JP5250800B2 - 半導体封止用樹脂組成物およびその製法、ならびにそれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体封止用樹脂組成物およびその製法、ならびにそれを用いた半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、小型の半導体パッケージの封止用途において、成形性,バリ除去作業性および難燃性等の信頼性に優れた半導体封止用樹脂組成物およびその製法、ならびにそれを用いて半導体素子を封止してなる半導体装置に関するものである。
従来から、IC、LSI等の半導体素子が、樹脂組成物を用いて樹脂封止され半導体装置化されている。近年では、携帯電話等のように小型化、薄型化された電子機器が多用されており、これに伴い、半導体装置自身も小型化されたものが多用されている。このような小型の半導体パッケージを樹脂組成物を用いて樹脂封止する際の重要な特性として、パッケージの成形性があげられる。例えば、半導体パッケージが小型製品であるため、通常、多数個のパッケージを同一金型にて成形することから、良好な流動性とともに、短時間での成形サイクルの可能性が要求される。
しかしながら、流動性の向上を図るために、例えば、低分子量の樹脂を用いると、硬化性が低下することから、この硬化性を高めるために硬化促進剤の配合量を増加したり、樹脂の多官能度を高めたりすることが考えられるが、今度は、封止材料となる樹脂組成物の保存安定性が低下するという問題が生ずる。このように、流動性が不足したり、機械強度が低かったりすると、小型パッケージでは、角部の欠け、封止材料の充填不足等がパッケージサイズに対して相対的に多くなるため、問題となっていた。
また、小型パッケージのように、パッケージ自体の厚みが薄くなると、成形時に形成されるバリの厚みがパッケージの厚みに対して相対的に大きくなり、結果、バリの除去時に大きな力がかかり、バリ除去部がもぎ取られて深い凹部が形成される場合や、パッケージに欠け等が発生する場合がある。そして、機械強度が極端に大きいと、リードフレームと封止樹脂部との界面剥離を生じさせることになり、半導体装置の電気的信頼性が低下するという問題がある。
一方、半導体装置においては、難燃性も要求されており、上記難燃性を付与するために、従来から封止材料に各種難燃剤を配合することが行なわれているが、近年、環境問題等の観点から、ハロゲン原子や有毒元素を含まない難燃剤の使用による難燃性付与が要望されており、例えば、水酸化金属化合物の使用が注目されている。
しかし、上記水酸化金属化合物の使用は、半導体封止用樹脂組成物において、硬化性に悪影響を与えることから、例えば、事前に水酸化金属化合物を他の無機質充填剤と混合するとともに、イミダゾール系化合物やジアザビシクロアルケン類化合物等の硬化促進剤を用いて硬化性の向上を図ることが提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−241411号公報
しかしながら、上記特許文献1のような方法では、従来のような大きなサイズのパッケージに対しては、ある程度の有効性は備えているが、より小型化の図られた半導体パッケージにおいては、充分な硬化性を備えたものであるとは言い難いものである。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、小型半導体パッケージにおける、機械強度、バリ除去性に優れ、かつ、成形性、保存安定性および難燃性にも優れた半導体封止用樹脂組成物およびその製法、ならびにそれを用いた半導体装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、下記の寸法(x)以下の大きさの半導体装置の封止材料として用いられる半導体封止用樹脂組成物であって、下記の(A)〜(D)成分を用いる半導体封止用樹脂組成物を第1の要旨とする。
(x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
(A)平均粒子径1〜20μmで、かつ比表面積1〜2m2 /gの水酸化アルミニウム
(B)上記(A)成分以外の無機質充填剤。
(C)エポキシ樹脂。
(D)フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合してなる溶融混合物。
そして、本発明は、上記寸法(x)以下の大きさの半導体装置の封止材料として用いられる半導体封止用樹脂組成物の製造方法であって、予め、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合することにより溶融混合物を作製した後、上記溶融混合物と上記(A)〜(C)成分を溶融混練する半導体封止用樹脂組成物の製法を第2の要旨とする。
また、本発明は、上記第1の要旨の半導体封止用樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止してなる、下記の寸法(x)以下の大きさの半導体装置を第3の要旨とする。
(x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
本発明者らは、小型半導体パッケージの封止に際して、機械強度、発生するバリ除去性に優れ、かつ、成形性、保存安定性および難燃性にも優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得るために一連の研究を重ねた。その結果、硬化性および保存安定性の向上を図るために、従来のように各成分を単に配合するのではなく、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを予め溶融混合して溶融混合物を作製し、この溶融混合物と他の配合成分とを用いると、効果的であることを突き止めた。すなわち、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合することにより、塩を形成することから、上記塩基性硬化促進剤と水酸化アルミニウムとの塩形成が生起にくく、塩基性硬化促進剤がフェノールノボラック樹脂によって安定化される。このため、低温での反応性は低下して保存安定性が良好となる。一方、温度が高くなると、反応基であるフェノール基の近辺に硬化促進剤が存在するため、反応性が高くなる。このようなことから、形成されたバリ部分の除去作業が容易となり、しかも各種信頼性や樹脂封止時の成形性および保存安定性に優れたものが得られることを見出し本発明に到達した。
このように、本発明は、前記特定の寸法(x)以下の大きさの半導体装置の封止用樹脂組成物であり、特定の水酸化アルミニウム〔(A)成分〕とともに、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合してなる溶融混合物〔(D)成分〕を用いた半導体封止用樹脂組成物である。このため、成形性や保存安定性の低下を招くことなく、優れた難燃性を有し、かつ発生したバリの除去作業が容易となり、信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
上記塩基性硬化促進剤としてジアザビシクロアルケン類化合物を用いると、塩基性が高いことから、硬化促進性に非常に優れるようになる。しかし、水酸化アルミニウムを併用すると、この水酸化アルミニウムの溶出をもたらす場合があり、電気的信頼性が悪化する場合があることから、上記水酸化アルミニウムに対する塩基性硬化促進剤の含有割合を、特定の割合(例えば、1〜5重量%)に設定すると、硬化性および保存性の双方に優れるとともに、水酸化アルミニウムの溶出を抑制することができるようになる。
さらに、メルカプト基含有シランカップリング剤を用いると、メッキ等により表面貴金属層を有するリードフレームに対する接着性が向上する。
そして、フェノールノボラック樹脂および塩基性硬化促進剤とともに、さらに上記メルカプト基含有シランカップリング剤を配合し、これら配合成分を予め溶融混合してなる溶融混合物を用いると、メッキ等により表面貴金属層を有するリードフレームに対する接着性が向上するとともに、良好な保存安定性が得られる。
このような半導体封止用樹脂組成物は、予め、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合して溶融混合物を作製した後、この溶融混合物と特定の水酸化アルミニウム〔(A)成分〕、無機質充填剤〔(B)成分〕およびエポキシ樹脂〔(A)成分〕を溶融混練することにより得られる。このため、上記フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とが塩を形成しやすく、塩基性硬化促進剤が安定化されることから、低温での反応性が低下して保存性の良好なものが得られ、上記水酸化アルミニウムへの悪影響も抑制されることとなる。したがって、保存性および硬化性のバランスに優れた封止材料が得られるのである。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明では、半導体素子を樹脂封止してなる半導体装置の大きさが、下記の寸法(x)以下となるものを対象とするものである。
(x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
そして、本発明の半導体封止用樹脂組成物は、特定の水酸化アルミニウム(A成分)と、上記A成分以外の無機質充填剤(B成分)と、エポキシ樹脂(C成分)と、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合してなる溶融混合物(D成分)を用いて得られ、通常、粉末状もしくはこれを打錠したタブレット状として使用に供される。
上記水酸化アルミニウムの比表面積は、1〜2m2 /gでなければならない。すなわち、比表面積を上記範囲に設定することにより、硬化性の低下を防止するとともに、難燃性にも優れたものが得られることとなる。上記比表面積は、例えば、窒素吸着法(BET法)を用いて求めることができ、JIS−Z−8830に準じた測定装置を用いて測定することができる。
また、上記水酸化アルミニウムの平均粒子径は、1〜20μmでなければならない。すなわち、平均粒子径を上記範囲に設定することにより、機械強度が維持され、信頼性の高いパッケージが得られることとなる。上記平均粒子径は、例えば、母集団から任意に抽出される試料を用い、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導出することができる。
上記水酸化アルミニウムは、アルカリ性を有するものであり、酸性を有する硬化剤の硬化性を低下させ、フェノール性水酸基を有する硬化剤であっても、その影響がみられるが、上記のように比表面積を特定の範囲となるよう小さく設定することにより硬化性に対する影響を小さくすることが可能となる。
そして、上記比表面積は、水酸化アルミニウムの燃焼時の水の放出速度に影響し、比表面積の大きい方が水の放出が生起しやすくなり、温度低下、空気の遮断が効率的になされ、難燃性が向上する。しかし、上記比表面積が大きくなると、樹脂組成物の粘度が上昇し、流動性が低下するため、充填不良等の成形時の不具合が発生しやすくなる。このような点を鑑みた結果、上記特定の範囲の比表面積に設定することにより、難燃性と成形性のバランスがとられることとなる。
そして、水の放出温度が比較的低く、単位重量当たりの吸熱量が大きいという点を考慮して、水酸化アルミニウム用いられる。
上記水酸化アルミニウムは、先に述べたように、その平均粒子径は1〜20μmであり、より好ましくは2〜15μm、特に好ましくは3〜10μmである。すなわち、平均粒子径が下限値未満であれば、樹脂組成物の粘度が高くなり、流動性が低下することとなる。また、平均粒子径が上限値を超えると、小型半導体パッケージであっても、ゲート部での目詰まりや、金属ワイヤー間に挟まりワイヤーの変形等が生起するからである。
なお、上記水酸化アルミニウムは、一般に使用されるシリカ粉末等の金属酸化物である無機質充填剤に比べて柔らかく、金型面間の隙間に挟まると変形して流路を塞ぐ効果を有する。このことから、生ずるバリの長さを短くするとともに、金型合わせ面に水酸化アルミニウムが多く存在するようになる。したがって、上記バリの機械強度が低下するため、このバリの除去を効率的に行なうことができるとともに、樹脂成分のみが濾されてバリ部分の充填剤含有量は必然的に減少するために、バリの除去は容易となる。
さらに、上記水酸化アルミニウムの最大粒子径は、64μm以下に設定することが好ましい。このように設定することにより、流動部の挟隙に挟まる可能性が低くなる傾向がみられる。なお、上記最大粒子径は、例えば、上記平均粒子径と同様、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導出することができる。
このような特定の水酸化アルミニウム(A成分)の含有量は、樹脂組成物全体の5〜20重量%に設定することが好ましく、より好ましくは7〜15重量%である。すなわち、含有量を上記範囲に設定することにより、成形外観に優れたものが得られるようになる。そして、上記含有量が多過ぎると、成形時に発生する水のため、成形物表面に気泡が生じたりする場合がある。一方、含有量が少な過ぎると、難燃性が低下する傾向がみられるからである。
上記A成分とともに用いられる、A成分以外の無機質充填剤(B成分)としては、例えば、シリカ粉末、アルミナ粉末、石英ガラス粉末、タルク等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
そして、上記無機質充填剤(B成分)として、高熱伝導性が必要な用途においては、アルミナ粉末、シリカ粉末、なかでも、結晶性シリカ粉末またはその破砕粉末(以下「破砕結晶シリカ粉末」という)を用いることが好ましい。さらに、樹脂の流動性を高めるために、粉末の角を研磨して除去したものを用いるとより一層好ましい。一方、線膨張係数を下げる目的では、溶融させて非晶質にしたシリカ粉末(以下「溶融シリカ粉末」という)を用いることが好ましい。そして、樹脂の流動性の向上を目的とする場合は、シリカ粉末を火炎中に噴霧して溶融させ球状にしたものが好ましく用いられる。
上記無機質充填剤(B成分)の平均粒子径は、5〜30μmであることが好ましく、特に好ましくは5〜25μmである。すなわち、平均粒子径が下限値未満では、樹脂組成物の流動性が低下し、上限値を超えると、大きな粒径の粒子による金型ゲートでの目詰まり等が生起する傾向がみられるからである。さらに、最大粒子径は64μm以下にすることが、小型の半導体パッケージの場合、成形後の外観に優れ平滑であり、金型ゲート部への無機質充填剤の引っかかりによる流動不良、ワイヤー間に挟まることによるワイヤーの変形、ワイヤー部のボイド等の発生抑制効果が得られ、特に好ましい。なお、本発明において、上記平均粒子径および最大粒子径は、例えば、母集団から任意に抽出される試料を用い、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導出することができる。
そして、上記無機質充填剤(B成分)の含有量は、樹脂組成物全体の60〜80重量%の範囲に設定することが好ましい。さらに、これに前記特定の水酸化アルミニウム(A成分)およびカーボンブラック等の無機質材料を併せた無機質全体の含有量が、樹脂組成物全体の70〜85重量%の範囲に設定することが好ましい。このように無機質全体が上記範囲となるように設定することにより、樹脂の機械強度に優れ、流動性等も良好となる。すなわち、無機質全体の含有量が少な過ぎると、機械的強度の低下、線膨張係数の増大による応力の発生等の問題が生じる傾向がみられ、多過ぎると、粘度が高くなり、成形性が低下する傾向がみられるからである。このように、無機質充填剤(B成分)が多い方が難燃性に優れ、線膨張係数等も低くなるため、成形物の応力が低くなり、例えば、半導体素子に不要な力がかかって、半導体素子やリードフレームと封止樹脂界面での剥離が生起しにくくなる。しかしながら、無機質材料が多くなり過ぎると、樹脂組成物の粘度が上昇し、成形性が低下してしまう。特に、本発明のような小型の半導体パッケージの場合には、成形型において流路の高さだけでなく流路幅が狭くなるため、大型の半導体パッケージに用いるものよりも無機質材料の量が少ないものが用いられる。
上記A成分およびB成分とともに用いられるエポキシ樹脂(C成分)としては、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等の各種エポキシ樹脂やブロム化エポキシ樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、成形性の点から、エポキシ当量が185〜205の範囲のものを用いることが好ましく、より好ましくは190〜200である。すなわち、エポキシ当量が下限値未満では流動性が低下し、上限値を超えると、硬化性が低下する傾向がみられるからである。さらに、樹脂の取り扱い性と成形性の観点から、軟化点が50〜80℃の範囲のものを用いることが好ましく、より好ましくは55〜75℃である。すなわち、軟化点が低過ぎると樹脂組成物がブロック化を生起しやすく、軟化点が高過ぎると、樹脂組成物の流動性が低下する傾向がみられるからである。具体的には、上記範囲のエポキシ当量および軟化点を有するクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが特に好ましい。
上記エポキシ樹脂(C成分)とともに用いられる、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合してなる溶融混合物(D成分)は、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤を準備し、これらを予め溶融混合することにより作製したものである。上記フェノールノボラック樹脂は、フェノール、ナフトール等のフェノール性水酸基を有する化合物と、アルデヒド、ケトン等を酸性雰囲気下にて反応して得られるものであり、広義的には、フェノール化合物とメトキシメチレン基等を有する芳香族化合物とを反応させることにより得られるフェノールアラルキル樹脂をも含む。
本発明においては、封止対象となる半導体装置が上記寸法(x)を有する小型パッケージであるため、樹脂の架橋密度を高めることが重要であり、フェノール性水酸基当量の低いノボラック型のフェノールホルムアルデヒド樹脂が好ましく用いられる。フェノール性水酸基当量が低いものであれば、低分子のものでも3個以上のフェノール性水酸基を有するようになるため、硬化物特性を大きく低下させることなく、低分子の化合物を用いて樹脂組成物の粘度を低下させ、樹脂の流動性を確保することも可能である。
上記フェノールノボラック樹脂としては、フェノール性水酸基当量は100〜200のものを用いることが好ましく、硬化性の観点から、特に100〜150のものを用いることが好ましい。また、軟化点は、50〜110℃のものを用いることが好ましい。
なお、上記フェノールノボラック樹脂としては、上記に記載の物性を備えたフェノールノボラック樹脂に限定するものではなく、必要により他のフェノールノボラック樹脂を用いたり、また併用することもできる。
上記塩基性硬化促進剤は、水に溶解したときにアルカリ性を有する化合物である。一般に、塩基性の度合いを示すものとして、解離乗数pKaがあげられるが、この解離乗数pKaの値が大きいと塩基性度が高いものとなる。そして、本発明でいう塩基性硬化促進剤とは、解離乗数pKaが5以上を示すものをいう。したがって、例えば、解離乗数pKaが3を示すトリフェニルホスフィンは、当然、本発明でいう塩基性硬化促進剤には含まれない。なお、上記解離乗数pKaの値は、用いる溶剤によって異なる場合があることから、本発明ではジメチルスルホキシド(DMSO)中にて測定評価した値を用いるものとする。
上記塩基性硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール系化合物、三級アミン化合物等を例示することができる。
上記イミダゾール系化合物としては、具体的には、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、ブチルイミダゾール、2−ヘプタデセニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデセニルイソイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−プロピル−2−メチルイミダゾール、1−グアナミノエチル−2−メチルイミダゾール、イミダゾールとトリメリット酸の付加生成物、イミダゾールと2−n−ヘプタデシル−4−メチルイミダゾールの付加生成物、2−メチル−4,5−ジフェニルイミダゾール、2,3,5−トリフェニルイミダゾール、2−スチリルイミダゾール、1−(ドデシルベンジル)−2−メチルイミダゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−t−ブチルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(2−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(3−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(p−ジメチルアミノフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール、1,4−ジ(4,5−ジフェニル−2−イミダゾール)−ベンゼン、2−ナフチル−4,5−ジフェニルイミダゾール、2−p−メトキシスチリルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−{2′−メチルイミダゾリル−(1)′}−エチル−s−トリアジン、2−メチルイミダゾール・イソシアヌール酸付加物、2−フェニルイミダゾール・イソシアヌール酸付加物、2,4−ジアミノ−6{2′−メチルイミダゾリル−(1)′}エチル−s−トリアジン・イソシアヌール酸付加物、2−アルキル−4−フォルミルイミダゾール、2,4−ジアルキル−5−フォルミルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテート、1−〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕イミダゾール、1位の水素が置換していないイミダゾールとエポキシ基を有するシランカップリング剤との反応生成物、N,N′−ビス−(2−メチルイミダゾリル−1−エチル)−尿素、N,N′−(2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル)−アジポイルジアミド、2,4−ジアルキルイミダゾール−5−ジチオカルボン酸、イミダゾール・テトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール・テトラフェニルボレート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール・テトラフェニルボレート、2−ウンデシルイミダゾール・テトラフェニルボレート、2−ヘプタデシルイミダゾール・テトラフェニルボレート、1−エチル−2−エチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、アリール(ハロメチル)ケトンとイミダゾールとの反応生成物のアニオン交換してボレートとしたもの等をあげることができる。なかでも、2−エチル−4−メチルイミダゾール等を使用することが、保存性および硬化性のバランスに優れ好ましい。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記三級アミン化合物としては、具体的には、N,N−ジメチルベンジルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、N,N,N′,N′−テトラメチル−m−キシレンジアミン、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルメタン、N,N,N′,N′−テトラメチルイソホロンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルメンテンジアミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチル−2−フェニルエチルアミン等、環状アミン化合物であるキヌクリジン、キノキサリン、N−メチルモルホリン、N,N′−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン(別名:1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン)等のジアザビシクロアルカン、あるいはジアザビシクロアルケン類等を例示することができる。なかでも、塩基性が高いことから、ジアザビシクロアルケン類を用いることが特に好ましい。具体的には、1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン−5、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7、1,5,7−トリアザビシクロ〔4.4.0〕デカエン−5等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記塩基性硬化促進剤の使用量は、フェノールノボラック樹脂100重量部に対して1〜10重量部の範囲に設定することが好ましい。硬化性および保存性のバランスをより重視すると、特に好ましくは2〜5重量部に設定することである。すなわち、上記範囲に設定することにより、硬化性および保存性の双方において優れたものが得られるようになる。
また、フェノールノボラック樹脂の使用量は、前記エポキシ樹脂(C成分)中のエポキシ基1当量当たり、フェノールノボラック樹脂中の水酸基当量が0.5〜2.0当量となるように配合することが好ましい。より好ましくは0.8〜1.2当量である。
そして、本発明においては、上記塩基性硬化促進剤は、前記フェノールノボラック樹脂と予め溶融混合を行なうことにより溶融混合物を作製する。このように、予め溶融混合することにより、フェノールノボラック樹脂の酸性基であるフェノール性水酸基と、前記特定の水酸化アルミニウム(A成分)とが塩を形成しにくくなるため、硬化性の低下を抑制することができる。このような点から、用いられる塩基性硬化促進剤としては、pKaが10以上、好ましくは11以上のものが好ましい。したがって、具体的には、pKaが12.5の1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7、pKaが12.7の1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン−5等が好ましく用いられる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物では、上記A〜D成分に加えて、必要に応じてシランカップリング剤、顔料、難燃剤、難燃助剤、離型剤等を適宜に用いることができる。
上記シランカップリング剤としては、エポキシ樹脂(C成分)および溶融混合物(D成分)中のフェノールノボラック樹脂の少なくとも一方と反応する官能基とアルコキシシラン骨格を有するものであり、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメチルシラン、γ−アミノプロピルトリメチルシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメチルシラン等があげられる。
なかでも、メッキ等により表面貴金属層を有するリードフレーム等に対する接着性の向上を図ることを考慮すると、γ−メルカプトプロピルトリメチルシラン等のチオール基を有するシランカップリング剤を用いることが好ましい。
そして、上記シランカップリング剤は、他の配合成分とともに混合してもよいが、予め、前記塩基性硬化促進剤およびフェノールノボラック樹脂とともに溶融混合して用いることが好ましい。特に、メルカプト基を有するシランカップリング剤を用いる場合には、メルカプト基がエポキシ樹脂と反応してしまうため、メルカプト基を塩基性硬化促進剤にて保護しておくと、樹脂組成物の保存性が向上するとともに、エポキシ樹脂との反応を抑えてリードフレームの貴金属層面との良好な接着性が得られることとなり、好ましい。また、エポキシ基を有するシランカップリング剤を用いる場合には、このシランカップリング剤をフェノールノボラック樹脂と予め反応させて、無機質充填剤(B成分)等との樹脂の濡れ性に優れたものが得られることとなり、好ましい。さらに、アミノ系シランカップリング剤を用いる場合には、このアミノ系シランカップリング剤とエポキシ樹脂(C成分)とを直接混合すると、反応性が高いため、予めフェノールノボラック樹脂に混合して分散させておくことにより、樹脂組成物中に均一に分散することができ、好ましい。
上記顔料としては、静電除去効果を有するカーボンブラック等があげられる。
上記難燃剤としては、臭素系難燃剤、窒素系難燃剤、リン系難燃剤等があげられる。そして、前述の特定の水酸化アルミニウム(A成分)と併用して使用することができる。
上記難燃助剤としては、三酸化アンチモン等があげられ、臭素系の化合物と併用することにより優れた難燃効果を示す。
上記離型剤としては、特に限定するものではなく従来公知の各種ワックス類、例えば、酸化ポリエチレンワックス等があげられる。
さらに、このような樹脂組成物を封止材料として用いた場合、イオン性の不純物による金属の腐食が生起するため、イオン交換体を添加し、イオン性不純物による金属腐食の発生を抑制することが行なわれている。このようなイオン交換体としては、無機系のハイドロタルサイト類化合物、ビスマス化合物等があげられる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。まず、予め、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを、さらに場合によりこれにシランカップリング剤を加えて溶融混合することにより溶融混合物(D成分)を作製する。この溶融混合時の条件としては、例えば、100〜200℃程度に設定することが好ましい。つぎに、残りの成分である、特定の水酸化アルミニウム(A成分)、無機質充填剤(B成分)、エポキシ樹脂(C成分)、および、必要に応じて、難燃剤,難燃助剤,顔料,離型剤等の他の添加剤を所定の割合で配合する。ついで、これらをミキシングロール機等の混練機を用いて加熱状態で溶融混練して、これを冷却した後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じてタブレット状に打錠するという一連の工程によって目的とするエポキシ樹脂組成物を製造することができる。
このようなエポキシ樹脂組成物を用いての半導体素子の封止は、特に制限するものではなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法により行なうことができる。
本発明では、半導体封止用樹脂組成物を用いての半導体素子の封止にて得られる半導体装置としては、先に述べたように、下記の寸法(x)以下の大きさの半導体装置を対象とするものである。
(x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
すなわち、本発明の半導体封止用樹脂組成物を、上記寸法(x)以下の大きさとなる小型の半導体パッケージの樹脂封止に用いることにより、従来の封止材料を用いてなる小型半導体パッケージでは困難であった、形成されたバリの除去が容易となり、機械強度、成形性、保存安定性および難燃性にも優れた封止樹脂部が形成されることとなる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
下記に示す各成分を準備した。
〔エポキシ樹脂〕
o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量198、軟化点55℃)
〔フェノール樹脂〕
フェノールホルムアルデヒドノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点71℃)
〔無機質充填剤a〕
球状溶融シリカ粉末(平均粒子径14μm、最大粒子径64μm)
〔無機質充填剤b〕
破砕溶融シリカ粉末(平均粒子径6μm、最大粒子径32μm)
〔無機質充填剤c〕
球状溶融シリカ粉末(平均粒子径1μm、最大粒子径6μm)
〔水酸化アルミニウムa〕
平均粒子径12μm、比表面積1.3m2 /g
〔水酸化アルミニウムb〕
平均粒子径3μm、比表面積1.4m2 /g
〔水酸化アルミニウムc〕
平均粒子径20μm、比表面積0.8m2 /g
〔水酸化マグネシウム〕
平均粒子径1μm、比表面積4.0m2 /g
〔顔料〕
カーボンブラック(平均粒子径25nm、窒素吸着比表面積120m2 /g、DBP吸着量120cm3 /100g、pH8)
〔硬化促進剤a〕
1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7(DBU)(pKa:12.5)
〔硬化促進剤b〕
1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノネン−5(DBN)(pKa:12.7)
〔硬化促進剤c〕
トリフェニルホスフィン(pKa:3)
〔シランカップリング剤〕
γ−メルカプトプロピルトリメチルシラン
〔実施例1〜7、比較例1〜5〕
上記に示した各成分を後記の表1〜表2に示す割合で配合し、80〜120℃に加熱したロール混練機にかけて5分間溶融混練を行なった。つぎに、この溶融物を冷却後、固体状になったものを粉末状に粉砕した。ついで、得られた粉末を円筒状の金型に充填し、円筒の両端から加圧することにより円柱状のタブレット状エポキシ樹脂組成物を作製した。なお、実施例1,4では、予め、フェノール樹脂と硬化促進剤とを同表に示す割合で溶融混合(170℃)し予備混合物を作製し、その後、この予備混合物と他の残りの成分を配合した。また、実施例2,3,5,6,7および比較例1〜2,4〜5では、予め、フェノール樹脂と硬化促進剤とシランカップリング剤とを同表に示す割合で溶融混合(170℃)し予備混合物を作製し、その後、この予備混合物と他の残りの成分を配合した。一方、比較例3は、予め溶融混合を行なわなかった。
このようにして得られた実施例および比較例のタブレット状エポキシ樹脂組成物を用いて、低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃,注入圧力7MPa,硬化時間120秒の条件にて、2mm×2mm×厚み0.7mmの成形物(硬化物)を作製した。そして、これを用いて、成形性、バリ除去性、保存性および難燃性について、下記の方法にしたがって測定し評価した。その結果を後記の表1〜表2に併せて示す。
〔成形性〕
2mm×2mm×0.7mmのキャビティーのゲートの対面に、つぎの2mm×2mm×0.7mmのキャビティーに連通する孔(0.15mm高さ)を有する10個連結の列を6つ有する、同時に60個成形可能な金型にて評価を行なった。そして、未充填が、連結したキャビティーの何個目で生起しているか確認し評価した。その結果、5個目まで未充填がないものを○、それ以外を×として表示した。
〔バリ除去性〕
成形物のバリ部を折って、大きさ2mm×2mm×0.7mmの成形物に割れ,0.1mm以上の凹部が生じていないかを確認し評価した。その結果、割れや凹部がないものを○、それ以外を×として表示した。
〔保存性〕
室温(25℃)にて10日間保存したタブレット状エポキシ樹脂組成物を用いて、上記条件にて成形物を作製し、成形性を確認し評価した。その結果、連結キャビティーの5個目まで未充填がないものを○、連結キャビティーの4個目まで未充填がないものを△、それ以外を×として表示した。
〔難燃性〕
低圧トランスファー成形機を用いて、成形温度175℃,注入圧力7MPa,硬化時間120秒の条件にて、厚み3.2mmの試験片(大きさ:127mm×12.7mm×3.2mm)を成形した。そして、金型から取り出し、後硬化175℃にて5時間の処理を行なった。これを用いて、UL−94垂直法に準じて燃焼時間の合計と、燃焼時間の最長時間を求め、V−0規格を満足するか否かを評価した。その結果、V−0規格を満足するものを○、満足しないものを×として表示した。
Figure 0005250800
Figure 0005250800
上記結果から、予備混合物を作製し、これと残りの成分を配合してなる実施例品は、成形性,バリ除去性,保存性および難燃性に関して良好な結果が得られた。特に、フェノール樹脂と水酸化アルミニウムとシランカップリング剤との予備混合物を用いた実施例2,3,5品は、保存性に関しても優れた結果が得られた。
これに対して、前記特定範囲を外れた水酸化アルミニウムを用いた比較例1品,水酸化マグネシウムを用いた比較例2品は、成形性,バリ除去性,保存性および難燃性の少なくとも一つの特性に劣るものであった。また、予備混合物を作製せず、各成分を同時に配合してなる比較例3品は、バリ除去性および保存性に劣るものであった。そして、塩基性硬化促進剤以外の硬化促進剤を用いた比較例4品は、成形性およびバリ除去性に劣るものであり、水酸化アルミニウムを用いなかった比較例5品は、バリ除去性および難燃性に劣るものであった。
つぎに、上記実施例のタブレット状エポキシ樹脂組成物を用いて、低圧トランスファー成形機により、8ピン小型半導体装置(大きさ:縦2mm×横2mm×高さ0.7mm)を作製した。成形条件は、成形温度175℃,注入圧力7MPa,硬化時間120秒の条件で、かつ後硬化を175℃で5時間にて行なった。得られた小型半導体装置は、成形性が良好で、かつバリの除去に際しても外観に損傷も生じず信頼性の高いものであった。

Claims (7)

  1. 下記の寸法(x)以下の大きさの半導体装置の封止材料として用いられる半導体封止用樹脂組成物であって、下記の(A)〜(D)成分を用いることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
    (x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
    (A)平均粒子径1〜20μmで、かつ比表面積1〜2m2 /gの水酸化アルミニウム
    (B)上記(A)成分以外の無機質充填剤。
    (C)エポキシ樹脂。
    (D)フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合してなる溶融混合物。
  2. 上記(D)成分に用いられる塩基性硬化促進剤が、ジアザビシクロアルケン類化合物である請求項1記載の半導体封止用樹脂組成物。
  3. 上記(A)〜(D)成分に加えて、さらにメルカプト基含有シランカップリング剤を含有する請求項1または2記載の半導体封止用樹脂組成物。
  4. 上記(D)成分が、フェノールノボラック樹脂および塩基性硬化促進剤とともに、さらに上記メルカプト基含有シランカップリング剤を配合し、これら配合成分を予め溶融混合してなる溶融混合物である請求項記載の半導体封止用樹脂組成物。
  5. 下記の寸法(x)以下の大きさの半導体装置の封止材料として用いられる半導体封止用樹脂組成物の製造方法であって、予め、フェノールノボラック樹脂と塩基性硬化促進剤とを溶融混合することにより溶融混合物を作製した後、上記溶融混合物と下記の(A)〜(C)成分を溶融混練することを特徴とする半導体封止用樹脂組成物の製法。
    (x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
    (A)平均粒子径1〜20μmで、かつ比表面積1〜2m2 /gの水酸化アルミニウム
    (B)上記(A)成分以外の無機質充填剤。
    (C)エポキシ樹脂。
  6. フェノールノボラック樹脂および塩基性硬化促進剤とともに、メルカプト基含有シランカップリング剤を配合して溶融混合することにより溶融混合物を作製する請求項記載の半導体封止用樹脂組成物の製法。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体封止用樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止してなる、下記の寸法(x)以下の大きさの半導体装置。
    (x)縦2mm×横2mm×高さ1mm。
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