JP5730662B2 - 光ドロップケーブル、光ドロップケーブルの引き落とし構造 - Google Patents

光ドロップケーブル、光ドロップケーブルの引き落とし構造 Download PDF

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Description

本発明は、布設作業性に優れる自己支持型の光ドロップケーブルおよび光ドロップケーブルの引き落とし構造に関するものである。
従来、集合住宅等に対して光ケーブル等を布設するためには、屋外に設けられる電柱近傍に形成されるクロージャで光ケーブルを分岐し、各部屋等に対して光ケーブルが引き落とされて布設される。
このような光ドロップケーブルは、支持線の許容張力および布設後の景観を鑑みて、約30m以上の長径間の布設は避け、光ドロップケーブル単独での布設長をできるだけ短くするように布設されてきた。具体的には、接続箱から加入者宅へ直接引き落とされるのではなく、ケーブル支柱間に張られた吊線もしくは幹線ケーブルに沿わされ、光加入者宅に最も近いポイントまで持ってきてから引き落とされるようにされている。
このような自己支持型の光ドロップケーブルとしては、例えば、少なくとも1本の光ファイバ心線又は光ファイバユニットと、光ファイバ心線又は光ファイバユニットを被覆するシースと、シースに埋設され前記光ファイバ心線又は光ファイバユニットに沿って配置される少なくとも2本のテンションメンバからなる光ファイバケーブルがある(特許文献1)。
また、このような自己支持型の光ドロップケーブルの布設方法としては、延設する電柱に内部を自己支持型ケーブルがほぼ内接的に通過可能であって、かつ長手方向に捻回の入った通路を有するケーブル通し工具を取り付け、ケーブル通し工具を通過する際にケーブルに対して通し工具の捻回に見合った捻回を付与しつつ延線し、捻回状態で布設する自己支持型ケーブルの布設方法がある(特許文献2)。
特開2005−257752号公報 特開平04−101606号公報
近年、FTTHサービスの普及が進み、郊外の加入者が増える状況となって、住宅の密度が低いエリアにも低コストで光配線を行うために、幹線ケーブルの延長や接続箱の設置数を抑えた結果、光ドロップケーブルをケーブル支柱間に数径間布設して光加入者宅に引き落とすケースが見られてきた。その際、適宜な吊線もしくは幹線ケーブルがないため、光ドロップケーブルを単独で布設する場合も見られてきた。
通常、光ドロップケーブルは屋外線引留具によってケーブル支柱に固定される。この固定には手で光ドロップケーブルの支持線を引張り、弛度を調整しながら引留具に支持線を巻き付けるという作業が必要である。
この際、景観を損ねないように光ドロップケーブルを布設するために、弛度は径間の約1%に抑える必要がある。このため、径間が長くなると弛度調整のために引っ張る張力が上昇する。具体的には、径間30mで約9kg、40mで約12kg、50mで約14kgとなり、片手で引っ張る力としては比較的大きなものである。このため、自由度の少ない高所作業において高張力で光ドロップケーブルを引張りながら引留具に巻き付ける作業は困難を伴い、弛度が大きくなってしまう恐れがある。この場合には巻き付けた支持線を外し、再度巻き付ける作業を行う必要がある。
しかし、支持線が硬すぎると、巻き付け作業が困難となる。特に、一度目の巻付け作業だけでなく、再度の巻き付けを行う際に、一度巻き付けた際についた曲げ癖が大きくなり、二度目以降の巻き付け作業の障害となる恐れがある。
一方で支持線が軟らかすぎると、あるいは支持線上に被覆された樹脂の摩擦係数が低すぎると、長径間に布設された光ドロップケーブルの布設後、例えば強風や温度変化等により張力が高まり、支持線の引留具からのずれや抜けの恐れがある。また、支持線が軟らかすぎると、束巻き、ドラム巻きの光ドロップケーブルを手引きで繰り出す際、束やドラムの回転速度が一定でないために束やドラムの回転が繰り出し速度に対してオーバーランする事があり、その際にケーブルが曲がって曲げ癖が発生し、作業性が悪いだけでなく、布設後の景観を損ねるという恐れがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、長径間に布設されても良好な布設作業性を確保し、布設後の引留具からの滑り抜けを抑え、布設時に曲げ癖の発生を抑えた光ドロップケーブル等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、自己支持型の光ドロップケーブルであって、支持線と、光ファイバ心線と、テンションメンバと、前記支持線と前記光ファイバ心線と前記テンションメンバとを一括で被覆する樹脂と、を具備し、前記支持線は、降伏強度が905MPa〜1430MPaである鋼線であり、前期樹脂はJIS
K 7125による静摩擦係数が0.20以上であることを特徴とする光ドロップケーブルである。
前記支持線の表面には、亜鉛めっきが施されることが望ましい。
第1の発明の発明によれば、支持線は適宜な降伏点強度と適宜な被覆樹脂の静摩擦係数を有しているため、支持線に高張力を掛けながらの引留具への巻き付けも容易である。また、繰り返しの巻き付け作業性も良好であり、布設後に引留具から滑り抜ける量も小さく、布設時の曲げ癖発生頻度も低い。なお、支持線の表面に亜鉛めっきが施されることで、耐食性を向上することができる。
第2の発明は、第1の発明にかかる光ドロップケーブルを用い、引き落とし部において、前記支持線を被覆する樹脂と、前記光ファイバおよび前記テンションメンバを被覆する樹脂とが分離され、前記支持線が、引留具に対して、少なくとも異なる略垂直な2方向に巻きつけられて支持されることを特徴とする光ドロップケーブルの引き落とし構造である。
また、前記引留具の支持部は鉤型であり、2個の前記引留具の前記支持部同士が連結され、前記支持部が吊り線に引っ掛けらてもよい。
第2の発明によれば、長期間の布設においてもケーブルが抜け落ちることがなく、支持線を引留具に固定することも容易な光ドロップケーブルの引き落とし構造を得ることができる。
本発明によれば、長径間に布設されても良好な布設作業性を確保し、布設後の引留具からの滑り抜けを抑え、布設時に曲げ癖の発生を抑えた光ドロップケーブル等を提供することができる。
光ドロップケーブル1を示す断面図。 光ドロップケーブルの引き落とし構造を示す図。 引留具近傍の拡大図であり、(a)は図2のA部拡大図、(b)は図2のB部拡大図。 引留具に対して、支持線部が隙間を生じた状態を示す図。 両端を引留具で引き留められた光ドロップケーブルに対して加振する状態を示す図。 (a)は光ドロップケーブル1をボビンから引出す状態を示す図、(b)は光ドロップケーブル1の巻き癖を示す図。 光ドロップケーブル1を金車37を用いてボビンから引出す状態を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、自己支持型の光ドロップケーブル1を示す断面図である。光ドロップケーブル1は、主に、支持線部15および心線部17が連結部11で連結されて構成される。
心線部17は、光ファイバ心線3およびテンションメンバ5がシース9によって一括して被覆されて構成される。
光ファイバ心線3は、心線部17の略中心部に設けられる。光ファイバ心線3は、例えば、ガラス光ファイバの外周に、紫外線硬化性樹脂あるいは熱硬化性樹脂等から被覆樹脂を有する。被覆樹脂は、一次被覆層及び一次被覆層上に施した二次被覆層からなり、必要に応じて、識別用の極めて薄い着色層が形成される。
尚、光ファイバ心線3は、例えば、外径125μmのガラス光ファイバに、バッファ層としての一次被覆層と、一次被覆層を保護する二次被覆層と、必要に応じて形成される数μmの厚さの着色層からなり、例えば外径250μm程度のものである。
光ファイバ心線3の両側には、テンションメンバ5が設けられる。光ファイバ心線3の中心とテンションメンバ5のそれぞれの中心は、略同一平面上に位置する。テンションメンバ5の材質としては、例えば、アラミド繊維束、あるいは強化繊維としてアラミド繊維を用いた繊維強化プラスチック(FRP)を適用することができる。
光ファイバ心線3の上下に位置するシース9の外周には、必要に応じてV字状のノッチ13が形成される。ノッチ13は、シース9を引裂き、内部の光ファイバ心線3を容易に取り出すためのものである。なお、ノッチ13の形状は図示した例に限られない。
シース9の材質としては、例えば、EVA(エチレン酢酸ビニルコポリマー)やEEA(エチレン・アクリル酸エチル共重合体)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等の樹脂を適用することができる。また、これら樹脂にさらに難燃剤や耐候性用にカーボンブラックを添加することもできる。
なお、心線部17の断面の外径は、例えば、長径×短径が約3.1mm×2mm程度とすればよい。
心線部17と連結部11で連結される支持線部15は、支持線7がシース9によって被覆されて構成される。すなわち、連結部11を介して、光ファイバ心線3、テンションメンバ5、支持線7とは、シース9で一括して被覆される。また、テンションメンバ5及び支持線7は、ケーブル長手方向全長に亘って光ファイバ心線3と並行に配置される。また、本発明では、シースの樹脂はJIS K 7125による静摩擦係数が0.20以上の範囲に規定される。
なお、支持線7は、光ファイバ心線3およびテンションメンバ5と略同一平面上に位置するように形成される。支持線7は、例えば、亜鉛メッキ鋼線等からなる。
支持線7の抗張力は、布設時または布設後に支持線7(光ドロップケーブル1)に付与される張力に応じて、破断しないように適宜設定される。また、本発明では、さらに、支持線7の降伏点強度が725〜1880MPa、さらに望ましくは905〜1430MPaの範囲に規定される。
支持線7の降伏点強度が高すぎると、後述する引留具への巻付け作業が困難となる。例えば、降伏点強度が1430MPaを超えると、支持線7を引留具に巻きなおして、2回目の巻付け作業において、1回目の巻付け時についた曲げ癖により、巻付け作業が困難となる。さらに、降伏点強度が1880MPaを超えると、引留具への1回目の巻付け作業自体も困難となる。
また、降伏点強度が弱すぎると、あるいは支持線上に被覆された樹脂の摩擦係数が低すぎると、支持線を引留具に巻き付けて光ドロップケーブル1を布設した後、風や温度変化等による張力によって、支持線7が引留具に対して巻ずれてしまう恐れがあり、さらに、支持線7が引留具から抜けてしまう恐れがある。
次に、光ドロップケーブル1の引き落とし構造を説明する。図2は、光ドロップケーブル1の引き落とし構造を示す概略図である。
ケーブル支柱である柱19間に布設された幹線ケーブルは、柱19近傍に形成されたクロージャ21に導入される。クロージャ21では、必要な光ファイバが分岐され、光ドロップケーブル1に接続されて、例えば各家庭に引き落とされる。
クロージャ21から分岐、接続された光ドロップケーブル1は、例えば、柱19に接合された引留具23aに引き留められる。図3(a)は、図2のA部拡大図である。
引留具23aは、支持部27aと保持部29a、29b、29c等から構成される。リング状の支持部27aは、柱19に固定される。光ドロップケーブル1は、引留具23aとの固定部近傍において、支持線部15と心線部17とに分離される。すなわち、前述した連結部11が破断される。
保持部29a、29b、29cは、それぞれ支持線部15を巻き付けることが可能なように、例えば外周に溝等が形成される。支持線部15は、例えば、保持部29aに引掛けられて、さらに保持部29bの外周に1回巻きつけられ、さらに、保持部29cの周囲に、保持部29bへの巻き付け方向と略垂直な方向に1回巻きつけられて保持される。すなわち、支持線部15は、引留具23aに対して少なくとも異なる2方向に対して巻きつけられる。
なお、引留具23aで保持される光ドロップケーブル1の心線部17は、支持線部15との分離部でテープ31によって固定される。以上のようにすることで、支持線部15が確実に引留具23aによって引き留められ、この際、心線部17に過剰な張力が付与されることが防止される。
また、図2に示すように、柱19に支持された引留具23aで引き留められ、心線部と支持線部とが一体となった光ドロップケーブル1は、さらに引留部23bによって引き留められる。
図3(b)は図2のB部拡大図である。引留具23bは引留具23aと略同様の構成であるが、支持部27bの形態が異なる。支持部27bは略鉤型の部位であり、吊り線25(図2)等に引掛けられる。また、光ドロップケーブル1は、心線部17と支持線部15とに分離され、前述と同様に、支持線部15が保持部29a、29b、29cに巻き付けられて保持される。なお、心線部17と支持線部15とが分離される前後において、テープ31で固定される。すなわち、支持線部15が引留具23bにより引き留められ、心線部17に過剰な張力が付与されることが防止される。
また、図2に示すように、引留具23bによって引き込み先の近傍まで布設された光ドロップケーブル1は、例えば一般家庭の建屋まで布設される。建屋の近傍では、光ドロップケーブル1の支持線部15と心線部17とが分離され、引留具23aによって、引留具23aが建屋に固定され、建屋内部に心線部17(光ドロップケーブル1)が引き込まれる。以上により、架空ケーブルからの引き落とし構造が構成される。
次に、本発明の光ドロップケーブルの支持線の降伏点強度とシースの樹脂の静摩擦係数の影響を調査した。調査内容は、外径1.2mmの亜鉛メッキ鋼線を支持線として、鋼線の降伏点とシースの樹脂の静摩擦係数を複数水準に変更して、それぞれの支持線を有する光ドロップケーブルの取り扱い作業性等を評価した。なお、使用した光ドロップケーブルは、支持線部の外径が2.0mm、心線部の外径が3.1×2mmとし、外径0.5mmのテンションメンバ(材質アラミドFRP)のものを用いた。対象としたサンプルおよび結果を表1〜3に示す。なお、表1に示すサンプル1〜8は、シース樹脂のJIS K 7125による静摩擦係数が0.48のものであり、表2に示すサンプル9〜16は、同じく静摩擦係数が0.20のものであり、表3に示すサンプル17〜24は、同じく静摩擦係数が0.12のものである。シース樹脂の静摩擦係数は、シース樹脂に添加するシリコーン樹脂等の添加剤の量を増減することによって調整した。
Figure 0005730662
Figure 0005730662
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引留具への巻き付け作業性は以下のようにして評価した。まず、50m以上の光ドロップケーブルを用意し、片端の支持線を引留具にてケーブル支柱Aに巻き付け固定した(巻付け方法および引留具の形状は図3(a)に示す通りとした)。引留具に巻き付ける部分では、光ドロップケーブルは連結部を引裂き、支持線部と心線部とを分離し、支持線部のみを引留具に巻き付けた。
次に、ケーブル支柱Aから40m離れたケーブル支柱Bにて逆端の光ドロップケーブル(支持線部)を手で引張りながら弛度を約50cmになるように調整しながら同様の引留具にて1度目の巻き付け固定を行った(引留具への巻き付け作業性(1回目))。
次にケーブル支柱Bで巻き付け固定した支持線部を一度開放し、今度は弛度が約40cmになるように調整しながら再度、同様の方法で引留具に2度目の巻き付け固定を行った(引留具への巻き付け作業性(2回目))。
図4は、巻き付けられた支持線部13の状態を示す概略図である。支持線部13を引留具に巻き付けた際に、各保持部において引留具と支持線部との間に生じる隙間(例えば図中C)を測定した。なお、隙間は、図示した位置に限られず、他の巻付け位置において生じたものも含む。
「引留具への巻き付け作業性(1回目)」は、1度目の巻き付け固定に際し、問題なく巻き付けられたものを○、巻き付け自体は可能なものの、反発力が大きく、巻き付けた後に支持線部と引留具の間に1mm以上の隙間ができてしまったものを△、反発力が大きく、巻き付けた後に支持線部と引留具の間に2mm以上の隙間ができてしまったものを×とした。
また、「引留具への巻き付け作業性(2回目)」は、2度目の巻き付け固定に際し、問題なく巻き付けられたものを○、巻き付け自体は可能なものの、1度目の巻き付けによる曲げ癖が大きく、巻き付けた後に支持線部と引留具の間に1mm以上の隙間ができてしまったものを△、反発力が大きく、巻き付けた後に支持線部と引留具の間に2mm以上の隙間ができてしまったものを×とした。
また、「振動試験後の引留具での支持線の滑り」は以下のようにして評価した。まず、図5に示すように、径間40mの柱19間に光ドロップケーブルを弛度40cmで布設した。光ドロップケーブルの両端は、図3(a)と同様の方法により引留具23aで固定した。径間の中央部に加振機33を設置し、振幅12.5cm、振動数2Hz、振動回数10万回で光ドロップケーブルを加振した。引留具に巻き付けた支持線部にはあらかじめマーキングをしておき、加振前後での滑り量を測定した。
また、「ボビンからの繰り出し後の曲げ癖」は以下のようにして評価した。まず、図6(a)に示すように、胴径250mm、内幅280mmの樹脂性のボビン35に1000mの光ドロップケーブルを巻き取った。ボビン35は、直径51mmのボビン軸穴に直径40mm丸棒を差し込んだサプライスタンドに設置した。ボビン35から手引きで約30m/分の速度で光ドロップケーブル1を繰り出して曲げ癖を評価した。
繰り出し後の光ドロップケーブルにおいて、曲げ癖の生じた箇所の直線性を測定した。曲げ癖の測定は、図6(b)に示すように、曲げ癖の生じた任意の箇所の光ドロップケーブル1に対し、負荷が掛からない状態で放置して、曲げ癖の生じている箇所を中心とした1m(図中E)に対して円弧の高さ(図中F)を測定した。円弧の高さが200mmを超えるものを曲げ癖が大きいと判断し、全1000mの測定に対して、200mmを超える曲げ癖が生じていた箇所を数えた。
また、「2号金車通過後の曲げ癖」は、以下のようにして評価した。まず、図7に示すように、ボビン35に巻き取られた光ドロップケーブル1を、略垂直に繰り出して、地上高6.4mの位置に設置した金車37(2号金車)に掛け、金車37を経由して約90度転向させて、略水平方向に100m分を手引きで約30m/分の速度で引っ張った。引っ張った後の光ドロップケーブル1に対して、図6(b)と同様の方法で曲げ癖を測定し、円弧の高さが200mmを超えるものを曲げ癖が大きいと判断し、全100mの測定に対して、200mmを超える曲げ癖が生じていた箇所を数えた。
表1〜3から明らかなように、支持線の降伏点強度が1880MPa以下であれば、引留具への1回目の巻付け作業性に優れることが分かった。また、降伏点強度が1430MPa以下であれば、引留具への2回目の巻付け作業であっても作業性に優れることが分かった。
また、静摩擦係数が0.20以上である、サンプル1〜16に対しては、支持線の降伏点強度が725MPa以上であれば、「振動試験後の引留具での支持線の滑り」、「ボビンからの繰り出し後の曲げ癖」、「2号金車通過後の曲げ癖」ともに、大きく改善され、さらに、支持線の降伏点強度が905MPa以上であれば、巻癖や滑り等の発生がほとんど見られなかった。
なお、静摩擦係数が0.20未満である、サンプル17〜24は、支持線の降伏点強度が905MPa以上であっても、引留具での滑りの発生が多く見られた。
このように、本発明によれば、従来のように破断強度のみを規制するのではなく、降伏点強度によって支持線の機械的性質を限定し、さらにシース樹脂の静摩擦係数を限定するため、良好な布設作業性を確保したまま、布設後に引留具からの滑りや抜けを抑え、布設時に曲げ癖の発生を抑えたケーブル架空添架用支持線及び光ドロップケーブルを提供することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、光ドロップケーブル1は、光ファイバ心線3を1本とした態様を示したが、本発明の光ドロップケーブル1において光ファイバ心線3の本数は1本に限定されず、2本以上の所望の本数を採用することができる。また、複数本数の光ファイバ心線3からなる光ファイバユニットを採用してもよい。
また、光ドロップケーブル1にはノッチ15を形成したが、ノッチ15は必ずしもなくてもよい。さらに、ノッチ7の形状も、断面視が三角形状の態様を示したが、これには限定されず、台形状、半円状、鋭利刃傷形状等、任意の形状のノッチを形成することができる。
1………光ドロップケーブル
3………光ファイバ心線
5………テンションメンバ
7………支持線
9………シース
11………連結部
13………ノッチ
15………支持線部
17………心線部
19………柱
21………クロージャ
23a、23b………引留具
25………吊り線
27a、27b………支持部
29a、29b、29c………保持部
31………テープ
33………加振器
35………ボビン
37………金車

Claims (4)

  1. 自己支持型の光ドロップケーブルであって、
    支持線と、
    光ファイバ心線と、
    テンションメンバと、
    前記支持線と前記光ファイバ心線と前記テンションメンバとを一括で被覆する樹脂と、
    を具備し、
    前記支持線は、降伏強度が905MPa〜1430MPaである鋼線であり、かつ前記樹脂はJIS
    K 7125による静摩擦係数が0.20以上であることを特徴とする光ドロップケーブル。
  2. 前記支持線の表面には、亜鉛めっきが施されることを特徴とする請求項1に記載の光ドロップケーブル。
  3. 請求項1から請求項2のいずれかに記載の光ドロップケーブルを用い、
    引き落とし部において、前記支持線を被覆する樹脂と、前記光ファイバ心線および前記テンションメンバを被覆する樹脂とが分離され、
    前記支持線が、引留具に対して、少なくとも異なる略垂直な2方向に巻きつけられて支持されることを特徴とする光ドロップケーブルの引き落とし構造。
  4. 前記引留具の支持部は鉤型であり、2個の前記引留具の前記支持部同士が連結され、前記支持部が吊り線に引っ掛けられることを特徴とする請求項3に記載の光ドロップケーブルの引き落とし構造。
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