JP5727163B2 - 食品包装用容器の蓋 - Google Patents

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本発明は、合成樹脂シートを熱成形して形成する食品包装用容器の蓋に関する。
弁当用の容器や惣菜、刺身などの食材を包装する容器としては、容器本体の周囲に外側から嵌め合せる蓋を設けた容器が店舗などでよく見かけられる(下記特許文献1参照)。このような容器は、近年では、軽量化や材料の節約のため薄い合成樹脂シートで作製されることが多く、特に蓋は、厚み150μm〜350μmの合成樹脂シートなどから成形することがある(下記特許文献2参照)。
このような容器は、例えば、蓋の周囲に内側に突出した凸部を設け、この凸部が容器本体のフランジ部に掛かるように形成し、嵌め合せるようにしてある。しかし、このような嵌め合わせでは蓋を持ち上げた場合に外れて開封してしまうおそれがあるため、図7に示すように、粘着テープで蓋と容器本体とをさらに貼り合わせてあることが多い。
特開2010−18312号公報 特開2007−91240号公報
容器本体と蓋とを粘着テープで貼り合わせた場合、粘着テープを剥がそうとすると、容器本体及び蓋は合成樹脂から形成されているため表面が平滑であり、粘着テープが密着し、剥がしにくいことがあった。
さらには、蓋を薄い合成樹脂シートで成形した場合は、粘着テープを剥がす際に蓋が切り裂け、この裂けた箇所により手などを傷つけてしまうおそれがあった。
そこで、本発明の目的は、粘着テープを剥がす際に、剥がしやすくするとともに蓋を切り裂けにくくした食品包装用容器の蓋を提供することにある。
本発明の食品包装用容器の蓋は、厚み150μm〜350μmの合成樹脂シートを成形してなる、食品包装用容器の蓋であって、容器本体のフランジ部に外側から嵌合可能な垂下面部を周方向に形成し、この垂下面部の表面の全部又は一部に横方向に伸びる複数の筋状溝からなるシボ加工を施し、この筋条溝に対して直交方向に粘着テープを貼付することを特徴とする。
このような構成とし、シボ加工を施した部分に粘着テープを貼り付けることにより、この部分は凹凸状に形成されているため、粘着テープが、密着しにくく剥がしやすくなる。また、シボ加工を施した部分は、凹凸状に形成されているため、この部分の強度が増し、粘着テープを剥がす際に蓋が切り裂けにくくなる。
本発明の一実施形態の食品包装容器の蓋と、それに嵌合する容器本体とを示した概略斜視図である。 図1の蓋のシボ加工を施した部分を示した拡大図である。 シボ加工の他の一例を示し、(A)は拡大図、(B)はその断面図である。 シボ加工の他の一例を示した拡大図である。 図1の蓋と容器本体とを嵌合して粘着テープを貼り合わせた状態を示した概略斜視図である。 本発明の他の実施形態の食品包装容器の蓋を示した部分拡大概略斜視図である。 従来の食品包装用容器の一例を示した概略斜視図である。
以下、本発明の食品包装用容器の蓋の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
本発明の一実施形態の食品包装用容器の蓋1は、図1に示すように、合成樹脂シートを真空圧空成形などして形成することができ、横長長方形状の天面部2と、その周囲に形成した側面部3と、その下端から外側に水平に延びるフランジ部4と、その周囲から垂下する垂下面部5とを備えている。
合成樹脂シートは、厚み150μm〜350μm、特に180μm〜250μmであるのが好ましい。
垂下面部5の各隅部及び各面の中間付近には、横長楕円状に凹ませて内側に突出した嵌合部6が形成してある。また、垂下面部5の各面表面の中間付近は、シボ加工を施してシボ部7が形成してある。
シボ部7は、図2に示すように、筋状溝を斜めに交差させた網目状に形成して、菱形状の微小突起7aを多数形成してある。この筋状溝の幅は、0.2mm〜3.0mm、特に0.3mm〜1.0mmにするのが好ましく、深さは、0.1mm〜1.5mm、特に0.2m〜0.7mmにするのが好ましい。また、各筋状溝の間隔は、0.2mm〜5.0mm、特に0.5mm〜2.0mmにするのが好ましい。
上記実施形態では、垂下面部5の表面の一部にシボ加工を施してシボ部7を形成したが、全面にシボ加工を施してシボ部を形成してもよい。
また、シボ部7は筋状溝を斜め方向に形成した網目状ではなく、図3に示すように、横方向の筋状溝7bを複数形成した形状でもよく、図4に示すように、円状の微小突起7cを複数形成した形状でもよい。
容器本体8は、横長長方形の皿状に形成してあり、周囲に形成したフランジ部9が蓋1のフランジ部4と各嵌合部6との間に挟まり、図5に示すように、蓋1と容器本体8とが嵌合できるようにしてある。
蓋1は、容器本体8と嵌合し、図5に示すように、容器本体8の底面からシボ部7を跨ぎ側面部3に至るように粘着テープ10を貼り付けることができる。この粘着テープ10は、凹凸状のシボ部7部分に密着しないため、この付近から剥がしやすいものである。また、垂下面部5には凹凸状のシボ加工を施してあるため、この付近の強度が高まり、粘着テープ10を剥がす際に、蓋1が切り裂けることがなく、手などを傷つけるおそれがない。
本発明の他の形態としては、図6に示すように、フランジ部4にもシボ部7dを設けることができ、このようにすると、粘着テープがより剥がしやすくなるとともに強度が増し、蓋が切り裂けることがなくなる。この際、シボ部7dは、フランジ部4の全部又は一部に設けることができ、上記シボ部7と同様な形状とすることができる。
上記実施形態の構成態様は、本発明を限定するものとして挙げたものではなく、技術目的を共通にするかぎり変更は可能であり、本発明はそのような変更を含むものである。
1蓋 2天面部 3側面部 4フランジ部 5垂下面部 6嵌合部 7シボ部 8容器本体 9フランジ部 10粘着テープ

Claims (1)

  1. 厚み150μm〜350μmの合成樹脂シートを成形してなる、食品包装用容器の蓋であって、容器本体のフランジ部に外側から嵌合可能な垂下面部を周方向に形成し、この垂下面部の表面の全部又は一部に横方向に伸びる複数の筋状溝からなるシボ加工を施し、この筋条溝に対して直交方向に粘着テープを貼付する食品包装用容器の蓋。
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