JP6345152B2 - ドロップケーブルの引留方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドロップケーブルの引留方法に関し、特に、巻付グリップを用いたドロップケーブルの引留方法に関する。
架空ケーブルの中でも、つり線や太径で重い自己支持形ケーブルはその重量から人力での弛度調整が難しい。そのため、引留作業は、張線器を用いて弛度を調整した上で、巻付グリップ(非特許文献1参照)を用いて、支持物の引留部を構成する各種金物(非特許文献2参照)に引留めることにより行われている。
その一方で、建物内に引き込まれるドロップケーブルは、上述したつり線等と比較して非常に細径かつ軽量(例えば0.02kg/m以下)であるため、ドロップケーブルの支持線部は、狭隘な場所であっても、引留具としてのS字金物(非特許文献2における「屋外線引留具」と同じ)を用いて人力施工のみで引留作業が行われている。
「巻付グリップ」、[online]、ジェイ・ワイテックス株式会社、[平成27年4月15日検索]、インターネット <http://www.j-witex.co.jp/products/grip/index.html> 「通信工事材料 総合カタログ 第7版 屋外工事材料関係」、p.109-p.124、[online]、平野通信機材株式会社、[平成27年4月15日検索]、インターネット <https://www.hiranotsushin.jp/catalog/>
ところで、弛度、ケーブル単位重量、スパン長及び張力の関係式は一般に以下の式(1)で表される。なお、「d」は弛度、「W」はケーブル単位重量、「S」はスパン長、「T」は張力を意味する。
図9は、S字金物を用いた従来の引留方法において弛度が増加する原理を示す図である。図9に示すように、支持線を含む支持線部と光ファイバを含むエレメント部とが一体化されたドロップケーブルの支持線部をS字金物へ引留める際は、支持線部を塑性変形させてS字金物へ巻き付けていくが、人力施工であるため、S字金物への巻き付けの際に支持線部にわずかな弛みが発生することがある(図9(a)参照)。この弛みが発生した状態で支持線部に張力をかけると、弛んだ分の長さを吸収するように支持線部がS字金物に対して滑りつつ、支持線部によりS字金物が締付けられるため、架け渡されている支持線部の長さが滑った分だけ増加する(図9(b)参照)。この支持線部の長さの増加は、上記式(1)のスパン長「S」の増加に該当し、弛度は、支持線部の長さの二乗に比例して増加することから、長い径間ではドロップケーブルの地上高の離隔不足などが懸念される。
図10(a)は支持線部がS字金物に巻き付けられた状態を示し、図10(b)は図10(a)の状態から支持線部の塑性変形箇所のS字金物への巻き付きを解いた状態を示す。図10に示すように、S字金物への巻き付けのために塑性変形させた支持線部の塑性変形箇所には、風圧荷重などの外力によって応力が集中し、支持線が疲労破断するケースが確認されている。図11は、S字金物を用いた従来の引留めにより疲労破断した支持線の断面を示している。
図12は、S字金物を用いた従来の引留めにより発生するエレメント部の余長を示す図である。図12に示すように、ドロップケーブルのS字金物への引留時には、同じ長さで形成され一体化されている支持線部とエレメント部とを分離した上で、支持線部の引留作業を行うが、S字金物での把持力を確保するために所定長さの巻付け長が必要となるため、エレメント部の余長が発生する。このエレメント部の余長部分は、カラスの啄みや着雪による重量増加などの外的要因によって断線に至るケースがあり、設備としての信頼性が懸念されている。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、S字金物を用いた引留めと同等以上の弛度調整が可能であると共に、支持線部が疲労破断し難く、エレメント部の余長を低減可能なドロップケーブルの引留方法を提供することである。
本発明に係るドロップケーブルの引留方法は、支持物の引留部に引っ掛けることが可能な引掛部及び当該引掛部の両側に位置する螺旋状の巻付部を備える巻付グリップの一方側の巻付部をドロップケーブルに巻き付ける第1巻付ステップと、前記引掛部を前記引留部に引っ掛け、前記引留部を支点として前記巻付グリップの他方側の巻付部に張力を付与することにより、前記ドロップケーブルの弛度を調整する調整ステップと、前記ドロップケーブルの弛度が調整された状態で前記他方側の巻付部を前記ドロップケーブルに巻き付ける第2巻付ステップと、を含むものである。
本発明によれば、S字金物を用いた引留めと同等以上の弛度調整が可能であると共に、支持線部が疲労破断し難く、エレメント部の余長を低減可能なドロップケーブルの引留方法を提供することができる。
巻付グリップを用いて引留部に引留められたドロップケーブルを示す図である。 本発明の一実施形態としてのドロップケーブルの引留方法を示すフローチャートである。 図2に示すステップS4を実行した後の状態を示す図である。 図2に示すステップS5において、巻付グリップの引掛部を電柱のL型金物に引っ掛けた状態を示す図である。 図4に示す状態から、L型金物を支点として巻付グリップの他方側の巻付部に張力を付与し、ドロップケーブルの弛度を調整した状態を示す図である。 図5に示す状態から、巻付グリップの他方側の巻付部をドロップケーブルの他端側に巻き付け、引留めが完了した状態を示す図である。 直線状態の巻付グリップの形成方法を示す図である。 図1に示す引留部の変形例を示す図である。 S字金物を用いた従来の引留方法において弛度が増加する原理を示す図である。 S字金物を用いた従来の引留めにより発生する塑性変形箇所を示す図である。 S字金物を用いた従来の引留めにより疲労破断した支持線の断面を示す図である。 S字金物を用いた従来の引留めにより発生するエレメント部の余長を示す図である。
以下、本発明に係るドロップケーブルの引留方法の実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。なお、各図において共通する部材には、同一の符号を付している。
図1は、ドロップケーブル1が、電柱10aに取り付けられたL型金物11aと、電柱10bに取り付けられたL型金物11bとに、巻付グリップ30a及び30bを用いて引留められている状態を示す図である。
ドロップケーブル1は、支持線部2と、エレメント部3と、を備えている。
支持線部2は、日本工業規格(JIS)に規定された、外径が1.2mmで硬鋼線材やピアノ線材からなる一本の支持線と、この支持線の周囲を被覆する難燃性ポリエチレン等の高分子化合物からなる被覆部と、で構成されており、横断面が略円形状の線材である。
エレメント部3は、光ファイバ心線と、抗張力体と、光ファイバ心線及び抗張力体を被覆する被覆部とで構成されている。
支持線部2の被覆部と、エレメント部3の被覆部とは、両者の間に位置する連結部を介して一体で形成されており、ドロップケーブル1の引留作業時には、支持線部2とエレメント部3とが連結部の位置で分離され、支持線部2の引留作業が行われる。
支持物としての電柱10aには、例えば金属製のバンド部材12aを介してL型金物11aが取り付けられており、このL型金物11aが電柱10aの引留部を構成している。同様に、支持物としての電柱10bには、例えば金属製のバンド部材12bを介してL型金物11bが取り付けられており、このL型金物11bが電柱10bの引留部を構成している。
巻付グリップ30a及び30bは同一形状を有しており、巻付グリップ30aは、ドロップケーブル1の支持線部2の一端部を、電柱10aに取り付けられたL型金物11aに引留めるために用いられている。また、巻付グリップ30bは、ドロップケーブル1の支持線部2の他端部を、電柱10bに取り付けられたL型金物11bに引留めるために用いられている。
より具体的に、巻付グリップ30aは、電柱10aのL型金物11aに引っ掛けることが可能な引掛部31aと、この引掛部31aの両側に位置し、支持線部2の一端部に巻き付けられる螺旋状の巻付部32a及び33aと、を備えている。また、巻付グリップ30bは、電柱10bのL型金物11bに引っ掛けることが可能な引掛部31bと、この引掛部31bの両側に位置し、支持線部2の他端部に巻き付けられる螺旋状の巻付部32b及び33bと、を備えている。
巻付グリップ30a及び30bそれぞれは、亜鉛メッキ又は亜鉛・アルミ合金メッキされた複数の硬鋼線線材で構成されている。具体的に、巻付グリップ30a及び30bのそれぞれは、螺旋状に形成された各鋼線線材を複数本集めて接着し、乾燥後に中央部を捻回して撚り合わせることにより形成される。つまり、引掛部31a及び31bは、捻回して撚り合わされた部分であって、複数の硬鋼線線材を撚り合わせて一本の単線状に形成されており、中空螺旋状ではない。これに対して、巻付グリップ30aの巻付部32a及び33aは、捻回されていない部分であって、巻付グリップ30aの中心軸線の回りを螺旋状に延在している。また、巻付グリップ30bの巻付部32b及び33bもまた、捻回されていない部分であって、巻付グリップ30bの中心軸線の回りを螺旋状に延在している。また、巻付グリップ30a及び30bの螺旋状の巻付部32a、33a、32b及び33bの内面には、ドロップケーブル1の支持線部2を保持する保持力を増加させるため、摩擦増加材が塗布されている。なお、図1及び後に参照する図3〜図8では、説明の便宜上、引掛部31a及び31bを1本の単線状に描いているが、実際は上述したように硬鋼線線材を撚り合わせた構造を有している。
以下、本実施形態としてのドロップケーブル1の引留方法について詳細に説明する。図2は、ドロップケーブル1の引留方法を示すフローチャートである。図2に示すように、本実施形態としてのドロップケーブル1の引留方法は、
ドロップケーブル1の支持線部2の一端側に巻付グリップ30aを巻き付けるステップS1と、
ドロップケーブル1の支持線部2の一端側に巻き付けられた巻付グリップ30aの引掛部31aを電柱10aの引留部を構成するL型金物11aに引っ掛けるステップS2と、
ドロップケーブル1の他端側に張力をかけた状態で、電柱10bの引留部を構成するL型金物11bの位置(引留点)と対応するドロップケーブル1の位置に目印4をつけるステップS3と、
ドロップケーブル1の他端側にかけた張力を一度開放し、巻付グリップ30bの引掛部31bの中央の位置が目印4の位置と対応する位置になるように、巻付グリップ30bの一方側の巻付部32bをドロップケーブル1の支持線部2の他端側に巻き付けるステップS4と、
巻付グリップ30bの引掛部31bを電柱10bの引留部を構成するL型金物11bに引っ掛け、L型金物11bを支点として巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bに張力を付与することにより、ドロップケーブル1の支持線部2のL型金物11a及び11b間の弛度を調整するステップS5と、
ドロップケーブル1の支持線部2の弛度が調整された状態で、巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bをドロップケーブル1の支持線部2の他端側に巻き付けるステップS6と、を含むものである。
以下、図2に示す各ステップについて説明する。
なお、図3は、上述したステップS4により、巻付グリップ30bの引掛部31bの中央の位置が目印4の位置と対応する位置になるように、巻付グリップ30bの一方側の巻付部32bをドロップケーブル1の支持線部2の他端側に巻き付けた状態を示している。また、図4は、上述したステップS5において、巻付グリップ30bの引掛部31bを電柱10bのL型金物11bに引っ掛けた状態を示している。更に、図5は、図4に示す状態から、L型金物11bを支点として巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bに張力を付与し、ドロップケーブル1の支持線部2の弛度を調整した状態を示している。また更に、図6は、図5に示す状態から、巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bをドロップケーブル1の支持線部2の他端側に巻き付け、引留めが完了した状態を示している。
ステップS1では、ドロップケーブル1の支持線部2の一端側に巻付グリップ30aの巻付部32a及び33aを巻き付け、ドロップケーブル1の支持線部2の一端側に、環状の引掛部31aを形成する(図1参照)。
ステップS2では、ステップS1で形成された巻付グリップ30aの環状の引掛部31aを、電柱10aのL型金物11aに引っ掛けて、ドロップケーブル1の一端側をL型金物11aに引留める(図1参照)。
ステップS3では、ドロップケーブル1の他端側を、作業者の手で張れるところまで張力をかけ、ドロップケーブル1の支持線部2のうち、ドロップケーブル1の他端側の引留点に対応する位置、すなわち、電柱10bのL型金物11bの際となる位置に、目印4をつける。なお、目印4のつけ方としては、図3に示すように、例えば、色付きであって外部から視認し易い粘着テープ等の目印部材を取り付けることが挙げられる。このステップS3は、張力をかけた状態のドロップケーブル1の支持線部2の他端側の位置を引留点の位置に位置合わせするステップであることから、説明の便宜上、以下、「位置合わせステップS3」と記載する。
ステップS4では、位置合わせステップS3で目印4を付けた後にドロップケーブル1の他端側にかけた張力を一度開放する。そして、巻付グリップ30bの引掛部31bの中央の位置が、位置合わせステップS3でつけた目印4の位置と略一致するように、巻付グリップ30bの一方側の巻付部32bをドロップケーブル1の支持線部2の他端側に巻き付ける(図3参照)。図3に示す例では、引掛部31bの中央の位置にも、目印4と同様、目印部材により目印5が付けられている。なお、説明の便宜上、このステップS4を、以下、「第1巻付ステップS4」と記載する。
ステップS5では、第1巻付ステップS4で支持線部2の他端側に巻き付けられた巻付グリップ30bの引掛部31bを、電柱10bのL型金物11bに引っ掛け(図4参照)、L型金物11bを支点として巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bに張力を付与することにより、ドロップケーブル1の支持線部2の弛度を調整する(図5参照)。なお、上述した位置合わせステップS3及び第1巻付ステップS4を実行することにより、ドロップケーブル1の支持線部2の他端側に張力を付与した状態での、巻付グリップ30bの引掛部31bの中央の位置が、引留点の位置(本実施形態では電柱10bのL型金物11bの位置)に定まっているため(図3参照)、ステップS5において、巻付グリップ30bの引掛部31bをL型金物11bに引っ掛ける作業をするだけで、電柱10a及び10b間の支持線部2の弛度を所望の弛度に近い状態にまですることができる。
更に、ステップS5では、巻付グリップ30bの引掛部31bをL型金物11bに引っ掛けた状態で、巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bに、図5に示す太線矢印方向の張力を付与することにより、支持線部2の弛度を所望の弛度に調整することができる。なお、このステップS5を、説明の便宜上、以下、「調整ステップS5」と記載する。また、図3に示す支持線部2は、設備の形態によっては長さ調整のため、上記ステップS4後に巻付グリップ30bから飛び出した部分が切断される場合があるが、図1、図4〜図6に示すように本実施形態の支持線部2では、巻付グリップ30a及び30bから両側に飛び出した部分は切断されずに残され、エレメント部3に再び繋がり一体化されている。
ここで、調整ステップS5では、引掛部の位置で湾曲しているU字形状の巻付グリップをそのまま使用してもよいが、本実施形態の調整ステップS5では、直線状態の巻付グリップ30bを、その引掛部31bをL型金物11bに引っ掛けると共に他方側の巻付部33bに張力を付与することにより、曲げ変形させている。支持線部2の弛度の調整を、直線状態の巻付グリップ30bを引掛部31bの位置で曲げ変形させながら行うことにより、弛度が調整された状態(図6参照)で、曲げ変形により形成された引掛部31bの曲げ底34の位置と、L型金物11bの内面の位置とが一致し易い。そのため、弛度調整の作業が容易化されると共に、支持線部2に意図しない弛みを発生し難くすることができる。なお、曲げ底34の位置とは、引掛部31の中央の位置と略一致する。
なお、本実施形態で用いる直線状態の巻付グリップ30bは、上述した第1巻付ステップS4の前に、引掛部31bの位置で湾曲しているU字形状のものを直線状態に変形させることにより形成している(図7参照)。
また、張力や弛度は、上述した式(1)で示したようにスパン長の2乗に比例するため、巻付グリップ30bの引掛部31bの長さを5cm未満とすると、作業者の施工のブレによって弛度調整が難しい場合がある。したがって、巻付グリップ30bの引掛部31bの長さは5cm以上とすることが好ましい。
更に、巻付グリップ30bを構成する硬鋼線線材が太すぎると、人力で直線状態から塑性変形させて引留めることが難しい。ここで、直径1.4mmの硬鋼線線材が7本撚り合わされた、断面積が10mm2のつり線(以下、「10CR」と記載する。)のために使用される10CR用巻付グリップ(直径2.15mmの硬鋼線線材が4本撚り合わされたもの)があるが、人力施工では、巻付グリップ30bとして、この10CR用巻付グリップを使用することが限界である。つまり、人力での施工性及び作業性を考慮すれば、巻付グリップ30bとして、10CR用巻付グリップよりも剛性が小さいものを使用することが好ましい。また、このような巻付グリップ30bを使用する場合には、これに見合う支持線径として、本実施形態の1.2mmのものに限らず、10CRよりも小さい断面積の支持線であれば引留め可能である。
最後に、ステップS6では、調整ステップS5においてドロップケーブル1の支持線部2の弛度が調整された状態で、巻付グリップ30bの他方側の巻付部33bをドロップケーブル1の支持線部2の他端側に巻き付ける(図6参照)。これにより、ドロップケーブル1の電柱10a及び10b間の引留作業が完了する。なお、このステップS6を、説明の便宜上、以下、「第2巻付ステップS6」と記載する。
なお、図6に示すように、ドロップケーブル1のエレメント部3は、支持線部2に添わせて配置される。
また、本実施形態では、ドロップケーブル1を、巻付グリップ30a及び30bを用いて、電柱10aに取り付けられたL型金物11aと電柱10bに取り付けられたL型金物11bとに引留める引留方法を説明したが、巻付グリップ30a及び30bを引っ掛ける支持物及びその引留部の構成は、これに限られるものではない。つまり、ドロップケーブル1を、本実施形態と同様の引留方法を用いて、支持物としての建物に引留めることも可能である。かかる場合には、建物の引留部として、建物に取り付けられたC型金物を用いることができる。また、ドロップケーブル1を、本実施形態と同様の引留方法を用いて、支持物としての電柱間のつり線に引留めることも可能である。かかる場合には、つり線の引留部として、つり線に取り付けられた分線金物を用いることができる。
このように本実施形態の引留方法は、2本の電柱間におけるドロップケーブル1の引留作業に限らず、例えば、電柱と建物との間でのドロップケーブル1の引留作業や、つり線と建物との間でのドロップケーブル1の引留作業においても使用することができる。
更に、支持物の引留部は、巻付グリップの引掛部を引っ掛けることが可能なものであればよく、上述したL型金物、C型金物及び分線金物に限られるものではない。例えば、図8に示すように、支持物の引留部を、支持物としての電柱10bに対してバンド部材12bを介して取り付けられた、上述した金物とは別の金物である丸シンブル13により構成することも可能である。
従来のS字金物を用いた引留めでは、支持線部2を塑性変形させながらS字金物に複雑に巻き付ける作業を行うが(図9、図10参照)、風圧荷重等の影響により塑性変形箇所に応力が集中し、支持線が疲労破断する現象が散見された(図11参照)。これに対して、本実施形態では、巻付グリップ30a及び30bを用いてドロップケーブル1の引留めを行っているため、ドロップケーブル1の支持線部2を塑性変形させることなく把持可能であり(図6参照)、局所的な応力集中を防ぐことができる。そのため、応力が分散され、支持線の疲労破断を抑制することができる。
また、従来のS字金物を用いた引留めでは、ドロップケーブルの支持線部をS字金物に一定長さ巻き付けるため、支持線部と同じ長さのエレメント部に余長が発生し(図12参照)、この余長を処理する必要がある。これに対して、本実施形態では、巻付グリップ30a及び30bを用いているため、支持線部とエレメント部の長さが1:1となる状態で引留めを行うことができる。換言すれば、本実施形態では、巻付グリップ30a及び30bを用いているため、エレメント部3に余長が発生することを抑制することができる。したがって、本実施形態のように、巻付グリップ30a及び30bよりも外側の位置でエレメント部3が再び支持線部2と繋がる構成を採用しても、エレメント部3の余長が発生し難く、エレメント部3に余分な弛みが発生し難い構成とすることができる(図6参照)。また、エレメント部3に多少の弛みが発生しても、図1、図6に示すようにポリ塩化ビニル(PVC)テープ等の絶縁テープ40で、エレメント部3と巻付グリップ30a及び30bとを固定することにより、発生した多少の弛みを更に低減又は完全に無くすことができる。そのため、カラスの啄みや着雪によるエレメント部3の破断を防止することができ、設備としての信頼性を向上させることができる。
更に、従来のS字金物を用いた引留めでは、支持線部を塑性変形させながらS字金物に対して巻き付ける際に、わずかに弛みが発生し弛度が増加するが(図9参照)、本実施形態では、巻付グリップ30a及び30bを用いて引留めを行っているため、支持線部2を塑性変形させながら複雑に巻き付ける作業が不要となる。そのため、支持線部2に緩みがほとんど発生しないことから、弛度の増加が抑えられる。
なお、本発明に係るドロップケーブルの引留方法は、上述した実施形態で記載したものに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
本発明は、ドロップケーブルの引留方法に関し、特に、巻付グリップを用いたドロップケーブルの引留方法に関する。
1:ドロップケーブル
2:支持線部
3:エレメント部
4、5:目印
10a、10b:電柱(支持物)
11a、11b:L型金物(引留部)
12a、12b:バンド部材
13:丸シンブル(引留部)
30a、30b:巻付グリップ
31a、31b:引掛部
32a、32b、33a、33b:巻付部
34:曲げ底
40:絶縁テープ

Claims (4)

  1. 支持物の引留部に引っ掛けることが可能な引掛部及び当該引掛部の両側に位置する螺旋状の巻付部を備える巻付グリップの一方側の巻付部をドロップケーブルに巻き付ける第1巻付ステップと、
    前記引掛部を前記引留部に引っ掛け、前記引留部を支点として前記巻付グリップの他方側の巻付部に張力を付与することにより、前記ドロップケーブルの弛度を調整する調整ステップと、
    前記ドロップケーブルの弛度が調整された状態で前記他方側の巻付部を前記ドロップケーブルに巻き付ける第2巻付ステップと、を含むドロップケーブルの引留方法。
  2. 前記調整ステップにて、直線状態の前記巻付グリップを、前記引掛部を前記引留部に引っ掛けると共に前記他方側の巻付部に張力を付与することにより、曲げ変形させることを特徴とする、請求項1に記載のドロップケーブルの引留方法。
  3. 前記第1巻付ステップの前に、前記ドロップケーブルに張力をかけた状態で、前記引留部の位置と対応する前記ドロップケーブルの位置に目印をつける位置合わせステップを更に含み、
    前記第1巻付ステップにて、前記巻付グリップの前記引掛部の中央の位置が前記目印の位置と対応する位置になるように、前記一方側の巻付部を前記ドロップケーブルに巻き付けることを特徴とする、請求項1又は2に記載のドロップケーブルの引留方法。
  4. 前記引留部は、支持物に取り付けられた金物により構成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1つに記載のドロップケーブルの引留方法。
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