JP5719421B2 - 電界紡糸装置及びそれを備えたナノファイバ製造装置 - Google Patents

電界紡糸装置及びそれを備えたナノファイバ製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、電界紡糸装置及びそれを備えたナノファイバ製造装置に関する。
電界紡糸法(ES法)は、機械力や熱力を使わずにナノサイズの粒子やファイバなどを比較的簡単に製造できる技術として注目を浴びている。これまで行われてきた電界紡糸法では、ナノファイバの原料となる物質の溶液をシリンジに充填しておき、該シリンジに取り付けられている針状のノズルと、これに対向する捕集用電極との間に直流高電圧を印加した状態下に、該ノズルの先端から溶液を吐出する操作を行う。吐出された溶液中の溶媒は電場中で瞬時に蒸発し、原料は凝固しながらクーロン力で延伸されてナノファイバが形成される。そしてナノファイバは捕集用電極の表面に堆積する。
しかし上述の電界紡糸法では、1本のノズルから1本ないし数本程度のナノファイバしか製造できない。このように、ナノファイバの量産化技術は未だ確立されておらず、実用化がほとんど進んでいないのが現状である。
ナノファイバ製造の生産性を高める従来の技術として、以下に述べる特許文献1ないし5に記載の電界紡糸法が知られている。特許文献1に記載の電界紡糸法では、複数の小穴を有する導電性の回転容器としての円筒状容器内に、高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液を供給し、円筒状容器を回転させて、電荷を帯電させた高分子溶液を該小穴から流出させる。そして、線状に流出した高分子溶液を遠心力と溶媒の蒸発に伴う静電爆発にて延伸させて高分子物質からなるナノファイバを生成させる。そして生成したナノファイバを、円筒状容器の軸心方向一側部に配設した反射電極や送風手段によって、円筒状容器の軸心方向他側方に向けて偏向させて流動させる。
特許文献2に記載の電界紡糸法では、複数の小穴を有する導電性の回転容器内に原料溶液を供給しておく。また、回転容器の周囲を取り囲むように配設した環状電極と、該回転容器の小穴近傍との間に高電圧を印加してそれらの間に電界を発生させた状態にしておく。この状態下に回転容器を回転させ、遠心力と電界の作用で原料溶液を小穴から流出させ、帯電したファイバを紡糸する。更に、回転容器と環状電極間の紡糸空間からファイバを排出しつつ溶媒の蒸発に伴う静電爆発によってファイバを延伸させて、ナノファイバを生成させる。
特許文献3及び4に記載の電界紡糸法では、金属球と金属製の紡出ノズル開口との間に高電圧を印加した状態下に、該紡出ノズルから高分子材料の溶液を吐出させる。このとき、金属球と紡出ノズル開口との経路に直交するように高速気流を噴出させる。これによって、紡出ノズルから紡出されるナノファイバの進路を変更させ、高速気流によって飛散させる。飛散するナノファイバは、ナノファイバ捕集部において捕集される。
特許文献5に記載の電界紡糸法では、紡糸溶液をスプレーする樹脂製のノズルと、紡糸溶液を帯電させる電極とを用い、電界中に紡糸溶液をスプレーして紡糸を行っている。紡糸溶液を貯留する容器には、該紡糸溶液を帯電させるための導電性材料からなる電極が内蔵されている。
特開2008−150769号公報 特開2009−41128号公報 特開2011−127234号公報 国際公開第2012−066929号パンフレット 特開2011−102455号公報
しかし、上述した各種の電界紡糸法は、量産性が未だ十分とは言えない場合がある。また製造設備が複雑であったり、製造設備の占有スペースが大きかったりするので、経済的に有利とは言えない。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る電界紡糸装置及びナノファイバ製造装置を提供することにある。
前記課題を解決すべく本発明者は鋭意検討した結果、ナノファイバの紡糸液から製造されるナノファイバの太さを細くするためには、紡糸液に作用するクーロン力が極めて重要な要素となっていることを知見した。更に検討を推し進めたところ、紡糸液の単位質量当たりの帯電量を高めることで、吐出用ノズル1本当たりのナノファイバの製造能力を高めることができ、製造設備の大型化を抑制しつつ、ナノファイバの生産性を高め得ることを知見した。
本発明は前記知見に基づきなされたものであり、凹曲面を備えた電極と、該電極の凹曲面に囲まれるように配置された針状の紡糸液吐出用ノズルとを有し、該電極と該ノズルとの間に電界を生じさせた状態下に、該ノズルの先端より吐出させた紡糸液からナノファイバを形成するようにした電界紡糸装置であって、
前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される円の中心か、又はその中心の近傍を通り、かつ該ノズルの先端が、該開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面の近傍に位置するように、該ノズルを配置した電界紡糸装置を提供することによって前記課題を解決したものである。
また本発明は、前記電界紡糸装置と、
前記電界紡糸装置における前記ノズルの基部の近傍に位置し、該ノズルの延びる方向に沿って、かつ該ノズルの先端方向に向けて気体流を噴出させる気体流噴出部と、
前記ノズルの先端に対向するように配置されたナノファイバ捕集用電極と、
前記ノズルに前記紡糸液を供給する紡糸液供給部とを有するナノファイバ製造装置を提供するものである。
本発明によれば、ナノファイバの生産性を高めることができ、かつ省スペース化を達成し得る電界紡糸装置及びそれを用いたナノファイバ製造装置が提供される。
図1は、本発明の電界紡糸装置の一実施形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す電界紡糸装置の断面構造を示す模式図である。 図3(a)ないし(d)は、電界紡糸装置の電極における開口端の種々の形状を示す平面図である。 図4は、電界紡糸装置の電極における開口端の別の形状を示す平面図である。 図5は、電界紡糸装置の他の実施形態の断面構造を示す模式図(図2相当図)である。 図6は、ノズルの横断面視での構造を示す模式図である。 図7(a)は、本発明の電界紡糸装置の原理を示すモデル図であり、図7(b)は、従来の電界紡糸装置の原理を示すモデル図である。 図8は、図1に示す電界紡糸装置を備えたナノファイバ製造装置を示す模式図である。 図9は、本発明の電界紡糸装置の別の実施形態を示す斜視図である。 図10は、本発明の電界紡糸装置の更に別の実施形態を示す斜視図である。 図11は、電界紡糸装置の更に他の実施形態の断面構造を示す模式図(図2相当図)である。 図12(a)は、実施例1で得られたナノファイバの走査型電子顕微鏡像であり、図12(b)は、図12(a)の拡大像である。 図13(a)は、比較例1で得られたナノファイバの走査型電子顕微鏡像であり、図13(b)及び図13(c)は、図13(a)の拡大像である。 図14(a)は、比較例2で得られたナノファイバの走査型電子顕微鏡像であり、図14(b)は、図14(a)の拡大像である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1には、本発明の電界紡糸装置の一実施形態の斜視図が示されている。図2は、図1に示す電界紡糸装置の断面構造を示す模式図である。図1に示す電界紡糸装置1は、電極10と紡糸液吐出用ノズル20とを有している。
電極10は全体として略椀形をしており、その内面に凹曲面11を備えている。電極10は、その内面が凹曲面11となっている限りにおいて、その全体の形状は略椀形になっていることを要せず、その他の形状となっていてもよい。凹曲面11は導電性材料から構成されており、一般には金属製である。電極10は、電気絶縁性材料からなる基台30に固定されている。また電極10は、図2に示すとおり直流高圧電源40に接続されている。
凹曲面11をその開口端側から見たとき、該開口端は円形をしている。この円形は、真円形でもよく、あるいは楕円形でもよい。後述するとおり、ノズル20の先端に電荷を集中させる観点からは、凹曲面11の開口端は真円形であることが好ましい。開口端の形状が真円でない場合、該開口端の形状としては、図3(a)及び(b)に示すとおり、円Cと楕円Eとを組み合わせた形状とすることができる。図3(a)においては、直径D1の円Cと、短径D1の楕円形Eとを組み合わせている。上半分は、短径D1の楕円Eを、その短径軸に沿って二分した形状になっており、下半分は、直径D1の円Cの半円の形状になっている。図3(b)においては、直径D2の円Cと、長径D2の楕円形Eとを組み合わせている。上半分は、長径D2の楕円Eを、その長径軸に沿って二分した形状になっており、下半分は、直径D2の円Cの半円の形状になっている。開口端の形状として図3(c)に示す、2つの楕円E1及びE2を組み合わせた形状を採用することもできる。図3(c)においては、短径D3の楕円E1と、長径D3の楕円E2とを組み合わせている。左半分は、短径D3の楕円形を、その短径軸に沿って二分した形状になっており、右半分は、長径D3の楕円形を、その長径軸に沿って二分した形状になっている。開口端の形状として更に図3(d)に示す、2つの円C1及びC2を組み合わせた形状を採用することもできる。図3(d)においては、第1の円C1の中心軸と、第2の円C2の中心軸とが同一線上に位置しており、かつ第1の円C1の中心と第2の円C2の中心とが一致していない。第1の円C1の直径は、第2の円C2の直径よりも小さくなっている。
凹曲面11の開口端が楕円であるときには、図4に示すとおり楕円Eに内接する円C1の直径D1と、楕円Eに外接する円C2の直径D2との比であるD1/D2の値が9/16以上であることが好ましく、3/4以上であることが更に好ましく、4/5以上であることが更に好ましい。
一方、凹曲面11は、そのいずれの位置においても曲面になっている。ここで言う曲面とは、(イ)平面部を全く有していない曲面のことであるか、(ロ)図5に示すとおり、平面部Pを有する複数のセグメントGを繋ぎ合わせて全体として凹曲面11とみなせる形状となっていることであるか、又は(ハ)互いに直交する三軸のうち一軸が曲率を有さない帯状部を有する複数の環状セグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっていることのいずれかを言う。(ロ)の場合は、例えば縦及び横の長さが0.5〜5mm程度の矩形となっている、同一の又は異なる大きさの平面部Pを有するセグメントGを繋ぎ合わせて凹曲面11を形成することが好ましい。(ハ)の場合は、例えば半径が種々異なり、かつ高さが0.001〜5mmである扁平な複数種類の円筒からなる環状セグメントを繋ぎ合わせて凹曲面11を形成することが好ましい。この環状セグメントにおいては、互いに直交する三軸、すなわちX軸、Y軸及びZ軸のうち、円筒の横断面を含むX軸及びY軸が曲率を有し、かつ円筒の高さ方向であるZ軸が曲率を有していない。
凹曲面11は、その任意の位置における法線がノズル20の先端又はその近傍を通るような値となっていることが好ましい。この観点から、凹曲面11は、真球の球殻の内面と同じ形状をしていることが特に好ましい。
図1及び図2に示すとおり、凹曲面11の最底部は開口しており、その開口部にノズルアセンブリ21が取り付けられている。したがって、凹曲面11が真球の内面と同じ形状をしている場合、該凹曲面11は球帯の球殻の内面と同じ形状をしていることになる。
ノズルアセンブリ21は、先に述べたノズル20と、該ノズル20を支持する支持部22とを有している。ノズル20は導電性材料から構成されており、一般には金属から構成されている。一方、支持部22は電気絶縁性材料から構成されている。したがって、先に述べた電極10とノズル20とは、支持部22によって電気的に絶縁されている。ノズル20は支持部22を貫通しており、ノズル20の先端20aは凹曲面11からなる電極10内に露出している。ノズル20の後端20bは、電極10の背面側(すなわち、凹曲面11と反対側)において露出している。ノズル20の後端20bは、紡糸液の供給源(図示せず)に接続されている。
導電性材料からなるノズル20は、針状の直管から構成されている。ノズル20内には、紡糸液が流通可能になっている。ノズル20の内径は、その下限値を好ましくは200μm以上、更に好ましくは300μm以上に設定することができる。一方、その上限値を好ましくは3000μm以下、更に好ましくは2000μm以下に設定することができる。好ましくは200μm以上3000μm以下、更に好ましくは300μm以上2000μm以下に設定することができる。ノズルの内径をこの範囲内に設定することで、高分子である紡糸液を容易に、かつ定量的に送液できるとともに、紡糸液を効率よく帯電させられるので好ましい。
ノズル20を、図6に示すとおり、その横断面視において複数の区画Sに区切り、各区画Sに前記紡糸液を流通させるようにしてもよい。こうすることで、紡糸液とノズル20の内壁との接触面積が増大し、紡糸液を一層帯電させやすくすることができる。ノズル20をその横断面視において複数の区画Sに区切った場合、上述したノズル20の内径とは、各区画Sにおける内径のことを言う。各区画の形状や内径は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。
ノズル20が導電性材料から構成されていることは先に述べたとおりであるところ、該ノズル20は図2に示すとおり接地されている。これに対して電極10には負電圧が印加されているので、電極10とノズル20との間には電界が生じる。なお、電極10とノズル20との間に電界を生じさせるためには、図2に示す電圧の印加のしかたに代えて、ノズル20に正電圧を印加するとともに、電極10を接地してもよい。尤も、ノズル20に正電圧を印加するよりも、該ノズル20を接地する方が、絶縁対策を簡便にできるので好ましい。
電極10とノズル20との間に加わる電位差は、1kV以上、特に10kV以上とすることが、紡糸液を充分に帯電させる点から好ましい。一方、この電位差は100kV以下、特に50kV以下とすることが、ノズルと電極間における放電を防止する点から好ましい。例えば1kV以上100kV以下、特に10kV以上50kV以下とすることが好ましい。
本実施形態の電界紡糸装置1においては、静電誘導の原理を使用して帯電を行っている。静電誘導とは、安定状態の導体に、例えば正に帯電させた物体(帯電体)を近づけると、該導体のうち、帯電体に近い部位に負電荷が移動し、逆に正電荷が帯電体から遠ざかって静電導体となる現象を言う。この導体に帯電体を近づけたままで、該導体のうち正に荷電している部位を接地すると、正電荷が電気的に中和されて、該導体は負電荷を持つ帯電体となる。図2に示す実施形態では電極10を負に帯電させた帯電体として用いているので、ノズル10は正電荷を持つ帯電体となる。したがって、正に帯電したノズル10内を紡糸液が流通すると、該ノズル10から正電荷が供給されて、該紡糸液は正に帯電する。
図7(a)には、本実施形態の電界紡糸装置1における電場・電荷の分布状態のモデル図が示されている。図7(b)は、先に述べた特許文献3及び4で提案されている電界紡糸装置における電場・電荷の分布状態のモデル図である。図7(a)と図7(b)との対比から明らかなとおり、図7(a)に示す本実施形態では、ノズル20が電極10の内面に露出している部位は少ないので、電極10の面積がノズル20の面積よりも圧倒的に大きく、そのことによって電極10に比べてノズル20の方が電荷密度が高くなり、かつ電場も強くなる。これに対して、図7(b)に示す従来技術では、ノズル20’はその先端だけではなく胴部も金属製であることから、球体からなる電極10’の面積よりも、ノズル20’の面積の方が大きく、そのことによって電極10’に比べて、ノズル20’の方が電荷密度が低くなり、かつ電場も弱くなる。このように、図7(b)に示す従来の電界紡糸装置よりも、図7(a)に示す本実施形態の電界紡糸装置1の方が、電極の面積が大きく、かつノズルにおける金属部分が少ないので、図7(a)に示す本実施形態の電界紡糸装置1の方が、ノズル先端の電場が強くなり(つまり電荷密度が高くなり)、ノズル先端に電荷が集中するようになる。その結果、ノズル内を流通する紡糸液の帯電量が非常に多くなる。
図7(a)に示すモデルについて本発明者が更に検討を進めたところ、電極の面積を同じとした場合には、図7(a)に示すとおりの平面状の電極を用いるよりも、図1及び図2に示す凹曲面11の電極10を用いる方が、ノズル20の先端に電荷が更に集中することが判明した。したがって、本実施形態のように電極10の内面を凹曲面にすることで、ノズル20内を流通する紡糸液の帯電量が極めて多くなる。しかも電極を凹曲面11にすることで、平面状の電極を用いた場合よりも電極の嵩を減らすことができるので、電界紡糸装置1を小型化することができる。しかも、先に述べた特許文献1及び2に記載の電界紡糸装置1と異なり可動部位が存在しないので、装置が複雑化しないという利点もある。
ノズル20の先端に電荷が一層集中するようにするために、該ノズル20は、その延びる方向が、電極10の凹曲面11における開口端によって画成される円の中心か、又はその中心の近傍を通り、かつ該ノズル20の先端20aが、該開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面の近傍に位置するように配置されることが有利である。
特にノズル20は、その延びる方向が、電極10の凹曲面11における開口端によって画成される円の中心か、又はその中心の近傍と、該凹曲面11における最底部とを通るように配置されることが好ましい。とりわけ、凹曲面11の開口端によって画成される円を含む平面と、ノズル20の延びる方向とが直交していることが好ましい。このようにノズル20を配置することで、ノズル20の先端に電荷が更に一層集中するようになる。この観点から、電極10の凹曲面11は、真球の球殻の略半球面の形状をしていることが特に好ましい。
特に、電極10の凹曲面11における開口端によって画成される円の半径をrとしたとき、該円を含む平面上に中心を同じくして描かれる、半径がr/5である仮想円を考えた場合、ノズル20は、その延びる方向が、該仮想円の内側と、凹曲面11における最底部とを通るように配置されることが好ましい。とりわけ、前記仮想円として、半径がr/10であるものを考えた場合、ノズル20は、その延びる方向が、半径がr/10である該仮想円の内側と、凹曲面11における最底部とを通るように配置されることが好ましい。更に好ましい形態として、ノズル20は、その延びる方向が、電極10の凹曲面11における開口端によって画成される円の中心と、該凹曲面11における最底部とを通るように配置される形態が挙げられる。
ノズル20の先端20aの位置に関しては、該先端20が、電極10の凹曲面11における開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面11の内側に位置するように該ノズル20を配置することが好ましい。具体的には該平面よりも1〜10mm内側に配置することが好ましい。ノズル20の先端20aの位置をこのようにすることで、ノズル20の先端20aから吐出された紡糸液が、電極10の凹曲面11に引き寄せられにくくなり、該凹曲面11が該紡糸液によって汚染されづらくなる。
先に述べたとおり、本実施形態の電界紡糸装置1においては、ノズル20のうち、電極10内に露出した金属部分(導体部分)の面積を小さくし、かつ電極10の内面の面積を大きくすることで、ノズル20の先端20aの電荷密度を高めている。この観点から、ノズル20のうち電極10内に露出した金属部分(導体部分)の面積に対する電極10の内面の面積の比率は、その下限値が30以上であることが好ましく、100以上であることが更に好ましい。上限値に関しては、90000以下であることが好ましく、5000以下であることが更に好ましい。例えば30以上90000以下であることが好ましく、100以上5000以下であることが更に好ましい。この観点から、ノズル20のうち電極10内に露出した金属部分(導体部分)の面積とは、ノズル20の側面の面積のことをいい、ノズル20の内壁の面積は含まれない。また電極10の内面の面積には、ノズルアセンブリ21が取り付けられる開口部の面積は含まれない。
電極10の内面の面積自体の値は、その下限値が400mm2以上であることが好ましく、1000mm2以上であることが更に好ましい。上限値に関しては、180000mm2以下であることが好ましく、40000mm2以下であることが更に好ましい。例えば400mm2以上180000mm2以下であることが好ましく、1000mm2以上40000mm2以下であることが更に好ましい。ノズル20のうち電極10内に露出した金属部分(導体部分)の面積は、その下限値が2mm2以上であることが好ましく、5mm2以上であることが更に好ましい。上限値に関しては、1000mm2以下であることが好ましく、100mm2以下であることが更に好ましい。例えば2mm2以上1000mm2以下であることが好ましく、5mm2以上100mm2以下であることが更に好ましい。
本実施形態の電界紡糸装置1においては、図1及び図2に示すとおり、ノズルアセンブリ21におけるノズル20の基部の近傍に、貫通孔からなる気体流噴出部23が設けられている。気体流噴出部23は、ノズル20の延びる方向に沿って形成されている。更に気体流噴出部23は、ノズル20の先端20aの方向に向けて気体流を噴出させることが可能なように形成されている。電極10の開口端側から見たとき、気体流噴出部23は、ノズル20を取り囲むように2個設けられている。各気体流噴出部23は、ノズル20を挟んで対称な位置に形成されている。貫通孔からなる気体流噴出部23は、その後端側の開口部が気体流の供給源(図示せず)に接続されている。この供給源から気体が供給されることで、ノズル20の周囲から気体が噴出されるようになっている。噴出した気体は、ノズル20の先端20aから吐出され、かつ電界の作用によって細長く引き伸ばされた紡糸液を、後述する捕集用電極に向けて搬送する。なお、図1及び図2においては、気体流噴出部23が2個設けられている状態が示されているが、気体流噴出部23を設ける個数はこれに限られず、1個又は3個以上であってもよい。更に気体流噴出部の形状は円形に限られず(矩形、楕円、二重円環、三角、ハニカム)、均一な気体噴流を得る観点からはノズルを囲む環状が望ましい。また、気体流噴出部23から噴出させる気体としてしては、空気を用いることが簡便である。
本実施形態の電界紡糸装置1を用いたナノファイバの製造方法においては、電極10とノズル20との間に電界を生じさせた状態下に、ノズル20の先端20aから紡糸液を吐出する。紡糸液はノズル20から吐出されるまでの間に静電誘導によって帯電し、帯電した状態で吐出される。ノズル20の先端20aには電荷が集中しているので、紡糸液の単位質量当たりの帯電量は極めて高くなる。帯電した状態で吐出された紡糸液は電界の作用によって、その液面が円錐状に変形する。電極10に引き付けられる力が紡糸液の表面張力を超えると、電極10の方向に紡糸液が一気に引き寄せられる。このとき、吐出した紡糸液に向けて気体流噴出部23から気体流を噴出させていることで、紡糸液の自己反発の連鎖によってファイバはナノサイズにまで細くなる。それと同時に比表面積が大きくなり、溶媒の揮発が進行する。その結果、乾燥によって生成したナノファイバが、ノズル20と対向する位置に配置された捕集体(図示せず)の表面にランダムに堆積する。捕集体の表面にナノファイバを確実に堆積させる観点から、ノズル20の先端に対向するようにナノファイバ捕集用電極(図示せず)を配置し、かつ該捕集用電極に隣接するように、該捕集用電極とノズル20との間に、捕集体を配置してもよい。そして捕集用電極に、帯電した紡糸液の電荷と異なる電荷の電位を印加しておくことが好ましい。例えば紡糸液が正に帯電している場合には、捕集用電極を接地するか、又は捕集用電極に負の電圧を印加することができる。
以上のナノファイバの製造方法においては、ノズル20の先端20aから吐出される紡糸液の帯電量が極めて高くなっているので、電極10の方向に紡糸液を引き付ける力が大きなものとなる。したがって、従来よりも多量の紡糸液を吐出しても、従来と同程度に細いナノファイバを製造することが可能になる。しかも、紡糸液の吐出量を増加させても、得られるナノファイバに欠陥等が生じにくくなる。ここで言う欠陥とは、例えば紡糸液の液滴がそのまま固化したものや、紡糸液の液滴が十分に引き伸ばされないまま固化して生じたビーズ状のもののことである。
図8には、本実施形態の電界紡糸装置1を用いたナノファイバの製造装置50の一例が示されている。同図に示す装置50では、図1及び図2に示す電界紡糸装置1が複数配置されている。各電界紡糸装置1は板状の基台30に固定されている。各電界紡糸装置1は基台30の板面の方向にわたり二次元状に配置されている。また各電界紡糸装置1は、ノズル20がいずれも同方向(図8では上方)を向くように配置されている。各電界紡糸装置1においては、電極10に負の直流電圧が印加されているとともに、ノズル20が接地されている。本実施形態の電界紡糸装置1の電極10を凹曲面にすることで、電極10とノズル20との間に形成される電界が閉鎖的になる。そのことに起因して、周囲に及ぼす電界の影響が極めて小さくなる。その結果、複数個の電界紡糸装置1を近距離で配置しても、お互いの電界が干渉することがなくなる。このことは、電界紡糸装置1の小型化に極めて有利である。また、電界紡糸装置1の配置の密度を上げることによって、得られる不織布の均一性が向上するという有利な効果も奏される。
電界紡糸装置1の上方には、ノズル20の先端に対向するようにナノファイバ捕集用電極51が配置されている。捕集用電極51は金属等の導体から構成されている平板状のものである。捕集用電極51の板面と、ノズル20の延びる方向とは略直交している。捕集用電極51は接地されている。捕集用電極51とノズル20の先端との距離は、その下限値を好ましくは100mm以上、更に好ましくは500mm以上とすることができる。上限値は好ましくは3000mm以下、更に好ましくは1000mm以下とすることができる。例えば好ましくは100mm以上3000mm以下、更に好ましくは500mm以上1000mm以下とすることができる。
装置50においては、捕集用電極51に隣接するように、該捕集用電極51とノズル20との間に、ナノファイバが捕集される捕集体52が配置されている。捕集体52は長尺帯状のものであり、ロール状の原反52aから繰り出されるようになっている。繰り出された捕集体52は、図8中、矢印Aで示される方向に搬送され、ノズル20と対向するようにノズル20上を通過して、ワインダー52bに巻き取られるようになっている。捕集体52としては、例えばフィルム、メッシュ、不織布、紙などを用いることができる。
図8に示す装置50を運転するには、まず捕集体52を繰り出して、矢印Aで示される方向に搬送する。また、電極10に負の直流電圧を印加するとともに、ノズル20及び捕集用電極51を接地する。これらの状態下に、電界紡糸装置1に設けられた気体流噴出部23から気体流を噴出させつつ、ノズル20の先端20aから紡糸液を吐出する。吐出された紡糸液からナノファイバが生成し、該ナノファイバは、走行する捕集体52の表面に連続的に堆積する。装置50には複数の電界紡糸装置1が配置されているので、多量のナノファイバを製造することができる。しかも、吐出された紡糸液の帯電量は極めて高いので、紡糸液の吐出量を従来よりも高めても、従来と同程度の太さを有するナノファイバを製造することができる。このことによっても、多量のナノファイバを製造することができる。
紡糸液としては、繊維形成の可能な高分子化合物が溶媒に溶解した溶液を用いることができる。そのような高分子化合物としては、水溶性高分子化合物及び水不溶性高分子化合物のいずれもが用いられる。本明細書において「水溶性高分子化合物」とは、1気圧・常温(20℃±15℃)の環境下において、高分子化合物を、該高分子化合物に対して10倍以上の質量の水に浸漬し、十分な時間(例えば24時間以上)が経過したときに、浸漬した高分子化合物の50質量%以上が溶解する程度に水に溶解可能な性質を有する高分子化合物をいう。一方、「水不溶性高分子化合物」とは、1気圧・常温(20℃±15℃)の環境下において、高分子化合物を、該高分子化合物に対して10倍以上の質量の水に浸漬し、十分な時間(例えば24時間以上)が経過したときに、浸漬した高分子化合物の80質量%以上が溶解しない程度に水に溶解しづらい性質を有する高分子化合物をいう。
水溶性高分子化合物としては、例えばプルラン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ポリ−γ−グルタミン酸、変性コーンスターチ、β−グルカン、グルコオリゴ糖、ヘパリン、ケラト硫酸等のムコ多糖、セルロース、ペクチン、キシラン、リグニン、グルコマンナン、ガラクツロン、サイリウムシードガム、タマリンド種子ガム、アラビアガム、トラガントガム、変性コーンスターチ、大豆水溶性多糖、アルギン酸、カラギーナン、ラミナラン、寒天(アガロース)、フコイダン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の天然高分子、部分鹸化ポリビニルアルコール(後述する架橋剤と併用しない場合)、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成高分子などが挙げられる。これらの水溶性高分子化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの水溶性高分子化合物のうち、ナノファイバの製造が容易である観点から、プルラン、並びに部分鹸化ポリビニルアルコール、低鹸化ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びポリエチレンオキサイド等の合成高分子を用いることが好ましい。
一方、水不溶性高分子化合物としては、例えばナノファイバ形成後に不溶化処理できる完全鹸化ポリビニルアルコール、架橋剤と併用することでナノファイバ形成後に架橋処理できる部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリ(N−プロパノイルエチレンイミン)グラフト−ジメチルシロキサン/γ−アミノプロピルメチルシロキサン共重合体等のオキサゾリン変性シリコーン、ツエイン(とうもろこし蛋白質の主要成分)、ポリエステル、ポリ乳酸(PLA)、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメタクリル酸樹脂等のアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエチレンテフタレート樹脂、ポリブチレンテフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。これらの水不溶性高分子化合物は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態の電界紡糸装置1及びナノファイバ製造装置50によって製造されるナノファイバは、その太さを円相当直径で表した場合、一般に10nm以上3000nm以下、特に10nm以上1000nm以下のものである。ナノファイバの太さは、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察によって測定することができる。このようなナノファイバをランダムに堆積させることでナノファイバシートが得られる。このナノファイバシートは、例えば高集塵性でかつ低圧損の高性能フィルタ、高電流密度での使用が可能な電池用セパレータ、高空孔構造を有する細胞培養用基材等として好適に用いられる。
図9には、図1に示す形態の電界紡糸装置1の変形例が示されている。図9に示す電界紡糸装置1Aは、電極10Aの形状が、図1に示す装置1と異なっている。これ以外の構成は図1に示す装置1と同じになっている。図9に示す装置1Aにおける電極10Aは、図1に示す装置1における略椀形の電極10の対向する2つの側部を、ノズル20の延びる方向と平行な面に沿って切断して形成された第1切り欠き面24a及び第2切り欠き面24bを有している。2つの切り欠き面24a,24bは互いに平行になっている。ノズル20から第1切り欠き面24aまでの距離と、ノズル20から第2切り欠き面24bまでの距離とは同じになっているか、又は異なっている。第1切り欠き面24aと、基台30の第1側面30aとは、好ましくは同一面上に位置している。同様に、第2切り欠き面24bと、基台30の第2側面30bとは、好ましくは同一面上に位置している。
電界紡糸装置1Aの電極10Aは、図1に示す電極10の内面の面積に対して、好ましくは1%以上の面積を切り欠いて形成されていることが好ましい。また、電界紡糸装置1Aの電極10Aは、図1に示す電極10の内面の面積に対して、好ましくは50%以下、更に好ましくは20%以下の面積を切り欠いて形成されていることが好ましい。例えば、電界紡糸装置1Aの電極10Aは、図1に示す電極10の内面の面積に対して、好ましくは1%以上50%以下、更に好ましくは1%以上20%以下の面積を切り欠いて形成されていることが好ましい。
図10には、図1に示す形態の電界紡糸装置1の更に別の変形例が示されている。図10に示す電界紡糸装置1Bは、電極10Bの形状が、図1に示す装置1と異なっている。これ以外の構成は図1に示す装置1と同じになっている。図10に示す装置1Bにおける電極10Bは、円筒をその中心軸に沿って略二分したうちの一方の形状をしている。換言すれば、略半円筒の形状をしている。ここで言う「円筒」とは横断面が真円である円筒だけでなく、横断面が楕円である円筒も包含する。以下の説明では、電極10Bのことを、「半円筒電極10B」とも言う。半円筒電極10Bは、円筒の中心軸が水平方向と平行となり、かつ半円筒の内面が外方を向くように基台30上に載置されている。半円筒の内面の最底部には、ノズルアセンブリ21が配置されている。つまり、半円筒の周長の略1/2の位置にノズルアセンブリ21が配置されている。また、ノズルアセンブリ21は、半円筒電極10Bの長手方向Xの中央部に配置されている。ノズルアセンブリ21におけるノズル20の延びる方向は、円筒の中心軸と直交する方向になっている。長手方向Xとは、円筒の中心軸の延びる方向のことである。
半円筒電極10Bは、その長手方向Xの一端に第1切り欠き面24aを有している。また、長手方向Xの他端に第2切り欠き面24bを有している。2つの切り欠き面24a,24bは互いに平行になっている。また2つの切り欠き面24a,24bは、ノズル20の延びる方向とも平行になっている。ノズル20から第1切り欠き面24aまでの距離と、ノズル20から第2切り欠き面24bまでの距離とは同じになっているか、又は異なっている。第1切り欠き面24aと、基台30の第1側面30aとは、好ましくは同一面上に位置している。同様に、第2切り欠き面24bと、基台30の第2側面30bとは、好ましくは同一面上に位置している。
半円筒電極10Bは、その長手方向Xの長さが、10mm以上であることが好ましく、20mm以上であることが更に好ましく、30mm以上であることが一層好ましい。上限値に関しては、800mm以下であることが好ましく、400mm以下であることが更に好ましく、200mm以下であることが一層好ましい。例えば半円筒電極10Bの長手方向Xの長さは、10mm以上800mm以下であることが好ましく、20mm以上400mm以下であることが更に好ましく、30mm以上200mm以下であることが一層好ましい。半円筒電極10Bの長さをこのように設定することで、ノズル20の先端に電荷を効率よく集中させることができる。
半円筒電極10Bは、円筒内面の半径の値が、10mm以上であることが好ましく、20mm以上であることが更に好ましく、30mm以上であることが一層好ましい。上限値に関しては、200mm以下であることが好ましく、100mm以下であることが更に好ましく、50mm以下であることが一層好ましい。例えば半円筒電極10Bにおける円筒内面の半径の値は、10mm以上200mm以下であることが好ましく、20mm以上100mm以下であることが更に好ましく、30mm以上100mm以下であることが一層好ましい。このようにすることで、ノズル20の先端に電荷を効率よく集中させることができる。また、電界紡糸装置10Bを隣接させて複数個配置するときに、隣り合う装置10Bどうしが干渉することを効果的に防止できる。
半円筒電極10Bにおいては、円筒の中心軸と、電極10Bの幅方向Yの両端に位置する各端縁25a,25bとによって形成される中心角の値が、120°以上であることが好ましく、150°以上であることが更に好ましい。また270°以下であることが好ましく、210°以下であることが更に好ましい。例えば前記中心角の値は120°以上270°以下であることが好ましく、150°以上210°以下であることが更に好ましい。前記中心角の値をこの範囲に設定することで、ノズル20の先端に電荷を充分に集中させることができる。中心角とは、図10の24aまたは24b側の側面から見たときに、凹曲面11側に形成される角度を表す。
図9及び図10に示す実施形態の電界紡糸装置1A,1Bにおいては、ノズル20の延びる方向が、電極10A,10Bの凹曲面における開口端によって画成される平面の図心か、又はその図心の近傍を通り、かつノズル20の先端が、該開口端によって画成される該平面内に位置するか、又は該平面の近傍に位置するように、該ノズル20を配置している。特に、ノズル20の延びる方向が、電極10A,10Bの凹曲面における開口端によって画成される平面の図心か、又はその図心の近傍と、該凹曲面における最底部の位置であって、かつ電極20との距離が最短となる該位置とを通るように、ノズル20を配置することが好ましい。「図心」とは、重心と同じ概念である。しかし、凹曲面における開口端によって画成される平面は仮想の平面で質量がないため、重心と呼ぶのは正確でないことから、本明細書では、重心に代えて図心と呼ぶ。
電極10Bの凹曲面11における開口端によって画成される平面の最長の対角線をLとしたとき、該平面上に図心を同じくして描かれる、半径がL/10である仮想円を考えた場合、ノズル20は、その延びる方向が、該仮想円の内側と、凹曲面11における最底部とを通るように配置されることが好ましい。とりわけ、前記仮想円として、半径がL/20であるものを考えた場合、ノズル20は、その延びる方向が、半径がL/20である該仮想円の内側と、凹曲面11における最底部とを通るように配置されることが好ましい。更に好ましい形態として、ノズル20は、その延びる方向が、電極10Bの凹曲面11における開口端によって画成される平面の図心と、該凹曲面11における最底部とを通るように配置される形態が挙げられる。
図9及び図10に示す実施形態の電界紡糸装置1A,1Bは、その複数個を、切り欠き面24a,24bと直交する方向に沿って配置することが好ましい。これによって、先に述べた図8に示すナノファイバの製造装置50を容易に組み立てることができる。しかも、これらの電界紡糸装置1A,1Bを複数個配置することで、各装置1A,1Bにおける電極10A,10Bが切り欠き面24a,24bにおいて当接し、凹曲面の内部に、連続した空間が形成される。その空間を利用することで、一度に複数の装置1A,1Bのメンテナンス(例えば清掃)が容易にできるという利点がある。例えば、紐状の繊維などでノズル20の先端部を掻き取ることにより、紡糸溶液や異物等に起因するノズル20の先端の汚染や固化の防止が可能になり、人手が介入することなく、連続的にナノファイバを生産ができる。また、ノズル20の先端の状態観察も容易になる。例えば長手方向Xに沿って、同時に複数本のノズル20の先端の様子が観察できることから、メンテナンスのタイミングの判断や、ノズル20の先端の汚染や詰まりなどの早期発見が容易になり、装置の安定稼働に役立つ。
なお、図9及び図10に示す実施形態の電界紡糸装置1A,1Bに関し、特に説明しなかった点については、図1に示す実施形態の電界紡糸装置1に関する説明が適宜適用される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば電極10の凹曲面11は、半球の球殻の内面の形状であることが好ましいが、これに代えて例えば図11に示すとおり、球冠の球殻の内面の形状としてもよい。この場合、凹曲面11の開口端25と、ノズル20の先端部20aとの距離をrとし、ノズル20の先端部20aと、凹曲面11の開口端によって画成される円との距離をdとしたとき、d/rの値が−0.5以上、特に−0.25以上であることが好ましく、また0.71以下、特に0.25以下であることが好ましい。例えばd/rの値は−0.5以上0.71以下であることが好ましく、−0.25以上0.25以下であることが更に好ましい。図9及び図10に示す実施形態の電極10A,10Bについても同様である。ただしdは、ノズル20の先端20aと、凹曲面によって開口端に画成される平面とによって形成される中心角θ(図11参照)が180°よりも小さいときにマイナス符号で表す。
また、前記の各実施形態においては、ノズル20を凹曲面11の最底部に配置したが、それ以外の位置にノズル20を配置してもよい。
上述した各実施形態に関し、本発明は更に以下の電界紡糸装置及びナノファイバ製造装置を開示する。
<1>
凹曲面を備えた電極と、該電極の凹曲面に囲まれるように配置された針状の紡糸液吐出用ノズルとを有し、該電極と該ノズルとの間に電界を生じさせた状態下に、該ノズルの先端より吐出させた紡糸液からナノファイバを形成するようにした電界紡糸装置であって、
前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される円の中心か、又はその中心の近傍を通り、かつ該ノズルの先端が、該開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面の近傍に位置するように、該ノズルを配置した電界紡糸装置。
<2>
凹曲面の最底部は開口しており、その開口部にノズルアセンブリが取り付けられており、
ノズルアセンブリは、前記ノズルと、該ノズルを支持する支持部とを有し、該ノズルは導電性材料から構成されており、一般には金属から構成されており、該支持部は電気絶縁性材料から構成されている前記<1>に記載の電界紡糸装置。
<3>
前記ノズルのうち電極内に露出した金属部分(導体部分)の面積に対する電極の内面の面積の比率は、その下限値が30以上であることが好ましく、100以上であることが更に好ましく、90000以下であることが好ましく、5000以下であることが更に好ましく、30以上90000以下であることが好ましく、100以上5000以下であることが更に好ましい前記<1>又は<2>に記載の電界紡糸装置。
<4>
電極の内面の面積自体の値は、その下限値が400mm2以上であることが好ましく、1000mm2以上であることが更に好ましく、180000mm2以下であることが好ましく、40000mm2以下であることが更に好ましく、400mm2以上180000mm2以下であることが好ましく、1000mm2以上40000mm2以下であることが更に好ましい前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<5>
前記ノズルのうち電極内に露出した金属部分(導体部分)の面積は、その下限値が2mm2以上であることが好ましく、5mm2以上であることが更に好ましく、1000mm2以下であることが好ましく、100mm2以下であることが更に好ましく、2mm2以上1000mm2以下であることが好ましく、5mm2以上100mm2以下であることが更に好ましい前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<6>
電極における凹曲面が、平面部を有する複数のセグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっているか、又は互いに直交する三軸のうち一軸が曲率を有さない帯状部を有する複数の環状セグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっている前記<1>ないし<5>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<7>
前記セグメントの縦及び横の長さが0.5〜5mm程度の矩形となっている、同一の又は異なる大きさの平面部を有するセグメントを繋ぎ合わせて凹曲面が形成されている前記<6>に記載の電界紡糸装置。
<8>
前記環状セグメントは半径が種々異なり、かつ高さが0.001〜5mmである扁平な複数種類の円筒からなる環状セグメントを繋ぎ合わせて形成されている前記<6>に記載の電界紡糸装置。
<9>
電極における凹曲面は、その任意の位置における曲率が、該位置での法線が前記ノズルの先端又はその近傍を通るような値となっている前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<10>
前記ノズルの内径は、その下限値が好ましくは200μm以上、更に好ましくは300μm以上であり、その上限値が好ましくは3000μm以下、更に好ましくは2000μm以下であり、好ましくは200μm以上3000μm以下、更に好ましくは300μm以上2000μm以下である前記<1>ないし<9>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<11>
前記ノズルを、その横断面視において複数の区画に区切り、各区画に前記紡糸液を流通させるようにした前記<1>ないし<10>にいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<12>
各区画の形状又は内径が同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい前記<11>に記載の電界紡糸装置。
<13>
ノズルが接地されており、前記電極には負電圧が印加されている前記<1>ないし<12>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<14>
前記ノズルの延びる方向が、電極の凹曲面における開口端によって画成される円の中心か、又はその中心の近傍と、該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<15>
電極の凹曲面における開口端によって画成される円の半径をrとしたときに、該円を含む平面上に中心を同じくして描かれる、半径がr/5である仮想円を考えた場合、前記ノズルの延びる方向が、該仮想円の内側と、該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<16>
電極の凹曲面における開口端によって画成される円の半径をrとしたときに、該円を含む平面上に中心を同じくして描かれる、半径がr/10である仮想円を考えた場合、前記ノズルの延びる方向が、該仮想円の内側と、該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<17>
前記ノズルの延びる方向が、電極の凹曲面における開口端によって画成される円の中心と、該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<18>
前記ノズルの先端が、電極の凹曲面における開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面の内側に位置するように、該ノズルを配置した前記<1>ないし<17>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<19>
前記ノズルの先端が、前記平面より1〜10mm内側に位置するように該ノズルを配置する前記<18>に記載の電界紡糸装置。
<20>
前記ノズルの先端が前記平面よりも5mm内側に位置するように該ノズルを配置する前記<19>に記載の電界紡糸装置。
<21>
電極の凹曲面が、真球の球殻の略半球面の形状をしている前記<1>ないし<20>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<22>
凹曲面を備えた電極と、該電極の凹曲面に囲まれるように配置された針状の紡糸液吐出用ノズルとを有し、該電極と該ノズルとの間に電界を生じさせた状態下に、該ノズルの先端より吐出させた紡糸液からナノファイバを形成するようにした電界紡糸装置であって、
前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の図心か、又はその図心の近傍を通り、かつ該ノズルの先端が、該開口端によって画成される平面内に位置するか、又は該平面の近傍に位置するように、該ノズルを配置した電界紡糸装置。
<23>
前記電極における凹曲面が、平面部を有する複数のセグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっている前記<22>に記載の電界紡糸装置。
<24>
前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の図心か、又はその図心の近傍と、該凹曲面における最底部の位置であって、かつ該電極との距離が最短となる該位置とを通るように、該ノズルを配置した前記<22>又は<23>に記載の電界紡糸装置。
<25>
電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の最長の対角線をLとしたときに、該平面上に図心を同じくして描かれる、半径がL/10である仮想円を考えた場合、前記ノズルの延びる方向が、該仮想円の内側と、電極との距離が最短、且つ該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<22>ないし<24>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<26>
電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の最長の対角線をLとしたときに、該平面上に図心を同じくして描かれる、半径がL/20である仮想円を考えた場合、前記ノズルの延びる方向が、該仮想円の内側と、電極との距離が最短、且つ該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<22>ないし<24>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<27>
前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の図心と、該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した前記<22>ないし<24>のいずれか1に記載の電界紡糸装置。
<28>
前記ノズルの先端が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面の内側に位置するように、該ノズルを配置した前記<22>ないし<27>のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
<29>
前記電極の凹曲面が略椀形をしており、かつ該電極は、該略椀形の対向する2つの側部を、前記ノズルの延びる方向と平行な面に沿って切断して形成された第1切り欠き面及び第2切り欠き面を有している前記<22>ないし<28>のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
<30>
前記電極の凹曲面が、略半円筒の形状をしている前記<22>ないし<28>のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
<31>
前記<1>ないし<30>のいずれか1に記載の電界紡糸装置と、
前記電界紡糸装置における前記ノズルの基部の近傍に位置し、該ノズルの延びる方向に沿って、かつ該ノズルの先端方向に向けて気体流を噴出させる気体流噴出部と、
前記ノズルの先端に対向するように配置されたナノファイバ捕集用電極と、
前記ノズルに前記紡糸液を供給する紡糸液供給部とを有するナノファイバ製造装置。
<32>
気体流噴出部の個数が複数である前記<31>に記載のナノファイバ製造装置。
<33>
気体流噴出部の形状はノズルを囲む環状である前記<31>又は<32>に記載のナノファイバ製造装置。
<34>
ナノファイバ捕集用電極と前記ノズルの先端との距離は、その下限値が好ましくは100mm以上、更に好ましくは500mm以上であり、上限値が好ましくは3000mm以下、更に好ましくは1000mm以下であり、好ましくは100mm以上3000mm以下、更に好ましくは500mm以上1000mm以下である前記<31>ないし<33>のいずれか1に記載のナノファイバ製造装置。
<35>
前記ノズルがいずれも同方向を向くように、前記電界紡糸装置を複数配置した前記<31>ないし<34>のいずれか1に記載のナノファイバ製造装置。
<36>
前記電界紡糸装置における前記電極が、該電極の対向する2つの側部を、前記ノズルの延びる方向と平行な面に沿って切断して形成された第1切り欠き面及び第2切り欠き面を有しており、
複数個の前記電界紡糸装置を、各装置における前記電極が、前記切り欠き面において当接するように、該切り欠き面と直交する方向に沿って配置した前記<31>ないし<35>のいずれか1に記載のナノファイバ製造装置。
<37>
ナノファイバ捕集用電極に隣接するように、該ナノファイバ捕集用電極と前記ノズルとの間に、ナノファイバが捕集される捕集体を配置し、該捕集体を一方向に走行させるようにした前記<31>ないし<35>のいずれか1に記載のナノファイバ製造装置。
<38>
凹曲面を備えた電極と、該電極の凹曲面に囲まれるように配置された針状の紡糸液吐出用ノズルとの間に電界を生じさせた状態下に、帯電した紡糸液を該ノズルの先端より吐出させ、
吐出した前記紡糸液に向けて気体流を噴出させて、ナノファイバを生成させ、
前記ナノファイバを捕集体の表面に堆積させるナノファイバの製造方法。
<39>
前記<31>ないし<37>のいずれか1に記載のナノファイバ製造装置を用いるナノファイバの製造方法。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例1〕
図1及び図2に示す電界紡糸装置1を用いてナノファイバの製造を行った。製造は、23℃、40%RHの環境下で行った。電界紡糸装置1における電極10の凹曲面11は、真球の球殻の半球面の形状とした。凹曲面11の開口端を画成する円の直径は90mmとした。電極の面積は8478mm2とした。ノズル20のうち電極10内に露出した金属部分の表面積を42mm2、内径を600μmとした。ノズル20の先端を、凹曲面11の開口端を画成する円を含む平面から5mm内寄りに位置させた。ノズル20を含むノズルアセンブリ21は、電極10の凹曲面11の最底部に配置した。ノズル20はその延びる方向が、電極10の凹曲面11における開口端によって画成される円の中心を通るように配置した。捕集用電極51は、ノズルの先端から1000mm隔てた位置に配置した。電極10に−15kVの直流電圧を印加した。ノズル20及び捕集用電極51は接地した。ノズルアセンブリ21の気体流噴出部23から空気を200mL/minで噴出させた状態下に、紡糸液を1.0g/minの吐出量で10分間にわたって連続して吐出させた。紡糸液として15%プルランの水溶液を用いた。吐出によって形成されたナノファイバを、捕集用電極51に隣接して配置したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムの表面に堆積させた。このようにしてナノファイバを得た。
〔比較例1〕
本比較例は、特許文献4の実施例1を追試したものであり、先に述べた図7(b)に示すモデル図に相当するものである。紡糸液として15%プルランの水溶液を用い、紡糸液の吐出量を1.0g/minとした。また、ナノファイバ生成部の印加電圧を−35kVとした。これら以外は特許文献4の実施例1と同様の操作を行いナノファイバを得た。
〔比較例2〕
比較例1において紡糸液の吐出量を0.1g/minに減量した以外は比較例1と同様の操作を行いナノファイバを得た。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られたナノファイバを走査型電子顕微鏡で観察した。その結果を図12ないし図14に示す。図12から明らかなとおり、実施例1のナノファイバには、紡糸液の液滴がそのまま固化したものや、紡糸液の液滴が十分に引き伸ばされないまま固化して生じたビーズ状のものがほとんど観察されないことが判る。図12(b)からファイバの太さを実測したところ約200nmであった。
これに対して、紡糸液の吐出量が実施例1と同じである比較例1では、紡糸液の液滴がそのまま固化したもの(図13(a)中、黒い斑点の部分)や、紡糸液の液滴が十分に引き伸ばされないまま固化して生じたビーズ状のもの(図13(c)中、白い斑点の部分)の存在が観察された。図13(b)からファイバの太さを実測したところ約500nmであり、実施例1よりも太くなってしまった。
紡糸液の吐出量が実施例1の1/10と少量である比較例2においても、紡糸液の液滴がそのまま固化したもの(図14(a)中、黒い斑点の部分)や、紡糸液の液滴が十分に引き伸ばされないまま固化して生じたビーズ状のもの(図14(a)中、白い微小な斑点の部分)の存在が観察された。図14(b)からファイバの太さを実測したところ約400nmであり、紡糸液の吐出量が実施例1の1/10と少量であるにもかかわらず、実施例1よりも太くなってしまった。
1,1A,1B 電界紡糸装置
10,10A,10B 電極
11 凹曲面
20 紡糸液吐出用ノズル
21 ノズルアセンブリ
22 支持部
23 気体流噴出部
30 基台
40 直流高圧電源
50 ナノファイバ製造装置
51 ナノファイバ捕集用電極
52 捕集体

Claims (15)

  1. 凹曲面を備えた電極と、該電極の凹曲面に囲まれるように配置された針状の紡糸液吐出用ノズルと、該ノズルを支持する支持部とを有し、該電極と該ノズルとの間に電界を生じさせた状態下に、該ノズルの先端より吐出させた紡糸液からナノファイバを形成するようにした電界紡糸装置であって、
    前記支持部は電気絶縁性材料から構成されており、前記電極と前記ノズルとが、該支持部によって電気的に絶縁されており、
    前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される円の中心か、又は該円の半径をrとしたとき、該円を含む平面上に中心を同じくして描かれる、半径がr/5である仮想円の内側を通り、かつ該ノズルの先端が、該開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面の内側に位置するように、該ノズルを配置した電界紡糸装置。
  2. 前記電極における凹曲面が、平面部を有する複数のセグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっているか、又は互いに直交する三軸のうち一軸が曲率を有さない帯状部を有する複数の環状セグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっている請求項1に記載の電界紡糸装置。
  3. 前記ノズルを、その横断面視において複数の区画に区切り、各区画に前記紡糸液を流通させるようにした請求項1又は2に記載の電界紡糸装置。
  4. 前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される円の中心か、又は該円の半径をrとしたとき、該円を含む平面上に中心を同じくして描かれる、半径がr/5である仮想円の内側と、該凹曲面における最底部とを通るように、該ノズルを配置した請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  5. 前記ノズルの先端が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される円を含む平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面の内側に位置するように、該ノズルを配置した請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  6. 前記電極の凹曲面が、真球の球殻の略半球面の形状をしている請求項1ないし5のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  7. 凹曲面を備えた電極と、該電極の凹曲面に囲まれるように配置された針状の紡糸液吐出用ノズルと、該ノズルを支持する支持部とを有し、該電極と該ノズルとの間に電界を生じさせた状態下に、該ノズルの先端より吐出させた紡糸液からナノファイバを形成するようにした電界紡糸装置であって、
    前記支持部は電気絶縁性材料から構成されており、前記電極と前記ノズルとが、該支持部によって電気的に絶縁されており、
    前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の図心か、又は該平面の最長の対角線をLとしたとき、該平面上に図心を同じくして描かれる、半径がL/10である仮想円の内側を通り、かつ該ノズルの先端が、該開口端によって画成される平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面の内側に位置するように、該ノズルを配置した電界紡糸装置。
  8. 前記電極における凹曲面が、平面部を有する複数のセグメントを繋ぎ合わせて全体として凹曲面とみなせる形状となっている請求項7に記載の電界紡糸装置。
  9. 前記ノズルの延びる方向が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面の図心か、又は該平面の最長の対角線をLとしたとき、該平面上に図心を同じくして描かれる、半径がL/10である仮想円の内側と、該凹曲面における最底部の位置であって、かつ該電極との距離が最短となる該位置とを通るように、該ノズルを配置した請求項7又は8に記載の電界紡糸装置。
  10. 前記ノズルの先端が、前記電極の凹曲面における開口端によって画成される平面内に位置するか、又は該平面よりも該凹曲面の内側に位置するように、該ノズルを配置した請求項7ないし9のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  11. 前記電極の凹曲面が、略半円筒の形状をしている請求項7ないし10のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれか一項に記載の電界紡糸装置と、
    前記電界紡糸装置における前記ノズルの基部の近傍に位置し、該ノズルの延びる方向に沿って、かつ該ノズルの先端方向に向けて気体流を噴出させる気体流噴出部と、
    前記ノズルの先端に対向するように配置されたナノファイバ捕集用電極と、
    前記ノズルに前記紡糸液を供給する紡糸液供給部とを有するナノファイバ製造装置。
  13. 前記ノズルがいずれも同方向を向くように、前記電界紡糸装置を複数配置した請求項12に記載のナノファイバ製造装置。
  14. 前記ナノファイバ捕集用電極に隣接するように、該ナノファイバ捕集用電極と前記ノズルとの間に、ナノファイバが捕集される捕集体を配置し、該捕集体を一方向に走行させるようにした請求項12又は13に記載のナノファイバ製造装置。
  15. 請求項12ないし14のいずれか1に記載のナノファイバ製造装置を用いるナノファイバの製造方法。
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