JP5723761B2 - フック付き作業具リンク - Google Patents
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Description
この種の従来技術は、特許文献1に開示されているように、アームの先端部に作業具を揺動自在に枢結し、この作業具と該作業具を揺動動作する作業具シリンダとをリンクを介して連結し、このリンクに対してクレーン装置を揺動自在に枢結するとともに、該クレーン装置を揺動することによってリンク側へ格納自在に構成している掘削装置において、前記リンクに、前記クレーン装置のフックに挿通可能な保持ピンを備え、この保持ピンの先端部に抜止ピンを挿入して前記フックの離脱を防止する構成となっている。
これに対して、前記後者従来技術は、回動鉤を回動するだけで良いので、作業が簡便であり、回動鉤の紛失も少ないが、回動鉤は一端で支持されているだけなので、フックのガタ付きに対する支持強度を高くすることが困難になっている。
本発明は、格納時のフック部材の離脱を防止する係合部材を両端支持状態で強固に支持できるようにしたフック付き作業具リンクを提供することを目的とする。
第1に、アーム3の先端部に作業具5を枢支し、作業具シリンダ6の先端にアーム3と連結する連結リンク8及び作業具5と連結する揺動リンク9をそれぞれ連結し、揺動リンク9にフック部材10を有するクレーン具11を使用姿勢と格納姿勢とに姿勢変更自在に枢支しており、前記揺動リンク9に、格納時のフック部材10を嵌合する保持ピン12と、この保持ピン12からのフック部材10の離脱を阻止する抜止手段13とを設けたフック付き作業具リンクであって、
前記抜止手段13は、揺動リンク9内に設けられた支軸14に枢支されていて回動することにより保持ピン12に嵌合したフック部材10と重合する係合部材15と、保持ピン12に設けられていてフック重合位置の係合部材15のフック離脱方向の移動を規制する係止部12Aとを有しており、
前記係合部材15には、保持ピン12に嵌脱自在に嵌合してフック重合位置を維持する位置決め部材16を設けており、
前記抜止手段13は、揺動リンク9内に設けられていて、係合部材15をフック重合位置から退避させたときに前記位置決め部材16を嵌脱自在に嵌合して係合部材15の回動を規制する退避維持部17を有することを特徴とする。
第3に、前記係合部材15には、保持ピン12に嵌脱自在に嵌合してフック重合位置を維持する位置決め部材16を設けており、
前記抜止手段13は、揺動リンク9内に設けられていて、係合部材15をフック重合位置から退避させたときに前記位置決め部材16を嵌脱自在に嵌合して係合部材15の回動
を規制する退避維持部17を有することを特徴とする。
即ち、請求項1に係る発明は、フック部材10を保持ピン12に嵌合して格納する時、係合部材15を回動して保持ピン12の係止部12Aに係合するだけでフック部材10の離脱を防止でき、しかもその係合部材15を保持ピン12と支軸14とによって強固に支持でき、係合部材15に設けた位置決め部材16で、保持ピン12を利用して、係合部材15のフック重合位置からの回動を規制でき、フック部材10を保持ピン12に対して嵌脱するとき、係合部材15がガタ付かないように、位置決め部材16を利用してフック重合位置から退避させておくことができる。
請求項3に係る発明は、係合部材15に設けた位置決め部材16で、保持ピン12を利用して、係合部材15のフック重合位置からの回動を規制でき、フック部材10を保持ピン12に対して嵌脱するとき、係合部材15がガタ付かないように、位置決め部材16を利用してフック重合位置から退避させておくことができる。
図6〜8において、超小旋回型又は後方小旋回型のバックホーの掘削装置の先端側を図示しており、アーム3の先端部に横軸20を介して作業具5を掬い及びダンプ動作可能に枢支し、作業具シリンダ6の基部をアーム3に連結し、作業具シリンダ6のピストンロッドの先端の先端軸21に連結リンク8と揺動リンク9のそれぞれの一端を連結しており、連結リンク8と揺動リンク9とは作業具シリンダ6の伸縮動作で作業具5を掬い及びダンプ動作させるフック付き作業具リンク1を構成している。
前記連結リンク8は他端が連結軸22を介してアーム3に連結され、作業具シリンダ6の伸縮に伴う先端軸21の移動軌跡を定めており、揺動リンク9は他端が揺動軸23を介して作業具5に連結され、作業具シリンダ6の伸縮で先端軸21を介して作業具5を掬い及びダンプ動作可能にしている。
前記揺動リンク9の左右ボス部材9Dは揺動軸23に左右間隔をおいて嵌合しており、作業具5の背面部に設けた左右一対のブラケット25が左右両ボス部材9Dの外側で揺動軸23の両端に嵌合されている。
保持機構18は左右リンク板9Aを連結している複数枚の連結板9Bと、フック部材10の開口10aが嵌合する保持ピン12と、この保持ピン12からのフック部材10の離脱を阻止する抜止手段13とを有する。
前記回動支持体載置台9B1は調整ボルト33を螺合しており、この調整ボルト33の頭部で格納姿勢時の回動支持体28を載置保持し、前記フック載置台9B2は保持ピン12を取り付けるとともにフック部材10を載置保持し、前記係合部材取付台9B3は抜止手段13の係合部材15を取り付けている。
この保持ピン12の先端部には係合部材15の先端が係合可能な係止部12Aが形成されている。係止部12Aは保持ピン12の先端部に切り溝を形成して、その切り溝のピン先端側の壁で形成されている。なお、前記係止部12Aは、保持ピン12の先端部にフック部材10の嵌合を阻害しない突起を設けることにより形成してもよい。
前記支軸14は保持ピン12の可及的近傍に位置し、係止部12Aまでの係合部材15の長さを可及的に短くしている。
前記係合部材15は回動することにより、その先端が保持ピン12の係止部12Aと係合し、保持ピン12に嵌合したフック部材10と重合する位置(フック重合位置)となり、フック離脱方向の移動が規制されて、フック部材10が保持ピン12から離脱するのを阻止することができる。
係合部材15の上面にはブロック34が設けられ、このブロック34には位置決め部材16が取り付けられている。位置決め部材16は保持ピン12と退避維持部17とに択一的に嵌合可能なU字形状のバネ鋼で形成され、U字の両端部はスジ違いで屈曲され、ブロック34に係止されている。
吊荷作業状態からアーム3を水平になるように揺動し、クレーン具11を揺動軸23回りに回動して揺動リンク9の格納空間に挿入し、フック部材10を保持ピン12に嵌合する。
係合部材15を保持ピン12に係合した後、位置決め部材16を揺動させて保持ピン12に嵌合して、係合部材15にフック重合位置を確保させる。この状態で、係合部材15は支軸14の支持と係止部12Aの係合によって両持ち支持され、フック部材10は係合部材15によって保持ピン12から離脱する方向の移動が規制される。
例えば、クレーン具11は揺動軸23に支持する代わりに揺動リンク9内に専用の軸を設けて支持させてもよく、回動支持体載置台9B1、フック載置台9B2又は係合部材取付台9B3にクレーン具11を弾力的に受持するクッションを設けてもよい。
さらに、揺動リンク9は、連結板9Bを階段状に屈曲した1枚板で、回動支持体載置台9B1とフック載置台9B2と係合部材取付台9B3とを一体形成したり、左右リンク板9A、連結板9B及びボス部材9C、9D等を鋳物で一体形成したりしてもよい。
3 アーム
5 作業具
6 作業具シリンダ
8 連結リンク
9 揺動リンク
10 フック部材
11 クレーン具
12 保持ピン
12A 係止部
13 抜止手段
14 支軸
15 係合部材
16 位置決め部材
17 退避維持部
18 保持機構
Claims (3)
- アーム(3)の先端部に作業具(5)を枢支し、作業具シリンダ(6)の先端にアーム(3)と連結する連結リンク(8)及び作業具(5)と連結する揺動リンク(9)をそれぞれ連結し、揺動リンク(9)にフック部材(10)を有するクレーン具(11)を使用姿勢と格納姿勢とに姿勢変更自在に枢支しており、前記揺動リンク(9)に、格納時のフック部材(10)を嵌合する保持ピン(12)と、この保持ピン(12)からのフック部材(10)の離脱を阻止する抜止手段(13)とを設けたフック付き作業具リンクであって、
前記抜止手段(13)は、揺動リンク(9)内に設けられた支軸(14)に枢支されていて回動することにより保持ピン(12)に嵌合したフック部材(10)と重合する係合部材(15)と、保持ピン(12)に設けられていてフック重合位置の係合部材(15)のフック離脱方向の移動を規制する係止部(12A)とを有しており、
前記係合部材(15)には、保持ピン(12)に嵌脱自在に嵌合してフック重合位置を維持する位置決め部材(16)を設けており、
前記抜止手段(13)は、揺動リンク(9)内に設けられていて、係合部材(15)をフック重合位置から退避させたときに前記位置決め部材(16)を嵌脱自在に嵌合して係合部材(15)の回動を規制する退避維持部(17)を有することを特徴とするフック付き作業具リンク。 - アーム(3)の先端部に作業具(5)を枢支し、作業具シリンダ(6)の先端にアーム(3)と連結する連結リンク(8)及び作業具(5)と連結する揺動リンク(9)をそれぞれ連結し、揺動リンク(9)にフック部材(10)を有するクレーン具(11)を使用姿勢と格納姿勢とに姿勢変更自在に枢支しており、前記揺動リンク(9)に、格納時のフック部材(10)を嵌合する保持ピン(12)と、この保持ピン(12)からのフック部材(10)の離脱を阻止する抜止手段(13)とを設けたフック付き作業具リンクであって、
前記抜止手段(13)は、揺動リンク(9)内に設けられた支軸(14)に基部が枢支されていて回動することにより保持ピン(12)に嵌合したフック部材(10)と中途部が重合する係合部材(15)と、保持ピン(12)に設けられていてフック重合位置の係合部材(15)の先端部のフック離脱方向の移動を規制する係止部(12A)とを有していることを特徴とするフック付き作業具リンク。 - 前記係合部材(15)には、保持ピン(12)に嵌脱自在に嵌合してフック重合位置を維持する位置決め部材(16)を設けており、
前記抜止手段(13)は、揺動リンク(9)内に設けられていて、係合部材(15)をフック重合位置から退避させたときに前記位置決め部材(16)を嵌脱自在に嵌合して係合部材(15)の回動を規制する退避維持部(17)を有することを特徴とする請求項2に記載のフック付き作業具リンク。
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