JP5720657B2 - 床置き型空調室内機 - Google Patents
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Description
(1)空気調和機の冷媒回路
図1は、床置き型空調室内機を備える空気調和装置の構成の概要を示す回路図である。図1に示されているように、第1実施形態に係る空気調和機10は、室内の床面などに置いて使用される床置き型空調室内機20を備えている。空気調和機10は、床置き型空調室内機20以外に、主に、室外に設置される室外機30を備えている。図1において、各装置を繋ぐ実線は冷媒配管を表しており、各装置を繋ぐ破線は信号伝送線路を表している。
空気調和機10における空気調和の動作が正しく効率良く行なわれるように、空気調和機10は、図1及び図2に示されている制御装置49によって制御される。制御装置49は、室内制御装置49a及び室外制御装置49bを含み、室内制御装置49aが床置き型空調室内機20の中に組み込まれ、室外制御装置49bが室外機30の中に組み込まれている。
床置き型空調室内機20は、図3に示されているケーシング50を備えている。床置き型空調室内機20の室内熱交換器21及び室内ファン22は、ケーシング50の内部に収納されている。ケーシング50は、前面パネル51と右側面パネル52と左側面パネル53と天面パネル54と底面パネル55と後面パネル56とによって囲まれた直方体形状を有している。前面パネル51には、中央部に吸込口57が形成され、上方に上方吹出口58が形成され、下方に下方吹出口59が形成されている。上方吹出口58には、床置き型空調室内機20の運転時に上方吹出口58から吹出される気流の左右方向の風向を調節するための垂直フラップ(図示せず)が設けられている。また、水平フラップ(図示せず)が、上方吹出口58に設けられている。垂直フラップは、垂直面(例えば前面パネル51)に対する角度を変更することによって、吹出される調和空気を案内する角度を調節する。水平フラップは、水平面(例えば天面パネル54)に対する角度を変更することによって、吹出される調和空気を案内する角度を調節する。つまり、垂直フラップによって左右方向に風向が変更され、水平フラップによって上下方向に風向が変更される。
図4、図5及び図6には床置き型空調室内機20の断面構造の概要が示されている。ケーシング50の前面パネル51の吸込口57の後側には、室内熱交換器21の収納される第1内部空間S1が形成されている。室内熱交換器21は、直方体形状であり、この第1内部空間S1において前面パネル51と平行に配置されている。室内熱交換器21は、図3に示されているように、前面から見て吸込口57よりも広い面積を占め、前面から見た室内熱交換器21の占有領域の中央部に吸込口57が配置されている。室内熱交換器21の上下左右及び後側は第1仕切部材61で仕切られ、室内熱交換器21の第1仕切部材61には、円形の開口部61aが形成されている。開口部61aの中心が回転軸の延長上に配置されるように室内ファン22が支持板62に取り付けられている。
(5−1)上下吹きモード
図4には、上下吹きモードで動作している床置き型空調室内機20が示されている。上下吹きモードは、例えば暖房運転時に選択される。上下吹きモードにおいては、上部流路切替機構28及び下部流路切替機構29が両方とも第1状態になっている。つまり、上部流路切替機構28では上部ダンパ28aによって上部第1開口部65が閉じられ、下部流路切替機構29では下部ダンパ29aによって下部第1開口部66が閉じられている。
図5には、上吹きモードで動作している床置き型空調室内機20が示されている。上吹きモードは、例えば冷房運転時に選択される。上吹きモードにおいては、上部流路切替機構28が第3状態になるとともに下部流路切替機構29が第2状態になっている。つまり、上部流路切替機構28では上部ダンパ28aによって上部第1開口部65及び上部第2開口部67が開かれ、下部流路切替機構29では下部ダンパ29aによって下部第2開口部68が閉じられている。
図6には、下吹きモードで動作している床置き型空調室内機20が示されている。下吹きモードは、例えば暖房運転時に選択される。下吹きモードにおいては、上部流路切替機構28が第2状態になるとともに下部流路切替機構29が第3状態になっている。つまり、上部流路切替機構28では上部ダンパ28aによって上部第2開口部67が閉じられ、下部流路切替機構29では下部ダンパ29aによって下部第1開口部66及び下部第2開口部68が開かれている。
(6−1)
上記第1実施形態の床置き型空調室内機20は、室内熱交換器21(熱交換器の一例)と、ケーシング50と、室内ファン22(遠心ファンの一例)と、上部流路切替機構28と、下部流路切替機構29とを備えている。ケーシング50には、室内熱交換器21及び室内ファン22が収納されている。このケーシング50には、吸込口57、吸込口57の上方にある上方吹出口58、吸込口57の下方にある下方吹出口59、上通路R2、下通路R3及びバイパス通路R1が形成されている。室内ファン22は、吸込口57と上通路R2及び下通路R3との間に配置され、吸込口57から上方吹出口58及び下方吹出口59に向かう空気の流れを発生させることができる。
上部流路切替機構28及び下部流路切替機構29は、上部流路切替機構28が第1状態のときに下部流路切替機構29を第1状態の設定(上部流路第1状態と下部流路第1状態とを同時に設定している状態の一例)にできる。このように設定される図4の状態では、上部流路切替機構28を第1状態にして室内ファン22から上に吹出される調和空気を上方吹出口58から吹出させると同時に、下部流路切替機構29を第1状態にして室内ファン22から下に吹出される調和空気を下方吹出口59から吹出させることができ、上下吹きを行なわせることができる。上下吹きモードにすることにより、上部流路切替機構28と下部流路切替機構29を用いて上下吹きを行わせることができ、上方吹出口58と下方吹出口59から同時に十分に調和されている空気を吹出させることができる。
図4の状態では、上部流路切替機構28が第1状態に設定されると同時に下部流路切替機構29が第1状態に設定されている。このような状態では、上部ダンパ28aで上通路R2と上方吹出口58との間が開通し、上方吹出口58及び上通路R2とバイパス通路R1との間が封鎖され、下部ダンパ29aで下通路R3と下方吹出口59との間を開通させるとともに下方吹出口59及び下通路R3とバイパス通路R1との間が封鎖される。このようにバイパス通路R1を上部ダンパ28aと下部ダンパ29aで閉鎖することにより、バイパス通路R1に空気が流れ込まないようにして、上方吹出口58と下方吹出口59から同時に十分に調和されている空気を効率良く吹出させることができる。
上部流路切替機構28及び下部流路切替機構29は、上部流路切替機構28が第3状態のときに下部流路切替機構29を第2状態の設定(上部流路第1状態と下部流路第2状態とを同時に設定している状態の一例)にできる。このように設定される図5の状態では、上部流路切替機構28を第3状態にして上通路R2を通って上方吹出口58に空気が導かれ、下部流路切替機構29を第2状態にして下通路R3からバイパス通路R1を通って上方吹出口58に空気が導かれる。このように室内ファン22が上方に吹出す空気及び下方に吹出す空気を両方とも上方吹出口58から吹出させることができ、室内ファン22が上下に吹出す空気をともに上方に導くことで調和されている十分な空気を上方吹出口58から吹出させることができる。
図5の状態では、上部流路切替機構28が第3状態に設定されると同時に下部流路切替機構29が第2状態に設定されている。このような状態では、上部ダンパ28aで上通路R2と上方吹出口58の間を開通させるとともに上方吹出口58とバイパス通路R1との間を開通させ、下部ダンパ29aで下方吹出口59と下通路R3及びバイパス通路R1との間を封鎖するとともにバイパス通路R1と下通路R3との間を開通させる。このように上部ダンパ28aによって上通路R2と上方吹出口58の間及びバイパス通路R1と上方吹出口58の間の両方を開通させ、下部ダンパ29aによって下通路R3と下方吹出口59との間を閉鎖するとともに下通路R3とバイパス通路R1との間を開通させることにより、室内ファン22が上方に吹出す空気と下方に吹出す空気をともに上方吹出口58に送ることができる。それにより、上方吹出口58からの吹出しを強めることができ、十分に調和されている空気を上方吹出口58から効率良く吹出させることができる。
上部流路切替機構28及び下部流路切替機構29は、上部流路切替機構28が第2状態のときに下部流路切替機構29を第3状態の設定(上部流路第2状態と下部流路第1状態とを同時に設定している状態の一例)にできる。このように設定される図6の状態では、下部流路切替機構29を第3状態にして下通路R3を通って下方吹出口59に空気が導かれ、上部流路切替機構28を第2状態にして上通路R2からバイパス通路R1を通って下方吹出口59に空気が導かれる。このように室内ファン22が上方に吹出す空気及び下方に吹出す空気を両方とも下方吹出口59から吹出させることができ、室内ファン22が上下に吹出す空気をともに下方に導くことで調和されている十分な空気を下方吹出口59から吹出させることができる。
図6の状態では、上部流路切替機構28が第2状態に設定されると同時に下部流路切替機構29が第3状態に設定されている。このような状態では、上部ダンパ28aで上方吹出口58と上通路R2及びバイパス通路R1との間を封鎖するとともにバイパス通路R1と上通路R2との間を開通させ、下部ダンパ29aで下通路R3と下方吹出口59の間を開通させるとともにバイパス通路R1と下方吹出口59との間を開通させる。このように下部ダンパ29aによって下通路R3と下方吹出口59の間及びバイパス通路R1と下方吹出口59の間の両方を開通させ、上部ダンパ28aによって上通路R2と上方吹出口58との間を閉鎖するとともに上方吹出口58とバイパス通路R1との間を開くことにより、室内ファン22が下方に吹出す空気と上方に吹出す空気をともに下方吹出口59に送ることができる。それにより、下方吹出口59からの吹出しを強めることができ、十分に調和されている空気を下方吹出口59から効率良く吹出させることができる。
室内熱交換器21は、吸込口57と室内ファン22との間に配置され、室内ファン22が室内熱交換器21の後に配置されていることから、室内ファン22の室内熱交換器21に送風する能力が十分引き出せる。このような構成によって、室内ファン22を小型化し易くなるとともに、一つの室内熱交換器21で上方吹出口58から吹出される空気と下方吹出口59から吹出される空気の両方を調和することが可能になる。このように、室内ファン22を小型化し易くなること及び室内熱交換器21に送風するための余分な通路を設けなくても済むことから、ケーシング50をコンパクト化することができる。
(7−1)変形例1A
上記第1実施形態では、室内ファン22を一つの遠心ファンで構成しているが、室内ファン22は複数の遠心ファンを用いて構成してもよい。
上記第1実施形態では、上方吹出口58が一つの場合について説明したが、上方吹出口は複数設けられていてもよい。同様に、下方吹出口59が一つの場合について説明したが、下方吹出口は複数設けられていてもよい。また、吸込口57も複数設けられていてもよい。
上記第1実施形態では、上部流路切替機構28に上部ダンパ28aを一つ設け、下部流路切替機構29に下部ダンパ29aを一つ設ける場合について説明したが、各流路の開通や閉鎖を行なうためのダンパの数は一つに限られるものではなく、上部流路切替機構28や下部流路切替機構29にそれぞれ複数のダンパが設けられるような構成であってもよい。また、流路の開通と閉鎖を行うための構成はダンパに限られるものではなく、シャッタなど他の構成であってもよい。
(8)床置き型空調室内機の構成概要
次に、第2実施形態に係る床置き型空調室内機について、図7乃至図12を用いて説明する。第2実施形態に係る床置き型空調室内機20Aも第1実施形態の床置き型空調室内機20と同様に室内熱交換器21と室内ファン22などを有しており、例えば第1実施形態の床置き型空調室内機20に代えて第2実施形態の床置き型空調室内機20Aを図1に示されている回路中に組み込んで、空気調和機10に適用することができる。
床置き型空調室内機20Aは、図3に示されているケーシング50を備えている第1実施形態の床置き型空調室内機20に比べて左右の幅が広く前後の奥行きが薄く形成しやすいが、同じような外観を呈する。このように第2実施形態に係る床置き型空調室内機20Aの外観は、縦・横・高さ(幅・奥行き・高さ)の比が第1実施形態に係る床置き型空調室内機20と異なるだけで類似の外観を呈するので、第2実施形態に係る床置き型空調室内機20Aの外観の説明を省略する。
図7乃至図12には床置き型空調室内機20Aの断面構造の概要が示されている。ケーシング50Aの前面パネル51Aの吸込口57の後側には、室内熱交換器21の収納される第1内部空間S1が形成されている。室内熱交換器21の形状や第1内部空間S1における室内熱交換器21の配置及び、室内熱交換器21や室内ファン22と吸込口57や第1仕切部材61の開口部61aとの関係は、第1実施形態において説明しているので説明を省略する。
(11−1)上下吹きモード
図7及び図8には、上下吹きモードで動作している床置き型空調室内機20Aが示されている。上下吹きモードにおいては、上部流路切替機構28A及び下部流路切替機構29Aが両方とも第1状態になっている。つまり、上部流路切替機構28Aでは上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3によって上部第1右開口部91及び上部第1左開口部92が閉じられ、下部流路切替機構29Aでは下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3によって下部第1右開口部93及び下部第1左開口部94が閉じられている。そして、上部流路切替機構28Aの上部中央ダンパ28a1によって上部第2開口部67が開かれ、下部流路切替機構29Aの下部中央ダンパ29a1によって下部第2開口部68が開かれている。
図9及び図10には、上吹きモードで動作している床置き型空調室内機20Aが示されている。上吹きモードにおいては、上部流路切替機構28Aが第3状態になるとともに下部流路切替機構29Aが第2状態になっている。つまり、上部流路切替機構28Aでは上部中央ダンパ28a1、上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3によって上部第1右開口部91及び上部第1左開口部92並びに上部第2開口部67が開かれ、下部流路切替機構29Aでは下部中央ダンパ29a1によって下部第2開口部68が閉じられ、下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3によって下部第1右開口部93及び下部第1左開口部94が開かれる。
図11及び図12には、下吹きモードで動作している床置き型空調室内機20Aが示されている。下吹きモードにおいては、上部流路切替機構28Aが第2状態になるとともに下部流路切替機構29Aが第3状態になっている。つまり、上部流路切替機構28Aでは
上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3によって上部第1右開口部91及び上部第1左開口部92が開かれ、上部中央ダンパ28a1で上部第2開口部67が閉じられ、下部流路切替機構29Aでは下部中央ダンパ29a1、下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3によって下部第1右開口部93及び下部第1左開口部94並びに下部第2開口部68が開かれる。
(12−1)
上記実施形態の床置き型空調室内機20Aは、室内熱交換器21(熱交換器の一例)と、ケーシング50Aと、室内ファン22(遠心ファンの一例)と、上部流路切替機構28Aと、下部流路切替機構29Aとを備えている。ケーシング50Aには、室内熱交換器21及び室内ファン22が収納されている。このケーシング50Aには、吸込口57、吸込口57の上方にある上方吹出口58、吸込口57の下方にある下方吹出口59、上通路R2、下通路R3及びバイパス通路R6、R7が形成されている。室内ファン22は、吸込口57と上通路R2及び下通路R3との間に配置され、吸込口57から上方吹出口58及び下方吹出口59に向かう空気の流れを発生させることができる。
上部流路切替機構28A及び下部流路切替機構29Aは、上部流路切替機構28Aが第1状態のときに下部流路切替機構29Aを第1状態の設定(上部流路第1状態と下部流路第1状態とを同時に設定している状態の一例)にできる。このように設定される図7及び図8の状態では、上部流路切替機構28Aを第1状態にして室内ファン22から上に吹出される調和空気を上方吹出口58から吹出させると同時に、下部流路切替機構29Aを第1状態にして室内ファン22から下に吹出される調和空気を下方吹出口59から吹出させることができ、上下吹きを行なわせることができる。上下吹きモードにすることにより、上部流路切替機構28Aと下部流路切替機構29Aを用いて上下吹きを行わせることができ、上方吹出口58と下方吹出口59から同時に十分に調和されている空気を吹出させることができる。
図7及び図8の状態では、上部流路切替機構28Aが第1状態に設定されると同時に下部流路切替機構29Aが第1状態に設定されている。このような状態では、上部中央ダンパ28a1で上通路R2と上方吹出口58との間が開通し、上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3で上方吹出口58及び上通路R2とバイパス通路R6,R7との間が封鎖され、下部中央ダンパ29a1で下通路R3と下方吹出口59との間を開通させるとともに下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3で下方吹出口59及び下通路R3とバイパス通路R6,R7との間が封鎖される。このようにバイパス通路R6,R7を上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3と下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3で閉鎖することにより、バイパス通路R6,R7に空気が流れ込まないようにして、上方吹出口58と下方吹出口59から同時に十分に調和されている空気を効率良く吹出させることができる。
上部流路切替機構28A及び下部流路切替機構29Aは、上部流路切替機構28Aが第3状態のときに下部流路切替機構29Aを第2状態の設定(上部流路第1状態と下部流路第2状態とを同時に設定している状態の一例)にできる。このように設定される図9及び図10の状態では、上部流路切替機構28Aを第3状態にして上通路R2を通って上方吹出口58に空気が導かれ、下部流路切替機構29Aを第2状態にして下通路R3からバイパス通路R6,R7を通って上方吹出口58に空気が導かれる。このように室内ファン22が上方に吹出す空気及び下方に吹出す空気を両方とも上方吹出口58から吹出させることができ、室内ファン22が上下に吹出す空気をともに上方に導くことで調和されている十分な空気を上方吹出口58から吹出させることができる。
図9及び図10の状態では、上部流路切替機構28Aが第3状態に設定されると同時に下部流路切替機構29Aが第2状態に設定されている。このような状態では、上部中央ダンパ28a1で上通路R2と上方吹出口58の間を開通させるとともに上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3で上方吹出口58とバイパス通路R6,R7との間を開通させ、下部中央ダンパ29a1、下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3で下方吹出口59と下通路R3及びバイパス通路R6,R7との間を封鎖するとともにバイパス通路R6,R7と下通路R3との間を開通させる。このように上部中央ダンパ28a1、上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3によって上通路R2と上方吹出口58の間及びバイパス通路R6,R7と上方吹出口58の間の両方を開通させ、下部中央ダンパ29a1によって下通路R3と下方吹出口59との間を閉鎖するとともに下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3で下通路R3とバイパス通路R6,R7との間を開通させることにより、室内ファン22が上方に吹出す空気と下方に吹出す空気をともに上方吹出口58に送ることができる。それにより、上方吹出口58からの吹出しを強めることができ、十分に調和されている空気を上方吹出口58から効率良く吹出させることができる。
上部流路切替機構28A及び下部流路切替機構29Aは、上部流路切替機構28Aが第2状態のときに下部流路切替機構29Aを第3状態の設定(上部流路第2状態と下部流路第1状態とを同時に設定している状態の一例)にできる。このように設定される図11及び図12の状態では、下部流路切替機構29Aを第3状態にして下通路R3を通って下方吹出口59に空気が導かれ、上部流路切替機構28Aを第2状態にして上通路R2からバイパス通路R6,R7を通って下方吹出口59に空気が導かれる。このように室内ファン22が上方に吹出す空気及び下方に吹出す空気を両方とも下方吹出口59から吹出させることができ、室内ファン22が上下に吹出す空気をともに下方に導くことで調和されている十分な空気を下方吹出口59から吹出させることができる。
図11及び図12の状態では、上部流路切替機構28Aが第2状態に設定されると同時に下部流路切替機構29Aが第3状態に設定されている。このような状態では、上部中央ダンパ28a1で上方吹出口58と上通路R2及びバイパス通路R6,R7との間を封鎖するとともに上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3でバイパス通路R6,R7と上通路R2との間を開通させ、下部中央ダンパ29a1で下通路R3と下方吹出口59の間を開通させるとともに下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3でバイパス通路R6,R7と下方吹出口59との間を開通させる。このように下部中央ダンパ29a1、下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3によって下通路R3と下方吹出口59の間及びバイパス通路R6,R7と下方吹出口59の間の両方を開通させ、上部中央ダンパ28a1によって上通路R2と上方吹出口58との間を閉鎖するとともに上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3で上方吹出口58とバイパス通路R6,R7との間を開くことにより、室内ファン22が下方に吹出す空気と上方に吹出す空気をともに下方吹出口59に送ることができる。それにより、下方吹出口59からの吹出しを強めることができ、十分に調和されている空気を下方吹出口59から効率良く吹出させることができる。
(13−1)変形例2A
上記第2実施形態では、室内ファン22を一つの遠心ファンで構成しているが、室内ファン22は複数の遠心ファンを用いて構成してもよい。
上記第2実施形態では、上方吹出口58が一つの場合について説明したが、上方吹出口は複数設けられていてもよい。同様に、下方吹出口59が一つの場合について説明したが、下方吹出口は複数設けられていてもよい。また、吸込口57も複数設けられていてもよい。
上記第2実施形態では、上部流路切替機構28Aに上部中央ダンパ28a1、上部右ダンパ28a2及び上部左ダンパ28a3を設け、下部流路切替機構29Aに下部中央ダンパ29a1、下部右ダンパ29a2及び下部左ダンパ29a3を設ける場合について説明したが、各流路の開通や閉鎖を行なうためのダンパの数はこの例の数に限られるものではない。また、流路の開通と閉鎖を行うための構成はダンパに限られるものではなく、シャッタなど他の構成であってもよい。
上記第2実施形態では、ケーシング50Aの両側にバイパス通路R6,R7を設ける場合について説明したが、側面に設けられるバイパス通路は、バイパス通路R6又はバイパス通路R7のいずれか一方のみでもよい。また、上記第1実施形態と第2実施形態を組み合わせて、側面と背面の両方にも受ける構成にすることもできる。
21 室内熱交換器
22 室内ファン
28,28A 上部流路切替機構
28a 上部ダンパ
28a1 上部中央ダンパ
28a2 上部右ダンパ
28a3 上部左ダンパ
29,29A 下部流路切替機構
29a 下部ダンパ
29a1 下部中央ダンパ
29a2 下部右ダンパ
29a3 下部左ダンパ
50,50A ケーシング
57 吸込口
58 上方吹出口
59 下方吹出口
R1,R6,R7 バイパス通路
R2 上通路
R3 下通路
R4 上方吹出通路
R5 下方吹出通路
Claims (7)
- 熱交換により空気を調和させる熱交換器(21)と、
前記熱交換器を収納し、前記熱交換器で熱交換を行わせる空気を吸込む吸込口(57)、前記吸込口の上方にある上方吹出口(58)、前記吸込口の下方にある下方吹出口(59)、上通路(R2)、下通路(R3)及びバイパス通路(R1,R6,R7)が形成されているケーシング(50)と、
前記ケーシングに収納され、前記吸込口と前記上通路及び前記下通路との間に配置され、前記吸込口から前記上方吹出口及び前記下方吹出口に向かう空気の流れを発生可能な遠心ファン(22)と、
前記上方吹出口と前記上通路と前記バイパス通路の流路の切り替えを行なう上部流路切替機構(28)と、
前記下方吹出口と前記下通路と前記バイパス通路の流路の切り替えを行なう下部流路切替機構(29)と、
を備え、
前記上通路は、前記遠心ファンから前記上部流路切替機構に続き、
前記下通路は、前記遠心ファンから前記下部流路切替機構に続き、
前記バイパス通路は、前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構に接続され、
前記上部流路切替機構は、1枚の上部ダンパ(28a)を有し、1枚の前記上部ダンパで、前記上通路を通って前記上方吹出口に調和空気が向かう上部流路第1状態と前記上通路から前記バイパス通路を通って前記下方吹出口に調和空気が向かう上部流路第2状態とを切り替え可能に構成され、
前記下部流路切替機構は、1枚の下部ダンパ(29a)を有し、1枚の前記下部ダンパで、前記下通路から前記下方吹出口に調和空気が向かう下部流路第1状態と前記下通路から前記バイパス通路を通って前記上方吹出口に調和空気が向かう下部流路第2状態とを切り替え可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第1状態とを同時に設定可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第1状態とに同時に設定されているときに、前記上部ダンパで前記上通路と前記上方吹出口との間を開通させるとともに前記上方吹出口及び前記上通路と前記バイパス通路との間を封鎖し、前記下部ダンパで前記下通路と前記下方吹出口との間を開通させるとともに前記下方吹出口及び前記下通路と前記バイパス通路との間を封鎖する、床置き型空調室内機。 - 前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第2状態とを同時に設定可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第2状態とに同時に設定されているときに、前記上部ダンパで前記上通路と前記上方吹出口の間を開通させるとともに前記上方吹出口と前記バイパス通路との間を開通させ、前記下部ダンパで前記下方吹出口と前記下通路及び前記バイパス通路との間を封鎖するとともに前記バイパス通路と前記下通路との間を開通させる、
請求項1に記載の床置き型空調室内機。 - 前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第2状態と前記下部流路第1状態とを同時に設定可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第2状態と前記下部流路第1状態とに同時に設定されているときに、前記上部ダンパで前記上方吹出口と前記上通路及び前記バイパス通路との間を封鎖するとともに前記バイパス通路と前記上通路との間を開通させ、前記下部ダンパで前記下通路と前記下方吹出口の間を開通させるとともに前記バイパス通路と前記下方吹出口との間を開通させる、
請求項2に記載の床置き型空調室内機。 - 熱交換により空気を調和させる熱交換器(21)と、
前記熱交換器を収納し、前記熱交換器で熱交換を行わせる空気を吸込む吸込口(57)、前記吸込口の上方にある上方吹出口(58)、前記吸込口の下方にある下方吹出口(58)、上通路(R2)、下通路(R3)及びバイパス通路(R1,R6,R7)が形成されているケーシング(50)と、
前記ケーシングに収納され、前記吸込口と前記上通路及び前記下通路との間に配置され、前記吸込口から前記上方吹出口及び前記下方吹出口に向かう空気の流れを発生可能な遠心ファン(22)と、
前記上方吹出口と前記上通路と前記バイパス通路の流路の切り替えを行なう上部流路切替機構(28A)と、
前記下方吹出口と前記下通路と前記バイパス通路の流路の切り替えを行なう下部流路切替機構(29A)と、
を備え、
前記上通路は、前記遠心ファンから前記上部流路切替機構に続き、
前記下通路は、前記遠心ファンから前記下部流路切替機構に続き、
前記バイパス通路は、前記遠心ファンと前記ケーシングの2つの側面パネル(52A,53A)との間に2つ形成され、前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構に接続され、
前記上部流路切替機構は、3枚の上部ダンパ(28a1,28a2,28a3)を有し、3枚の前記上部ダンパで、前記上通路を通って前記上方吹出口に調和空気が向かう上部流路第1状態と前記上通路から2つの前記バイパス通路を通って前記下方吹出口に調和空気が向かう上部流路第2状態とを切り替え可能に構成され、
前記下部流路切替機構は、3枚の下部ダンパ(29a1,29a2,29a3)を有し、3枚の前記下部ダンパで、前記下通路から前記下方吹出口に調和空気が向かう下部流路第1状態と前記下通路から2つの前記バイパス通路を通って前記上方吹出口に調和空気が向かう下部流路第2状態とを切り替え可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第1状態とを同時に設定可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第1状態とに同時に設定されているときに、前記上部ダンパで前記上通路と前記上方吹出口との間を開通させるとともに前記上方吹出口及び前記上通路と前記バイパス通路との間を封鎖し、前記下部ダンパで前記下通路と前記下方吹出口との間を開通させるとともに前記下方吹出口及び前記下通路と前記バイパス通路との間を封鎖する、床置き型空調室内機。 - 前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第2状態とを同時に設定可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第1状態と前記下部流路第2状態とに同時に設定されているときに、前記上部ダンパで前記上通路と前記上方吹出口の間を開通させるとともに前記上方吹出口と前記バイパス通路との間を開通させ、前記下部ダンパで前記下方吹出口と前記下通路及び前記バイパス通路との間を封鎖するとともに前記バイパス通路と前記下通路との間を開通させる、
請求項4に記載の床置き型空調室内機。 - 前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第2状態と前記下部流路第1状態とを同時に設定可能に構成され、
前記上部流路切替機構及び前記下部流路切替機構は、前記上部流路第2状態と前記下部流路第1状態とに同時に設定されているときに、前記上部ダンパで前記上方吹出口と前記上通路及び前記バイパス通路との間を封鎖するとともに前記バイパス通路と前記上通路との間を開通させ、前記下部ダンパで前記下通路と前記下方吹出口の間を開通させるとともに前記バイパス通路と前記下方吹出口との間を開通させる、
請求項5に記載の床置き型空調室内機。 - 前記熱交換器は、前記吸込口と前記遠心ファンとの間に配置されている、
請求項1から6のいずれか一項に記載の床置き型空調室内機。
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