JP5726543B2 - 吸湿発熱セルロース繊維生地及びその製造方法 - Google Patents

吸湿発熱セルロース繊維生地及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子線加工を用いた吸湿発熱セルロース繊維生地及びその製造方法に関する。
吸湿発熱性は、乾燥した繊維が湿気(水分)を吸収する際に発熱する性質であり、例えば昼間天日に当てた布団を室内に取り込んで、数時間経過し室温と同じ温度になっていても、人体の皮膚を当てると暖かく感ずる現象として知られている。
従来、吸湿発熱性繊維の製造方法として、下記特許文献1〜2には、アクリル系繊維のヒドラジン架橋処理、加水分解処理及びカルボキシル基の塩型への転換からなる高吸放湿性繊維及びその製造方法が提案されている。しかし、これらの提案はアクリル系繊維そのものの改質であり、他の繊維に応用することは困難であった。また、芯成分に獣毛繊維を使用し、鞘成分にセルロース繊維などを配置した複合紡績糸を本出願人らは提案している(下記特許文献3)。
近年、セルロース繊維自体を吸湿発熱することの要求が市場からあるが、従来技術ではこのような要求に応ずることはできなかった。
特開平5-132858号公報 特開2003-089971号公報 特許第3889652号公報
本発明は、前記従来の技術を解決するため、セルロース繊維自体を吸湿発熱した吸湿発熱セルロース繊維生地及びその製造方法を提供する。
本発明の吸湿発熱セルロース繊維生地は、セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させるとともに、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させていることを特徴とする。
本発明の吸湿発熱セルロース繊維生地の製造方法は、電子線加工により吸湿発熱加工したセルロース繊維生地の製造方法であって、セルロース繊維生地に電子線照射をした後に、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つと、リン酸と尿素を含む水溶液を接触させることにより、前記の吸湿発熱セルロース繊維生地を得ることを特徴とする。
本発明の別の吸湿発熱セルロース繊維生地の製造方法は、電子線加工により吸湿発熱加工したセルロース繊維生地の製造方法であって、リン酸と尿素を含む水溶液を接触させ、セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させる工程と、電子線を照射する工程と、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させる工程を含むことにより、前記の吸湿発熱セルロース繊維生地を得ることを特徴とする。
本発明は、セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させるとともに、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させ、好ましくは吸湿時の最大温度差が1.5℃以上であることにより、セルロース繊維自体が吸湿発熱する吸湿発熱セルロース繊維生地を提供できる。すなわち、リン酸エステルも(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つを繊維に結合させると吸湿発熱に効果があるが、両者を組み合わせることにより、吸湿発熱効果が相乗的に向上する。また本発明の製造方法は、効率よく合理的に吸湿発熱するセルロース繊維生地を提供できる。
図1は、本発明の一実施例における吸湿発熱セルロース繊維の模式的説明図である。 図2は、本発明の比較例5、実施例1及び実施例7の生地の吸湿発熱性測定における発熱曲線を示すグラフである。
本発明のセルロース繊維は、木綿、麻(亜麻、ラミー、ジュート、ケナフ、大麻、マニラ麻、サイザル麻、ニージーランド麻を含む)、カポック、バナナ、ヤシなどの天然繊維のほか、レーヨン、キュプラ、リヨセルなどの再生繊維も含む。また本発明の生地は、いかなる組織の織物又は編物であってもよい。
本発明のセルロース繊維生地は製造方法に特徴があるので、製造方法から説明する。まず同浴処理は、セルロース繊維生地に電子線照射をした後に、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つと、リン酸と尿素を含む水溶液を接触させる。別浴処理は、リン酸と尿素を含む水溶液を接触させ、セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させる工程と、電子線を照射する工程と、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させる工程を含む。
セルロース繊維生地にリン酸と尿素を含む水溶液を接触させ、セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させる。処理液は、例えば処理液を100重量%としたとき、85%リン酸を10重量%、尿素を30重量%、残りは水とする。このときpHは2.1程度である。別の例の処理液としては、例えば処理液を100重量%としたとき、85%リン酸を10重量%、尿素を30重量%、28%アンモニア水を8重量%、残りは水とする。このときpHは6.5程度である。アンモニア水はpH調整に使用する。任意の量を使用してpH調整できる。アンモニア水に換えてNaOHを加えた水溶液でpH調整してもよい。処理条件は、温度100〜170℃で、処理時間1〜5分が好ましい。この処理により、セルロース繊維にリン酸エステルを5重量%以上、好ましくは5〜8重量%共有結合できる。
セルロース分子は下記一般式(化1)で示され(但し、nは1以上の整数)、反応性に富む水酸基をグルコース残基のC−2、C−3、C−6の位置に持ち、この部分にリン酸がエステル結合する。例えばグルコース残基のC−2の位置にリン酸がエステル結合した例を下記一般式(化2)に示す。下記一般式(化2)において、「Cell」はセルロースを示し、リン酸がエステル結合している−CH2−基はセルロース鎖内の炭化水素基である。
Figure 0005726543
Figure 0005726543
リン酸浴と同浴又は別浴で、セルロース繊維生地に電子線照射をした後に(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させる。セルロース繊維生地に(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つを接触させた状態で電子線照射をしてもよい。これによってもグラフト化できる。本発明においてグラフト加工は「EB」又は「EB加工」ともいう。(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つは、電子線照射によりセルロース繊維にラジカル重合する。(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つの化合物としては、親水性基を含有し、かつラジカル重合性基を含有する構造を有するものであればよい。例えば、下記一般式(1)で表される化合物(化合物(1)という)が好ましく使用される。一般式(1)中、R1水素原子又はメチル基を示す。
Figure 0005726543
(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つの化合物の好ましい具体例として、例えば、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリルアミド、メタクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられる。
電子線を照射する場合、通常は1〜200kGy、好ましくは5〜100kGy、より好ましくは10〜50kGyの照射量が達成されればよい。雰囲気条件は、窒素雰囲気下で照射を行うことが好ましく、また透過力があるため、素材の片面に照射するだけでよい。電子線照射装置としては市販のものが使用可能であり、例えば、エリアビーム型電子線照射装置としてEC250/15/180L(岩崎電気(株)社製)、EC300/165/800(岩崎電気(株)社製)、EPS300((株)NHVコーポレーション製)などが使用される。
電子線を照射した後は通常、水洗により未反応成分を除去し、乾燥が行われる。乾燥は例えば、素材を20〜85℃で0.5〜24時間保持することによって達成される。
本発明においては、予め繊維素材に対して放射線を照射した後、上記のように加工剤を付与することが好ましく、さらに加工剤を付与後に再度放射線を照射することが特に好ましい。これによって、ラジカル重合性化合物の繊維素材へのグラフト結合による化学的結合が促進され、吸水発熱性がより有効に発現する。グラフト結合による化学的結合は、蛍光X線分析法を採用する装置、例えば走査型蛍光X線分析装置ZSX 100e((株)リガク製)によって、吸湿剤に含有される特定元素の存在を確認することによって検知できる。例えば、化合物(1)の場合はナトリウムである。
前記した処理により、例えば繊維素材としての綿繊維に対してアクリル酸ナトリウムがグラフト化により共有結合する場合の結合形態を下記一般式(A)及び(B)に例示する。一般式(A)及び(B)において、nは1以上の整数であり、「Cell」はセルロースを示す。
Figure 0005726543
Figure 0005726543
本発明で得られる吸湿発熱セルロース繊維生地は、セルロース繊維にリン酸エステルが5〜8重量%以上、かつグラフト化物が0.1〜15重量%共有結合されている。リン酸エステルの共有結合の割合(エステル化率)とグラフト化物の共有結合の割合(グラフト率)は下記の式によって算出できる。
エステル化率(owf%)=[(エステル化後の生地重量−エステル化前の生地重量)/(エステル化前の生地重量)]×100
グラフト率(owf%)=[(EB加工後の生地重量−EB加工前の生地重量)/(EB加工前の生地重量)]×100
但し、EB加工とは、電子線照射をして(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つ化合物をセルロース繊維に共有結合させる加工のことである。また、owfはon the weight of fiberの略である。
図1は本発明の一実施例における吸湿発熱セルロース繊維の模式的説明図である。このセルロース繊維4では、セルロース繊維1にリン酸基(リン酸エステル基)2が共有結合され、さらに(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つの化合物のグラフト鎖3が結合されている。
以下実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。なお本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜12、比較例1〜5)
I 使用薬剤
1 リン酸エステル化に使用した薬剤
(1)85重量%リン酸:ナカライテスク社製のものを10重量%水溶液に調整して使用した。
(2)尿素:ナカライテスク社製を使用し、30重量%水溶液として使用した。
(3)pH1.8についてはpH調整剤添加なし。pH6.5に調整する実施例については、48B’eのNaOH水溶液添加、又は28重量%アンモニア水(ナカライテスク社製)を8重量%水溶液に調整して使用した。
2 電子線照射処理(EB)に使用した薬剤
(1)ナカライテスク社製のアクリル酸(AAC)に48B’eのNaOH水溶液を添加混合してアクリル酸ナトリウム(AACNa)を作製した。下記表1の濃度はアクリル酸(AAC)の濃度を表記している。
(2)28重量%アンモニア水:ナカライテスク社製を使用し、表1に示す量で使用した。
3 電子線照射条件
生地の一方の面に対して、エリアビーム型電子線照射装置EC250/15/180L(岩崎電気(株)製)により窒素雰囲気下で電子線を照射線量40kGy、加速電圧200KVで照射した。
II 処理工程
(1)エステル(CU)→EB(別浴)(実施例1〜4):リン酸エステル化工程後にキュアリングをし、その後EB加工する工程。具体的には、まず、生地をリン酸エステル化薬剤にパディングし、150℃、90秒で乾燥し、165℃で105秒間キュアリングし、洗浄し、150℃、90秒で乾燥した。次に、アクリル酸ナトリウム(AACNa)水溶液を用いて、前照射でEB加工した。具体的には、電子線照射した後、電子線照射処理薬剤を含む水溶液に生地をパディングし、35℃で12時間エージングし、洗浄し、150℃で90秒間乾燥した。
(2)エステル(TEN)→EB(別浴)(実施例5〜9):リン酸エステル化工程後にEB加工する工程。具体的には、まず、生地をリン酸エステル化薬剤にパディングし、150℃、90秒で乾燥し、洗浄し、150℃、90秒で乾燥した。次に、アクリル酸ナトリウム(AACNa)水溶液を用いて、前照射でEB加工した。具体的には、電子線照射した後、電子線照射処理薬剤を含む水溶液に生地をパディングし、35℃で12時間エージングし、洗浄し、150℃で90秒間乾燥した。
(3)EB−CU(同浴)(実施例10):電子線照射処理薬剤とリン酸エステル化薬剤を同浴で加工する工程。キュアリングあり。具体的には、電子線照射した後、生地を電子線照射処理薬剤とリン酸エステル化薬剤の混合液にパディングし、35℃で12時間エージングし、150℃、90秒で乾燥し、165℃で105秒間キュアリングし、洗浄し、150℃、90秒で乾燥した。
(4)EB−TEN(同浴)(実施例11〜12):電子線照射処理薬剤とリン酸エステル化薬剤を同浴で加工する工程。具体的には、電子線照射した後、生地を電子線照射処理薬剤とリン酸エステル化薬剤の混合液にパディングし、35℃で12時間エージングし、150℃、90秒で乾燥し、洗浄し、150℃、90秒で乾燥した。
(5)EB(比較例1〜2):アクリル酸ナトリウム(AACNa)水溶液を用いて、前照射でEB加工した。具体的には、電子線照射した後、電子線照射処理薬剤を含む水溶液に生地をパディングし、35℃で12時間エージングし、洗浄し、150℃で90秒間乾燥した。
(6)エステル(CU)(比較例3〜4):リン酸エステル化工程後にキュアリング。具体的には、生地をリン酸エステル化薬剤にパディングし、150℃、90秒で乾燥し、165℃で105秒間キュアリングし、洗浄し、150℃、90秒で乾燥した。
(7)未処理(比較例5)
III 繊維素材
木綿製100%織物生地(目付け430g/m2、デニム)を使用して試験した。
IV 評価方法
1 リン酸エステルとグラフト化合物の固着割合は下記の計算式によって算出した。
エステル化率(owf%)=[(エステル化後の生地重量−エステル化前の生地重量)/(エステル化前の生地重量)]×100
グラフト率(owf%)=[(EB加工後の生地重量−EB加工前の生地重量)/(EB加工前の生地重量)]×100
2 吸湿発熱性
下記の順序で測定した。
(1)試料生地を5×5.5cmに切り、生地が温湿度センサーを完全に覆う程度の袋を作る。
(2)(1)の袋を100℃で乾燥させる。
(3)発泡スチロール製の箱に40℃の水を入れ、30℃、90%RH以上の雰囲気を作る。
(4)生地(比較生地と対象生地)を温度センサーに被せて、チャック付きビニール袋内にシリカゲルシート上で湿度が20%RH以下になるように調湿するとともに、比較生地と対象生地の温度がほぼ同じになるまで待つ。
(5)(3)の雰囲気中に(4)の試料を素早く移し、10秒ごとに10分間の温度の経時変化(発熱曲線)を記録する。
なお、吸湿発熱性の測定において、比較生地としては比較例5の未処理生地を用いた。
3 最大温度差
上記で得られた吸湿発熱性の測定結果(発熱曲線)から、次の式によって求めた。
最大温度差(℃)=対象生地の最大温度(℃)−比較生地の最大温度(℃)
4 引裂強力(N)
JIS1096 D法(ペンジュラム法)に準拠した。
5 水分率
次の式によって求めた。
水分率(%)=[(調湿重量−乾燥重量)/乾燥重量]×100
乾燥重量:100℃、2時間で乾燥させたときの生地の重量
調湿重量:20℃、65%RH又は30℃、90%RHで24時間調湿したときの生地の重量
上記において、30℃、90%RHにおける水分率を最高水分率とし、20℃、65%RHにおける水分率を標準水分率とした。また、吸放湿を示す指標として、次の式によって求めたΔMRを用いた。ΔMRの値が大きいほど吸放湿性能が高いことになる。
ΔMR(%)=最高水分率−標準水分率
6 風合い
触感による官能試験によって評価した。5段階評価とし、柔らかいほど点数が高い。
評価基準
5 非常に柔らかい
4 やや柔らかい
3 普通(実用的には問題ないレベル)
2 やや硬い
1 硬い
以上の条件と結果をまとめて表1に示す。また、図2に、吸湿発熱性測定で得られた発熱曲線を示した。なお、図2において、未処理生地は、比較例5の生地であり、加工生地1は実施例7の生地であり、加工生地2は実施例1の生地である。
Figure 0005726543
表1から本発明の実施例品は、吸湿時の最大温度差が1.5℃以上であり、比較例品に比較して、吸湿発熱性があることが確認できた。これはリン酸エステルとグラフ化合物の吸湿性が相乗的に向上したからと考えられる。
1 セルロース繊維
2 リン酸基(リン酸エステル基)
3 グラフト鎖
4 吸湿発熱セルロース繊維

Claims (7)

  1. 吸湿発熱加工したセルロース繊維生地であって、
    セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させるとともに、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させていることを特徴とする吸湿発熱セルロース繊維生地。
  2. 前記セルロース繊維にリン酸エステルを5〜8重量%共有結合させる請求項1に記載の吸湿発熱セルロース繊維生地。
  3. 前記セルロース繊維に(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つの化合物を0.1〜15重量%共有結合させる請求項1又は2に記載の吸湿発熱セルロース繊維生地。
  4. 電子線加工により吸湿発熱加工したセルロース繊維生地の製造方法であって、
    セルロース繊維生地に電子線照射をした後に、(メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つと、リン酸と尿素を含む水溶液を接触させることにより、
    請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿発熱セルロース繊維生地を得ることを特徴とする吸湿発熱セルロース繊維生地の製造方法。
  5. 電子線加工により吸湿発熱加工したセルロース繊維生地の製造方法であって、
    リン酸と尿素を含む水溶液を接触させ、セルロース繊維にリン酸エステルを共有結合させる工程と、
    電子線を照射する工程と、
    (メタ)アクリル酸塩及び(メタ)アクリル酸アミドから選ばれる少なくとも一つをグラフト結合させる工程を含むことにより、
    請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿発熱セルロース繊維生地を得ることを特徴とする吸湿発熱セルロース繊維生地の製造方法。
  6. 前記リン酸と尿素を含む水溶液にさらに水酸化ナトリウム及び/又はアンモニア水を加えてpH調整する請求項4又は5に記載の吸湿発熱セルロース繊維生地の製造方法。
  7. 前記(メタ)アクリル酸塩が、アクリル酸ナトリウムである請求項4又は5に記載の吸湿発熱セルロース繊維生地の製造方法。
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