JP2005214560A - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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英寛 園元
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Abstract

【課題】 送風部での結露の恐れを低減することができる空気調和機の室内機を提供する。
【解決手段】 空気調和機の室内機2は、第1熱交換部20aと、第2熱交換部20bと、室内ファン(送風部)21とを備える。第2熱交換部20bは、第1熱交換部20aよりも空気流れ方向の厚みが小さい。室内ファン21は、第1熱交換部20aと第2熱交換部20bとを通る空気流を生成する。そして、第2熱交換部20bは、第1熱交換部20aよりも冷媒流れの下流側に設けられる。
【選択図】 図3

Description

本発明は空気調和機の室内機に関する。
空気調和機の室内機は、室内空気との間で熱交換を行う熱交換器を備えていることが通常であるが、室内機の形状や室内機内部でのレイアウト等の観点から様々な形態の熱交換器が備えられる。そのうちの一つに、熱交換器の部分によって空気流れ方向の厚さが異なったり、熱交換部の部分によって空気抵抗が異なったりするものがある。例えば、空気流を生成する送風部の上方に配置される第1熱交換部と、送風部の前方に配置される第2熱交換部とを有する熱交換器において、第1熱交換部には冷媒が流れる冷媒経路が厚み方向に2列設けられ、第2熱交換部には冷媒経路が1列設けられることにより、第2熱交換部が第1熱交換部の約半分の厚さとされることがある(特許文献1参照)。
特開平9−210452
しかし、上記のように部分によって空気流れ方向の厚さが異なったり、部分によって空気抵抗が異なったりする熱交換器を備える空気調和機の室内機においては、冷房時に送風部において結露が生じる恐れがある。上記の例で説明すると、第2熱交換部は第1熱交換部よりも空気流れ方向の厚みが小さいため、第2熱交換部での空気抵抗は第1熱交換部での空気抵抗よりも小さくなることが多い。この場合、第2熱交換部を通る空気の流速は、第1熱交換部を通る空気の流速よりも大きくなる。従って、冷房時に、第2熱交換部を通った空気の温度は、第1熱交換部を通った空気の温度よりも高くなり易い。第1熱交換部を通った空気と第2熱交換部を通った空気との間の温度差が大きくなると、送風部において結露が生じる恐れがある。
本発明の課題は、送風部での結露の恐れを低減することができる空気調和機の室内機を提供することにある。
請求項1に記載の空気調和機の室内機は、第1熱交換部と、第2熱交換部と、送風部とを備える。第2熱交換部は、第1熱交換部よりも空気流れ方向の厚みが小さい。送風部は、第1熱交換部と第2熱交換部とを通る空気流を生成する。そして、第2熱交換部は、第1熱交換部よりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けられる。
この空気調和機の室内機では、空気流れ方向の厚みの小さい第2熱交換部が、第1熱交換部よりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けられる。このような順序で冷媒が流れる場合、逆に第2熱交換部が第1熱交換部よりも冷媒流れの上流側に設けられる場合よりも、第1熱交換部を通った空気と第2熱交換部を通った空気との間の温度差を小さくすることができる。これにより、この空気調和機の室内機では、送風部での結露の恐れを低減することができる。
請求項2に記載の空気調和機の室内機は、請求項1に記載の空気調和機の室内機であって、第3熱交換部をさらに備える。第3熱交換部は、第2熱交換部よりも空気流れ方向の厚みが大きい。
この空気調和機の室内機では、第2熱交換部よりも空気流れ方向の厚みが大きい第3熱交換部がさらに備えられる。このため、熱交換能力をより十分に確保することができる。
請求項3に記載の空気調和機の室内機は、第1熱交換部と、第2熱交換部と、送風部とを備える。第2熱交換部は、第1熱交換部よりも空気抵抗が小さい。送風部は、第1熱交換部と第2熱交換部とを通る空気流を生成する。そして、第2熱交換部は、第1熱交換部よりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けられる、
この空気調和機の室内機では、空気抵抗の小さい第2熱交換部が、第1熱交換部よりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けられる。このような順序で冷媒が流れる場合、逆に第2熱交換部が第1熱交換部よりも冷媒流れの上流側に設けられる場合よりも、第1熱交換部を通った空気と第2熱交換部を通った空気との間の温度差を小さくすることができる。これにより、この空気調和機の室内機では、送風部での結露の恐れを低減することができる。
請求項4に記載の空気調和機の室内機は、請求項3に記載の空気調和機の室内機であって、第3熱交換部をさらに備える。第3熱交換部は、第2熱交換部よりも空気抵抗が大きい。
この空気調和機の室内機では、第3熱交換部がさらに備えられる。このため、熱交換能力をより十分に確保することができる。
請求項5に記載の空気調和機の室内機は、請求項2または4に記載の空気調和機の室内機であって、第1熱交換部と第3熱交換部とは、逆V字型に組み合わされ、第1熱交換部が前側に位置するように送風部の上方に設けられる。また、第2熱交換部は、第1熱交換部の下方且つ送風部の前方に設けられる。
この空気調和機の室内機では、第1熱交換部と第3熱交換部とが送風部の上方に設けられ、第2熱交換部が第1熱交換部の下方且つ送風部の前方に設けられる。ここで、送風部の前方に設けられる第2熱交換部は、空気流れ方向の厚さが小さくなっているか、或いは空気抵抗が小さくなっている。従って、第2熱交換部は、空気流れ方向の厚さが小さくなっている場合には、空気調和機の室内機の前後方向の厚みを小さくすることができる。
請求項6に記載の空気調和機の室内機は、請求項2、4および5のいずれかに記載の空気調和機の室内機であって、第1熱交換部と第2熱交換部と第3熱交換部とは、冷媒経路をそれぞれ有する。冷媒経路は、直線状の複数の直線部と、直線部を端部で折り返す複数の折返し部とを含み、冷媒が流れる。そして、第1熱交換部は、冷媒経路を空気流れ方向に2列以上有する。第2熱交換部は、冷媒経路を空気流れ方向に1列有する。また、第3熱交換部は、冷媒経路を空気流れ方向に2列以上有する。
この空気調和機の室内機では、第1熱交換部および第3熱交換部は、冷媒経路をそれぞれ2列以上有するのに対して、第2熱交換部は、冷媒経路を1列有する。このため、第2熱交換部の空気流れ方向の厚みを第1熱交換部および第3熱交換部の空気流れ方向の厚みをより小さくすることができる。
請求項7に記載の空気調和機の室内機は、請求項6に記載の空気調和機の室内機であって、第2熱交換部の冷媒経路の総経路長は、第3熱交換部の冷媒経路の総経路長以下である。
空気抵抗が小さいため通過する空気の流速が早い第2熱交換部が第1熱交換部よりも冷房運転時の冷媒流れ方向の下流側に設けられると、冷房運転時に第2熱交換部を流れる冷媒が蒸発過程を完了してしまい、乾き状態になり易くなり、その部分の温度が他の部分よりも高くなる。冷媒が乾き状態となったとき、特に第2熱交換部の冷媒経路が空気流れ方向に1列だけである場合には、第2熱交換部の乾いた部分を通過する空気が熱交換されない状態で通過する恐れが生じる。空気が熱交換されずに第2熱交換部を通過すると送風部において結露が生じる恐れがある。
この空気調和機の室内機では、第2熱交換部の冷媒経路の総経路長は、第3熱交換部の冷媒経路の総経路長以下となっている。冷媒経路の総経路長が短い方が冷媒の圧力損失が少ないため、冷媒が流れ易くなり、冷媒が乾き状態となる可能性が低減する。従って、第2熱交換部において冷媒が乾き状態となる恐れを低減することができる。このため、送風部における結露の恐れを低減することができる。
請求項8に記載の空気調和機の室内機は、請求項6または7に記載の空気調和機の室内機であって、第2熱交換部の直線部の数は、第3熱交換部の直線部の数以下である。
空気抵抗が小さいため通過する空気の流速が早い第2熱交換部が第1熱交換部よりも冷房運転時の冷媒流れ方向の下流側に設けられると、冷房運転時に第2熱交換部を流れる冷媒が蒸発過程を完了してしまい、乾き状態になり易くなり、その部分の温度が他の部分よりも高くなる。冷媒が乾き状態となったとき、特に第2熱交換部の冷媒経路が空気流れ方向に1列だけである場合には、第2熱交換部の乾いた部分を通過する空気が熱交換されない状態で通過する恐れが生じる。空気が熱交換されずに第2熱交換部を通過すると送風部において結露が生じる恐れがある。
この空気調和機の室内機では、第2熱交換部の直線部の数は、第3熱交換部の直線部の数以下となっている。直線部が少ない方が冷媒の圧力損失が少ないため、冷媒が流れ易くなり、冷媒が乾き状態となる可能性が低減する。従って、第2熱交換部において冷媒が乾き状態となる恐れを低減することができる。このため、送風部における結露の恐れを低減することができる。
請求項9に記載の空気調和機の室内機は、請求項7から8のいずれかに記載の空気調和機の室内機であって、第1冷媒配管をさらに備える。第1冷媒配管は、第1熱交換部と第2熱交換部とを接続し、第1熱交換部を出た冷媒を第2熱交換部へと流す。
この空気調和機の室内機では、冷房運転時において、第1熱交換部を出た冷媒が、第1冷媒配管によって第2熱交換部へと流される。すなわち、第1熱交換部を出た冷媒は、第3熱交換部よりも先に第2熱交換部に流されるか、或いは、第3熱交換部と第2熱交換部とに並列に流される。第1熱交換部と第2熱交換部との温度差を緩和する観点からは、第2熱交換部を冷媒流れの下流に配置することが望ましいが、第2熱交換部での冷媒の乾きを抑える観点からは、第2熱交換部はできるだけ上流側に位置することが望ましい。この空気調和機の室内機では、上記のように、第1熱交換部を出た冷媒は、第2熱交換部へ流される。このため、この空気調和機の室内機では、第2熱交換部での冷媒の乾きを抑えることができ、送風部における結露の発生をより低減することができる。
請求項10に記載の空気調和機の室内機は、請求項9に記載の空気調和機の室内機であって、第1冷媒配管は、第1熱交換部と、第2熱交換部および第3熱交換部とを接続し、第1熱交換部を出た冷媒を第2熱交換部および第3熱交換部へと分岐して流す。
この空気調和機の室内機では、第1熱交換部を出た冷媒が、第1冷媒配管によって第2熱交換部および第3熱交換部へと分岐されて流される。第1熱交換部と第2熱交換部との温度差を緩和する観点からは、第2熱交換部を冷媒流れの下流に配置することが望ましいが、第2熱交換部と第3熱交換とが直列に接続されて冷媒が流されると、圧力損失が大きくなる恐れがある。この空気調和機の室内機では、上記のように、第1熱交換部を出た冷媒は、第2熱交換部と第3熱交換部へと分岐されて流される。このため、この空気調和機の室内機では、冷媒の圧力損失を低減することができる。
請求項11に記載の空気調和機の室内機は、請求項6から10のいずれかに記載の空気調和機の室内機であって、第2冷媒配管をさらに備える。第2冷媒配管は、第2熱交換部と第3熱交換部とを接続し、第2熱交換部を出た冷媒を第3熱交換部の一部へと流す。
一般に、熱交換器の冷媒の出口部分は、過渡変化に対して反応が遅いため、冷媒が乾き状態になる可能性が高い。このため、第2熱交換部に冷媒の出口部分が設けられた場合には、第2熱交換部において冷媒が乾き状態になり易くなる。
この空気調和機の室内機では、第2熱交換部を出た冷媒が、第2冷媒配管によって第3熱交換部の一部へと流される。このため、第2熱交換部において冷媒が乾く状態になる恐れを低減することができる。
請求項12に記載の空気調和機の室内機は、請求項1から11のいずれかに記載の空気調和機の室内機であって、第2熱交換部のフィンピッチは、第1熱交換部のフィンピッチよりも密である。
この空気調和機の室内機では、第2熱交換部のフィンピッチは、第1熱交換部のフィンピッチよりも密である。フィンピッチが密である方が、空気抵抗がより大きいため、第2熱交換部のフィンピッチを第1熱交換部のフィンピッチよりも密にすることによって、第1熱交換部と第2熱交換部との空気抵抗の差を緩和することができる。これにより、送風部における結露の恐れを低減することができる。
請求項1に記載の空気調和機の室内機では、第1熱交換部を通った空気と第2熱交換部を通った空気との間の温度差を小さくすることができる。これにより、この空気調和機の室内機では、送風部での結露の恐れを低減することができる。
請求項2に記載の空気調和機の室内機では、第2熱交換部よりも空気流れ方向の厚みが大きい第3熱交換部がさらに備えられる。このため、熱交換能力をより十分に確保することができる。
請求項3に記載の空気調和機の室内機では、第1熱交換部を通った空気と第2熱交換部を通った空気との間の温度差を小さくすることができる。これにより、この空気調和機の室内機では、送風部での結露の恐れを低減することができる。
請求項4に記載の空気調和機の室内機では、第3熱交換部がさらに備えられる。このため、熱交換能力をより十分に確保することができる。
請求項5に記載の空気調和機の室内機では、第1熱交換部と第3熱交換部とが送風部の上方に設けられ、第2熱交換部が第1熱交換部の下方且つ送風部の前方に設けられる。ここで、送風部の前方に設けられる第2熱交換部は、空気流れ方向の厚さが小さくなっているか、或いは空気抵抗が小さくなっている。従って、第2熱交換部は、空気流れ方向の厚さが小さくなっている場合には、空気調和機の室内機の前後方向の厚みを小さくすることができる。
請求項6に記載の空気調和機の室内機では、第1熱交換部および第3熱交換部は、冷媒経路をそれぞれ2列以上有するのに対して、第2熱交換部は、冷媒経路を1列有する。このため、第2熱交換部の空気流れ方向の厚みを第1熱交換部および第3熱交換部の空気流れ方向の厚みをより小さくすることができる。
請求項7に記載の空気調和機の室内機では、第2熱交換部の冷媒経路の総経路長は、第3熱交換部の冷媒経路の総経路長以下となっている。従って、第2熱交換部において冷媒が乾き状態となる恐れを低減することができる。このため、送風部における結露の恐れを低減することができる。
請求項8に記載の空気調和機の室内機では、第2熱交換部の直線部の数は、第3熱交換部の直線部の数以下となっている。従って、第2熱交換部において冷媒が乾き状態となる恐れを低減することができる。このため、送風部における結露の恐れを低減することができる。
請求項9に記載の空気調和機の室内機では、第1熱交換部を出た冷媒は、第2熱交換部へ流される。このため、この空気調和機の室内機では、第2熱交換部での冷媒の乾きを抑えることができ、送風部における結露の発生をより低減することができる。
請求項10に記載の空気調和機の室内機では、第1熱交換部を出た冷媒は、第2熱交換部と第3熱交換部へと分岐されて流される。このため、この空気調和機の室内機では、冷媒の圧力損失を低減することができる。
請求項11に記載の空気調和機の室内機では、第2熱交換部を出た冷媒が、第2冷媒配管によって第3熱交換部の一部へと流される。このため、第2熱交換部において冷媒が乾く状態になる恐れを低減することができる。
請求項12に記載の空気調和機の室内機では、第2熱交換部のフィンピッチを第1熱交換部のフィンピッチよりも密にすることによって、第1熱交換部と第2熱交換部との空気抵抗の差を緩和することができる。これにより、送風部における結露の恐れを低減することができる。
〔空気調和機の全体構成〕
本発明の一実施形態にかかる空気調和機1の構成および冷媒回路の概略を図1に示す。
この空気調和機1は、室内の壁面などに取り付けられる室内機2と、室外に設置される室外機3とを備えている。なお、この冷媒回路図は、理解の容易のために室内熱交換器20の構成等を簡略化して記載している。
この空気調和機1の冷媒回路は、主として室内熱交換器20、ドライ弁35、アキュムレータ31、圧縮機32、四路切換弁33、室外熱交換器30および電動膨張弁34で構成される。
室内機2に設けられている室内熱交換器20は、接触する空気との間で熱交換を行う。また、室内機2には、室内空気を吸い込んで室内熱交換器20に通し熱交換が行われた後の空気を室内に排出するための室内ファン21が設けられている。室内ファン21は、室内機2内に設けられる室内ファンモータ22によって回転駆動される。室内機2の構成については後に詳細に説明する。
室外機3には、圧縮機32と、圧縮機32の吐出側に接続される四路切換弁33と、圧縮機32の吸入側に接続されるアキュムレータ31と、四路切換弁33に接続された室外熱交換器30と、室外熱交換器30に接続された電動膨張弁34とが設けられている。電動膨張弁34は、液閉鎖弁36を介して配管23に接続されており、この配管23を介して室内熱交換器20の一端と接続される。また、四路切換弁33は、ガス閉鎖弁37を介して配管24に接続されており、この配管24を介して室内熱交換器20の他端と接続されている。また、室外機3には、室外熱交換器30での熱交換後の空気を外部に排出するための室外ファン38が設けられている。この室外ファン38は、室外ファンモータ39によって回転駆動される。
〔室内機の構成〕
図2に室内機2の分解斜視図を示す。
室内機2は、室内の側壁に設けられる壁掛け型の室内機であり、主として、本体部4、吹出し口組立体5、前面グリル組立体6、前面パネル7を備える。
[本体部]
本体部4は、室内ファン21(図1参照)、室内ファンモータ22(図1参照)、室内熱交換器20、ドライ弁35(図1参照)、電装品箱40、駆動機(図示せず)、本体ケーシング42を有する。
〈室内ファンおよび室内ファンモータ〉
室内ファン21(送風部)は、本体ケーシング42に取り付けられている。図3に示すように、室内ファン21は、側面視において、室内機2の中央に配置されている。室内ファン21は、室内ファンモータ22によって駆動され、室内熱交換器20を通る空気流を生成する。なお、図3においては、説明の容易のために、構成や配置を一部模式的に記載している。
室内ファンモータ22は、室内ファン21の正面視における右側方に配置されている(図示せず)。
〈室内熱交換器〉
室内熱交換器20は、図3に示すように、室内ファン21の上方および前方を覆うように設けられており、通過する空気と熱交換を行う。室内熱交換器20は、第1熱交換部20aと、第2熱交換部20bと、第3熱交換部20cと、第1冷媒配管11と、第2冷媒配管12と、第3冷媒配管18とを有する。
第1熱交換部20aと第2熱交換部20bと第3熱交換部20cとは、複数のフィンと、直線状の複数の直線部と、直線部を端部で折り返す複数の折返し部とによって構成される。例として、第2熱交換部20bの正面図を図4に挙げて説明する。第2熱交換部20bは、複数のフィン13と、複数の直線部14と、複数の折返し部15とによって構成される。複数のフィン13は、薄い冊状の金属板であり、微小なフィンピッチを隔てて互いに平行に左右方向に並んで設けられる。フィン13には、直線部14が貫通する複数の孔16が等間隔に並んで設けられており、孔16と孔16との間には切り起こし部17が設けられている(図5参照)。複数の直線部14は、直線状の形状を有しており、水平方向に平行に配置され複数のフィン13を垂直に貫通している。複数の直線部14は、フィン13によって構成される平面に沿って、第2熱交換部20bの長手方向に平行に設けられる。折返し部15は、直線部14を端部で折り返すために直線部14の端部に設けられている。複数の直線部14と複数の折返し部15とは、平面上で複数回折り返され冷媒が流れる冷媒経路を構成している。第2熱交換部20bは、図3に示すように、上記の冷媒経路を空気流れ方向に1列有する。第1熱交換部20aは、冷媒経路を空気流れ方向に2列有し、第3熱交換部20cは、冷媒経路を空気流れ方向に2列有する。このため、第2熱交換部20bは、空気の流れ方向の厚さが比較的小さくなっている。逆に、第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cは、第2熱交換部20bよりも空気流れ方向の厚みが大きく、第2熱交換部20bの空気流れ方向の厚みの約2倍になっている。また、直線部14の数は、第1熱交換部20aでは、6つ並んだ直線部14が空気流れ方向に2列設けられており、合計12個である。第2熱交換部20bでは、4つ並んだ直線部14が空気流れ方向に1列設けられており、合計4個である。第3熱交換部20cでは、5つ並んだ直線部14が空気流れ方向に2列設けられており、合計10個である。従って、第2熱交換部20bの直線部14の数は、第3熱交換部20cの直線部14の数以下となっている。このため、第2熱交換部20bにおいて冷媒が流れる冷媒経路の総経路長は、第3熱交換部20cにおいて冷媒が流れる冷媒経路の総経路長よりも短くなっている。さらに、第2熱交換部20bのフィンピッチは、1.1mmであり、第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cのフィンピッチは1.21mmである。すなわち、第2熱交換部20bのフィンピッチは、第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cのフィンピッチよりも密であり、約10%の差異がある。
図3に示すように、第1熱交換部20aと第3熱交換部20cとは、逆V字型に組み合わされ、第1熱交換部20aが前側に、第3熱交換部20cが後側に位置するように室内ファン21の上方に設けられる。また、第2熱交換部20bは、第1熱交換部20aの下方且つ室内ファン21の前方に上下方向に平行になるように設けられる。第1熱交換部20aの下端と第2熱交換部20bの上端とは近接している。この空気調和機の室内機では、このような構成の室内熱交換器20が用いられることによって、前後方向の寸法を小さくする、すなわち、室内機2を前後方向に薄くすることができる。
また、この室内熱交換器20では、冷房運転時において室内ファン21での結露を防止するために、以下のような順序で冷媒が流される。
冷房運転時に、室外機3の電動膨張弁34を出て配管23を通り室内機2へと入ってきた冷媒は、まず第1熱交換部20aへと流れる(矢印A1参照)。第1熱交換部20aへと流れる冷媒は、第1熱交換部20aの入口で2つに分かれた後、第1熱交換部20aの出口で再び一つに集められ、第1熱交換部20aから排出される。第1熱交換部20aを排出された冷媒は、第3冷媒配管18を通ってドライ弁35へと送られる(矢印A2参照)。ドライ弁35を通った冷媒は、途中で2股に分かれた第1冷媒配管11によって、第2熱交換部20bおよび第3熱交換部20cへと送られる(矢印A3、A4参照)。第1冷媒配管11は、第1熱交換部20aと、第2熱交換部20bおよび第3熱交換部20cとを接続し、第1熱交換部20aおよびドライ弁35を出た冷媒を第2熱交換部20bおよび第3熱交換部20cへと分岐して流す。第2熱交換部20bへと送られた冷媒は、第2熱交換部20bを通り、第2熱交換部20bの出口から第2冷媒配管12によって第3熱交換部20cの一部へと送られる(矢印A5参照)。第2冷媒配管12は、第2熱交換部20bと第3熱交換部20cとを接続し、第2熱交換部20bを出た冷媒を第3熱交換部20cの一部へと流す配管である。第2熱交換部20bから第3熱交換部20cの一部へと送られた冷媒は、第3熱交換部20cの出口において、第1冷媒配管11から第3熱交換部20cへと送られた冷媒とまとめられ排出される(矢印A6参照)。第3熱交換部20cから排出された冷媒は、室外機3の圧縮機32へと送られる。
また、室内熱交換器20には、図5に示すように、シール部材19が設けられている。このシール部材19は、第1熱交換部20aと第2熱交換部20bとの隙間を塞ぐと共に第2熱交換部20bの一部を覆う。シール部材19の下端は、第2熱交換部20bのうち第1熱交換部20aに近接する孔16と切り起こし部17との間の部分を下方に越える位置、すなわち、第2熱交換部20bの上端に位置する孔16と切り起こし部17との間を越える位置まで延びており、第2熱交換部20bの上端に位置する孔16と切り起こし部17との間の部分を覆う。
なお、このシール部材19は、室内機2に設けられる室内ファン21の能力に応じて第2熱交換部20bを覆う面積が異なっており、室内ファン21の能力が低いほど第2熱交換部20bを覆う面積が大きい。すなわち、室内ファン21の能力の異なる複数の室内機2において、室内ファン21の能力が低い室内機ほど、下端が下方に大きく延びたシール部材19が設けられる。
〈電装品箱および駆動機〉
電装品箱40は、図2に示すように、本体ケーシング42に取り付けられており、室内熱交換器20、室内ファン21、室内ファンモータ22の正面視における右側方に配置されている。電装品箱40は、内部に制御基板を収容しており、制御基板は室内機2の冷暖房運転等に必要な各構成部品の制御を行う。
駆動機は、本体ケーシング42の左側端近傍に配置されており、前面パネル7を移動させるための駆動力を発生させる。
〈本体ケーシング〉
本体ケーシング42には、室内熱交換器20、室内ファン21、室内ファンモータ22、電装品箱40、駆動機が設けられる。本体ケーシング42は、樹脂材料から成型されており、室内ファン21の下方、後方、左側方を覆う形状を有している。
[吹出し口組立体]
図2に示す吹出し口組立体5は、本体部4に取り付けられて吹出し口26(図3参照)を構成する。吹出し口組立体5によって構成される吹出し口26は、室内ファン21によって室内熱交換器20を通り室内へと吹出される空気が通る開口である。吹出し口26は、正面視において水平方向に長い形状を有する。また、吹出し口26は、室内機2の下部近傍であって、室内機2の前面に設けられる。室内機2の運転停止時には、吹出し口26は、後述する前面パネル7の第1パネル71によって閉じられる。
[前面グリル組立体]
前面グリル組立体6は、前方から本体部4に取り付けられ、本体部4の前方や側面を覆う。前面グリル組立体6は、前面グリル60および開閉機構61を有する。
〈前面グリル〉
前面グリル60は、樹脂材料から成型されており、背面全体が開口した薄型の略直方体形状を有する。前面グリル60は、正面視において水平方向に長い略長方形の形状を有し、側面視において上下方向に長い略長方形の断面形状を有する。前面グリル60は、本体部4の前方、左右側方、上方および下方を覆うように本体部4に取り付けられる。また、前面グリル60には吸込み部25と吹出し部29とが設けられている。
吸込み部25は、室内ファン21によって室内から室内機2の内部へと取り込まれ室内熱交換器20を通る空気が通る開口が設けられており、第1吸込み口27と第2吸込み口28とを有している。
第1吸込み口27は、前面グリル60の前面の中央付近から上部に渡って設けられ、室内熱交換器20の前面側と対向する。第1吸込み口27は、室内機2の運転停止時には、後述する前面パネル7の第2パネル72によって閉じられる。第1吸込み口27は、図3に示すように、第1熱交換部20aおよび第2熱交換部20bの前方に設けられており、第1吸込み口27の下端は、第2熱交換部20bの上下方向の中央部分より上に位置する。このため、第1吸込み口27のうち第2熱交換部20bと対向する部分の面積は、第2熱交換部20bの面積の50%以下となっている。具体的には、第1吸込み口27の下端は、第2熱交換部20bの上端から1/4程の場所に位置しており、第1吸込み口27のうち第2熱交換部20bと対向する部分の面積は、第2熱交換部20bの面積の25%程度となっている。
第2吸込み口28は、前面グリル60の長手方向に長い複数のスリットによって構成されており、前面グリル60の天面に設けられている。
吹出し部29は、前面グリル60の下部に設けられた開口であり、吹出し口組立体5と共に吹出し口26を構成する。吹出し部29は、後述する前面パネル7の第1パネル71によって閉じられる。
〈開閉機構〉
図2に示す開閉機構61は、駆動機の駆動力によって前面パネル7を移動させて第1吸込み口27および吹出し口26を開閉するための機構である。開閉機構61は、ギア部を有する複数の部材によって構成されており、駆動機の駆動力を第1パネル71および第2パネル72に伝達する減速機構として機能する。また、開閉機構61は、駆動機から伝わる回転運動を第1パネル71および第2パネル72の開閉動作に変換する変換機構として機能する。開閉機構61は、前面グリル60の裏面に左右に分かれて設けられている。
[前面パネル]
前面パネル7は、前面グリル60の前面の略全体を覆う。前面パネル7は、正面視において吹出し口26と第1吸込み口27とを覆い、吹出し口26と第1吸込み口27とを開閉する。前面パネル7は、継目の無い複数のパネルが集合したパネル集合体であり、第1パネル71と第2パネル72と第3パネル73とを有している。
〈第1パネル〉
第1パネル71は、前面グリル60の前面の下方に、吹出し口26を開閉するように移動可能に配置されており、吹出し口26を覆うように設けられる。第1パネル71は、開閉機構61によって上下方向に平行移動可能に左右両端近傍を支持されており、吹出し口26を開閉する。第1パネル71は、継目を有さない長方形の平板状の部材であり、正面視における前面グリル60の幅と略同じ幅を有する。第1パネル71の表側は、凹凸および穴などの開口部のない滑らかな概ね平坦な形状に形成されている。
〈第2パネル〉
第2パネル72は、前面グリル60の前面の上方に、第1吸込み口27を開閉するように移動可能に配置されており、第1吸込み口27を覆うように設けられる。第2パネル72は、開閉機構61によって前後方向に移動可能に左右両端近傍を支持されており、第1吸込み口27から離れるように移動することによって第1吸込み口27を開き、第1吸込み口27に近接するように移動することによって第1吸込み口27を閉じる。第2パネル72は、継目を有さない長方形の平板状の部材であり、正面視において第1吸込み口27を含む前面グリル60の幅と略同じ幅を有する。第2パネル72の表側は、凹凸および穴などの開口部のない滑らかな概ね平坦な形状に形成されている。
〈第3パネル〉
第3パネル73は、第1パネル71と第2パネル72との間に配置されている。第3パネル73は、正面視において継目を有さない長方形の形状を有している。第3パネル73は、前面グリル60と略同じ幅を有し、上下方向に第1パネル71と略同じ長さを有する。第3パネル73の表側は、凹凸および穴などの開口部のない滑らかな概ね平坦な形状に形成されている。第3パネル73は、図6に示すように、左右端部近傍が前面グリル60の左右の側面にそれぞれ固定されており、第3パネル73の前面部分が前面グリル60の前面に対して前後方向に隙間を隔てるように配置されている。すなわち、第3パネル73の前面部分の後方には、前面グリル60との間に隙間が形成されている。この隙間は、下方に配置された第1パネル71の厚さよりも僅かに大きく形成されており、吹出し口26を開くために移動する第1パネル71を収容する空間となっている。
[運転開始時の前面パネルの動作]
室内機2が停止している場合、前面パネル7は上記のように吹出し口26と第1吸込み口27とを閉じた状態となっている。室内機2が運転を行う場合、まず、室内ファン21が低回転で起動される。次に、第1パネル71および第2パネル72が移動して吹出し口26および第1吸込み口27が開かれる。これにより、室内機2へ取り込まれる空気の風量が確保されると共に、水平方向への空気の吹き出しが行われる。以下、前面パネル7の動作を主として図6(a)、図6(b)および図6(c)に基づいて説明する。なお、図6(a)、図6(b)および図6(c)は、室内機2の側面図である。
室内機2が運転を停止している状態では、第1パネル71および第2パネル72は、吹出し口26および第1吸込み口27を閉じており、図6(a)に示すように、第1パネル71、第2パネル72および第3パネル73は、上下方向に平行に側面視において略一直線上に並ぶように配置される。また、第1パネル71、第2パネル72および第3パネル73の表側は略平坦になっている。
室内機2が運転を開始すると、駆動機のモータが制御されて回転を始める。そして、駆動機の駆動力が開閉機構61に伝達される。そして、開閉機構61によって第1パネル71および第2パネル72が移動して、吹出し口26および第1吸込み口27が開かれる。
このとき、図6(b)に示すように、第1パネル71は、上下方向上向きに平行移動して吹出し口26を開く。第1パネル71が上下方向上向きに移動すると、第1パネル71の上端が第3パネル73の後方の隙間に挿入される。第1パネル71がさらに上方へと移動すると、図6(c)に示すように、第1パネル71が、第3パネル73と前面グリル60との間の隙間に収容され、第3パネル73の後方に隠れた状態となる。すなわち、第1パネル71の略全体が、第3パネル73に重なった状態となる。
また、このような第1パネル71の移動にリンクして第2パネル72も移動する。このとき、第2パネル72は、前方へと移動すると共に、正面視における左右方向に平行な軸を中心に回動する。第2パネル72は、その下端近傍を中心にして、上端が前方へ向けて傾斜するように回動する。第2パネル72は、図6(c)に示すように、さらに移動して前面グリル60と第2パネル72との間に隙間が形成される。これにより、第1吸込み口27が開かれる。そして、第2パネル72の上端と前面グリル60との間の隙間から空気が吸込まれ、第1吸込み口27から室内機2の内部に空気が吸込まれる。
前面パネル7が移動して吹出し口26と第1吸込み口27とが開かれると、水平フラップ50(図2および図3参照)が、設定された運転モードに対応した吹出し角度となるように回転移動する。
また、室内機2の運転停止時には、駆動機のモータが逆方向に回転するように制御され、開閉機構61が上記と逆方向へと移動する。これにより、第1パネル71および第2パネル72が上記と逆に移動し、前面パネル7は平坦な状態へと戻る。
〔特徴〕
(1)
この空気調和機1の室内機2では、上記のように第2熱交換部20bを第1熱交換部20aよりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けることによって、冷房運転時において、第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cを通った空気と、第2熱交換部20bを通った空気との温度差を低減することができる。本発明者が実施した実験によれば、従来のように最初に第2熱交換部20bへと冷媒を流す場合には、第1熱交換部20aと第2熱交換部20bとの間に約6℃の温度差が生じていたが、上記のような構成とすることによって、温度差が約3℃に低減された。このように、この空気調和機1の室内機2によれば、冷房時において、第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cを通った空気と、第2熱交換部20bを通った空気との温度差を低減することができ、室内ファン21における結露の発生を抑えることができる。
(2)
上記のように、第2熱交換部20bを第1熱交換部20aよりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設ける場合、第2熱交換部20bを流れる冷媒が乾きやすくなる。また、第2熱交換部20bにおいて冷媒の乾きが生じると、第2熱交換部20bを通る空気が熱交換されずに直接に室内ファン21に当たる恐れがある。すなわち、第1熱交換部20aや第3熱交換部20cのように、空気流れ方向に2列の冷媒経路が存在する場合には、一方の冷媒経路において冷媒が乾いていても他方の冷媒経路において熱交換が可能な状態となっていれば、空気が熱交換されずに通過することを防止することができる。これに対して、第2熱交換部20bのように、空気流れ方向に1列しか冷媒経路が存在しない場合には、乾きの発生によって空気が熱交換されずに第2熱交換部20bを通過する恐れが高い。
しかし、この空気調和機1の室内機2では、第2熱交換器の直線部14の数は、第3熱交換部20cの直線部14よりも少ない。直線部14が少ないほど冷媒の圧力損失が少ない。また、冷媒の圧力損失が少ないと、冷媒が流れやすくなると同時に冷媒が乾く可能性が低減する。従って、この空気調和機1の室内機2では、冷媒が乾き難くなっており、室内ファン21での結露の発生が抑えられる。
(3)
この空気調和機1の室内機2では、第1熱交換部20aを出た冷媒が、第2冷媒配管12によって第2熱交換部20bおよび第3熱交換部20cへと分岐されて流される。第1熱交換部20aと第2熱交換部20bとの温度差を緩和する観点からは、第2熱交換部20bを冷媒流れの下流に配置することが望ましいが、第2熱交換部20bと第3熱交換部20cとが直接に接続されて冷媒が流されると、冷媒が流れる直列の経路長が長くなり、圧力損失が増大して、熱交換の性能が低下してしまう。この空気調和機1の室内機2では、上記のように、第1熱交換部20aを出た冷媒は、第2熱交換部20bと第3熱交換部20cへと分岐されて流される。このため、この空気調和機1の室内機2では、冷媒が流れる経路長が短くなり、圧力損失が低減され、熱交換の性能低下を抑えることができる。
(4)
一般に、熱交換器の冷媒の出口部分は、過渡変化に対して反応が遅いため、冷媒が乾き状態になる可能性が高い。このため、第2熱交換部20bに、室内熱交換器20における冷媒の出口部分が設けられた場合には、第2熱交換部20bにおいて冷媒が乾き状態になり易くなる。
この空気調和機1の室内機2では、第2熱交換部20bを出た冷媒が、第2冷媒配管12によって第3熱交換部20cの一部へと流される。そして、第3熱交換部20cを流れた冷媒が室外機3へと送られる。このように、この空気調和機1の室内機2では、第2熱交換部20bではなく、第3熱交換部20cにおいて、室内熱交換器20の出口部分が設けられている。このため、第2熱交換部20bにおいて冷媒が乾き状態になる恐れを低減することができる。なお、第3熱交換部20cは、第2熱交換部20bよりも通過する空気の流速が遅いため、第2熱交換部20bよりも冷媒が乾く恐れが少ない。また、冷媒が乾いたとしても、第2熱交換部20bとは異なり、空気流れ方向に2列の冷媒経路を有するため、空気が熱交換されずに第3熱交換部20cを通過してしまう恐れが少ない。
(5)
この空気調和機1の室内機2では、第2熱交換部20bのフィンピッチが第1熱交換部20aのフィンピッチよりも密である。フィンピッチが密である方が、空気抵抗がより大きいため、第2熱交換部20bのフィンピッチを第1熱交換部20aのフィンピッチよりも密にすることによって、第1熱交換部20aと第2熱交換部20bとの空気抵抗の差を緩和することができる。
また、フィンピッチが大きくなると、同一幅の熱交換部に対してフィン13の数が少なくなる。フィン13の数が少なくなると伝熱面積が減少する。従来の室内機では、冷房時において、第1熱交換部20aの温度が比較的低く、第2熱交換部20bの温度が比較的高いことによって温度差が生じている。従って、第2熱交換部20bでの伝熱面積を減少させて第2熱交換部20bの温度を若干高めにすることによって、温度差を緩和することができる。
以上のように、この空気調和機1の室内機2では、室内ファン21における結露の恐れを低減することができる。
(6)
この空気調和機1の室内機2は、第1吸込み口27のうち第2熱交換部20bと対向する部分の面積は、第2熱交換部20bの面積の約25%となっているため、第2熱交換部20bへと吸込まれる空気が制限される。第2熱交換部20bは、第1熱交換部20aと比較して空気流れ方向の厚みが小さいため、第2熱交換部20bの熱交換率は、第1熱交換部20aの熱交換率よりも低い。このため、第2熱交換部20bへと吸込まれる空気を制限して、熱交換率の高い第1熱交換部20aへと吸込まれる空気の比率を高くすることによって、室内熱交換器20全体として全熱交換量を向上させることができる。
(7)
第2熱交換部20bが第1熱交換部20aよりも空気流れ方向の厚みが小さい場合、第2熱交換部20bを通る空気は、第1熱交換部20aを通る空気ほど十分に熱交換されずに第2熱交換部20bを通過してしまう恐れがある。特に、フィン13のうち、直線部14が貫通する孔16と切り起こし部17との間の部分は、比較的平坦に形成されており、この部分を通過する空気に対しては、十分な熱交換を行うことが困難であり、十分に熱交換されない空気が第2熱交換部20bを通過してしまう恐れがある。
この空気調和機1の室内機2では、シール部材19は、第1熱交換部20aと第2熱交換部20bとの隙間を塞ぐと共に、第1熱交換部20aに近接する孔16と切り起こし部17との間の部分まで、第1熱交換部20aの上端を覆う。このため、十分に熱交換されない空気が第2熱交換部20bを通過してしまうことを抑えることができる。
(8)
一般に、室内ファン21の風量が低下するほど、空気は空気抵抗が少ない箇所に流れやすくなると共に、空気抵抗が大きい箇所には流れ難くなる傾向がある。すなわち、第1熱交換部20aよりも第2熱交換部20bへと空気が流れ易くなる。
この空気調和機1の室内機2では、シール部材19は、室内ファン21の能力が低いほど第2熱交換部20bを覆う面積が大きい。このため、風量が少ないために第2熱交換部20bへと空気が流れ易くなる空気調和機1の室内機2ほど、シール部材19によって第2熱交換部20bへの空気の吸い込みが制限される。これにより、この空気調和機1の室内機2では、十分に熱交換されない空気が第2熱交換部20bを通過してしまうことを室内ファン21の能力に応じて適切に抑えることができる。
〔他の実施形態〕
(1)
上記の実施形態では、第1熱交換部20aと第3熱交換部20cとは、空気流れ方向に冷媒経路を2列有しているが、3列以上の冷媒経路を有するものであってもよい。
(2)
上記の実施形態では、第2熱交換部20bの直線部14の数は、第3熱交換部20cの直線部14の数よりも少ないが、第2熱交換部20bの直線部14の数と第3熱交換部20cの直線部14の数とが同数であってもよい。
(3)
上記の実施形態では、第2熱交換部20bの空気流れ方向の厚みが第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cの厚みよりも小さいために、第2熱交換部20bの空気抵抗が第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cの空気抵抗よりも小さくなっている。しかし、第2熱交換部20bの空気流れ方向の厚みが、第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cの厚みと同程度以上の場合であっても、第2熱交換部20bの空気抵抗が第1熱交換部20aおよび第3熱交換部20cの空気抵抗よりも小さくなり、温度差が生じる場合には、本発明が適用可能である。
本発明は、送風部での結露の恐れを低減することができる効果を有し、空気調和機の室内機として有用である。
空気調和機の冷媒回路図。 室内機の分解斜視図。 室内機の側面断面図。 第2熱交換部の正面図。 室内熱交換器の側面断面の一部。 運転開始時の前面パネルの動作を示す図。
符号の説明
1 空気調和機
2 室内機
11 第1冷媒配管
12 第2冷媒配管
14 直線部
15 折返し部
20a 第1熱交換部
20b 第2熱交換部
20c 第3熱交換部
21 室内ファン(送風部)

Claims (12)

  1. 第1熱交換部(20a)と、
    第1熱交換部(20a)よりも空気流れ方向の厚みが小さい第2熱交換部(20b)と、
    前記第1熱交換部(20a)と前記第2熱交換部(20b)とを通る空気流を生成する送風部(21)と、
    を備え、
    前記第2熱交換部(20b)は、前記第1熱交換部(20a)よりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けられる、
    空気調和機(1)の室内機(2)。
  2. 前記第2熱交換部(20b)よりも前記空気流れ方向の厚みが大きい第3熱交換部(20c)をさらに備える、
    請求項1に記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  3. 第1熱交換部(20a)と、
    第1熱交換部(20a)よりも空気抵抗が小さい第2熱交換部(20b)と、
    前記第1熱交換部(20a)と前記第2熱交換部(20b)とを通る空気流を生成する送風部(21)と、
    を備え、
    前記第2熱交換部(20b)は、前記第1熱交換部(20a)よりも冷房運転時の冷媒流れの下流側に設けられる、
    空気調和機(1)の室内機(2)。
  4. 前記第2熱交換部(20b)よりも空気抵抗が大きい第3熱交換部(20c)をさらに備える、
    請求項3に記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  5. 前記第1熱交換部(20a)と前記第3熱交換部(20c)とは、逆V字型に組み合わされ、前記第1熱交換部(20a)が前側に位置するように前記送風部(21)の上方に設けられ、
    前記第2熱交換部(20b)は、前記第1熱交換部(20a)の下方且つ前記送風部(21)の前方に設けられる、
    請求項2または4に記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  6. 前記第1熱交換部(20a)と前記第2熱交換部(20b)と前記第3熱交換部(20c)とは、直線状の複数の直線部(14)と前記直線部(14)を端部で折り返す複数の折返し部(15)とを含み前記冷媒が流れる冷媒経路をそれぞれ有し、
    前記第1熱交換部(20a)は、前記冷媒経路を前記空気流れ方向に2列以上有し、
    前記第2熱交換部(20b)は、前記冷媒経路を前記空気流れ方向に1列有し、
    前記第3熱交換部(20c)は、前記冷媒経路を前記空気流れ方向に2列以上有する。
    請求項2、4および5のいずれかに記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  7. 前記第2熱交換部(20b)の冷媒経路の総経路長は、前記第3熱交換部(20c)の冷媒経路の総経路長以下である、
    請求項6に記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  8. 前記第2熱交換部(20b)の直線部(14)の数は、前記第3熱交換部(20c)の直線部(14)の数以下である、
    請求項6または7に記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  9. 前記第1熱交換部(20a)と前記第2熱交換部(20b)とを接続し、前記第1熱交換部(20a)を出た前記冷媒を前記第2熱交換部(20b)へと流す第1冷媒配管(11)をさらに備える、
    請求項7から8のいずれかに記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  10. 前記第1冷媒配管(11)は、前記第1熱交換部(20a)と、前記第2熱交換部(20b)および前記第3熱交換部(20c)とを接続し、前記第1熱交換部(20a)を出た前記冷媒を前記第2熱交換部(20b)および前記第3熱交換部(20c)へと分岐して流す、
    請求項9に記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  11. 前記第2熱交換部(20b)と前記第3熱交換部(20c)とを接続し、前記第2熱交換部(20b)を出た前記冷媒を前記第3熱交換部(20c)の一部へと流す第2冷媒配管(12)をさらに備える、
    請求項6から10のいずれかに記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
  12. 前記第2熱交換部(20b)のフィンピッチは、前記第1熱交換部(20a)のフィンピッチよりも密である、
    請求項1から11のいずれかに記載の空気調和機(1)の室内機(2)。
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