JP5944361B2 - 一束化管路の構築方法及び架空ケーブルの布設方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電柱間に一束化管路を構築する方法及びこの方法を用いた架空ケーブルの布設方法に関し、特に、河川越しや谷越しなど、距離が長い電柱間に一束化管路を構築する方法及びこの方法を用いた架空ケーブルの布設方法に関する。
架空ケーブルを布設する際に一本の吊り線に複数条のケーブルを布設する方法として、スパイラルハンガや、特許文献1に開示されているような撚り方向が交互に入れ替わるコサインカーブハンガなどのハンガを、電柱間に先に布設された吊り線に巻き付けながら、一方の電柱側から他方の電柱側へと送り出し、吊り線とハンガとで構成された空間(一束化管路)を構築し、この一束化管路にケーブルを引き込む方法が知られている。
この方法は、従来、市内外の架空線路としての標準スパン(柱間の長さ60m以内)において適用されてきたが、近年、長距離スパン(柱間の長さ60m超え)への適用の需要が高まっている。
特開2005−168284号公報
しかしながら、長距離スパンの電柱間では、スパン長が60mを超えることや、弛度(架線支持点と架線張り渡し区間の最低点との距離)が大きくなることにより、上述の方法を用いて一束化管路を構築しようとしても、ハンガ自体の自重や、ハンガと吊り線との摩擦力の増加によって、ハンガを他方の電柱側まで布設することが困難であるという問題がある。
また、ハンガの先端を他方の電柱側から引っ張ることにより、ハンガを電柱間に布設しようとすると、ハンガに過大な力が作用し、塑性変形してしまうおそれがある。ハンガが塑性変形してしまうと、一束化管路の利点である増設及び張替えの容易性が損なわる可能性があるため、ハンガの塑性変形は好ましくない。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、標準スパンの電柱間のみならず長距離スパンの電柱間であっても、ハンガを塑性変形させることなく電柱間に布設可能な、一束化管路の構築方法及び架空ケーブルの布設方法を提供することである。
本発明の第1の態様としての一束化管路の構築方法は、電柱間に張り渡された第1牽引ロープの両端を両側の電柱に各々支持固定する工程と、前記電柱間に張り渡され、前記両側の電柱に支持固定されていない第2牽引ロープの一端に接続された吊り線及びS撚り部とZ撚り部とが交互に入れ替わるオープン構造を有するハンガを、一方の電柱側において前記ハンガを前記第1牽引ロープに巻きつけながら、他方の電柱側へと送り出すと共に、前記第2牽引ロープの他端側を前記他方の電柱側から牽引することにより、前記電柱間に一束化管路を構築する工程と、を含むものである。
本発明の第2の態様としての架空ケーブルの布設方法は、一束化管路の上記構築方法と、前記一束化管路を構築する前記工程の後に、前記吊り線を前記両側の電柱に支持固定する工程と、前記両側の電柱に支持固定された前記第1牽引ロープの前記両端を、前記両側の電柱から開放する工程と、前記両側の電柱から開放された前記第1牽引ロープの一端又は他端にケーブルを接続する工程と、前記第1牽引ロープを、前記ケーブルが接続されていない前記他端側又は前記一端側から牽引し、前記ケーブルを、前記一束化管路内を通じて、前記電柱間に張り渡す工程と、を含むものである。
本発明によると、ハンガを塑性変形させることなく電柱間に布設可能な、一束化管路の構築方法及び架空ケーブルの布設方法を提供することができる。
本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ2)を示す図である。 図1に示す工程(ステップ2)と同工程における異なる状態を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ3)を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ5)を示す図である。 図4に示す工程(ステップ5)と同工程における異なる状態を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ6)を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ7)を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ8)を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法における1つの工程(ステップ11)を示す図である。 支持具としての配線リングを示す斜視図である。 ケーブル繰出車や延線車等の専用機器を用いることにより吊り線及びハンガを電柱間に同時に布設する方法を示す図である。 本発明の実施形態としての架空ケーブルの布設方法の布設手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る一束化管路の構築方法及びこの構築方法を用いた架空ケーブルの布設方法の実施形態について、図1〜図12を参照して説明する。なお、各図において共通する部材には、同一の符号を付している。
図1〜図9は、本発明の1つの実施形態としての架空ケーブルの布設方法を説明する図である。具体的に、図1〜図9はそれぞれ、A点及びB点に設置された、長距離スパンを有する2本の電柱20及び21の間に、架空ケーブルを布設する各種工程を示している。なお、ここで説明する架空ケーブルの布設方法は、本発明の1つの実施形態としての一束化管路の構築方法を含むため、本発明の1つの実施形態としての一束化管路の構築方法の詳細についても、この中で併せて説明する。また、図1〜図9及び図11では、説明の便宜上、複数の架線を、太さを異ならせることにより描いているが、架線の太さについて特段に言及している場合を除き、複数の架線同士の実際の太さの関係を表すものではない。
まず、図12は、本実施形態の架空ケーブルの布設方法の手順を示すフローチャート図である。図12に示すように、本実施形態の架空ケーブルの布設方法は、ステップ1〜ステップ11を含む。各ステップに関して以下、詳細に説明する。なお、図12では、ステップ1〜ステップ11を、S1〜S11で表している。
図1は、2条の牽引ロープである第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡す工程(ステップ2)を示す図である。具体的に、作業者は、第1牽引ロープ22及び前記第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡す工程(ステップ2)の前に、第3牽引ロープ24を電柱間に張り渡す工程(ステップ1)を行う(図1参照)。その後に、第1牽引ロープ22の一端を第3牽引ロープ24に対して接続する。また、第2牽引ロープ23の先端を第1牽引ロープ22に対して接続する。そして、図1に示すように、この第3牽引ロープ24をいずれか一方の電柱側(本実施形態ではB点側)から電柱間を牽引することにより、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡す(ステップ2)。
電柱間での第3牽引ロープ24の牽引は、A点側の地上に設置された、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23をそれぞれ送り出す牽引ロープ巻き付けドラム25及び26と、B点側の地上に設置された、第3牽引ロープ24を巻き取る牽引ロープ巻き付けドラム27と、電柱21の下部に取り付けられたウインチ45と、を用いて行うことができる。なお、電柱20、21には、滑車44が取り付けられており、第1牽引ロープ22及び第3牽引ロープ24の電柱間での移動をガイドする。
第3牽引ロープ24は、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡すことができる程度の強度を有するものであればよく、本実施形態では、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23と比較して破断強度が小さい、軽量のロープを使用している。
ここで、本実施形態において、第1牽引ロープ22の一端と第3牽引ロープ24とは、結びつけることにより接続されているが、第3牽引ロープ24を電柱間で牽引する間に、第1牽引ロープ22と第3牽引ロープ24との間の接続が解除されない程度に両者が一体化されていればよく、両者の接続は、結び付ける接続方法に限られるものではない。
また、本実施形態において、第2牽引ロープ23の一端と第1牽引ロープ22とは、結びつけることにより接続されているが、第3牽引ロープ24を電柱間で牽引する間に、第2牽引ロープ23と第1牽引ロープ22との間の接続が解除されない程度に両者が一体化されていればよく、両者の接続は、結び付ける接続方法に限られるものではない。
更に、本実施形態では、第2牽引ロープ23を第1牽引ロープ22と接続しているが、第2牽引ロープ23を第3牽引ロープ24に接続するようにしてもよい。すなわち、第1及び第2牽引ロープ22及び23を共に、第3牽引ロープ24に接続する構成でもよい。
また更に、本実施形態では、ウインチ45を用いて第3牽引ロープ24を電動で牽引しているが、第3牽引ロープ24は、電柱間のスパン長が長距離スパン(柱間の長さ60m超え)としては比較的短い場合(例えば100m以内の場合)、人力でも電柱間に布設可能である。張力は下記式(1)により算出できる。
Figure 0005944361
T:張力[kgf]
d:弛度[m]
W:単位長さ当りの重量[kg/m]
S:電柱間のスパン長[m]
例えば、牽引ロープの単位長さ当りの重量Wは、第1及び第2牽引ロープ22及び23を引き終える直前に最大90g/mとなる。従って、電柱間のスパン長Sが100m、及び許容される弛度dが10mとすると、張力Tは、式(1)から最大値で22.5[kgf](0.22[kN])となり、作業者が一人であっても、第1及び第2の牽引ロープ22及び23をA点からB点へと牽引することできる。
図2は、図1で示す上述の工程により、電柱間に張り渡された第1及び第2牽引ロープ22及び23を示している。ここで、図2に示す第1牽引ロープ22には、第2牽引ロープ23を支持するための支持具28が取り付けられており、第2牽引ロープ23は、この支持具28により、第1牽引ロープ22に支持されている。別の言い方をすると、支持具28は、第1牽引ロープ22と第2牽引ロープ23との間の距離が所定長さ以上にならないようにする距離規制部材である。
第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡す工程(ステップ2)では、この支持具28(距離規制部材)を、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23に対して、所定間隔を空けて取り付けながら、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡す。具体的には、A点の電柱20において作業する作業者が、A点において第1牽引ロープ22へ支持具28を取り付け、更に、この支持具28に第2牽引ロープ23を取り付けることにより、第2牽引ロープ23が長距離スパン間で過度に垂れ下がることを防止する。
なお、支持具28については、第2牽引ロープ23が垂れ下がらないように、第1牽引ロープ22に支持させるものであれば種類は問わないが、軽量なものの方が系全体の張力が増加しにくくなるためより良い。本実施形態では、支持具28として図10に示す配線リングを使用している。具体的には、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を、配線リングの開口に通すことにより、第1牽引ロープ22が、第2牽引ロープ23を支持する。本実施形態における配線リングは、図10に示すように、括れ部29を有する瓢箪形状の外形を有しており、第2牽引ロープ23は、括れ部29及び括れ部29を挟んで一方側の第1開口30に通されると共に、第1牽引ロープ22は、他方側の第2開口31に通されている。本実施形態では、第2牽引ロープ23が、配線リングの括れ部29により挟持されているため、配線リングは、第2牽引ロープ23が電柱間で牽引され移動すると、第2牽引ロープ23の移動に追従して電柱間を移動する。
また、支持具28は、電柱間で所定間隔を空けて第1及び第2牽引ロープ22及び23に取り付けられるが、この所定間隔は電柱間で一定であっても、電柱間の位置によって異ならせるようにしてもよい。
図3は、上述の工程により電柱間に張り渡された第1牽引ロープ22の両端が、電柱20及び21にそれぞれ支持固定された状態を示す。B点まで第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を渡したら、第1牽引ロープ22を、長距離スパンを有する両側の電柱20及び21へ脱落の無いように固定する。すなわち、第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23を電柱間に張り渡した後に、電柱間に張り渡された第1牽引ロープ22の両端を、両側の電柱20及び21に各々支持固定する工程(ステップ3)が行われる。
なお、第1牽引ロープ22が電柱20及び21に支持固定されている状態で、第2牽引ロープ23は、電柱間に張り渡されてはいるものの、両側の電柱20及び21に支持固定されていない。従って、第2牽引ロープ23には張力がかからず、長距離スパンの電柱間においてかかる全ての張力は第1牽引ロープ22が受け持つことになる。
また、本実施形態では、第1牽引ロープ22の両端が、電柱20及び21のそれぞれに結び付けられることにより支持固定されているが、支持固定する方法はこれに限られるものではなく、後述する一束化管路34を構築する工程(ステップ5)(図4参照)において第1牽引ロープ22の位置が維持され、かつ、一束化管路34を構築する工程の後に電柱20及び21から開放可能(固定を解除することが可能)なものであれば、各種方法を採用することができる。
図4及び図5は、吊り線32及びハンガ33を、一方の電柱21側において、ハンガ33を第1牽引ロープ22に巻きつけながら、他方の電柱20側へと送り出すと共に、第2牽引ロープ23の他方の電柱20側の端部を、この他方の電柱20側から牽引することにより、電柱間に一束化管路34を構築する工程を示している。つまり、一束化管路34を構築する工程では、長距離スパンを有する電柱間に、吊り線32とハンガ33とを同時に布設していく。
まず、一束化管路34を構築する工程を開始する前に、第2牽引ロープ23の一端と吊り線32の先端部との接続、及び吊り線32の先端部とハンガ33の先端部との接続を行う工程(ステップ4)を実行する(図4参照)。具体的には、電柱21側(B点側)の牽引ロープ巻き付けドラム35の近傍で、第2牽引ロープ23の一端と吊り線32の先端部とを結び付けることにより接続し、電柱20側(A点側)からウインチ46を用いて第2牽引ロープ23を牽引し、牽引ロープ巻き付けドラム36を用いて第2牽引ロープ23を巻き取る。その後、吊り線32の先端部がB点に到達したところで、作業者が、B点において、ハンガ33の先端部を、第1終端クランプ37を用いて、吊り線32の先端部に固定する。この状態から上述の一束化管路34を構築する工程(ステップ5)を開始し、一束化管路34を構築していく。なお、第2牽引ロープ23の一端と吊り線32の先端部との接続は、両者を一体化できればよく、結び付けることによる接続に限られるものではない。
作業者は、一方の電柱21側の位置としてのB点において、ハンガ33を第1牽引ロープ22に巻き付けながら、他方の電柱20側(A点側)へと送り出していく(図4参照)。つまり、第1牽引ロープ22は、一束化管路34内に巻き込まれる。このようにすることにより、両側の電柱20及び21に支持固定された第1牽引ロープ22が一束化管路34の中を通るようになるため、第1牽引ロープ22が、吊り線32及びハンガ33を一束化管路34内から支持することできる。そのため、吊り線32やハンガ33の垂れ下がりが抑制される。更に、第1牽引ロープ22が吊り線32を支持するため、ケーブル繰出車や延線車等を用いて、バックテンションをかけながら吊り線32を送り出す必要がなくなる。
本実施形態のように、吊り線32を繰出す際に、ハンガ33を同時に布設することで、長距離スパンを有する電柱間においてハンガ33を塑性変形させずに布設することができるが、その際に吊り線32を第1牽引ロープ22に支持させないと、吊り線32及びハンガ33は、自重によって垂れ下がり、例えば、川や地面等の障害物に接触して、ハンガ33が塑性変形してしまうおそれがある。そのため、吊り線32を第1牽引ロープ22に支持させずに、吊り線32及びハンガ33を、長距離スパンを有する電柱間に布設する場合には、図11に示すように、B点側にケーブル繰出車や延線車等の専用機器60を設置し、この専用機器60により吊り線32にバックテンションを加えながら、吊り線32を徐々に送り出すと共に、A点側に設置されたウインチ63で牽引し、牽引ロープ巻き付けドラム61により1条の牽引ロープ62を巻き取る必要がある。
これに対して、本実施形態では、第1牽引ロープ22が、吊り線32及びハンガ33を支持し、吊り線32及びハンガ33が垂れ下がることを抑制するため、一方の電柱21側(B点側)において、吊り線32に大きなバックテンションを付加するための特別な専用機器60を設置する必要がなく、例えば1人の作業者の人力によって吊り線32を送り出すことが可能となる。更に、本実施形態では、吊り線32に大きな張力を加える必要がない。そのため、吊り線32と他の部材との間に障害物(例えば衣服など)が挟まれることが仮にあったとしても、専用機器60を用いる場合と比較して、障害物を取り除き易いため、その障害物がそのまま巻き込まれてしまうような事故を防止することができる。また更に、本実施形態では吊り線32にバックテンションを加える専用機器60が不要となるため、長距離スパンを有する電柱間であっても比較的低コストで、架空ケーブル(後述するケーブル40)の布設が可能となる。
更に、第2牽引ロープ23の他端側を、他方の電柱20側に設置されたウインチ46により、他方の電柱20側(A点側)から牽引することにより、吊り線32及びハンガ33を、長距離スパンを有する電柱間に容易に布設することができる。
なお、本実施形態では、ハンガ33として、コサインカーブハンガを使用しているが、スパイラルハンガなどの一束化管路を形成可能な別のハンガを用いることも可能である。但し、コサインカーブハンガは、例えばスパイラルハンガと比較して、収納性が高く、ハンガ同士を複数連結させる必要もない。従って、コサインカーブハンガは、スパイラルハンガと比較して、作業者にとって取り扱い易いため、コサインカーブハンガを用いることが好ましい。また、長距離スパンを有する電柱間に吊り線32及びハンガ33を布設する場合にはコサインカーブハンガを用いることが特に好ましい。スパイラルハンガを用いると、長距離スパンを有する電柱間において何度もハンガ同士を連結する必要があり、作業者にとって負担が大きいためである。また本実施形態におけるコサインカーブハンガとは、S撚り部とZ撚り部とが交互に入れ替わるオープン構造を有する、協栄線材株式会社製のコサインカーブハンガ(略称CCH)を意味する。
ハンガ33としてコサインカーブハンガを用いる場合、作業者は、上述したようにハンガ33を第1牽引ロープ22に巻きつけると共に、ハンガ33と吊り線32とを連結具38としてのコサインカーブハンガストッパ(以下、単に「CCHストッパ」と記載する)により連結しながら、吊り線32及びハンガ33を他方の電柱20側に送り出していくことが好ましい(図5参照)。このようにすることにより、コサインカーブハンガは、強風等の影響を受けても、吊り線32から脱落しにくくなる。特に、長距離スパンを有する電柱間においてコサインカーブハンガが吊り線32から脱落してしまうと、補修が極めて困難であることから、作業者は、ハンガ33としてのコサインカーブハンガを第1牽引ロープ22に巻き付ける作業と同時に、コサインカーブハンガと吊り線32とを連結する連結具38を取り付け、吊り線32及びコサインカーブハンガを電柱20側(A点側)に送り出すようにする。なお、連結具38としてのCCHストッパは、コサインカーブハンガと吊り線32とを連結することができるものであれば、どのような構成であってもよい。
なお、一束化管路34を構築する工程により第2牽引ロープ23がB点側からA点側に牽引されると、各支持具28としての配線リングも、第2牽引ロープ23に追従して、B点側からA点側に移動する。従って、一束化管路を構築する工程では、作業者は、電柱20の位置(A点)において、配線リングを第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23から取り外し、回収する。
作業者は、一束化管路34を構築する工程の後に、すなわち、吊り線32、ハンガ33、及び連結具38をB点からA点まで布設した後に、B点において、ハンガ33の基端部を、第2終端クランプ39により、吊り線32に固定する工程(ステップ6)を行う(図6参照)。
その後、作業者は、吊り線32をシメラ―(張線器)を用いて張り上げ、吊り線32の弛度を決定し、吊り線32を両側の電柱20及び21に、巻付グリップにて引留める工程(ステップ7)を行う(図7参照)。これにより、今まで第1牽引ロープ22が受け持っていた、吊り線32及びハンガ33の自重等に対する張力が解放され、吊り線32が全ての張力を担う。なお、本実施形態の吊り線32は、両側の電柱20及び21に、巻付グリップにより引留められることにより支持固定されるが、両側の電柱20及び21に支持固定される方法であればよく、この方法に限られるものではない。
次に、作業者は、両側の電柱20及び21に支持固定された第1牽引ロープ22の両端を、両側の電柱20及び21から開放する(非固定状態にする)工程(ステップ8)を行う(図8参照)。上述した、吊り線32を巻付グリップにて引留める工程(ステップ7)を行うことにより、第1牽引ロープ22は張力を担わない状態になるため、第1牽引ロープ22の両端を、両側の電柱20及び21から容易に取り外すことができる。
なお、本実施形態では、電柱間に張り渡された第1牽引ロープ22の両端を両側の電柱20及び21に各々支持固定する工程(ステップ3)において、第1牽引ロープ22の両端は、両側の電柱20及び21に各々結び付けることにより支持固定されていたため、この結び付けを解くことにより、第1牽引ロープ22を、両側の電柱20及び21から開放する(非固定状態にする)。
次いで、作業者は、B点において、両側の電柱20及び21から開放された第1牽引ロープ22の一端又は他端(本実施形態では電柱21側の一端)にケーブル40を接続する工程(ステップ9)を行い、その後、第1牽引ロープ22を、ケーブル40が接続されていない他端側又は一端側(本実施形態では電柱20側(A点側))から牽引ロープ巻き付けドラム47により牽引し、ケーブル40を、一束化管路34内を通じて、電柱間に張り渡す工程(ステップ10)を行う(図8参照)。このとき、図8に示すように、ケーブル40と共に、一束化管路34内に通線紐41を張り渡す。つまり、通線紐41をケーブル40と一体化させておき、通線紐41をケーブル40と同時に電柱間に布設する。これにより、需要増加や自然災害の応急復旧等により、ケーブルの増設や張替えを実施する場合には、一束化管路34内にある通線紐41を用いてケーブル40とは別の追加のケーブルを、迅速に布設することが可能となる。なお、ケーブル40及び通線紐41は、B点側の地上に設置された牽引ロープ巻き付けドラム42及び通線紐巻き付けドラム43から送り出される。ここで、通線紐41はケーブル40と同等以上の耐候性を有するものが望ましい。また、ケーブル40と共に布設する通線紐41としては、例えば、ドロップケーブルなどが挙げられる。
作業者は、ケーブル40及び通線紐41をA点まで布設した後、ケーブル40及び通線紐41それぞれの両端を、両側の電柱20及び21へ引留める工程(ステップ11)を行う(図9参照)。これにより、長距離スパンを有する電柱間での架空ケーブルの布設作業が完了する。
以上のように、本実施形態としての架空ケーブル(ケーブル40)の布設方法では、電柱間に張り渡された2条の牽引ロープ(第1牽引ロープ22及び第2牽引ロープ23)の使用方法を工夫することにより、吊り線32にバックテンションを加える専用機器60(図11参照)を用いることなく、更に、ハンガ33を塑性変形させることなく、長距離スパンを有する電柱間に一束化管路34を構築することが可能である。
本発明は、電柱間に一束化管路を構築する方法及びこの方法を用いた架空ケーブルの布設方法に関する。
20、21:電柱
22:第1牽引ロープ
23:第2牽引ロープ
24:第3牽引ロープ
25、26、27:牽引ロープ巻き付けドラム
28:支持具
29:括れ部
30:第1開口
31:第2開口
32:吊り線
33:ハンガ
34:一束化管路
35、36:牽引ロープ巻き付けドラム
37:第1終端クランプ
38:連結具
39:第2終端クランプ
40:ケーブル
41:通線紐
42:牽引ロープ巻き付けドラム
43:通線紐巻き付けドラム
44:滑車
45、46:ウインチ
47:牽引ロープ巻き付けドラム
60:専用機器
61:牽引ロープ巻き付けドラム
62:牽引ロープ
63:ウインチ
A、B:電柱の設置位置
S1〜S11:工程(ステップ)

Claims (8)

  1. 電柱間に張り渡された第1牽引ロープの両端を両側の電柱に各々支持固定する工程と、
    前記電柱間に張り渡され、前記両側の電柱に支持固定されていない第2牽引ロープの一端に接続された吊り線及びS撚り部とZ撚り部とが交互に入れ替わるオープン構造を有するハンガを、一方の電柱側において前記ハンガを前記第1牽引ロープに巻きつけながら、他方の電柱側へと送り出すと共に、前記第2牽引ロープの他端側を前記他方の電柱側から牽引することにより、前記電柱間に一束化管路を構築する工程と、を含む、一束化管路の構築方法。
  2. 前記第1牽引ロープを前記両側の電柱に支持固定する前記工程の前に、前記第1牽引ロープが前記第2牽引ロープを支持する支持具を、前記第1牽引ロープ及び前記第2牽引ロープに対して、所定間隔を空けて取り付けながら、前記第1牽引ロープ及び前記第2牽引ロープを前記電柱間に張り渡す工程を、更に含む、請求項1に記載の一束化管路の構築方法。
  3. 前記一束化管路を構築する前記工程では、前記他方の電柱側において前記支持具を前記第1牽引ロープ及び前記第2牽引ロープから取り外し回収する、請求項2に記載の一束化管路の構築方法。
  4. 前記第1牽引ロープ及び前記第2牽引ロープを前記電柱間に張り渡す前記工程の前に、前記電柱間に第3牽引ロープを張り渡す工程を更に含み、
    前記第1牽引ロープの一端及び前記第2牽引ロープの前記一端が接続された前記第3牽引ロープを前記電柱間で牽引することにより、前記第1牽引ロープ及び前記第2牽引ロープを前記電柱間に張り渡す請求項2又は3に記載の一束化管路の構築方法。
  5. 前記一束化管路を構築する前記工程では、前記ハンガを前記第1牽引ロープに巻きつけると共に、前記ハンガと前記吊り線とを連結具により連結しながら、前記吊り線及び前記ハンガを前記他方の電柱側に送り出す、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の一束化管路の構築方法。
  6. 前記一束化管路を構築する前記工程の前に、前記第2牽引ロープの前記一端と前記吊り線の先端部とを接続し、その後、前記吊り線の前記先端部に前記ハンガの先端部を、第1終端クランプにより固定する工程と、
    前記一束化管路を構築する前記工程の後に、前記吊り線に前記ハンガの基端部を、第2終端クランプにより固定する工程と、を更に含む、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の一束化管路の構築方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の一束化管路の構築方法と、
    前記一束化管路を構築する前記工程の後に、前記吊り線を前記両側の電柱に支持固定する工程と、
    前記両側の電柱に支持固定された前記第1牽引ロープの前記両端を、前記両側の電柱から開放する工程と、
    前記両側の電柱から開放された前記第1牽引ロープの一端又は他端にケーブルを接続する工程と、
    前記第1牽引ロープを、前記ケーブルが接続されていない前記他端側又は前記一端側から牽引し、前記ケーブルを、前記一束化管路内を通じて、前記電柱間に張り渡す工程と、を含む、架空ケーブルの布設方法。
  8. 前記ケーブルと共に、前記一束化管路内に通線紐を張り渡す、請求項7に記載の架空ケーブルの布設方法。
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