JP5720665B2 - 重金属除去方法及び重金属除去装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ニッケル酸化鉱石プラントの最終中和工程における重金属除去方法及び重金属除去装置に関する。
ニッケル酸化鉱石には多種類の重金属が含まれており、硫酸を用いて高温高圧条件で溶解し、その後、化学処理を行って不純物を除去することで、ニッケル等の必要な金属を回収する。
ニッケル回収後の溶液を環境中に排出するためには、溶液中に残っている重金属を何らかの方法で除去する必要がある。工場排水から重金属を除去する方法として、凝集沈殿法、イオン交換法、活性炭等の吸着剤への吸着法、電気的吸着法、磁気吸着法等があるが、一般的な方法として中和剤を用いた凝集沈殿方法が多くの工場で用いられている。
具体的には、中和剤の添加によりpHを上昇させて、重金属を水酸化物として固体化させた後、ろ過等の操作で固体と液体を分離し、液体は工場外へ排出し、固体は廃棄場で処理する方法が取られている。また、中和剤としては、石灰石や消石灰等の安価なカルシウム系の中和剤がよく使用される。
一般的に、重金属はpHを上昇させることで水酸化物を形成して溶液中から除去することが可能であるが、鉄やマンガン等の重金属は酸化することでより安定な水酸化物を形成することが知られている。重金属の酸化方法として、エアレーションは設備コストや操業コストの面から非常に有用な方法である。
ここで、ニッケル・コバルト混合硫化物を得るための高圧酸浸出法(HPAL:High Pressure Acid Leaching)は、図3に示すように、前処理工程(1)と、浸出工程(2)と、固液分離工程(3)と、中和工程(4)と、脱亜鉛工程(5)と、硫化工程(6)と、無害化工程(7)とを含む(例えば、特許文献1参照。)。
前処理工程(1)では、ニッケル酸化鉱石を解砕分級してスラリーとする。
浸出工程(2)では、前処理工程(1)で得られたスラリーに硫酸を添加し、220〜280℃で撹拌して高温加圧酸浸出し、浸出スラリーを得る。
固液分離工程(3)では、浸出工程(2)で得られた浸出スラリーを固液分離して、ニッケル及びコバルトを含む浸出液(以下、「粗硫酸ニッケル水溶液」という。)と浸出残渣とを得る。
中和工程(4)では、固液分離工程(3)で得られた粗硫酸ニッケル水溶液を中和する。
脱亜鉛工程(5)では、中和工程(4)で中和した粗硫酸ニッケル水溶液に硫化水素ガスを添加して亜鉛を硫化亜鉛として沈殿除去する。
硫化工程(6)では、脱亜鉛工程(5)で得られた脱亜鉛終液に硫化水素ガスを添加してニッケル・コバルト複合硫化物とニッケル貧液を得る。無害化工程(7)では、固液分離工程(3)で発生した浸出残渣と、硫化工程(6)で発生したニッケル貧液とを無害化する。
上述した高温加圧浸出法(HPAL)により、例えばニッケルラテライト鉱石からニッケルを浸出した後の浸出スラリーや、NiやCoを回収して得られた廃液(バレンリカー)は、ダムへ廃棄されるが、そのままだとpHが低いので、上述の無害化工程(7)において無害化される。具体的に、その無害化工程(7)では、硫化工程(6)から排出された工程液である貧液に対して、図4に示すように、撹拌槽を直列に4段接続した最終中和処理設備を用いて、中和剤としての石灰石(ライムストーン)と消石灰による中和処理が施され、無害化されて廃棄される。
このとき、中和処理設備内では、工程液(スラリー)中に含まれる重金属イオンを酸化するため、その処理槽内に気体を排出して重金属イオンを酸化させるようにしている。そして、投入されるスラリーは、pH2程度であり、このスラリーに対して、pHが低い初期段階ではCaCOを、後半ではCa(OH)を用いて中和し、最終的にpH9程度にまで上げる。また、Mg,Mnやその他微量金属(Ni,Co,Fe,Al,Cr)を沈澱させるために、気体排出(エアレーション)を行って価数を上げるようにする。これにより、金属含有量を0.0n〜0.ng/l程度から0.001g/l(Mg以外)程度まで下げる。
この無害化処理(最終中和処理)においては、処理対象となる工程液の流量や酸性度、また含まれる重金属濃度によって、中和剤の必要量は変化するが、如何なるプロセスにおいてもコスト低減の観点から、中和剤の使用量を低減させることが望まれている。
特開2011−225908号公報 特開平08−071585号公報 特開平10−258222号公報
そこで、本発明はこのような状況を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、中和剤の使用量の低減させることを可能にする重金属除去方法及びその方法に用いられる重金属除去装置を提供することにある。
本発明の他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
本発明では、縦型円筒形の反応容器内の底部に多数の吹出口を有する円環状のエアレーション管を設け、反応容器内で重金属イオンを含む水溶液を撹拌しながら、円環状のエアレーション管の多数の吹出口から酸化用の気体を吹き込む簡便なエアレーション装置を用いてエアレーションすることにより、重金属イオンを含む水溶液を中和剤で中和させる中和処理を行い、重金属を水酸化物として固体化させて除去する。
すなわち、本発明は、重金属除去方法であって、縦型円筒形状の反応容器と、該反応容器内に設けられた撹拌羽根と、該反応容器内の底部に設けられた多数の吹出口を有する円環状のエアレーション管とを備える中和槽内で、重金属元素として、2価の鉄イオン、2価のマンガンイオンのうち、少なくとも1種類のイオンを含む水溶液を上記撹拌羽根の回転により撹拌しながら、上記エアレーション管の多数の吹出口から酸化用の気体として空気を導入してエアレーションし、該水溶液に対して中和剤を添加して中和処理を施して該重金属を水酸化物として除去する重金属除去方法であって、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける無害化工程において、上記中和槽により中和処理を施し、上記重金属を水酸化物として除去することを特徴とする。
また、本発明は、重金属除去装置であって、縦型円筒形状の反応容器と、上記反応容器内に設けられた撹拌羽根と、上記反応容器内の底部に設けられた多数の吹出口を有する円環状のエアレーション管とを備える中和槽からなり、上記中和槽内で、重金属元素として、2価の鉄イオン、2価のマンガンイオンのうち、少なくとも1種類のイオンを含む水溶液を上記撹拌羽根の回転により撹拌しながら、上記エアレーション管の多数の吹出口から酸化用の気体として空気を導入してエアレーションし、該水溶液に対して中和剤を添加して中和処理を施し、該重金属を水酸化物として除去する重金属除去方法であって、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける無害化工程における中和処理に用いられることを特徴とする。
また、本発明において、上記円環状のエアレーション管の直径は、上記反応容器の直径の60〜85%のサイズとすることができる。
また、本発明において、上記吹出口は、円形であって、18〜22mmφのサイズとすることができる。
さらに、本発明において、上記吹出口は、上記円環状のエアレーション管の真下から両隣に45°の角度範囲の位置で、且つ等間隔に設置することができる。
本発明によれば、縦型円筒形の反応容器内の底部に多数の吹出口を有する円環状のエアレーション管を設け、反応容器内で重金属イオンを含む水溶液を撹拌しながら、そのエアレーション管から酸化用の気体を吹き込むエアレーション装置を用いてエアレーションして水溶液に対する中和処理を施すことにより、その水溶液中に含まれる重金属の中和に必要な中和剤使用量を低減させて、効率よく除去することができる。
本発明を適用した重金属除去装置の構成を示す外観斜視図である。 重金属除去装置が用いられるニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントの工程図である。 高圧酸浸出法によるニッケル酸化鉱石プラントの工程図である。 ニッケル酸化鉱石プラントの無害化工程における最終中和処理設備の構成を示す図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態に係る重金属除去方法は、例えば図1に示すような構成の重金属除去装置100により実施される。
この重金属除去装置100は、縦型円筒形状の反応容器110と、反応容器110内に設けられた撹拌羽根120と、反応容器110内の底部に設けられた多数の空気吹出口131を有する円環状のエアレーション管130とを備える中和槽である。なお、この縦型円筒形状の反応容器110内には、3枚のバッフル板151が配設されている。
本実施の形態に係る重金属除去方法では、この重金属除去装置100を用い、縦型円筒形の反応容器110内で、重金属元素として、2価の鉄イオン及び2価のマンガンイオンのうち、少なくとも1種類のイオンを含む水溶液を撹拌羽根120の回転により撹拌しながら、エアレーション管130の多数の吹出口131から酸化用の気体を導入してエアレーションし、その水溶液に対して中和剤を添加して中和処理を施して、重金属を水酸化物として固体化させて除去する。
例えば、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントでは、上述の如く無害化工程において、最終中和処理により重金属を水酸化物として固体化させて除去することにより、固液分離工程で発生した浸出残渣と、硫化工程で発生したニッケル貧液とを無害化して廃棄する。このとき、本実施の形態では、例えば、図2の工程図に示すように、最終中和処理工程において重金属除去装置100を用いた中和処理を行い、重金属を水酸化物として固体化させて除去する。
具体的には、最終中和工程において、硫化工程にて排出された工程液である貧液が、重金属除去装置100の縦型円筒形の反応容器110に装入され、中和処理が行われる。
ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおいて排出される工程液である貧液には、主として、鉄、マンガン等の金属が含まれる。これらの重金属は、その貧液のpHを調整する中和処理を施すことによって、水酸化物の沈殿(中和沈殿)として、工程液から分離することができる。
ここで、この最終中和工程において、溶液中の重金属濃度を1mg/l以下にするのに必要なpHとしては、表1に示すように、2価の鉄イオンではpH9.0、3価の鉄イオンではpH2.7、2価のマンガンイオンではpH10.0、3価のマンガンイオンではpH3.6となる。
すなわち、溶液中の重金属イオンは、2価であるよりも、3価である方が低いpHで沈殿させることができる。最終中和工程に装入される工程液は、もともと酸性側の溶液であるため、低いpHに調整する場合には、中和剤の使用量を削減することができる。
ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける最終中和工程では、従来より撹拌翼付の反応槽が使用されている。この反応槽は、通常縦型の円筒形であり、撹拌ムラを生じさせないようにするのが一般的である。このとき、本実施の形態では、更に、この反応槽中に酸化用の気体を吹き込んで、貧液を曝気する。
具体的に、本実施の形態では、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントの最終中和工程において、縦型円筒形の反応容器110内の底部に多数の吹出口131を有する円環状のエアレーション管130を設けた重金属除去装置100を用いる。そして、その反応容器110内で重金属イオンを含む工程液を撹拌羽根120の回転により撹拌しながら、そのエアレーション管130の吹出口131から酸化用の気体を吹き込むエアレーションを行って、重金属イオンを含む工程液に対する中和処理を施すようにする。工程液中の重金属を水酸化物として固体化させ、固体と液体に比重分離する。比重分離して得られた固体は、廃棄場にて廃棄し、一方で液体は、固液分離工程に戻して洗浄水として再利用するか、又は廃棄する。
すなわち、上述の如き本実施の形態に係る重金属除去方法において用いる重金属除去装置100は、縦型円筒形状の反応容器110と、反応容器110内に設けられた撹拌羽根120と、反応容器110内の底部に設けられた多数の空気吹出口131を有する円環状のエアレーション管130とを備える中和槽からなる。そして、縦型円筒形の反応容器110、すなわち中和槽内で、最終中和工程における工程液、すなわち重金属元素として、2価の鉄イオン、2価のマンガンイオンのうち、少なくとも1種類のイオンを含む水溶液を撹拌羽根120の回転により撹拌しながら、そのエアレーション管130の吹出口131から酸化用の気体を導入してエアレーションを行って、重金属イオンを含む水溶液に対して中和剤で中和させる中和処理を施す。
このように、反応容器110内の底部に設けられた多数の空気吹出口131を有する円環状のエアレーション管130を介してエアレーションを行うことにより、反応容器110内に流入させる気泡を小さく分裂させて気泡の総面積を大きくすることができる。そして、重金属イオンを含む水溶液を反応容器110内で均一に撹拌することによって、その多くの気泡を水溶液に接触させることができ、高いエアレーション効果を得ることができる。すなわち、反応容器110中に供給された酸化用の気体は、供給された直後から中和槽底面に分散された状態となるため、重金属イオンを含む水溶液の全体を効率よく酸化することができる。
つまり、水溶液中の重金属イオンを2価から3価に効率的に酸化させることができる。そして、このように3価の重金属イオンに酸化させることができたことにより、低いpHで水酸化物の沈殿物を形成できることから、中和処理に要する中和剤の使用量を効果的に低減させることができる。
ここで、酸化用の気体として、液中で気泡を維持する気体、すなわち液中に容易に溶け込まない気体であれば特に限定されるものではないが、空気を用いることがコスト面で好ましい。
ここで、重金属除去装置100の反応容器110内における流れを安定にするためには、槽壁に沿って空気を上昇させる必要がある。その点において、重金属除去装置100におけるエアレーション管130は、反応容器110の直径の60〜85%のサイズの円環状に形成することが好ましい。
反応容器110の直径に対するエアレーション管130の直径を変更して、エアレーション効果を観察したところ、反応容器110の直径の60〜85%のサイズの円環状にエアレーション管130を形成することにより、気体の分散程度が向上して、高いエアレーション効果を得ることができた。
また、重金属除去装置100において、エアレーション管130に形成されている多数の空気吹出口131の形状としては、円形であって、18〜22mmφのサイズであることが好ましい。
円形の空気吹出口131とすることにより、他の形状で同じ開口面積の空気吹出口を形成する場合と比較するとエアレーション管130の強度低下を最も少なくすることができる。また、その直径を18mm〜22mmとすることにより、重金属イオンを酸化する効果を高くすることができ、好ましい。
なお、中和処理対象の工程液の密度や流動特性に最適な気泡サイズがあると考えられ、空気吹出口の直径が18mm未満の場合は液中における気泡の上昇速度が遅すぎて時間がかかり、22mmより大きいとその上昇速度が速くなりすぎて、充分に水溶液と接触しなくなる可能性がある。
また、空気吹出口131は、エアレーション管130の真下に1箇所、またその両隣45%の角度の位置にそれぞれ1箇所、合計3箇所のセットとし、このセットを円環状のエアレーション管130に等間隔に並べて配置することが好ましい。
以下に、本発明についての実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例では、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける最終中和工程において、硫化工程から排出された工程液である貧液に対して、上述した重金属除去装置100を用いて溶液中の重金属イオンを除去する無害化処理を行った。
重金属除去装置100においては、その底部に、円筒形状の反応容器110の中心からの距離がその反応容器110の直径の72%の位置にエアレーション管130を設置し、エアレーション管130の底面部に直径20mmの空気吹出口131を189個設けた。このとき、このエアレーション管130を用いてエアレーションを行った場合と、従来の単純な吹き込み管(吹き込み管は3本)からエアレーションを行った場合について、空気のホールドアップ量の結果を比較した。表2に、比較結果を示す。
この表2に示すように、エアレーション管130を用いてエアレーションを行った場合、空気吹き込み流量を約2300kg/hにすると、従来の単純な吹き込み管3本によるエアレーションと比較して約65%のエアレーションで同等の効果が得られ、吹き込んだ気体を効果的に利用することができることが分かった。
(実施例2)
次に、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける最終中和工程において、実施例1で用いたものと同じ重金属除去装置100により、硫化工程から排出された工程液である貧液に対して、中和剤を添加する中和処理を行い、従来の最終中和工程における中和処理において必要となる消石灰の使用量と比較した。表3に、比較結果を示す。
この表3に示すように、エアレーション管130を用いてエアレーションを行いながら中和処理を施すことにより、反応槽出口のMn濃度を1mg/l未満にすることができるとともに、使用した消石灰量を、従来に比べて0.3t/hrも低減させることができる。
100 重金属除去装置、110 反応容器、120 撹拌羽根、130 エアレーション管、131 空気吹出口、151 バッフル板

Claims (5)

  1. 縦型円筒形状の反応容器と、該反応容器内に設けられた撹拌羽根と、該反応容器内の底部に設けられた多数の吹出口を有する円環状のエアレーション管とを備える中和槽内で、
    重金属元素として、2価の鉄イオン、2価のマンガンイオンのうち、少なくとも1種類のイオンを含む水溶液を上記撹拌羽根の回転により撹拌しながら、上記エアレーション管の多数の吹出口から酸化用の気体として空気を導入してエアレーションし、該水溶液に対して中和剤を添加して中和処理を施して該重金属を水酸化物として除去する重金属除去方法であって、
    ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける無害化工程において、上記中和槽により中和処理を施し、上記重金属を水酸化物として除去することを特徴とする重金属除去方法。
  2. 縦型円筒形状の反応容器と、
    上記反応容器内に設けられた撹拌羽根と、
    上記反応容器内の底部に設けられた多数の吹出口を有する円環状のエアレーション管とを備える中和槽からなり、
    上記中和槽内で、重金属元素として、2価の鉄イオン、2価のマンガンイオンのうち、
    少なくとも1種類のイオンを含む水溶液を上記撹拌羽根の回転により撹拌しながら、上記エアレーション管の多数の吹出口から酸化用の気体として空気を導入してエアレーションし、該水溶液に対して中和剤を添加して中和処理を施し、該重金属を水酸化物として除去する重金属除去方法であって、
    ニッケル酸化鉱石の湿式製錬プラントにおける無害化工程における中和処理に用いられることを特徴とする重金属除去装置。
  3. 上記円環状のエアレーション管の直径は、上記反応容器の直径の60〜85%のサイズであることを特徴とする請求項に記載の重金属除去装置。
  4. 上記吹出口は、円形であって、18〜22mmφのサイズであることを特徴とする請求項記載の重金属除去装置。
  5. 上記吹出口は、上記円環状のエアレーション管の真下から両隣に45°の角度範囲の位置で、且つ等間隔に設置されることを特徴とする請求項記載の重金属除去装置。
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