JP5716426B2 - 樹脂成形体及びその製造方法、ならびに、電子部品装置 - Google Patents
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硬化性を改善するために、スクリューインライン方式の射出成形機を用いる方法も考えられるが、新規設備の導入が必要となり、現実的でない。
(1)エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機質充填材を含む樹脂組成物から構成される樹脂成形体の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記無機質充填材を含み、かつ前記硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る混練・破砕工程と、
前記硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る粉砕工程と、
前記第1粉体と前記第2粉体とを、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以下の温度で分散混合して樹脂組成物を得る混合工程と、
前記樹脂組成物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上の温度にならないように加圧して樹脂成形体を成形する成形工程とを有し、
(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、0<a1/(a1+a2)≦0.5であり、
前記硬化促進剤の残りの部分(A2)と、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤とを含む混合物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上に加熱する工程を経ずに前記成形体を得ることを特徴とする樹脂成形体の製造方法。
(2)前記樹脂成形体が封止用樹脂タブレットであることを特徴とする(1)に記載の樹脂成形体の製造方法。
(3)前記第2粉体中の硬化促進剤のメディアン径が20μm以下で、粒子径50μm以上の粒子の割合が10質量%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の樹脂成形体の製造方法。
(4)前記粉砕工程は、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミル及びポットミルからなる群から選ばれる少なくとも1種類の粉砕機を用いて行うこと特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
(5)前記樹脂組成物が離型剤をさらに含むものであり、第2組成分が前記硬化促進剤の残りの部分(A2)に、さらに前記エポキシ樹脂、前記硬化剤、前記無機質充填材及び前記離型剤の少なくとも1成分の一部を含むことを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
(6)前記第1粉体のメディアン径が200μm以下であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
(7)前記混合工程は、回転式混合機及び分散運動式混合機からなる群より選ばれる少なくとも1種類の混合機を用いて行うことを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
(8)前記硬化促進剤が、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物及びホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であることを特徴とする(1)〜(7)いずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
(9)(1)〜(8)いずれかに記載の樹脂成形体の製造方法により得られる樹脂成形体であって、30℃、相対湿度50%RHで30日間保管後の高化式粘度の粘度上昇率が20%以下であることを特徴とする樹脂成形体。
(10)エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機質充填材を含む樹脂組成物の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記無機質充填材を含み、かつ前記硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る混練・破砕工程と、 前記硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る粉砕工程と、
前記第1粉体と前記第2粉体とを、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以下の温度で分散混合して樹脂組成物を得る混合工程とを有し、(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、0< a1/(a1+a2)≦0.5であり、
前記硬化促進剤の残りの部分(A2)と、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤とを、含む混合物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上に加熱する工程を経ずに前記樹脂組成物を得ることを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
(11)(10)に記載の樹脂組成物の製造方法により得られる樹脂組成物であって、30℃、相対湿度50%RHで30日間保管後の高化式粘度の粘度上昇率が20%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
(12)(9)に記載の樹脂成形体を用いて、あるいは、(11)に記載の樹脂組成物を成形体とすることなくそのまま用いて、半導体素子が封止されてなることを特徴とする電子部品装置。
前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記無機質充填材を含み、かつ前記硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る混練・破砕工程と、
前記硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る粉砕工程と、
前記第1粉体と前記第2粉体とを、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以下の温度で分散混合して樹脂組成物を得る混合工程と、
前記樹脂組成物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上の温度にならないように加圧して樹脂成形体を成形する成形工程とを有し、
(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、0<a1/(a1+a2)≦0.5であり、
前記硬化促進剤の残りの部分(A2)と、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤とを含む混合物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上に加熱する工程を経ずに前記成形体を得ることを特徴とする。
これにより、室温での長期保存性に優れ、硬化性や流動性が良好な樹脂成形体を得ることができる。また、本発明の電子部品装置は、上記の樹脂成形体を用いて素子が封止されてなることを特徴とする。以下に本発明について詳細に説明する。
本発明で用いられる樹脂成形体は、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機質充填材を含む樹脂組成物から構成される樹脂成形体であって、図1に示すように、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機質充填材を含み、かつ前記硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る混練・破砕工程と、前記硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る粉砕工程と、前記第1粉体と前記第2粉体とを、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤、前記硬化促進剤の融点または軟化点以下の温度で分散混合して樹脂組成物を得る混合工程と、前記樹脂組成物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤、前記硬化促進剤の融点または軟化点以上の温度にならないように加圧して樹脂成形体を成形する成形工程を有し、前記硬化促進剤の残りの部分(A2)と、前記エポキシ樹脂及び前記硬化剤とを含む混合物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上に加熱する工程を経ずに前記成形体を得ることを特徴とする樹脂成形体の製造方法である。
本発明において、(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、0<a1/(a1+a2)≦0.5である。上限値以下にすることにより、室温での長期保存性に優れ、硬化性や流動性が良好な樹脂成形体を得ることができる。
(ただし、上記一般式(1)において、Pはリン原子を表す。R1、R2、R3及びR4は芳香族基又はアルキル基を表す。Aはヒドロキシル基、カルボキシル基、チオール基から選ばれる官能基のいずれかを芳香環に少なくとも1つ有する芳香族有機酸のアニオンを表す。AHはヒドロキシル基、カルボキシル基、チオール基から選ばれる官能基のいずれかを芳香環に少なくとも1つ有する芳香族有機酸を表す。x、yは1〜3の整数、zは0〜3の整数であり、かつx=yである。)
(ただし、上記一般式(3)において、Pはリン原子を表す。R5、R6及びR7は炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。R8、R9及びR10は水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよく、R8とR9とが結合して環状構造となっていてもよい。)
(ただし、上記一般式(4)において、Pはリン原子を表し、Siは珪素原子を表す。R11、R12、R13及びR14は、それぞれ、芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。式中X2は、基Y2及びY3と結合する有機基である。式中X3は、基Y4及びY5と結合する有機基である。Y2及びY3は、プロトン供与性基がプロトンを放出してなる基を表し、同一分子内の基Y2及びY3が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。Y4及びY5はプロトン供与性基がプロトンを放出してなる基を表し、同一分子内の基Y4及びY5が珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。X2、及びX3は互いに同一であっても異なっていてもよく、Y2、Y3、Y4、及びY5は互いに同一であっても異なっていてもよい。Z1は芳香環又は複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基である。)
本工程は、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機質充填材を含み、かつ硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る工程である。第1組成分は、全配合成分において硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を除く成分からなる。混合、加熱溶融、混練は従来と同様な方法が適用できる。
配合した第1組成分を、たとえばミキサー、ジェットミル、ボールミル等を用いて常温で均一に粉砕、混合した後、加熱ロール、ニーダー又は押出機等の混練機を用いて90〜120℃程度まで樹脂組成物を加温しながら溶融し混練を行い、混練後の樹脂組成物を冷却、粉砕し、第2粉体を得ることができる。
粉砕工程には、エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填材を含み、かつ硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練後に粉砕して、第1粉体を得る工程と硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る2つの粉砕工程がある。
均一分散の観点から、第1粉体のメディアン径が200μm以下で、かつ粒径500μm以上の粒子の割合が10質量%以下であることが好ましい。第1粉体のメディアン径が上記上限値以下であり、かつ上記特定粒径以上の粒子の割合が上記上限値以下であれば第2粉体との分散が良好となり硬化不良を生じることはない。
また第2粉体中の硬化促進剤はメディアン径が20μm以下で、かつ粒径50μm以上の粒子の割合が10質量%以下となるように微粉砕することが好ましく、さらにメディアン径が10μm以下で、かつ粒径50μm以上の粒子の割合が5質量%以下となるように微粉砕することがより好ましい。硬化促進剤のメディアン径が上記上限値以下であり、かつ硬化促進剤の上記特定粒径以上の粒子の割合が上記上限値以下となるように微粉砕すれば、硬化促進剤の分散が不十分となり、部分的な反応速度の違いによるボイドや割れが発生したり、反応速度が十分得られないことによる硬化不良が発生したり、部分的な反応の進行により流動性が低下したりする恐れが少ない。なお、硬化促進剤の粒度分布は、市販のレーザー式粒度分布計(例えば、(株)島津製作所製、SALD−7000等)を用いて測定することができる。
混合工程で、エポキシ樹脂、硬化剤、無機質充填材及び硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を溶融混練後に粉砕して得た第1粉体と、硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して得た第2粉体を分散混合する方法としては、羽根回転式ミキサ、ボールミル、リボンブレンダー等の回転式混合機及びV型混合機、ロッキングミル等の分散運動式混合機からなる群より選ばれる少なくとも1種類の混合機を用いることができる。これにより、第1粉体と第2粉体を均一に分散混合することができる。
成形工程は、混合工程によって得られた樹脂組成物を加圧して、例えばタブレット状に成形する工程である。これによって保管、輸送、成形作業を容易にすることができる。
混合工程によって得られた樹脂組成物を加圧してタブレット状に成形する方法としては、例えば、顧客の要求に合わせたタブレットのサイズ(径、高さ、重量)の金型に投入し、圧縮成形機を使用して圧縮率80〜95%で圧縮成形する方法等が挙げられる。タブレットのサイズ等は、特に限定されないが、具体的には外径Dが20mm以下で、外径Dと長さLとの比L/Dが1以上である場合;外径Dが20mm以上で、外径Dと長さLとの比L/Dが1以下である場合等の形状が挙げられる。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000を、サンプルミルKIIW−1(不二パウダル(株)製)を用いて、粗粉砕したもの。エポキシ当量280g/eq、軟化点55℃。メディアン径200μm、粒径200μm以上の粒子の割合48質量%。)
硬化剤1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型樹脂(明和化成(株)製、MEH−7851を、サンプルミルKIIW−1(不二パウダル(株)製)を用いて、粗粉砕したもの。水酸基当量205g/eq、軟化点65℃。メディアン径160μm、粒径200μm以上の粒子の割合33質量%。)
硬化促進剤1:下記式(5)で表される1,4−ベンゾキノンとトリフェニルホスフィンを付加させた化合物(融点305℃。メディアン径100μm、粒径50μm以上の粒子の割合80質量%。)
無機質充填材1:溶融球状シリカ(電気化学工業(株)製、FB560、メディアン径30μm、粒径200μm以上の粒子の割合0質量%。)
シランカップリング剤1:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403)
着色剤1:カーボンブラック(三菱化学(株)製、♯5)
離型剤1:モンタン酸ワックス(クラリアントジャパン(株)製、WE 4)
参考例1
硬化促進剤2(A2)を除き、硬化促進剤1(A1)を含む表1に記載の各成分を羽根回転式ミキサにて室温で混合し、80℃〜100℃の加熱ロールで溶融混練を行い、冷却し、次いでパルペライザーで粉砕して、第1粉体を得た。この時の(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、a1/(a1+a2)=0.5である。第1粉体のメディアン径及び500μm以上の粒子の割合を表1に示した。第1粉体に硬化促進剤2を添加して、羽回転式ミキサで5分間回転させ分散混合して、樹脂組成物を得た。その後加圧力2MPaの条件でタブレットマシン(三菱マテリアルテクノ(株)製S−20A)を用いて、得られた樹脂組成物をタブレット状に成形し、圧縮率91%、直径18mm、高さ31.6mm、重量14.5gの樹脂タブレットを得た。分散混合時における最高混合物温度及びタブレット成形時における最高タブレット温度を表1に示した。
a1/(a1+a2)=0.3であること以外は、実施例1と同様にして第1粉体を得た。第1粉体のメディアン径及び500μm以上の粒子の割合を表1に示した。第1粉体に硬化促進剤2を添加して、羽根回転式ミキサで5分間回転させ分散混合して、樹脂組成物を得た。その後加圧力2MPaの条件でタブレットマシン(三菱マテリアルテクノ(株
)製S−20A)を用いて、得られた樹脂組成物をタブレット状に成形し、圧縮率90%、直径18mm、高さ31.8mm、重量14.5gの樹脂タブレットを得た。分散混合時における最高混合物温度及びタブレット成形時における最高タブレット温度を表1に示した。
a1/(a1+a2)=0.2であること以外は、実施例1と同様にして第1粉体を得た。第1粉体のメディアン径及び500μm以上の粒子の割合を表1に示した。第1粉体に硬化促進剤2を添加して、羽根回転式ミキサで5分間回転させ分散混合して、樹脂組成物を得た。その後加圧力2MPaの条件でタブレットマシン(三菱マテリアルテクノ(株)製S−20A)を用いて、得られた樹脂組成物をタブレット状に成形し、圧縮率90%、直径18mm、高さ31.8mm、重量14.5gの樹脂タブレットを得た。分散混合時における最高混合物温度及びタブレット成形時における最高タブレット温度を表1に示した。
a1/(a1+a2)=0.1であること以外は、実施例1と同様にして第1粉体を得た。第1粉体のメディアン径及び500μm以上の粒子の割合を表1に示した。第1粉体に硬化促進剤2を添加して、羽根回転式ミキサで5分間回転させ分散混合して、樹脂組成物を得た。その後加圧力2MPaの条件でタブレットマシン(三菱マテリアルテクノ(株)製S−20A)を用いて、得られた樹脂組成物をタブレット状に成形し、圧縮率91%、直径18mm、高さ31.6mm、重量14.5gの樹脂タブレットを得た。分散混合時における最高混合物温度及びタブレット成形時における最高タブレット温度を表1に示した。
硬化促進剤1及び、表1に記載の各成分を羽根回転式ミキサにて室温で混合し、80℃〜100℃の加熱ロールで溶融混練を行い、その後冷却し、次いで粗粉砕してメディアン径720μm、500μm以上の粒子の割合が70質量%の樹脂組成物を得た。その後、加圧力2MPaの条件でタブレットマシン(三菱マテリアルテクノ(株)製S−20A)を用いて、得られた樹脂組成物をタブレット状に成形し、圧縮率91%、直径18mm、高さ31.6mm、重量14.5gの樹脂タブレットを得た。タブレット成形時における最高タブレット温度を表1に示した。
流動性(高化式粘度):高化式フローテスター((株)島津製作所・製CFT−500)を用いて、175℃、圧力10kgf/cm2、キャピラリー径0.5mmで測定した。単位はPa・s。判定基準は粘度値が20Pa・s以下のものを○、20Pa・sを超えるものを×とした。
単位は%。判定基準は、粘度上昇率が20%以下のものを○、20%を超えるものを×とした。
Claims (9)
- エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機質充填材を含む樹脂組成物から構成される樹脂成形体の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記無機質充填材を含み、かつ前記硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る混練・破砕工程と、
前記硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る粉砕工程と、
前記第1粉体と前記第2粉体とを、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以下の温度で分散混合して樹脂組成物を得る混合工程と、
前記樹脂組成物を、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以上の温度にならないように加圧して樹脂成形体を成形する成形工程とを有し、
(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、0<a1/(a1+a2)≦0.2であり、
前記硬化促進剤が、一般式(1)で表されるテトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物及びホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であり、
前記第1粉体のメディアン径が200μm以下で粒子径500μm以上の粒子の割合が10質量%以下であり、
前記第2粉体中の硬化促進剤のメディアン径が10μm以下で、粒子径50μm以上の粒子の割合が10質量%以下である
ことを特徴とすることを特徴とする樹脂成形体の製造方法。 - 前記樹脂成形体が封止用樹脂タブレットであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形体の製造方法。
- 前記粉砕工程は、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミル及びポットミルからなる群から選ばれる少なくとも1種類の粉砕機を用いて行うこと特徴とする請求項1又は2に記載の樹脂成形体の製造方法。
- 前記樹脂組成物が離型剤をさらに含むものであり、第2組成分が前記硬化促進剤の残りの部分(A2)に、さらに前記エポキシ樹脂、前記硬化剤、前記無機質充填材及び前記離型剤の少なくとも1成分の一部を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法。
- 前記混合工程は、回転式混合機及び分散運動式混合機からなる群より選ばれる少なくとも1種類の混合機を用いて行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法。
- 請求項1ないし5いずれか1項に記載の樹脂成形体の製造方法により得られる樹脂成形体であって、30℃、相対湿度50%RHで30日間保管後の高化式粘度の粘度上昇率が10%以下であることを特徴とする樹脂成形体。
- エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及び無機質充填材を含む樹脂組成物の製造方法であって、
前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記無機質充填材を含み、かつ前記硬化促進剤の一部分(A1)を含む第1組成分を混合、加熱溶融、混練、破砕して第1粉体を得る混練・破砕工程と、 前記硬化促進剤の残りの部分(A2)を含む第2組成分を粉砕して第2粉体を得る粉砕工程と、
前記第1粉体と前記第2粉体とを、前記エポキシ樹脂、前記硬化剤及び前記硬化促進剤の融点又は軟化点以下の温度で分散混合して樹脂組成物を得る混合工程とを有し、(A1)の重量をa1、(A2)の重量をa2とした場合、0<a1/(a1+a2)≦0.2であり、
前記硬化促進剤が、一般式(1)で表されるテトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物及びホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種類の化合物であり、
前記第1粉体のメディアン径が200μm以下で粒子径500μm以上の粒子の割合が10質量%以下であり、
前記第2粉体中の硬化促進剤のメディアン径が10μm以下で、粒子径50μm以上の粒
子の割合が10質量%以下である
ことを特徴とする樹脂組成物の製造方法。 - 請求項7に記載の樹脂組成物の製造方法により得られる樹脂組成物であって、30℃、相対湿度50%RHで30日間保管後の高化式粘度の粘度上昇率が10%以下であることを特徴とする樹脂組成物。
- 請求項6に記載の樹脂成形体を用いて、あるいは、請求項8に記載の樹脂組成物を成形体とすることなくそのまま用いて、半導体素子が封止されてなることを特徴とする電子部品装置。
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