JPH10148737A - 架空屋外用光ケーブル - Google Patents

架空屋外用光ケーブル

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JPH10148737A
JPH10148737A JP8309771A JP30977196A JPH10148737A JP H10148737 A JPH10148737 A JP H10148737A JP 8309771 A JP8309771 A JP 8309771A JP 30977196 A JP30977196 A JP 30977196A JP H10148737 A JPH10148737 A JP H10148737A
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JP
Japan
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cable
tension member
optical fiber
sheath
optical cable
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Application number
JP8309771A
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English (en)
Inventor
Kazunari Suzuki
一成 鈴木
Suehiro Miyamoto
末広 宮本
Koichiro Watanabe
幸一郎 渡辺
Shinichi Furukawa
眞一 古川
Kazuo Hokari
和男 保苅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集合光ケーブルから分岐して加入者宅内に引
き込むのに用いられる架空光ケーブルの製造性を向上さ
せるとともに、束取りを可能にする。 【解決手段】 第1のテンションメンバ11と第2のテ
ンションメンバ12と光ファイバ心線13とを同一平面
上に順次並べて一括押出被覆してシース14を設けるこ
とにより一体化する。第1のテンションメンバ11と第
2のテンションメンバ12との間に弱化溝15aを形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般加入者宅用とし
て架設されている架空集合屋外用光ケーブルから分岐し
て加入者宅内に引き込み配線するための架空屋外用光ケ
ーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、光ファイバ通信網を一般家庭など
の加入者宅にまで普及させることが具体的に検討されて
いる。この場合、通信用光ファイバを電話局から各加入
者宅内まで配線する方法として、例えば加入者宅内引き
込み用の単心の架空屋外用光ケーブル(以下、架空光ケ
ーブルと略称する)を複数本集合させて集合屋外用光ケ
ーブル(以下、集合光ケーブルと略称する)を構成し、
この集合光ケーブルを電柱に架設し、必要に応じてこの
集合光ケーブルから架空光ケーブルを引き抜いて、これ
を加入者宅内へ引き込む方法が提案されている。
【0003】この加入者宅内引き込み用の単心の架空光
ケーブルとしては、例えば図5に示すような構造のもの
が提案されている。この図の架空光ケーブルは、支持線
43の周囲にケーブル本体48を螺旋状に巻き付けた構
造となっている。支持線43は、外径1.2mmの鋼線
41の外周上にPVC(ポリ塩化ビニル)シース42が
被覆されており、またケーブル本体48は、外径0.9
mmナイロン被覆光ファイバ心線45の両側に2本の外
径0.7mmの鋼線44,46をそれぞれ配してPVC
シース47で一体化して構成されている。この架空光ケ
ーブルは、支持線43とケーブル本体48とが別体とな
っており、支持線43にケーブル本体48が巻き付けら
れているので、これを加入者宅内へ引き込んだ後、ケー
ブル本体48を支持線43から分離させて、ケーブル本
体48のみを屋内配線に用いることができる。
【0004】ところで一般的に用いられている光ケーブ
ルの出荷形態として、図6に示すように、光ケーブル6
0をボビンやドラム等の巻芯を用いずに環状に巻き、止
めテープ61等で結束した形態がある。光ケーブル60
をこのように環状に巻くことを「束取り」という。光ケ
ーブル60を束取りすればボビンやドラムを用いずに済
むので、コストの低減や軽量化を図る上で好ましい。
【0005】しかしながら図5に示す構造の架空光ケー
ブルは、支持線43とケーブル本体48とが別体となっ
ているので、束取りすると、部分的に撚りが戻るなどの
不具合が生じる場合がある。したがって架空光ケーブル
をドラムやボビン等に巻き付けた形態としなければなら
ず、コスト増大の一因となる。また架空ケーブルを製造
する際には、支持線43とケーブル本体48とをそれぞ
れ作製する工程と、支持線43の周囲にケーブル本体4
8を巻き付ける工程とが必要であるので、工程数が多く
製造効率が悪かった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、この発明にお
ける課題は、集合光ケーブルから分岐して加入者宅内に
引き込むのに用いられる架空光ケーブルの製造性を向上
させるとともに、束取りを可能にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、第1のテンションメンバと
第2のテンションメンバと光ファイバ心線とを同一平面
上に順次並べて一括押出被覆してシースを設けることに
より一体化し、前記第1のテンションメンバと第2のテ
ンションメンバとの間に弱化溝を形成したことを特徴と
する架空光ケーブルである。また請求項2記載の発明
は、第1のテンションメンバと第2のテンションメンバ
と光ファイバ心線と第3のテンションメンバとを同一平
面上に順次並べて一括押出被覆してシースを設けること
により一体化し、前記第1のテンションメンバと第2の
テンションメンバとの間、および前記第2のテンション
メンバと第3のテンションメンバとの間に弱化溝を形成
したことを特徴とする架空光ケーブルである。また請求
項3記載の発明は、少なくとも光ファイバ心線と隣り合
うテンションメンバが非金属材料からなることを特徴と
する請求項1または2記載の架空屋外用光ケーブルであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の架空光ケーブルの第1の実施例を示した
断面図である。本実施例の架空光ケーブル10は、第1
のテンションメンバ11と、第2のテンションメンバ1
2と光ファイバ心線13とが同一平面上に順次並べら
れ、これらがその周囲に一括押出被覆により形成された
シース14によって一体化されている。ここで、同一平
面上に並べるとは、各部材の中心軸が同一平面上に位置
するように各部材を平行に配することをいう。また、各
部材の中心軸が位置している平面に平行な方向の架空光
ケーブルの大きさをケーブル高さといい、これに対して
垂直な方向の架空光ケーブルの大きさをケーブル幅とい
う。
【0009】本実施例の架空光ケーブル10は、その断
面形状が、断面略円状の支持線部10Aと断面略円状の
ケーブル部10Bが首部15を介して連なった略ヒョウ
タン形に形成されている。この首部15には、シース1
4にケーブル幅方向の切り込みを入れた弱化溝15aが
設けられており、この弱化溝15aの位置で架空光ケー
ブル10をケーブル幅方向、すなわち図1中A−A’線
に沿う方向に容易に切断できるようになっている。そし
てこの位置で架空光ケーブル10を切断することによっ
て、第1のテンションメンバ11とシース14とからな
る支持線部10Aと、第2のテンションメンバ12と光
ファイバ心線13とシース14とからなるケーブル部1
0Bとが切り離されるようになっている。また光ファイ
バ心線13に口出し紐16が縦添えされており、この口
出し紐16を引っ張ることによってシース14に裂け目
を形成し、ここから光ファイバ心線13を容易に口出し
できるようになっている。
【0010】本発明で用いられる光ファイバ心線13は
特に限定されず、各種構造の単身形光ファイバ心線が用
いられる。本実施例では、光ファイバ裸線にシリコーン
等の紫外線硬化型樹脂で被覆を施して光ファイバ素線と
し、さらにその周上にナイロン被覆を施してなる外径
0.5mmのUV被覆心線が好適に用いられている。
【0011】第2のテンションメンバ12は、主に、ケ
ーブル部10Bを支持線部10Aから切り離して配線す
る際に、光ファイバ心線13が断線しないようにケーブ
ル部10Bの強度を担うものである。本実施例では外径
0.4mmの鋼線が好適に用いられている。この第2の
テンションメンバ12を設ける位置は、第1のテンショ
ンメンバ11および光ファイバ心線13と同一平面上で
あって、弱化溝15aと光ファイバ心線13との間であ
れば適宜変更可能である。第1のテンションメンバ11
は、架空光ケーブル10を集合光ケーブルから分岐して
架空配線する際の引っ張り強度を主に担うものである。
本実施例では外径0.4mmの鋼線が好適に使用されて
いる。
【0012】シース14は、第1のテンションメンバ1
1、第2のテンションメンバ12、および光ファイバ心
線13を一体化するとともに、これらを配線時の機械的
外力や配線後の環境から保護するものである。シース1
4は、材料としてPVC(ポリ塩化ビニル)やPE(ポ
リエチレン)等が好ましく用いられ、押出被覆によって
形成される。またシース14には滑材が好ましく添加さ
れている。滑材としては、例えばエルシルアミドが好ま
しく用いられ、添加量は0.5〜1%程度とするのが好
ましい。シース14の厚さは、薄いほうが架空光ケーブ
ル10を細径化できるので好ましいが、薄すぎると第1
のテンションメンバ11や第2のテンションメンバ12
が腐食したり、光ファイバ心線13の曲げ剛性が不足し
たりするおそれがある。したがって、ケーブル部10B
と支持線部10Aとを切り離した状態でもこれらの不都
合が生じないように、架空光ケーブル10の各部分にお
けるシース14の厚さが適宜設定される。
【0013】架空光ケーブル10の断面形状は、シース
14の必要な厚さを確保できるように、製造性等を考慮
して適宜設計することができる。本実施例の架空光ケー
ブル10は、支持線部10Aの断面形状が外径1.8m
mの略円状で、ケーブル部10Bの断面形状が外径1.
8mmの略円状で、首部15のケーブル幅方向の厚さが
0.7mmに形成されており、全体のケーブル高さは
4.0mm、ケーブル幅は1.8mmとなっている。ま
た首部15に設けられた弱化溝15aの深さは0.3m
mに形成されている。
【0014】口出し紐16は、細径で比較的強度に優れ
た材質を用いることが望ましく、例えばポリ−p−フェ
ニレンテレフタラミド繊維(ケブラー:商標)等のアラ
ミド繊維を好適に使用することができる。
【0015】このような構成の架空光ケーブル10は第
1のテンションメンバ11と、第2のテンションメンバ
12と、光ファイバ心線13とを同一平面上に順次並
べ、一括押出被覆を施してシース14を形成することに
よって得られる。本実施例の架空光ケーブル10は、こ
れを複数本、例えば24心程度を脱落しない形態に集合
させ、その周上に外被を形成して集合光ケーブルを構成
して好適に用いられる。そして、分岐箇所において集合
光ケーブルの外被に適当な大きさの孔を穿設し、ここか
ら架空光ケーブル10を引き抜いて加入者宅内等に引き
込み配線される。
【0016】本実施例の架空光ケーブル10は、第1の
テンションメンバ11と、第2のテンションメンバ12
と、光ファイバ心線13がシース14で一体化された構
造であるので、各部材を並べて一括被覆するだけで製造
することができる。したがって、製造工程数が少なくて
済むので、製造性が良い。さらに全体が一体化されてい
るので、束取りが可能である。また本実施例の架空光ケ
ーブル10は、支持線部10Aとケーブル部10Bとの
間に弱化溝15aが設けられているので、必要に応じて
ケーブル部10Bを支持線部10Aから切り離して、ケ
ーブル部10Bのみを配線に用いることができる。
【0017】さらに第2のテンションメンバ12が光フ
ァイバ心線13の近傍に、光ファイバ心線13と平行に
配されているので、シース14を押出被覆する際に、シ
ース14の収縮が光ファイバ心線13に作用してマイク
ロベンディングロスが生じるのを防止することができ
る。また第2のテンションメンバ12は光ファイバ心線
13と首部15との間に設けられているので、首部15
をカッター等の刃物を用いて切断して支持線部10Aか
らケーブル部10Bを切り離す際に、刃物が誤ってすべ
っても、光ファイバ心線13に刃が当らないようになっ
ている。さらにまた、光ファイバ心線13に口出し紐が
縦添えされているので、光ファイバ心線13を接続する
場合には、口出し紐16を引っ張ることによって光ファ
イバ心線13を容易に口出しすることができる。さらに
シース14に滑材を添加すれば、集合光ケーブルから架
空光ケーブル10を引き抜く際に、シース14と集合光
ケーブルの内面との摩擦抵抗を低下させて、引き抜き作
業を行い易くすることができる。
【0018】図2は本発明の架空光ケーブルの第2の実
施例を示した断面図である。本実施例の架空光ケーブル
20が、上記第1の実施例と大きく異なる点は、ケーブ
ル部20Bに2本のテンションメンバが配されており、
口出し紐が設けられていない点である。本実施例の架空
光ケーブル20は、第1のテンションメンバ(第1のテ
ンションメンバ)21と、第2のテンションメンバ22
aと、光ファイバ心線23と、第3のテンションメンバ
22bが同一平面上に順次並べられ、これらが、その周
囲に一括押出被覆により形成されたシース24によって
一体化されている。
【0019】本実施例の架空光ケーブル20は、その断
面形状が、断面略楕円状のケーブル部20Bの長軸方向
に断面略円状の支持線部20Aが首部25を介して連な
った形状に形成されている。この首部25には、シース
24にケーブル幅方向の切り込みを入れた弱化溝25a
が設けられており、この弱化溝25aの位置で架空光ケ
ーブル20をケーブル幅方向、すなわち図2中B−B’
線に沿う方向に容易に切断できるようになっている。そ
して、この位置で架空光ケーブル20を切断することに
より、第1のテンションメンバ21とシース24とから
なる支持線部20Aと、第2および第3のテンションメ
ンバ22a,22bと光ファイバ心線23とシース24
とからなるケーブル部20Bとが切り離されるようにな
っている。また光ファイバ心線23の周上のシース24
にもケーブル幅方向に切り込みを入れた弱化溝26が設
けられており、この弱化溝26の位置でシース24を容
易に引き裂くことができるようになっている。この位置
でシース24を引き裂くことによって光ファイバ心線2
3を容易に口出しすることができる。
【0020】光ファイバ心線23、および第1のテンシ
ョンメンバ21は上記第1の実施例と同様のものが用い
られている。また第2および第3のテンションメンバ2
2a,22bは、上記第1の実施例と同様にケーブル部
20Bの強度を担うとともに、光ファイバ心線23を口
出しする際には、この第2および第3のテンションメン
バ22a,22bを互いに遠ざかる方向に引っ張ってシ
ース24を引き裂くのに使用される。本実施例では、第
2および第3のテンションメンバ22a,22bとし
て、本実施例では外径0.4mmの鋼線が好適に用いら
れている。第2のテンションメンバ22aは、第1のテ
ンションメンバ21および光ファイバ心線23と同一平
面上であって、弱化溝25aと光ファイバ心線23との
間に設けられる。また第3のテンションメンバ22bは
光ファイバ心線23を挟んで第2のテンションメンバ2
2aと相対向する位置に設けられる。第2および第3の
テンションメンバ22a,22bの中心と光ファイバ心
線23の中心との距離は適宜変更可能である。
【0021】シース24は、上記第1の実施例と同様
に、材料としてPVC(ポリ塩化ビニル)やPE(ポリ
エチレン)等が好ましく用いられ、押出被覆によって形
成される。また好ましくは、上記第1の実施例と同様の
滑材が添加されている。シース24の厚さは、上記第1
の実施例と同様にして設定されるが、本実施例では、光
ファイバ心線23の両側に第2および第3のテンション
メンバ22a,22bがそれぞれ配されているので、上
記第1の実施例にものに比べてケーブル部20Bにおけ
るシースの厚さを薄く形成しても、必要な曲げ剛性を得
ることが可能である。本実施例における架空光ケーブル
20は、支持線部20Aの断面形状が外径1.8mmの
略円状で、ケーブル部20Bの断面形状が短軸1.8m
m、長軸2.6mmの略楕円状で、首部25のケーブル
幅方向の厚さが0.7mmに形成されており、全体のケ
ーブル高さは6.1mm、ケーブル幅は1.8mmとな
っている。また首部25に設けられた弱化溝25aの深
さは0.2mmで、光ファイバ心線23近傍に設けられ
た弱化溝26の深さは0.2mmに形成されている。
【0022】このような構成の架空光ケーブル20は第
1のテンションメンバ21と、第2のテンションメンバ
22aと、光ファイバ心線23と、第3のテンションメ
ンバ22bを同一平面上に順次並べ、一括押出被覆を施
してシース24を形成することによって得られる。
【0023】本実施例の架空光ケーブル20の架空光ケ
ーブル20は、上記第1の実施例と同様に、製造性が良
く、束取りが可能で、必要に応じてケーブル部20Bを
支持線部20Aから容易に切り離すことができる。また
シース24の形成時にシース24の収縮によって光ファ
イバ心線にマイクロベンディングロスが生じるのを防止
することができ、支持線部20Aからケーブル部20B
を切り離す際に、刃物が光ファイバ心線23に当らない
ようになっている。さらに、本実施例の架空光ケーブル
20は、第2および第3のテンションメンバ22a,2
2bが光ファイバ心線23を挟んだ相対向する位置にそ
れぞれ配されており、かつ光ファイバ心線23の周上の
シース24に弱化溝26が設けられているので、第2お
よび第3のテンションメンバ22a,22bを引っ張る
ことによりシース24を容易に引き裂くことができる。
したがって、光ファイバ心線23を接続する場合など
に、光ファイバ心線23に傷をつけたり、大きな曲げ応
力を加えることなく、光ファイバ心線23を容易に口出
しすることができる。
【0024】図3は本発明の架空光ケーブルの第3の実
施例を示した断面図である。本実施例の架空光ケーブル
30が、上記第2の実施例と大きく異なる点は、第2お
よび第3のテンションメンバ32a,32bがいずれも
非金属材料からなっている点である。本実施例の架空光
ケーブル30は、第1のテンションメンバ31と、第2
のテンションメンバ32aと、光ファイバ心線33と、
第3のテンションメンバ32bが同一平面上に順次並べ
られ、これらが、その周囲に一括押出被覆により形成さ
れたシース34によって一体化されている。
【0025】本実施例の架空光ケーブル30は、その断
面形状が、断面略蝶ネクタイ状のケーブル部30Bの端
部に断面略円状の支持線部30Aが首部35を介して連
なった形状に形成されている。この首部35には、シー
ス34にケーブル幅方向の切り込みを入れた弱化溝35
aが設けられている。そしてこの弱化溝35aの位置で
架空光ケーブル30をケーブル幅方向、すなわち図3中
C−C’線に沿う方向に容易に切断して、第1のテンシ
ョンメンバ31とシース34とからなる支持線部30A
と、第2および第3のテンションメンバ32a,32b
と光ファイバ心線33とシース34とからなるケーブル
部30Bとが切り離されるようになっている。またケー
ブル部30Bは、その断面形状が、ケーブル幅が中央部
35に向かって漸次縮小する略蝶ネクタイ状であり、こ
の中央部36の内方に光ファイバ心線33が配されてい
る。また中央部36には、シース34にケーブル幅方向
の切り込みを入れた弱化溝36aが設けられており、こ
の弱化溝36aの位置でシース34を引き裂いて、光フ
ァイバ心線33を容易に口出しできるようになってい
る。
【0026】光ファイバ心線33および第1のテンショ
ンメンバ31は、それぞれ上記第1の実施例と同様のも
のが用いられている。本実施例の架空光ケーブル30に
おける第2および第3のテンションメンバ32a,32
bは、非金属材料からなり、主に、ケーブル部30Bを
支持線部30Aから切り離して配線する際に、光ファイ
バ心線33が断線しないようにケーブル部30Bを強度
を担うものである。また、光ファイバ心線33を口出し
する際には、この第2および第3のテンションメンバ3
2a,32bを互いに遠ざかる方向に引っ張ってシース
34を引き裂くのに使用される。この第2および第3の
テンションメンバ32a,32bとしては、必要な強度
が得られる非金属材料であれば適宜ものを用いることが
できる。本実施例では外径0.7mmのFRP(ガラス
繊維強化プラスチック)が好適に用いられている。第2
および第3のテンションメンバ32a,32bを設ける
位置は、上記第2の実施例と同様にして設計することが
できる。
【0027】シース34は、上記第1の実施例と同様
に、材料としてPVC(ポリ塩化ビニル)やPE(ポリ
エチレン)等が好ましく用いられ、押出被覆によって形
成される。また好ましくは、上記第1の実施例と同様の
滑材が添加されている。シース34の厚さは、上記第1
の実施例と同様にして設定することができる。本実施例
の架空光ケーブル30は、支持線部30Aの断面形状が
外径1.8mmの略円状で、ケーブル部30Bの断面形
状が略蝶ネクタイ状で、その中央部36のケーブル幅が
1.6mmであり、ケーブル幅が最も大きい部分で2.
5mmとなっている。また首部35のケーブル幅方向の
厚さが0.7mmに形成されており、全体のケーブル高
さは3.0mm、ケーブル幅は8.5mmとなってい
る。また首部35に設けられた弱化溝35aの深さは
0.2mmで、ケーブル部30Bの中央部36に形成さ
れた弱化溝36aの深さは0.2mmに形成されてい
る。
【0028】このような構成の架空光ケーブル30は第
1のテンションメンバ31と、第2のテンションメンバ
32aと、光ファイバ心線33と、第3のテンションメ
ンバ32bを同一平面上に順次並べ、一括押出被覆を施
してシース34を形成することによって得られる。
【0029】本実施例の架空光ケーブル30によれば、
上記第2の実施例と同様の作用効果が得られるほか、第
2および第3のテンションメンバ32a,32bが非金
属材料で構成されているので、ケーブル部30Bを集合
光ケーブルから屋内配線まで配線する場合に、途中でア
ースをとらなくても雷害のおそれがない、という利点を
有する。
【0030】図4は本実施例の架空光ケーブル30を用
いた引き込み配線の例を示したものである。この例で
は、架設された集合光ケーブル50の分岐点51におい
て、集合ケーブル50から架空光ケーブル30が引き抜
かれ、この架空光ケーブル30が分岐点51から加入者
宅の成端キャビネット52まで架空屋外配線されてい
る。そして成端キャビネット52から屋内のアウトレッ
ト53までは、支持線部30Aを切り離してケーブル部
30Bのみが配線に用いられている。また支持線部30
Aは成端キャビネット52内でアース(図示せず)に接
続されている。
【0031】このように、本実施例の架空光ケーブル3
0を用いれば、成端キャビネット52でケーブル部30
Bのアースをとる必要がないので、集合光ケーブル50
から屋内のアウトレット53まで光ファイバ心線33を
無接続で引き込むことができる。これに対して、ケーブ
ル部が金属材料を用いて構成されている場合には、成端
キャビネット52でアースをとる必要があり、したがっ
て光ファイバ心線もここで接続される。なお本発明にお
いて、架空光ケーブルをノンメタリックとして無接続で
屋内配線できるようにするには、用いられるテンション
メンバのうち、少なくともケーブル部に配されるテンシ
ョンメンバ、すなわち光ファイバ心線に隣り合って配さ
れるテンションメンバを非金属材料で構成すればよい。
また第1のテンションメンバも非金属材料で構成しても
よく、この場合には成端キャビネットでアースをとる必
要がなくなる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の架空光ケーブルは、第1のテンションメンバと第2
のテンションメンバと光ファイバ心線とを同一平面上に
順次並べて一括押出被覆してシースを設けることにより
一体化し、前記第1のテンションメンバと第2のテンシ
ョンメンバとの間に弱化溝を形成したことを特徴とする
ものである。したがって、各部材を並べて一括被覆する
だけで製造することができるので、製造工程数が少なく
て済み、製造性が良い。また全体が一体化されているの
で、束取りが可能である。また第1のテンションメンバ
と第2のテンションメンバとの間に弱化溝が形成されて
いるので、必要に応じて光ファイバ心線を第1のテンシ
ョンメンバから容易に切り離して使用することができ
る。さらに第2のテンションメンバが光ファイバ心線の
近傍に、光ファイバ心線と平行に配されているので、シ
ースを押出被覆する際に、シースの収縮が光ファイバ心
線に作用してマイクロベンディングロスが生じるのを防
止することができる。また第2のテンションメンバは光
ファイバ心線と弱化溝との間に設けられているので、弱
化溝の位置をカッター等の刃物を用いて切断する際に、
刃物が誤ってすべっても、光ファイバ心線に刃が当らな
いようになっている。
【0033】本発明の請求項2記載の架空光ケーブル
は、第1のテンションメンバと第2のテンションメンバ
と光ファイバ心線と第3のテンションメンバとを同一平
面上に順次並べて一括押出被覆してシースを設けること
により一体化し、前記第1のテンションメンバと第2の
テンションメンバとの間、および前記第2のテンション
メンバと第3のテンションメンバとの間に弱化溝を形成
したことを特徴とするものである。したがって、請求項
1記載の架空光ケーブルと同様の作用効果が得られるほ
か、第2および第3のテンションメンバが光ファイバ心
線の両側にそれぞれ配されており、かつ第2のテンショ
ンメンバと第3のテンションメンバとの間に弱化溝が形
成されているので、第2および第3のテンションメンバ
を引っ張ることによりシースを容易に引き裂くことがで
きる。したがって、光ファイバ心線を接続する場合など
に、光ファイバ心線に傷をつけたり、大きな曲げ応力を
加えることなく、光ファイバ心線を容易に口出しするこ
とができる。
【0034】また本発明の請求項3記載の架空光ケーブ
ルは、請求項1または2記載の架空光ケーブルであっ
て、少なくとも光ファイバ心線と隣り合うテンションメ
ンバが非金属材料からなることを特徴とするものであ
る。したがって、請求項1または2記載の架空光ケーブ
ルと同様の作用効果が得られるほか、光ファイバ心線と
隣り合うテンションメンバが非金属材料で構成されてい
るので、光ファイバ心線を集合光ケーブルから屋内まで
無接続で引き込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の架空屋外用光ケーブルの第1の実施
例を示した断面図である。
【図2】 本発明の架空屋外用光ケーブルの第2の実施
例を示した断面図である。
【図3】 本発明の架空屋外用光ケーブルの第3の実施
例を示した断面図である。
【図4】 第3の実施例の架空屋外用光ケーブルを用い
た引き込み配線の例を示した説明図である。
【図5】 従来の架空屋外用光ケーブルの一例を示した
断面図である。
【図6】 束取りの例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,20,30…架空屋外用光ケーブル、 11,21,31…第1のテンションメンバ、 12,22a,32a…第2のテンションメンバ、 22b,32b…第3のテンションメンバ、 13,23,33…光ファイバ心線、 14,24,34…シース、 15a,25a,26,35a,36a…弱化溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 幸一郎 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 古川 眞一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 保苅 和男 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のテンションメンバと第2のテンシ
    ョンメンバと光ファイバ心線とを同一平面上に順次並べ
    て一括押出被覆してシースを設けることにより一体化
    し、前記第1のテンションメンバと第2のテンションメ
    ンバとの間に弱化溝を形成したことを特徴とする架空屋
    外用光ケーブル。
  2. 【請求項2】 第1のテンションメンバと第2のテンシ
    ョンメンバと光ファイバ心線と第3のテンションメンバ
    とを同一平面上に順次並べて一括押出被覆してシースを
    設けることにより一体化し、前記第1のテンションメン
    バと第2のテンションメンバとの間、および前記第2の
    テンションメンバと第3のテンションメンバとの間に弱
    化溝を形成したことを特徴とする架空屋外用光ケーブ
    ル。
  3. 【請求項3】 少なくとも光ファイバ心線と隣り合うテ
    ンションメンバが非金属材料からなることを特徴とする
    請求項1または2記載の架空屋外用光ケーブル。
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