JP5720647B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示する技術は、半導体装置及びその製造方法に関する。
半導体装置は、半導体素子を保護するため、半導体基板上に絶縁膜を介してパッシベーション膜(例えば、シリコン窒化膜)が形成されている。パッシベーション膜の上方には、通常、有機塗布膜(例えば、ポリイミド膜(パッシベーション膜の一種))が形成され、さらに樹脂などでパッケージングされる。半導体装置を加熱してはんだ付けを行うと、半導体装置内の吸湿水分がはんだ付け時の加熱によって急激に気化し、その蒸気圧で発生する応力により、有機塗布膜と樹脂との界面で剥離が生じ、これを発端として樹脂にクラックが生じることがある。このようなクラックは半導体装置の信頼性を低下させる。そこで、特許文献1に、はんだ付け実装時におけるポリイミドと樹脂との界面での剥離を防止して、樹脂にクラックが発生することを防止する技術が開示されている。
特開平7−278301号公報
特許文献1の技術では、樹脂層との接着性が比較的に高いポリアミドを、ポリイミド膜形成時に生成する。そうすることで、ポリアミドを含有する有機塗布膜(以下、ポリアミド膜とも称する)と樹脂層との接着性が向上する。結果として、樹脂層にクラックが発生することを抑制できる。しかしながら、ポリアミドは、ポリイミドに比べて大幅に大きい線膨張係数を有する。近年、半導体装置に要求される動作可能な温度範囲はますます広がっている。そのため、ポリアミド膜が形成された半導体装置では、ポリアミド膜の線膨張係数と半導体基板の線膨張係数の差に起因する熱応力も大きくなる傾向にある。その結果、ポリアミド膜と半導体基板の間に位置するパッシベーション膜にも大きな熱応力が作用し、パッシベーション膜にクラックが生じる虞がある。特に、半導体基板上の絶縁膜の表面に形成されたパッシベーション膜には、半導体基板及び絶縁膜の線膨張係数が小さいことから大きな熱応力が作用し、クラックが生じる虞が生じ易い。このように特許文献1の技術では、ポリアミド膜を形成することで樹脂層との接着性が向上するものの、ポリアミドが大きな線膨張係数を有するため、外部の温度変化に伴う熱応力によりパッシベーション膜にクラックが生じる虞があるという別の問題が生じる。
本明細書では、有機塗布膜(例えば、ポリアミドを含有する膜)の熱応力によりパッシベーション膜にクラックが発生することを抑制する技術を提供する。
本明細書が開示する半導体装置は、半導体基板と、絶縁膜と、第1のパッシベーション膜と、第2のパッシベーション膜と、応力緩和層と、有機塗布膜と、樹脂層を有する。絶縁膜は、半導体基板の上方に配置されている。第1のパッシベーション膜は、絶縁膜の上方に配置されている。第2のパッシベーション膜は、第1のパッシベーション膜の上方に配置されている。応力緩和層は、第2のパッシベーション膜の上方に配置されている。有機塗布膜は、応力緩和層の上方に配置されている。樹脂層は、有機塗布膜の上方に配置されている。応力緩和層のヤング率は有機塗布膜のヤング率より小さく、かつ、第2のパッシベーション膜のヤング率より小さい。
また、本発明の半導体装置は、半導体基板と、絶縁膜と、第1のパッシベーション膜と、第2のパッシベーション膜と、応力緩和層と、有機塗布膜と、樹脂層を有する。絶縁膜は、半導体基板の上方に配置されている。第1のパッシベーション膜は、絶縁膜の上方に配置されている。第2のパッシベーション膜は、第1のパッシベーション膜の上方に配置されている。応力緩和層は、第2のパッシベーション膜の上方に配置されている。有機塗布膜は、第2のパッシベーション膜の線膨張係数よりも大きい線膨張係数を有しており、応力緩和層の上方に配置されている。樹脂層は、有機塗布膜の上方に配置されている。応力緩和層のヤング率は有機塗布膜のヤング率より小さく、かつ、第2のパッシベーション膜のヤング率より小さい。
本明細書が開示する半導体装置は、第2のパッシベーション膜と有機塗布膜の間に応力緩和層が配置されている。応力緩和層のヤング率は、応力緩和層の上方に配置されている有機塗布膜のヤング率よりも小さく、かつ、応力緩和層の下方に配置されている第2のパッシベーション膜のヤング率よりも小さくなるように構成されている。このため、外部の温度変化により有機塗布膜が大きく変位しても、その下方に配置されている応力緩和層が大きく変形することにより、第2のパッシベーション膜に生じる熱応力を低減することができる。そのため、第2のパッシベーション膜の下方で、かつ、絶縁膜の上方に配置されている第1のパッシベーション膜に作用する熱応力も低減される。その結果、第1のパッシベーション膜にクラックが発生することを抑制することができる。
本明細書が開示する半導体装置の製造方法は、絶縁膜形成工程と、第1のパッシベーション膜形成工程と、第2のパッシベーション膜形成工程と、応力緩和層形成工程と、有機塗布膜形成工程と、樹脂層形成工程を有する。絶縁膜形成工程では、半導体基板の上方に絶縁膜を形成する。第1のパッシベーション膜形成工程では、絶縁膜の上方に第1のパッシベーション膜を形成する。第2のパッシベーション膜形成工程では、第1のパッシベーション膜の上方に第2のパッシベーション膜を形成する。応力緩和層形成工程では、第2のパッシベーション膜の上方に応力緩和層を形成する。有機塗布膜形成工程では、応力緩和層の上方に有機塗布膜を形成する。樹脂層形成工程では、有機塗布膜の上方に樹脂層を形成する。応力緩和層形成工程では、有機塗布膜及び第2のパッシベーション膜のヤング率より小さなヤング率を有する材料で応力緩和層を形成する。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁膜形成工程と、第1のパッシベーション膜形成工程と、第2のパッシベーション膜形成工程と、応力緩和層形成工程と、有機塗布膜形成工程と、樹脂層形成工程を有する。絶縁膜形成工程では、半導体基板の上方に絶縁膜を形成する。第1のパッシベーション膜形成工程では、絶縁膜の上方に第1のパッシベーション膜を形成する。第2のパッシベーション膜形成工程では、第1のパッシベーション膜の上方に第2のパッシベーション膜を形成する。応力緩和層形成工程では、第2のパッシベーション膜の上方に応力緩和層を形成する。有機塗布膜形成工程では、応力緩和層の上方に、第2のパッシベーション膜の線膨張係数よりも大きい線膨張係数を有する有機塗布膜を形成する。樹脂層形成工程では、有機塗布膜の上方に樹脂層を形成する。応力緩和層形成工程では、有機塗布膜及び第2のパッシベーション膜のヤング率より小さなヤング率を有する材料で応力緩和層を形成する。
この製造方法によると、第1のパッシベーション膜にクラックが生じ難い半導体装置を製造することができる。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明を実施するための形態、及び、実施例にて詳しく説明する。
半導体装置の縦断面図を示す。 低温時における従来の半導体装置の電極近傍の縦断面図を示す。 図2の半導体装置のパッシベーション膜にクラックが発生した状態を示す。 半導体装置の電極近傍の縦断面図を示す。 半導体装置の製造方法を説明するための図であり、半導体基板上に絶縁膜と電極を形成した状態を示す。 半導体装置の製造方法を説明するための図であり、電極と絶縁膜の表面に窒化膜を形成した状態を示す。 半導体装置の製造方法を説明するための図であり、電極と絶縁膜と窒化膜の表面にポリイミド膜を形成し、ポリイミド膜の表面にフッ素ゴム層を形成し、フッ素ゴム層の表面にポリアミド膜を形成し、ポリアミド膜の表面に樹脂層を形成した状態を示す。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1) 本明細書が開示する半導体装置は、有機塗布膜と樹脂層との接着性は、第2のパッシベーション膜と樹脂層との接着性よりも高い。この構成によると、半導体装置の内部で種々の応力が発生しても、樹脂層が接触面から剥離することを抑制できる。
(特徴2) 本明細書が開示する半導体装置は、第1のパッシベーション膜は、半導電性であってもよい。この構成によると、可動イオンが第1のパッシベーション膜の上層に進入した際に、第1のパッシベーション膜を介して電荷が流れ、半導体基板の表面に誘導電荷が発生することを抑制することができる。
(特徴3) 本明細書が開示する半導体装置は、第1のパッシベーション膜が周辺耐圧領域に形成されていてもよい。この構成によると、半導体基板(特に、リサーフ構造を有する領域)の近傍に可動イオンが進入することを適切に抑制することができる。
(特徴4) 本明細書が開示する半導体装置は、有機塗布膜がポリアミドを含有していてもよい。この構成によると、樹脂層が有機塗布膜から剥離することを抑制できる。また、ポリアミドを含有する膜が外部の温度変化に伴い応力緩和層に作用する熱応力を、応力緩和層が適切に吸収する。そのため、第1のパッシベーション膜にクラックが発生することを抑制することができる。
(特徴5) 本明細書が開示する半導体装置は、第2のパッシベーション膜が、ポリイミドを含有していてもよい。この構成によると、第1のパッシベーション膜にクラックが発生することを適切に抑制することができる。
(特徴6) 本明細書が開示する半導体装置は、絶縁膜の上面にさらに金属層が配置されていてもよい。そして、第1のパッシベーション膜が絶縁膜から金属層に亘って、絶縁膜の表面に接するとともに、金属層の表面に接していてもよい。半導体基板を平面視すると、半導体基板は矩形状に形成されており、第1のパッシベーション膜は窒化膜で形成されており、第2のパッシベーション膜はポリイミドで形成されており、有機塗布膜はポリアミドで形成されていてもよい。応力緩和層のヤング率をE、半導体基板の長辺長さをL、金属層の膜厚をt1、第1のパッシベーション膜の膜厚をt2とすると、下記の関係式が成立してもよい。
Figure 0005720647
応力緩和層のヤング率が上記の関係式を満たすことにより、応力緩和層は、有機塗布膜からの熱応力を適切に吸収できるくらい十分に変形することができる。そのため、第1のパッシベーション膜にクラックが発生することを抑制することができる。
(半導体装置)
本実施例の半導体装置について説明する。図1に示す半導体装置10は、半導体基板12と、半導体基板12の上面及び下面に形成されている電極、絶縁膜等によって構成されている。半導体基板12は、矩形状の基板であり、アクティブ領域20と、周辺耐圧領域50を有している。アクティブ領域20には、IGBTが形成されている。アクティブ領域20は、半導体基板12を上面側から見たときに、半導体基板12の略中央部に形成されている。周辺耐圧領域50は、アクティブ領域20の電界を緩和する領域であり、半導体基板12の外周部に形成されている。より具体的には、半導体基板12の外部端面(外周面)とアクティブ領域20の間の領域である。したがって、半導体基板12を上方から平面視した場合には、アクティブ領域20は周辺耐圧領域50に囲まれている。
アクティブ領域20の上面にはトレンチが形成されている。トレンチの内面は、ゲート絶縁膜に覆われている。トレンチ内には、ゲート電極28が形成されている。アクティブ領域20の上面にはエミッタ電極22が形成されている。エミッタ電極22には、図示しないリードフレームがはんだ接合されている。より具体的には、エミッタ電極22上には、導電部材(例えば、銅製の支柱または板)がはんだ接合され、この導電部材上にリードフレームがはんだ接合される。半導体基板12の下面には、コレクタ電極34が形成されている。コレクタ電極34の下面にも、図示しないリードフレームがはんだ接合される。即ち、リードフレームは、半導体基板12の両面にはんだ接合されている。なお、半導体装置10の上面側の電極(例えば、エミッタ電極22、図示しないゲート電極パッド(各ゲート電極28に接続されているパッド)、及び、その他の信号取出用電極)は、はんだ等のろう材や、ワイヤーボンディングや、導電性ペースト等によって、外部の導電部材に接続される。
アクティブ領域20内には、n型のエミッタ領域24、p型のボディ領域26、n型のドリフト領域30、p型のコレクタ領域32が形成されている。エミッタ領域24は、半導体基板12の上面に露出する範囲に形成されている。エミッタ領域24は、ゲート電極28を覆うゲート絶縁膜に接している。エミッタ領域24は、エミッタ電極22に対してオーミック接続されている。ボディ領域26は、エミッタ領域24の側方及びエミッタ領域24の下側に形成されている。ボディ領域26は、エミッタ領域24の下側でゲート絶縁膜に接している。2つのエミッタ領域24の間のボディ領域26(いわゆる、ボディコンタクト領域)は、p型不純物濃度が高く、エミッタ電極22に対してオーミック接続されている。ドリフト領域30は、ボディ領域26の下側に形成されている。ドリフト領域30は、ボディ領域26によってエミッタ領域24から分離されている。ドリフト領域30は、トレンチの下端部のゲート絶縁膜と接している。コレクタ領域32は、ドリフト領域30の下側に形成されている。コレクタ領域32は、p型不純物濃度が高く、コレクタ電極34に対してオーミック接続されている。上述した各電極及び各半導体領域によって、アクティブ領域20内にIGBTが形成されている。
周辺耐圧領域50内には、ディープp型領域52、リサーフ領域56、及び、端部n型領域62が形成されている。ディープp型領域52は、アクティブ領域20と周辺耐圧領域50の境界に位置している。ディープp型領域52は、半導体基板12の上面に露出する範囲に形成されている。ディープp型領域52は、ボディ領域26と接している。ディープp型領域52は、アクティブ領域20内のゲート電極28よりも深い深さまで形成されている。ディープp型領域52は、高濃度にp型不純物を含有しており、ディープp型領域52上に形成されている電極54に対してオーミック接続されている。電極54は、「金属層」の一例に相当する。
リサーフ領域56は、ディープp型領域52に隣接している。リサーフ領域56は、半導体基板12の上面に露出する範囲に形成されている。リサーフ領域56は、ディープp型領域52よりも浅い深さに形成されている。リサーフ領域56のp型不純物濃度は、ディープp型領域52よりも低い。また、リサーフ領域56のp型不純物濃度は、端部n型領域62のn型不純物濃度よりも低い。端部n型領域62は、半導体基板12の端面に露出するとともに半導体基板12の上面に露出する範囲に形成されている。端部n型領域62は、比較的高濃度にn型不純物を含有しており、端部n型領域62上に形成されている電極64に対してオーミック接続されている。電極64は、「金属層」の一例に相当する。ディープp型領域52、リサーフ領域56、及び、端部n型領域62の下側には、上述したドリフト領域30が形成されている。すなわち、ドリフト領域30は、アクティブ領域20から周辺耐圧領域50まで広がっている。また、ドリフト領域30は、リサーフ領域56と端部n型領域62の間の範囲にも存在しており、その範囲内で半導体基板12の上面に露出している。以下では、リサーフ領域56と端部n型領域62の間のドリフト領域30を、周辺ドリフト領域30aという。ドリフト領域30のn型不純物濃度は、端部n型領域62のn型不純物濃度よりも低い。周辺耐圧領域50内においても、ドリフト領域30の下側にコレクタ領域32が形成されている。
周辺耐圧領域50の表面には、絶縁膜58が形成されている。絶縁膜58は、ディープp型領域52から端部n型領域62まで伸びており、リサーフ領域56と周辺ドリフト領域30aの上面にそれぞれ形成されている。絶縁膜58の上面には、電極54及び電極64が形成されている。電極54は、絶縁膜58に形成された貫通孔を介してディープp型領域52に接触している。電極64は、端部n型領域62に接触している。なお、本実施例における電極54及び電極64はアルミニウムでできているが、電極を形成する金属の種類はこれに限られない。
電極54と電極64の間には、絶縁膜58が位置し、その絶縁膜58上に窒化膜76が形成されている。窒化膜76は、電極54と電極64の間に亘って形成されている。即ち、窒化膜76は、電極54の表面の少なくとも一部に接すると共に、電極64の表面の少なくとも一部に接するように、絶縁膜58の表面に形成されている。したがって、窒化膜76は、周辺耐圧領域50の表面に、絶縁膜58から電極54及び電極64にかけて、一続きの膜として形成されている。窒化膜76は、「第1のパッシベーション膜」の一例に相当する。本実施例における窒化膜76は、半導電性のシリコン窒化膜(いわゆるSInSiN膜)であるが、第1のパッシベーション膜を形成する物質はこれに限られない。
電極54及び電極64の表面、窒化膜76の表面、及び絶縁膜58の表面には、ポリイミド膜70が形成されている。ポリイミド膜70は、エミッタ電極22の上面の一部にも接している。即ち、ポリイミド膜70は、アクティブ領域20の表面の一部、及び周辺耐圧領域50の表面に連続した層として形成されている。ポリイミド膜70は、「第2のパッシベーション膜」の一例に相当する。なお、本実施例では、第2のパッシベーション膜をポリイミド膜70で形成したが、第2のパッシベーション膜を形成する物質はこれに限られない。
ポリイミド膜70の上面には、フッ素ゴム層72が形成されている。フッ素ゴム層72は、「応力緩和層」の一例に相当する。フッ素ゴム層72は、例えば、デュポン社製のバイトン(登録商標)を用いて形成することができる。なお、本実施例では、応力緩和層としてフッ素ゴム層72を形成したが、応力緩和層を形成する物質はこれに限られない。例えば、応力緩和層はシリコンゴムで形成されてもよい。シリコンゴムには、例えば、セメダイン社製のバスコーク(登録商標)を用いることができる。
フッ素ゴム層72の上面には、ポリアミド膜80が形成されている。ポリアミド膜80は、「有機塗布膜」の一例に相当する。図1には図示していないが、ポリアミド膜80は半導体基板12の端面にも形成されている。即ち、ポリアミド膜80は、フッ素ゴム層72の上面から半導体基板12の端面にかけて、連続した膜として形成されている。ここで、ポリアミド膜80のヤング率はおよそ3.7[GPa]であり、フッ素ゴム層72のヤング率は0.035〜0.055[GPa]であり、ポリイミド膜70のヤング率はおよそ3.6[GPa]である。従って、フッ素ゴム層72のヤング率は、ポリアミド膜80のヤング率よりも小さく、かつ、ポリイミド膜70のヤング率よりも小さい。なお、本実施例では、有機塗布膜をポリアミド膜80で形成したが、有機塗布膜を形成する物質はこれに限られない。
ポリアミド膜80の上面には、樹脂層82が形成されている。図1には図示していないが、樹脂層82も半導体基板12の端面に形成されている。即ち、樹脂層82は、ポリアミド膜80の表面を覆うように形成されている。樹脂層82には、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。ただし、樹脂層82を形成する物質はこれらには限られない。樹脂層82とポリアミド膜80の接着性は、樹脂層82とポリイミド膜70の接着性よりも高い。従って、樹脂層82と接するようにポリアミド膜80を形成することで、樹脂層82と、樹脂層82が接する膜との密着性が向上し、樹脂層82が半導体基板12から剥離し難くなる。なお、接着性を評価する方法としては、例えば、引張りせん断接着強さ試験を用いることができる。
ここで、上記の半導体装置10において、窒化膜76におけるクラックの発生を防止するための条件について説明する。半導体装置10に生じる熱応力は、半導体装置10が使用される温度範囲によって決まる。即ち、窒化膜76の上方に形成される樹脂層82やポリアミド膜80などの部材は、一般に160〜180[℃]の範囲で形成される。そのため、上記の部材形成時の温度から離れた温度になるほど、ポリアミド膜80から窒化膜76に作用する熱応力が大きくなる。したがって、半導体装置10が使用される温度範囲を設定すれば、その設定された温度範囲のうち最低温度のときに最も熱応力が高くなる。このため、その最低温度のときに窒化膜76に作用する応力を算出し、算出される応力が窒化膜76の降伏応力よりも小さくなればよい。例えば、半導体装置10が使用される温度範囲の最低温度を0[℃]以下のある温度(例えば、寒冷地で使用する際に曝される最低温度)としたとき、電極(その間に窒化膜が形成される2つの電極を指す)の厚さをt1(図4参照)、窒化膜の厚さをt2(図4参照)、矩形状の半導体基板の長辺長さをL、応力緩和層のヤング率をEとすると、窒化膜76にクラックが発生しないためには、下記の関係式が成立すればよい。
Figure 0005720647
上記の関係式が成立する場合は、比較的に大きな熱応力が作用する低温時においても窒化膜76にクラックが発生しない。具体例としては、L=12[mm]である半導体基板12上に、t1=5[μm]、t2=1.1[μm]となるように電極54、64、及び窒化膜76を形成し、応力緩和層にフッ素ゴム層72を用いて外部の温度を0[℃]以下の所定の温度(例えば、寒冷地で使用する際に曝される最低温度)に設定した場合、窒化膜76にクラックが発生することはなかった。このとき、上記不等式の右辺は0.778[GPa]であり、一方、フッ素ゴム層72のヤング率は0.035〜0.055[GPa]であるため、上記の関係式を満たしている。
次に、図2から図4を参照して、従来の半導体装置を比較例として参照しながら、本実施例の半導体装置10の利点を説明する。図2は、低温時における従来の半導体装置の部分拡大図を示す。図2に示す矢印は、各部材の線膨張係数の大きさを模式的に示す。矢印の長さは線膨張係数の大きさを表しているが、各矢印の長さの比は線膨張係数の大きさを正確に反映したものではなく、大小関係を示しているに過ぎないことに留意されたい。各部材の線膨張係数の差により各部材には熱応力が発生する。発生する熱応力としては、例えばせん断応力や圧縮応力が挙げられるが、これらに限定されない。
従来の半導体装置の半導体基板112、絶縁膜158、窒化膜176、ポリイミド膜170、ポリアミド膜180、及び樹脂層182は、本実施例の半導体装置10の半導体基板12、絶縁膜58、窒化膜76、ポリイミド膜70、ポリアミド膜80、及び樹脂層82とそれぞれ同じ物質でできているが、フッ素ゴム層72が形成されていない点で本実施例の半導体装置10と異なっている。半導体基板112、絶縁膜158、窒化膜176、ポリイミド膜170、ポリアミド膜180、及び樹脂層182の線膨張係数はそれぞれおよそ、3[ppm/K]、0.6[ppm/K]、3[ppm/K]、40[ppm/K]、80[ppm/K]、9[ppm/K]である。ポリアミドはポリイミドに比べて大きな線膨張係数を有するため、外部の温度変化に伴い、ポリアミド膜180とポリイミド膜170の線膨張係数の差に起因する熱応力が窒化膜176に作用する。この熱応力は、樹脂層182やポリアミド膜180などが形成される温度から離れた温度になるほど大きくなる。即ち、上記の熱応力は、従来の半導体装置が動作可能な温度範囲内において、低温になるほど大きくなる。従って、低温時においては大きな熱応力が窒化膜176に作用する。また、窒化膜176は、半導体基板112及び絶縁膜158の上方に形成されており、その一方で、ポリイミド膜170、ポリアミド膜180、及び樹脂層182の下方に形成されている。上記の線膨張係数の値によると、半導体基板112及び絶縁膜158の線膨張係数は、ポリイミド膜170、ポリアミド膜180、及び樹脂層182の線膨張係数よりも大幅に小さい。別言すれば、窒化膜176は、線膨張係数が比較的に大きな部材(部材群)と線膨張係数が比較的に小さな部材(部材群)の間に形成されている。そのため、窒化膜176の上方の部材群と窒化膜176の下方の部材群との線膨張係数の差に起因する熱応力が、それらの間に位置する窒化膜176に作用する。低温時においては上記の熱応力がさらに大きくなる。従来の半導体装置では、これらの熱応力(ポリアミド膜180とポリイミド膜170の線膨張係数の差に起因する熱応力と、窒化膜176の上方の部材群と窒化膜176の下方の部材群との線膨張係数の差に起因する熱応力)により、窒化膜176にクラック103が生じる虞があった(図3参照)。
ここで、図4は、本明細書が開示する半導体装置の部分拡大図である。ポリイミド層70とポリアミド層80の間にはフッ素ゴム層72が形成されている。フッ素ゴム層72のヤング率は、その上面に形成されているポリアミド層80のヤング率よりも小さく、また、その下面に形成されているポリイミド膜70のヤング率よりも小さいため、フッ素ゴム層72は比較的に変形しやすい。そのため、低温時においてポリアミド層80の変位がフッ素ゴム層72によって拘束され難い。従って、ポリアミド層80が、フッ素ゴム層72の下方に形成されているポリイミド層70に作用する熱応力が低減する。結果として、外部の温度変化(特に低温化)に伴う、ポリアミド層80とポリイミド層70の線膨張係数の差に起因する熱応力が小さくなる。また、フッ素ゴム層72がポリアミド層80からの熱応力を吸収することにより、窒化膜76の上方に形成されている部材群(即ち、ポリイミド層70、応力緩和層72、ポリアミド層80、及び樹脂層82)と、窒化膜76の下方に形成されている部材群(即ち、半導体基板12及び絶縁膜58)との線膨張係数の差に起因する熱応力の大きさも従来の半導体装置と比べて小さくなる。窒化膜76に作用するこれらの熱応力が従来と比べて小さくなることにより、窒化膜76にクラックが発生することを抑制することができる。
特に、本実施例における半導体装置10では、図1に示すように、窒化膜76は電極54と電極64の間に形成されている。より具体的には、絶縁膜58から電極54、64に亘って、絶縁膜58の表面に接するとともに、電極54、64の側面、及び上面の一部に接するように形成されている。別言すれば、窒化膜76は、電極54、64の角部を覆うように形成されている。ここで、図2を参照しながら従来の半導体装置と比較して説明する。従来の半導体装置においても、電極154、及び図示しない電極164の間に、窒化膜176が窒化膜76と同じように配置されている。なお、電極154は電極54と同じ物質でできており、その線膨張係数は24[ppm/K]である。従来の半導体装置では、外部の温度変化(特に低温化)に伴い上述した熱応力が窒化膜176に作用すると、周囲からの応力が集中しやすい角部において、図3に示すように、窒化膜176にクラック103が発生することがある。なお、クラックが発生する箇所はこれに限られず、例えば、窒化膜176の屈曲部(図3において、窒化膜176が絶縁膜158から電極154の側面にかけて立ち上がっている部分)に生じる場合もある。一般に、窒化膜が電極の角部を覆うように形成されている構成は、角部に応力が集中するため、窒化膜が平坦な面上に形成されている構成よりも、窒化膜にクラックが生じやすい。しかしながら、本実施例の半導体装置10では、ポリアミド膜80とポリイミド膜70の間にフッ素ゴム層72が形成されており、フッ素ゴム層72がポリアミド膜80からの熱応力を吸収する。従って、窒化膜76が、絶縁膜58から電極54(及び図示しない電極64)に亘って、電極54(及び図示しない電極64)の角部を覆うように形成されている構成でも、窒化膜76にクラックが発生するほどの大きな熱応力が作用することを抑制することができる。即ち、窒化膜76にクラックが発生することを抑制することができる。
また、応力緩和層のヤング率、電極54、64の厚みと窒化膜76の厚み、及び矩形状の半導体基板12の長辺長さを、前述した関係式を満たすように調整することにより、窒化膜76に作用する応力が窒化膜76の降伏応力以下となり、窒化膜76にクラックが発生することを抑制できる。また、ポリアミド膜80は、ポリイミド膜70よりも樹脂層82との接着性が高いため、種々の熱応力が樹脂層82に作用しても、樹脂層82にクラックが発生したり、樹脂層82がポリアミド膜80から剥離したりすることを抑制することができる。
また窒化膜は、外部からNa、Cu、及びClなどの可動イオンが半導体基板12に進入することを防止する。従って、窒化膜76が周辺耐圧領域50に形成されることにより、可動イオンがリサーフ領域56の近傍に進入することを防止できる。特に、図1に示すように、窒化膜76を電極54と電極64の間に連続した膜として形成することにより、可動イオンがリサーフ領域56の近傍に進入することを確実に防止することができる。
さらに、窒化膜が半導電性であることにより、半導体基板12の表面に誘導電荷が発生することを抑制できる。このため、周辺耐圧領域における耐圧性が低下することを抑制できる。特に、図1に示すように窒化膜76を電極54と電極64の間に跨って形成することにより、半導体基板12の表面に誘導電荷が発生することを確実に抑制できる。従って、周辺耐圧領域における耐圧性が低下することを抑制できる。
以上に説明したように、本実施例における半導体装置10によれば、窒化膜76にクラックが発生することを抑制することができる。
(半導体装置の製造方法)
次に、半導体装置10の製造方法について、図5から図7を参照して説明する。図示していないが、半導体基板12のアクティブ領域20には、拡散層等の半導体素子構造が形成されている。アクティブ領域20の半導体素子構造の形成方法は従来公知の方法であるため、それらの方法については説明を省略し、本明細書が開示する技術に関わる部分だけ説明する。以下の説明では、主に半導体基板12の周辺耐圧領域50の表面に設けられる保護膜の形成方法について説明する。また、以下に示す図では、電極54の近傍のみを描いているが、以下の製造方法は周辺耐圧領域50において共通である。本実施例では、半導体基板12に対して、絶縁膜形成工程、金属層形成工程、第1のパッシベーション膜形成工程、第2のパッシベーション膜形成工程、応力緩和層形成工程、有機塗布膜形成工程、樹脂層形成工程を実施することによって、半導体装置10を製造する。
(絶縁膜形成工程)
まず、図5に示すように、公知の方法によって半導体基板12の表面に絶縁膜58を形成する。次に、絶縁膜58にフォトリソグラフィ技術などを用いてエッチングを施し、パターニングされた絶縁膜58を形成する。
(金属層形成工程)
次に、図5に示すように、絶縁膜58及び半導体基板12の表面に、CVD法などでアルミニウム層を形成する。なお、アルミニウム層と絶縁膜58の間、及び、アルミニウム層と半導体基板12との間には、予めバリア層が形成されていてもよい。その後、アルミニウム層にフォトリソグラフィ技術などを用いてエッチングを施し、電極54を形成する。なお、図示しない電極64についても同様の方法で形成する。
(第1のパッシベーション膜形成工程)
続いて、図6に示すように、絶縁膜58の表面及び電極54の表面に、プラズマCVD法などを用いて窒化膜76を形成する。窒化膜76を形成する方法はプラズマCVD法に限られず、例えば、ラジカルビーム法などを用いてもよい。このようにして形成された窒化膜76は、電極54から絶縁膜58に亘って連続して形成されており、絶縁膜58の表面に接すると共に電極54の側面及び上面の一部に接している。
(第2のパッシベーション膜形成工程)
続いて、半導体基板12の表面にポリイミドを含有する有機溶剤をスピン塗布などの方法によって塗布して乾燥させて、ポリイミド塗布膜を形成する。次に、ポリイミドベーク処理を施して、ポリイミド塗布膜を焼成し、図7に示すようなポリイミド膜70を形成する。ポリイミドベーク処理は、例えば160〜180[℃]の温度範囲内で実施される。なお、アクティブ領域20の表面に形成されたポリイミド膜70は、その後アクティブ領域20の素子上にリードフレームを配置するため、その一部がエッチングにより除去される。ポリイミド塗布膜は、ポリイミドベーク処理によって一定の割合で収縮するため、ポリイミド膜70が図7に示すように窒化膜76の上面及び絶縁膜58の上面を覆うように、ポリイミド塗布膜の高さを予め調整しておくことが望ましい。このようにして形成されたポリイミド膜70は、窒化膜76から電極54(及び電極64、及びエミッタ電極22の一部)を経て絶縁膜58に亘って連続して形成されており、窒化膜76の表面、電極54の表面(及び電極64の表面、及びエミッタ電極22の表面の一部)、及び絶縁膜58の表面に接している。
(応力緩和層形成工程)
続いて、半導体基板12の表面にフッ素ゴムをスピン塗布などの方法によって塗布して乾燥させて、図7に示すようなフッ素ゴム層72を形成する。フッ素ゴム層72は、例えば、デュポン社製のバイトン(登録商標)を用いて形成することができる。なお、アクティブ領域20の表面に形成されたフッ素ゴム層72は、その後アクティブ領域20の素子上にリードフレームを配置するため、その一部がエッチングにより除去される。このようにして形成されたフッ素ゴム層72は、ポリイミド膜70の上面に接している。次の工程に進む前に、半導体基板12には、その表面(より詳細には、アクティブ領域20の素子上)と裏面(即ち、コレクタ電極34裏面)にリードフレームがはんだ接合される。
(有機塗布膜形成工程)
続いて、半導体基板12を、ポリアミドを含有する有機溶剤(以下、ポリアミド液とも称する)に浸漬して乾燥させて、図7に示すようなポリアミド膜80を形成する。このようにして形成されたポリアミド膜80は、フッ素ゴム層72からリードフレームに亘って、フッ素ゴム層72の表面、半導体基板12の端面、及びリードフレームのポリアミド液に浸漬された部分に接するように、連続した膜として形成される。なお、ポリアミドのヤング率はおよそ3.7[GPa]であり、フッ素ゴム(例えば、バイトン(登録商標))のヤング率は0.035〜0.055[GPa]である。従って、本実施例における半導体装置10では、有機塗布膜及び応力緩和層が、応力緩和層のヤング率が、有機塗布膜のヤング率よりも小さくなるような材料を用いて形成されている。
(樹脂層形成工程)
次に、熱硬化性樹脂を射出成形して、半導体基板12を樹脂で封止する。射出成形の方法は従来公知であるため、説明は省略する。熱硬化性樹脂には、例えばエポキシ樹脂が用いられるが、これに限定されない。射出成形により形成された樹脂層82は、ポリアミド膜80の表面全体、及びリードフレームの一部を覆うように形成される。その後、リードフレームが半導体基板12に接している面とは反対側の面に形成されているポリアミド膜80及び樹脂層82は、CMP法などを用いて除去される。なお、研磨方法はCMP法に限られない。
以上に説明した製造方法によれば、図1,4に示す本実施例の半導体装置10を製造することができる。
以上、本明細書が開示する技術の実施例について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、本明細書が開示する半導体装置及び半導体装置の製造方法は、上記の実施例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、実施例において窒化膜76は半導電性シリコン窒化膜(SInSiN膜)で形成されたが、窒化膜76は、半導電性シリコン窒化膜(SInSiN膜)の上面にシリコン窒化膜(SiN)を有する2層構造であってもよい。この場合、窒化膜76の上層の膜であるシリコン窒化膜(SiN)が外部からの可動イオンの進入を抑制するとともに絶縁の役割を果たし、窒化膜76の下層の膜である半導電性シリコン窒化膜(SInSiN膜)が、半導電性の性質を利用して基板表面に誘導電荷が発生することを抑制する。即ち、このようなパッシベーション膜が周辺耐圧領域50に形成されることにより、外部からの可動イオンがリサーフ領域56の近傍に進入することを抑制することができる。特に、このようなパッシベーション膜が電極54と電極64の間に形成されることにより、外部からの可動イオンがリサーフ領域56の近傍に進入することを確実に抑制することができる。なお、上述した窒化膜76の機能から明らかなように、窒化膜76の一端が電極54に接続され、窒化膜76の他端が電極64に接続されていればよい。このため、窒化膜76は、電極54の上面に形成される必要はなく、電極54の側面にのみ形成されていてもよい。同様に、窒化膜76は、電極64の上面に形成される必要はなく、電極64の側面にのみ形成されていてもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体装置
12:半導体基板
20:アクティブ領域
22:エミッタ電極
24:エミッタ領域
26:ボディ領域
28:ゲート電極
30:ドリフト領域
30a:周辺ドリフト領域
32:コレクタ領域
34:コレクタ電極
50:周辺耐圧領域
52:ディープp型領域
54、64:電極
56:リサーフ領域
58:絶縁膜
62:端部n型領域
70:ポリイミド膜
72:フッ素ゴム層
76:窒化膜
80:ポリアミド膜
82:樹脂層

Claims (10)

  1. 半導体基板と、
    半導体基板の上方に配置されている絶縁膜と、
    絶縁膜の上方に配置されている第1のパッシベーション膜と、
    第1のパッシベーション膜の上方に配置されている第2のパッシベーション膜と、
    第2のパッシベーション膜の上方に配置されている応力緩和層と、
    応力緩和層の上方に配置され、第2のパッシベーション膜の線膨張係数よりも大きい線膨張係数を有している有機塗布膜と、
    有機塗布膜の上方に配置されている樹脂層を有しており、
    応力緩和層のヤング率が有機塗布膜のヤング率より小さく、かつ、第2のパッシベーション膜のヤング率より小さいことを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体基板の上方では、第2のパッシベーション膜が有機塗布膜と接触していない、請求項1に記載の半導体装置
  3. 応力緩和層の上方に導電部材が配置されていない、請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 有機塗布膜と樹脂層との接着性は、第2のパッシベーション膜と樹脂層との接着性よりも高いことを特徴とする、請求項1から3の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 第1のパッシベーション膜は、半導電性であることを特徴とする、請求項1から4の何れか一項に記載の半導体装置。
  6. 第1のパッシベーション膜は、周辺耐圧領域に位置することを特徴とする、請求項1からの何れか一項に記載の半導体装置。
  7. 有機塗布膜は、ポリアミドを含有することを特徴とする、請求項1からの何れか一項に記載の半導体装置。
  8. 第2のパッシベーション膜は、ポリイミドを含有することを特徴とする、請求項1からの何れか一項に記載の半導体装置。
  9. 絶縁膜の上面にさらに金属層が配置されており、
    第1のパッシベーション膜は、絶縁膜から金属層に亘って配置され、絶縁膜の表面に接するとともに金属層の表面に接しており、
    半導体基板を平面視すると、半導体基板は矩形状に形成されており、
    第1のパッシベーション膜は窒化膜で形成されており、第2のパッシベーション膜はポリイミドで形成されており、有機塗布膜はポリアミドで形成されており、
    応力緩和層のヤング率をE、半導体基板の長辺長さをL、金属層の膜厚をt1、第1のパッシベーション膜の膜厚をt2とすると、下記の関係式;
    Figure 0005720647
    が成立することを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 半導体基板の上方に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    絶縁膜の上方に第1のパッシベーション膜を形成する第1のパッシベーション膜形成工程と、
    第1のパッシベーション膜の上方に第2のパッシベーション膜を形成する第2のパッシベーション膜形成工程と、
    第2のパッシベーション膜の上方に応力緩和層を形成する応力緩和層形成工程と、
    応力緩和層の上方に、第2のパッシベーション膜の線膨張係数よりも大きい線膨張係数を有する有機塗布膜を形成する有機塗布膜形成工程と、
    有機塗布膜の上方に樹脂層を形成する樹脂層形成工程を有し、
    応力緩和層形成工程では、有機塗布膜及び第2のパッシベーション膜のヤング率より小さなヤング率を有する材料で応力緩和層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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