JP5484931B2 - 収納扉 - Google Patents
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Description
このような収納扉の手掛部としては、例えば、扉体の下端部を正面視して略方形状に掘り込んで手掛部を形成したものがある。
また下記特許文献1及び下記特許文献2には、扉体の側端面を断面視して斜めに傾斜した傾斜面が設けられそこに形成される隙間を手掛部とした収納家具が開示されている。
これらによれば、手掛部が突出して設けられていないので、すっきりした印象の見栄えのよい収納家具を構成することができる。
本実施形態における収納扉1は、リビングなどの居室空間に設置されるキャビネット10の引出し11の板体(以下、前板2)として適用した例を示している。
収納扉1は、前板2の一端部(以下、下端部21a)に手掛部3が形成され、手掛部3は、前板2の一端面(以下、下端面22)の厚さ方向の略中央部から裏面21に向けて断面視して傾斜状に掘り込まれた中央傾斜面30と、該中央傾斜面30を挟んだ両側に端面視して前板2の下端部21aから中央傾斜面30に向けて前板2の厚みが薄くなるように傾斜状に掘り込み形成された一対の傾斜面31とを有している。そして前板2の表面20を被覆する表面シート材4が、表面20から手掛部3へと連なった状態で貼着されている。
引出し11は、前板2と、一対の引出し側板12と、底板13と、背板(不図示)とよりなる上面開口の箱体からなり、この箱体の中に物を収納することができる。
手掛部3は、図2(b)に示すように引出し11を底板13側からみたとき、底板13より突出して配される前板2の下端面22側に形成されているので、引出し11を前後に移動させる際の取っ手とすることができる。
図2(a)に示すように手掛部3の中央傾斜面30と一対の傾斜面31とは、前板2の背面視において、中央傾斜面30と一対の傾斜面31における片側の傾斜面31とのなす角Aが145°〜175°、好ましくは160°〜170°になるように形成される。また図3(b)に示すように手掛部3の中央傾斜面30と一対の傾斜面31における片側の傾斜面31とのなす角Bも、端面視して145°〜175°、好ましくは160°〜170°になるように形成される。
手掛部3は、図4(a)に示すように傾斜面31の略中間位置で断面視した場合は、掘り込み具合が浅く、前板2の下端面22の厚さ方向の略中央部より裏面21側よりの下端面22から裏面21に向けて傾斜状に掘り込まれている。また手掛部3は、図4(b)に示すように中央傾斜面30の略中央位置で断面視した場合は、掘り込み具合が深く、前板2の下端面22の厚さ方向の略中央部から裏面21に向けて傾斜状に掘り込まれている。
ここで、裏面21と中央傾斜面30とのなす角Cは縦断面視において55°〜65°、好ましくはおよそ60°になるように形成されたものとしてもよい。なお、このとき、図4(a)では角Cを示していないが同じ角度で形成される。
そして前板2の上端面23、表面20、手掛部3を含む下端面22には、樹脂材製などからなる表面シート材4が貼着されている。表面シート材4としては、例えば熱可塑性樹脂シートを用いることができ、具体的にはPETシート(ポリエチレンテレフタレート樹脂シート)、A−PETシート(非晶質ポリエチレンテレフタレート樹脂シート)、PSシート(ポリスチレン樹脂シート)、PPシート(ポリプロピレン樹脂シート)、PEシート(ポリエチレン樹脂シート)、PCシート(ポリカーボネート樹脂シート)などが挙げられる。
図中、5は当て板、6は施工台を示しており、ここでは図示していないが、施工台6の下方には空気を抜く吸引装置が設置されて、この施工工程が負圧環境で処理されるようになされている。
当て板5には、前板2の手掛部3が形成された位置に対応して、切欠部50が切欠き形成されており、この切欠部50の形状は手掛部3の形状に合わせて形成されている。またこの当て板5のサイズは、前板2と同じサイズでもよいし、前板2より僅かに小さいサイズとしてもよい。
次に前板2の表面20側に接着剤が塗布された表面シート材4を置き、施工台6の下方に設置された吸引装置で下方から空気を抜いていく。そうすると、表面シート材4に空気がかみこむことなく、前板2の表面20、上端面23、手掛部3を含む下端面22に表面シート材4が張り付いて貼着される。このとき、当て板5が前板2と施工台6との間に介在するので、表面シート材4を上下端面23,22の隅々まで貼り付けることができる。また上述のように当て板5に切欠部50を設けているので、手掛部3の隅々まで表面シート材4を貼り付けることができる。
そして表面シート材4の余剰した部分4aを裁断しトリミング処理をすれば、表面シート材4が貼着された前板2を得ることができる。
このとき、前板2の内側から外側へ刃を入れて裁断すれば、表面シート材4の端面の仕上がりをよくすることができる。
なお、上述の施工方法は一例であって、この方法に限定されるものではない。例えば表面シート材4として上述に列挙したような熱可塑性樹脂シートを用いた場合は、熱を加えることで表面シート材4を軟化させることができ、軟化した表面シート材4を前板2の上に重ね、下方より空気を抜き取り、密着させることがきれいに容易にできる。よって、これによれば、小ロットでの対応も可能となり、外観性のよいものを素早く作製することができる。
よって、見た目にも手触り感にも良い手掛部3を備えた前板2とすることができる。
また手掛部は、扉体下端部の略中央部といった必要な箇所にのみ、掘り込み形成されているので、前板2の強度低下を防止することができる。
さらに表面シート材4が、例えば濃い色で鏡面加工されたもののように皺などが目立つものであっても、手掛部3に表面シート材4をきれいに貼着することができる。
また上述したように角A及び角Bを145°〜175°、角Cを55°〜65°に形成し、更に前板2の表面20から手掛部3へ向かう縁部20aにR加工を施せば、より一層表面シート材4をきれいにスムーズに貼着することができる。特に縁部20aにR加工を施した場合は、手掛部3に手を掛けたときにR加工された縁部20aに手が当たるので一層手触りのよいものとすることができる。
さらにキャビネット10、引出し11、収納扉1の形状、大きさ、構成は図例に限定されるものではなく、例えばここでは最下段に構成された引出し11の前板2について説明したが、これに限定されるものではない。
そしてキャビネット10は置き設置タイプに限定されず、吊り施工タイプのものであってもよいことはいうまでもない。
2 板体(前板)
20 表面
21 裏面
22 下端面
3 手掛部
30 中央傾斜面
31 一対の傾斜面
4 表面シート材
Claims (2)
- 板体の一端部に手掛部が形成された収納扉であって、
前記手掛部は、前記板体の一端面の厚さ方向の略中央部から裏面に向けて断面視して傾斜状に掘り込まれた中央傾斜面と、該中央傾斜面を挟んだ両側に端面視して前記板体の前記一端部から前記中央傾斜面に向けて前記板体の厚みが薄くなるように傾斜状に掘り込み形成された一対の傾斜面とを有し、
前記板体の表面を被覆する表面シート材が、前記表面から前記手掛部へと連なった状態で貼着されており、
前記板体の端面視において、前記中央傾斜面と前記一対の傾斜面における片側の傾斜面とのなす角が145°〜175°であり、
前記板体の表面から手掛部へ向かう縁部がR加工されていることを特徴とする収納扉。 - 請求項1において、
前記表面シート材の貼着は、前記表面シート材に覆われた前記表面を上向きとして前記板体が施工台に載置された状態で、該施工台の下方から空気が吸引されることによってなされたものであることを特徴とする収納扉。
Priority Applications (1)
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JP2010013861A JP5484931B2 (ja) | 2010-01-26 | 2010-01-26 | 収納扉 |
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Family Applications (1)
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JP2010013861A Expired - Fee Related JP5484931B2 (ja) | 2010-01-26 | 2010-01-26 | 収納扉 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2010-01-26 JP JP2010013861A patent/JP5484931B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101840131B1 (ko) * | 2016-10-17 | 2018-03-19 | 김대선 | 철제 가구의 구조 |
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