JP6391862B1 - シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法 - Google Patents

シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法 Download PDF

Info

Publication number
JP6391862B1
JP6391862B1 JP2018004162A JP2018004162A JP6391862B1 JP 6391862 B1 JP6391862 B1 JP 6391862B1 JP 2018004162 A JP2018004162 A JP 2018004162A JP 2018004162 A JP2018004162 A JP 2018004162A JP 6391862 B1 JP6391862 B1 JP 6391862B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grip
electric wire
holder
thimble
attached
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018004162A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019126135A (ja
Inventor
健二 藤田
健二 藤田
尚英 藤井
尚英 藤井
Original Assignee
東神電気株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 東神電気株式会社 filed Critical 東神電気株式会社
Priority to JP2018004162A priority Critical patent/JP6391862B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6391862B1 publication Critical patent/JP6391862B1/ja
Publication of JP2019126135A publication Critical patent/JP2019126135A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Cable Installation (AREA)
  • Suspension Of Electric Lines Or Cables (AREA)

Abstract

【課題】電線張力の増大に寄与するシンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法を提供する。【解決手段】電線Wに取り付けられるグリップ600を牽引するシンブル100であって、グリップ600の一部を取り付けるグリップ用取付部110と、シンブル100を構造物Yに連結するための連結具Cを取り付ける連結具用取付部120と、電線Wにグリップ600を取り付ける際に、電線Wを保持する保持具400を取り付けるための一対の保持具用取付部130を備えていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本願発明は、電線等の支線を牽引する際に用いられるシンブルに関する。
従来から、電線等の支線は、規定の電線張力を満たすように引張された状態で、電柱等の構造物に碍子等の連結具を介して支持されていた。その際に、連結具と、電線を把持しているグリップとの間に取り付けられて、グリップを牽引するシンブルが利用されてきた。このシンブルは、様々な種類のものが知られているが(例えば、実用新案登録第3176565号が知られている)、基本的には、グリップの一部を取り付けるグリップ用取付部と、連結具を取り付ける連結具用取付部を備えるものである。
では、図6を参照して、シンブルの使用態様について説明する。まず、図6(a)に示すように、保持具300によって、電線Wを電柱等の構造物Yに向けて引っ張って保持する。この保持具300は、構造物Yに巻き付けて固定された固定ワイヤ310と、電線Wを把持する把持部(カムラー)320と、固定ワイヤ310と把持部320とを繋ぐ引張ワイヤ330と、引張ワイヤ330を巻き取る巻取部(シメラー)340とからなる。そして、構造物Yに登って作業を行う作業者は、手の届く範囲で把持部320を電線Wに取り付け、その状態で、巻取部340を駆動して引張ワイヤ330を巻き取っていけば、電線Wが構造物Yに向けて強く引き込まれて保持されるのである。
次に図6(b)に、従来のシンブル500の全体斜視図を示す。このシンブル500は、略U字状の溝で形成されたグリップ用取付部510と、碍子等の連結具Cの先端の環状部Rに差し込まれて固定されるピン形状の連結具用取付部520とを備える。また、図7(a)には、グリップ600の全体平面図を示す。このグリップ600は、従来から利用されているもので(例えば、特願2015−120053が知られている。)、略U字状の末端部610と、この末端部610から延びる2本の螺旋状に形成された先端部620とを備える。
そして、図7(b)に示すように、シンブル500のグリップ用取付部510に、グリップ600の末端部610を巻き付けるように取り付け、その状態で、2本の螺旋状の先端部620を電線Wに交互に巻き付けていくのである。その後、保持具300を取り外せば、シンブル500が電線Wに取り付けられたグリップ600を牽引し、電線Wを支持する状態が完成する。
ただ、この電線Wを支持する作業中において、作業者の手の届く範囲は限られており、把持部320の取り付け位置も構造物Yに近いことから、巻取部340で引張ワイヤ330を引っ張っても、電線Wを引き込める量に限界があり、規定の電線張力に到達しない場合もあった。また、規定の電線張力を得るために、引張ワイヤ330を更に巻き付けて強く電線Wを引っ張ると、図7(b)に示すように、把持部320が構造物Yに更に引き付けられるため、グリップ600の先端部620に干渉してしまい、グリップ600の先端部620を電線Wに巻き付けるだけのスペースが確保できない場合もある。

実用新案登録第3176565号
よって、本願発明は、上記問題に鑑み、電線張力の増大に寄与するシンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法を提供する。
上記課題を解決するために、本願発明のシンブルは、電線に取り付けられるグリップを牽引するシンブルであって、前記グリップの一部を取り付けるグリップ用取付部と、前記シンブルを構造物に連結するための連結具を取り付ける連結具用取付部と、前記電線に前記グリップを取り付ける際に、前記電線を一時的に保持する保持具を取り付けるための一対の保持具用取付部を備えていることを特徴とする。
上記特徴によれば、一対の保持具用取付部を備えているため、この保持具用取付部のそれぞれに2つの保持具を取り付けて電線を引き込むことができる。そして、2つの保持具を用いることで、電線を引き込む量が増え、従来と比較して、電線張力をより増大させることができる。したがって、本願発明のシンブルは、電線張力の増大に寄与するのである。
さらに、本願発明のシンブルによれば、保持具を取り付ける保持具用取付部とグリップを取り付けるグリップ用取付部の両方が、シンブルに備わっている。そのため、従来と比較して、電線を一時的に保持している保持具の引張方向と、電線を支持しているグリップの引張方向とのズレが少なく、電線張力をより増大させることができる。
さらに、本願発明のシンブルは、前記一対の保持具用取付部は、前記グリップ用取付部を挟んで両側に配置されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、保持具用取付部に取り付けられた2つの保持具によって両側からバランス良く引っ張られた電線の位置と、シンブルのグリップ用取付部の位置が近くなり、その両者の位置のズレが少なくなることで、保持具を外した後の電線の撓みも抑えられ、電線張力をより増大させることができる。また、グリップ用取付部の位置と電線の位置のズレが少ないので、グリップ用取付部に取り付けたグリップを電線に取り付けやすい。さらに、一対の保持具用取付部がグリップ用取付部の両側に配置されているので、それぞれの保持具用取付部に取り付けられた保持具同士が干渉しにくく作業が行いやすい。
さらに、本願発明のシンブルは、前記グリップ用取付部は、前記グリップの一部を取り付けるための貫通部を備え、前記一対の保持具用取付部は、前記貫通部の貫通軸に対して略直角方向に配置されていることを特徴とする。
上記特徴によれば、グリップの取り付け作業時等の電線の撓みが抑えられ、電線張力をより増大させることができる。
さらに、本願発明の支持工法は、本願発明のシンブルを用いた電線の支持工法であって、一方の保持具用取付部に、前記電線を保持する第一保持具が取り付けられ、他方の保持具用取付部に、前記電線を保持する第二保持具が取り付けられ、前記第一保持具と前記第二保持具を用いて、前記電線を交互に引っ張ることで、前記電線を前記構造物に向けて引張してゆき、その後、引張された前記電線に前記グリップを取り付けることを特徴とする。
上記特徴によれば、一方の保持具用取付部に取り付けられた保持具と他方の保持具用取付部に取り付けられた第二保持具を用いて、電線をシンブルに向けて交互にたぐり寄せるように引っ張ることで、従来と比較して、電線をより強く引張して電線張力を増大させることができる。
本願発明のシンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法は、電線張力の増大に寄与する。
(a)は本願発明のシンブルの平面図、(b)は当該シンブルの側面図、(c)は当該シンブルの正面図、(d)は当該シンブルの背面図である。 電柱等の構造物の高所に碍子等の連結具を介して電線を支持する様子を示す側面図である。 電柱等の構造物の高所に碍子等の連結具を介して電線を支持する様子を示す側面図である。 電柱等の構造物の高所に碍子等の連結具を介して電線を支持する様子を示す側面図である。 電柱等の構造物の高所に碍子等の連結具を介して電線を支持する様子を示す側面図である。 本願発明における従来技術を示すもので、(a)は電柱等の構造物の高所に碍子等の連結具を介して電線を支持する様子を示す側面図、(b)はシンブルの斜視図である。 本願発明における従来技術を示すもので、(a)はグリップの平面図、(b)は電柱等の構造物の高所に碍子等の連結具を介して電線を支持する様子を示す側面図である。
100 シンブル
110 グリップ用取付部
120 連結具用取付部
130 保持具用取付部
400 保持具
600 グリップ
C 連結具
W 電線
Y 構造物

以下に、本願発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本願発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
まず、図1に本願発明のシンブル100を示す。図1(a)は当該シンブル100の平面図、図1(b)はシンブル100の側面図、図1(c)はシンブル100の正面図、図1(d)は背面図である。なお、図1(a)及び(b)は、グリップ用取付部110にグリップ600を取り付けた状態を示しており、グリップ600は仮想線で示されている。
シンブル100は金属製であり、グリップ600の一部である末端部610を取り付けるグリップ用取付部110と、碍子等の連結具を取り付ける連結具用取付部120と、電線を一時的に保持する保持具を取り付けるための保持具用取付部130とを備える。このグリップ用取付部110は、上下に貫通した貫通部111を備え、当該貫通部111の一部の内面112は、グリップ600の末端部610(図1(b)参照)の略U字形状に対応するように、略U字形状に滑らかに湾曲している。したがって、図1(b)に示すように、グリップ600の末端部610は、内面112に沿って巻き付けられるように取り付けられる。また、貫通部111は、貫通軸Pに沿って上下に貫通しており、グリップ用取付部110に取り付けられたグリップ600の末端部610も貫通軸Pに沿って上下方向へ巻き付けられている。
次に、連結具用取付部120は、グリップ用取付部110から側方に延出した2つの延出部121を備え、当該延出部121の中央には取付孔122が形成されている。この相対する延出部121の間隔は、連結具Cの環状部R(図6(a)参照)の幅以上となっているので、連結具Cの環状部Rを延出部121の間へ差し込むことができる。そして、環状部Rの孔と取付孔122を上下に一致させた状態で、ピン形状の固定具を貫通させて固定すれば、連結具Cとシンブル100が強固に固定されるのである。
次に、一対の保持具用取付部130は、グリップ用取付部110を挟んでグリップ用取付部110の両側に配置されている。この保持具用取付部130はリング形状をしており、このリング部分に、後述する保持具の接続部を着脱可能に取り付けることができる。また、この保持具用取付部130は、グリップ用取付部110の貫通部111の貫通軸Pに対して略直角方向へ配置されている。
また、図1(b)に示すように、グリップ用取付部110の幅L1は、末端に向けて次第に広くなっている。より具体的には、グリップ600の末端部610が貫通部111の貫通軸Pに沿って挿通されているが、その貫通軸P方向におけるグリップ用取付部110の幅L1が、末端に向けて次第に広くなっているのである。その理由について説明すると、まず、グリップ600が取り付けられた電線Wに風などの外力が加わると、グリップ600は押されたり引っ張られたりして、末端部610のU字状の湾曲部分の径が拡がるように変形する。そのため、変形した末端部610の幅L2とグリップ用取付部110の幅L1とが大きく離れると、末端部610とグリップ用取付部110との間に大きな隙間が出来てしまう。そして、末端部610は、その隙間において、幅L2が大きくなる又は小さくなるように変形できる。すると、末端部610には、変形による大きな応力がかかり、やがて破断する虞がある。そこで、グリップ用取付部110の末端側が次第に広くなるようにして、末端部610の幅L2とグリップ用取付部110の幅L1とが大きく離れないようにし、両者の隙間を小さくする。すると、末端部610が変形できる範囲は狭くなるので、末端部610にかかる応力を小さくでき、末端部610が破断することを防止できるのである。また、グリップ用取付部110の末端側だけ部分的に幅を広くすることで、シンブル100全体の重量の軽量化に寄与している。
なお、保持具用取付部130は2つ設けられて対になっているが、これに限定されず、用途に応じて、対になった保持具用取付部130と、それ以外の保持具用取付部130を設けて、合計3つ以上の保持具用取付部130を設けてもよい。また、一対の保持具用取付部130がグリップ用取付部110を挟んで両側に配置されているが、これに限定されず、一対の保持具用取付部130の両方をグリップ用取付部110の片側にまとめて配置してもよい。また、一対の保持具用取付部130は、グリップ用取付部110の貫通部111の貫通軸Pに対して略直角方向へ配置されているが、これに限定されず、例えば保持具用取付部130を貫通軸Pの軸方向と同じ方向に配置するなど、任意の配置とすることができる。
では次に、図2から図5を参照して、本願発明のシンブル100を用いて電線Wを支持する工法について説明する。なお、図2から図5は電柱等の構造物Yの高所に碍子等の連結具Cを介して電線Wを支持する様子を示す側面図である。また、従来と同様に電線の支持工法には、連結具C及びグリップ600を使用する。
まず、図2に示すように、構造物Yに固定された連結具Cの環状部Rに、シンブル100の連結具用取付部120がピン形状の固定具Qによって固定されている。具体的には、連結具Cの環状部Rの孔と連結具用取付部120の取付孔122(図1(a)参照)を上下に一致させた状態で固定具Qを貫通させて、連結具Cとシンブル100を固定している。そのため、シンブル100は、固定具Qを中心に回動できる状態となっている。
次に、第一保持具400Aによって、電線Wを構造物Yに向けて引っ張って保持する。この第一保持具400Aは、電線Wを把持する把持部420A(カムラー)と、当該把持部420Aに連結された引張ワイヤ430Aと、当該引張ワイヤ430Aを巻き取る巻取部440A(シメラー)と、当該巻取部440Aに連結された接続部410Aとを備える。この接続部410Aはフック形状をしており、シンブル100の保持具用取付部130に着脱可能に連結できる。
そして、構造物Yに登っている作業者は、まず、一方の保持具用取付部130に接続部410Aを取り付けると共に、手の届く範囲で出来るだけ構造物Yから離して、把持部420Aを電線Wに取り付ける。次に、その状態で、巻取部440Aを駆動して引張ワイヤ430Aを巻き取っていく。すると、電線Wが構造物Yに向けて強く引っ張られて保持されることになる。
そして、引張ワイヤ430Aをある程度巻き取った後、図3に示すように、作業者は第二保持具400Bを電線Wに取り付けて、電線Wを構造物Yに向けて再び引っ張って保持する。なお、この第二保持具400Bは第一保持具400Aと同じ構造をしている。
具体的には、作業者は、第二保持具400Bの接続部410Bをシンブル100の保持具用取付部130に取り付ける。この接続部410Bを取り付ける保持具用取付部130は、第一保持具400Aの接続部410Aが取り付けられた保持具用取付部130とは異なっている。つまり、一方の保持具用取付部130には第一保持具400Aを取り付け、他方の保持具用取付部130には第二保持具400Bを取り付けるのである。そして、作業者は手の届く範囲で把持部420Bを、第一保持具400Aの把持部420Aよりも遠い電線Wの箇所に取り付け、その状態で、巻取部440Bを駆動して引張ワイヤ430Bを巻き取っていく。すると、電線Wが構造物Yに向けて強く引っ張られて保持されるのである。
なお、第二保持具400Bの把持部420Bは、第一保持具400Aの把持部420Aよりもシンブル100に対して離れた位置に取り付けられ、その状態で、引張ワイヤ430Bが巻き取られている。そのため、図3に示すように、第二保持具400Bよりもシンブル100に近い第一保持具400Aは張力が無くなり、撓んだ状態となる。
次に、引張ワイヤ430Bをある程度巻き取った後、作業者は把持部420Aを取り外す。そして、図4に示すように作業者は、その把持部420Aを第二保持具400Bの把持部420Bよりも遠い電線Wの箇所に取り付け、その状態で、巻取部440Aを駆動して引張ワイヤ430Aを巻き取っていく。すると、電線Wが構造物Yに向けて更に強く引っ張られて保持されるのである。なお、第一保持具400Aの把持部420Aは、第二保持具400Bの把持部420Bよりもシンブル100に対して離れた位置に取り付けられ、その状態で、引張ワイヤ430Aが巻き取られている。そのため、図4に示すように、第一保持具400Aよりもシンブル100に近い第二保持具400Bは張力が無くなり、撓んだ状態となる。
そして、作業者は、電線が規定の電線張力に達するまで、巻取部440Aを駆動して引張ワイヤ430Aを巻き取る。その後、図5に示すように、撓んだ状態の第二保持具400Bを取り外し、グリップ600の取り付け作業に移行する。
作業者は、グリップ600の片側の先端部620から、シンブル100のグリップ用取付部110の貫通部111にグリップ600を挿通させてゆき、図5に示すように、末端部610が貫通部111に巻き付くように、グリップ600をシンブル100に取り付ける(末端部610が貫通部111に巻き付くように取り付けられた状態は、図1(b)にも示してある)。その状態で、2本の先端部620を交互に電線Wへ螺旋状に巻き付けていくことで、グリップ600が電線Wに取り付けられる。これにより、シンブル100が電線Wに取り付けられたグリップ600を牽引し、電線Wを安定的に支持した状態が完成する。なお、このグリップ600の取り付け作業が完了したら、第一保持具400Aも取り外す。また、第一保持具400Aと第二保持具400Aを用いて交互に電線Wをたぐり寄せる回数に制限は無く、電線が規定の電線張力に達するまで、任意の回数だけ実施してもよい。
このように、本願発明のシンブル100によれば、一対の保持具用取付部130を備えているため、この保持具用取付部130に2つの保持具(第一保持具400A、第二保持具400B)を取り付けて電線Wを引き込むことができる。そして、2つの保持具を用いることで、電線Wを引き込める量が増え、従来と比較して、電線張力をより増大させることができる。したがって、本願のシンブル100は、電線張力の増大に寄与するのである。
また、本願発明のシンブル100によれば、保持具を取り付ける保持具用取付部130とグリップ600を取り付けるグリップ用取付部110の両方が、シンブル100に備わっている。そのため、従来と比較して、電線Wを一時的に保持している保持具の引張方向と、電線Wを支持しているグリップ600の引張方向とのズレが少なく、電線張力をより増大させることができる。具体的には、従来の図7では、保持具300はシンブル500ではなく、シンブル500とは独立した構造物Yに直接取り付けられているので、保持具300が電線Wを引張している引張方向Kと、グリップ600が電線Wを引張している引張方向Iとが、互いに離れてズレている。そのため、グリップ600を電線Wに取り付けた後に、電線Wを引っ張っている保持具300を取り外すと(つまり、電線Wを引っ張って保持している物が、保持具300からグリップ600に切り替わると)、このズレが緩みとなって、電線張力が弱くなってしまう。
しかしながら、本願発明のシンブル100では、保持具を取り付ける保持具用取付部130とグリップ600を取り付けるグリップ用取付部110の両方がシンブル100に備わっているので、図5に示すように、第一保持具400Aが電線Wを引張している引張方向Kと、グリップ600が電線Wを引張している引張方向Iとが、従来の図7と比較してより近くなり、ほぼ同じ方向を向いているので、両者のズレがより少ない。そのため、図5に示すように、グリップ600を電線Wに取り付けた後に第一保持具400Aを取り外しても(つまり、電線Wを引っ張って保持している物が、第一保持具400Aからグリップ600に切り替わっても)、ズレが少ないので緩みも抑えられ、従来と比較して電線張力をより増大させることができるのである。
さらに、本願発明のシンブル100によれば、一対の保持具用取付部130がグリップ用取付部110を挟んでグリップ用取付部110の両側に配置されているので、第一保持具400A及び第二保持具400Bによって引っ張られた電線Wの位置とグリップ用取付部110の位置が近くなり、電線張力をより増大させることができる。
具体的には、図2から図4に示すように、一方の保持具用取付部130に取り付けられた第一保持具400Aと、他方の保持具用取付部130に取り付けられた第二保持具400Bによって、グリップ用取付部110の両側から電線Wをバランス良く引っ張るので、図4に示すように、一対の保持具用取付部130の中間にあるグリップ用取付部110が、電線Wから逸れた方向に向かうことなく、電線Wに向かってより近づけられ、グリップ用取付部110の位置と電線Wの位置のズレが少なくなるのである。そして、図5に示すように、グリップ600の末端部610をグリップ用取付部110に取り付けるが、このズレが少ないことで、第一保持具400Aを外した後の電線Wの撓みも抑えられるので、電線張力をより増大させることができるのである。また、グリップ用取付部110の位置と電線Wの位置のズレが少ないので、グリップ用取付部110に取り付けたグリップ600を、電線Wに取り付けやすい。
また、一対の保持具用取付部130がグリップ用取付部110を挟んでグリップ用取付部110の両側に配置されているので、それぞれの保持具用取付部130に取り付けられた第一保持具400A及び第二保持具400B同士が干渉しにくく作業が行いやすい。
さらに、本願発明のシンブル100によれば、一対の保持具用取付部130が、グリップ用取付部110の貫通部111の貫通軸Pに対して略直角に配置されているので、グリップ600の取り付け作業時等の電線Wの撓みが抑えられ、電線張力をより増大させることができる。
具体的には、図5に示すように、シンブル100のグリップ用取付部110にグリップ600の末端部610が取り付けられた状態で、先端部620の電線Wへの巻き付け作業等を行う場合、電線Wや第一保持具400Aが揺れたりすることで、シンブル100の保持具用取付部130に外力がかかり、保持具用取付部130は引っ張られたり押されたりすることがある。ただ、図1に示すように、保持具用取付部130は貫通軸Pに対して略直角に配置されているので、保持具用取付部130が引っ張られたり押されたりして外力が加えられると、保持具用取付部130に隣接するグリップ用取付部110は貫通軸P周りに回動しやすい。そして、図1(a)及び(b)に示すように、グリップ用取付部110が貫通軸P周りに回動しても、グリップ用取付部110に巻き付けるように取り付けられたグリップ600は、貫通部111の内面112上を滑るだけで、その取り付けられた状態の位置・姿勢はズレにくい。そのため、グリップ600の位置・姿勢がズレにくいため、そのズレから生じる電線Wの撓みも抑えられ、電線張力をより増大させることができるのである。
なお仮に、保持具用取付部130が貫通軸P方向に沿うように配置されている場合は、保持具用取付部130が引っ張られると、グリップ用取付部110は貫通軸Pに沿って移動してしまう。すると、グリップ用取付部110に取り付けられたグリップ600も共に、貫通軸Pに沿って移動してしまうのである。その結果、グリップ600の位置・姿勢がズレやすくなってしまう。
さらに、本願発明のシンブル100を用いた電線Wの支持工法によれば、図2から図5に示すように、一方の保持具用取付部130に取り付けられた第一保持具400Aと他方の保持具用取付部130に取り付けられた第二保持具400Bを用いて、電線Wをシンブル100に向けて交互にたぐり寄せるように引っ張ることで、従来と比較して、電線Wをより強く引張して電線張力を増大させることができる。また、第一保持具400Aと第二保持具400Bを交互に手繰り寄せるように引っ張ることから、第一保持具400Aと第二保持具400Bの1回あたりの手繰り寄せる量(距離)は少なくて済む。その結果、図5に示すように、第一保持具400の把持部420Aとシンブル100との距離をある程度確保することができるため、グリップ600の先端部620を最後まで電線Wに巻き付けるスペースを確保しやすいのである。
なお、本願発明のシンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。

Claims (4)

  1. 電線に取り付けられるグリップを牽引するシンブルであって、
    前記グリップの一部を取り付けるグリップ用取付部と、
    前記シンブルを構造物に連結するための連結具を取り付ける連結具用取付部と、
    前記電線に前記グリップを取り付ける際に、前記電線を保持する保持具を取り付けるための一対の保持具用取付部を備えていることを特徴とするシンブル。
  2. 前記一対の保持具用取付部は、前記グリップ用取付部を挟んで両側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシンブル。
  3. 前記グリップ用取付部は、前記グリップの一部を取り付けるための貫通部を備え、
    前記一対の保持具用取付部は、前記貫通部の貫通軸に対して略直角方向に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のシンブル。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のシンブルを用いた電線の支持工法であって、
    一方の保持具用取付部に、前記電線を保持する第一保持具が取り付けられ、
    他方の保持具用取付部に、前記電線を保持する第二保持具が取り付けられ、
    前記第一保持具と前記第二保持具を用いて、前記電線を交互に引っ張ることで、前記電線を前記構造物に向けて引張してゆき、
    その後、引張された前記電線に前記グリップを取り付けることを特徴とする電線の支持工法。
JP2018004162A 2018-01-15 2018-01-15 シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法 Active JP6391862B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018004162A JP6391862B1 (ja) 2018-01-15 2018-01-15 シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018004162A JP6391862B1 (ja) 2018-01-15 2018-01-15 シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6391862B1 true JP6391862B1 (ja) 2018-09-19
JP2019126135A JP2019126135A (ja) 2019-07-25

Family

ID=63579984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018004162A Active JP6391862B1 (ja) 2018-01-15 2018-01-15 シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6391862B1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131378A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Nomura Masako アイ補強金具
JP3176565U (ja) * 2012-02-06 2012-06-28 東神電気株式会社 シンブル
JP2015092805A (ja) * 2013-10-02 2015-05-14 北海道総合通信網株式会社 シンブル
JP2016220319A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 日本電信電話株式会社 ドロップケーブルの引留方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007131378A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Nomura Masako アイ補強金具
JP3176565U (ja) * 2012-02-06 2012-06-28 東神電気株式会社 シンブル
JP2015092805A (ja) * 2013-10-02 2015-05-14 北海道総合通信網株式会社 シンブル
JP2016220319A (ja) * 2015-05-15 2016-12-22 日本電信電話株式会社 ドロップケーブルの引留方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019126135A (ja) 2019-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6391862B1 (ja) シンブル、及び当該シンブルを用いた電線の支持工法
JP6701229B2 (ja) 内視鏡システム
US20170004903A1 (en) Wire harness having fixing member
JP2002107592A (ja) 光ケーブルの架空配線用支持具
JP5946876B2 (ja) ケーブル用の巻付バインド及びバインド方法
US20130039689A1 (en) Guy adapter having non-integral pulling eye
JP3584777B2 (ja) ワイヤハーネス組立用治具
KR200488389Y1 (ko) 요비선용 전선 결속유닛
TWM429881U (en) Fiber optic connector
JP5465767B1 (ja) コッタピン用割ピンの着脱工具
JP5276208B1 (ja) アルミ電線引留クランプ
JP4919915B2 (ja) ケーブル布設方法
JP3501689B2 (ja) 中空電柱などの柱体の上下一対の引込孔間における接地線柱体内導通先導用ロープの掴み取り具
TW200938257A (en) Method for installing grip jacket
CN218552301U (zh) 颊部黏膜牵拉装置及口腔牵拉组件
JP5311897B2 (ja) ワイヤハーネス製造治具
CN213011270U (zh) 一种伸缩衣架形绕线器
CN217810201U (zh) 一种绳索用高强度钢丝绳
CN219207493U (zh) 用于打开动物口腔的辅助器械
CN206076707U (zh) 一种便捷式插拔工具
CN220494010U (zh) 一种地插防转动结构
JP7136981B2 (ja) 一束化ハンガーの連結工具および連結方法
JP5968959B2 (ja) 耐張碍子支持具、及び、耐張碍子と電線との連結方法
JP4104913B2 (ja) リング体吊下保持具
JP4066402B2 (ja) 中通し釣竿と糸通し具とのセット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180518

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20180518

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20180719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180821

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6391862

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250