入力トルクTQR以上になることができる。したがって、逆入力遮断クラッチ62を確実にアンロック状態に切り換えると共に、アンロック状態に保持することができる。なお、図15において、実線Y1は時間te1において電気モータ61の作動が開始されたときの入力トルクTQMを、実線Y2は時間te3において電気モータ61の作動が開始されたときの入力トルクTQMを、それぞれ示している。
そこで本発明による別の実施例では、逆入力遮断クラッチ62がロック状態にあるときに出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるべきときには、出力軸72を逆入力トルクの作用方向Rに回転させるために電気モータ61の作動が開始されてから入力トルクTQMが最大値TQMMに達するまでに、入力トルクTQMが減少途中の逆入力トルクTQR以上になることが可能な電気モータ61の作動開始時期を算出し、作動開始時期において電気モータの作動を開始するようにしている。その結果、逆入力遮断クラッチ62を確実にアンロック状態に切り換えて保持することができ、機械圧縮比を確実に変更することができる。なお、このような作動開始時期は図14のステップ105において算出される。
1 クランクケース
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
A 可変圧縮比機構
54,55 カムシャフト
61 電気モータ
62 逆入力遮断クラッチ
71 入力軸
72 出力軸
73 固定ケーシング
74 クリアランス
75 楔部材
76 移動部材
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
A 可変圧縮比機構
54,55 カムシャフト
61 電気モータ
62 逆入力遮断クラッチ
71 入力軸
72 出力軸
73 固定ケーシング
74 クリアランス
75 楔部材
76 移動部材
Claims (1)
- 機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関の制御装置であって、
前記可変圧縮比機構は、操作子と、前記操作子を移動させるための入力トルクを発生する電気モータと、前記電気モータから前記操作子に前記入力トルクを伝達すると共に前記操作子から前記電気モータへの逆入力トルクを遮断するために前記操作子と前記電気モータとの間に配置された逆入力遮断クラッチと、を備え、前記操作子が移動されることにより前記機械圧縮比が変更され、
前記逆入力遮断クラッチは、前記電気モータに連結された入力軸と、前記操作子に連結された出力軸と、前記入力軸及び前記出力軸を収容する固定ケーシングと、前記固定ケーシングの内周面と前記出力軸の外周面との間に形成される環状のクリアランス内に周方向に移動可能に配置された楔部材と、前記入力軸に連結されると共に、前記楔部材を前記逆入力トルクの作用方向に移動させる移動部材と、を備え、前記楔部材は前記クリアランス内において前記逆入力トルクの作用方向に関し前記移動部材よりも下流側に位置しており、
前記逆入力遮断クラッチは、前記出力軸が前記逆入力トルクの作用方向に回転するのが前記楔部材により阻止されているロック状態と、前記出力軸が前記逆入力トルクの作用方向に回転するのが許容されているアンロック状態との間で変更可能であり、
前記逆入力遮断クラッチが前記ロック状態にあるときに、前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータにより前記入力軸及び前記移動部材が前記逆入力トルクの作用方向に回転されると、まず前記移動部材が前記楔部材に当接して前記逆入力トルクの作用方向の入力トルクが前記楔部材に作用し始め、次いで前記楔部材に作用する前記逆入力トルクの作用方向の入力トルクが前記楔部材に作用する逆入力トルク以上になると、前記逆入力遮断クラッチが前記アンロック状態に変更されると共に保持され、前記アンロック状態において前記出力軸が前記入力軸に連結されて前記逆入力トルクの作用方向に回転されるようになっており、
前記逆入力トルクが機関筒内圧に応じて、極小値と極大値との間を振動するようになっており、
前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータが作動されると、前記入力トルクが徐々に増大するようになっており、前記入力トルクの前記最大値は前記逆入力トルクの前記極小値以上かつ前記極大値未満に設定されており、
前記逆入力遮断クラッチが前記ロック状態にあるときに前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるべきときには、前記出力軸を前記逆入力トルクの作用方向に回転させるために前記電気モータの作動が開始されてから前記入力トルクが前記最大値に達するまでに、前記入力トルクが前記逆入力トルク以上になることが可能な前記電気モータの作動開始時期を算出し、前記作動開始時期において前記電気モータの作動を開始する、
内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014129308A JP2016008546A (ja) | 2014-06-24 | 2014-06-24 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014129308A JP2016008546A (ja) | 2014-06-24 | 2014-06-24 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016008546A true JP2016008546A (ja) | 2016-01-18 |
Family
ID=55226284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014129308A Pending JP2016008546A (ja) | 2014-06-24 | 2014-06-24 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016008546A (ja) |
-
2014
- 2014-06-24 JP JP2014129308A patent/JP2016008546A/ja active Pending
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