JP3162582B2 - 曝気槽 - Google Patents

曝気槽

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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機物及び/またはアン
モニア態窒素、有機態窒素等の窒素成分を含む被処理水
を生物学的に処理する曝気槽に係り、特に槽内に空気等
の酸素含有ガスを供給する散気管の目詰まりを効率良く
解消し得るようになした曝気槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の産業廃水や生活廃水中に含まれる
有機物(BOD成分)の除去、あるいはアンモニア態窒
素の硝化を行う手段の一つとして、活性汚泥法や固定床
接触酸化法等の生物学的処理に基づく曝気槽が広く使用
に供されている。図2は従来の固定床接触酸化式の曝気
槽の一例を示すもので、図中1は曝気槽本体、2は当該
曝気槽本体1内の下方部に付設した目板、3は当該目板
2の上面に充填した充填材であり、当該充填材3の表面
あるいは内部には好気性微生物を着生させてある。
【0003】4は例えば有機物を含む産業廃水や生活廃
水(以下、被処理水という)をポンプ5によって曝気槽
本体1内に供給する被処理水供給管である。6は前記被
処理水供給管4の一部をなす被処理水ヘッダー管であ
り、当該ヘッダー管6を介して被処理水は複数本の被処
理水供給枝管4A,4A・・・に分配され、曝気槽本体
1内に付設してある目板2の下方部に均等に供給される
ようになっている。
【0004】7は酸素含有ガスとしての空気をブロワー
8によって曝気槽本体1内の下方部に圧送する空気供給
管である。9は当該空気供給管7の一部をなす空気ヘッ
ダー管であり、当該ヘッダー管9を介して空気は複数本
の空気供給枝管7A,7A・・・に分配され、各空気供
給枝管7A,7A・・・の先端部に連設してある散気管
10,10・・・に穿ってある直径2〜10mm程度の
多数の散気口11より曝気槽本体1内の下方部に均等に
供給される。
【0005】12は曝気槽本体1の上部周縁に形成され
たトラフであり、充填材3の層を上昇してきた処理水は
このトラフ12によって集められ、処理水排出管13を
介して曝気槽本体1外に排出される。また、14は被処
理水供給管4の一部をなす前記被処理水ヘッダー管6に
繋げた槽内水のブロー管であり、15は当該ブロー管1
4の管路中に付設したバルブである。
【0006】上記した従来構成の曝気槽の運転は、先
ず、ポンプ5を駆動して被処理水を被処理水供給管4及
び被処理水ヘッダー管6並びに被処理水供給枝管4Aを
介して曝気槽本体1内の下方部に供給する。一方、これ
と同時にブロワー8を運転して空気を空気供給管7及び
空気ヘッダー管9並びに空気供給枝管7Aを介して曝気
槽本体1内の下方部に配管してある散気管10より曝気
槽本体1内に供給する。すると、被処理水は空気と混ざ
りながら目板2を通り、充填材3の層を上昇しながら充
填材3に着生させてある好気性微生物の作用により例え
ばBOD成分が生物学的に酸化され、BOD成分の除去
された処理水はトラフ12及び処理水排出管13を介し
て、曝気槽本体1外に排出される。
【0007】上記した処理操作が継続されると次第に充
填材1同士の空隙間に余剰生物汚泥や懸濁物質等が付着
し、処理能率が低下してくるので、槽下部より洗浄水や
洗浄空気を定期的に流入させて充填材3の層を逆洗し、
懸濁物質や余剰生物汚泥等の除去を行う。また、場合に
よっては上記逆洗に加えて、以下のような操作を行うこ
ともある。すなわち、ポンプ5の運転を停止すると共
に、バルブ15を開放して曝気槽本体1内の水の水頭圧
の作用により、槽内の水を被処理水供給管4を介して逆
流させ、ブロー管14を通じて槽本体1内の底部付近に
存在する余剰生物汚泥等と一緒に曝気槽本体1外にブロ
ーする。
【0008】このようにして充填材1の層内や槽本体1
の底部に堆積した余剰生物汚泥等は曝気槽本体1外に排
出されるのであるが、上記した処理操作及び逆洗操作が
継続されるにしたがって、散気管10の周辺部、特に散
気口11の周囲にも余剰生物汚泥や炭酸カルシウム等の
スケール成分が付着し、次第に散気口11を閉塞するよ
うになる。散気管10に穿ってある散気口11の周囲に
付着した余剰生物汚泥や炭酸カルシウム等は上記逆洗や
被処理水供給管4を介しての槽内水のブロー操作を行っ
ても取り除くことができない。そのため、従来は一旦曝
気槽本体1内の水を被処理水供給管4、ブロー管14を
介して抜き出してから、空気供給枝管7Aと散気管10
を繋ぐフランジ16を外して、槽本体1内から散気管1
0を引き抜き、散気口11周囲の付着物を清掃除去して
から再び散気管10を槽本体1内にセットし、フランジ
16を介して空気供給枝管7に接続するようにしてい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
の曝気槽においては、曝気槽内に空気を供給する散気管
の目詰まりを防ぐため、槽本体内から散気管を取り出す
ようにしていた。そのため、この作業中は装置の運転を
停止しなければならないと共に、散気管の取り出し及び
再セットに多大な時間と労力を要するという大きな問題
点があった。そこで、本発明は前記した従来の曝気槽の
不具合点を解消し、散気口に付着した余剰生物汚泥等の
除去にあたり何ら散気管を槽外に取り出す必要がなく、
槽内の水の水頭圧を有効に利用して散気管内に槽内水を
逆流させることにより、散気口周辺に付着した余剰生物
汚泥等を槽外に円滑に排出し得るようになした曝気槽を
提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成を詳述すれば、槽内の下方部に、小孔ま
たはスリット等からなる多数の散気口を有する散気管を
配管し、当該散気管から槽内に空気等の酸素含有ガスを
供給すると同時に、有機物及び/または窒素成分を含む
被処理水を槽内に入れ、好気性微生物の存在下で生物学
的処理により被処理水中の有機物及び/または窒素成分
を酸化分解するようになした曝気槽において、前記散気
管に酸素含有ガスを送るガス供給管における槽内水の水
頭圧が掛かる任意の箇所に、槽内水の水抜き用のブロー
管を接続すると共に、当該ブロー管の管路中にバルブを
付設したことを特徴とする曝気槽である。
【0011】
【作用】本発明の曝気槽はこのように、散気管に空気、
酸素富化空気、純酸素等の酸素含有ガスを送るガス供給
管に槽内水の水抜き用のブロー管を接続したことを特徴
とするもので、ブロワーの運転を停止してブロー管に付
設してあるバルブを開くと、曝気槽内の水の水頭圧によ
って槽内の水が散気口を通じ、更に散気管及びブロー管
を通じて逆流し、当該逆流水の通流によって散気管にお
ける散気口周辺の付着物が剥離除去され、逆流水と一緒
になって槽外に排出されるものである。従って、本発明
の曝気槽によれば、散気口の目詰まりを除去するため、
従来のように散気管を槽内から取り出す必要がなくな
り、曝気槽全体の運転を長時間に亘り停止しなければな
らないという従来の不具合を解消することができるもの
である。
【0012】なお、散気口周囲の付着物質を良好に除去
するには、槽内水の水頭圧を散気管の散気口に集中させ
ればよく、そのためには被処理水供給管に接続してある
ブロー管のバルブを閉状態としておけばよく、散気口周
囲に付着した炭酸カルシウムや余剰生物汚泥等は槽内水
の水頭圧によって散気口内に流れ込む槽内水によって剥
離され、逆流水となって良好に槽外に排出されるもので
ある。また、上述のようなガス供給管を介しての槽内水
の水抜き操作は、散気口がある程度目詰まりしてから行
ってもよいが、目詰まりを防止するという意味では、上
記操作を定期的に行うことが望ましい。
【0013】
【実施例】以下、本発明曝気槽の具体的構成を図示の実
施例に基づき詳細に説明する。図1は本発明曝気槽の一
実施例を示す概略説明図であり、図中20は曝気槽本体
を示す。21は当該曝気槽本体20内に付設した多孔板
よりなる目板、22は当該目板21の上面に充填した充
填材層である。この充填材層22は、特に図示しない
が、下段に目板21を通らない比較的粗大な砂利あるい
は砕石等からなる支持材層を形成し、当該支持材層の上
に細かい砂利あるいは砕石、球状セラミック、ハニカム
チューブ、網状体等からなる充填材を通常3〜5mの高
さになるよう充填してなるものである。なお、充填材層
22をなす充填材には好気性微生物を着生させてあるの
は云うまでもない。
【0014】次に、23は被処理水供給管、24は被処
理水供給管23を介して被処理水を曝気槽本体20内に
圧送するポンプ、25は被処理水供給管23に接続した
当該供給管23の一部をなす被処理水ヘッダー管、26
は当該被処理水ヘッダー管25に接続したブロー管、2
7は当該ブロー管26の管路中に付設したバルブであ
る。なお、被処理水は被処理水ヘッダー管25に接続さ
れた複数本の被処理水供給枝管28,28・・・を介し
て曝気槽本体20内の下方部に均等に供給されるように
なっている。前記複数本の被処理水供給枝管28,28
・・・は被処理水供給管23の一部をなすのは云うまで
もない。
【0015】一方、曝気槽本体20内に酸素含有ガスと
しての空気を供給する系は、ブロワー29と、このブロ
ワー29に接続した空気供給管30と、この空気供給管
30に接続した当該空気供給管30の一部をなす空気ヘ
ッダー管31と、この空気ヘッダー管31に接続された
複数本の空気供給枝管32,32・・・と、この空気供
給枝管32,32・・・の先端に繋げた複数本の散気管
33,33・・・とからなっている。なお、空気供給管
30はブロワー29の運転停止時に曝気槽本体20内の
被処理水がブロワー29方向に逆流するのを防ぐため一
旦曝気槽本体20の処理水上面より上位に立ち上げてあ
る。
【0016】次に、34は空気供給管30の一部をなす
前記空気ヘッダー管31に繋げた槽内水の水抜き用のブ
ロー管であり、35は当該ブロー管34の管路中に付設
したバルブである。図示する実施例ではこのようにブロ
ー管34を空気ヘッダー管31に繋げてあるが、ブロー
管34の接続位置はこの実施例に限られるものではな
く、要は曝気槽本体20内の槽内水の水頭圧が多少とも
掛かる位置であれば空気供給管30の任意の箇所に接続
することができるものである。
【0017】その他、図中の36は散気管33の下側に
穿った2〜10mm径程度の多数の散気口、37は前記
ブロー管26及び34の下方部に設けた排水溝、38は
曝気槽本体20の上部周縁に形成した処理水の排出用ト
ラフ、39はトラフ38内の処理水を槽本体20外に排
出するための処理水排出管である。
【0018】次に、本発明曝気槽の運転例につき説明す
るが、被処理水供給管23を通じての被処理水の曝気槽
本体20内への供給及び空気供給管30を通じての空気
の曝気槽本体20内への供給は前記従来例の場合とほぼ
同じであるので詳細な説明は省略する。
【0019】曝気槽本体20内における被処理水の生物
学的処理の継続に伴い、散気管33の散気口36周辺に
炭酸カルシウムや余剰生物汚泥等が次第に付着してく
る。そして、散気口36が目詰まり状態になると、充填
材層22に着生させてある好気性微生物に空気を供給す
るブロワー29の吐出圧力が上昇してくる。そこで、こ
の目詰まりを取り除くため、先ず、前記ブロワー29の
運転を停止し、次いでブロー管34の管路中に付設して
あるバルブ35を開く。なお、その際被処理水供給管側
のブロー管26に付設してあるバルブ27は閉じてお
く。
【0020】すると、曝気槽本体20内の槽内水の水頭
圧が散気管33に掛かり、槽内水は狭小となった散気口
36内から散気管33内に入って、空気供給枝管32,
32・・・及びヘッダー管31、ブロー管34内を逆流
してブロー管34の先端部から排水溝37内にブローさ
れる。その際、散気口36周辺の付着物は散気口36を
通して散気管33内に逆流する槽内水の通流によって次
第に剥離され、槽内水と一緒になってブローされる。
【0021】所定の時間ブロー管34を通じて槽内水を
逆流させてから、バルブ35を閉じ、ブロワー29を運
転して、空気供給ヘッダー管31及び空気供給枝管32
内に溜まった水を曝気槽本体20内に押し戻してやる。
そして、通常時の運転の際、ブロワー29の吐出圧力は
下降するので、これにより散気口36の目詰まりが解消
されたことを確認できるものである。なお、上述の実施
例では曝気槽本体内に微生物付着用の充填材を充填して
なる固定床接触酸化方式の曝気槽について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、例えば曝気槽
本体内に充填材が存在しない、いわゆる活性汚泥処理の
曝気槽にも適用できるものである。
【0022】
【発明の効果】本発明曝気槽は以上のように、散気管に
空気等の酸素含有ガスを送るガス供給管に槽内水の水抜
き用のブロー管を接続したことを特徴とするものであ
り、散気口周辺に付着した余剰生物汚泥等の除去にあた
り何ら散気管を槽外に取り出す必要がなく、槽内の水の
水頭圧を有効に利用して散気管内に槽内水を逆流させ、
散気口周辺に付着した余剰生物汚泥等を槽外に円滑に排
出し得るようになしたものであるから、曝気槽全体の運
転を長時間に亘り停止しなければならないという従来の
不具合を解消することができるものである。また、ブロ
ー管に付設したバルブを開くだけの簡単な操作で槽内水
を逆流させ散気口周辺の付着物を取り除くものであるか
ら経済的にも甚だ有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明曝気槽の一実施例を示す概略説明図であ
る。
【図2】従来の曝気槽の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
20:曝気槽本体 21:目板 22:充填材層 23:被処理水供
給管 24:ポンプ 25:被処理水ヘ
ッダー管 26:ブロー管 27:バルブ 28:被処理水供給枝管 29:ブロワー 30:空気供給管 31:空気ヘッダ
ー管 32:空気供給枝管 33:散気管 34:ブロー管 35:バルブ 36:散気口 37:排水溝
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/00 - 3/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 槽内の下方部に、小孔またはスリット等
    からなる多数の散気口を有する散気管を配管し、当該散
    気管から槽内に空気等の酸素含有ガスを供給すると同時
    に、有機物及び/または窒素成分を含む被処理水を槽内
    に入れ、好気性微生物の存在下で生物学的処理により被
    処理水中の有機物及び/または窒素成分を酸化分解する
    ようになした曝気槽において、前記散気管に酸素含有ガ
    スを送るガス供給管における槽内水の水頭圧が掛かる任
    意の箇所に、槽内水の水抜き用のブロー管を接続すると
    共に、当該ブロー管の管路中にバルブを付設したことを
    特徴とする曝気槽。
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