JP2010018738A - 難燃性成形用樹脂組成物および成形品 - Google Patents

難燃性成形用樹脂組成物および成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】熱硬化性樹脂をベースとして、高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱性、高耐衝撃性の成形品を提供する。
【解決手段】(A)フェノール樹脂系の多官能エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、(D)硬化促進剤、(E)難燃剤、および(F)シリカ粉末を必須成分とする成形用樹脂組成物であって、ハロゲン原子およびアンチモン原子を含まない難燃性成形用樹脂組成物およびそれを用いた成形品。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品の成形、封止材料として使用される成形用樹脂組成物およびこれを用いた成形品に係り、さらに詳しくは、高寸法精度、高耐熱性、高耐衝撃性が要求される成形品、半導体パッケージの成形用樹脂組成物および前記成形品に関する。
従来より、半導体素子、各種電気部品などをエポキシ樹脂組成物を用いて封止、注形することが広く行われている。なかでも、フェノールノボラック型エポキシ樹脂やクレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂を主剤とし、フェノール樹脂を硬化剤として用いたエポキシ樹脂組成物が、安価であるうえに、成形性、耐湿性などにも優れることから多用されている。
しかしながら、このようなノボラック型エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物は、安価で、成形性、耐湿性などにも優れる反面、高寸法精度、高耐熱を要求される半導体パッケージ用途には使用が難しいという問題があった。
一般に高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱を要求されるパッケージ、例えば、固体撮像素子用パッケージ等の用途においてはセラミックパヅケージが用いられている。しかしながらセラミックパッケージを使用したパッケージは材料費が高く、加工しづらい為、価格が高価であるという問題があった(特許文献1)。
これに対して、最近、廉価な樹脂製パッケージが用いられるようになった。熱硬化性樹脂パッケージは耐熱性、成形性、信頼性などから好ましく用いられているが、高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱を要求される固体撮像用パッケージ等の用途には不十分であつた(特許文献2)。
一方、耐熱性樹脂として多くの分野で用いられているポリイミド樹脂を使用すれば、高耐熱性の成形物を得ることができるが、樹脂の成形性が悪く、フレームや充填剤などとの密着性が不十分なため信頼性も不十分であり、前述のような半導体用途には不向きであった。また、特定の多官能エポキシ樹脂を用いて高耐熱性の成形物を得ることが提案されているが、耐衝撃性が十分ではなく、使用用途に限界があった(特許文献3)
このように、現状においては、高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱を要求される固体最像用パッケージ等の用途にはセラミックパッケージに代わり安価で成形性の良い樹脂パッケージが種々検討されてはいるものの、前記セラミックパッケージに代わるような樹脂製パッケージの技術は未だ見出されていない。
特開平10−84509号公報 特開平11−31751号公報 特開2001−60643号公報
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、熱硬化性樹脂をベースとして、高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱、耐衝撃性の成形材料および成形品を提供することである。
上記目的を達成すべく、本発明は、
(A)化学式1で示す構造式の多官能エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、(D)硬化促進剤、(E)難燃剤、および(F)シリカ粉末を必須成分とする成形用樹脂組成物であって、ハロゲン原子およびアンチモン原子を含まないことを特徴とする難燃性成形用樹脂組成物
Figure 2010018738
(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子またはアルキル基であり、nは1以上の整数を表す。)に関する。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、特定の耐熱性樹脂、柔軟性樹脂、充填剤とを併用する樹脂組成物を用いることにより、高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱性、耐衝撃性を有する成形用樹脂組成物が得られることを見出した。すなわち、本発明に従って、化学式1で示す多官能エポキシ樹脂と柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール樹脂硬化剤、柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂を配合して前記エポキシ樹脂を硬化させることによって、上記のように、高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱性、耐衝撃性の成形用樹脂組成物が得られることを見出したものである。
なお、硬化促進剤は、上述したフェノール樹脂硬化剤を用いることから必然的に要求される成分である。
本発明の一例においては、前記(B)フェノール樹脂硬化剤は、化学式2で示される多官能フェノールとする。
Figure 2010018738
(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子またはアルキル基であり、nは1以上の整数を表す。)
これによって、前記樹脂組成物の特に耐熱性および高寸法精度性を向上させることができる。
さらに、本発明の一例において、前記(C)柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂を、化学式3で示されるエポキシ樹脂とする。
Figure 2010018738
(式中、mは1〜10の整数を表す。)
これによって、前記樹脂組成物の耐衝撃性を向上させることができる。
また、本発明の一例において、前記(D)硬化促進剤を、100℃以上の融点を有し、分子中にウレイド基を2個以上有する尿素化合物であって、その含有量が前記樹脂組成物全体の0.1−10質量%とすることができる。特に、前記(D)硬化促進剤は、N,N−(4−メチル−1,3−フェニレン)−(N´,N´−ジメチルウレア)および/またはN,N−フェニレン−ビス(N´,N´−ジメチルウレア)とすることができる。
また、本発明の一例において、前記(E)難燃剤をホスファゼン化合物とする。
これによって、ハロゲン化合物およびアンチモン化合物を含まずに難燃性成形用樹脂組成物を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、熱硬化性樹脂をベースとして、高寸法精度、低熱膨張、高耐熱、耐衝撃性の難燃性樹脂成型品を提供することができるような、成形用樹脂組成物を得ることができる。また、この樹脂組成物を利用することによって、半導体パッケージなどの成形品を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用する多官能エポキシ樹脂(A)は、上述したような化学式1で示すような構造を呈することが要求される。このようなエポキシ樹脂としては、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル系エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素変性エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂などが挙げられ、その他一般に公知とされているエポキシ樹脂を併用することができる。
また、本発明で使用するフェノール樹脂硬化剤(B)としては、上記エポキシ樹脂成分のエポキシ基と反応し得るフェノール性水酸基を分子中に2個以上有するものであれば、特に制限されることなく使用される。具体的には、フェノール、アルキルフェノールなどのフェノール類とホルムアルデヒドまたはパラホルムアルデヒドを反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂など、これらの変性樹脂、例えばエポキシ化もしくはブチル化したノボラック型フェノール樹脂など、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、パラキシレン変性フェノール樹脂、フェノール類とベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒドなどとの縮合物、例えばフェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂など、トリフェノールメタン化合物、多官能型フェノール樹脂などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
上述したフェノール樹脂硬化剤の中でも、高耐熱性、高寸法精度成形品を得られることから、上記化学式2で示されるような多官能フェノールが好ましい。
この(B)成分のフェノール樹脂硬化剤の配合量は、本発明の組成物におけるエポキシ樹脂成分が有するエポキシ基数(a)と(B)成分のフェノール樹脂硬化剤が有するフェノール性水酸基数(b)との比(a)/(b)が0.5〜1.5となる範囲が好ましく、0.8〜1.2となる範囲であるとより好ましい。(a)/(b)が0.5未満では、硬化物の耐湿信頼性が低下し、逆に1.5を超えると、硬化物の強度が低下する。
(C)成分の柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂は、ビスフェノールA型のエポキシ樹脂であって、その主鎖に柔軟性骨格および極性骨格を有するものであり、柔軟性骨格としては、エチレンオキシエチル基、ジ(エチレンオキシ)エチル基、トリ(エチレンオキシ)エチル基、プロピレンオキシプロピル基、ジ(プロピレンオキシ)プロピル基、トリ(プロピレンオキシ)プロピル基、炭素原子数2〜15のアルキレン基等が挙げられ、これら柔軟性骨格は炭素数1〜4のアルキル基を置換基として有していてもよく、極性骨格としては、下記化学式4で示される基
Figure 2010018738
を有するものである。
ここで、具体的な製品例としては、DIC株式会社製、商品名:EXA−4850等の下記化学式に示したようなエポキシ樹脂が好ましいものとして挙げられる。
Figure 2010018738
Figure 2010018738
Figure 2010018738
(式中、mは1〜10の整数を表す。)
(D)成分の硬化促進剤としては、一般に成形品用に使用されるものを使用することができる。例えば、イミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、ウレア系硬化促進剤等が挙げられ、このうちN,N−(4−メチル−1,3−フェニレン)−(N´,N´−ジメチルウレア)および/またはN,N−フェニレン−ビス(N´,N´−ジメチルウレア)などのウレア化合物がより好ましい。
(E)成分の難燃剤としては、ハロゲンおよびアンチモンを含有しない難燃剤であればいずれも用いることができる。たとえば、有機リン化合物、無機リン化合物などのリン化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、酸化亜鉛などが挙げられる。
この場合のリン化合物としては、縮合型リン酸エステル、リン酸エステルアミドおよびホスファゼン化合物などが挙げられ、このうちホスファゼン化合物が最適であり、たとえば、ホスファゼン化合物としては、実質的にハロゲンを含まないもので、耐熱性、耐湿性、難燃性、耐薬品性などの観点から、融点が80℃以上であるホスファゼン化合物を好ましく使用することができる。
このようなホスファゼン化合物としては、例えば、次の一般式
Figure 2010018738
(但し、式中、Xは水素原子またはハロゲンを含まない有機基であって、それらが互いに同じでも異なっていてもよい。kは3〜10の整数を表す。)で表わされるシクロホスファゼン化合物などが挙げられる。このシクロホスファゼン化合物における置換基Xのハロゲンを含まない有機基としては、炭素数1〜15のアルコキシ基、フェノキシ基、アミノ基、アリル基などが挙げられる。
(F)成分のシリカ粉末は、結晶シリカ、溶融シリカ、合成シリカなどが用いられる。このうち溶融シリカを用いることが好ましく、その平均粒径が25nm未満では、流動性が低下し、成形性が損なわれる。また、平均粒径が40μmを超えた場合には、反り、寸法精度が低下するため好ましくない。
また、シリカ粉末中における溶融シリカ粉末の割合が80−100質量%のものが用いられる。80質量%以下では流動性、成形性が低下する。なお、溶融シリカ粉末以外には、結晶シリカ、微細合成シリカを用いることができる。
さらに、シリカ粉末の全樹脂組成物中での配合量は80−93質量%とする。シリカ粉末の配合量が組成物全体の80質量%未満では、成形品の寸法精度、反り、耐湿性、機械的強度、などが低下する。逆に、93質量%を越えると、組成物の流動性が低下し、成形性が不良となって実用が困難になる。
また、シリカ粉末中に含まれる前記溶融シリカ粉末の最大粒径が105μm以下であることが好ましい。これにより、良好な成形性を保持することができる。この結果、前記樹脂組成物の高寸法精度、低反り、低熱膨張、高耐熱性、高耐衝撃性を十分高く保持することができる。
また、本発明の樹脂組成物中には、以上の各成分の他、本発明の効果を阻害しない範囲で、この種の組成物に一般に配合される、カップリング剤、合成ワックス、天然ワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩等の離型剤、カーボンブラック、コバルトブルーなどの着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴムなどの改質剤、ハイドロタルサイト類、イオン捕捉剤などを配合することができる。
カップリング剤としては、エポキシシラン系、アミノシラン系、ウレイドシラン系、ビニルシラン系、アルキルシラン系、有機チタネート系、アルミニウムアルコレート系などのカップリング剤が使用される。これらは単独または2種以上混合して使用することができる。難燃性および硬化性の観点からは、なかでも、アミノシラン系カップリング剤が好ましく、特に、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシランなどが好ましい。
本発明の成形用樹脂組成物を調製するにあたっては、上記したような(A)多官能エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、(D)硬化促進剤、(E)難燃剤、(F)シリカ粉末、および、前述した必要に応じて配合される各種成分とを、ミキサーなどによって十分に混合した後、熱ロール、二一ダ等により加熱溶融混合処理を行い、ついで冷却固化させ適当な大きさに粉砕して成形材料とすることができる。
本発明の成形品は、加熱成形して成形品として治具や保持材として用いることができる。また、上記の成形用樹脂組成物を用いて半導体素子や電子素子を封止することにより成形することができる。また、成形、封止を行う半導体素子としては、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオードなどが例示されるが、特に、高寸法精度、高耐熱性を要求される撮像素子用パッケージ、セラミックパッケージに接着して使用されるフレームなどに好適に使用できる。
また、成形、封止方法としては、低圧トランスファー法が一般的であるが、射出成形、圧縮成形などによる封止も可能である。封止用樹脂組成物で封止後は、加熱して硬化させ、最終的にその硬化物によって封止された半導体装置が得られる。後硬化させる際の加熱温度は、150度以上とすることが好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
平均粒径12μmの球状シリカ粉末 FB−100(電気化学工業株式会社製、商品名)81.95質量%、平均粒径1μmの微細シリカ粉末 SO−25R(株式会社アドマテックス製、商品名) 5質量%、化学式1に示したエポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名:EPPN−502H;n=2と3のものの混合物) 5.2質量%、化学式2のフェノール樹脂硬化剤(明和化成株式会社製、商品名:MEH−7500;n=2.3〜2.7) 3.6質量%、化学式3の柔軟性骨格を有する変性エポキシ樹脂(DIC株式会社製、商品名:EXA−4850) 2.0質量%、変性ウレア系硬化促進剤 N,N−(4−メチル−1,3−フェニレン)−ビス(N´,N´−ジメチルウレア(保土ヶ谷化学工業株式会社製、商品名:UD−34;融点181℃、窒素含有量21重量%) 0.2質量%、ホスファゼン化合物(大塚化学株式会社製、商品名:SPE−134) 1.5質量%、カルナバワックス 0.2質量%、カーボンブラック(三菱化学株式会社製、商品名:MA−100) 0.15質量%、およびN−フェニル−γ−アミノプロピル)トリメトキシシラン(日本ユニカー株式会社製、商品名:Y−9669) 0.1質量%を常温で混合し、次いで、80−130℃で加熱混練した。冷却後、粉砕して成形用樹脂組成物を得た。なお、これらの配合量に関しては、表1中にも示した。また、表1中では、配合量の単位である質量%に関する記述は省略した。
(実施例2〜6)(比較例1〜4)
表1に示した配合により、実施例1と同様にして成形用樹脂組戒物を得た。
使用した原料は以下のとおりである。
メーカー 商品名
多官能エポキシ樹脂 日本化薬株式会社 EPPN−502H
オルソクレゾールノボラック 住友化学株式会社 ESCN−190
エポキシ
変性エポキシ DIC株式会社 EXA−4850
多官能フェノール 明和化成株式会社 MEH−7500
ノボラックフェノール 昭和高分子株式会社 BRG−557
溶融シリカ 電気化学工業株式会社 FB−100
微細シリカ 株式会社アドマテックス SO−25R
ウレア系硬化促進剤 保土ヶ谷化学工業株式会社 UD−34
燐系硬化促進剤 トリフェニルホスフィン
ホスファゼン化合物 大塚化学株式会社 SPE−134
臭素化エポキシ樹脂 東都化成株式会社 YDB−400
カルナバワックス 株式会社セラリカNODA カルナバワックスno1
カーボンブラック 三菱化学株式会社 MA−100
三酸化アンチモン 東湖産業株式会社 HTT−200
シランカップリング剤 日本ユニカー株式会社 Y−9669
上記各実施例および各比較例で得られた成形用樹脂組成物について、下記に示す方法で各種特性を評価した。なお、成形用樹脂組成物の成形は、トランスファー成形機により、金型温度175℃、成形圧力6.9MPa、硬化時間2分間の条件で行い、その後、175℃で4時間の後硬化を行った。
[最低溶融粘度]
高化式フロー測定装置(株式会社島津製作所製、商品名:CFT−500C)を用いて、樹脂組成物を175℃、剪断応力1.23×10Paの環境下に配置し、最低溶融粘度(η1)を測定した。
[成形性]
トランジスタ半導体装置80個を、上記樹脂組成物を用いてトランスファー成形し、成形物の表面巣の発生を観察した。なお、評価は、以下のようにして実施した。
○:巣の発生なし、△:巣がわずかに発生、×:巣が多数発生
[硬化時間]
175℃に保たれた熱板上で一定量の封止用樹脂組成物を直径4−5cmの円状に広げ一定速度で練り合わせ、試料が増粘し最終的に粘りがなくなるまでの時間を計測した。
[ガラス転移点]
200℃で1時間加熱成形した硬化物からスティック状サンプルを作製し、DMAにて昇温10℃/minの条件で測定し、ガラス転移温度を算出した。
[難燃性]
UL−94に従い成形したサンプルの難燃性を評価した。
[シャルピー衝撃強さ]
シャルピー衝撃強さ試験機によって試験片を切断したとき、これに吸収された全衝撃エネルギーを試験片の切り込み部の原断面積で除した数値により算出した。
[発塵性]
成形品(サイズ:40×10×4mm)を超音波洗浄(HFE−347PC−fで1分間行う)した後の液中パーティクル(2μm以上の粒子)を測定し、発塵性(個数)を評価した。
[落下試験]
成形した厚さ3.2mmの試験片を、5mの高さからコンクリート床に落下させて欠けの有無について外観観察した。この操作を5個の試験片に対して行い、以下のようにして評価した。
○:欠けなし、△:1〜4個欠け、×:5個欠け
更に25℃から240℃の熱サイクルテストを行い、クラックの有無を観察した。なお、クラックの評価は、以下に示すようにして評価した。
○:クラックなし、×:クラック発生
これらの結果を組成とともに表1に示す。
Figure 2010018738
表1からも明らかなように、実施例の成形用樹脂組成物は、比較例の成形用樹脂組成物に比較して成形性に優れており、高寸法精度、低反り、高耐熱性、耐衝撃性の成形品が得られることが分かる。
以上、本発明を上記具体例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記具体例に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。

Claims (7)

  1. (A)化学式1で示す構造式の多官能エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂硬化剤、(C)柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂、(D)硬化促進剤、(E)難燃剤および(F)シリカ粉末を必須成分とする成形用樹脂組成物であって、ハロゲン化合物およびアンチモンを含まないことを特徴とする難燃性成形用樹脂組成物。
    Figure 2010018738
    (式中、R〜Rは、それぞれ水素原子またはアルキル基であり、nは1以上の整数を表す。)
  2. 前記(B)フェノール樹脂硬化剤は、化学式2で示される多官能フェノールであることを特徴とする請求項1に記載の難燃性成形用樹脂組成物。
    Figure 2010018738
    (式中、R〜Rは、それぞれ水素原子またはアルキル基であり、nは1以上の整数を表す。)
  3. 前記(C)柔軟性骨格および極性骨格を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂が、化学式3で示される構造を有する化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の難燃性成形用樹脂組成物。
    Figure 2010018738
    (式中、mは1〜10の整数を表す。)
  4. 前記(D)硬化促進剤は、100℃以上の融点を有し、分子中にウレイド基を2個以上有する尿素化合物であって、その含有量が前記樹脂組成物全体の0.1−10質量%であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の難燃性成形用樹脂組成物。
  5. 前記(D)硬化促進剤は、N,N−(4−メチル−1,3−フェニレン)−(N´,N´−ジメチルウレア)および/またはN,N−フェニレン−ビス(N´,N´−ジメチルウレア)であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の難燃性成形用樹脂組成物。
  6. 前記(E)難燃剤は、ホスファゼン化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の難燃性成形用樹脂組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の難燃性成形用樹脂組成物を加熱成形して得られることを特徴とする難燃性成形品。
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