以下、図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
〈画像形成システムの構成(1)〉
ここで、画像形成条件に関する画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータにより画像形成を指示する印刷指示装置50と、前記ジョブデータに基づいて画像形成を実行する画像形成装置100と、が通信ネットワーク10を介して接続される画像形成システムについて説明する。
ここで、通信ネットワーク10は、有線や無線の通信回線を用いたLAN,WANなどを意味するほか、印刷指示装置50と画像形成装置100とを直接接続する通信ケーブルや通信機器など、各種の通信手段を含むものとする。
印刷指示装置50は、画像形成条件に関する画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータを生成して画像形成装置100に対して画像形成を指示するもので、印刷指示装置50の各部を制御する制御部51と、通信ネットワーク10を介して画像形成装置100などの外部機器と通信するための通信部52と、印刷紙自装置50において各種操作と表示がなされる操作表示部53と、ジョブデータ生成の処理を行う処理部55と、各種データを不揮発性のメモリやHDDなどに蓄積する蓄積部57と、を備えて構成されている。
また、処理部55は、操作表示部53を介した印刷指示者からの指示に基づいて画像形成条件に関する画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータを生成するジョブデータ生成部55aと、画像形成設定情報以外の情報であって画像形成作業を補助するための画像形成関連情報の設定を行う画像形成関連情報設定部55bと、該画像形成関連情報の存在位置である参照先を示す参照先情報を生成する参照先情報生成部55cと、を備えて構成されている。なお、この実施形態では、ジョブデータ生成部55aは、参照先情報を前記ジョブデータに付加するようにしている。
また、蓄積部57は、ジョブデータの元になる画像データを不揮発性のメモリやHDDなどに蓄積する画像データ蓄積部57aと、画像形成関連情報を不揮発性のメモリやHDDなどに蓄積する画像形成関連情報蓄積部57bと、を備えて構成されている。
画像形成装置100は、印刷指示装置50からのジョブデータに基づいて画像形成を行うもので、画像形成装置100内の各部を制御する制御部101と、通信ネットワーク10を介して印刷指示装置50などの外部機器と通信するための通信部102と、画像形成作業者による操作入力と画像形成装置100の状態表示とを行う操作表示部103と、ジョブデータについての各種処理を行う処理部110と、画像形成に必要な各種画像処理を実行する画像処理部130と、画像形成する際の画像データなどを保存する画像保存部140と、画像形成命令とジョブデータ中の画像データとに基づいて画像形成を実行する画像形成部150と、を備えて構成されている。
なお、処理部110は、ジョブデータを解析して画像形成設定情報と画像データと参照先情報とを抽出するジョブデータ解析部110aと、抽出された参照先情報が示す参照先から画像形成関連情報を取得する画像形成関連情報取得部110bと、ウェブブラウザ機能や変換機能により画像形成設定情報や画像形成関連情報や参照先情報を操作表示部103で画像表示するよう処理する情報表示処理部110cと、を備えて構成されている。
なお、この実施形態において、画像形成関連情報とは、印刷指示装置50で生成された画像形成設定情報でジョブデータに設定できない内容、あるいは画像形成設定情報以外の情報、たとえば、納期,進捗状況,各工程に対する指示,在庫管理情報,画像形成後の製本加工工程など、画像形成作業者に伝達した場合に画像形成を補助しうる各種の情報を意味する。
〈画像形成システムの動作(1)〉
以下、図2のフローチャートと、図3−6の画面表示例説明図とを参照して画像形成システムの実施形態の動作(1)の説明を行う。
印刷指示装置50を操作する印刷指示者は、操作表示部53から印刷指示として、画像データ蓄積部57aに蓄積されている画像データの中から画像形成すべき画像データを選択し、画像形成条件に関する画像形成設定情報を設定し、画像形成作業者に伝達すべき各種の画像形成関連情報を設定する(図2中のステップS101)。ここで、参照先情報生成部55cが、画像形成関連情報の存在位置である参照先を示す参照先情報を生成する。
また、この印刷指示を受けて、ジョブデータ生成部55aが、画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータを生成する(図2中のステップS102)。
そして、ジョブデータ生成部55aは、生成したジョブデータに対して、参照先情報生成部55cにより生成された参照先情報を付加する(図2中のステップS103)。
以上のようにして、ジョブデータに参照先情報が付加された時点で、制御部101はジョブデータを通信ネットワーク10を介して画像形成装置100に送信する(図2中のステップS104)。
画像形成装置100は通信ネットワーク10を介してジョブデータを受信する(図2中のステップS201)と、ジョブデータ解析部110aがジョブデータを解析して画像形成設定情報と画像データと参照先情報とを抽出し取得する(図2中のステップS202)。
ここで、画像形成関連情報取得部110bは、抽出された参照先情報が示す参照先から画像形成関連情報を取得する(図2中のステップS203)。
そして、情報表示処理部110cは、ジョブデータ解析部110aで抽出された画像形成設定情報と、画像形成関連情報取得部110bで取得された画像形成関連情報とを、操作表示部103に表示するように制御する。なお、画像形成関連情報が、テキストや画像などプレーンな形式ではなく、HTMLやXMLその他の各種形式で記述されている場合には、ウェブブラウザ機能や変換機能によって表示可能な形式に変換した上で、操作表示部103に表示するよう制御する(図2中のステップS204)。
図3に示す操作表示部103の表示画面例では、画面左側の(a)が画像形成装置100で設定されている画像形成設定情報であり、画面右側の(b)の枠内の左側(b1)が印刷指示装置50において印刷指示者から指示された画像形成設定情報であり、画面右側の(b)の枠内の右側(b1)が印刷指示装置50において印刷指示者から伝達された画像形成関連情報である。
また、操作表示部103がタッチパネル形式で構成されている場合には、この表示画面の下部に、「印刷開始」、「キャンセル」、「設定変更」のアイコンを表示しておき、表示画面の画像形成設定情報や画像形成関連情報を確認した画像形成作業者の選択に応じて処理を進めるように、制御部101が動作を制御する。
このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が印刷開始のアイコンを押下した場合には(図2中のステップS205でYES)、制御部101はジョブデータに従って画像形成を実行するように画像処理部130と画像形成部150とを制御する(図2中のステップS206)。
また、このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者がキャンセルのアイコンを押下した場合には(図2中のステップS205でNO、S207でYES)、制御部101は画像形成を実行することなく動作を終了させるよう各部を制御する(図2中でエンド)。
さらに、このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が設定変更のアイコンを押下した場合には(図2中のステップS205でNO、S207でNO、S208でYES)、制御部101はジョブデータの画像形成設定情報の変更を受け付ける(図2中のステップS209)。そして、図3に示す操作表示部103の表示画面例の画面左側の(a)の画像形成設定情報の表示内容を変更する(図2中のステップS204)。
なお、このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者がいずれのアイコンも操作しない場合には(図2中のステップS205でNO、S207でNO、S208でNO)、制御部101は、画像形成作業者がいずれかのアイコンを操作するまで待機する(図2中のステップS205〜S207〜S208)。
図4に示す操作表示部103の表示画面例では、画面左側の(a)が画像形成装置100で設定されている画像形成設定情報であり、画面右側の(b)が印刷指示装置50において印刷指示者から指示された画像形成設定情報あるいは画像形成関連情報である。ここで、画面右側の(b)の枠内で、(b3)のように画像形成関連情報の参照先(URL)が表示されている。また、画像形成設定情報と画像形成関連情報とは、画面右側の(b)の枠内で(b4)に示されるようウェブブラウザによって表示されている。この場合、操作表示部103においてウェブブラウザの操作によって画像形成設定情報や画像形成関連情報が多数存在する場合でも任意の項目を閲覧することが可能になる。
図5に示す操作表示部103の表示画面例では、画面左側の(a)が画像形成装置100で設定されている画像形成設定情報であり、画面右側の(b)が印刷指示装置50において印刷指示者から指示された画像形成設定情報あるいは画像形成関連情報である。ここで、画面右側の(b)の枠内で、(b3)のように画像形成関連情報の参照先(URL)が表示されている。また、画像形成設定情報と画像形成関連情報とは、画面右側の(b)の枠内で(b4)に示されるようウェブブラウザによって表示されている。さらに、複数の画像形成設定情報や画像形成関連情報が存在する場合には、(b5)のように複数のタブで表示を選択可能なタブブラウザによって表示する。
図6に示す操作表示部103の表示画面例では、画面左側の(a)が画像形成装置100で設定されている画像形成設定情報であり、画面右側の(b)が印刷指示装置50において印刷指示者から指示された画像形成設定情報あるいは画像形成関連情報である。ここで、画像形成設定情報と画像形成関連情報とは、画面右側の(b)の枠内で(b4)に示されるようウェブブラウザによって表示されている。さらに、複数の画像形成関連情報が存在する場合には、(b5)のように参照先情報を選択可能な形式で表示し、画像形成作業者の選択した内容を表示するようにしてもよい。なお、この場合に画像形成関連情報取得部110bは、事前に画像形成関連情報を取得しておいてもよいが、画像形成作業者によって参照先情報が選択されてから参照先情報を参照して画像形成関連情報を取得してもよい。
〈画像形成システムの動作(2)〉
以下、図7−9のフローチャートと、図10−13の画面表示例説明図とを参照して画像形成システムの実施形態の動作(2)の説明を行う。
印刷指示装置50を操作する印刷指示者は、操作表示部53から印刷指示として、画像データ蓄積部57aに蓄積されている画像データの中から画像形成すべき画像データを選択し、画像形成条件に関する画像形成設定情報を設定し、画像形成作業者に伝達すべき各種の画像形成関連情報を設定する(図7中のステップS301)。ここで、参照先情報生成部55cが、画像形成関連情報の存在位置である参照先を示す参照先情報を生成する。
また、この印刷指示を受けて、ジョブデータ生成部55aが、画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータを生成する(図7中のステップS302)。
ここで、判定ページPについて、P=1と設定して(図7中のステップS303)、ジョブ中の最終ページに至るまで1ページ毎(図7中のステップS306,S307)に画像形成関連情報の付加が印刷指示者によって指示されている否かを判定し(図7中のステップS304)、ジョブデータ生成部55aは、生成したジョブデータの必要ページに対して参照先情報生成部55cにより生成された参照先情報を付加する(図7中のステップS305)。
以上のようにして、ジョブデータの必要ページに参照先情報が付加された時点で、制御部101はジョブデータを通信ネットワーク10を介して画像形成装置100に送信する(図7中のステップS308)。
画像形成装置100は通信ネットワーク10を介してジョブデータを受信する(図7中のステップS401)と、ジョブデータ解析部110aがジョブデータを解析して画像形成設定情報と画像データと参照先情報とを抽出し取得する(図7中のステップS402)。
ここで、判定ページPについて、P=1と設定して(図7中のステップS403)、ジョブ中の最終ページに至るまで1ページ毎(図7中のステップS406,S407)に、画像形成関連情報の付加が印刷指示者によって指示されている否かを判定し(図7中のステップS404)、画像形成関連情報取得部110bは指示されているページについて、抽出された参照先情報が示す参照先から画像形成関連情報を取得する(図7中のステップS405)。
そして、情報表示処理部110cは、ジョブデータ解析部110aで抽出された画像形成設定情報と、画像形成関連情報取得部110bで取得された画像形成関連情報とを、操作表示部103に表示するように制御する。なお、画像形成関連情報が、テキストや画像などプレーンな形式ではなく、HTMLやXMLその他の各種形式で記述されている場合には、ウェブブラウザ機能や変換機能によって表示可能な形式に変換した上で、操作表示部103に表示するよう制御する(図7中のステップS408)。
また、操作表示部103がタッチパネル形式で構成されている場合には、この表示画面の下部に、「印刷開始」、「キャンセル」、「設定変更」のアイコンを表示しておき、表示画面の画像形成設定情報や画像形成関連情報を確認した画像形成作業者の選択に応じて処理を進めるように、制御部101が動作を制御する。
このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が印刷開始のアイコンを押下した場合には(図7中のステップS409でYES)、制御部101はジョブデータに従って画像形成を実行するように画像処理部130と画像形成部150とを制御する(図7中のステップS410)。
さらに、このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が画面切り替えのアイコンを押下した場合には(図7中のステップS409でNO、S411でYES)、制御部101と情報表示処理部110cとは後述する画面切り替え処理を実行する(図7中のステップS412)。
なお、このような画像形成設定情報や画像形成関連情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者がいずれのアイコンも操作しない場合には(図7中のステップS409でNO、S411でNO)、制御部101は、画像形成作業者がいずれかのアイコンを操作するまで待機する(図7中のステップS409〜S411)。
ここで、画面切り替え処理(図7中のステップS412)について、図8と図9のフローチャート、図10以降の画面表示例説明図を参照して説明する。
操作表示部103の表示画面例が図10〜図13の場合に、表示画面下部中央付近の「画像確認 設定確認」のアイコン(図10〜図13の(h))が押下されると(図8中のステップS4101)、その押下毎に制御部101と情報表示処理部110cとは設定確認と画像確認とを交互に切り替える(図8中のステップS4102)。
ここで、設定確認とは、画像形成設定情報と画像形成関連情報とを操作表示部103の表示画面に表示して、画像形成作業者が設定を確認することを意味する。また、画像確認とは、画像形成装置100の画像形成予定プレビューと印刷指示装置50からの画像形成プレビューとを操作表示部103の表示画面に表示して、画像形成作業者が画像により確認することを意味する。
画像形成作業者の操作により設定確認が選択されている場合には(図8中のステップS4102でYES)、情報表示処理部110cは、ジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が付加されているかを確認する(図8中のステップS4103)。
ここで、ジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が存在しなければ(図8中のステップS4103でNO)、情報表示処理部110cは操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図10(b))は空白として、該当ページの画像形成設定情報(図10(a))を表示する(図8中のステップS4104)。なお、この場合には、情報表示処理部110cは、画像形成関連情報が存在しないことを明示するステータス表示(図10(A))を操作表示部103において行うようにしてもよい。
また、ジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が存在すれば(図8中のステップS4103でYES)、情報表示処理部110cは、該当ページの画像形成設定情報(図10(a))を表示すると共に、画像形成関連情報取得部110bが該当ページに対応する参照先から画像形成関連情報を取得して、操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図10(b))を表示する(図8中のステップS4106)。
画像形成作業者の操作により画像確認が選択されている場合には(図8中のステップS4102でNO)、情報表示処理部110cは、ジョブデータの該当ページに画像形成確認情報の参照先が付加されているかを確認する(図8中のステップS4107)。ここで、画像形成確認情報とは、画像形成関連情報の一種であり、プレビューのような画像により確認を行うための情報を意味している。
ここで、ジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が存在すれば(図8中のステップS4107でYES)、情報表示処理部110cは、画像形成関連情報取得部110bが該当ページに対応する参照先から画像形成確認情報としてプレビュー画像を取得して(図8中のステップS4108)、操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図12(b))を表示すると共に、画像形成装置100での設定による該当ページのプレビュー画像(図12(a))を表示する(図8中のステップS4109)。この場合、プレビュー画像の比較により、画像の位置や配置や色などの違いによって、印刷指示者の指示が正しく画像形成作業者に伝わることになる。この図12(a)と(b)とでは、画像の偏り具合が異なっている様子を示している。
ジョブデータの該当ページに画像形成確認情報の参照先が存在しなければ(図8中のステップS4107でNO)、情報表示処理部110cは、操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図13(b))を空白表示すると共に、画像形成装置100での設定による該当ページのプレビュー画像(図13(a))を表示する(図8中のステップS4110)。
操作表示部103の表示画面例が図10〜図13の場合に、表示画面下部の「前ページ」または「次ページ」のアイコン(図10〜図13の(f)または(g))が押下されると(図9中のステップS4201)、制御部101と情報表示処理部110cは以下のように、該当ページについての表示の制御を行う。また、操作表示部103の表示画面例が図10〜図13の場合に、表示画面下部中央付近の「画像確認 設定確認」のアイコン(図10〜図13の(h))が押下されると(図9中のステップS4202)、その押下毎に制御部101と情報表示処理部110cとは設定確認と画像確認とを交互に切り替える(図9中のステップS4202)。
画像形成作業者の操作により設定確認が選択されている場合には(図9中のステップS4202でYES)、情報表示処理部110cは、ページ操作(図9中のステップS4201)で選択されたジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が付加されているかを確認する(図9中のステップS4203)。
ここで、ページ操作(図9中のステップS4201)で選択されたジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が存在しなければ(図9中のステップS4203でNO)、情報表示処理部110cは操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図10(b))は空白として、該当ページの画像形成設定情報(図10(a))を表示する(図9中のステップS4204)。なお、この場合には、情報表示処理部110cは、画像形成関連情報が存在しないことを明示するステータス表示(図10(A))を操作表示部103において行うようにしてもよい。
また、ページ操作(図9中のステップS4201)で選択されたジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が存在すれば(図9中のステップS4203でYES)、情報表示処理部110cは、該当ページの画像形成設定情報(図10(a))を表示すると共に、画像形成関連情報取得部110bが該当ページに対応する参照先から画像形成関連情報を取得して、操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図10(b))を表示する(図9中のステップS4206)。画像形成作業者の操作により画像確認が選択されている場合には(図9中のステップS4202でNO)、情報表示処理部110cは、ジョブデータの該当ページに画像形成確認情報の参照先が付加されているかを確認する(図9中のステップS4207)。ここで、画像形成確認情報とは、画像形成関連情報の一種であり、プレビューのような画像により確認を行うための情報を意味している。
ここで、ページ操作(図9中のステップS4201)で選択されたジョブデータの該当ページに画像形成関連情報の参照先が存在すれば(図9中のステップS4207でYES)、情報表示処理部110cは、画像形成関連情報取得部110bが該当ページに対応する参照先から画像形成確認情報としてプレビュー画像を取得して(図9中のステップS4208)、操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図12(b))を表示すると共に、画像形成装置100での設定による該当ページのプレビュー画像(図12(a))を表示する(図9中のステップS4209)。
この場合、プレビュー画像の比較により、画像の位置や配置や色などの違いによって、印刷指示者の指示が正しく画像形成作業者に伝わることになる。
また、ページ操作(図9中のステップS4201)で選択されたジョブデータの該当ページに画像形成確認情報の参照先が存在しなければ(図9中のステップS4207でNO)、情報表示処理部110cは、操作表示部103において画像形成関連情報の欄(図13(b))を空白表示すると共に、画像形成装置100での設定による該当ページのプレビュー画像(図13(a))を表示する(図9中のステップS4210)。
なお、この場合に画像形成関連情報取得部110bは、事前に各ページの画像形成確認情報を取得しておいてもよいが、画像形成作業者によってページの指定がなされてから参照先情報を参照して画像形成確認情報を取得してもよい。
これにより、ジョブデータに設定できない画像形成設定情報についても画像形成作業者に伝達することが可能になり、印刷指示装置50の印刷指示者からの指示が画像形成装置100の画像形成作業者に伝わるため、意思疎通の問題は解決されうる。そして、画像形成関連情報そのものをジョブデータに付加するのではなく、画像形成関連情報の存在位置を示す参照先情報をジョブデータに付加しているため、参照先情報無しの場合と比較してもジョブデータのサイズは余り変化することがない。このため、画像形成装置100の記憶領域に負担を掛けることなく、印刷指示装置50側の印刷指示者の指示内容を画像形成装置100側の画像形成作業者に正確に伝達することが可能になる。
〈画像形成システムの構成(2)〉
ここで、画像形成条件に関する画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータにより画像形成を指示する印刷指示装置50と、前記ジョブデータに基づいて画像形成を実行する画像形成装置100と、が通信ネットワーク10を介して接続される画像形成システムの第2の構成について、図14を参照して説明する。
なお、この図14では、図1と同一物には同一番号を付して重複した説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
印刷指示装置50において、処理部55には、画像形成設定情報以外の情報であって画像形成作業で確認をするための画像形成確認情報の設定を行う画像形成確認情報設定部55b’が備えられている。なお、参照先情報生成部55cは、該画像形成確認情報の存在位置である参照先を示す参照先情報を生成する。また、この実施形態では、ジョブデータ生成部55aは、画像確認情報についての参照先情報を、前記ジョブデータに付加するようにしている。
また、蓄積部57は、画像形成確認情報を不揮発性のメモリやHDDなどに蓄積する画像形成確認情報蓄積部57b’を備えて構成されている。
画像形成装置100において、処理部110は、抽出された参照先情報が示す参照先から画像形成確認情報を取得する画像形成確認情報取得部110b’と、画像形成部150での画像形成を一時停止させる画像形成停止処理部110dと、を備えて構成されている。また、情報表示処理部110cは、ウェブブラウザ機能や変換機能により、画像形成設定情報や画像形成確認情報や参照先情報を操作表示部103で画像表示するよう処理する。
〈画像形成システムの動作(3)〉
以下、図15のフローチャートと、図16以降の説明図とを参照して画像形成システムの実施形態の動作(3)の説明を行う。
印刷指示装置50を操作する印刷指示者は、操作表示部53から印刷指示として、画像データ蓄積部57aに蓄積されている画像データの中から画像形成すべき画像データを選択し、画像形成条件に関する画像形成設定情報を設定し、画像形成作業者に伝達すべき各種の画像形成確認情報を設定する(図15中のステップS501)。ここで、参照先情報生成部55cが、画像形成確認情報の存在位置である参照先を示す参照先情報を生成する。
また、この印刷指示を受けて、ジョブデータ生成部55aが、画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータを生成する(図15中のステップS502)。
そして、ジョブデータ生成部55aは、生成したジョブデータに対して、画像形成確認情報設定部55b’により画像確認必要ページ情報と、参照先情報生成部55cにより生成された参照先情報を付加する(図15中のステップS503)。なお、画像確認必要ページ情報と参照先情報とは、例えば、図16のようなテーブル形式の情報で構成される。ここでは、1,3,5,7,9ページが画像確認必要ページに該当しており、それぞれのページで確認すべき画像形成確認情報を有している。
以上のようにして、画像形成確認情報についての参照先情報がジョブデータに付加された時点で、制御部101はジョブデータを通信ネットワーク10を介して画像形成装置100に送信する(図15中のステップS504)。
画像形成装置100は通信ネットワーク10を介してジョブデータを受信する(図15中のステップS601)と、ジョブデータ解析部110aがジョブデータを解析して、画像形成設定情報と画像データと参照先情報と画像確認必要ページ情報を抽出し取得する(図15中のステップS602)。
ここで、制御部101は画像データに基づいて画像形成部150での画像形成を指示する(図15中のステップS603)。そして、1ページ分の画像データについての画像データを行った後、画像形成停止処理部110dは、該画像形成を行ったページが画像確認必要ページであるかを画像確認必要ページ情報を参照して調べる(図15中のステップS605)。
ここで、画像確認必要ページでなければ(図15中のステップS605でNO)、次のページが存在していれば(図15中のステップS612でYES)、制御部101は次のページの画像データに基づいて画像形成部150での画像形成を指示して(図15中のステップS613)、画像形成(図15中のステップS604)、画像形成確認必要ページであるかの判断(図15中のステップS604)を繰り返す。
ここで、画像確認必要ページであれば(図15中のステップS605でYES)、画像形成停止処理部110dは、画像形成部150に対して画像形成を停止させるよう指示する(図15中のステップS606)。そして、画像形成確認情報取得部110b’は、抽出された参照先情報が示す参照先から画像形成確認情報を取得する(図15中のステップS607)。
そして、情報表示処理部110cは、ジョブデータ解析部110aで抽出された画像形成設定情報と、画像形成確認情報取得部110b’で取得された画像形成確認情報とを、操作表示部103に表示するように制御する。なお、画像形成確認情報が、テキストや画像などプレーンな形式ではなく、HTMLやXMLその他の各種形式で記述されている場合には、ウェブブラウザ機能や変換機能によって表示可能な形式に変換した上で、操作表示部103に表示するよう制御する(図15中のステップS608)。
図17に示す操作表示部103の画像確認必要ページの表示画面例では、画面左側の(a)が画像形成装置100で設定されている画像形成設定情報であり、画面右側の(b)が印刷指示装置50において印刷指示者から指示された画像形成確認情報によるプレビュー画像である。なお、この画像確認必要ページの表示画面において、画像形成確認情報が存在するページであることを明示するステータス表示(図17(A))を操作表示部103において行うようにしてもよい。この場合、画像確認必要ページにおけるプレビュー画像などの画像確認情報により、画像の位置や配置や色など、印刷指示者の指示が正しく画像形成作業者に伝わることになる。
また、操作表示部103がタッチパネル形式で構成されている場合には、この表示画面の下部に、「設定変更」、「継続」などのアイコン(図17(e)(i))を表示しておき、表示画面の画像形成設定情報や画像形成確認情報を確認した画像形成作業者の選択に応じて処理を進めるように、制御部101が動作を制御する。
すなわち、このような画像形成設定情報や画像形成確認情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が設定変更のアイコン(図17(e))を押下した場合には(図15中のステップS609でYES)、制御部101はジョブデータの画像形成設定情報の変更を受け付け(図15中のステップS610)、設定後の画像形成設定情報に基づいた同一ページの画像形成を実行する(図15中のステップS611,S604)。
一方、このような画像形成設定情報や画像形成確認情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が継続のアイコン(図17(i))を押下した場合には(図15中のステップS609でNO)、次のページが存在していれば(図15中のステップS612でYES)、制御部101は次のページの画像データに基づいて画像形成部150での画像形成を指示して(図15中のステップS613)、画像形成(図15中のステップS604)、画像形成確認必要ページであるかの判断(図15中のステップS604)を繰り返す。
この場合、画像形成確認必要ページにおいては、画像形成実行後に画像形成を一時停止させて、画像形成設定情報や画像形成確認情報などに基づいて画像形成作業者による確認がなされるため、印刷指示者の指示が正しく画像形成作業者に伝わることになる。
〈画像形成システムの動作(4)〉
以下、図18のフローチャートと、図19以降の説明図とを参照して画像形成システムの実施形態の動作(4)の説明を行う。
印刷指示装置50を操作する印刷指示者は、操作表示部53から印刷指示として、画像データ蓄積部57aに蓄積されている画像データの中から画像形成すべき画像データを選択し、画像形成条件に関する画像形成設定情報を設定し、画像形成作業者に伝達すべき各種の画像形成確認情報を設定する(図18中のステップS701)。ここで、参照先情報生成部55cが、画像形成確認情報の存在位置である参照先を示す参照先情報を生成する。
また、この印刷指示を受けて、ジョブデータ生成部55aが、画像形成設定情報とページ毎の画像データとを含むジョブデータを生成する(図18中のステップS702)。
そして、ジョブデータ生成部55aは、生成したジョブデータに対して、画像形成確認情報設定部55b’により画像確認必要ページ情報と、参照先情報生成部55cにより生成された参照先情報を付加する(図18中のステップS703)。
以上のようにして、画像形成確認情報についての参照先情報がジョブデータに付加された時点で、制御部101はジョブデータを通信ネットワーク10を介して画像形成装置100に送信する(図18中のステップS704)。
画像形成装置100は通信ネットワーク10を介してジョブデータを受信する(図18中のステップS801)と、ジョブデータ解析部110aがジョブデータを解析して、画像形成設定情報と画像データと参照先情報と画像確認必要ページ情報を抽出し取得する(図18中のステップS802)。
そして、画像形成停止処理部110dは、画像確認必要ページ情報を参照し、画像形成を行うべきページが画像確認必要ページであるかを調べる(図18中のステップS803)。
ここで、画像確認必要ページでなければ(図18中のステップS803でNO)、制御部101はこのページの画像データに基づいて画像形成部150での画像形成を指示して(図18中のステップS808)、画像形成(図18中のステップS809)を実行するよう制御する。
ここで、画像確認必要ページであれば(図18中のステップS803でYES)、画像形成確認情報取得部110b’は、抽出された参照先情報が示す参照先から画像形成確認情報を取得する(図18中のステップS804)。
そして、情報表示処理部110cは、ジョブデータ解析部110aで抽出された画像形成設定情報と、画像形成確認情報取得部110b’で取得された画像形成確認情報とを、操作表示部103に表示するように制御する。なお、画像形成確認情報が、テキストや画像などプレーンな形式ではなく、HTMLやXMLその他の各種形式で記述されている場合には、ウェブブラウザ機能や変換機能によって表示可能な形式に変換した上で、操作表示部103に表示するよう制御する(図18中のステップS805)。
図19に示す操作表示部103の画像確認必要ページの表示画面例では、画面左側の(a)が画像形成装置100で設定されている画像形成設定情報に基づくプレビュー画像であり、画面右側の(b)が印刷指示装置50において印刷指示者から指示された画像形成確認情報によるプレビュー画像である。なお、この画像確認必要ページの表示画面において、画像形成確認情報が存在するページであることを明示するステータス表示(図19(A))を操作表示部103において行うようにしてもよい。この場合、画像確認必要ページにおけるプレビュー画像などの画像確認情報により、画像の位置や配置や色など、印刷指示者の指示が正しく画像形成作業者に伝わることになる。この図19(a)と(b)とでは、画像の偏り具合が異なっている様子を示している。
また、操作表示部103がタッチパネル形式で構成されている場合には、この表示画面の下部に、「設定変更」、「継続」などのアイコンを表示しておき、表示画面の画像形成設定情報や画像形成確認情報を確認した画像形成作業者の選択に応じて処理を進めるように、制御部101が動作を制御する。
すなわち、このような画像形成設定情報や画像形成確認情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が設定変更のアイコン(図19(e))を押下した場合には(図18中のステップS806でYES)、制御部101はジョブデータの画像形成設定情報の変更を受け付け(図18中のステップS807)、設定後の画像形成設定情報に基づいた同一ページのプレビュー画像を操作表示部103において表示する(図18中のステップS805)。
一方、このような画像形成設定情報や画像形成確認情報の表示を操作表示部103の表示画面で確認した画像形成作業者が継続のアイコン(図19(i))を押下した場合には(図18中のステップS806でNO)、制御部101はこのページの画像データに基づいて画像形成部150での画像形成を指示して(図18中のステップS808)、画像形成(図18中のステップS809)を実行する。
なお、次のページが存在していれば(図18中のステップS810でYES)、制御部101は次のページの画像データに基づいても、画像形成確認必要ページであるかの判断(図18中のステップS804)以降の処理を繰り返す。
この場合、画像形成確認必要ページにおいては、画像形成実行前に、画像形成設定情報や画像形成確認情報などに基づいて画像形成作業者による確認がなされるため、印刷指示者の指示が正しく画像形成作業者に伝わることになる。
なお、図19の表示画面例では、2つのプレビュー画像の偏り具合の違いから印刷指示装置50からの指示が画像形成装置100に正しく伝わっていないことが読み取れる。そこで、画像形成作業者による画像形成設定情報の変更により、画像形成設定情報の綴じ代位置を左設定(図20(a)の(a3))から右設定(図21(a)の(a3))に変更する。これにより、図19の画像確認必要ページ情報に示されるプレビュー画像と、図21に示される設定変更後のプレビュー画像とが一致し、正しい状態ので画像形成が実現される。
〈画像形成システムの動作(5)〉
以下、図22、23の説明図を参照して画像形成システムの実施形態の動作(5)の説明を行う。
ジョブデータ全体あるいはジョブデータの各ページについて、複数の画像関連情報や複数の画像確認情報に基づく参照先情報が付加されている場合がある。この様子を図22に示す。このような場合には、参照先情報に対してその属性を予め関連づけしておく。
そこで、情報表示処理部110cは、図23に示す選択画面を操作表示部103において表示し、画像形成設定情報や画像形成関連情報による設定確認(図23(a))、もしくは、画像形成確認情報などによる画像確認(図23(b))について、画像形成作業者のいずれかの選択を受け付ける。なお、画像形成作業者が選択を希望しない場合には、情報表示処理部110cは図23(d)のキャンセルのアイコンによる選択を受け付ける。
そして、画像形成作業者により設定確認(図23(a))が選択された場合には、情報表示処理部110cは、図24(b)に示すように、画像形成設定情報や画像形成関連情報による参照先情報の候補を操作表示部103において表示する。また、画像形成作業者により画像確認(図23(b))が選択された場合には、情報表示処理部110cは、図25(b)に示すように、画像形成確認情報などによる参照先情報の候補を操作表示部103において表示する。
また、画像関連情報や画像確認情報について、参照先に存在する情報がテキストデータであるか、あるいは、画像データであるか、といった簡単な区別によって図22の属性と図23の選択を行うようにしてもよい。この場合も、テキスト情報であれば設定情報に該当し、画像データであればプレビュー画像の情報に該当するため、印刷指示者の指示に忠実な画像形成を行うことが可能になる。
このようにすることで、多数の参照先情報が存在する場合でも、画像形成作業者の所望の画像関連情報や画像確認情報などを提示して、印刷指示者の指示に忠実な画像形成を行うことが可能になる。
以上のように、各実施形態により、ジョブデータに設定できない画像形成設定情報についても画像形成作業者に伝達することが可能になり、印刷指示装置50の印刷指示者からの指示が画像形成装置100の画像形成作業者に伝わるため、意思疎通の問題は解決されうる。そして、画像形成関連情報そのものをジョブデータに付加するのではなく、画像形成関連情報の存在位置を示す参照先情報をジョブデータに付加しているため、参照先情報無しの場合と比較してもジョブデータのサイズは余り変化することがなく、画像形成装置100の記憶領域に負担を掛けることなく、印刷指示装置50側の印刷指示者の指示内容を画像形成装置100側の画像形成作業者に正確に伝達することが可能になる。