JP2009093114A - 収納ケース付き光ケーブルとその布設方法 - Google Patents

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寛 宮野
Kenichiro Otsuka
健一郎 大塚
Tetsuya Osugi
哲也 大杉
Yoshio Ukita
義生 浮田
Hiroshi Nagai
博 永井
Hideaki Tajima
英明 田島
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Abstract

【課題】光ファイバの引き落としの布設作業、および、これに続く屋内への布設作業も容易で、効率よく短時間で実施することができ、また、布設後の余長処理を美観を損なうことなく効果的に行うことができ、しかも弛みのない確実な布設を行うことが可能な収納ケース付き光ケーブルとその布設方法を提供する。
【解決手段】コイル状に巻回された2巻きの光ケーブル11a,11bをカバーケース16とベース板17からなる収納ケース15に並列状態で収納し、カバーケースに2巻きの光ケーブルをそれぞれ独立して収納ケースから繰出す繰出孔16cを設け、ベース板に少なくとも一方の繰出し孔に連通する貫通孔17aを設けて構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバを幹線光ケーブル等からクロージャを介して、加入者宅等に引き落とすのに用いられる収納ケース付き光ケーブルとその布設方法に関する。
近年の映像配信、データ通信等のブロードバンドサービスの拡大により、光ファイバによる家庭向けのデータ通信サービス(FTTH:Fiber To The Home)の加入者が増加している。このFTTHでは、光ファイバを架空の幹線光ケーブルまたは支線光ケーブルからクロージャを介して加入者宅等に引き落とすのに、例えば、ドロップ光ケーブルと言われている光ケーブルが多く用いられている。加入者宅への光ファイバの引き落としは、例えば、市街の電柱等に布設された幹線光ケーブルまたは支線光ケーブルを、通常、クロージャと称されている接続函で分岐し、分岐された光ファイバをドロップ光ケーブルに接続して行われている。
この場合に、光ファイバの引き落とし用のドロップ光ケーブルとして、ケーブル本体部と吊線部を切断容易な首部で一体に連結したものを用い、吊線部の両端を家屋等の建造物に固定してケーブル本体部を吊下げ支持する形態で引き落とす方法がある。また、ドロップ光ケーブルに吊線部を有しない光ケーブルを用い、例えば、特許文献1に開示のように、金属線状体あるいは既設の電話線や電力線を支持線として、これに螺旋状に巻き付けて支持させる形態で引き落とす方法もある。
図8は、上記特許文献1に開示の光ファイバの引き落とし方法を示す図である。市街地の電柱3には、例えば、配電線系統の配電線1や光ケーブル配線系統の幹線光ケーブル2等が布設されている。そして、家屋6には、近接する電柱3上の配電線1からの引込み線4、幹線光ケーブル2からのドロップ光ケーブル5が引き落とされる。引込み線4は、その両端が電柱3と家屋6側とで固定され、ドロップ光ケーブル5は、引込み線4に螺旋状に巻き付けるようにして支持される。なお、引込み線4は、単なるメッセンジャワイヤであってもよいとされている。
ドロップ光ケーブル5を布設する方法は、輪状に束ねられたドロップ光ケーブル輪状束5’を、引込み線4の一端を電柱3に引き留めた状態で、引き留めていない他端側(家屋6側)からくぐらせる。次いで、引込み線4の他端を家屋6側の取付部7に固定し、ドロップ光ケーブル輪状束5’の一端を家屋側の接続箱8に接続する。この後、ドロップ光ケーブル5を繰出し、引込み線4に螺旋状に巻き付けながら、ドロップ光ケーブル輪状束5’を電柱3側に移動させる。そして、ドロップ光ケーブル5の先端を、光ケーブル配線系統の幹線光ケーブル2に支持されているクロージャ9を介して、幹線光ケーブル2に接続し、光ファイバの家屋6への引き落としを行っている。
特開2002−142319号公報
上記の図8に示す方法によりドロップ光ケーブルを布設する場合、その光ケーブル長は、寸足らずにならないように布設距離に対して多少長めにして余長を持たせている。このため、布設終了後に余長として残ったケーブル分の処理が必要となるが、特許文献1においては特に開示がなく、家屋壁等に束ねて支持させるとしても、美観上の問題や人が触れたり風によって束が崩れてしまう恐れがある。
また、図8のようにドロップ光ケーブル輪状束5’を移動させるだけでは、支持線となる線条体(引込み線)4とドロップ光ケーブル5の螺旋状部分とが密着せず、線条体とドロップ光ケーブルとの間の隙間が大きくあいた状態となる。このため、車両等による引っ掛け事故や鳥類による悪戯により断線する恐れがある。
また、通常は、ドロップ光ケーブル5を布設した後、家屋内に光ケーブルを導入して屋内の光配線が行われるが、この屋内の光配線のためのインドア光ケーブルが布設後のドロップ光ケーブル5と接続される。この光ケーブル間の接続は、ある程度の熟練を必要とするうえに、時間を要する作業である。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、光ファイバの引き落としの布設作業、および、これに続く屋内への布設作業も容易で、効率よく短時間で実施することができ、また、布設後の余長処理を美観を損なうことなく効果的に行うことができ、しかも弛みのない確実な布設を行うことが可能な収納ケース付き光ケーブルとその布設方法の提供を目的とする。
本発明による収納ケース付き光ケーブルは、コイル状に巻回された2巻の光ケーブルをカバーケースとベース板からなる収納ケースに並列状態で収納し、カバーケースに2巻の光ケーブルをそれぞれ独立して収納ケースから繰出す繰出孔を設け、ベース板に少なくとも一方の繰出し孔に連通する貫通孔を設けて構成される。
前記の2巻の光ケーブルは、それぞれの繰出し側の端部に光コネクタを取り付け、他方の端部で互いに一連長で光学的に連続するか、または、2巻の光ケーブルのそれぞれの両端部に、光コネクタを取り付ける。
前記の2巻の光ケーブルは、一方がドロップ用光ケーブルとされ、他方がインドア用光ケーブルとされ、少なくともドロップ用光ケーブルとされる側の繰出し孔には、テーパ状の貫通孔を有する絞り部材を取り付けるのが望ましい。また、他方のインドア用とされた光ケーブルは、1捻回/1ターンの捻りを加えてコイル状に巻回し、捻じれのない状態で繰出せるようにすることもできる。このため、インドア光ケーブル用とされる光ケーブルは、ケーブル断面が円形の光ケーブルを用いるのが好ましい。
本発明による上記の収納ケース付き光ケーブルの布設方法は、収納ケース付き光ケーブルの繰出孔と貫通孔に建造物間に張設される支持線に挿通させ、収納ケース付き光ケーブルを配線光ケーブル側から引き落とす家屋側に移動させ、収納ケース付き光ケーブル内のコイル状に巻回されている一方の光ケーブルを繰出して支持線の周りに螺旋状に巻き付け、その光ケーブルの残りを余長として収納ケース内に残し、他方の光ケーブルを繰出して家屋内に光配線する。
また、収納ケース付き光ケーブルに支持線収納リールを組み付け、支持線と該支持線に巻き付ける光ケーブルを同時に繰出して布設することもできる。
本発明の収納ケース付き光ケーブルによれば、布設用の2つの光ケーブルはコイル状に束ねられて、収納ケースで保持されているので、運搬、布設作業時の取扱い性がよく、また、一方の光ケーブルで引き落としを行い、他方の光ケーブルで家屋内の光配線とを行うことができ、布設の作業性を向上させて短時間で実施することが可能となる。しかも、支持線に光ケーブルを弛みなく巻き付けて布設することができ、車両等による引っ掛け事故や、鳥類等の悪戯による断線を防止することができる。さらに、残った光ケーブルの余長をそのまま収納ケースに収めて建造物等に保持固定することができ、美観を損なうことなく収納保持することができる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1(a)は本発明による収納ケース付き光ケーブルの概略を説明する図、図1(b)は、図1(a)のA−A断面を示す図である。図2(a),(b)は光ケーブルの一例を示す図、図3は絞り部材の一例を示す図である。図中、10は収納ケース付き光ケーブル、11a,11bは光ケーブルコイル、12は支持線、13は光ケーブル、13aは巻回部分、13bは繰出し部分、13cは渡り部分、14a,14dは光コネクタ、15は収納ケース、16はカバーケース、16a,16bは光ケーブル収納部、16cは繰出し孔、17はベース板、17aは貫通孔、18は絞り部材、18aはテーパ状の通し孔、19は引張り紐、20は光ファイバ心線、21,21’は抗張力体、22,22’はケーブル外被を示す。
本発明による収納ケース付き光ケーブル10は、図1に示すように、所定長さの光ケーブル13をコイル状に巻回された2巻の光ケーブル11aと11b(以下、光ケーブルコイルという)を、収納ケース15に並列状態に収納して構成される。収納ケース15は、カバーケース16とベース板17からなり、カバーケース16には、光ケーブルコイル11aと11bをそれぞれ収納する光ケーブル収納部16aと16bを有し、光ケーブルコイル11aと11bの光ケーブル13をそれぞれ独立して繰出す繰出し孔16cが設けられている。ベース板17は、カバーケース16の解放側の開口を閉じ、少なくとも一方の繰出し孔16cと対応する位置に、支持線12を挿通させる貫通孔17aが設けられている。
カバーケース16とベース板17は、種々の材質のもので形成することができるが、例えば、プラスチック(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネイド等)の成形で形成することができる。カバーケース16とベース板17とで形成される空間部には、光ケーブルコイル11aと11bがドーナツ型のコアレスコイル形状で収納され、内側のコイルターンから順次、繰出し孔16cから繰出し可能とされる。
光ケーブルコイル11a,11bの光ケーブル13は、巻回部分13aと繰出し部分13bからなり、巻回部分13aはカバーケース16の光ケーブル収納部16a,16bで保持される。繰出し部分13bはカバーケース16の繰出し孔16cから引き出され、その先端には、予め光コネクタ14a,14b(SCコネクタ、FCコネクタ等)が取り付けられる。巻回部分13aの終端は、例えば、一連長で連続して渡り部分13cとされ、2巻の光ケーブルコイル11aと11bとを光学的に連続させることができる。
光ケーブルコイル11a,11bのうち、一方は幹線光ケーブルに接続して引き落としを行うドロップ用光ケーブルとされ、他方は家屋内の光配線に用いられるインドア用光ケーブルとされる。例えば、図の左側に示す光ケーブルコイル11aを引き落とし用のドロップ光ケーブルとすると、この光ケーブルコイル11aが収納された側のカバーケース16に形成した繰出し孔16cと、ベース板17に形成した貫通孔17aに支持線12を挿通させ、この支持線12の外周に光ケーブルコイル11aの繰出し部分13bを螺旋状に巻き付けながら巻回部分13aから繰出して布設される。なお、この支持線12が挿通される側の繰出し孔16cには、後述する絞り部材18が取り付けられていることが好ましい。
一方の光ケーブルコイル11aをドロップ用光ケーブルとすることで、他方の光ケーブルコイル11bは、インドア用光ケーブルとされて家屋内の光配線に用いられる。この場合、光ケーブルコイル11bは、光ケーブル13を繰出し孔16cから単に引き出すことにより繰出され、繰出し部分13bの先端に設けた光コネクタ14bを、所定の光コンセント等に接続することで布設することができる。なお、この場合、繰出し部分13bは、配線パイプ内等に挿通させる場合もあり、捻りが生じないような形態で繰出されている方が好ましい。
光ケーブルコイル11a,11bに用いられる光ケーブル13としては、図2(a),(b)に一例として示すような、断面が長方形状のもの、または、断面円形状のもので、吊線部を有しない形状のものが用いられる。ただ、繰出し性を良好にするには、収納ケース内で整列状態で巻き取られていることが好ましく、整列状に巻き取りやすい断面長方形状の光ケーブルの方が望ましいと言える。しかし、捻りがない状態で繰出す場合は、巻回部分13aを形成する際に、1ターン毎に捻りを加えるようにして巻回しておく必要があり、この場合は捻りを付与したコイルターンを整列させるには、断面円形状の光ケーブルが適している。
図2(a)のような断面が長方形状のものは、例えば、光ファイバ心線20の両側に抗張力体21を配し、全体を難燃ポリエチレン等からなるケーブル外被22(例えば、長辺側3.1mm、短辺側2mm程度)で一体に被覆して形成される。光ファイバ心線20は、標準外径125μmのガラスファイバを外径250μm程度の保護被覆で被覆したものである。抗張力体21は、外径0.5mm程度の鋼線または高強度繊維を樹脂で固めたノンメタリックの線材(FRP)で形成されている。また、ケーブル外被22の長辺側の側面には、引裂き用のV字状のノッチが設けられていてもよいが、ノッチを有しない形状のものであってもよい。
また、図2(b)のように、断面が円形状のものは、光ファイバ心線20の周囲に抗張力体21’として、アラミド繊維等の高強度繊維を配して、これらを断面円形状のケーブル外被22’(例えば、外径2mm程度)で被覆して形成される。抗張力体21’の高強度繊維は、光ファイバ心線20の抗張力体としての機能する以外に、外力に対する緩衝体としての機能も有している。
なお、光ケーブル13は、長方形状または断面円形状のいずれの場合も、ケーブル内の光ファイバが1本〜数本の少ない心数で形成される。
上記した光ケーブル13は、その巻回部分13aを収納ケース15に収納して、コイル状の巻回状態が保持される。ここで、例えば、一方の光ケーブルコイル11aの光ケーブル13として、上記図(a)の長辺側3.1mm、短辺側2mm程度の長方形状断面のものを用いるとして、巻回部分13aのコイル内径D1を30mm、コイル外径D2を80mm、高さHを30mm程度で巻回すると、長さ20m程度の光ケーブル13を収納することができる。
また、他方の光ケーブルコイル11bの光ケーブル13として、上記と同様に長辺側3.1mm、短辺側2mm程度の長方形状断面のものを用いるとして、巻回部分13aのコイル内径D1を30mm、コイル外径D2を65mm、高さHを30mm程度で巻回すると、長さ10m程度の光ケーブル13を収納することができる。
巻回部分13aのコイル内径D1、コイル外径D2は、任意に設定することができるが、光ケーブルの曲げ径による伝送品質の劣化を抑えるためには、コイル内径D1は30mm以上とするのが望ましい。
また、収納ケース15を支持線に挿通させて延線する際に、近傍の障害物に引っ掛かることがなく、また、ケーブル余長の収納体として布設後に家屋の軒下等の建造物に固定設置しておくには、収納ケース15はあまり大きくすることは望ましくなく、コイル外径D2は200mm程度以下とするのが好ましい。また、コイル外径D2が過度に大きくなると、支持線12への巻き付けピッチが大きくなって、密着性が悪くなり弛みが生じやすくなるので、この点からもコイル外径D2は200mm以下とするのが好ましい。
支持線12が挿通される側の繰出し孔16cに設けられる絞り部材18としては、図3に示すように、例えば、通し孔18aを有する外形が円錐台形状で、合成ゴムや天然ゴム、ポリエチレン等の軟質の材料で形成され、光ケーブル13の繰り出し時に、ケーブル外被を損傷しないようにされる。また、この絞り部材18は、スムーズな繰出しを実現するために、通し孔18aをテーパ状としてある。さらに、光ケーブル13の繰出し部分13bが、支持線12に密接に巻き付けられて延線されるように、絞り口18bを適当な口径とすることができる。例えば、支持線12の外形を2mm、光ケーブル13の外寸が3mmの場合は、絞り口18bの口径Sは5mm程度とするとよい。
また、収納ケース15の適当な部分に引張り紐19を取り付けておくとよい。これは、収納ケース付き光ケーブル10を高所から低所に、あるいは反対の低所から高所に布設する際に、収納ケース15を支持線に沿って移動させるのに便なるもので、作業者は地上から引張り紐19を操作するだけで布設を可能とする。なお、引張り紐19には、種々の材質のものを用いることができるが、例えば、引張り強度のあるアラミド繊維紐等が好ましい。
図4は、他の実施形態を説明する図で、図中の符号は、図1の説明に用いたのと同じ符号を用いることにより詳細説明を省略する。
この図4に示す収納ケース付き光ケーブル10’は、基本構成は図1の例と同じで、所定長さの光ケーブル13をコイル状に巻回した2巻の光ケーブルコイル11aと11bを、収納ケース15に並列状態に収納して構成される。収納ケース15のカバーケース16は、光ケーブルコイル11aと11bをそれぞれ収納する光ケーブル収納部16aと16bを有し、光ケーブル13をそれぞれ独立して繰出す繰出し孔16cが設けられている。そして、ベース板17は、カバーケース16の解放側の開口を閉じ、少なくとも一方の繰出し孔16cと対応する位置に支持線12を挿通させる貫通孔17aが設けられている。
光ケーブルコイル11a,11bの光ケーブル13は、巻回部分13aと繰出し部分13bからなり、巻回部分13aはカバーケース16の光ケーブル収納部16a,16bで保持される。繰出し部分13bは、巻回部分13aの内側のコイルターンからカバーケース16の繰出し孔16cから引き出され、順次繰出される、そして、その先端には、予め光コネクタ14a,14b(SCコネクタ、FCコネクタ等)が取り付けられる。また、巻回部分13aの最外側のコイルターンで、その終端部分は収納ケース15の外に引き出し可能とされ、光コネクタ14c、14dが予め取り付けられる。
図4の実施形態は、図1の実施形態が光ケーブルコイル11aと11bの終端側が渡り部分13c互いに一連長で連続して巻回されているのに対し、2巻の光ケーブルコイル11aと11bの終端部分にも光コネクタ14c、14dが取り付けられ、完全に独立した光ケーブルとされている点で異なっている。すなわち、光ケーブルコイル11aと11bとは、独立して形成することができ、例えば、一方の光ケーブルコイル11aを図2(a)の断面長方形状の光ケーブルで形成し、他方の光ケーブルコイル11bを図2(b)の断面円形状の光ケーブルで形成することもできる。これにより、例えば、光ケーブルコイル11bは、撚りをかけた状態でコイル状に巻き取り、繰出した際に撚りが生じない構成を、容易に実現することができる。
図4の例で、光ケーブルコイル11aと11bとは、終端部分に取り付けた光コネクタ14cと14dを相互接続することにより、図1の例と同様な形態となり、一方をドロップ用光ケーブルとし、他方をインドア用光ケーブルとすることができる。また、いずれか一方の側の光ケーブルが損傷した場合には、損傷した側の光ケーブルのみの布設を交換するだけで済み、修復に要する費用を安くすることが可能となる。さらに、屋外布設のドロップ用の光ケーブルと、屋内布設のインドア用の光ケーブルとの電気的絶縁(縁切り)を容易に行うことができる。その他、例示のように、光ケーブルコイル11aと11bとの収納長が異なる場合、屋外側と屋内側の光ケーブル布設距離を考慮して、光ケーブルを入れ替えて使用することもできる。
図5A〜図5Bは、図1で説明した収納ケース付き光ケーブルを製造する手順の一例を説明する図である。まず、図5A(a)に示すように、所定長さの光ケーブル13の一方の端部を巻始端として、リール23aで巻き取りを行い、光ケーブル13の他方の端部をもう一つの巻始端として、リール23bで巻き取る。ここで、例えば、リール23a側で巻き取られた光ケーブルを図1で説明した光ケーブルコイル11aとし、リール23b側で巻き取られた光ケーブルを図1で説明した光ケーブルコイル11bとする。
次いで、図5A(b)に示すように、2つのリール23aと23b上に整列巻きで巻き取られた光ケーブルコイル11aと11bとは、その巻終端を切断することなく一連長のまま連続させて、並列状態にして並べられる。なお、リール23a,23bは、胴部24a,24bの両側に鍔部25a,25bと26a,26bとを有し、各部は接着剤やネジ止により、取り外し可能に組み付けられている。
次に、図5A(c)に示すように、リール23a,23bの一方の鍔部25a,25bを取り外し、胴部24a,24bに巻き取られている光ケーブルコイル11aと11bの片方の端面を露出させる。
この後、図5A(d)に示すように、一方の鍔部25a,25bが取り外され露出された側の光ケーブルコイル11aと11bの端面を覆うように、図1で説明したカバーケース16を被せて、整列巻きされている巻回状態の崩れを一時的に防止する。
次いで、図5B(a)に示すように、カバーケース16で光ケーブルコイル11aと11bを仮保持させた状態で、胴部24a,24bともう一方の鍔部26a,26bとを結合させたまま抜き取る。そして、鍔部26a,26bに代えて、ベース板17がカバーケース16の解放側の開口を塞ぐように取り付ける。この段階で、光ケーブルコイル11aと11bとは、コアレスコイル形状とされて収納保持される。そして、巻回部分13aの内側のコイルターンから、カバーケース16に形成されている繰出し孔16cを通して巻始端部分13dを引き出す。
次に、図5B(b)に示すように、カバーケース16の少なくともドロップ用光ケーブルとされる側の繰出し孔16cに、図3で説明した絞り部材18を取り付け固定する。この絞り部材18のテーパ状の通し孔に、巻回部材13aから繰出されている巻始端部分13dを通し、その先端に光コネクタ14aを取り付ける。また、インドア用光ケーブルとされる側の繰出し孔16cから引き出されている巻始端部分13dの先端にも、同様に光コネクタ14bを取り付け、図1で説明したような収納ケース付き光ケーブルとすることができる。
図6A〜図6Cは、上述した図1に示す収納ケース付き光ケーブルを布設する布設方法の一例を説明する図である。ここでは、図6A(a)に示すように、電柱3上に架空配線されている幹線光ケーブル2からクロージャ9を介して、近くの家屋6に光ファイバを引き落とすことを想定するものとする。この場合、電柱3を一方の建造物とし、家屋6を他方の建造物として、クロージャ9が電柱3あるいは幹線光ケーブル2で支持されているとし、電柱3と家屋6との間に支持線12を新たに張設して、この支持線12に沿わせて光ケーブルの布設を行うものとする。
支持線12は、例えば、外径1.2mm程度の鋼線に、外径2.0mm程度でポリエチレンの被覆を施したものが用いられる。この支持線12は、一方の端部を光ケーブルのユーザとなる家屋6の取付部7に引留具等を用いて固定し、他方の端部を電柱3の上部に向けて延線する。次いで、図6A(b)に示すように、支持線12の延線端に、図1で説明した本発明による収納ケース付き光ケーブル10をくぐらせる。
収納ケース付き光ケーブル10の収納ケース15に支持線12が挿通された後、図6A(c)に示すように、支持線12の他方の端部を、電柱3の上方に設けられている取付部に家屋側と同様に引留具等を用いて固定し、支持線12を弛みの無いように張設する。このとき、収納ケース付き光ケーブル10の収納ケース15は、支持線12の他方の端部側に支持されクロージャ9の近くに位置している。そこで、収納ケース15のケーブル繰出し側に引き出されている光コネクタ14aをさらに引き出して、クロージャ9内に予め準備されている接続部に接続し、ドロップ用とされた光ケーブルコイルの一方の端部側を固定する。
このとき、図6B(a)に示すように、収納ケース付き光ケーブル10の収納ケース15に引張り紐19を取り付けて、作業者が地上から引っ張れる長さで垂らす。次いで、図6B(b)に示すように、作業者は地上から引張り紐19をゆっくり引っ張りながら、収納ケース15を支持線12に沿って家屋6方向に移動させる。この結果、収納ケース15内にコイル状に巻回されて収納されている光ケーブルの繰出し部分13bが、支持線12の外周に螺旋状に巻き付くようにして繰出され、布設される。
収納ケース15が、家屋6の軒下位置まで引き寄せられると、図6B(c)に示すように、収納ケース内に光ケーブルの余長分が残った状態のまま、収納ケース15を家屋の所定の取付部に固定する。
次いで、図6Cに示すように、収納ケース付き光ケーブル10のもう一方のインドア用とした光ケーブルが、収納ケース15から繰出され、家屋内に設置された配線管等に挿通させるなどして屋内での布設が行われる。そして、その先端に設けられている光コネクタ14bは、家屋に設置された光コンセント等に接続される。
図7は、他の布設方法の一例を説明する図である。この布設方法は、新たに支持線12を布設すると同時に光ケーブルの布設も合わせて行う方法である。30は支持線12が巻き取られている支持線収納リールで、この支持線収納リール30に支持アーム31により、図1で説明した収納ケース付き光ケーブル10を保持させ、また、支持線収納リール30を手に持って移動させるためのハンドル32を備えている。
光ケーブルの布設に際しては、支持線収納リール30から支持線12の先端を収納ケース付き光ケーブル10の収納ケース15に挿通させ後、支持線12の先端を電柱の上方に設けられている取付部に固定すると共に、光ケーブルの繰出し部分13bの先端に取り付けられている光コネクタ14aをクロージャの接続部に接続し、ドロップ用とされた光ケーブルの一方の端部側を固定する。
次いで、支持線収納リール30で支持線12を繰出しながら、支持線12の外周に光ケーブルの繰出し部分13bを巻き付けながら、収納ケース付き光ケーブル10と支持線収納リール30を家屋の軒下位置まで引き寄せる。そして、この後、収納ケース付き光ケーブル10を支持線収納リール30から外し、支持線12を切断して家屋軒下の取付部に引留具等を用いて固定し、以下、前記した図6B(c)〜図6Cと同様の方法により、布設を完了させることができる。
図6A〜図7では、新たに支持線を布設する例を示したが、既設のメタル電話線等を支持線として、この外周に本発明による収納ケース付き光ケーブルを用いて布設することもできる。この場合、例えば、以下の手順で実施することができる。
(1)家屋の軒下まで来ている既設の電話線端末部で、電話線の支持線を固定具から外すと共に、電話線の通信線部を切断する。
(2)前記の作業でフリーとなった電話線と支持線の端部側に、図1で説明した収納ケース付き光ケーブルをくぐらせ、収納ケースに電話線と支持線を挿通させる。
(3)次いで、固定具から外された電話線の支持線を再度固定具で固定し、張設された状態に戻す。
(4)収納ケースを電話線およびその支持線に沿って、幹線光ケーブルのクロージャ方向に引っ張り上げる。
(5)収納ケース付き光ケーブルの一方の先端に取り付けられている光コネクタを、クロージャ内の予め準備されている接続部に接続し、光ケーブルの一方の端部側を固定する。
(6)次いで、図6B(a)〜図6(c)で説明したのと同様な方法により、収納ケースを支持線に沿って家屋の軒下方向に移動させる。この結果、収納ケース内にコイル状に巻回収納されている光ケーブルが、支持線および電話線の外周に螺旋状に巻き付くようにして繰出されて布設される。
(7)収納ケース付き光ケーブルが、家屋の軒下位置まで引き寄せられると、収納ケース内にケーブル余長分が残った状態のまま、収納ケースを家屋の所定の取付部分に固定設置する。そして、インドア用とされた光ケーブルを引き出して家屋内の配線を行った後、その先端に設けられている光コネクタ14bは、家屋に設置された光コンセント等に接続される。また、切断された既設の電話線は、電気接続部材を用いて再接続するようにしてもよいが、ドロップ光ケーブルの収納ケースのベース板にメタル端子台を設けて接続するようにしてもよい。
本発明による収納ケース付き光ケーブルの一例を説明する図である。 本発明で用いられる光ケーブルの一例を説明する図である。 本発明で用いられる絞り部材の一例を説明する図である。 本発明による収納ケース付き光ケーブルの他の例を説明する図である。 本発明による収納ケース付き光ケーブルを製造する手順の一例を説明する図である。 図5Aに引続く手順を説明する図である。 本発明による収納ケース付き光ケーブルの布設方法の一例を説明する図である。 図6Aに続く布設方法を説明する図である。 図6bに続く布設方法を説明する図である。 本発明による収納ケース付き光ケーブルの布設方法の他の例を説明する図である。 従来技術を説明する図である。
符号の説明
10,10’…収納ケース付き光ケーブル、11a,11b…光ケーブルコイル、12…支持線、13…光ケーブル、13a…巻回部分、13b…繰出し部分、13c…渡り部分、13d…巻始端部分、14a〜14d…光コネクタ、15…収納ケース、16…カバーケース、16a,16b…光ケーブル収納部、16c…繰出し孔、17…ベース板、17a…貫通孔、18…絞り部材、18a…テーパ状の通し孔、18b…絞り口、19…引張り紐、20…光ファイバ心線、21,21’…抗張力体、22,22’…ケーブル外被、23a,23b…リール、24a,24b…胴部、25a〜26b…鍔部、30…支持線収納繰リール、31…支持アーム、32…ハンドル。

Claims (8)

  1. コイル状に巻回された2巻の光ケーブルがカバーケースとベース板からなる収納ケースに並列状態で収納され、前記カバーケースは前記2巻の光ケーブルがそれぞれ独立して前記収納ケースから繰出す繰出し孔を備え、前記ベース板は少なくとも一方の前記繰出孔に連通する貫通孔が設けられていることを特徴とする収納ケース付き光ケーブル。
  2. 前記2巻の光ケーブルは、それぞれの繰出し側の端部に光コネクタが取付けられ、他方の端部で互いに一連長で光学的に連続していることを特徴とする請求項1に記載の収納ケース付き光ケーブル。
  3. 前記2巻の光ケーブルは、それぞれの端部に光コネクタが取付けられていることを特徴とする請求項1に記載の収納ケース付き光ケーブル。
  4. 前記2巻の光ケーブルの一方がドロップ用光ケーブルとされ、他方がインドア用光ケーブルとされ、少なくとも前記ドロップ用光ケーブルとされる側の前記繰出し孔にテーパ状の通し孔を有する絞り部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の収納ケース付き光ケーブル。
  5. 前記インドア用光ケーブル用とされた光ケーブルは、1捻回/1ターンの捻りを加えてコイル状に巻回され、捻じれのない状態で繰出せるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の収納ケース付き光ケーブル。
  6. 前記インドア用とされた光ケーブルは、ケーブル断面が円形の光ケーブルであることを特徴とする請求項5に記載の収納ケース付き光ケーブル。
  7. 前記請求項1〜6のいずれか1項に記載の収納ケース付き光ケーブルを用い、前記収納ケース付き光ケーブルの繰出し孔と貫通孔に建造物間に張設される支持線に挿通させ、前記収納ケース付き光ケーブルを配線光ケーブル側から引き落とす家屋側に移動させ、前記収納ケース付き光ケーブル内のコイル状に巻回されている一方の光ケーブルを繰出して前記支持線の周りに螺旋状に巻き付け、前記一方の光ケーブルの残りを余長として前記収納ケース付き光ケーブルの収納ケース内に残し、他方の光ケーブルを繰出して家屋内に光配線することを特徴とする収納ケース付き光ケーブルの布設方法。
  8. 前記収納ケース付き光ケーブルに支持線収納リールを組み付け、前記支持線と前記支持線に巻き付ける光ケーブルを同時に繰出して布設することを特徴とする請求項7に記載の収納ケース付き光ケーブルの布設方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101655592B (zh) * 2009-07-31 2011-08-10 南京烽火藤仓光通信有限公司 光缆用阻水纱放纱装置及其放纱方法

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